JP2017099170A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より確実にグランドの異常を検出できるモータ制御装置を提供する。【解決手段】ECU1は第1ECU20と第2ECU50とを有している。第1ECU20は、第1駆動回路21と、第1マイコン23と、第1監視回路30とを有している。第1監視回路30は、第1〜第3分圧回路を有している。第1分圧回路31の抵抗100側の端部は電源線L1に接続され、抵抗200側の端部は第1グランド11に接続される。第2分圧回路32の抵抗100側の端部は電源線L1に接続され、抵抗200側の端部は第2グランド41に接続される。第3分圧回路33の抵抗100側の端部は電源線L3に接続され、抵抗200の端部は第1グランド11に接続される。第1マイコン23は、第1〜第3分圧回路31〜33から検出される第1〜第3モニタ電圧V1〜V3に基づいて、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
従来、モータの動作を制御する電子制御装置(ECU)は、複数のスイッチング素子を有する駆動回路と、複数のスイッチング素子のオンオフを制御するモータ制御信号を出力するマイクロコンピュータ(マイコン)とを備えている。特許文献1に示すように、このECUが2つの駆動回路、2つの給電経路、および2つのマイコンを有する2系統の構成とすることで、ECUに冗長性を持たせたものがある。このため、一方の駆動回路に異常が発生した場合でも、他方の駆動回路からモータに電力を供給することで、モータの動作を継続できる。
ところで、このようなECUでは、各ECUのマイコン間で通信(マイコン間通信)を行うことにより、2つのマイコン間で両マイコンの作動状態や車両の情報などをやり取りしていた。マイコン間通信では、あるグランド電位を基準として、その通信信号の電圧値に基づいて情報を送信する。このため、2つのマイコン間でグランド電位が異なっていると、マイコン間通信に障害が生じるおそれがあるため、2つのマイコンは互いに共通のグランドに接続されていた。
特開2004−216928号公報
ところで、2つのマイコンが互いに共通のグランドに接続される場合、グランドに異常(故障やグランドの抵抗値の増大など)が生じたときであっても、そのグランドの異常を検出することが困難である。たとえば、2つのマイコンから出力されるマイコン間通信の信号が互いに一致するか否かに基づいて、グランドの異常を検出することも考えられるが、2つのマイコンから出力されるマイコン間通信の信号は、それぞれ異常が発生したグランドのグランド電位を基準として、その通信信号の電圧値を設定することとなるからである。また、この場合、マイコン間通信はそれぞれ通常と異なるグランド電位を基準とすることにより、本来送りたかった情報とは異なる情報が送られてしまうおそれがある。すなわち、マイコン間通信に障害が発生するおそれもあった。また、マイコン間通信に限らず、ECUに冗長性を持たせた構成の場合、グランドの異常を検出する必要があるため、グランドの異常を検出する手段が求められていた。
本発明の目的は、より確実にグランドの異常を検出できるモータ制御装置を提供することである。
上記目的を達成しうるモータ制御装置は、少なくとも1つの外部電源からの直流電力を交流電力に変換し、この変換した交流電力を制御対象であるモータへ供給する複数の駆動回路と、前記外部電源から前記複数の駆動回路へと供給される直流電力の状態量を検出する監視回路と、前記複数の駆動回路が接続される複数のグランドと、前記複数の駆動回路の動作を制御することにより前記モータの駆動を制御するとともに、前記監視回路の検出結果に基づいて前記状態量を演算する複数の制御部と、を備えている。前記複数の制御部は、前記状態量に基づいて前記複数のグランドの異常を検出する。
この構成によれば、制御部は、監視回路からの検出結果を用いて、状態量を演算し、この状態量に基づいてグランドの異常を検出できる。
上記のモータ制御装置において、前記複数の制御部は、前記複数の駆動回路に対応してそれぞれ設けられ、前記複数のグランドは、前記複数の制御部および前記複数の駆動回路に系統ごとに接続されていることが好ましい。
この構成によれば、駆動回路に対応して、制御部およびグランドがそれぞれ設けられることにより、モータへと電力を供給する各系統の駆動回路の冗長性がより高められる。
上記のモータ制御装置において、前記複数の制御部は、演算した前記状態量を含む情報を共有するために相互に通信を行い、前記複数の制御部の間で行われる通信は、シリアル通信であることが好ましい。
この構成によれば、各制御部が生成する信号の電圧値の基準であるグランドで異常が生じると、制御部の間で行われるシリアル通信に障害が発生するおそれがあるため、グランドの異常を検出することはより重要である。
上記のモータ制御装置において、前記状態量は、前記外部電源から前記複数の駆動回路へ供給される電力の電圧値と、前記複数のグランドの電位であることが好ましい。
この構成によれば、各制御部は、駆動回路へ供給される電力の電圧値と、グランドの電位とを演算することにより、グランドの異常を検出することができる。たとえば、グランドに異常が生じている場合には、駆動回路へ供給される電力の電圧値は変化することが想定されるため、この電圧値を演算して監視することにより、グランドの異常を検出できる。
上記のモータ制御装置において、前記複数の制御部は、前記複数のグランドの電位の差であるグランド電位差を演算し、前記グランド電位差が閾値よりも大きい場合、グランドの異常を検出することが好ましい。
この構成によれば、グランド電位差が閾値よりも大きい場合、グランドの異常を検出できる。いずれかのグランドに異常が発生することにより、そのグランドのグランド電位が変化したことが想定されるためである。
上記のモータ制御装置において、前記外部電源と前記複数の駆動回路との間には、前記外部電源から供給される電力のノイズを低減するためのチョークコイルが設けられることが好ましい。
この構成によれば、チョークコイルを設けることにより、外部電源から供給される電力のノイズが低減されるので、たとえば制御部同士の通信に異常が発生することがさらに抑制される。
上記のモータ制御装置において、前記複数の駆動回路は、第1駆動回路と、第2駆動回路とを有し、前記複数のグランドは、第1グランドと、第2グランドとを有し、前記複数の制御部は、第1制御部と、第2制御部とを有し、前記監視回路は、前記外部電源から前記第1駆動回路への給電経路である第1の電源線と前記第1グランドとの間を接続する第1分圧回路と、前記第1の電源線と前記第2グランドとの間を接続する第2分圧回路と、前記外部電源から前記第2駆動回路への第2の電源線と前記第1グランドとの間を接続する第3分圧回路と、を含んでいることが好ましい。前記第1制御部は、前記第1分圧回路から検出される第1電圧値と、前記第2分圧回路から検出される第2電圧値と、前記第3分圧回路から検出される第3電圧値とを用いて、前記第1グランドおよび前記第2グランドの異常を検出することが好ましい。
この構成によれば、第1制御部は、第1〜第3分圧回路から検出される第1〜第3電圧値を用いることにより、第1グランドおよび第2グランドの異常を検出できる。
上記のモータ制御装置において、前記第1制御部は、前記第1電圧値と前記第2電圧値との差を、前記第1分圧回路および前記第2分圧回路で用いられる抵抗の抵抗値で補正することにより、前記第1グランドのグランド電位と前記第2グランドのグランド電位との差であるグランド電位差を演算することが好ましい。
この構成によれば、第1制御部は、第1〜第3電圧値を用いて、グランド電位差を演算できる。第1制御部は、演算された電圧を監視することにより、第1グランドおよび第2グランドの異常を検出できる。
上記のモータ制御装置において、前記第1制御部は、前記第2電圧値と前記第3電圧値との和から、前記第1電圧値を差し引いた値を、前記第1分圧回路、前記第2分圧回路、および前記第3分圧回路で用いられる抵抗の抵抗値で補正することにより、前記外部電源から前記第2駆動回路へ供給される電力の電圧を演算することが好ましい。
この構成によれば、第1制御部は、第2電圧値および第3電圧値を用いて、外部電源から第2駆動回路へ供給される電力の電圧を演算することができる。第1制御部は、演算された電圧を監視することにより、第2グランドの異常を検出できる。
本発明のモータ制御装置によれば、より確実にグランドの異常を検出できる。
第1実施形態のモータ制御装置について、その概略構成を示す構造図。 第1実施形態のモータ制御装置について、各種の電位および電圧の関係を表す図。 (a)は、第1実施形態のモータ制御装置について、第1電源電圧およびグランド抵抗の関係を示すグラフ、(b)は、第1実施形態のモータ制御装置について、第1グランド電圧およびグランド抵抗の関係を示すグラフ、(c)は、第2実施形態のモータ制御装置について、第2電源電圧およびグランド抵抗の関係を示すグラフ、(d)は、第2実施形態のモータ制御装置について、第2グランド電圧およびグランド抵抗の関係を示すグラフ。 第2実施形態のモータ制御装置について、その概略構成を示す構造図。
<第1実施形態>
