JP2017100093A - エアフィルタ組立体及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、フィルタフレームがフィルタを確実に保持し、フィルタの設置性、交換等の作業性を向上させるエアフィルタ組立体を提供する。【解決手段】 開口40g,40dを有するフレーム部40a,40bを有し、フレーム部40aは、開口40gの周縁部40mに突起列40nを有し、フレーム部40bは、開口40dの周縁部40wに内周突起列40xと、外周突起列40yと、を有し、フレーム部40a,40bが閉じられた際に、内周突起列40xと、外周突起列40yとにより突起列40nを両側から挟んで噛合することによりフィルタ32を保持することを特徴とする。【選択図】 図5

Description

本発明は画像形成装置における排気ダクトに配備される集塵フィルタ等のエアフィルタ組立体に関するものである。
画像形成装置には、記録材の搬送から画像形成、成果物の排出までの各種構成要素の駆動源として複数のモータや送風ファン、電源基板等の電気部品が搭載されている。
しかしながら、モータや電気基板といった電気部品は、熱を発し、その熱は画像形成装置内に蓄積されて温度が上昇する。それにより画像形成装置内に設置されているプラスチック製の搬送ガイド等の部材が熱変形し、記録材の搬送詰まりを引き起こす原因となる。
更に、画像形成装置の設置場所の環境によっては、画像形成装置内に埃塵が溜まったり、画像形成装置の動作による振動や送風ファンのエアフロー等によって埃塵が巻き上げられて浮遊したりする。これにより記録材の表面に埃塵が付着し、画像を記録材に転写したときに、画像の一部が欠けてしまい、画像不良による画質の低下の原因となっていた。
そこで、画像形成装置内の空気清浄及び排気を目的とした送風ファンとダクトが設けられており、そのダクトの経路内に集塵のためのフィルタが設置されている。
また、画像形成装置内には、塵埃の他にも、画像形成装置を構成する各種部品に用いられる様々な樹脂、金属等の各種無機材料等から化学物質分子を発生する場合がある。他に、表面処理材等に用いられる各種有機材料が発する臭い分子や、それらの材料が加熱されて発する揮発性有機化合物(VOC;Volatile Organic Compounds)等の不快な化学物質分子を発生する場合がある。これらの化学物質分子を捕集、或いは、分解するためのエアフィルタを上記ダクトの経路内に備える場合もある。
特許文献1では、プリーツ形状のフィルタを設置するための設置部を有するベースフレームにフィルタを設置する。そして、ベースフレームとヒンジで一体に形成されたカバーフレームをヒンジを回動起点として回動させて、フィルタをベースフレームと挟持する。そして、ベースフレームに設けられた嵌合穴を有する片持ち支柱部材にカバーフレームに設けられた嵌合のための突起を嵌合させて閉じる。これによりフィルタ組立体を構成している。
これにより埃塵を捕捉して汚れたフィルタを取り外すことができる。つまり、新品のフィルタと交換することができるので、メンテナンス時の交換作業の簡略化につながり、大きなメリットが得られる。
特許文献2では、平板状フィルタを第一のフレームに設置する。そして、第一のフレームとヒンジで一体に形成されたフィルタを挟持するための第二のフレームをヒンジを折り曲げて第一のフレーム上に二つに折り畳む。
そして、第一のフレーム上に設けられた係止爪が第二のフレームのフレーム(薄板)を係止する。更に、第二のフレームに設けられた係合突起に第一のフレームにヒンジで一体に形成された係合穴を有する折曲片をヒンジを折返して係合突起に折曲片の係合穴を係合させる。
これによりフィルタ組立体を構成している。汚れたときにはフレームとフィルタが一体で形成されていたフィルタ組立体すべてを交換していたが、汚れたフィルタのみを新品のフィルタに交換可能にする。これによりランニングコストの低減を図ることができる。
特表2007−516829号公報 特開平11−63597号公報
しかしながら、特許文献1のフィルタ構造では、汚れたフィルタの脱着交換作業をする際には以下の通りである。先ずフィルタケースのベースフレームに設けられた嵌合穴を有する片持ち支柱部材を、カバーフレームに設けられた嵌合のための突起から一つずつ嵌合を解除する作業を行なうことでフレーム枠体を開く。
次にフィルタケースから汚れたフィルタを取り出す。その次に蛇腹状のプリーツ織りした不織布のフィルタを枠体フレームに設けられた凹凸の山谷を形成したガイドに合わせて新しいフィルタ挟み込む。
その際にメルトフロー等の加工を施してあるフィルタの場合はプリーツ織をしても弾性力が有るので、凹凸部にうまく合わせてフィルタ枠体を閉じるまで不安定であるので、作業に手間と時間がかかる。
このような不具合を解決する他の方法の一つとしてプリーツ織を施さないフラットな不織布のフィルタが用いられている。その一例として特許文献2のように枠体を用いた構成が知られている。
特許文献2のフィルタ構造では、先ず、広げたフィルタケースに新品のフィルタを載置する。次に、フィルタフレームを嵌合爪とフレームで嵌合させる作業を行う。その次に、更に係合穴を有する折曲片を、ヒンジを折返してフレームに設けられた係合突起に係合穴を係合させることでフィルタフレームを組み立てる。
しかしながら、装置のメンテナンス時は、汚れたフィルタを取り外す。これは前記作業を逆から追っていくというように、複数の係合部を一つずつ係合、または解除するという作業を行うため手間と時間がかかる。
特許文献1のフィルタは、格子状の横方向リブ側には、押し出されることはないが、反対側に押されると、縁の幅でしか保持されていないため、縁からすり抜けて、脱落することがある。
また、片面全面に、格子状リブがあるため、その格子状リブの分だけ開口面積が少なくなるためフィルタを通過する風の圧損が大きくなり、効率が低下する。
また、フィルタは、開口側に向けて面に垂直方向に押される場合がある。また、送風ファンの風圧が加わると、フィルタフレームであるケース枠からすり抜けてフィルタが外れ脱落してしまう。集塵物の再飛散による汚れの蔓延や送風ファンへのフィルタの巻き込み等の故障の原因になる。
更に、特許文献1の場合、フィルタ材質、形状、製造方法等によって、繊維の密度や厚さの層の状態が異なり、厚さで押え込もうとすると、フィルタの反力によって枠が閉じづらくなる。
更に、幅方向に押えエリアを増やすと、開口面積が減って集塵性能が低下してしまう虞が有る。
他方、これらに用いる不織布のフィルタを保持するために、枠体に設けた突起物でフィルタに貫通させて保持させようとする場合がある。
特に繊維のほつれ防止処理加工であるところの、例えば、スパンボンド、メルトフロー等の加工を施したフィルタの場合では、繊維同士が結合されているので動き難い。尚、スパンボンド(spun-bounded fabric)とは、不織布の一種で化学繊維を紡糸する際に繊維が十分に固まらないうちに直接シート状にして作るものである。
このためフィルタ素材に容易に穴が開かない場合がある。これを、無理に枠体により挟持しても隙間からすり抜けたりして、フィルタを保持できない等の課題がある。
無理に穴を広げると繊維のダメージがあること、穴部のストレスで皿状にフィルタ平面部が変形してしまうためにたわみが生じる等の課題が有った。従って、事前に貫通用の穴を設ける等の形状を構成して加工工程を増やすことは製造プロセスが長くなり、更には作業ミスを起こす可能性も増加する等の虞もある。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、フィルタフレームがフィルタを確実に保持し、フィルタの設置性、交換等の作業性を向上させるエアフィルタ組立体を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係るエアフィルタ組立体の代表的な構成は、フィルタと、前記フィルタを保持するフィルタフレームと、を有するエアフィルタ組立体において、前記フィルタフレームは、前記フィルタに通気する第一の開口を有する第一のフレーム部と、前記フィルタに通気する第二の開口を有すると共に、前記第一のフレーム部に対して開閉可能に構成された第二のフレーム部と、を有し、前記第一のフレーム部は、前記第一の開口の周縁部の少なくとも一部に複数の針爪状突起を間隔をおいて列状に並設した突起列を有し、前記第二のフレーム部は、前記第二の開口の周縁部の少なくとも一部に複数の針爪状突起を間隔をおいて列状に並設した内周突起列と、前記内周突起列の外周の少なくとも一部に複数の針爪状突起を間隔をおいて列状に並設した外周突起列と、を有し、前記第一のフレーム部と、前記第二のフレーム部とが閉じられた際に、前記内周突起列と、前記外周突起列とにより前記突起列を両側から挟んで噛合することにより前記フィルタを保持することを特徴とする。
