JP2017100201A - 工事管理システム及び携帯端末 - Google Patents

Abstract

【課題】工事における対象機器の状態を効率良く、かつ、正確に確認するための工事管理システム及び携帯端末を提供すること。【解決手段】工事管理システム１は、ネジ締め用のドライバ１０、及びドライバ１０と通信接続される携帯端末２０を有し、ドライバ１０は、ネジ締め時に所定のトルクに達したことを検知するトルク検知部１１と、ネジ締め箇所の通電状態を検知する通電検知部１２と、検知結果を送信する送信部１３と、を備え、携帯端末２０は、対象機器の複数のネジ締め箇所、及び当該ネジ締め箇所それぞれにおけるトルク及び通電の規定状態を記憶する記憶部２２と、ドライバ１０から検知結果を受信する受信部２４と、規定状態に対して検知結果が合致するか否かを判定する判定部２５と、を備える。【選択図】図２

Description

本発明は、工事における対象機器の状態を管理する工事管理システム及び携帯端末に関する。

従来、電気の計量器等の設置又は交換工事等において、作業者は、対象の機器を取り付けた際に、所定の部位の状態を検査し、全ての箇所が規定の状態であることを確認する作業を行っている。
例えば、機器に複数のネジが設けられている場合には、これら複数のネジそれぞれの締め付け状態を確認する必要がある。特許文献１には、ネジの締め付け状態を示す締付情報及び締付完了情報を、ねじ締付工具から管理装置へ送信し、管理装置でこれらの情報を管理する技術が提案されている。

特開２００５−１１８８９４号公報

しかしながら、工事管理における確認事項は多岐に渡る。例えば、ネジ締め箇所が配線と直結している場合には、作業者は、複数箇所でネジの締め付けトルクと、配線に関わる通電状態とを共に検査し、これらの検査データがそれぞれ、個別に規定された正常な状態であることを確認する必要がある。これらを正確に実施することは、作業者の大きな負担となっていた。

本発明は、工事における対象機器の状態を効率良く、かつ、正確に確認するための工事管理システム及び携帯端末を提供することを目的とする。

本発明に係る工事管理システムは、ネジ締め用のドライバ、及び当該ドライバと通信接続される携帯端末を有する工事管理システムであって、前記ドライバは、ネジ締め時に所定のトルクに達したことを検知するトルク検知部と、ネジ締め箇所の通電状態を検知する通電検知部と、前記トルク検知部及び前記通電検知部の検知結果を送信する送信部と、を備え、前記携帯端末は、対象機器の複数のネジ締め箇所、及び当該ネジ締め箇所それぞれにおけるトルク及び通電の規定状態を記憶する記憶部と、前記ドライバから前記検知結果を受信する受信部と、前記規定状態に対して前記検知結果が合致するか否かを判定する判定部と、を備える。

前記携帯端末は、前記複数のネジ締め箇所について、作業順序を指示する出力を行う指示部を備え、前記受信部は、当該作業順序に従って、順に受信した前記検知結果を前記規定状態と対応付けてもよい。

前記指示部は、前記対象機器の画像を表示し、当該画像上の位置を示すことにより、前記作業順序を指示してもよい。

前記携帯端末は、前記判定部により、前記規定状態に対して前記検知結果が合致しないと判定された場合に、該当のネジ締め箇所及び判定結果を報知する報知部を備えてもよい。

前記受信部は、前記判定部により、前記規定状態に対して前記検知結果が合致すると判定されるまで、該当のネジ締め箇所に対する前記検知結果を繰り返し受信してもよい。

前記携帯端末は、管理サーバから、前記対象機器における前記複数のネジ締め箇所、及び前記規定状態を含む情報を取得する取得部を備えてもよい。

本発明に係る携帯端末は、ネジ締め用のドライバと通信接続された携帯端末であって、対象機器の複数のネジ締め箇所、及び当該ネジ締め箇所それぞれにおけるトルク及び通電の規定状態を記憶する記憶部と、前記ドライバがネジ締め時に所定のトルクに達したこと、及びネジ締め箇所の通電状態を検知したことに応じて、当該ドライバから検知結果を受信する受信部と、前記規定状態に対して前記検知結果が合致するか否かを判定する判定部と、を備える。

本発明によれば、作業者は、工事における対象機器の状態を効率良く、かつ、正確に確認できる。

実施形態に係る工事管理システムの構成を示す概略図である。 実施形態に係る工事管理システムの機能構成を示すブロック図である。 実施形態に係るガイダンス画面の一例を示す図である。 実施形態に係る受信記録データの一例を示す図である。 実施形態に係る処理の流れを示すシーケンス図である。

