JP2017100745A - 二重容器用キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋体を閉じた状態で内層体内に入った空気を容易に排出させることが可能な二重容器用キャップを提供する。
【解決手段】本発明に係る二重容器用キャップ1は、二重容器本体2に装着可能な二重容器用キャップ1であって、内容物を注出する注出孔14aを有し、二重容器本体2に装着されるキャップ本体10と、注出孔14aを覆う開閉可能な蓋体20とを備え、蓋体20は、キャップ本体10に装着される蓋体本体30と、蓋体本体30に対して上下方向に変位可能に支持された栓体32と、内層体3内の空気を外部に排出可能な一方向弁50とを有し、蓋体20を開いた状態から閉じたとき、栓体32は、キャップ本体10に設けられた係合部14cに当接し、栓体32及び係合部14cの少なくとも一方に設けられた凹溝32k並びに一方向弁50を経由して、内層体3内の空気を外部に排出可能な排出位置に位置決めされることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、減容変形可能な内層体とこの内層体を内側に配置した外層体とを備える二重容器に対し、外層体の口部に装着されて内層体に収容した内容物を注出させる二重容器用キャップに関する。
化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンス或いは液体石鹸、また食品調味料などを収用する容器としては、このような内容物を収容すると共に減容変形可能に設けられる内層体と、この内層体を内側に収めると共に容器の外殻を形成する外層体とを備える二重容器が知られている。この二重容器には、外層体と内層体とを最初から積層させて形成するデラミ容器(積層剥離容器)と、外層体と内層体とを個別に形成して組み付けるタイプの容器が存在する。また、デラミ容器は、加熱溶融された積層パリソンを金型で挟み、内部に空気を吹き込んで積層容器を形成するEBM(Extrusion Blow Molding:押出しブロー成形)によるものと、外側層と内側層とを備えた有底筒状に形成されたプリフォーム(容器素材)から積層容器を形成する二軸延伸ブロー成形によるものがある。このような二重容器においては、通常外層体の口部に、内容物を注出する注出筒を備えるとともに内層体への外気の侵入を防止する逆止弁を設けた二重容器用キャップが装着される。そして、外層体を押圧することで、外層体と内層体との間の空気を介して内層体内を加圧し、これによって逆止弁の弁体を開放させて内容物を注出する。また外層体には、内層体との間に外気を取り込む貫通孔を設けていて、注出後、外層体が元の形状に復元する際は、この貫通孔から外気が取り込まれ、内層体は減容変形したままで外層体のみが復元する。
ところで、上記の二重容器用キャップにおいて内層体への外気の侵入を防止する逆止弁には、例えば特許文献1のような円筒形状の環状壁の径方向内側に、3つのアームを介して連結する平板状の弁体が用いられている。この種の逆止弁では、外層体を押圧することにより外層体と内層体との間の空気が圧縮され、これに伴う圧力上昇により弁体が注出筒の方向に押し上げられて内層体に通じる連通口を開放し、内容物を注出することができる。また、内容物の注出後に外層体が元の形状に復元すると、外層体と内層体との間の空気の圧力が低下し、弁体は圧力差及び3つのアームの弾性力により元の閉鎖位置へと戻る。
特開2013−151316号公報
しかし、上記の構造の逆止弁では、例えば粉状又は粒状の調味料等の内容物を内層体に充填している場合には、開放状態にある弁体が閉塞状態へと戻る際に弁体と隔壁との間に内容物が入り込み、弁体が完全な閉塞状態に戻ることができない。このような場合には、内容物の吐出が終了した後に空気が内層体内に入り込むため、外部が多湿環境である場合には内層体内に湿った空気が残ってしまい、内容物の粉体等が酸化したり、吸湿して固化し易くなるという問題があった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、蓋体を閉じた状態で内層体内に入った空気を容易に排出させることが可能な二重容器用キャップを提供することである。
本発明は、内層体と該内層体を内側に配置した外層体とを有する二重容器本体に装着可能な二重容器用キャップであって、
減容変形可能な前記内層体からの内容物を注出する注出孔を有し、前記二重容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記注出孔を覆う開閉可能な蓋体と