本発明によれば、フィルタフレームがフィルタを確実に保持し、フィルタの設置性、交換等の作業性を向上させることができる。
本発明に係るエアフィルタ組立体を備えた画像形成装置の構成を示す断面説明図である。 第1実施形態のエアフィルタ組立体を備えたエアフィルタを画像形成装置の排気ダクトに装着した状態を示す斜視説明図である。 第1実施形態のエアフィルタ組立体の第一のフレーム部に設けられた縁部壁の外周部に隙間埋部材となる方形環状のスポンジが両面テープにより貼り付けられてエアフィルタ組立体がエアフィルタとして完成された斜視説明図である。 (a)は第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームの構成を示す正面図である。(b)は第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームの構成を示す上面図である。(c)は第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームの構成を示す左側面図である。(d)は(a)のA−A断面図である。 第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームの構成を示す斜視説明図である。 図5に示す角部Bを拡大して針爪状突起の構成を示す部分拡大図である。 ヒンジ部を中心に第一のフレーム部と、第二のフレーム部とを回動させて閉じることにより第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームを閉じた状態を示す斜視説明図である。 第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームがヒンジ部を構成する薄肉に形成された可撓部を撓ませることにより第一のフレーム部と第二のフレーム部とが該可撓部を中心に回動可能に構成された様子を示す断面説明図である。 第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームを閉じた状態でフィルタが第一のフレーム部と第二のフレーム部との間に挟持されている状態を示す断面説明図である。 第1実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームを閉じた状態における第一のフレーム部側と第二のフレーム部側にそれぞれ形成された各針爪状突起の配置構成を示す平面説明図である。 第2実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームの構成を示す斜視説明図である。 第2実施形態のエアフィルタ組立体を構成するフィルタフレームを閉じた状態でフィルタが第一のフレーム部と第二のフレーム部との間に挟持されている状態を示す断面説明図である。
図により本発明に係るエアフィルタ組立体及びこれを備えた画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。
先ず、図1〜図10を用いて本発明に係るエアフィルタ組立体及びこれを備えた画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
図1は、本発明に係るエアフィルタ組立体を備えた画像形成装置の構成を示す断面説明図である。図1に示す画像形成装置30は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する像担持体となる感光ドラム10a〜10dが四つ設けられている。尚、説明の都合上、各感光ドラム10a〜10dを代表して単に感光ドラム10を用いて説明する場合もある。他の画像形成プロセス手段についても同様である。
各感光ドラム10の周囲には、図示しない帯電手段となる帯電装置、現像手段となる現像装置、クリーニング手段となるクリーナがそれぞれ配置されている。これらの画像形成プロセス手段がプロセスカートリッジ1a〜1dとして一体的にユニット化されている。
各プロセスカートリッジ1の上部には、各感光ドラム10の表面と接触する像担持体である中間転写ベルト12が設けられている。中間転写ベルト12は、張架ローラ11a〜11cにより回転可能に張架されている。
各感光ドラム10は、それぞれ図示しない帯電装置により表面が一様に帯電される。各感光ドラム10の一様に帯電された表面上には、像露光手段となるレーザスキャナ6により色分解したイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報に応じたレーザ光6Aが照射されて露光され、静電潜像が形成される。
各感光ドラム10の表面には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報に応じた静電潜像が形成される。各感光ドラム10の表面上に形成されたそれぞれの静電潜像は、図示しない現像装置によって現像剤が供給されてトナー像として現像される。これにより各感光ドラム10の表面上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が形成される。
各感光ドラム10の図1の時計回り方向の回転に伴い、各感光ドラム10の表面上に形成されたトナー像は、各感光ドラム10の表面と、中間転写ベルト12の外周面とが当接する一次転写部に到達する。
一方、中間転写ベルト12は、図1の反時計回り方向に回転する。中間転写ベルト12の内周面側には、各感光ドラム10に対向して設けられた一次転写手段となる一次転写ローラ2a〜2dが設けられている。各一次転写ローラ2には、図示しない一次転写バイアス電源から一次転写バイアス電圧が印加される。
各感光ドラム10の表面上に形成されたトナー像は、各一次転写ローラ2に印加される一次転写バイアス電圧により図1の反時計回り方向に移動する中間転写ベルト12の外周面上に順次一次転写される。
一方、給送カセット4に収納されている記録材Pは、ピックアップローラ8により繰り出され、図示しない分離手段との協働により一枚ずつ送り出される。記録材Pの先端は、一旦停止したレジストローラ9のニップ部に突き当てられて該記録材Pの腰の強さにより斜行が補正される。
記録材Pは、レジストローラ9により挟持されて二次転写手段となる二次転写ローラ3と中間転写ベルト12の外周面とのニップ部により形成される二次転写部に搬送される。レジストローラ9は、中間転写ベルト12の外周面上に一次転写されたトナー像の位置にタイミングを合わせて記録材Pを搬送する。
二次転写ローラ3には、図示しない二次転写バイアス電源から二次転写バイアス電圧が印加され、中間転写ベルト12の外周面上に一次転写されて重畳されたトナー像が記録材Pに一括して二次転写される。
トナー像が二次転写された記録材Pは、定着手段となる定着装置5に搬送され、該定着装置5に設けられた定着ローラと加圧ローラとにより挟持搬送される過程で加熱及び加圧されて各色のトナーが熱溶融混色して記録材Pに熱定着される。
フルカラーのトナー像(画像)が固定された記録材Pは、定着装置5の下流に設けられた排出ローラ21により挟持搬送されて排出トレイ7上に排出される。
本実施形態の画像形成装置30は、図1の下方から上方に向かって、給送カセット4、レーザスキャナ6、プロセスカートリッジ1、中間転写ベルト12、排出トレイ7の順に設けられている。
この様な画像形成装置30は、多機能化が進み、各種構成要素の数が多くなったことによる画像形成装置30の大型化や処理スピードの高速化が進んでいる。画像形成装置30本体内には、熱源となる電気部品が増加し、画像形成装置30本体内の温度が上昇する。このため画像形成装置30本体内の温度上昇を防止するために排気ダクト等は高い排気効率が要求される。