以下、モータ制御装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、モータ制御装置としてのECU1は、第1バッテリ10および第2バッテリ40から電力が供給されることにより動作する。ECU1は、各種のセンサの検出結果に基づいて、モータ2に供給される電力を制御する。
ECU1は、第1ECU20と、第2ECU50とを有している。第1ECU20は、モータ2に電力を供給する第1駆動回路21と、第1バッテリ10から第1駆動回路21への給電のオンオフを切り替える第1電源リレー22と、第1駆動回路21および第1電源リレー22を制御する第1マイコン23と、平滑コンデンサ24と、ノイズフィルタとしてのチョークコイル25と、を有している。なお、第1ECU20は、グランド電位GNDを有する車両のボディBoに接続されている。
第1駆動回路21は、2本の電源線L1,L2の間に設けられ、2つのスイッチング素子を直列に接続した3つのスイッチングアームが並列に接続されてなる(詳細な図示は略)。電源線L1は第1バッテリ10のプラス側に接続され、電源線L2は第1バッテリ10のマイナス側に接続されている。電源線L2における平滑コンデンサ24とチョークコイル25との間の部分は、第1グランド11に接続されている。第1駆動回路21は、各スイッチング素子をオンオフすることにより、第1バッテリ10から供給される電力を3相交流電力に変換して、モータ2に供給する。なお、スイッチング素子としては、電界効果トランジスタ(FET)が用いられる。FETの中でも、特に金属酸化膜半導体(MOS)の構造を有するMOS型電界効果トランジスタ(MOS−FET)が用いられる。
第1電源リレー22は、電源線L1上において、第1バッテリ10と第1駆動回路21との間に設けられている。第1電源リレー22をオフにすることにより、第1バッテリ10から第1駆動回路21への電力の流れ込みが規制される。
第1マイコン23は、第1駆動回路21の各スイッチング素子をオンオフするための信号を生成し、各スイッチング素子のゲート電極に信号を印加する。また、第1マイコン23は、第1電源リレー22をオンオフするための信号を生成し、その信号を第1電源リレー22に出力する。
平滑コンデンサ24は、2つのコンデンサ24a,24bを有している。これらコンデンサ24a,24bは、2本の電源線L1,L2の間に並列に設けられる。平滑コンデンサ24は、第1電源リレー22を介して、第1バッテリ10から電荷を蓄積する。平滑コンデンサ24は、第1バッテリ10から第1駆動回路21へ供給される電流が不足するときには、不足した電流を補うべく、蓄積した電荷を放出する。
チョークコイル25は、第1バッテリ10から供給される電力のうち余分な周波数域の電力をカットしてノイズを低減する。チョークコイル25は、コイル25aおよびコイル25bからなるコモンモードチョークコイルと、コイル25cからなるノーマルモードチョークコイルとを有している。コイル25aおよびコイル25cは、電源線L1における第1バッテリ10と第1電源リレー22(平滑コンデンサ24)との間に設けられている。コイル25bは、電源線L2における第1バッテリ10と平滑コンデンサ24との間に設けられている。コイル25aおよびコイル25bは互いに対向するように配置されている。コイル25aおよびコイル25bは、電源線L1,L2の間に発生するコモンモードノイズを低減する。コイル25aおよびコイル25bからなるコモンモードチョークコイルは、コモンモードノイズに対してインダクタとして働くため、必要のない周波数域の電力を取り除くことができる。また、コイル25cは、電源線L1に発生するノーマルモードノイズを低減する。
同様に、第2ECU50は、モータ2に電力を供給する第2駆動回路51と、第2バッテリ40から第2駆動回路51への給電のオンオフを切り替える第2電源リレー52と、第2駆動回路51および第2電源リレー52を制御する第2マイコン53と、平滑コンデンサ54と、チョークコイル55と、を有している。第2ECU50は車両のボディBoに接続されている。電源線L4における平滑コンデンサ54とチョークコイル55との間の部分は、第2グランド41に接続されている。なお、第1グランド11と第2グランド41とは異なるものであり、第1グランド11のグランド電位と第2グランド41のグランド電位とは、通常異なる値である(同じ値であってもよい)。また、第1バッテリ10の電圧値および第2バッテリ40の電圧値は、それぞれ第1駆動回路21および第2駆動回路51を駆動できる程度の電圧値であれば、どのように設定されていてもよい。
第2駆動回路51は、第1駆動回路21と同様の構成を有している。第2駆動回路51は、2本の電源線L3,L4の間に設けられている。電源線L3は第2バッテリ40のプラス側に接続され、電源線L4は第2バッテリ40のマイナス側に接続されている。
第2電源リレー52は、電源線L3上において、第2バッテリ40と第2駆動回路51との間に設けられている。第2電源リレー52をオフにすることにより、第2バッテリ40から第2駆動回路51への電力の流れ込みが規制される。
第2マイコン53は、第2駆動回路51の各スイッチング素子をオンオフするための信号を生成する。また、第2マイコン53は、第2電源リレー52をオンオフするための信号を生成する。
平滑コンデンサ54は、2つのコンデンサ54a,54bを有している。コンデンサ54a,54bはコンデンサ24a,24bと同様の構成を有している。コンデンサ54a,54bは2本の電源線L3,L4の間に並列に設けられる。
チョークコイル55は、チョークコイル25と同様の構成を有している。すなわち、チョークコイル55は、コイル55aおよびコイル55bからなるコモンモードチョークコイルと、コイル25cからなるノーマルモードチョークコイルとを有している。コイル55aおよびコイル25cは、電源線L3における第2バッテリ40と第2電源リレー52(平滑コンデンサ54)との間に設けられている。コイル55bは、電源線L4における第2バッテリ40と平滑コンデンサ54との間に設けられている。
第1マイコン23および第2マイコン53の間では、互いにマイコン間通信Cが行われている。マイコン間通信Cでは、たとえばシリアル通信が行われる。シリアル通信とは、1ビットずつ、逐次的にデータを送る通信形式のことである。第1マイコン23は、通常、グランドの電位を基準として、シリアル通信の信号の電圧値に応じて各ビットの「1」と「0」を判別している。マイコン間通信Cでは、各マイコンの作動状態、車両の情報、および各ECUの故障状態などを共有するための通信を行う。このため、第1マイコン23は、マイコン間通信Cを介して、第1マイコン23および第2マイコン53が正常に作動しているかを示す作動状態、各種のセンサなどから読み取られた車両の情報、および第1ECU20(および第2ECU50)が故障しているか否かを示す故障状態などを、第2マイコン53に出力する。また、第2マイコン53は、マイコン間通信Cを介して、第1マイコン23および第2マイコン53の作動状態、車両の情報、および故障状態などを第1マイコン23に出力する。なお、作動状態を表すものとしては、たとえば第1ECU20および第2ECU50の各電源電圧(駆動電圧)、各グランド電位、グランド電位差などが用いられる。また、故障状態としては、たとえば第1グランド11および第2グランド41の断線故障などが挙げられる。
ところで、第1マイコン23が接続されている第1グランド11の第1グランド電位PG1と、第2マイコン53が接続されている第2グランド41の第2グランド電位PG2とが異なる場合、マイコン間通信Cに障害が発生するおそれがある。たとえば、第1グランド電位PG1よりも第2グランド電位PG2の方が一定値だけ大きいことにより、第2マイコン53から出力されるマイコン間通信Cの信号が「1」(High)なのか「0」(Low)なのかを間違って読み取られるおそれがある。すなわち、第1グランド電位PG1と第2グランド電位PG2との差であるグランド電位差VGの絶対値が大きくなればなるほど、マイコン間通信Cに障害が発生するおそれがある。このため、第1マイコン23および第2マイコン53は、自らが出力するマイコン間通信Cの信号に障害が発生するおそれがある場合、不定信号Sを出力する。不定信号Sは、マイコン間通信Cに障害が発生する可能性があることを示す信号である。
なお、第1ECU20には、第1マイコン23によるマイコン間通信C以外の通信手段として、Flexray(登録商標)の通信プロトコルが用いられたネットワークが設けられている。ここでは、このネットワークを便宜上、Flexrayと表示する。Flexrayは、第1マイコン23がマイコン間通信Cで第2マイコン53に送信できなかった情報を、第1マイコン23に代わって第2マイコン53に通信する。なお、Flexrayは、第1バッテリ10および第1グランド11に接続されず、第1ECU20からは独立した状態で設けられる。
また、第2ECU50には、第2マイコン53によるマイコン間通信C以外の通信手段として、CAN(controller Area Network、登録商標)の通信プロトコルが用いられたネットワークが設けられている。ここでは、このネットワークを便宜上、CANと表示する。CANは、第2マイコン53がマイコン間通信Cで第1マイコン23に送信できなかった情報を、第2マイコン53に代わって第1マイコン23に通信する。なお、CANは、第2バッテリ40および第2グランド41に接続されず、第2ECU50からは独立した状態で設けられる。