を備え、
前記蓋体は、前記キャップ本体に装着される蓋体本体と、該蓋体本体に対して上下方向に変位可能に支持された栓体と、前記内層体内の空気を外部に排出可能な一方向弁とを有し、
前記蓋体を開いた状態から閉じたとき、前記栓体は、前記キャップ本体に設けられた係合部に当接し、前記栓体及び前記係合部の少なくとも一方に設けられた凹溝並びに前記一方向弁を経由して、前記内層体内の空気を外部に排出可能な排出位置に位置決めされることを特徴とする二重容器用キャップである。
また、前記排出位置から前記栓体を前記係合部に係合させることにより、前記栓体は前記内層体内の空気を外部に排出不能な保管位置へと位置決めされることが好ましい。
また、前記係合部は、前記注出孔の周囲を覆う注出筒であることが好ましい。
また、前記一方向弁は、弁体が前記栓体に当接することによって閉塞状態となることが好ましい。
また、前記一方向弁は、前記栓体と同心状に設けられていることが好ましい。
また、前記蓋体は、前記一方向弁を上方から覆う上蓋を更に有することが好ましい。
本発明の二重容器用キャップは、蓋体を閉じた状態で内層体内に入った空気を容易に排出させることが可能となる。
(a)は本発明の一実施形態に係る二重容器用キャップを二重容器に取り付けた状態(保管位置)を示す正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る二重容器用キャップの蓋体を開けた状態を示す正面断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る二重容器用キャップにおいて、内容物の吐出後に蓋体を閉じた状態(排出位置)を示す正面断面図であり、(b)は、(a)のA部における拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態である二重容器用キャップ1が、これに適合する二重容器本体2に装着された状態を示す。なお、本明細書、特許請求の範囲、要約書および図面では、後述する蓋体20が位置する側を上方(図1における上側)とし、二重容器本体2が位置する側を下方(図1における下側)とする。二重容器用キャップ1は、キャップ本体10、及び蓋体20で構成されている。また、二重容器本体2は、内層体3、及び外層体4で構成されている。なお、図1は、保管時の二重容器用キャップ1の状態(保管位置)を示している。
まず、二重容器本体2について説明する。本実施形態では、二重容器本体2は、内層体3の合成樹脂素材と外層体4の合成樹脂素材とを積層して形成されるパリソンに対し、押出しブロー成形を行うことによって積層剥離容器を形作っている。そして、二重容器本体2を構成する内層体3の材料にはエチレン―ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)又はナイロンを用いている。また、外層体4の材料には、低密度ポリエチレン(LDPE)又は高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)を用いており、特にLDPEを用いた場合には高いスクイズ性を付与することができる。しかし、この態様に限定されず、例えば二軸延伸ブロー成形を行うことによって積層剥離容器を形成する場合には、内層体3の材料にはポリプロピレン(PP)を用い、外層体4の材料にはポリエチレンテレフタレート(PET)を用いてもよい。また、内層体3及び外層体4の材料には、相互に相溶性が低い他の樹脂を用いることができる。更に、二重容器本体2は、積層剥離容器ではなく、外層体と内層体とを個別に形成して組み付けるものであってもよい。
内層体3は、減容変形可能に形成されるものであって、本実施形態では、積層状態で形成された二重容器本体2に対し、外層体4から剥離させることで得られるものである。内層体3は、その内側に内容物を収容する収容空間Sを備えている。
外層体4は、円筒状の口部周壁4aに、復元自在な可撓性を有する胴部(図示せず)、及び胴部の下端を閉鎖する底部(図示せず)を連結したものである。図1に示すように、口部周壁4aの外周面には、後述するキャップ本体10の外周壁11の内周面に設けたキャップリブ12aに対向する容器リブ4bを設けている。また、容器リブ4bの下方には、ネックリング4gが設けられている。
なお、図1において、外層体4の胴部を押圧して内層体3を減容変形させた後に外層体4が自らの剛性により元の形状に復元すると、外層体4と内層体3との間の空間が負圧となる。このとき、ブロー成形によって形成された二重容器本体2の底部のピンチオフ部に形成されるスリットから、外層体4と内層体3との間の空間に空気が導入される。