また、画像形成装置30の印刷速度の高速化により画像形成装置30本体の振動も大きくなっている。このため画像形成装置30本体内を舞うトナー粉等の画像形成プロセスに起因する汚れの他に使用環境等の埃塵も冷却風量に比例するように増加していく。このため排気ダクト内の集塵構成要素であるところの集塵フィルタは高い集塵効率が要求される。
また、多機能化による画像形成装置30の大型化や処理スピードの高速化が行なわれる。画像形成装置30の品質を維持するために排気ダクトの高い排気効率、集塵効率を確保する必要がある。このため集塵構成要素である集塵フィルタの定期的なメンテナンスを必要とする。
このため集塵フィルタの定期交換作業、或いは、清掃作業が不可欠となっている。集塵により汚れた集塵フィルタの交換頻度が増えるため集塵フィルタの設置性や交換等の作業性の向上が求められている。
デスクトップタイプのプリンタやMFP(Multifunction Printer)等、ユーザのワークエリア内、或いは、パーソナルコンピュータやインターネットを活用して自宅等の小規模のオフィスで仕事をする形態がある。そのようなSOHO(small office home office)等の狭い場所に設置される画像形成装置30では、機外に排出される排熱だけでなく、トナー粉、臭い等にも配慮した集塵フィルタの清浄化の要求が一層高まっている。
これらの要求に応えるために、本実施形態では、集塵フィルタの設置性、交換作業等のメンテナンス性を向上させてメンテナンス時間の短縮を図る。更に、システムやサービス等が停止している時間であるダウンタイムの最小化、ランニングコストの低減を達成する画像形成装置30のエアフィルタ組立体31を提供する。
<エアフィルタ組立体>
図2は、本実施形態のエアフィルタ組立体31を画像形成装置30に設置した状態を示す斜視説明図である。図3は、本実施形態のエアフィルタ組立体31の構成を示す斜視説明図である。
図4(a)〜(c)は、それぞれ本実施形態のエアフィルタ組立体31を構成するフィルタフレーム40の構成を示す正面図、上面図、左側面図である。図4(d)は図4(a)のA−A断面図である。
図5は、本実施形態のエアフィルタ組立体31を構成するフィルタフレーム40の構成を示す斜視説明図である。図6は、図5に示す角部Bを拡大して針爪状突起40fの構成を示す部分拡大図である。
図7は、図4及び図5に示すヒンジ部40jを中心に第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとを回動して閉じることによりエアフィルタ組立体31を構成するフィルタフレーム40を閉じた状態を示す斜視説明図である。
図8は、図4及び図5に示すヒンジ部40jを構成する薄肉に形成された可撓部40vを撓ませることにより第二のフレーム部40bが該可撓部40vを中心に図8の矢印D1,D2方向に回動可能に構成された様子を示す断面説明図である。
図9は、エアフィルタ組立体31を構成するフィルタフレーム40を閉じた状態でフィルタ32が第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとの間に挟持されている状態を示す断面説明図である。
フィルタ32を保持するフィルタフレーム40は、組み立て時にフィルタ32が第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとの間に挟持されて保持される。
図10は、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとを閉じた状態における第一のフレーム部40a側と第二のフレーム部40b側にそれぞれ形成された各針爪状突起40fの配置構成を示す平面説明図である。
図3に示すように、本実施形態のエアフィルタ組立体31は、方形状のフィルタ32の四辺を挟持して支持するフィルタフレーム40を有する。
フィルタフレーム40は、図4及び図5に示すように、フィルタ32の外形に対応する方形枠状の第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとを有して構成される。
フィルタフレーム40の材料は、ポリプロピレンやナイロン等の比較的靱性と繰り返し疲労特性に優れた樹脂材料を用いるのが好適である。
第一のフレーム部40aは、フィルタ32に通気する開口40g(第一の開口)を有する。第二のフレーム部40bは、フィルタ32に通気する開口40d(第二の開口)を有する。
第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとは、図8に示すように、可撓性を有する可撓部40vからなるヒンジ部40jを中心に矢印D1,D2方向に回動して相互に開閉可能に構成される。
図4、図5及び図8に示すように、薄肉に形成された可撓部40vを有する二箇所のヒンジ部40jを介して第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとが相互に連結される。一体成型された第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとの双方にフィルタ32への通気を確保するための方形状の貫通穴からなる開口40g,40dがそれぞれ形成されている。
図4、図5及び図6に示す40wは、第二のフレーム部40bに設けられた開口40dの周縁部であり、40mは、第一のフレーム部40aに設けられた開口40gの周縁部である。
第一のフレーム部40aに設けられた開口40gの周縁部40mの全周には、図4、図5及び図6に示すように、所定の間隔をおいて複数の針爪状突起40fが列状に並設された突起列40nが該第一のフレーム部40aに一体的に設けられている。
また、第二のフレーム部40bに設けられた開口40dの周縁部40wの全周には、所定の間隔をおいて複数の針爪状突起40fが列状に並設された内周突起列40xが該第二のフレーム部40bに一体的に設けられている。
前記内周突起列40xの外周には、図9に示すように、谷間部40kを挟んで開口40dの周縁部40wの全周に亘って複数の針爪状突起40fが所定の間隔をおいて列状に並設された外周突起列40yが該第二のフレーム部40bに一体的に設けられている。
<針爪状突起>
図6に示すように、針爪状突起40fの頂上部である針状先端部40uは、枠体からなる各第一、第二のフレーム部40a,40bのそれぞれの外側方向に向けられた略垂直面40sを有する。更に、枠体からなる各第一、第二のフレーム部40a,40bのそれぞれの内側方向に緩やかに傾斜した傾斜面40tを有する。更に、略垂直面40sと傾斜面40tとを接続する一対の側面40zとを有する。これにより針状先端部40uは、フィルタ32の繊維質部に食い込む鋭利な形状で構成されている。
図8に示すように、ヒンジ部40jの可撓部40vを撓ませて第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとを閉じる。そのとき、図9に示すように、第一のフレーム部40aに設けられた針爪状突起40fが図6に示す第二のフレーム部40bに設けられた針爪状突起40fの間の谷間部40pに対向して噛み合う。
また、第二のフレーム部40bに設けられた針爪状突起40fが第一のフレーム部40aに設けられた針爪状突起40fの間の谷間部40pに対向して噛み合う。
図4(a)及び図9に示すように、第二のフレーム部40bに設けられた開口40dの周縁部40wの全周に亘って列状に設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列40xが形成される。その外側に設けられた外周突起列40yとの間に谷間部40kが形成される。該谷間部40kと、第一のフレーム部40aに設けられた開口40gの周縁部40mの全周に亘って列状に設けられた複数の針爪状突起40fからなる突起列40nとが対向して噛み合う。
図10に示すように、第一のフレーム部40a側に形成された各針爪状突起40fと、第二のフレーム部40b側に形成された各針爪状突起40fとは、縦方向にも横方向にもそれぞれ互いに位置をずらして配置されている。