以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
本実施形態では、作業者は、計量器を新規又は交換で設置した際に、工事管理システム１を用いて、複数のネジの締め付け状態、及び締め付け箇所それぞれの通電状態を順に確認する。

図１は、本実施形態に係る工事管理システム１の構成を示す概略図である。
工事管理システム１は、ネジ締め用のドライバ１０と、携帯端末２０と、管理サーバ３０とを備える。
ドライバ１０と携帯端末２０とは、無線又は有線で通信接続され、携帯端末２０と管理サーバ３０とも所定のネットワークを介して通信接続される。

携帯端末２０は、管理サーバ３０から受信した対象機器の情報に基づいて、確認箇所を指示するガイダンスの出力を行う。作業者は、このガイダンスに基づいてドライバ１０により締め付けトルク及び通電状態の確認を行う。
ドライバ１０による検知結果は、通信により自動的に携帯端末２０へ送信され、携帯端末２０において、管理サーバ３０から受信した情報に含まれる正常な状態としての規定状態と照合される。
さらに、管理サーバ３０は、検知結果を携帯端末２０から受信することにより、複数の工事現場、及び複数の機器における締め付けトルク及び通電状態を一括管理できる。

図２は、本実施形態に係る工事管理システム１の機能構成を示すブロック図である。
ドライバ１０は、トルク検知部１１と、通電検知部１２と、送信部１３とを備える。
携帯端末２０は、取得部２１と、記憶部２２と、指示部２３と、受信部２４と、判定部２５と、報知部２６と、送信部２７とを備える。
管理サーバ３０は、情報管理部３１と、送信部３２と、受信部３３とを備える。

トルク検知部１１は、ネジ締め時に所定のトルクに達したこと、又は達していないことを検知する。
通電検知部１２は、ネジ締め箇所の通電状態、すなわち電圧の有無、又は電圧値を検知する。

送信部１３は、トルク検知部１１及び通電検知部１２の検知結果を携帯端末２０へ送信する。なお、通信のプロトコルは限定されず、Ｗｉ−Ｆｉ（登録商標）、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＮＦＣ等の無線規格の他、ＵＳＢ等の有線規格が用いられてもよい。

取得部２１は、管理サーバ３０から、対象機器における複数のネジ締め箇所と、これらのネジ締め箇所それぞれに対して、工事後の正常な状態としてトルク及び通電の規定状態を含む詳細情報を取得する。規定状態は、例えば、正常なトルク値の範囲及び電圧値の範囲が規定する。
記憶部２２は、取得部２１により受信した対象機器の詳細状態を記憶する。

指示部２３は、複数のネジ締め箇所について、作業者に作業順序を指示する出力を行う。
具体的には、指示部２３は、対象機器の詳細情報に含まれる画像（写真又は模式図等）を表示し、この画像上で次に確認するネジ締め箇所の位置を示すことにより、作業者に対して作業順序を指示する。

受信部２４は、ドライバ１０からネジ締めトルク及び通電状態の検知結果を受信する。
このとき、受信部２４は、予め定められている作業順序に従って、ドライバ１０から順に受信した検知結果を、記憶されている規定状態と対応付ける。

判定部２５は、記憶されている規定状態に対して、ドライバ１０から受信した検知結果が合致するか否かを判定する。
携帯端末２０は、合致する（合格）と判定された場合、作業順序に従って受信部２４により次のネジ締め箇所について検知結果の受信を行う。合致しない（不合格）と判定された場合、受信部２４は、規定状態に対して検知結果が合致する（合格）と判定されるまで、同じネジ締め箇所に対する検知結果を繰り返し受信する。

報知部２６は、判定部２５により、規定状態に対して検知結果が合致しないと判定された場合に、該当のネジ締め箇所及び判定結果を作業者に対して報知する。具体的には、報知部２６は、検査不合格である旨のメッセージ又は音声を出力してよい。これにより、携帯端末２０は、作業者に対して、トルク不足又は電圧異常等を把握させて再確認を促す。

送信部２７は、ドライバ１０から受信した一連の検知結果を、対象機器の検査結果として管理サーバ３０へ送信する。

情報管理部３１は、工事対象の機器を含む複数の機器について、携帯端末２０へ提供する詳細情報の他、工事状況及び検査状況等の各種管理情報を記憶する。
送信部３２は、機器の詳細情報を携帯端末２０へ送信する。
受信部３３は、携帯端末２０から検査結果を受信し、情報管理部３１に提供する。

