JP2017098132A - 端子構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子の小型化を図った場合にも、端子表面の酸化膜の破壊を十分に行うことができ、メッキ層にキズを付けることなく、接触導通性を高める(接触抵抗を下げる)ことができる端子構造を提供する。【解決手段】オス端子50のタブ部51の基部に押し込み凸部52が設けられ、メス端子10の弾性バネ部20に、への字状に屈曲した接点部23と、タブ部51の挿入程で押し込み凸部52によって押し移動される挿入力受部25と、挿入力受部25の押し移動よりタブ部51の挿入方向に寸法が圧縮されて、への字状の接点部23をその屈曲角度θが小さくなる方向に変形させると共に、接点部23に挟圧壁12に接近する方向の押し上げ力S2を付与して接点部23によるタブ部51に対する押圧力を増大させる弾性変形部20Aと、が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、互いに嵌合するオス端子とメス端子の組み合わせからなる端子構造に関するものである。
一般にコネクタに使用されるコネクタ端子(オス端子やメス端子)は、銅または銅合金の母材に錫メッキを施した金属材料により構成されている。そして、オス端子は、前部に、相手側メス端子と嵌合することでメス端子と導通接触するタブ部を有し、その後部に、電線の接続部を有している。また、メス端子は、前部に、相手側オス端子のタブ部が挿入されることでオス端子と接触導通する筒状の電気接続部を有し、その後部に、電線の接続部を有している。
端子母材の表面に錫メッキを施す理由は、錫が軟らかく、コネクタ端子同士を嵌合させた際に、端子間の接触荷重により錫が自然酸化被膜を容易に機械的に破壊することができて、錫の新生面同士を接触させることができ、それにより、良好な接触性能(低く安定した接触抵抗)を長期に亘って安定的に維持できるからである。つまり、高温環境下での接続信頼性の向上や腐食環境下での耐食性の向上などの観点から、端子母材の表面に錫メッキを施している。
この錫メッキ層がないと、硬い銅または銅合金母材の酸化被膜が表面に現れるので、端子嵌合時の表面層の機械的な破壊が期待できなくなる。そして、銅または銅合金母材の酸化被膜は体積抵抗率が非常に高いために、端子間の接触抵抗が高くなりがちとなってしまう。
図8は、従来のメス端子とオス端子の端子構造の一例を示している。
オス端子140は、前部に帯板状のタブ部141を有している。一方、メス端子110は、前部に、四角筒状(箱状とも言う)の電気接続部111を有している。
電気接続部111は、天井壁112と底壁113との間に、オス端子140のタブ部141の挿入経路を確保している。底壁113には弾性バネ部120が一体に設けられている。弾性バネ部120は、電気接続部111に挿入されるオス端子140のタブ部141に押されることで、タブ部141の挿入方向と直交する方向(図8中の下方)に撓み変形し、撓み復帰力(弾性反力)を端子間接触荷重としてタブ部141に加える。
また、天井壁112は、弾性バネ部120との間にタブ部141を挟圧する挟圧壁の役目を果たす。天井壁112と弾性バネ部120の間の一番狭い部分の距離h1は、天井壁112と弾性バネ部120との間にタブ部141を挟圧できるように、タブ部141の厚みより小さく設定されている。
図8に示すメス端子110の弾性バネ部120は、底壁113の前端に一体に延設した帯板を、電気接続部111の内部で楕円筒状に丸めた形状のもので、撓み変形する自由端の天井壁112に一番接近した上端部を、タブ部141の表面に接触導通する接点部123としている。そして、その接点部123に、挿入されてくるタブ部141の表面に摺動接触する凸湾曲部125が設けられている。