図8に示すように、第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとの枠体内にフィルタ32を収容し、ヒンジ部40jを中心に可撓部40vを撓ませて第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとを回動して閉じる。
本実施形態のフィルタ32は、平板状の繊維質の不織布により構成される。図9に示すように、フィルタ32の周縁部の両面側から第一のフレーム部40a側に設けられた各針爪状突起40fと、第二のフレーム部40b側に設けられた各針爪状突起40fとがフィルタ32の繊維質分に食い込んで該フィルタ32の周縁部が保持される。
フィルタ32の周縁部は、第一のフレーム部40a側に設けられた複数の針爪状突起40fが成す突起列40nが以下の通りである。第二のフレーム部40b側に設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列40xと、その外側に設けられた外周突起列40yとの間の谷間部40kに噛み合う。これによりフィルタ32は、該谷間部40k側に凸形状で湾曲した状態で保持される。
このとき、図9に示すフィルタ32の上部から第二のフレーム部40b側に設けられた内周突起列40xと外周突起列40yとで第一のフレーム部40a側に設けられた各針爪状突起40fが成す突起列40nを挟むように押圧する。
図9に示すように、第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとが閉じられる。その際に、第二のフレーム部40b側に設けられた内周突起列40xと外周突起列40yとにより第一のフレーム部40a側に設けられた突起列40nを両側から挟んで噛合する。これによりフィルタ32を保持する。
これによりフィルタ32が図9の矢印E方向で示す押圧方向と直交する方向(図10の上下左右方向)にずれることがない。第一のフレーム部40a側に設けられた突起列40nを構成する各針爪状突起40fの針状先端部40uがフィルタ32の繊維質部に深く侵入する。これによりフィルタ32を効率良く保持することができる。
フィルタ32は、第一のフレーム部40a側に設けられた突起列40nにより確実に保持される。これにより該突起列40nの両側に配置された第二のフレーム部40b側に設けられた内周突起列40xと外周突起列40yもフィルタ32の繊維質部に確実に侵入することができる。
フィルタ32の繊維質部に各第一、第二のフレーム部40a,40bに設けられる全ての針爪状突起40fの針状先端部40uが食い込む。そして、図9に示す矢印E方向で示す押圧力によりフィルタ32の四辺の周縁部は、図9に示すように、略「へ」の字状に湾曲した状態で保持される。
図9に示すように、第二のフレーム部40b側に設けられた内周突起列40xによりフィルタ32が受ける押圧力Cが作用する部位よりも各第一、第二のフレーム部40a,40bの開口40g,40d側には針爪状突起40fは存在していない。
従って、フィルタ32は、第二のフレーム部40b側に設けられた内周突起列40xにより受ける押圧力Cに対向する押圧力は、何れの針爪状突起40fからも受けない。
このためフィルタ32の中央部は、図9に示すように、第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fの間の谷間部40pの表面から高さH1だけ窪んだ形状となる。
そして、図9に示すエアフィルタ組立体31の厚さHの範囲内に収まるように、図8に示す各第一、第二のフレーム部40a,40bに設けられる全ての針爪状突起40fの高さLが設定されている。
図8に示すように、第二のフレーム部40bは、ヒンジ部40jを中心にして可撓部40vを撓ませて図8の矢印D1,D2方向に回動可能に設けられている。
第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとの間にフィルタ32を配置した状態で、第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとを回動してフィルタ32の両表面を挟み込む。
すると、フィルタ32は、第一のフレーム部40aの周縁部でフィルタ設置面40c1に対して直交して立設された外周枠40rの内側に収まる。そして、各第一、第二のフレーム部40a,40bの各針爪状突起40fと、その間の谷間部40pとの隙間に波打つように押圧されながら挟持される。
図7に示すように、第一のフレーム部40aの周縁部に設けられた外周枠40rにおいて、ヒンジ部40jが設けられた一辺以外の三辺には、該外周枠40rの天端部にそれぞれ係止爪40h(係止部)が設けられている。
また、第二のフレーム部40bの周縁部の係止爪40hに対応する位置には、該係止爪40hが係合する被係止部となる嵌合部40iが設けられている。
そして、図8に示すように、第二のフレーム部40bをヒンジ部40jを中心にして可撓部40vを撓ませて図8の矢印D2方向に回動し、内部にフィルタ32を両側から挟んだ状態で閉じる。すると、第一のフレーム部40aの係止爪40hが第二のフレーム部40bの嵌合部40iにスナップフィットにより係止されて保持固定される。
図3に示すように、図7に示す第一のフレーム部40aに設けられた外周枠40rの外周部に方形環状のスポンジ等の柔らかい材質で作られた隙間埋部材40eが両面テープ等により貼り付けられる。これによりエアフィルタ組立体31がエアフィルタ13として完成される。
<フィルタ>
本実施形態のフィルタ32は、不織布状のフィルタである。不織布は、繊維を集積してシート状に成したものであるので外的な強度に弱く変形してしまう。
不織布をエアフィルタ13として用いる場合は、空気が不織布の中を通過し易くすることが排気効率に大きく影響を及ぼす。
他方、不織布の繊維の隙間に被捕集物である粉塵が保持されるように適度な一定の密度が必要とされる。この密度が安定しない場合、排気ファンの風量、フィルタ32の圧損、捕集効率、フィルタ32の寿命等の不安定要因となるのでエアフィルタ13を設けた画像形成装置30全体に大きな影響を及ぼす。
本実施形態のフィルタ32は、形状を維持し、繊維のほつれを防止する目的で特殊な処理が施されたものである。本実施形態のフィルタ32は、ミクロ的に不織布を構成する繊維相互同士が接触する箇所で相互にずれて繊維の位置が変化することを防止するための固定手段として、各第一、第二のフレーム部40a,40bに針爪状突起40fが設けられている。
不織布の加工方法として、例えば、加熱エアーを吹き付けることで繊維の接触部位を相互に溶着させるサーマルボンド法がある。また、接着剤をスプレー等により吹き付けて繊維の相互接着を行うケミカルボンド法がある。また、ニードルを高速度で動かして繊維を交絡させるニードルパンチ法がある。また、長い単繊維であるフィラメントにより縫い込んだステッチボンド法がある。また、水圧によって繊維を交絡させる水流交絡法等の種々の加工方法が知られている。
それらの加工方法によれば、繊維同士のずれを極力低減することが出来る。
本実施形態でも上記加工方法により繊維同士のずれを極力低減することにより繊維密度が安定したフィルタ32を用いている。
本実施形態のフィルタ32は、集塵フィルタの一例について説明するが、該フィルタ32の濾過機能は、単に粉塵捕集に限ったものではない。
例えば、不織布内部に活性炭等の吸着剤を有して臭い分子や揮発性有機化合物(VOC;Volatile Organic Compounds)等の特定の化学物質の分子を捕集するものがある。また、光触媒等により化学物質の分子を分解する機能を有したものがある。
一定の繊維密度を確保するとともに安定した繊維構造をもつフィルタ32に直径0.5mm程度の虫ピン等の針を突き刺してもなかなか貫通しない。
これは、繊維同士の隙間が小さいことと、繊維同士が固定されていて位置ズレが起こらないために針が貫通し難い。
本実施形態では、図7及び図9に示すように、第一のフレーム部40aと、第二のフレーム部40bとの間にフィルタ32を挟み込んで保持する構成である。