なお、マイコン間通信Cなどの通信手段によって、第1マイコン23から得られた情報と第2マイコン53から得られた情報とが一致しない場合、たとえばその情報を示す信号の電圧値がある閾値よりも大きいか否かに基づいて、第1マイコン23は第1ECU20および第2ECU50のいずれで異常が発生しているのかを判定する。第1マイコン23は、両情報のうち、いずれが正しいのか不明である場合には、たとえば第1マイコン23から得られた情報を優先して正しいものと推定する。そして、第1マイコン23および第2マイコン53の間で各種の情報が共有される。
また、第1ECU20は、第1監視回路30も有している。第1監視回路30は、第1ECU20の電源電圧および第2ECU50の電源電圧を監視するための分圧回路である。すなわち、第1マイコン23は、第1監視回路30を介して、自らが配置されている第1ECU20の電源電圧のみならず、他のECUである第2ECU50の電源電圧も監視する。第1監視回路30は、第1〜第3分圧回路31,32,33を有している。第1〜第3分圧回路31,32,33には、それぞれ抵抗100と抵抗200とが直列接続されている。なお、抵抗100および抵抗200の抵抗値は、それぞれ抵抗値R1および抵抗値R2である。第1マイコン23は、抵抗100および抵抗200の抵抗値R1および抵抗値R2を予め記憶している。また、第2監視回路60は、第1監視回路30と同様に、第1〜第3分圧回路61,62,63を有している。第1〜第3分圧回路61,62,63には、それぞれ抵抗100と抵抗200とが直列接続されている。
つぎに、第1監視回路30および第2監視回路60について詳しく説明する。なお、第1マイコン23および第2マイコン53による第1電源電圧VP1および第2電源電圧VP2の演算方法についても併せて説明する。
まず、第1監視回路30の構成および第1マイコン23で行われる第1〜第3モニタ電圧V1〜V3を用いた演算について説明する。
図1に示すように、第1分圧回路31の抵抗100側の端部は、電源線L1に接続されている。第1分圧回路31の抵抗200側の端部は、第1グランド11に接続されている。第1分圧回路31における抵抗100と抵抗200との間は第1マイコン23に接続されている。このため、第1分圧回路31における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第1モニタ電圧V1として第1マイコン23に取り込まれる。第1マイコン23は、第1モニタ電圧V1として読み取った電圧(アナログ値)をA/D(アナログデジタル)変換し、その第1モニタ電圧V1(デジタル値)を各種の演算に用いる。
図2に示すように、第1モニタ電圧V1は、第1グランド11の第1グランド電位PG1を基準にした電源線L1を流れる電力の電位である第1電源電位P1を抵抗100,200によって分圧したものであって、第1電源電圧VP1(あるいは、第1電源電位P1と第1グランド電位PG1との差)に比例する。このため、第1モニタ電圧V1は、第1電源電位P1、第1グランド電位PG1、および抵抗100,200を用いて、次式(1)で表される。
V1=(P1−PG1)*R2/(R1+R2) …(1)
なお、電源線L1を流れる電力の電圧である第1電源電圧VP1は、第1バッテリ10の第1電源電位P1および第1グランド11の第1グランド電位PG1を用いて、次式(2)で表される。
VP1=P1−PG1 …(2)
すなわち、第1電源電圧VP1は、式(1)および式(2)を用いると、次式(3)で表される。
VP1=V1*(R1+R2)/R2 …(3)
図1に示すように、第2分圧回路32の抵抗100側の端部は、電源線L1に接続されている。第2分圧回路32の抵抗200側の端部は、第2グランド41に接続されている。第2分圧回路32における抵抗100と抵抗200との間は第1マイコン23に接続されている。第2分圧回路32における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第2モニタ電圧V2として第1マイコン23に取り込まれる。第1マイコン23は、第2モニタ電圧V2として読み取った電圧(アナログ値)をA/D変換し、その第2モニタ電圧V2(デジタル値)を各種の演算に用いる。
図2に示すように、第2モニタ電圧V2は、第2グランド41の第2グランド電位PG2を基準にした電源線L1を流れる電力の電位である第1電源電位P1を抵抗100,200によって分圧したものであって、第2グランド41の第2グランド電位PG2を基準にした第1電源電圧VP1(あるいは、第1電源電位P1と第2グランド電位PG2との差)に比例する。このため、第2モニタ電圧V2は、第1電源電位P1、第2グランド電位PG2、および抵抗100,200を用いて、次式(4)で表される。
V2=(P1−PG2)*R2/(R1+R2) …(4)
また、第1グランド電位PG1と第2グランド電位PG2との差であるグランド電位差VGは、次式(5)で表される。なお、グランド電位差VGは、第1ECU20の第1グランド電位PG1から見たときの(第1ECU20のボディBoのグランド電位GNDを基準電位とした)、第2ECU50の第2グランド電位PG2との間の電位差である。
VG=PG1−PG2 …(5)
ここで、式(1)および式(4)は、第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2について展開すると、次式(6)および次式(7)で表される。
PG1=P1−V1*(R1+R2)/R2 …(6)
PG2=P1−V2*(R1+R2)/R2 …(7)
このため、グランド電位差VGは、次式(8)で表される。
VG=(V2−V1)*(R1+R2)/R2 …(8)
図1に示すように、第3分圧回路33の抵抗100側の端部は、第2ECU50の電源線L3に接続されている。第3分圧回路33の抵抗200側の端部は接地されている。第3分圧回路33における抵抗100と抵抗200との間は第1マイコン23に接続されるとともに、第1マイコン23も接地されている。このため、第3分圧回路33における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第3モニタ電圧V3として第1マイコン23に取り込まれる。第1マイコン23は、第3モニタ電圧V3として読み取った電圧(アナログ値)をA/D変換し、その第3モニタ電圧V3(デジタル値)を各種の演算に用いる。図2に示すように、第3モニタ電圧V3は、第1グランド11の第1グランド電位PG1を基準にした電源線L3を流れる電力の電位である第2電源電位P2を抵抗100,200によって分圧したものであって、第2電源電位P2と第1グランド電位PG1との差に比例する。このため、第3モニタ電圧V3は、第2電源電位P2、第1グランド電位PG1、および抵抗100,200を用いて、次式(9)で表される。
V3=(P2−PG1)*R2/(R1+R2) …(9)
第1ECU20から見た(第1グランド11の第1グランド電位PG1を基準とした)ときの、相手側(第2ECU50)の第2電源電位P2は、次式(10)で表される。
P2=V3*(R1+R2)/R2 …(10)
第2ECU50から見た(第2グランド41の第2グランド電位PG2を基準とした)ときの、自ら(第2ECU50)の第2電源電位P2である第2電源電圧VP2は、次式(11)によって表される。
VP2=P2−PG2 …(11)
なお、第2電源電圧VP2は式(10)で求められ、第2グランド電位PG2は式(7)によって求めることができる。
なお、第2電源電圧VP2は、異なる計算式によって計算することもできる。すなわち、第2電源電圧VP2は、第1〜第3モニタ電圧V1〜V3を用いて、次式(12)で表される。また、第2電源電圧VP2は、第3モニタ電圧V3および式(8)によって求められるグランド電位差VGを用いて、次式(13)で表される。
VP2=(V3+V2−V1)*(R1+R2)/R2 …(12)
VP2=V3*(R1+R2)/R2+VG …(13)
第1マイコン23は、たとえば式(11)〜式(13)のいずれかから第2電源電圧VP2を演算することができる。
つぎに、第2監視回路60の構成および第2マイコン53で行われる第1〜第3モニタ電圧V1a〜V3aを用いた演算について説明する。
図1に示すように、第2監視回路60の第1〜第3分圧回路61〜63は、第1監視回路30の第1〜第3分圧回路31〜33と同様の構成を有している。このため、類似した説明を割愛する。また、第2マイコン53は第1〜第3分圧回路61〜63から第1〜第3モニタ電圧V1a〜V3aを取り込む。なお、第1マイコン23での第1〜第3モニタ電圧V1〜V3を用いた演算と、第2マイコン53での第1〜第3モニタ電圧V1a〜V3aを用いた演算とを区別するために、便宜上以下の説明では符号の末尾に「a」を付けて表示する。なお、これは単に便宜上区別するための表示であって、第2監視回路60の第1〜第3分圧回路61〜63で検出される第1〜第3モニタ電圧V1a〜V3aは、通常であれば第1監視回路30の第1〜第3分圧回路31〜33で検出される第1〜第3モニタ電圧V1〜V3とほとんど等しい(理想的には等しい)値である。ほとんど等しい値とは、第1〜第3モニタ電圧V1a〜V3aおよび第1〜第3モニタ電圧V1〜V3にノイズなどが乗っていない理想的な状況であれば、両者が等しいと推定される程度の値である。また、通常でない状況とは、たとえば第1グランド11または第2グランド41に断線故障が生じた場合である。また、同様にたとえば第1電源電位P1や第1グランド電位PG1などについても、符号の末尾に「a」を付けて、第1電源電位P1aや第1グランド電位PG1aのように表す。
