JP2017101558A - 内燃機関の軸受構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温時には摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受)を断熱することができる内燃機関の軸受構造を提供する。【解決手段】クランクシャフト30を回転可能に支持するすべり軸受150と、すべり軸受150を保持する軸受保持部110と、すべり軸受150と軸受保持部110との間に形成されて、低温時には高温時よりも熱伝導率の低い流体を収容するように構成されたオイル流通路120と、を具備するものとする。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の軸受構造の技術に関する。
従来、内燃機関の軸受構造の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、クランクジャーナルを潤滑油を介してすべり軸受で支持し、すべり軸受を軸受保持部で保持する内燃機関の軸受構造が記載されている。この軸受構造においては、軸受保持部とすべり軸受との間に軸受背面油路が形成されており、当該軸受背面油路には、軸受保持部に形成された潤滑油供給路を介して潤滑油が供給される。軸受背面油路に供給された潤滑油は、すべり軸受に形成された潤滑油流入口を介して、すべり軸受とクランクジャーナルとの隙間(摺動部)に流入する。
このように構成される特許文献1に記載の軸受構造においては、低温時と高温時の潤滑油の流速(粘度)の違いにより、低温時に潤滑油の昇温を促進させ、高温時に潤滑油による冷却を促進させようとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、低温時においても軸受背面油路には潤滑油が流通するため、摺動部を流通する潤滑油に吸収された摺動摩擦熱(摺動摩擦により生じる熱)が、軸受背面油路を流通する潤滑油に伝達されて外部へ逃げてしまうという問題があった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、低温時には摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受)を断熱することができる内燃機関の軸受構造を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、シャフトを回転可能に支持するすべり軸受と、前記すべり軸受を保持する軸受保持部と、前記すべり軸受と前記軸受保持部との間に形成されて、低温時には高温時よりも熱伝導率の低い流体を収容するように構成された流体収容部と、を具備するものである。
請求項2においては、前記流体収容部は、高温時にはオイルが流通し、低温時にはオイルが流通せず空気を収容するように構成されているものである。
請求項3においては、前記流体収容部へ供給されるオイルの供給を制御するバルブをさらに具備し、前記バルブは、当該バルブへ達するオイルの油圧が所定値以下である場合、前記流体収容部へオイルを供給し、当該バルブへ達するオイルの油圧が所定値を超える場合、前記流体収容部へオイルを供給しないように構成されているものである。
請求項4においては、前記流体収容部から流体を排出する流体排出路をさらに具備するものである。
請求項5においては、前記流体排出路は、流体がその自重により排出されるように形成されているものである。
請求項6においては、前記流体収容部は、前記シャフトの周方向に沿って形成されているものである。
請求項7においては、前記流体収容部は、前記シャフトの全周に亘って形成されているものである。
請求項8においては、前記流体収容部は、前記シャフトと前記すべり軸受との間へ潤滑油を供給する油路とは別経路で形成されているものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、低温時には摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受)を断熱することができる。
請求項2においては、低温時には、流体収容部に収容される空気により摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受)を断熱することができる。高温時には、流体収容部を流通するオイルにより摺動部(すべり軸受)を冷却することができる。
請求項3においては、低温時にはオイルの粘度が高く油圧も高いため、オイル流通路へオイルを供給しないようにすることができる。高温時にはオイルの粘度が低く油圧も低いため、オイル流通路へオイルを供給することができる。
請求項4においては、摺動部(すべり軸受)の熱を奪った流体を流体排出路から排出し、新たな流体を流体収容部へ流通させることができるので、冷却効率を高めることができる。
請求項5においては、流体を流体排出路から排出させるための機構を不要とすることができる。
請求項6においては、シャフトの周方向に沿って断熱と冷却を行うことができる。
請求項7においては、低温時における断熱効果、及び高温時における冷却効果を高めることができる。