特許文献2に示されたように、フィルタ材を平面で挟み込むだけでは容易にすり抜けて脱落する。本実施形態では、フィルタ32の脱落防止のために各第一、第二のフレーム部40a,40bに複数の針爪状突起40fを列状に設けた。
更に、図9に示すように、各第一、第二のフレーム部40a,40bにそれぞれ設けた複数の針爪状突起40fのうちで第一のフレーム部40aに設けられた複数の針爪状突起40fが成す突起列40nを以下の通り配置した。第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列40xと、その外側に設けられた外周突起列40yとにより両側から挟み込むように配置した。
図2は、図3に示すエアフィルタ13を画像形成装置30の排気ダクト61に装着した状態を示す斜視説明図である。
図2に示すように、エアフィルタ組立体31は、画像形成装置30の使用状態では吸気や排気用の送風ファンの風圧を受ける。
例えば、一辺が80mm〜100mm程度のサイズの角型軸流ファンを用いた場合、一般的に風圧に対してエアフィルタ組立体31が保持しなければならない力である脱落強度は、1.96N(200gf)程度である。
このため特許文献2に示されたフレームの表面にフィルタ材を挟み込むだけの構成では、フィルタ材がフレームから容易に脱落してしまう。
本実施形態の効果を検証するために、特許文献2に示されたフレームにフィルタ32を装着した状態でテンションゲージによりフィルタ面に垂直力を加えていく。そして、フレームからフィルタ32が徐々にずれて該フィルタ32がフレームから脱落して開口が生じた際の荷重をテンションゲージにより計測する。すると、490mN(50gf)以下であり、フレームからフィルタ32が容易に脱落することが判明した。
そこで、本発明者らは、フィルタ32の脱落を防止するために、例えば、円錐状、円柱状、ピラミッド状、四角錐状等の様々な形状の突起物やリブ等を使用してフィルタ32の外れ防止の検討を重ねてきた。
しかしながら、送風ファンの風圧によるフィルタ32の脱落強度基準である1.96N(200gf)をクリアすることが困難であった。
例えば、突起物がフィルタ32を突き抜けるような構成とする。これにより送風ファンの風圧によるフィルタ32の脱落強度基準である1.96N(200gf)をクリアすることができる。しかしながら不織布からなるフィルタ32は、前述したように針をも通し難い繊維加工を施している。このため突起物がフィルタ32を貫通した構成とすることは容易にはできない。
本発明者らが検討を進めた結果、本実施形態のように各第一、第二のフレーム部40a,40bにそれぞれ設けた複数の針爪状突起40fの針状先端部40uをフィルタ32に突き刺して保持する構成とした。
これにより本実施形態のエアフィルタ組立体31により保持されたフィルタ32の脱落強度は、4.9N(500gf)の荷重を加えても脱落しない構成となった。このため送風ファンの風圧によるフィルタ32の脱落強度基準である1.96N(200gf)をクリアすることができた。
また、方形状の平板からなるフィルタ32の厚みは、用途によって2mm〜5mmと異なる。最も脱落強度を確保し難い厚みが2mmのフィルタ32の場合で保持条件を考慮した。
その結果、針爪状突起40fがフィルタ32に潜り込む深さは、約1mmで、この場合に針爪状突起40fに引っ掛けることが可能な繊維の本数は、最小で80本であった。1本の針爪状突起40fにフィルタ32を引っ掛けた場合の引張り破断強度は、147mN(15gf)であった。
このため14本の針爪状突起40fにフィルタ32を引っ掛けた場合の引張り破断強度は、2.058N(210gf)となる。このため送風ファンの風圧によるフィルタ32の脱落強度基準である1.96N(200gf)をクリアすることができる。
本実施形態では、更にフィルタ32を脱落し難くするためにフィルタ32の位置が左右上下にずれても確実に針爪状突起40fの潜り込み深さを確保する対応を講じた。
即ち、図6に示すように、鋭利な針状先端部40uを有する複数の針爪状突起40fを図4に示すように、各第一、第二のフレーム部40a,40bにそれぞれ設けた開口40g,40dの周縁部40m,40wに沿って直線的に配置した。
そして、図9に示すように、第一のフレーム部40a側に設けられた針爪状突起40fと、第二のフレーム部40b側に設けられた針爪状突起40fとが交互に山と谷とになるように噛み込む構成とした。
図9に示すように、フィルタ32が第一のフレーム部40a側の針爪状突起40fと、第二のフレーム部40b側の針爪状突起40fとにより両面側から保持されている。その状態で、図9の矢印E方向に作用する圧力によりフィルタ32の繊維が破断して該フィルタ32がフィルタフレーム40から脱落する限界荷重をテンションゲージにより測定する。これによりエアフィルタ組立体31の最適形状を導き出すことができた。
本実施形態のエアフィルタ組立体31により保持されたフィルタ32の脱落強度の目標として、4.9N(500gf)以上の荷重を加えても脱落しない構成とする。
第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列40xを考慮する。更に、その外側に設けられた複数の針爪状突起40fが成す外周突起列40yを考慮する。更に、第一のフレーム部40aに設けられた複数の針爪状突起40fが成す突起列40nを考慮する。これらは、それぞれの各一辺につきそれぞれ8個の針爪状突起40fを設けて品質のばらつきを低減すると共に安全率を確保した。
フィルタ32の繊維質部に食い込む針爪状突起40fの潜り込み量を安定化させるためには、図8に示す各第一、第二のフレーム部40a,40bに設けられる各針爪状突起40fの高さLを規定する必要がある。
本発明者らは、フィルタ32の繊維質部に食い込む針爪状突起40fの潜り込み量を確保するために該針爪状突起40fの高さLを割り出し、針爪状突起40fがフィルタ32の繊維により深く侵入できるように設定した。
図9に示すフィルタ32の中央部の窪み部32aの第二のフレーム部40bの谷間部40pの表面からの高さH1(窪み量)の影響によりエアフィルタ組立体31の厚さHの範囲をはみ出すことがないようにする。このために各第一、第二のフレーム部40a,40bの各針爪状突起40fと、その間の谷間部40pとの隙間に波打つように押圧されながら挟持された状態でのフィルタ32の波状の高さを約3.5mmとした。
これにより針爪状突起40fにより押圧されて湾曲したフィルタ32の復元力、送風ファンの風圧等によって使用する毎に針爪状突起40fがフィルタ32の繊維の中に食い込んでいく。
そして、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとにそれぞれ設けられた複数の針爪状突起40f相互間の谷間部40p,40kの隙間を規定する。これにより組み立て上、支障なく、針を通すような抵抗力を生じさせないで、フィルタ32を第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとの間に挟持させて固定することが可能となった。
このようにして、本実施形態のフィルタフレーム40の針爪状突起40fの配置をしたところフィルタ32の脱落強度は、7.35N(750gf)を達成し、フィルタ32の脱落に対してマージン(余裕)を付与することができた。
<係止部と被係止部>
次に、図7を用いて第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとによりフィルタ32を挟持した際のフィルタフレーム40の開き防止機能を有する係止部と被係止部の構成について説明する。
図7に示すように、第二のフレーム部40bと、第一のフレーム部40aとを嵌合させて係止する。そのために第一のフレーム部40aの周縁部に係止爪40h(係止部)が設けられる。第二のフレーム部40bの周縁部に該係止爪40hが嵌合して係止される嵌合部40i(被係止部)が設けられている。
図7に示すように、本実施形態の係止爪40hは、第一のフレーム部40aの四辺のうち、ヒンジ部40jが設けられた辺以外の三辺の外周枠40rからそれぞれ内側に向かって延長されて設けられている。
ヒンジ部40jが設けられた辺に対向する辺には、係止爪40hが二箇所設けられており、それ以外の二辺には、係止爪40hが一箇所設けられている。