第1分圧回路61の抵抗100側の端部は、電源線L3に接続されている。第1分圧回路61の抵抗200側の端部は、第2グランド41に接続されている。第1分圧回路61における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第1モニタ電圧V1aとして第2マイコン53に取り込まれる。第1モニタ電圧V1aは、第2グランド41の第2グランド電位PG2aを基準にした電源線L3を流れる電力の電力である第2電源電位P2aを抵抗100,200によって分圧したものであって、第2電源電圧VP2a(第2電源電位P2aと第2グランド電位PG2aとの差)に比例する。このため、第1モニタ電圧V1aは、第2電源電位P2a、第2グランド電位PG2a、および抵抗100,200を用いて、次式(14)で表される。
V1a=(P2a−PG2a)*R2/(R1+R2) …(14)
なお、電源線L3を流れる電力の電圧である第2電源電圧VP2aは、第2バッテリ40の第2電源電位P2aおよび第2グランド41の第2グランド電位PG2aを用いて、次式(15)で表される。
VP2a=P2a−PG2a …(15)
すなわち、第2電源電圧VP2aは、式(14)および式(15)を用いると、次式(16)で表される。
VP2a=V1a*(R1+R2)/R2 …(16)
第2分圧回路62の抵抗100側の端部は、電源線L3に接続されている。第2分圧回路62の抵抗200側の端部は、第1グランド11に接続されている。第2分圧回路62における抵抗100と抵抗200との間は第2マイコン53に接続されている。このため、第2分圧回路62における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第2モニタ電圧V2aとして第2マイコン53に取り込まれる。第2モニタ電圧V2aは、第1グランド11の第1グランド電位PG1aを基準にした電源線L3を流れる電力の電位である第2電源電位P2aを抵抗100,200によって分圧したものであって、第1グランド11の第1グランド電位PG1aを基準にした第2電源電圧VP2a(あるいは、第2電源電位P2aと第1グランド電位PG1aとの差)に比例する。このため、第2モニタ電圧V2aは、第2電源電位P2a、第2グランド電位PG2a、および抵抗100,200を用いて、次式(17)で表される。
V2a=(P2a−PG1a)*R2/(R1+R2) …(17)
また、第2グランド電位PG2aと第1グランド電位PG1aとの差であるグランド電位差VGaは、次式(18)で表される。
VGa=PG2a−PG1a …(18)
また、式(14)および式(17)は、第2グランド電位PG2aおよび第1グランド電位PG1aについて、それぞれ展開すると、次式(19)および次式(20)で表される。このため、グランド電位差VGは次式(21)で表される。
PG2a=P2a−V1a*(R1+R2)/R2 …(19)
PG1a=P1a−V2a*(R1+R2)/R2 …(20)
VGa=(V2a−V1a)*(R1+R2)/R2 …(21)
第3分圧回路63の抵抗100側の端部は、第1ECU20の電源線L1に接続されている。第3分圧回路63の抵抗200側の端部は、第2グランド41に接続されている。第3分圧回路63における抵抗100と抵抗200との間は第2マイコン53に接続されている。このため、第3分圧回路63における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第3モニタ電圧V3aとして第2マイコン53に取り込まれる。第3モニタ電圧V3aは、第2グランド41の第2グランド電位PG2aを基準にした電源線L1を流れる電力の電位である第1電源電位P1aを抵抗100,200によって分圧したものであって、第1電源電位P1aと第2グランド電位PG2aとの差に比例する。このため、第3モニタ電圧V3aは、第1電源電位P1a、第2グランド電位PG2a、および抵抗100,200を用いて、次式(22)で表される。
V3a=(P1a−PG2a)*R2/(R1+R2) …(22)
第2グランド41の第2グランド電位PG2aを基準としたときの、第1電源電位P1aは、次式(23)で表される。
P1a=V3a*(R1+R2)/R2 …(23)
第1グランド11の第1グランド電位PG1aを基準としたときの、第1ECU20の第1電源電位P1aとの差である第1電源電圧VP1aは、式(23)により演算された第1電源電位P1aおよび式(20)により演算された第1グランド電位PG1aを用いて、次式(24)で表される。
VP1a=P1a−PG1a …(24)
なお、式(12),式(13)と同様に、第1電源電圧VP1aは、次式(25),(26)に示すように、異なる計算式によって表すこともできる。
VP1a=(V3a+V2a−V1a)*(R1+R2)/R2 …(25)
VP1a=V3a*(R1+R2)/R2+VGa …(26)
第2マイコン53は、たとえば式(24)〜式(26)のいずれかから第1電源電圧VP1aを演算することができる。
つぎに、図3(a)〜(d)を用いて、第1マイコン23および第2マイコン53によって行われる第1グランド11および第2グランド41の故障検出方法について説明する。ここでは、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大する故障が発生した場合を想定する。たとえば第1グランド11へと接続する配線が経年劣化してその電気抵抗が増大した場合、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大する。
まず、図3(a)に実線で示すように、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大するなどの異常が発生していない場合(たとえばグランド抵抗RGがほとんど0のとき)、第1電源電圧VP1はある閾値Th1よりも十分大きな値である。閾値Th1は、たとえば第1バッテリ10の経年劣化を考慮して、第1電源電圧VP1は最低限許容される電圧値程度に設定される。
また、図3(b)に実線で示すように、第2電源電圧VP2は、第1グランド11のグランド抵抗RGの変化によらずに、ほとんど一定である。第1グランド11のグランド抵抗RGが増大する異常が発生したとしても、第2グランド41のグランド抵抗RGが増大していないときには、第2電源電圧VP2はある閾値Th2よりも大きな値となる。なお、閾値Th2は、閾値Th1と同様に、第2バッテリ40の経年変化を考慮して、第2バッテリ40が最低限有するべき電圧値程度に設定される。
しかし、図3(a)に実線で示すように、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大するのに伴って、第1電源電圧VP1は減少する特性を有している。グランド抵抗RGが大きい場合には、第1バッテリ10が電力を供給しようとしても、第1グランド11へと電流が戻り難くなる。この結果として、第1電源電圧VP1は減少してしまう。そして、第1マイコン23は、第1電源電圧VP1が閾値Th1よりも小さい場合、経年劣化によって第1グランド11のグランド抵抗RGが増大するなどの異常が発生していることを推定する。
本実施形態では、第1マイコン23および第2マイコン53は第1電源電圧VP1,VP1aを演算することにより、互いに監視し合っている。このため、第1マイコン23または第2マイコン53は、第1電源電圧VP1が閾値Th1よりも小さいとき、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大する異常が発生していることを把握できる。そして、マイコン間通信Cによって、第1マイコン23および第2マイコン53の間で、第1グランド11にグランド抵抗RGが増大する異常が生じている旨の情報が共有される。
なお、第2グランド41へと接続する配線が経年劣化してその電気抵抗が増大した場合、第2グランド41のグランド抵抗RGが増大する。この場合も第1グランド11の異常検出と同様の処理を行えばよい。
図3(b)に2点鎖線で示すように、第2グランド41のグランド抵抗RGが増大した場合、第2電源電圧VP2はグランド抵抗RGが増大するのに伴って減少する。そして、第2マイコン53は、第2電源電圧VP2が閾値Th2よりも小さい場合、経年劣化によって第2グランド41のグランド抵抗RGが増大しているなどの異常が発生していることを推定する。そして、第2マイコン53は、マイコン間通信Cを介して、第1マイコン23と、第2グランド41にグランド抵抗RGが増大する異常が生じている旨の情報を共有する。また、図3(a)に実線で示すように、第1マイコン23は、第1電源電圧VP1が閾値Th1よりも大きいとき、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大するなどの異常が発生していないと推定できる。
また、第1マイコン23および第2マイコン53は、それぞれ第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2を演算し、互いに監視し合っている。これらの第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2を用いることにより、より確実に第1グランド11および第2グランド41の故障を検出することが可能である。
図3(c)に実線で示すように、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大するのに伴って、第1グランド電位PG1(グランド電圧)は増大する。グランド抵抗RGが大きい場合、第1バッテリ10から供給される電力が第1グランド11へ戻り難くなる。そして、第1マイコン23は、第1グランド電位PG1が閾値Th3よりも小さい場合、第1グランド11にグランド抵抗RGが増大する異常が生じていることを推定できる。
また、図3(d)に実線で示すように、第1グランド11のグランド抵抗RGが増大した場合であっても、第2グランド41の第2グランド電位PG2(グランド電圧)はほとんど一定である。そして、第2マイコン53は、第2グランド電位PG2が閾値Th4よりも小さい場合、第2グランド41に異常が発生していないことを推定できる。
これに対し、図3(d)に2点鎖線で示すように、第2グランド41のグランド抵抗RGが増大するのに伴って、第2グランド41のグランド抵抗RGは閾値Th3よりも大きくなる。このため、第2マイコン53は、第2グランド41にグランド抵抗RGが増大する異常が生じていると推定する。また、図3(c)に2点鎖線で示すように、第1マイコン23は、第1グランド電位PG1が閾値Th3よりも大きい場合、第1グランド11に異常が発生していないことを推定できる。
このため、第1マイコン23および第2マイコン53は、第1電源電圧VP1、第2電源電圧VP2、第1グランド電位PG1、および第2グランド電位PG2を演算し、これらの演算結果と各種の閾値とを比較することにより、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出することができる。
ところで、第1グランド11の第1グランド電位PG1と第2グランド41の第2グランド電位PG2とが異なる電位になることは通常起こりうる。第1グランド11の第1グランド電位PG1および第2グランド41の第2グランド電位PG2の経年劣化を等しくすることは困難なためである。また、コイル25a〜25cの抵抗などを、コイル55a〜55cの抵抗などと完全に等しくすることも困難である。また、各種の構成を接続するコネクタの抵抗を等しくすることも困難である。
これらの要因によって、第1グランド電位PG1と第2グランド電位PG2との差であるグランド電位差VGが大きくなったときには、マイコン間通信Cに障害が発生する可能性があるため、グランド電位差VGが大きくなったことを把握していることが好ましい。
このため、第1マイコン23は、演算したグランド電位差VGが予め定められた閾値よりも大きい(グランド電位差VGの絶対値が一定値よりも大きい)場合、第2マイコン53に不定信号Sを出力する。また、第2マイコン53は、演算したグランド電位差VGaが予め定められた閾値よりも大きい(グランド電位差VGaの絶対値が一定値よりも大きい)場合、第1マイコン23に不定信号Sを出力する。これにより、第1マイコン23および第2マイコン53は、それぞれ不定信号Sを出力することにより、マイコン間通信Cに障害が発生する可能性があることを互いに共有できる。
本実施形態の効果を説明する。
(1)第1マイコン23によって、第1電源電圧VP1および第2電源電圧VP2を演算して監視することにより、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出できる。すなわち、第1マイコン23は、第1電源電圧VP1が閾値Th1よりも小さいとき、第1グランド11に異常が発生していると判定する。また、第1マイコン23は、第2電源電圧VP2が閾値Th2よりも小さいとき、第2グランド41に異常が発生していると推定する。また、第1マイコン23によって、第2電源電圧VP2を演算することにより、第2電源電圧VP2に合わせて第1電源電圧VP1を調整することも可能となる。
なお、第2マイコン53によって、第1電源電圧VP1aおよび第2電源電圧VP2aを演算して監視することにより、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出することもできる。
(2)第1マイコン23によって、第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2を演算して監視することにより、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出することができる。すなわち、第1マイコン23は、第1グランド電位PG1が閾値Th3よりも大きいとき、第1グランド11に異常が発生していると推定し、第2グランド電位PG2が閾値Th4より大きいとき、第2グランド41に異常が発生していると推定する。
また、第1マイコン23は、第1電源電圧VP1および第2電源電圧VP2のみならず、第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2の両方によって、第1グランド11および第2グランド41が異常であるか否かを判定することもできる。たとえば、第1マイコン23は、第1電源電圧VP1が閾値Th1よりも小さく、かつ第1グランド電位PG1が閾値Th3よりも大きいときに、第1グランド11の異常を検出するようにしてもよい。この場合、第1マイコン23は、より正確に第1グランド11の異常を検出することができる。
なお、第2マイコン53によって、第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2を演算して監視する場合も同様の効果が得られる。
(3)第1マイコン23は、グランド電位差VGを演算して監視することにより、マイコン間通信Cに障害が発生する可能性があることを把握できる。すなわち、グランド電位差VGが閾値よりも大きいとき、マイコン間通信Cに異常が発生する可能性がある旨、検出できる。
(4)第1ECU20と第2ECU50とで、異なるグランドを基準とすることにより、より冗長性が高められる。すなわち、第1ECU20と第2ECU50とを、より完全に独立させることができるため、一方の相で故障した場合にその系統での制御を停止し、他方の系統のみで制御を継続することがより確実にできるようになる。たとえば、一方の系統でグランドの異常が発生した場合であっても、他方の系統のグランドは正常なまま維持されるので、他方の系統のみで制御すればよい。また、系統ごとにノイズ対策をすればよいため、より簡素な回路構成でノイズ対策をすればよく、ノイズ対策が容易になる。
<第2実施形態>
つぎに、モータ制御装置の第2実施形態について説明する。ここでは、第1実施形態との違いを中心に説明する。なお、本実施形態では、第1ECU20および第2ECU50は、共に共通のグランドであるボディBoに接続されている。
図4に示すように、電源線L2における平滑コンデンサ24とチョークコイル25との間の部分は、グランド12に接続されている。また、電源線L4における平滑コンデンサ54とチョークコイル55との間の部分は、グランド12に接続されている。
また、第1実施形態の第1監視回路30とは異なり、第2実施形態の第1監視回路70は、第1ECU20のグランド電流および第2ECU50のグランド電流を監視するための分圧回路である。すなわち、第1マイコン23は、第1監視回路70を介して、自らが配置されている第1ECU20のグランド電流のみならず、第2ECU50のグランド電流も監視する。第1監視回路70は、分圧回路71,72,73を有している。分圧回路71,72,73は、それぞれ抵抗100と抵抗200とが直列接続されてなる。また、第2監視回路80は、分圧回路81,82,83を有している。分圧回路81,82,83は、それぞれ抵抗100と抵抗200とが直列接続されてなる。
つぎに、第1監視回路70および第2監視回路80について詳しく説明する。なお、第1マイコン23および第2マイコン53による第1グランド電流IG1および第2グランド電流IG2の演算方法についても併せて説明する。
まず、第1監視回路70の構成および第1マイコン23で行われる第4〜第6モニタ電圧V4〜V6を用いた演算について説明する。
分圧回路71の抵抗100側の端部は、電源線L1に接続されている。分圧回路71の抵抗200側の端部は、グランド12に接続されている。分圧回路71における抵抗100と抵抗200との間は、第1マイコン23に接続されている。分圧回路71における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第4モニタ電圧V4として第1マイコン23に取り込まれる。第4モニタ電圧V4は、第1電源電圧VP1、第1グランド電位PG1、および抵抗100,200を用いて、次式(27)で表される。
V4=VP1*R2/(R1+R2) …(27)