次に、二重容器用キャップ1を構成するキャップ本体10について図1を用いて説明する。キャップ本体10は、口部周壁4aを取り囲む外周壁11を備えていて、外周壁11の内周面には、口部周壁4aの容器リブ4bに対向するキャップリブ12aが形成されている。また、キャップリブ12aの下方には、キャップ本体10を口部周壁4aにアンダーカット係合させるための内壁突部12bが設けられている。そして、キャップ本体10を上方から口部2aに対して押し込むと、キャップ本体10の内壁突部12bが、口部周壁4aの容器リブ4bを乗り越えると共に、二重容器本体2の口部上端2bはキャップ本体10の頂壁19の下面に当接する。これによって、キャップ本体10は、口部2aに対して上下方向にしっかりと固定される。このとき、周方向に間欠的に設けられたキャップリブ12aが、同様に間欠的に設けられた容器リブ4bの間に入り込むので、キャップ本体10は、口部2aに対して周方向にも回転止め状態で固定される。
キャップ本体10の外周壁11の上部には、頂壁19が一体に連結されている。頂壁19の中央部には注出筒14cが配置され、注出筒14cを貫く開口は内容物を注出する注出孔14aとして設けられている。なお、注出筒14cの上端には、後述する栓体32に係合可能な係合突部14dが設けられている。また、頂壁19の下面から下方に向かって内周壁18が垂下している。キャップ本体10を口部2aにアンダーカット係合させたとき、口部上端2bが頂壁19の下面に当接すると共に、内周壁18の外周面が口部2aの内周面に嵌合する。これによって、口部2aは頂壁19及び内周壁18によって良好にシールされ、二重容器本体2内の内容物は、注出孔14aのみから外部に吐出される。
キャップ本体10の外周壁11の外周面には、後述する蓋体本体30をねじ係合によって装着するためのキャップ雄ねじ部15が設けられている。また、キャップ本体10には、外周壁11の更に外周方向位置において下方に延びる嵌合壁16aが設けられており、蓋体本体30を装着した際に、嵌合壁16aが蓋体周壁33の内周面に嵌合して装着を安定化させる。なお、嵌合壁16aの下端には、外周方向に突出する蓋体ストッパ16bが設けられており、蓋体本体30をキャップ本体10に装着する際に、この蓋体ストッパ16bに当接させることによって上下方向の装着位置が定まる。
蓋体20は、図1に示すように、キャップ本体10に対して固定される蓋体本体30と、蓋体本体30に対して上下方向に変位可能に支持された栓体32と、内層体3内の空気を外部に排出可能な一方向弁50とを有する。蓋体本体30には、キャップ本体10の外周壁11を囲むように蓋体周壁33が設けられ、蓋体周壁33の内周面には、キャップ本体10とねじ係合させるための蓋体雌ねじ部34が設けられている。そして、蓋体本体30をキャップ本体10に装着した際に、蓋体周壁33の下端が先述の蓋体ストッパ16bに当接し、蓋体20がキャップ本体10に対して位置決めされる。
蓋体周壁33の上端には、後述する一方向弁50及び栓体32を収容する上壁31が設けられている。上壁31における蓋体周壁33と隣接する外周部には、一方向弁50の弁壁52を収容し固定するための上壁溝部31fが設けられている。そして、上壁溝部31fの外周側の側面には、弁壁52をアンダーカット係合するための溝部突部31gが設けられている。一方向弁50は、中央に開口を有する薄肉円盤形状を備えた弁体51を有しており、後述する栓体32と同心配置されている。そして、弁体51の外周端が円筒側面形状を有する弁壁52の上端において支持されている。弁壁52の外周面には、弁壁突部53が設けられており、弁壁52を下方に向かって押圧しながら上壁溝部31f内に挿入することによって、一方向弁50を蓋体本体30に対してアンダーカット係合により固定することができる。なお、本実施形態では、上壁溝部31f及び弁壁52の外周側にそれぞれ突部を設け、内周側には突部を設けないように構成したが、この態様には限定されない。上壁溝部31f及び弁壁52の外周側に加えて内周側にも突部を設けてもよいし、上壁溝部31f側にのみ突部を設けて弁壁52側には突部を設けなくてもよい。また、上壁溝部31fと弁壁52とをねじ係合によって固定してもよい。