第二のフレーム部40bの周縁部にも各係止爪40hに対応して嵌合部40iが設けられている。
これにより図4及び図9に示す第二のフレーム部40bに設けられたフィルタ設置面40c2と、第一のフレーム部40aに設けられたフィルタ押え部となる複数の針爪状突起40fが成す突起列40nとにより挟持されたフィルタ32は以下の通りである。
図7に示すように、第一のフレーム部40aに設けられた各係止爪40hが第二のフレーム部40bに設けられた嵌合部40iに係止される。これによりヒンジ部40jで接続された辺以外の全ての辺で第二のフレーム部40bと、第一のフレーム部40aとが嵌合し、その保持力を確保することが可能である。
図4に示すように、第一のフレーム部40aのフィルタ設置面40c1には、該第一のフレーム部40aの対向する二辺にそれぞれ設けられた係止爪40hを結ぶ直線上にアーム40qが設けられている。
<フィルタ交換>
次に、図3に示すエアフィルタ13において使用済みの汚れたフィルタ32を交換するときの手順について説明する。
先ず、図3に示すエアフィルタ13のスポンジ等の隙間埋部材40eを剥がすこと無く、図7に示す第一のフレーム部40aのヒンジ部40jが設けられた辺とは反対側の辺の外周枠40rを外側に撓ませるように力を加える。
このとき、第一のフレーム部40aの外周枠40rの天端部に設けられた二つの係止爪40hが第二のフレーム部40bに設けられた嵌合部40iからそれぞれ外れて嵌合が解除される。
そして、アーム40qの反対側からフィルタ32を介在した状態で該アーム40qを押しながら第二のフレーム部40bをヒンジ部40jを中心に可撓部40vを撓ませて図8の矢印D方向に回動する。
このとき、第一のフレーム部40aのアーム40qに沿った位置に設けられた第二のフレーム部40bの一対の嵌合部40iは、ヒンジ部40jを中心に所定の傾斜角度で傾き、第一のフレーム部40aの一対の係止爪40hをそれぞれ持ち上げる。その後、係止爪40hが嵌合部40iから外れて全ての係止爪40hと嵌合部40iとの係合が解除される。
更に、アーム40qの反対側からフィルタ32を介在した状態で該アーム40qを押しながら第二のフレーム部40bをヒンジ部40jを中心に可撓部40vを撓ませて図8の矢印D1方向に回動させて図5に示すように第一のフレーム部40aを開く。
その後、使用済みの汚れたフィルタ32を取り外して、新しいフィルタ32を第一のフレーム部40aの外周枠40r内に嵌め込む。
フィルタ32を交換した後は、再度、第二のフレーム部40bをヒンジ部40jを中心に可撓部40vを撓ませて図8の矢印D2方向に折り畳む方向に回動して第一のフレーム部40aに嵌合させる。
このとき、第二のフレーム部40bの嵌合部40iの裏面が図8に示す第一のフレーム部40aの係止爪40hの湾曲面40h1に当接摺動する。そして、該係止爪40hを乗り越えて第一のフレーム部40aの係止爪40hが第二のフレーム部40bの嵌合部40iに係止される。これにより図3に示すエアフィルタ13において使用済みの汚れたフィルタ32を交換することができる。
このようにフィルタフレーム40を開く際に第一、第二のフレーム部40a,40bを撓ませる動作を行うだけで、第一のフレーム部40aの係止爪40hと、第二のフレーム部40bの嵌合部40iとの係合を解除することができる。
これにより複数の係止爪40hを一つ一つ解除するという作業がなく、簡単に短時間で汚れたフィルタ32を取り外し、交換することができる。
第一のフレーム部40aに対して第二のフレーム部40bをヒンジ部40jを中心に図8の矢印D方向に回動させて嵌合させて組み立てていく動作と同時に係止爪40hが嵌合部40iに係止される。このためエアフィルタ組立体31の組み立て作業の簡略化ができ、組み立て作業時間の短縮が可能となる。
次に、図2及び図3を用いて本実施形態の画像形成装置30本体にエアフィルタ組立体31を備えたエアフィルタ13を設置、或いは、交換する手順について説明する。
先ず、図3に示すように、図9に示すフィルタフレーム40によりフィルタ32を保持したエアフィルタ組立体31の外周面にスポンジ等の弾性部材からなる隙間埋部材40eを両面テープ等により貼着してエアフィルタ13を作成する。
本実施形態のエアフィルタ13は、第一のフレーム部40aの外周枠40rの外周面40r1に弾性部材からなる隙間埋部材40eを装着した一例である。
他に、第二のフレーム部40bにも外周枠を設けて構成した場合は、第二のフレーム部40bの外周枠の外周面に隙間埋部材40eを装着しても良いし、第一、第二のフレーム部40a,40bの外周枠の外周面の両方に隙間埋部材40eを装着しても良い。隙間埋部材40eによりフィルタ32の外周部からの埃塵の漏れを防止することができる。
次に、図2に示すように、図3に示すエアフィルタ13をフィルタケース60の内周部に設置する。
そして、画像形成装置30本体の側板41にダクト支持板62を介して設置された排気ダクト61に図3に示すエアフィルタ13を設けたフィルタケース60を設置する。
画像形成装置30が使用されることによりフィルタ32が集塵し、汚れたフィルタ32を交換する際には、前述した設置時とは逆に、図2に示すフィルタケース60の内周部に設置されている図3に示すエアフィルタ13を取り出す。
その後、前述した手順でエアフィルタ13の汚れたフィルタ32を新しいフィルタ32に交換した後、再度、エアフィルタ13をフィルタケース60に設置する。
図8に示すように、フィルタフレーム40のヒンジ部40jを構成する可撓部40vは、第一のフレーム部40aの外周枠40rの天端部で該外周枠40rの延長方向(図9に示すフィルタフレーム40の厚み方向)に設けた。
図7に示すように、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとが閉じられた際に、図8に示す第一のフレーム部40aの外周枠40rの外周面40r1と、第二のフレーム部40bの外周面40b1とが同一面上に配置される。そして、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとを回動可能に接合する可撓部40vからなるヒンジ部40jが前記同一面上に配置される。
これによりヒンジ部40jがフィルタフレーム40の外周面(第一のフレーム部40aの外周枠40r)から外側に突出することがない。このためヒンジ部40jが図3に示す隙間埋部材40eに干渉しない。
このためフィルタ32を設置したり交換する際に、図3に示す隙間埋部材40eを取り外したり、再設置する必要が無い。
本実施形態では、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとを一体的に構成する。そして、薄肉部からなる可撓部40vをヒンジ部40jとして第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとをヒンジ部40jを中心に回動して折り畳む。これによりフィルタ32を両面側から挟持する構成とした。
他の構成として、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとを別体で構成することも出来る。そして、第一のフレーム部40aに複数の針爪状突起40fが列状に配置された突起列40nを設ける。更に、第二のフレーム部40bに複数の針爪状突起40fが列状に配置された内周突起列40xと、その外側に設けられた外周突起列40yとを設ける。このような構成でも同様な効果を得ることができる。
また、本実施形態では、図6に示すように、針爪状突起40fが略四角錐形状で構成された場合の一例について説明した。針爪状突起40fの形状は、他に、三角錐形状や円錐形状であっても良く、フィルタ32の繊維質部に針爪状突起40fの針状先端部40uが侵入することによりフィルタ32の位置ズレを防止できれば良い。
また、図9に示すように、第一のフレーム部40a側と第二のフレーム部40b側にそれぞれ形成された複数の針爪状突起40fが列状に構成された突起列を考慮する。そのうち、少なくとも一方の突起列40nを他の一方の内周突起列40xと、その外側に設けられた外周突起列40yとが両側から挟み込む構成であれば良い。挟み込まれる側の突起列40nが一列である必要はない。