分圧回路72の抵抗100側の端部は、電源線L1に接続されている。端子Aで示されるように、分圧回路72の抵抗200側の端部は、電源線L2において、第1バッテリ10およびボディBoの接続点とコイル25bとの間に接続されている。分圧回路72における抵抗100と抵抗200との間は第1マイコン23に接続されている。分圧回路72における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第5モニタ電圧V5として第1マイコン23に取り込まれる。第5モニタ電圧V5は、第1電源電圧VP1、コイル25bの抵抗Rc、グランド12に流れ込む電流である第1グランド電流IG1、および抵抗100,200を用いて、次式(28)で表される。
V5=(VP1+Rc*IG1)*R2/(R1+R2)−Rc*IG1 …(28)
分圧回路73の抵抗100側の端部は、電源線L1に接続されている。端子Bで示されるように、分圧回路73の抵抗200側の端部は、電源線L4において、第2バッテリ40およびボディBoの接続点とコイル55bとの間に接続されている。分圧回路73における抵抗100と抵抗200との間は第1マイコン23に接続されている。分圧回路73における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第6モニタ電圧V6として第1マイコン23に取り込まれる。第6モニタ電圧V6は、第1電源電圧VP1、コイル25bの抵抗Rc、グランド12に流れ込む電流である第2グランド電流IG2、および抵抗100,200を用いて、次式(29)で表される。
V6=(VP1+Rc*IG2)*R2/(R1+R2)−Rc*IG2 …(29)
これらの式(27)〜式(29)を用いると、第1グランド電流IG1および第2グランド電流IG2は、次式(30),(31)で表される。
IG1=(V4−V5)*(R1+R2)/(R1*Rc) …(30)
IG2=(V4−V6)*(R1+R2)/(R1*Rc) …(31)
第1マイコン23は、取り込まれた第4〜第6モニタ電圧V4〜V6を用いて、式(30),(31)から第1グランド電流IG1および第2グランド電流IG2を演算する。
つぎに、第2監視回路80の構成および第2マイコン53で行われる第4〜第6モニタ電圧V4a〜V6aを用いた演算について簡単に説明する。
分圧回路81の抵抗100側の端部は、電源線L3に接続されている。分圧回路81の抵抗200側の端部は、グランド12に接続されている。分圧回路81における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第2マイコン53に取り込まれる。第4モニタ電圧V4aは、第2電源電圧VP2および抵抗100,200を用いて、次式(32)で表される。
V4a=VP2*R2/(R1+R2) …(32)
分圧回路82の抵抗100側の端部は、電源線L3に接続されている。端子Bで示されるように、分圧回路82の抵抗200側の端部は、電源線L4に接続されている。分圧回路82における抵抗100と抵抗200との間は第2マイコン53に接続されている。分圧回路82における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第5モニタ電圧V5aとして第2マイコン53に取り込まれる。第5モニタ電圧V5aは、第2電源電圧VP2、コイル55bの抵抗Rc、第2グランド電流IG2a、および抵抗100,200を用いて、次式(33)で表される。
V5a=(VP2+Rc*IG2a)*R2/(R1+R2)−Rc*IG2a …(33)
分圧回路83の抵抗100側の端部は、電源線L1に接続されている。端子Aで示されるように、分圧回路83の抵抗200側の端部は、電源線L2に接続されている。分圧回路83における抵抗100と抵抗200との間は第2マイコン53に接続されている。分圧回路83における抵抗100と抵抗200との間の電圧は、第6モニタ電圧V6aとして第2マイコン53に取り込まれる。第6モニタ電圧V6aは、第1電源電圧VP1、コイル25bの抵抗Rc、第1グランド電流IG1a、および抵抗100,200を用いて、次式(34)で表される。
V6a=(VP2+Rc*IG1a)*R2/(R1+R2)−Rc*IG1a …(34)
これらの式(32)〜式(34)を用いると、第1グランド電流IG1aおよび第2グランド電流IG2aは、次式(35),(36)で表される。
IG1a=(V4a−V4a)*(R1+R2)/(R1*Rc) …(35)
IG2a=(V4a−V5a)*(R1+R2)/(R1*Rc) …(36)
第2マイコン53は、取り込まれた第4〜第6モニタ電圧V4a〜V6aを用いて、式(35),(36)から第1グランド電流IG1aおよび第2グランド電流IG2aを演算する。
第1マイコン23は、第1グランド電流IG1と第2グランド電流IG2との差であるグランド電流差IGを次式(37)により演算する。また、第2マイコン53は、第1グランド電流IG1aと第2グランド電流IG2aとの差であるグランド電流差IGaを次式(38)により演算する。
IG=IG1−IG2 …(37)
IGa=IG1a−IG2a …(38)
第1マイコン23は、グランド電流差IGが予め定めた閾値よりも大きい場合、第1グランド電流IG1または第2グランド電流IG2のうち電流値の小さい側のグランドが故障したと推定する。たとえば、第1ECU20および第2ECU50がグランド12から断線した場合や、第1ECU20および第2ECU50とグランド12との間の抵抗が増大した場合が想定される。そして、故障したと推定されるグランドに対応した第1ECU20(第1マイコン23)または第2ECU50(第2マイコン53)は、自らの制御を停止(たとえば電力の供給を停止)する。なお、グランド12そのものの抵抗が増大することにより、異常が発生したことも想定される。この場合、第1マイコン23および第2マイコン53は、第1グランド電流IG1および第2グランド電流IG2の電流値が予め定められた閾値よりも小さいとき、グランド12に異常が発生したことを検出する。
第1ECU20および第2ECU50のうちいずれかの制御を停止する場合、マイコン間通信Cを行うことができなくなるため、制御を停止する側のECUのマイコンから制御を継続する側のECUのマイコンへと不定信号Sを出力する。
また、第2マイコン53は、第1マイコン23の場合と同様に、グランド電流差IGaが予め定めた閾値よりも大きい場合、第1グランド電流IG1aまたは第2グランド電流IG2aのうち電流値の小さい側のグランドに対応したECUの制御を停止する。また、制御を停止する側のECUのマイコンから制御を継続する側のECUのマイコンへと不定信号Sを出力する。
そして、第1マイコン23および第2マイコン53で不定信号Sが出力される場合、マイコン間通信C以外の通信手段によって、第1マイコン23と第2マイコン53との間で情報の共有が継続される。マイコン間通信C以外の通信手段としては、たとえばFlexrayやCAN通信などが用いられる。
本実施形態の効果を説明する。
(1)第1グランド電流IG1,IG1aおよび第2グランド電流IG2,IG2aを検出することにより、第1ECU20および第2ECU50に共通するグランド12の故障(異常)を検出することができる。また、グランド12の故障およびグランド12と各ECUとの間の断線故障などが検出できるため、故障しているにも関わらず各ECUの制御が継続される結果、故障していなかった箇所までも壊れてしまう、いわゆる2次故障が発生することを抑制できる。たとえば、断線している場合には、本来流れる電流よりも過大な電流が流れることがあるためである。また、過大な電流が流れることが抑制されることにより、電磁ノイズの発生を抑制できる。
なお、第1ECU20および第2ECU50を共通したグランド12に接続する場合には、グランド12そのものの抵抗が変化したとしても、第1電源電圧VP1および第2電源電圧VP2を監視するだけではグランド12の異常を検出することはできない。第1ECU20も第2ECU50も、共にグランド12のグランド電位を基準としているためである。
<第3実施形態>
つぎに、モータ制御装置の第3実施形態について説明する。ここでは、第1実施形態との違いを中心に説明する。なお、本実施形態では、第1ECU20から見た第1グランド電位PG1を「0」、第2ECU50から見た第2グランド電位PG2aを「0」に具体化した。
第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2aは、次式(39),(40)で表される。
PG1=0 …(39)
PG2a=0 …(40)
第1モニタ電圧V1は、第1グランド電位PG1(PG1=0)を基準として、次式(41)で表される。
V1=(P1−PG1)*R2/(R1+R2)
=P1*R2/(R1+R2) …(41)
なお、第1電源電圧VP1は、第1バッテリ10の第1電源電位P1および第1グランド電位PG1(PG1=0)を用いて、次式(42)で表される。
VP1=P1−PG1=P1 …(42)
すなわち、第1電源電圧VP1は、式(39)、式(40)、および式(42)を用いると、式(3)で表される。
本実施形態の第2モニタ電圧V2は、第2グランド41の第2グランド電位PG2を基準にした第1電源電位P1を抵抗100,200によって分圧したものを、さらに第1グランド電位PG1を基準としたものである。このため、第2モニタ電圧V2は、第1電源電位P1、第2グランド電位PG2、第1グランド電位PG1(PG1=0)、および抵抗100,200を用いて、次式(43)で表される。