上壁31における、上壁溝部31fよりも中央寄りには、上下方向に延び栓体32を収容するための内周壁35が設けられている。内周壁35は、上壁31の内周端において、半径方向に延びる中央上壁31j、及び上下方向に延びる上壁段部31hを介して上壁31と連結している。内周壁35は、図1に示すように注出筒14cとの間に空間を形成しており、この空間内を栓体32の栓体周壁32cが上下方向に移動可能となるように構成されている。なお、蓋体本体30をキャップ本体10に対してねじ係合させて、蓋体周壁33の下端が蓋体ストッパ16bの上面に当接したとき、内周壁35の下端も頂壁19の上面に当接する。これによって、栓体32が図3(a)に示す排出位置へと移動したとき、内層体3内部の空気を外部へと導く流路Rが形成される。
栓体32は、利用者が栓体32を押下するための天壁32aと、天壁32aの外周端から下方に垂下する栓体段部32bと、栓体段部32bの下端から更に外周方向へと延びる栓体基部32eと、栓体基部32eの外周端から更に下方へと垂下する栓体周壁32cとを備える。栓体基部32eの上面には弁体当接面32fが形成されており、一方向弁50の弁体51の内周端がこの弁体当接面32fに当接することによって一方向弁50は閉塞状態を維持する。栓体周壁32cの下端における外周側には、栓体ストッパ32gが設けられており、図3(a)に示すように栓体32が上方に変位した際に、この栓体ストッパ32gの上面が内周壁35の上端に設けられたストッパリブ35aの下面に当接して、栓体32の上方への変位を規制する。一方、栓体32が下方に変位した際には、図1に示すように栓体基部32eの下面に設けられた栓体突起32hが注出筒14cの上端に当接する。これによって栓体32の下方への変位が規制されると共に内層体3内の空気が外部に排出不能となる。なお、栓体突起32hが注出筒14cの上端に当接するとき、栓体基部32eの外側面に設けられている栓体リブ32jの下面も同時に中央上壁31jの上面に当接するので、栓体32は、図1に示す状態をより安定して維持することができる。そして、栓体32は、栓体周壁32cの内周面を注出筒14cの係合突部14dに摺動させながら、上下方向に変位可能である。
なお、栓体リブ32j、ストッパリブ35a、及び栓体ストッパ32gは、それぞれ周方向に間欠的に設けられており、図3(a)に示す排出位置においては、内層体3内の空気が流路R内のこれらの部材の間を経由して外部に排出可能となるように配置されている。
蓋体本体30の上方には、図1に示すように、上蓋40が設けられている。上蓋40は、外周端においてヒンジ38によって蓋体周壁33の上端に連結されている。上蓋40の下面内周側には、上蓋突部40bが設けられており、蓋体周壁33の上端から突出する上壁突部31eの先端に設けられた係合突部31dとアンダーカット係合して上蓋40を蓋体本体30に対して閉じた状態に維持する。これによって、一方向弁50は、上蓋40によって常に覆われた状態となるため、一方向弁50を傷、汚れ等から保護することができる。また、上蓋40の中央に設けられた上蓋開口40dの直径は、栓体32の栓体周壁32cの直径よりも小さく形成されているため、栓体32に予期しない外力が加わっても、係合突部14d,32d間の係合が外れて栓体32が蓋体20から外れてしまうことがない。なお、この上蓋40の蓋体本体30への固定は、洗浄時以外に取り外すことは想定されていないため、利用者が誤って開けることがないようにアンダーカット係合の強度を高めておくことが望ましい。
本実施形態において、蓋体本体30は、ねじ係合によってキャップ本体10に装着されているが、この態様には限定されない。例えば、蓋体本体30がキャップ本体10とヒンジを介して一体成形されるなど、両者が更なる連結手段によって装着されるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、上蓋40は、ヒンジ38を介して蓋体本体30と一体成形されているが、この態様には限定されない。例えば、上蓋40が蓋体本体30とは別体のものとして構成され、両者が更なる連結手段によって連結されるように構成されていてもよい。上蓋40は、例えばねじやアンダーカットで蓋体本体30に装着するように構成してもよい。また、上蓋40を設けない構成であってもよい。
次に、本実施形態の二重容器用キャップ1を用いた、内容物の吐出方法について具体的に説明する
図1は、内層体3内の空気が注出孔14aから排出されることがない保管位置の状態を示している。具体的には、栓体32の栓体周壁32cと注出筒14cとが隙間無く係合し、栓体基部32eの下面に設けられている栓体突起32hが注出筒14cに当接するため、内層体3内の空気は注出筒14cと内周壁35との間の流路Rを通り抜けることができない。これによって内層体3内の空気が外部に漏れ出すことが無く、保管に適した密閉状態を維持することができる。