即ち、第一のフレーム部40a側と第二のフレーム部40b側にそれぞれ形成された複数の針爪状突起40fが列状に構成された突起列を二列や三列等のように複数列とする。そして、それぞれ櫛歯状に噛み合わせるように挟み込まれる突起列を第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bの双方に複数設けても良い。
また、図4に示すように、本実施形態では、第一のフレーム部40aと第二のフレーム部40bとに、それぞれ方形状の開口40d,40gを設け、その周囲の周縁部40m,40wをフィルタ設置面40c1,40c2として構成した一例について説明した。他に、開口40d,40gを真円形状や楕円形状、或いは、四角形状以外の多角形状等で構成しても良い。
また、図4に示すように、本実施形態では、第一、第二のフレーム部40a,40bに設けた複数の針爪状突起40fが列状に構成された突起列40n、内周突起列40x及び外周突起列40yは以下の通りである。それぞれ方形状の開口40d,40gの周縁部40m,40wの全周を囲むように配置した一例について説明した。
他に、各突起列間の挟み込みによりフィルタ32を確実に保持することが出来れば良い。各突起列の針爪状突起40fの高さL、針爪状突起40fの針状先端部40uの先鋭度や剛性、針爪状突起40fの表面の摩擦特性、針状先端部40uの配置数や配置密度等を適宜設定する。これによりフィルタ32の最適保持力を適宜設定することが可能である。
従って、各突起列は、開口40d,40gの周縁部40m,40wの全周のうち、その一部に配置されたものであっても良い。即ち、複数の針爪状突起40fが列状に構成された突起列40n、内周突起列40x及び外周突起列40yのうち、その一部または全てが四辺形状の各開口40d,40gの周囲の周縁部40m,40wの四辺のうちの例えば三辺のみに設けられた構成でも良い。
例えば、真円状の開口40d,40gの周縁部40m,40wの全周のうち、例えば、半円部分や3/4周程度の範囲に各突起列を設けた構成でも良い。
また、針爪状突起40fや各突起列40n、内周突起列40x、外周突起列40yの配置ピッチ(密度)は、特に一定である必要もなく配置部位により異なっているランダムピッチや変化率が一定のものであっても良い。その他、各突起列の針爪状突起40fの高さL、針爪状突起40fの針状先端部40uの先鋭度や剛性、針爪状突起40fの表面の摩擦特性等もフィルタ32の機械的特性に対して最適な仕様を適宜選択することができる。
本実施形態では、厚みが2mm〜5mmのフラットな不織布を四角形に切り出したフィルタ32に特別な穴加工を施す必要が無い。
更に、ワンタッチでフィルタ32を保持するフィルタフレーム40を開け、汚れたフィルタ32を容易に脱着交換することができるように第一、第二のフレーム部40a,40bにスナップフィットで係合し得る係止爪40hと嵌合部40iとを設けた。
また、使用中や着脱の際に、フィルタ32が不用意にフィルタフレーム40から外れたり排気ファンによる風圧等の外力が加わってもフィルタ32が撓んで膨らんだりフィルタフレーム40から脱落しない。
不織布からなるフィルタ32の素材は、繊維が脱落しないように繊維間の移動を阻止する各種のほつれ防止処理が施してある。これによりフィルタ32に針等を刺しても抵抗が大きく貫通させることは困難であった。
このため従来では、フィルタ32に事前に穴を開けて使用するか両面テープ等により貼着する固定方法であったため取り付けや交換に手間がかかっていた。
本実施形態では、図9に示すように、フィルタ32を保持するために第二のフレーム部40bに設けたフィルタ設置面40c2と、フィルタ押え部となる第一のフレーム部40aに設けられた複数の針爪状突起40fが成す突起列40nとを有する。そして、フィルタ設置面40c2と突起列40nとによりフィルタ32を挟み込むことで保持することができる。
また、図4に示すように、第一のフレーム部40aの開口40gの周縁部40mに鋭利な針状先端部40uを有する針爪状突起40fを所定の間隔をおいて列状に並設した突起列40nを設けた。更に、第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列40xを設けた。更に、その外周に外周突起列40yを設けた。
これにより図9に示すように、フィルタ32表面の繊維に針爪状突起40fの針状先端部40uが確実に侵入して引っ掛かり、フィルタ32の滑りを防止することができる。これによりフィルタ32の耐脱落強度を高めることが可能となった。
また、従来、薄物シート状フィルタを樹脂のアウトサート成形により構成していた一体型フィルタの欠点であった使用済のフィルタを樹脂フレームから分離できないという材料分別のエコロジー(自然環境保全)の観点を考慮する。本実施形態では、フィルタ32のみをフィルタフレーム40から取り出して廃棄できる。これにより環境面でより優れたフィルタ32の提供が可能となった。
画像形成装置30を使用している市場ユーザ先での画像形成装置30のメンテナンスを実施する際に、従来は樹脂一体型のフィルタをサービス部品として交換していた。本実施形態では、フィルタ32単体のみを交換できる。これにより持ち運びや輸送のスペースを取らず軽くなるのでメンテナンスにかかる負担を軽減することが可能となった。
次に、図11及び図12を用いて本発明に係るエアフィルタ組立体及びこれを備えた画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
図11は、本実施形態のエアフィルタ組立体31のフィルタフレーム50の構成を示す斜視説明図である。
図12は、本実施形態のエアフィルタ組立体31のフィルタフレーム50を構成する第一のフレーム部50aと、第二のフレーム部50bとを閉じた状態を考慮する。そして、フィルタ32が第一のフレーム部50aと第二のフレーム部50bとの間に挟持されている状態を示す断面説明図である。
前記第1実施形態では、図5に示すように、第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列40xと、その外側に設けられた外周突起列40yとを構成する各針爪状突起40fの形状及び高さLを同一とした。
本実施形態では、図11及び図12に示すように、第二のフレーム部50bに設けられた複数の針爪状突起50zが成す内周突起列50xを構成する各針爪状突起50fの形状及び高さL1は以下の通りである。その外側に設けられた外周突起列50yを構成する各針爪状突起50fの形状及び高さL2よりも低くなるように設定したものである。
図11に示すように、第一のフレーム部50aの開口50gの周縁部50mの全周には、所定の間隔をおいて複数の針爪状突起50fが列状に配置された突起列50nが設けられている。
同様に第二のフレーム部50bの開口50dの周縁部50wの全周には、所定の間隔をおいて複数の針爪状突起50zが列状に配置された内周突起列50xが設けられている。
更に、内周突起列50xの外周部には、図11及び図12に示す谷間部50kを挟んで、内周突起列50xと同様に所定の間隔をおいて複数の針爪状突起50fが列状に配置された外周突起列50yが設けられている。
本実施形態の針爪状突起50fの形状は、図6に示して前述した第1実施形態の針爪状突起40fの形状と全く同じである。
本実施形態の針爪状突起50zの形状は、図6に示して前述した針爪状突起40fと同様に略四角錐状である。そして、図11及び図12に示すように、本実施形態の外周突起列50yを構成する針爪状突起50fの高さがL2であるのに対して、内周突起列50xを構成する針爪状突起50zの高さL1は、以下の数1式に示す関係に設定される。
[数1]
L1<L2
本実施形態の針爪状突起50f,50zは、前記第1実施形態と同様に第一のフレーム部50aと第二のフレーム部50bとを閉じる。そのとき、図12に示すように、第一のフレーム部50aの針爪状突起50fと第二のフレーム部50bの谷間部50pとが対向して噛み合うように配置されている。また、第二のフレーム部50bの針爪状突起50f,50zと第一のフレーム部50aの谷間部50pとが対向して噛み合うように配置されている。