V2=(PG2−PG1)+(P1−PG2)*R2/(R1+R2)
=PG2+(P1−PG2)*R2/(R1+R2) …(43)
また、グランド電位差VGは、次式(44)で表される。
VG=PG2−PG1=PG2 …(44)
ここで、式(42)および式(3)により、第1電源電位P1および第1電源電圧VP1は、次式(45)で表される。
P1=VP1=V1*(R1+R2)/R2 …(45)
また、式(43)および式(44)により、第2モニタ電圧V2は、次式(46)で表される。
V2=VG+(P1−VG)*R2/(R1+R2) …(46)
このため、グランド電位差VGは、次式(47)で表される。
VG=(V2−V1)*(R1+R2)/R1 …(47)
第3モニタ電圧V3は、第2電源電位P2、第1グランド電位PG1、および抵抗100,200を用いて、次式(48)で表される。
V3=(P2−PG1)*R2/(R1+R2)
=P2*R2/(R1+R2) …(48)
第1ECU20から見た(第1グランド11の第1グランド電位PG1を基準とした)ときの、相手側(第2ECU50)の第2電源電位P2は、次式(10)で表される。
第2ECU50から見たときの、自ら(第2ECU50)の第2電源電位P2である第2電源電圧VP2は、式(11)によって表される。
また、第2電源電圧VP2は、第3モニタ電圧V3および式(8)によって求められるグランド電位差VGを用いて、次式(13)で表される。
VP2=P2−PG2
=P2−VG
=V3*(R1+R2)/R2−(V2−V1)*(R1+R2)/R1…(49)
つぎに、第2監視回路60の構成および第2マイコン53で行われる第1〜第3モニタ電圧V1a〜V3aを用いた演算について説明する。
第1モニタ電圧V1aは、第2電源電位P2a(式(40)よりP2a=0)、第2グランド電位PG2a、および抵抗100,200を用いて、次式(50)で表される。
V1a=(P2a−PG2a)*R2/(R1+R2)
=P2a*R2/(R1+R2) …(50)
第2電源電圧VP2aは、次式(51)で表される。
VP2a=P2a−PG2a=P2a …(51)
すなわち、第2電源電圧VP2aは、式(50)および式(51)を用いると、式(16)で表される。
本実施形態の第2モニタ電圧V2aは、第1グランド11の第1グランド電位PG1を基準にした第1電源電位P1を抵抗100,200によって分圧したものを、さらに第2グランド電位PG2を基準としたものである。このため、第2モニタ電圧V2は、第2電源電位P2a、第1グランド電位PG1a、第2グランド電位PG2a(PG2a=0)、および抵抗100,200を用いて、次式(52)で表される。
V2a=(PG1a−PG2a)+(P2a−PG1a)*R2/(R1+R2)
=PG1a+(P2a−PG1a)*R2/(R1+R2) …(52)
また、グランド電位差VGaは、次式(53)で表される。
VGa=PG1a−PG2a=PG1a …(53)
第3モニタ電圧V3aは、第1電源電位P1a、第2グランド電位PG2a、および抵抗100,200を用いて、次式(54)で表される。
V3a=(P1a−PG2a)*R2/(R1+R2)
=P1a*R2/(R1+R2) …(54)
第2グランド41の第2グランド電位PG2aを基準としたときの、第1電源電位P1aは、式(23)で表される。
第1ECU20から見たときの、自ら(第1ECU20)の第1電源電位P1aである第1電源電圧VP1は、式(24)によって表される。
また、第1電源電圧VP1aは、第3モニタ電圧V3aおよびグランド電位差VGaを用いて、次式(55)で表される。
VP1a=P1a−PG1a
=P1a−VGa
=V3a*(R1+R2)/R2−(V2a−V1a)*(R1+R2)/R1…(55)
なお、本実施形態は第1実施形態の第1グランド電位PG1および第2グランド電位PG2aを「1」に具体化した形態であるため、第1実施形態と同様の効果を有する。 各実施形態は次のように変更してもよい。なお、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・各実施形態における第1バッテリ10および第2バッテリ40は、同一品であってもよいし、電圧値や容量が異なるバッテリであってもよい。
・各実施形態では、第1バッテリ10および第2バッテリ40が設けられたが、これに限らない。たとえば、第1バッテリ10のみを設けてもよい。この場合、第1の給電経路は第1バッテリ10から第1駆動回路21へ給電する。また、第2の給電経路は第1バッテリ10から第2駆動回路51へ給電する。第1の給電経路の中間地点において、第1の給電経路と第2の給電経路とが分岐している。すなわち、バッテリは少なくとも1つ設けられればよい。なお、この場合であっても、グランドを複数設けてもよい。なお、複数のバッテリを設けることにより、1つ1つのバッテリに要求される性能をある程度低くすることができる。
・各実施形態では、ECU1は、第1ECU20および第2ECU50を備えていたが、これに限らない。たとえば、ECU1は3つ以上のECUから構成されていてもよい。また、ECU1が3つ以上で構成されるのに伴って、マイコンも3つ以上で構成されていてもよい。
・各実施形態では、ノイズを低減するためにチョークコイル25,55を設けたが、ノイズを低減する必要がないのであれば、設けなくてもよい。なお、第2実施形態において、チョークコイル25,55を設けない場合、第1マイコン23および第2マイコン53は、第1グランド電流IG1,IG1aおよび第2グランド電流IG2,IG2aを検出することができない。このため、半導体などの電流検出装置によって第1グランド電流IG1,IG1aおよび第2グランド電流IG2,IG2aを直接検出する構成が必要となる。
・各実施形態では、マイコン間通信Cとしてシリアル通信が行われたが、これに限らない。たとえば、シリアル通信を用いず、FlexrayおよびCAN通信によって、第1マイコン23および第2マイコン53の間の通信が行われてもよい。
・各実施形態では、マイコン間通信Cによって、作動状態、車両の情報、および故障情報などを共有したが、これに限らない。たとえば、マイコン間通信Cでは、作動状態のみを共有してもよい。
・各実施形態では、第1ECU20にFlexrayを設け、第2ECU50にCANを設けたが、これに限らない。すなわち、FlexrayおよびCANは、データ転送を行えるのであれば、異なる通信規格のものであってもよい。また、FlexrayもCANも設けず、マイコン間通信Cのみで、第1マイコン23と第2マイコン53との間の情報をやり取りしてもよい。
・各実施形態では、第1〜第3分圧回路31,32,33の各抵抗100,200は、同一の抵抗値R1,R2を有していたが、これに限らない。これらの抵抗は、それぞれ異なる抵抗値であってもよい。たとえば、第1分圧回路31の抵抗は抵抗値R3,R4で構成され、第2分圧回路32の抵抗は抵抗値R5,R6で構成されるようにしてもよい。なお、この場合、分圧回路の抵抗の抵抗値に応じて、式(1)〜式(38)における抵抗値に関係する部分は修正される。なお、第1〜第3分圧回路61〜63、分圧回路71〜73、および分圧回路81〜83も同様である。
・第1および第3実施形態では、第1ECU20に第1監視回路30が設けられたが、設けなくてもよい。あるいは、第2ECU50に第2監視回路60が設けられたが、設けなくてもよい。すなわち、第1ECU20または第2ECU50のいずれか一方に、第1監視回路30または第2監視回路60が設けられればよい。たとえば、第1ECU20に第1監視回路30が設けられれば、第1マイコン23によって第1グランド11および第2グランド41の異常を検出できるためである。そして、第1マイコン23は、マイコン間通信Cにより、第2マイコン53と第1グランド11および第2グランド41の異常を検出している旨の情報を共有できる。
・第2実施形態では、第1ECU20に第1監視回路70が設けられたが、設けなくてもよい。あるいは、第2ECU50に第2監視回路80が設けられたが、設けなくてもよい。すなわち、第1ECU20または第2ECU50のいずれか一方に、第1監視回路70または第2監視回路80が設けられればよい。たとえば、第1ECU20に第1監視回路70が設けられれば、第1マイコン23によって第1グランド11および第2グランド41の異常を検出できる。
・第1および第3実施形態では、第1電源電圧VP1が閾値Th1よりも小さいとき、第1グランド11の異常を検出したが、これに限らない。たとえば、第1電源電圧VP1と第2電源電圧を比較することにより、第1電源電圧VP1が第2電源電圧よりも閾値以上に小さいときに、第1グランド11の異常を検出するようにしてもよい。また、第1バッテリ10の電圧値を第2バッテリ40の電圧値よりも、初期状態において大きく設定する場合、第1電源電圧VP1が第2電源電圧VP2よりも小さいときに、第1グランド11に異常が発生している旨、判定するようにしてもよい。