請求項8においては、高温時における冷却効果を高めることができる。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
まず、図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係る軸受構造100が使用されるエンジン1の構成の概略について説明する。
エンジン1は、主としてシリンダブロック10、クランクキャップ20、クランクシャフト30及び軸受構造100を具備する。クランクキャップ20は、シリンダブロック10の下方に当該シリンダブロック10に当接するように配置される。クランクシャフト30は、軸線を前後方向へ向けて配置され、軸受構造100により回転可能に支持される。
以下では、図1から図4を用いて、本発明の一実施形態に係る軸受構造100の構成について説明する。
本発明の一実施形態に係る軸受構造100は、エンジン1のクランクシャフト30を回転可能に支持するものである。軸受構造100は、軸受保持部110、オイル流通路120、オイル供給路130、オイル排出路140、すべり軸受150及びバルブ160を具備する。
図1から図3に示す軸受保持部110は、後述するすべり軸受150を保持するものである。軸受保持部110は、上側軸受保持部111及び下側軸受保持部112を具備する。
上側軸受保持部111は、軸受保持部110の上半部を構成するものである。上側軸受保持部111は、シリンダブロック10の一部を前後方向に貫通するように形成される。上側軸受保持部111は、正面視において下方が開放された半円状に形成される(図3参照)。
下側軸受保持部112は、軸受保持部110の下半部を構成するものである。下側軸受保持部112は、クランクキャップ20の一部を前後方向に貫通するように形成される。下側軸受保持部112は、正面視において上方が開放された半円状に形成される(図3参照)。下側軸受保持部112は、上側軸受保持部111と対向するように配置され、当該上側軸受保持部111と共に、軸線方向を前後方向へ向けた貫通孔(軸受保持部110)を形成する。
図1から図3に示すオイル流通路120は、オイルが流通するための通路である。オイル流通路120は、上側オイル流通路121、下側オイル流通路122、上側連通路123及び下側連通路124を具備する。
上側オイル流通路121は、オイル流通路120の上半部を構成するものである。上側オイル流通路121は、上側軸受保持部111の円周面から径方向外側に凹む溝状に形成される。上側オイル流通路121は、上側軸受保持部111の周方向に沿って延びるように形成される。上側オイル流通路121の両端部は、シリンダブロック10の底面(下面)に開口するように形成される。本実施形態においては、上側オイル流通路121は2つ形成され、当該2つの上側オイル流通路121は、前後方向(上側軸受保持部111の軸線方向)に間隔をおいて形成される(図2及び図3参照)。
下側オイル流通路122は、オイル流通路120の下半部を構成するものである。下側オイル流通路122は、下側軸受保持部112の円周面から径方向外側に凹む溝状に形成される。下側オイル流通路122は、下側軸受保持部112の周方向に沿って延びるように形成される。下側オイル流通路122の両端部は、クランクキャップ20の上面に開口するように形成される。本実施形態においては、下側オイル流通路122は2つ形成され、当該2つの下側オイル流通路122は、前後方向(下側軸受保持部112の軸線方向)に間隔をおいて形成される。下側オイル流通路122は、上側オイル流通路121と対向するように配置され、当該上側オイル流通路121と共に、正面視円環状の流路(オイル流通路120)を形成する。
上側連通路123は、前側の上側オイル流通路121と後側の上側オイル流通路121とを連通するものである。上側連通路123は、前側の上側オイル流通路121から後側の上側オイル流通路121まで、前後方向へ延びるように形成される(図2参照)。上側連通路123は、正面視において後述するオイル供給路130の下端近傍に形成される。
下側連通路124は、前側の下側オイル流通路122と後側の下側オイル流通路122とを連通するものである。下側連通路124は、前側の下側オイル流通路122から後側の下側オイル流通路122まで、前後方向へ延びるように形成される(図2参照)。下側連通路124は、正面視において後述するオイル排出路140の上端近傍に形成される。
図1から図4に示すオイル供給路130は、オイルポンプ(不図示)から吐出されたオイルをオイル流通路120に供給するものである。オイル供給路130の下端は、上側オイル流通路121の上部に接続される。本実施形態においては、オイル供給路130の下端は、2つの上側オイル流通路121のうち後側の上側オイル流通路121に接続される。オイル供給路130の中途部には、後述するバルブ160が配置される。オイル供給路130は、バルブ160の上流側に位置する上流側オイル供給路131と、バルブ160の下流側に位置する下流側オイル供給路132と、から形成される(図1及び図4参照)。