このメス端子110の電気接続部111の内部にオス端子140のタブ部141が挿入されると、タブ部141に押されて弾性バネ部120が撓むことで、タブ部141の挿入が許容される。タブ部141の挿入過程では、弾性バネ部120の凸湾曲部125にタブ部141の側面が摺動し、端子挿入完了位置では、凸湾曲部125とタブ部141とが接触した状態に保持される。そして、弾性バネ部120の撓み復帰力を接触荷重として、メス端子110とオス端子140とが電気的に接続される。
ところで、端子同士の接触面は、その全領域が電気的導通性を担うわけではないため、みかけの接触面と考えることができる。みかけの接触面のうちで実際に接触する面(真実接触面)が電気的通電を担う。真実接触面は、錫メッキ層の表面にできる酸化膜が破壊され、露出した錫メッキ層同士が接触する点(オーミック点)に形成される。酸化膜を破壊するためには一定以上の接触荷重を与えなければならず、上記のメス端子110の例では、限定された大きさの凸湾曲部125がオス端子140のタブ部141の表面に摺動接触することにより、一定以上の接触荷重が保たれるようになっている。
このように、凸湾曲部125に、弾性バネ部120とタブ部141との摺動接触面の酸化膜を剥ぎ取る役目を担わせている場合、単純に凸湾曲部125とタブ部141を摺動させるだけでは、表面の酸化膜の除去が十分に行われないことがある。
そこで、図9に示すように、フラットな頂面151の下側に、酸化被膜の剥ぎ取り性を高めるための角部152やエッジ153を確保した膜剥ぎ用の突起部150を、前述の凸湾曲部125の代わりに設ける例が提案されている。図10に示す例では、弾性バネ部120の表面に膜剥ぎ用の突起部150を形成している(例えば、特許文献1参照)。
このように角部152やエッジ153を有する膜剥ぎ用の突起部150を設けた場合、図10の矢印Y1方向にオス端子のタブ部(図示せず)が移動して来た際に、タブ部の表面の酸化膜160を矢印Y2のように左右に排除することができる。
特開2010−267584号公報
しかし、図9及び図10に示す従来例では、角部152やエッジ153の働きが強いために、最上層の酸化膜だけでなく、その下の錫メッキ層まで削ってしまうおそれがある。また、角部152やエッジ153を有する膜剥ぎ用の突起部150を設ける場合、その形状が複雑なため、小型の端子には適用しづらいという問題もある。
また、角部152やエッジ153の働きを弱めるために角部152やエッジ153の形状に丸みを帯びさせると、酸化膜の除去性が低下する。そのため、接触荷重を高めるべく、弾性バネ部の撓み復帰力(接触荷重)を大きくしなくてはならない。しかしそうすると、端子が大型化する可能性が生じる。
一方、現在では、自動車の高機能化、回路の増加に伴い、使用される端子の小型化が強く求められている。端子を小型化すると、メス端子の弾性バネ部の接触荷重が低くなり、錫メッキ層の表面の酸化膜の破壊を十分に行うことができず、十分な接触導通性能を得られなくなる。
本発明は、上記事情を考慮し、端子の小型化を図った場合にも、端子表面の酸化膜の破壊を十分に行うことができ、メッキ層にキズを付けることなく、接触導通性を高める(接触抵抗を下げる)ことができる端子構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明の端子構造は、互いに嵌合するオス端子とメス端子の組み合わせからなり、前記オス端子に、メス端子に嵌合するタブ部が設けられ、前記メス端子に、前記オス端子のタブ部が前方から挿入された際に前記タブ部と接触導通する筒状の電気接続部が形成され、該電気接続部の内部に、挿入される前記タブ部に押されることで、前記タブ部の挿入方向と直交する方向に撓み変形して撓み復帰力を端子間接触荷重として前記タブ部に加える弾性バネ部と、該弾性バネ部との間に前記タブ部を挟圧する挟圧壁と、が設けられた端子構造において、前記オス端子のタブ部の基部に、前記電気接続部に対する前記タブ部の挿入方向に対して直交する方向に突出する押し込み凸部が設けられ、前記メス端子の弾性バネ部に、前記タブ部の挿入方向に沿ってへの字状に屈曲し、前記タブ部が挿入完了位置まで挿入された際に前記タブ部の側面に押圧接触する接点部と、前記接点部より前記タブ部が挿入されてくる方向の前側に位置し、前記タブ部が前記挿入完了位置まで挿入される過程で、前記押し込み凸部によって前記メス端子の後方に向けて押し移動される挿入力受部と、前記接点部を頂点に有し、前記挿入力受部が前記メス端子の後方に向けて押し移動されることによって前記タブ部の挿入方向に寸法が圧縮され、前記タブ部が前記挿入完了位置まで挿入されるに従い、前記への字状の接点部をその屈曲角度が小さくなる方向に変形させると共に、前記接点部に前記挟圧壁に接近する方向の押し上げ力を付与して、前記接点部による前記タブ部の側面に対する押圧力を増大させる弾性変形部と、が設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の端子構造であって、前記弾性変形部が、後端を前記電気接続部の前記挟圧壁と対向する壁に固定端として支持されて、前記挟圧壁に向けて斜め前方に延びる後側傾斜片と、該後側傾斜片の前端に延設され、前記への字状に屈曲した接点部を経た後に前記挟圧壁から離れる方向に向けて斜め前方に延びて前端を自由端とした前側傾斜片と、を有した板バネにより構成され、前記自由端としての板バネの前端に前記挿入力受部が設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の端子構造であって、前記弾性変形部が、菱形に屈曲形成された菱形板バネにより構成され、この菱形板バネの1つの角部が前記電気接続部の前記挟圧壁と対向する壁に固定され、この固定された角部に対向する角部が前記への字状に屈曲した接点部として構成され、残りの2つの角部が前記電気接続部の前側と後側に向けて配置され、この前側に配置された角部が前記挿入力受部として構成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、オス端子のタブ部をメス端子の電気接続部の内部に挿入して、オス端子の押し込み凸部で弾性バネ部の挿入力受部を後方に押し移動すると、弾性変形部が変形することにより、弾性バネ部の接点部に、挟圧壁に接近する方向の押し上げ力が付与される。つまり、通常では、挿入されてくるタブ部に押されて弾性バネ部が挿入方向に直交する方向に撓み変形することにより、この撓み復帰力がタブ部に接触荷重として作用するだけであるが、押し込み部によって挿入力受部が押し移動されると、接点部に押し上げ力が付与されることになるので、タブ部に対する接触荷重が更に増加することになる。このため、高い接触荷重が確保されることにより、角部やエッジを有する膜剥ぎ用突起部で酸化膜を強く剥ぎ取らなくても、つまり、酸化膜の下の錫メッキ層にキズを付けるおそれを無くしながら、端子表面の酸化膜の破壊を十分に行うことができる。また、接点部に押し上げ力が作用するのに伴い、への字状の接点部が、この屈曲角度を小さくする方向に変形する。従って、接点部のタブ部に対する接触表面に引張応力が作用することになり、酸化膜の破壊が更に促進される。従って、酸化膜の破壊の促進により、端子間の接触導通性能を高めることができる。また、接触荷重の増加のために弾性バネ部の剛性を高める必要がないので、小型の端子にも容易に適用することができる。
請求項2の発明によれば、オス端子のタブ部をメス端子の電気接続部の内部に挿入して、オス端子の押し込み凸部で、挿入力受部を押し移動することにより、前側傾斜片と後側傾斜片の傾斜を起こす方向に弾性変形部を変形させることができる。従って、前側傾斜片と後側傾斜片の間にあるへの字状の接点部に押し上げ力を付与することができると共に、への字状の接点部の屈曲角度を小さくすることができる。この結果、弾性バネ部の接触荷重を高めることができると共に、接点部の接触表面に引張応力を作用させることができ、タブ部と弾性バネ部の摺動接触面の酸化膜の破壊を十分に行うことができて、接触導通性能を高めることができる。