同様に、第2電源電圧VP2が閾値Th2よりも小さいときに、第2グランド41の異常を検出したが、これに限らない。また、第1グランド電位PG1が閾値Th3よりも大きい場合、第1グランド11の異常を検出したが、これに限らない。また、第2グランド電位PG2が閾値Th4よりも大きい場合、第2グランド41の異常を検出したが、これに限らない。
・第1および第3実施形態では、第1マイコン23が第1グランド11の異常を検出する方法として、第1電源電圧VP1と閾値Th1との比較、および第1グランド電位PG1と閾値Th3との比較が行われていたが、いずれか一方のみを用いればよい。なお、第2マイコン53でも同様である。
・各実施形態では、第1ECU20は、車両のボディBoに接続されたが、シャーシであってもよい。
・第1および第3実施形態では、第1マイコン23が、グランド電位差VGが予め定められた閾値よりも大きい場合、マイコン間通信Cに障害が発生する可能性があると判定したが、グランド電位差VGを演算しなくてもよい。また、第1マイコン23は、マイコン間通信Cに障害が発生する可能性があると判定した場合、第2マイコン53に対して不定信号Sを送信したが、送信しなくてもよい。なお、第2マイコン53でも同様である。
・第1および第3実施形態では、第1ECU20に第1監視回路30が設けられ、第2ECU50に第2監視回路60が設けられたが、これに限らない。たとえば、第1ECU20には第1監視回路30を設けるが、第2ECU50には第2監視回路60を設けなくてもよい。第1マイコン23は、第1監視回路30を介して、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出でき、マイコン間通信Cを介して、第2マイコン53に情報(第1グランド11および第2グランド41に異常が生じているか否か)を共有できるためである。すなわち、ECU1に第1監視回路30および第2監視回路60の少なくとも1つが設けられればよい。また、第2実施形態についても同様に、ECU1に第1監視回路70および第2監視回路80の少なくとも1つが設けられればよい。
・各実施形態では、第1マイコン23と第2マイコン53との間での作動状態が一致するときに正常である旨判定し、一致しないときに異常である旨判定してもよい。たとえば、第1マイコン23で演算された第1電源電圧VP1と第2マイコン53で演算された第1電源電圧VP1aとが、一致しないとき、第1ECU20または第2ECU50に異常が発生していると判定してもよい。なお、一致しないときに限らず、第1電源電圧VP1と第1電源電圧VP1aとの差が予め定められた閾値よりも大きいときに、第1ECU20または第2ECU50に異常が発生していると判定してもよい。
・各実施形態では、モータ2に3相交流電力を供給したが、これに限らない。すなわち、モータ2は3相でなくてもよく、複数相を有するモータであればよい。
・各実施形態では、ECU1は1つのモータ2に電力を供給したが、2つ以上のモータに電力を供給するようにしてもよい。
・各実施形態では、第1マイコン23および第2マイコン53は、電圧、電位、および電流などの電気的な状態量によって、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出したが、これに限らない。たとえば、第1グランド11および第2グランド41の抵抗値(グランド抵抗RG)を演算することにより、グランド抵抗RGが予め定められた閾値よりも大きいときに、第1グランド11および第2グランド41の異常を検出するようにしてもよい。
・各実施形態では、第1マイコン23および第2マイコン53は、式(1)〜式(38)を用いて、各種の演算を行ったが、これに限らない。すなわち、式(1)〜式(38)は、各種の公式を用いてより使いやすい形に変形して演算に用いられてもよい。
1…ECU(モータ制御装置)、2…モータ、2a,2b…モータコイル、10…第1バッテリ(外部電源)、11…第1グランド、12…グランド、20…第1ECU、21…第1駆動回路、22…第1電源リレー、23…第1マイコン(第1制御部)、24…平滑コンデンサ、24a,24b…コンデンサ、25…チョークコイル、25a,25b,25c…コイル、30…第1監視回路、31…第1分圧回路、32…第2分圧回路、33…第3分圧回路、40…第2バッテリ(外部電源)、50…第2ECU、51…第2駆動回路、52…第2電源リレー、53…第2マイコン(第2制御部)、54…平滑コンデンサ、54a,54b…コンデンサ、55…チョークコイル、55a,55b,55c…コイル、60…第2監視回路、61…第1分圧回路、62…第2分圧回路、63…第3分圧回路、70…第1監視回路、71,72,73…分圧回路、80…第2監視回路、81,82,83…分圧回路、100,200…抵抗、A,B…一部分、C…マイコン間通信、S…不定信号、IG…グランド電流差、L1…電源線(第1の電源線)、L2…電源線、L3…電源線(第2の電源線)、L4…電源線、P1…第1電源電位、P2…第2電源電位、R1,R2…抵抗値、Rc…コイルの抵抗、RG…グランド抵抗、V1…第1モニタ電圧(第1電圧値)、V2…第2モニタ電圧(第2電圧値)、V3…第3モニタ電圧(第3電圧値)、V4…第4モニタ電圧、V5…第5モニタ電圧、V6…第6モニタ電圧、VG…グランド電位差、IG1…第1グランド電流、IG2…第2グランド電流、IGa…グランド電流差、P1a…第1電源電位、P2a…第2電源電位、PG1…第1グランド電位、PG2…第2グランド電位、Th1〜Th4…閾値。

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの外部電源からの直流電力を交流電力に変換し、この変換した交流電力を制御対象であるモータへ供給する複数の駆動回路と、
    前記外部電源から前記複数の駆動回路へと供給される直流電力の状態量を検出する監視回路と、
    前記複数の駆動回路が接続される複数のグランドと、
    前記複数の駆動回路の動作を制御することにより前記モータの駆動を制御するとともに、前記監視回路の検出結果に基づいて前記状態量を演算する複数の制御部と、を備え、
    前記複数の制御部は、前記状態量に基づいて前記複数のグランドの異常を検出するモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記複数の制御部は、前記複数の駆動回路に対応してそれぞれ設けられ、
    前記複数のグランドは、前記複数の制御部および前記複数の駆動回路にそれぞれ接続されているモータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    前記複数の制御部は、演算した前記状態量を含む情報を共有するために相互に通信を行い、
    前記複数の制御部の間で行われる通信は、シリアル通信であるモータ制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記状態量は、前記外部電源から前記複数の駆動回路へ供給される電力の電圧値と、前記複数のグランドの電位であるモータ制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記複数の制御部は、前記複数のグランドの電位の差であるグランド電位差を演算し、前記グランド電位差が閾値よりも大きい場合、グランドの異常を検出するモータ制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記外部電源と前記複数の駆動回路との間には、前記外部電源から供給される電力のノイズを低減するためのチョークコイルが設けられるモータ制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記複数の駆動回路は、第1駆動回路と、第2駆動回路とを有し、
    前記複数のグランドは、第1グランドと、第2グランドとを有し、
    前記複数の制御部は、第1制御部と、第2制御部とを有し、
    前記監視回路は、前記外部電源から前記第1駆動回路への給電経路である第1の電源線と前記第1グランドとの間を接続する第1分圧回路と、前記第1の電源線と前記第2グランドとの間を接続する第2分圧回路と、前記外部電源から前記第2駆動回路への第2の電源線と前記第1グランドとの間を接続する第3分圧回路と、を含み、
    前記第1制御部は、前記第1分圧回路から検出される第1電圧値と、前記第2分圧回路から検出される第2電圧値と、前記第3分圧回路から検出される第3電圧値とを用いて、前記第1グランドおよび前記第2グランドの異常を検出するモータ制御装置。
  8. 請求項7に記載のモータ制御装置において、
    前記第1制御部は、前記第1電圧値と前記第2電圧値との差を、前記第1分圧回路および前記第2分圧回路で用いられる抵抗の抵抗値で補正することにより、前記第1グランドのグランド電位と前記第2グランドのグランド電位との差であるグランド電位差を演算するモータ制御装置。
  9. 請求項7または8に記載のモータ制御装置において、
    前記第1制御部は、前記第2電圧値と前記第3電圧値との和から、前記第1電圧値を差し引いた値を、前記第1分圧回路、前記第2分圧回路、および前記第3分圧回路で用いられる抵抗の抵抗値で補正することにより、前記外部電源から前記第2駆動回路へ供給される電力の電圧を演算するモータ制御装置。
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