オイル排出路140は、オイル流通路120を流通するオイルを外部に排出するものである。オイル排出路140の上端は、下側オイル流通路122の最下部(クランクシャフト30の真下)に接続される。オイル排出路140の上端は、2つの下側オイル流通路122のうち後側の下側オイル流通路122に接続される。オイル排出路140の下端は、クランクキャップ20の底面に開口するように形成される。オイル排出路140は、略下方に延びるように形成される。
図1から図3に示すすべり軸受150は、後述するクランクシャフト30を回転可能に支持するものである。すべり軸受150は、上側すべり軸受151及び下側すべり軸受152を具備する。
上側すべり軸受151は、すべり軸受150の上半部を構成するものである。上側すべり軸受151は、半円筒状に形成される。上側すべり軸受151は、開放側を下方に向けて配置される。上側すべり軸受151は、その外周面が上側軸受保持部111に当接するように当該上側軸受保持部111に嵌合される。
下側すべり軸受152は、すべり軸受150の下半部を構成するものである。下側すべり軸受152は、半円筒状に形成される。下側すべり軸受152は、開放側を上方に向けて配置される。下側すべり軸受152は、その外周面が下側軸受保持部112に当接するように当該下側軸受保持部112に嵌合される。下側すべり軸受152は、上側すべり軸受151と対向するように配置され、当該上側すべり軸受151と共に、軸線方向を前後方向へ向けた円筒状のすべり軸受150を形成する。
図1及び図4に示すバルブ160は、オイル供給路130を介してオイル流通路120へ供給されるオイルの供給を制御するものである。バルブ160は、オイル供給路130の中途部(上流側オイル供給路131と下流側オイル供給路132との間)に配置される。バルブ160は、空間部161、弁体162及びバイアスばね163を具備する。
空間部161は、シリンダブロック10の内部に形成される空間である。空間部161は、オイル供給路130の中途部に配置され、当該オイル供給路130と連通するように形成される。空間部161は、オイル供給路130の略左右方向及び前後方向に広がるように形成される。空間部161の左部は、上流側オイル供給路131から流入したオイルが一旦略左方(正面視でオイル供給路130に対して垂直な方向のうち左側へ向かう方向)に曲がってから略下方(正面視でオイル供給路130に沿った方向)へ流通するように形成される。
弁体162は、オイル供給路130を開閉するものである。弁体162は、空間部161の内部に、略左右方向へ(正面視でオイル供給路130に対して垂直方向へ)往復移動可能に配置される。弁体162には、弁体連通路162aが形成される。
弁体連通路162aは、弁体162の外周面から径方向内側に凹む溝状に形成される。弁体連通路162aは、弁体162の周方向に沿って全周に亘って延びるように形成される。弁体連通路162aは、弁体162の軸線方向中央に形成される。
バイアスばね163は、空間部161の右部において、伸縮方向を略左右方向へ向けて配置される。バイアスばね163は、弁体162の右側に当該弁体162を略左方へ付勢するように配置される。
以下では、図1及び図4を用いて、軸受構造100におけるオイルの流れを説明する。
エンジン1が駆動すると、これに伴ってオイルポンプ(不図示)が駆動する。前記オイルポンプが駆動することにより、オイルパン(不図示)に貯溜されたオイルが、オイル供給路130(上流側オイル供給路131)に供給される。当該オイルは、上流側オイル供給路131を流通してバルブ160へ到達する。図4(a)に示す如く、上流側オイル供給路131から空間部161へ流入したオイルは、略左方及び略下方へ案内される。
エンジン1の駆動直後は低温であるため、バルブ160へ到達したオイルの温度も未だ低温である。よって、バルブ160へ到達したオイルは、粘度が高いため、空間部161から外部へ漏れ出し難い。したがって、空間部161の内部においては、オイルの油圧が高い状態となる。
空間部161へ流入して略左方へ案内されたオイルは、その油圧により弁体162を略右方へ付勢する。弁体162は、バイアスばね163による略左方への付勢力に抗して略右方へ移動する。これにより、弁体162は、空間部161と下流側オイル供給路132との連通部を塞ぐように位置する(図4(a)参照)。
空間部161と下流側オイル供給路132との連通部が塞がれることで、オイル(空間部161へ流入して略下方へ案内されたオイル)は下流側オイル供給路132には供給されない。したがって、オイル流通路120は、オイルが供給されず空気が収容された状態となる。
空気は熱伝達率が低いため、高い断熱効果を有する。よって、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動摩擦により生じる熱(摺動摩擦熱)は、オイル流通路120に収容された空気により外部へ逃げないように断熱される。これにより、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部の温度を早期に上昇させることができる。
また、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部には、オイル流通路120とは別経路で形成される油路を介して、オイルパン(不図示)から潤滑油が供給(循環)されている。このため、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部の温度の上昇に伴って、前記オイルパンに貯溜されるオイルの温度も上昇し、バルブ160へ到達するオイルの温度も上昇する。そうすると、バルブ160へ到達するオイルは、粘度が低下するため、空間部161から漏れ出し易い状態となる。したがって、空間部161の内部においては、オイルの油圧が低い状態となる。
空間部161の内部における油圧の低下に伴い、オイルによる略右方への付勢力も低下する。オイルによる略右方への付勢力がバイアスばね163による略左方への付勢力を下回ると、弁体162は略左方へ移動し、空間部161と下流側オイル供給路132との連通部を開放するように(弁体連通路162aと下流側オイル供給路132とが連通するように)位置する(図4(b)参照)。
空間部161と下流側オイル供給路132との連通部が開放されることで、オイル(空間部161へ流入して略下方へ案内されたオイル)は、下流側オイル供給路132に供給される。当該オイルは、下流側オイル供給路132を介して後側のオイル流通路120に供給される。これにより、当該オイル流通路120にオイルが流通している状態となる。当該オイル流通路120を流通するオイルは、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動摩擦により生じる熱(摺動摩擦熱)を奪うことで、当該クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部を冷却する。
オイル流通路120を流通する際に前記摺動摩擦熱を奪って暖められたオイルは、オイル流通路120の下部へ到達し、オイル排出路140から排出される。オイル排出路140から排出されたオイルは、所定の油路を流通してオイルパン(不図示)に戻される。
また、オイル供給路130からオイル流通路120に供給されたオイルの一部は、上側連通路123を介して前側のオイル流通路120にも供給される(図2参照)。当該オイルもまた、前記摺動摩擦熱を奪うことで、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部を冷却する。当該オイルは、その後、下側連通路124を介して後側のオイル流通路120に供給され、オイル排出路140から排出される。
このように、本実施形態に係る軸受構造100によれば、摺動部が低温である時には、オイル流通路120に収容される空気により、摺動摩擦熱が外部へ逃げないようにすべり軸受150の外側から当該摺動部を断熱することができる。このため、早期の暖機が可能となる。そして、暖機後は、オイル流通路120を流通するオイルにより、前記摺動部を冷却することが可能となる。
また、オイル排出路140は下側オイル流通路122の最下部に連通されているため、オイル流通路120を流通するオイルは、その自重によりオイル排出路140に集まることとなる。さらに、オイル排出路140は下方に延びるように形成されているため、オイル流通路120を流通するオイルは、その自重により当該オイル排出路140を介して自然に外部へ排出されることとなる。これにより、高温時には、前記摺動部の摺動摩擦熱を奪ったオイルはオイル流通路120から排出され、新たなオイルがオイル流通路120を流通することとなるので、冷却効率を高めることができる。
また、オイル流通路120はクランクシャフト30の周方向に沿って当該クランクシャフト30の全周に形成されているため、当該クランクシャフト30の全周に沿って断熱と冷却を行うことができ、ひいては効率的に断熱と冷却を行うことができる。
また、オイル流通路120は、クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部へ潤滑油を供給する油路とは別経路で形成される。クランクシャフト30とすべり軸受150との摺動部においては、潤滑油により形成される高い油圧を有する油膜によりクランクシャフト30とすべり軸受150とが当接するのを抑制している。本実施形態においては、オイル流通路120と前記摺動部へ潤滑油を供給する油路とを別経路とすることにより、低温時においてオイル流通路120にオイルが流通されない状態であっても、摺動部の潤滑油により形成される油膜によりクランクシャフト30とすべり軸受150とが当接するのを抑制することができる。また、高温時においては、摺動部に供給される潤滑油により当該摺動部を直接冷却することができ、さらにオイル流通路120を流通するオイルによりすべり軸受150を外側から冷却することができる。したがって、冷却効果を高めることができる。
以上の如く、本実施形態に係る軸受構造100は、クランクシャフト30を回転可能に支持するすべり軸受150と、前記すべり軸受150を保持する軸受保持部110と、前記すべり軸受150と前記軸受保持部110との間に形成されて、低温時には高温時よりも熱伝導率の低い流体を収容するように構成されたオイル流通路120(流体収容部)と、を具備するものである。
このように構成されることにより、低温時には摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受150)を断熱することができる。