請求項3の発明によれば、オス端子のタブ部をメス端子の電気接続部の内部に挿入して、オス端子の押し込み凸部で、挿入力受部として構成された菱形板バネの前端角部を押し移動することにより、菱形板バネをタブ部の挿入方向に圧縮することができ、これにより、菱形板バネをタブ部の挿入方向と直交する方向に伸長することができる。従って、への字状の接点部に相当する角部に押し上げ力を付与することができると共に、への字状の接点部の屈曲角度を小さくすることができる。この結果、弾性バネ部の接触荷重を高めることができると共に、接点部の接触表面に引張応力を作用させることができ、タブ部と弾性バネ部の摺動接触面の酸化膜の破壊を十分に行うことができて、接触導通性能を高めることができる。
本発明の第1実施形態の端子構造を構成するメス端子とオス端子の嵌合前の状態を示す断面図である。 前記メス端子とオス端子の嵌合途中の状態を示す断面図である。 前記メス端子とオス端子の嵌合完了状態を示す断面図である。 前記メス端子の弾性バネ部の変形の仕方を説明するための部分拡大図で、(a)は変形する前の状態を示す側面図、(b)は変形する前の状態を二点鎖線で示し、変形した後の状態を実線で示す側面図である。 メス端子の弾性バネ部が変形した場合の接点部の屈曲角度の変化とその作用を説明するための部分拡大図で、(a)は変形する前の状態を二点鎖線で示し、変形した後の状態を実線で示す側面図、(b)は接点部の屈曲角度が小さくなることにより、接点部の表面の酸化膜が破壊されやすくなる状況を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態の端子構造を構成するメス端子とオス端子の嵌合前の状態を示す断面図である。 前記メス端子とオス端子の嵌合完了状態を示す断面図である。 従来のメス端子とオス端子の嵌合前の状態を示す断面図である。 従来の膜剥ぎ用突起部の一例を示す斜視図である。 図9の膜剥ぎ用突起部の適用例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態の端子構造を構成するメス端子とオス端子の嵌合前の状態を示す断面図、図2はメス端子とオス端子の嵌合途中の状態を示す断面図、図3はメス端子とオス端子の嵌合完了状態を示す断面図である。
図1〜図3に示すメス端子10及びオス端子50は、それぞれメス側及びオス側コネクタハウジング(図示せず)に装着される。これらメス端子10及びオス端子50は、銅または銅合金の母材に錫メッキを施した金属材料を、所定形状に打ち抜き、折り曲げ加工することで構成されている。
オス端子50は、前部に帯板状のタブ部51を有している。オス端子50のタブ部51の基部には、メス端子10に対する挿入方向Aに対して直交する方向(本例では下側)に突出する押し込み凸部52が設けられている。
また、メス端子10は、前部にオス端子50の帯板状のタブ部51が挿入される四角筒状(箱状)の電気接続部11を有している。電気接続部11は、タブ部51が前方から挿入された際にタブ部51と接触導通する部分であり、天井壁12と底壁13との間にタブ部31の挿入経路が確保されている。電気接続部11の底壁13は、後方の電線加締部33を備えた基板31の前半部により構成されている。
電気接続部11の内部には、挿入されるタブ部51に押されることで、タブ部51の挿入方向と直交する方向に撓み変形して撓み復帰力を端子間接触荷重としてタブ部51に加える弾性バネ部20が設けられている。弾性バネ部20は、電気接続部11のタブ部51の挿入経路を挟んで対向する対向二壁(天井壁12と底壁13)のうちの一方の壁である底壁13に一体に設けられている。一方、対向二壁(天井壁12と底壁13)のうちの他方の壁である天井壁12は、弾性バネ部20との間にタブ部51を挟圧する挟圧壁12として構成されている。