図2は、蓋体本体30とキャップ本体10とのねじ係合を外して蓋体20を開き、注出筒14cに嵌合している栓体32を抜き去った状態を示している。上記のように構成される二重容器用キャップ1から内容物を吐出するにあたっては、二重容器本体2を図2の起立姿勢から図の左回りに回転させて傾倒姿勢に姿勢変更することによって、粉状又は粒状の内容物は、自重で落下して注出孔14aから吐出される。このとき、外層体4の胴部を押圧し、外層体4と内層体3との間の空気を介して内層体3を減容変形させることにより内層体3内部が正圧となり、内容物を更に勢いよく注出孔14aから吐出することができる。なお、胴部を押圧して内層体3を減容変形させた場合には、外層体4は自らの剛性により元の形状に復元するため、外層体4と内層体3との間に負圧が発生する。この負圧によって外部の空気が底部のピンチオフ部のスリットから外層体4と内層体3の間の空間に導入される。
ところで、内容物が注出孔14aから吐出する場合には、吐出された内容物に代わって内層体3内には注出孔14aから空気が導入される。このとき、外部が多湿環境である場合には内層体3内に湿った空気が入り込んでしまうことになる。
内容物の吐出が終了すると、利用者は二重容器本体2を傾倒姿勢から図2の起立姿勢へと戻す。そして、蓋体20を閉めることにより、栓体32の栓体周壁32cの下端が注出筒14cの係合突部14dに当接して持ち上げられ、栓体32は図3(a)に示す位置へと移動する。そして、この栓体32の移動に伴い、弁体51の内周端も上方に持ち上げられる。なお、図3(a)において、保管位置における弁体51の位置を二点鎖線により示している。
次に利用者は、外層体4の胴部を押圧して内層体3を減容変形させる。これにより、内層体3の内部は正圧となり、内層体3内の空気は、図3(a)に破線矢印で示すように、注出孔14aから上方に抜けた後、注出筒14cの係合突部14dと、栓体32の栓体周壁32cの下端との間を通過し、更に栓体ストッパ32g、ストッパリブ35a、及び栓体リブ32jの順に流路Rを通って、一方向弁50に到達する。そして、内層体3の内部の空気の正圧によって、弁体51が持ち上げられて弁体当接面32fから離れる。これによって、内層体3内の空気は、弁体51と弁体当接面32fとの隙間を通り、更に上蓋開口40dにおける栓体32と中央壁40cとの隙間を通って外部へと排出される。なお、栓体周壁32cの下端には、図3(b)に示すように凹溝32kが設けられており、係合突部14dと、栓体周壁32cの下端とが図3(a)、及び図3(b)に示すように当接している状態においても、内層体3内部の空気は、両者の間を凹溝32kを通って抜け、一方向弁50から排出することができる。
なお、本実施形態において、凹溝32kは栓体周壁32c側にのみ設けられているが、この態様には限定されない。凹溝は、注出筒14c側に設けるように構成してもよいし、栓体周壁32cと注出筒14cの双方に設けてもよい。
そして胴部の押圧を止めると、弁体51は再び弁体当接面32fに当接する。このように一方向弁50は、内層体3内の空気を排出しつつ、外部から空気が内層体3内に流入するのを防止する。これにより、内層体3内の空気が適切に外部に排出されるため、内容物の粉体等が吸湿して酸化したり、固化することがない。また、このとき外層体4の剛性により押圧された胴部は元の形状に戻るため、排出された空気の体積の分だけ底部に形成されたスリットから外層体4と内層体3の間の空間に空気が取り込まれる。
利用者は、内層体3内の空気の排出を終了すると、栓体32の天壁32aを下方に向けて押下する。これによって、栓体32は、図1に示す位置まで戻るため、内層体3内は、保管に適した密閉状態を維持することが可能となる。
以上述べたように、本実施形態によれば、栓体32をキャップ本体10の注出筒14cに対して上下方向に移動可能に構成し、蓋体20を開いた状態から閉じたときに栓体32が注出筒14cに嵌合しないで当接し、外層体4の押圧による正圧によって内層体3内の空気を栓体32に設けた凹溝32k、及び一方向弁50を経由して外部に排出可能となるように構成した。これにより、内容物の吐出後に蓋体20を閉じると内層体3内の空気が容易に排出可能となるため、内容物の粉体等が吸湿して酸化したり、固化することを防止することができる。
また、本実施形態によれば、栓体32を押圧して注出筒14cに係合させることによって、内層体3内の空気が外部に排出不能となるように構成した。これによって、外部からの空気の流入を防止することができる。従って、内容物の粉体等が吸湿して酸化したり、固化することがない。また、栓体32を押圧することにより空気の排出機能を停止させて保管に適した密閉状態にすることができる。