このように構成されることにより、低温時には摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受150)を断熱することができる。
また、前記オイル流通路120は、高温時にはオイルが流通し、低温時にはオイルが流通せず空気を収容するように構成されているものである。
このように構成されることにより、低温時には、オイル流通路120に収容される空気により摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受150)を断熱することができる。高温時には、オイル流通路120を流通するオイルにより摺動部(すべり軸受150)を冷却することができる。
このように構成されることにより、低温時には、オイル流通路120に収容される空気により摺動摩擦熱が外部へ逃げないように摺動部(すべり軸受150)を断熱することができる。高温時には、オイル流通路120を流通するオイルにより摺動部(すべり軸受150)を冷却することができる。
また、本実施形態に係る軸受構造100は、前記オイル流通路120へ供給されるオイルの供給を制御するバルブ160をさらに具備し、前記バルブ160は、当該バルブ160へ達するオイルの油圧が所定値以下である場合、前記オイル流通路120へオイルを供給し、当該バルブ160へ達するオイルの油圧が所定値を超える場合、前記オイル流通路120へオイルを供給しないように構成されているものである。
このように構成されることにより、低温時にはオイルの粘度が高く油圧も高いため、オイル流通路120へオイルを供給しないようにすることができる。高温時にはオイルの粘度が低く油圧も低いため、オイル流通路120へオイルを供給することができる。
このように構成されることにより、低温時にはオイルの粘度が高く油圧も高いため、オイル流通路120へオイルを供給しないようにすることができる。高温時にはオイルの粘度が低く油圧も低いため、オイル流通路120へオイルを供給することができる。
また、本実施形態に係る軸受構造100は、前記オイル流通路120からオイル(流体)を排出するオイル排出路140(流体排出路)をさらに具備するものである。
このように構成されることにより、摺動部(すべり軸受150)の熱を奪って暖められた流体をオイル排出路140から排出し、新たなオイル(流体)をオイル流通路120へ流通させることができるので、冷却効率を高めることができる。
このように構成されることにより、摺動部(すべり軸受150)の熱を奪って暖められた流体をオイル排出路140から排出し、新たなオイル(流体)をオイル流通路120へ流通させることができるので、冷却効率を高めることができる。
また、前記オイル流通路120は、オイルがその自重により排出されるように形成されているものである。
このように構成されることにより、オイル(流体)をオイル排出路140から排出させるための機構を不要とすることができる。
このように構成されることにより、オイル(流体)をオイル排出路140から排出させるための機構を不要とすることができる。
また、前記オイル流通路120は、前記クランクシャフト30の周方向に沿って形成されているものである。
このように構成されることにより、クランクシャフト30の周方向に沿って断熱と冷却を行うことができる。
このように構成されることにより、クランクシャフト30の周方向に沿って断熱と冷却を行うことができる。
また、前記オイル流通路120は、前記クランクシャフト30の全周に亘って形成されているものである。
このように構成されることにより、低温時における断熱効果、及び高温時における冷却効果を高めることができる。
このように構成されることにより、低温時における断熱効果、及び高温時における冷却効果を高めることができる。
また、前記オイル流通路120は、前記クランクシャフト30と前記すべり軸受150との間へ潤滑油を供給する油路とは別経路で形成されているものである。
このように構成されることにより、高温時における冷却効果を高めることができる。
このように構成されることにより、高温時における冷却効果を高めることができる。
なお、本実施形態に係るオイル流通路120は、本発明に係る流体収容部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るオイル排出路140は、本発明に係る流体排出路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るクランクシャフト30は、本発明に係るシャフトの実施の一形態である。
また、本発明において、「低温時」及び「高温時」とは、広義には軸受構造100全体の温度のことをいい、狭義にはオイル流通路120やオイル供給路130を流通するオイルの温度のことをいう。
また、本実施形態に係るオイル排出路140は、本発明に係る流体排出路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るクランクシャフト30は、本発明に係るシャフトの実施の一形態である。