弾性バネ部20には、接点部23と、挿入力受部25と、弾性変形部20Aとが設けられている。
接点部23は、タブ部51の挿入方向に沿ってへの字状に屈曲しており、タブ部51が挿入完了位置まで挿入された際にタブ部51の側面(下面)に押圧接触する部分である。挿入力受部25は、接点部23よりタブ部51が挿入されてくる方向の前側に位置し、タブ部51が挿入完了位置まで挿入される過程で、押し込み凸部52によってメス端子10の後方に向けて押し移動される部分である。
また、弾性変形部20Aは、接点部23を頂点に有し、挿入力受部25がメス端子10の後方に向けて押し移動されることによってタブ部51の挿入方向に寸法が圧縮され、タブ部51が挿入完了位置まで挿入されるに従い、への字状の接点部23をその屈曲角度θが小さくなる方向に変形させると共に、接点部23に挟圧壁12に接近する方向の押し上げ力を付与して、これにより、接点部23によるタブ部51の側面(下面)に対する押圧力を増大させる弾性バネ部20の主体部分である。
この第1実施形態では、弾性変形部20Aが、接点部23を挟んで前後に位置する後側傾斜片22と前側傾斜片24とを有するへの字状に屈曲した板バネで構成されている。ここで、後側傾斜片22は、後端21を電気接続部11の挟圧壁12と対向する壁13に固定端として支持されて、挟圧壁12に接近する方向(上方)に向けて斜め前方に延びる帯板部分である。また、前側傾斜片24は、後側傾斜片22の前端に延設され、への字状に屈曲した接点部23を経た後に挟圧壁(天井壁)12から離れる方向(下方)に向けて斜め前方に延びて前端を自由端とした帯板部分である。そして、自由端としての板バネの前端(前側傾斜片24の前端)に挿入力受部25が設けられている。
なお、弾性バネ部20の接点部23と天井壁12の内面との間の隙間hの大きさは、タブ部51の厚みよりも若干小さい方が望ましいが、隙間hの大きさは特に限定されるものではない。
次に、作用を説明する。
このように構成されたメス端子10の電気接続部11の内部にオス端子50のタブ部51を矢印Aのように挿入すると、前記隙間hがタブ部51の厚みより小さい場合は、図2に示すように、タブ部51の挿入に従ってタブ部51に押されることで、弾性バネ部20が下方に撓み変形する。そして、更に挿入を進めると、図3に示すように、オス端子50の押し込み凸部52が弾性バネ部20の挿入力受部25に衝突して、挿入力受部25を後方に押し移動する。
このように、挿入力受部25が押し移動されると、弾性変形部20Aが変形することにより、弾性バネ部20の接点部23に、挟圧壁(天井壁)12に接近する方向の押し上げ力が付与される。つまり、通常では、挿入されてくるタブ部51に押されて弾性バネ部20が挿入方向に直交する方向に撓み変形することにより、その撓み復帰力が、タブ部51に接触荷重として作用するだけであるが、押し込み凸部52によって挿入力受部25が力S1で押し移動されると、接点部23に押し上げ力S2が付与されることになるので、タブ部51に対する接触荷重がその分だけ増加することになる。
即ち、図4(a)に示す押し移動前の状態において、図4(b)に示すように、挿入力受部25が挿入力S1により後方に押し移動されると、弾性変形部20Aを構成する前側傾斜片24と後側傾斜片22の傾斜を起こす方向に弾性バネ部20(弾性変形部20A)が二点鎖線で示す形態から実線で示す形態に変化する。特に、後側傾斜片22には、基端(固定点)21を支点にして、図3中矢印Y1で示すような回転モーメントが働き、後側傾斜片22の前端が持ち上がることで、前端に位置する接点部23に押し上げ力S2が付与される。
従って、前側傾斜片24と後側傾斜片22の間にあるへの字状の接点部23に押し上げ力S2が付与されると同時に、図5(a)に示すように、への字状の接点部23の屈曲角度θが小さくなるように変形が進む。つまり、変形前は二点鎖線で示すように屈曲角度θ1であったものが、変形後は実線で示すように屈曲角度θ2になる。