また、本実施形態によれば、内層体3の内部の空気を排出して内層体3の体積を内容物の残量に合わせて小さく維持することができる。これによって、例えば内容物が錠剤である場合に錠剤が内層体3の内部で大きく動くことがないので、当該錠剤の欠け、割れ等を防止することができる。
また、本実施形態によれば、一方向弁50と栓体32とが同心配置となるように配置し、一方向弁50の弁体51が栓体32の上面に当接することによって閉塞状態となるように構成した。これによって、部品点数を削減し、簡易な構成で一方向弁50を実現しつつ、上記利点を享受することができる。
また、本実施形態によれば、一方向弁50を上方から上蓋40によって覆うように構成したので、一方向弁50を傷、汚れ等から保護して確実に動作させることができる。
なお、本実施形態では栓体32の栓体周壁32cが注出筒14cに係合可能となるように構成したが、この態様には限定されない。栓体32がキャップ本体10に設けた他の係合部に係合可能となるように構成してもよい。
なお、上述したところは、本発明の実施形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。そして、そのような構成は本発明の範囲内であると理解すべきである。
1 二重容器用キャップ
2 二重容器本体
2a 口部
2b 口部上端
3 内層体
4 外層体
4a 口部周壁
4b 容器リブ
4g ネックリング
10 キャップ本体
11 外周壁
12a キャップリブ
12b 内壁突部
14a 注出孔
14c 注出筒(係合部)
14d 係合突部
15 キャップ雄ねじ部
16a 嵌合壁
16b 蓋体ストッパ
18 内周壁
19 頂壁
20 蓋体
30 蓋体本体
31 上壁
31d 係合突部
31e 上壁突部
31f 上壁溝部
31g 溝部突部
31h 上蓋段部
31j 中央上壁
32 栓体
32a 天壁
32b 栓体段部
32c 栓体周壁
32d 係合突部
32e 栓体基部
32f 弁体当接面
32g 栓体ストッパ
32h 栓体突起
32j 栓体リブ
32k 凹溝
33 蓋体周壁
34 蓋体雌ねじ部
35 内周壁
35a ストッパリブ
38 ヒンジ
40 上蓋
40a 上蓋段部
40b 上蓋突部
40c 中央壁
40d 上蓋開口
50 一方向弁
51 弁体
52 弁壁
53 弁壁突部
R 流路
S 収容空間

Claims (6)

  1. 内層体と該内層体を内側に配置した外層体とを有する二重容器本体に装着可能な二重容器用キャップであって、
    減容変形可能な前記内層体からの内容物を注出する注出孔を有し、前記二重容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
    前記注出孔を覆う開閉可能な蓋体と
    を備え、
    前記蓋体は、前記キャップ本体に装着される蓋体本体と、該蓋体本体に対して上下方向に変位可能に支持された栓体と、前記内層体内の空気を外部に排出可能な一方向弁とを有し、
    前記蓋体を開いた状態から閉じたとき、前記栓体は、前記キャップ本体に設けられた係合部に当接し、前記栓体及び前記係合部の少なくとも一方に設けられた凹溝並びに前記一方向弁を経由して、前記内層体内の空気を外部に排出可能な排出位置に位置決めされることを特徴とする二重容器用キャップ。
  2. 前記排出位置から前記栓体を前記係合部に係合させることにより、前記栓体は前記内層体内の空気を外部に排出不能な保管位置へと位置決めされる、請求項1に記載の二重容器用キャップ。
  3. 前記係合部は、前記注出孔の周囲を覆う注出筒である、請求項1又は2に記載の二重容器用キャップ。
  4. 前記一方向弁は、弁体が前記栓体に当接することによって閉塞状態となる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の二重容器用キャップ。
  5. 前記一方向弁は、前記栓体と同心状に設けられている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の二重容器用キャップ。
  6. 前記蓋体は、前記一方向弁を上方から覆う上蓋を更に有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の二重容器用キャップ。
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