また、本発明において、「低温時」及び「高温時」とは、広義には軸受構造100全体の温度のことをいい、狭義にはオイル流通路120やオイル供給路130を流通するオイルの温度のことをいう。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、オイル流通路120は、低温時に空気が収容され高温時にはオイルが流通するものとしたが、オイル流通路120に収容(流通)される流体はこれに限定されるものではない。本発明においては、オイル流通路120は、低温時には高温時よりも熱伝導率の低い流体を収容するように形成されていればよい。
また、本実施形態においては、軸受構造100はクランクシャフト30を支持するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る軸受構造は、エンジン1の他のシャフト(例えばカムシャフト)を支持するものであってもよい。
また、本実施形態においては、オイル流通路120は前後方向に2つ形成されるものとしたが、オイル流通路120の数は、1つであってもよく、或いは3つ以上形成されていてもよい。
また、本実施形態においては、バルブ160は、シリンダブロック10の内部に形成された空間部161に弁体162及びバイアスばね163が配置されてオイル供給路130を開閉するものとしたが、本発明に係るバルブはこれに限定されるものではない。本発明に係るバルブは、本発明の目的を達成できるものであればよく、例えば電子制御式のバルブであってもよい。
1 エンジン(内燃機関)
30 クランクシャフト(シャフト)
100 軸受構造
110 軸受保持部
120 オイル流通路(流体収容部)
140 オイル排出路(流体排出路)
150 すべり軸受
160 バルブ
30 クランクシャフト(シャフト)
100 軸受構造
110 軸受保持部
120 オイル流通路(流体収容部)
140 オイル排出路(流体排出路)
150 すべり軸受
160 バルブ
Claims (8)
- シャフトを回転可能に支持するすべり軸受と、
前記すべり軸受を保持する軸受保持部と、
前記すべり軸受と前記軸受保持部との間に形成されて、低温時には高温時よりも熱伝導率の低い流体を収容するように構成された流体収容部と、
を具備する、
内燃機関の軸受構造。 - 前記流体収容部は、高温時にはオイルが流通し、低温時にはオイルが流通せず空気を収容するように構成されている、
請求項1に記載の内燃機関の軸受構造。 - 前記流体収容部へ供給されるオイルの供給を制御するバルブをさらに具備し、
前記バルブは、
当該バルブへ達するオイルの油圧が所定値以下である場合、前記流体収容部へオイルを供給し、
当該バルブへ達するオイルの油圧が所定値を超える場合、前記流体収容部へオイルを供給しないように構成されている、
請求項2に記載の内燃機関の軸受構造。 - 前記流体収容部から流体を排出する流体排出路をさらに具備する、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の内燃機関の軸受構造。 - 前記流体排出路は、流体がその自重により排出されるように形成されている、
請求項4に記載の内燃機関の軸受構造。 - 前記流体収容部は、前記シャフトの周方向に沿って形成されている、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の内燃機関の軸受構造。 - 前記流体収容部は、前記シャフトの全周に亘って形成されている、
請求項6に記載の内燃機関の軸受構造。 - 前記流体収容部は、前記シャフトと前記すべり軸受との間へ潤滑油を供給する油路とは別経路で形成されている、
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の内燃機関の軸受構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015232699A JP2017101558A (ja) | 2015-11-30 | 2015-11-30 | 内燃機関の軸受構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015232699A JP2017101558A (ja) | 2015-11-30 | 2015-11-30 | 内燃機関の軸受構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2017101558A true JP2017101558A (ja) | 2017-06-08 |
Family
ID=59018047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015232699A Pending JP2017101558A (ja) | 2015-11-30 | 2015-11-30 | 内燃機関の軸受構造 |
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JP (1) | JP2017101558A (ja) |
-
2015
- 2015-11-30 JP JP2015232699A patent/JP2017101558A/ja active Pending
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