このため、弾性バネ部20の接触荷重を高めることができると共に、図5(b)に示すように、接点部23の接触表面に引張応力R1,R1を作用させることができ、タブ部51と弾性バネ部20の摺動接触面の酸化膜SHの破壊を十分に行うことができて、端子母材M1の表面に形成した錫メッキ層M2を露出させることができる。この結果、錫メッキ層同士の金属接触面を拡大することできて、端子間の接触導通性能を高めることができる。また、接触荷重の増加のために弾性バネ部20の剛性を高める必要がないので、小型の端子にも容易に適用することができる。さらに、高い接触荷重が確保されることにより、角部やエッジを有する膜剥ぎ用突起部で酸化膜を強く剥ぎ取らなくても、つまり、酸化膜の下の錫メッキ層にキズを付けるおそれを無くしながら、端子表面の酸化膜の破壊を十分に行うことができる。
次に、第2実施形態について説明する。
図6は第2実施形態の端子構造を構成するメス端子とオス端子の嵌合前の状態を示す断面図、図7はメス端子とオス端子の嵌合完了状態を示す断面図である。
図6及び図7に示すように、この第2実施形態の端子構造では、メス端子10Bの弾性バネ部40の構成が第1実施形態のメス端子10と異なる。従って、第1実施形態と同一構成要素には同符号を付して説明を省略し、異なる点のみを説明する。
このメス端子10Bでは、電気接続部11内に配置された弾性バネ部40の弾性変形部40Aが、菱形に屈曲形成された菱形板バネにより構成されている。この菱形板バネよりなる弾性変形部40Aは、下端角部41が、電気接続部11の挟圧壁(天井壁)12と対向する底壁13に固定されることで、定位置に配置されている。この固定された下端角部41に対向する上端角部42は、への字状に屈曲した接点部42として構成されている。また、残りの2つの前端角部44と後端角部43が、電気接続部11の前側と後側に向けて配置され、前端角部44が挿入力受部44として構成されている。
このような構成のメス端子10Bの電気接続部11の内部に、オス端子50のタブ部51を挿入すると、弾性バネ部40と挟圧壁12との隙間hがタブ部51の厚みより小さい場合は、図7に示すように、タブ部51の挿入に従ってタブ部51に押されることで、弾性バネ部40が下方に撓み変形する。そして、更に挿入を進めると、オス端子50の押し込み凸部52が弾性バネ部40の挿入力受部44に衝突して、挿入力受部44を後方に押し移動する。
このように、オス端子50の押し込み凸部52による挿入力S1によって、挿入力受部44として構成された菱形板バネ(弾性変形部40A)の前端角部44が押し移動されると、菱形板バネ(弾性変形部40A)がタブ部51の挿入方向に圧縮され、これにより、菱形板バネ(弾性変形部40A)がタブ部51の挿入方向と直交する方向に伸長しようとする。従って、への字状の接点部42に相当する上端角部42に押し上げ力S2が付与されると共に、への字状の接点部42の屈曲角度θが小さくなる方向に変形する。
このため、弾性バネ部40の接触荷重を高めることができると共に、接点部42の接触表面に引張応力を作用させることができ、タブ部51と弾性バネ部40の摺動接触面の酸化膜の破壊を十分に行うことができる。つまり、端子母材の表面に形成した錫メッキ層を露出させることができ、錫メッキ層同士の金属接触面を拡大することできて、端子間の接触導通性能を高めることができる。また、接触荷重の増加のために弾性バネ部40の剛性を高める必要がないので、小型の端子にも容易に適用することができる。さらに、高い接触荷重が確保されることにより、角部やエッジを有する膜剥ぎ用突起部で酸化膜を強く剥ぎ取らなくても、つまり、酸化膜の下の錫メッキ層にキズを付けるおそれを無くしながら、端子表面の酸化膜の破壊を十分に行うことができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、メス端子10及びオス端子50の金属母材が、銅または銅合金である場合を説明したが、端子母材がアルミニウムまたはアルミニウム合金であってもよい。