図３は、本実施形態に係る携帯端末２０において出力されるガイダンス画面の一例を示す図である。
この例では、工事管理の対象である計量器の外観を示す画像がディスプレイに表示されている。

計量器には、複数のネジ締め箇所が存在し、それぞれに識別番号（１〜２５）が付されている。
指示部２３は、これら複数のネジ締め箇所を作業順序に従ってハイライト、点滅等により強調表示する。図中では、１２番目のネジ締め箇所が強調表示されている。指示部２３は、さらに音声出力によるガイダンスを行ってもよい。

このガイダンス出力に基づいて、作業者は、ドライバ１０により順にネジ締め箇所のトルク及び通電状態の検査を実施する。

図４は、本実施形態に係る検知結果の受信記録データの一例を示す図である。
携帯端末２０は、ガイダンス出力により示される作業順序に対応付けて、ドライバ１０から検知結果を受信すると、対象機器の検査記録データとして記憶する。

機器の識別情報（契約番号）毎に、複数のネジ締め箇所に付与された識別番号（１〜２５）に対して、締め付けトルクが規定状態にあるか否か、及び通電状態が規定状態にあるか否かを示すデータが記録されている。例えば、締め付けトルクが規定状態になると「○」、さらに規定の通電状態になると「●」が記録データとして出力される。

図５は、本実施形態に係る工事管理システム１における処理の流れを示すシーケンス図である。

ステップＳ１において、管理サーバ３０（送信部３２）は、携帯端末２０からの要求に応じて、工事対象機器の詳細情報を携帯端末２０（取得部２１）へ送信する。

ステップＳ２において、携帯端末２０（指示部２３）は、ステップＳ１で受信した詳細情報に基づいて、複数のネジ締め箇所についての作業順序の指示出力を行う。

ステップＳ３において、作業者がステップＳ２で指示された箇所についてドライバ１０によりネジ締めを行うと、ドライバ１０（トルク検知部１１及び通電検知部１２）は、締め付けトルク及び通電の状態を検知する。

ステップＳ４において、ドライバ１０（送信部１３）は、ステップＳ３の検知結果を携帯端末２０（受信部２４）へ送信する。

ステップＳ５において、携帯端末２０（判定部２５）は、ステップＳ４で受信した検知結果が規定状態に合致するか否かを判定する。この判定がＹＥＳの場合、処理はステップＳ７に移り、判定がＮＯの場合、処理はステップＳ６に移る。

ステップＳ６において、携帯端末２０（報知部２６）は、検査中のネジ締め箇所における締め付けトルク又は電圧が正常でないと判定されたので、警告メッセージを出力し、作業者に報知する。その後、処理はステップＳ３に戻り、携帯端末２０は、同一箇所における検知結果の受信を繰り返す。

ステップＳ７において、携帯端末２０（指示部２３）は、検査対象の全てのネジ締め箇所について検査を終了したか否かを判定する。この判定がＹＥＳの場合、処理はステップＳ８に移り、判定がＮＯの場合、処理はステップＳ２に移り次の箇所の検査が指示される。

ステップＳ８において、携帯端末２０（送信部２７）は、検査結果を管理サーバ３０（受信部３３）へ送信する。

本実施形態によれば、工事管理システム１は、ネジ締め用のドライバ１０がトルク及び通電に関する検知結果を携帯端末２０へ送信する。携帯端末２０は、検知結果が規定状態と合致するか否かを判定することにより、複数の検査箇所における複合的な検査結果を管理する。これにより、工事の作業者は、工事における対象機器の状態を効率良く、かつ、正確に確認できる。

また、携帯端末２０は、複数のネジ締め箇所について、作業者に作業順序を指示する。これにより、工事管理システム１は、検査作業の間違いを抑制すると共に、規定状態と検知結果との対応付けを容易にできる。
このとき、携帯端末２０は、対象機器の画像によって作業箇所を指示するので、作業者に容易に作業箇所を把握させ、検査作業の間違いを抑制できる。

また、携帯端末２０は、検知結果が規定状態と合致せず検査に不合格な場合、この旨を報知する。これにより、工事管理システム１は、ネジ締め箇所毎にトルク不足又は結線ミス等の工事の不備を作業者に指摘し、効率的に工事及び検査作業を進行できる。
そして、携帯端末２０は、検知結果が規定状態と合致するまで、次の箇所を指示せず、同一箇所の検知結果を繰り返し受信する。したがって、工事管理システム１は、全ての対象箇所をもれなく検査させ、工事及び検査作業を確実に完了させることができる。