更に、図12に示すように、第二のフレーム部50b側に設けられた内周突起列50xと外周突起列50yとが第一のフレーム部50a側に設けられた突起列50nを挟み込むように配置される。
即ち、第二のフレーム部50bの内周突起列50xと外周突起列50yとの間の谷間部50kと、第一のフレーム部40aの突起列50nとが対向して噛み合うように各針爪状突起50f,50zが配置されている。
これにより図10に示して前述した前記第1実施形態と同様に、第一、第二のフレーム部50a,50bに形成された各針爪状突起50f,50zは、図10の上下左右方向にそれぞれ互いに位置をずらして配置されている。
図12は、フィルタ32が第一、第二のフレーム部50a,50b側にそれぞれ形成された各針爪状突起50f,50zにより保持されている状態を示す。
このとき、図12の矢印E方向にフィルタ32の上部から第二のフレーム部50bの内周突起列50xと外周突起列50yとで第一のフレーム部50aの各針爪状突起50fが成す突起列50nを挟むように押圧する。
これによりフィルタ32が図12の矢印E方向で示す押圧方向と直交する方向に位置ずれすることがない。
第一のフレーム部50aの突起列50nを成す各針爪状突起50fの針状先端部50uがフィルタ32の繊維質部に深く侵入する。これによりフィルタ32を効率良く保持することができる。
また、フィルタ32が第一のフレーム部50aの突起列50nにより確実に保持される。これにより該突起列50nの両側に配置される第二のフレーム部50bの内周突起列50xと外周突起列50yもフィルタ32の繊維質部に確実に侵入することができる。
図12に示すように、フィルタ32の内部に全ての針爪状突起50f,50zの針状先端部50uが食い込む。そして、前記第1実施形態と同様に第二のフレーム部50bの内周突起列50xによる押圧力によりフィルタ32の四辺の周縁部は図12の上に凸となる略「へ」の字状に湾曲する。
また、図12に示すように、第二のフレーム部50bの内周突起列50xよりも内側には針爪状突起50f,50zは存在しない。このためフィルタ32の中央部には、図12に示すように、第二のフレーム部50bのフィルタ設置面50c2の表面から高さH2だけ窪んだ窪み部32aが形成される。
ここで、第二のフレーム部50bの内周突起列50xを構成する針爪状突起50zのフィルタ設置面50c2からの高さL1と、外周突起列50yを構成する針爪状突起50fのフィルタ設置面50c2からの高さL2とは、前記数1式に示す関係に設定される。
このため図9に示す第1実施形態の場合のフィルタ32の窪み量であるフィルタ設置面40c2からのフィルタ32の中央部が窪んだ高さH1を考慮する。更に、図12に示す本実施形態の場合のフィルタ32の窪み量であるフィルタ設置面50c2からのフィルタ32の中央部が窪んだ高さH2を考慮する。両者は、以下の数2式に示す関係に設定される。
[数2]
H1>H2
即ち、本実施形態では、フィルタ32が第一、第二のフレーム部50a,50b側に形成された各針爪状突起50f,50zにより両面から保持されている。その状態での窪み量となるフィルタ設置面50c2からのフィルタ32の中央部が窪んだ高さH2が以下の通りである。
前記第1実施形態の場合のフィルタ設置面40c2からのフィルタ32の中央部が窪んだ高さH1と比較してより低くなるように抑制されている。これによりフィルタフレーム50に保持された状態でのフィルタ32の平面性が確保される。
フィルタ32は、材質や厚み等の違いにより様々な剛性(腰の強さ)を有する。剛性(腰の強さ)が低く柔らかいフィルタ32の場合は、本実施形態のように、第二のフレーム部50bの内周突起列50xを構成する針爪状突起50zのフィルタ設置面50c2からの高さL1を他の針爪状突起50fの高さL2よりも低く設定する。これによりフィルタフレーム50に保持された状態でのフィルタ32の平面性を良化することができる。
これによりフィルタ32への通気性が損なわれずに良好な集塵濾過性能を維持することができる。
また、エアフィルタ組立体31の組み立て時にフィルタ32への不要な応力負荷を与えずに良好な機械性能及び組み立て操作性を提供することができる。
尚、図11及び図12において、50c1は第一のフレーム部50a側のフィルタ設置面である。50hは係止爪、50h1は係止爪50hの湾曲面である。
また、50iは嵌合部、50jはヒンジ部、50qはアーム、50rは第一のフレーム部50aに設けられた外周枠である。50vは可撓部である。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
31…エアフィルタ組立体
32…フィルタ
40a…第一のフレーム部
40b…第二のフレーム部
40d…第二のフレーム部40bに設けられた開口(第二の開口)
40g…第一のフレーム部40aの開口(第一の開口)
40m…開口40gの周縁部
40n…第一のフレーム部40aに設けられた複数の針爪状突起40fが成す突起列
40w…開口40dの周縁部
40x…第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fが成す内周突起列
40y…第二のフレーム部40bに設けられた複数の針爪状突起40fが成す外周突起列

Claims (7)

  1. フィルタと、
    前記フィルタを保持するフィルタフレームと、
    を有するエアフィルタ組立体において、
    前記フィルタフレームは、
    前記フィルタに通気する第一の開口を有する第一のフレーム部と、
    前記フィルタに通気する第二の開口を有すると共に、前記第一のフレーム部に対して開閉可能に構成された第二のフレーム部と、
    を有し、
    前記第一のフレーム部は、前記第一の開口の周縁部の少なくとも一部に複数の針爪状突起を間隔をおいて列状に並設した突起列を有し、
    前記第二のフレーム部は、
    前記第二の開口の周縁部の少なくとも一部に複数の針爪状突起を間隔をおいて列状に並設した内周突起列と、
    前記内周突起列の外周の少なくとも一部に複数の針爪状突起を間隔をおいて列状に並設した外周突起列と、
    を有し、
    前記第一のフレーム部と、前記第二のフレーム部とが閉じられた際に、前記内周突起列と、前記外周突起列とにより前記突起列を両側から挟んで噛合することにより前記フィルタを保持することを特徴とするエアフィルタ組立体。
  2. 前記内周突起列の前記針爪状突起の高さが、前記外周突起列の前記針爪状突起の高さよりも低いことを特徴とする請求項1に記載のエアフィルタ組立体。
  3. 前記フィルタは、平板状の繊維質の不織布からなり、前記針爪状突起は、前記フィルタの繊維質部に食い込むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアフィルタ組立体。
  4. 前記第一のフレーム部と、前記第二のフレーム部とが閉じられた際に、前記第一のフレーム部の外周面と、前記第二のフレーム部の外周面とが同一面上に配置され、更に、前記第一のフレーム部と、前記第二のフレーム部とを回動可能に接合するヒンジ部が前記同一面上に配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアフィルタ組立体。
  5. 前記第一のフレーム部と、前記第二のフレーム部との何れか一方に係止部が設けられ、他方に前記係止部が係合する被係止部が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアフィルタ組立体。
  6. 前記第一のフレーム部の外周面または前記第二のフレーム部の外周面の何れかに弾性部材からなる隙間埋部材が装着されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエアフィルタ組立体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のエアフィルタ組立体を有し、記録材に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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