また、上記実施形態では、金属母材の表面に施すメッキの種類として錫メッキを例に挙げたが、アルミニウムメッキ(銅または銅合金母材の場合)、金メッキ、銀メッキを採用することも可能である。
また、上記実施形態では、底壁13側に弾性バネ部20,40を設けた場合を示したが、天井壁12側に弾性バネ部20,40を設けてもよい。その場合は、底壁13が挟圧壁として機能する。
また、上記実施形態では、挟圧壁12は、電気接続部の天井壁12そのもので構成した場合を示したが、挟圧を弾性バネ部によって構成することも可能である。
10 メス端子
11 電気接続部
12 天井壁(挟圧壁)
20 弾性バネ部
20A 弾性変形部
21 後端
22 後側傾斜片
23 接点部
24 前側傾斜片
25 挿入力受部
40 弾性バネ部
40A 弾性変形部
41 下端角部
42 接点部(上端角部)
43 後端角部
44 押圧力受部(前端角部)
50 オス端子
51 タブ部
52 押し込み凸部
θ 屈曲角度

Claims (3)

  1. 互いに嵌合するオス端子とメス端子の組み合わせからなり、前記オス端子に、メス端子に嵌合するタブ部が設けられ、前記メス端子に、前記オス端子のタブ部が前方から挿入された際に前記タブ部と接触導通する筒状の電気接続部が形成され、該電気接続部の内部に、挿入される前記タブ部に押されることで、前記タブ部の挿入方向と直交する方向に撓み変形して撓み復帰力を端子間接触荷重として前記タブ部に加える弾性バネ部と、該弾性バネ部との間に前記タブ部を挟圧する挟圧壁と、が設けられた端子構造において、
    前記オス端子のタブ部の基部に、前記電気接続部に対する前記タブ部の挿入方向に対して直交する方向に突出する押し込み凸部が設けられ、
    前記メス端子の弾性バネ部に、前記タブ部の挿入方向に沿ってへの字状に屈曲し、前記タブ部が挿入完了位置まで挿入された際に前記タブ部の側面に押圧接触する接点部と、前記接点部より前記タブ部が挿入されてくる方向の前側に位置し、前記タブ部が前記挿入完了位置まで挿入される過程で、前記押し込み凸部によって前記メス端子の後方に向けて押し移動される挿入力受部と、前記接点部を頂点に有し、前記挿入力受部が前記メス端子の後方に向けて押し移動されることによって前記タブ部の挿入方向に寸法が圧縮され、前記タブ部が前記挿入完了位置まで挿入されるに従い、前記への字状の接点部をその屈曲角度が小さくなる方向に変形させると共に、前記接点部に前記挟圧壁に接近する方向の押し上げ力を付与して、前記接点部による前記タブ部の側面に対する押圧力を増大させる弾性変形部と、が設けられていることを特徴とする端子構造。
  2. 請求項1に記載の端子構造であって、
    前記弾性変形部が、後端を前記電気接続部の前記挟圧壁と対向する壁に固定端として支持されて、前記挟圧壁に向けて斜め前方に延びる後側傾斜片と、該後側傾斜片の前端に延設され、前記への字状に屈曲した接点部23を経た後に前記挟圧壁から離れる方向に向けて斜め前方に延びて前端を自由端とした前側傾斜片と、を有した板バネにより構成され、前記自由端としての板バネの前端に前記挿入力受部が設けられていることを特徴とする端子構造。
  3. 請求項1に記載の端子構造であって、
    前記弾性変形部が、菱形に屈曲形成された菱形板バネにより構成され、この菱形板バネの1つの角部が前記電気接続部の前記挟圧壁と対向する壁に固定され、この固定された角部に対向する角部が前記への字状に屈曲した接点部として構成され、残りの2つの角部が前記電気接続部の前側と後側に向けて配置され、この前側に配置された角部が前記挿入力受部として構成されていることを特徴とする端子構造。
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