また、工事管理システム１は、管理サーバ３０が管理する機器の詳細情報を携帯端末２０へ提供する。これにより、携帯端末２０は、管理サーバ３０において一元管理される正確な情報を、その都度受信して利用できる。この結果、携帯端末２０において詳細情報を管理する必要がないため、工事管理システム１は、汎用的な端末を携帯端末２０として割り当てて使用することができる。
さらに、管理サーバ３０で対象機器詳細情報及び検査結果が一元管理されることにより、複数の携帯端末２０で分散作業が可能となる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。

携帯端末２０が有する機能の一部は、管理サーバ３０が備えていてもよい。例えば、本実施形態では、携帯端末２０の判定部２５が検知結果と規定状態との照合を行ったが、管理サーバ３０が判定し、判定結果を携帯端末２０へ通知してもよい。

また、本実施形態では、携帯端末２０は、ネジ締め箇所のそれぞれにおいて検査に合格するまで次の箇所の処理へ進まないように制御したが、これには限られない。例えば、携帯端末２０は、所定の操作入力に応じて、不合格箇所をスキップしてもよい。

本実施形態の各機能は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現される。ソフトウェアによって実現される場合には、このソフトウェアを構成するプログラムが、情報処理装置（ドライバ１０、携帯端末２０、管理サーバ３０）にインストールされる。また、これらのプログラムは、ＣＤ−ＲＯＭのようなリムーバブルメディアに記録されてユーザに配布されてもよいし、ネットワークを介してユーザのコンピュータ（携帯端末２０）にダウンロードされることにより配布されてもよい。

１ 工事管理システム
１０ ドライバ
１１ トルク検知部
１２ 通電検知部
１３ 送信部
２０ 携帯端末
２１ 取得部
２２ 記憶部
２３ 指示部
２４ 受信部
２５ 判定部
２６ 報知部
２７ 送信部
３０ 管理サーバ
３１ 情報管理部
３２ 送信部
３３ 受信部

Claims (7)

1. ネジ締め用のドライバ、及び当該ドライバと通信接続される携帯端末を有する工事管理システムであって、
   前記ドライバは、
   ネジ締め時に所定のトルクに達したことを検知するトルク検知部と、
   ネジ締め箇所の通電状態を検知する通電検知部と、
   前記トルク検知部及び前記通電検知部の検知結果を送信する送信部と、を備え、
   前記携帯端末は、
   対象機器の複数のネジ締め箇所、及び当該ネジ締め箇所それぞれにおけるトルク及び通電の規定状態を記憶する記憶部と、
   前記ドライバから前記検知結果を受信する受信部と、
   前記規定状態に対して前記検知結果が合致するか否かを判定する判定部と、を備える工事管理システム。
2. 前記携帯端末は、前記複数のネジ締め箇所について、作業順序を指示する出力を行う指示部を備え、
   前記受信部は、当該作業順序に従って、順に受信した前記検知結果を前記規定状態と対応付ける請求項１に記載の工事管理システム。
3. 前記指示部は、前記対象機器の画像を表示し、当該画像上の位置を示すことにより、前記作業順序を指示する請求項２に記載の工事管理システム。
4. 前記携帯端末は、前記判定部により、前記規定状態に対して前記検知結果が合致しないと判定された場合に、該当のネジ締め箇所及び判定結果を報知する報知部を備える請求項１から請求項３のいずれかに記載の工事管理システム。
5. 前記受信部は、前記判定部により、前記規定状態に対して前記検知結果が合致すると判定されるまで、該当のネジ締め箇所に対する前記検知結果を繰り返し受信する請求項１から請求項４のいずれかに記載の工事管理システム。
6. 前記携帯端末は、管理サーバから、前記対象機器における前記複数のネジ締め箇所、及び前記規定状態を含む情報を取得する取得部を備える請求項１から請求項５のいずれかに記載の工事管理システム。
7. ネジ締め用のドライバと通信接続された携帯端末であって、
   対象機器の複数のネジ締め箇所、及び当該ネジ締め箇所それぞれにおけるトルク及び通電の規定状態を記憶する記憶部と、
   前記ドライバがネジ締め時に所定のトルクに達したこと、及びネジ締め箇所の通電状態を検知したことに応じて、当該ドライバから検知結果を受信する受信部と、
   前記規定状態に対して前記検知結果が合致するか否かを判定する判定部と、を備える携帯端末。

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