JP2017097276A - 画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放電に起因する画像不良の発生を防止すること。
【解決手段】画像形成装置は、トナー像が転写される中間転写ベルトと、中間転写ベルトの外周面に対向し、中間転写ベルトとの間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と、中間転写ベルト上のトナー像との間の電位差が小さくなるように、通常の画像形成を行っていないタイミングにおいて、対向部材と、トナー像または中間転写ベルトとの間で放電を発生させる放電モードを実行する制御部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体(像担持体)に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接又は間接的に用紙に転写させた後、加熱、加圧して定着させることにより用紙に画像を形成する。例えば、中間転写ベルト方式の画像形成装置では、感光体ドラムに形成されたトナー像は一旦中間転写ベルト(像担持体)に転写され、この中間転写ベルトに転写されたトナー像が用紙に転写される。
画像形成装置の小型化に伴い、トナーが担持される中間転写ベルトの外周面と、ドラムユニットハウジング等の中間転写ベルトに対向する対向部材との距離が近くなっている。ここで、中間転写ベルトには高電圧が印加されているため、ドラムユニットハウジング等の周辺部材は接地されずに電荷が蓄積されやすい状態となる。よって、中間転写ベルトと対向部材との距離が近い場合には、連続印字が行われた場合には中間転写ベルト側の電位等の影響により、対向部材に電荷が蓄積してしまう。対向部材に電荷が蓄積し続け、対向部材と中間転写ベルト上のトナー層との電位差が所定値を超えると放電が発生し、トナーの帯電状態が逆帯電化され、下流色の感光体ドラムでは逆転写(再転写)されることにより画像不良が発生してしまうという問題がある。
特許文献1〜3には、中間転写ベルト等の転写体(トナーを含む)での放電を防止し、画像不良の発生を回避させる方法が開示されている。
特開2008−3522号公報 特開2003−43825号公報 特開2013−217985号公報
しかしながら、特許文献1〜3の何れにおいても、中間転写ベルトに対向する対向部材(例えば、ドラムユニットハウジング)に蓄積される電荷に起因して発生する放電を防止することについては検討されていない。
本発明の目的は、放電に起因する画像不良の発生を防止することが可能な画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、
トナー像が転写される像担持体と、
前記像担持体の外周面に対向し、前記像担持体との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と前記像担持体上の前記トナー像との間の電位差が小さくなるように、通常の画像形成を行っていないタイミングにおいて、前記対向部材と、前記トナー像または前記像担持体との間で放電を発生させる放電モードを実行する制御部と、
を具備する。
本発明に係る画像形成システムは、
画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
トナー像が転写される像担持体と、
前記像担持体の外周面に対向し、前記像担持体との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と前記像担持体上の前記トナー像との間の電位差が小さくなるように、通常のの画像形成を行っていないタイミングにおいて、前記対向部材と、前記トナー像または前記像担持体との間で放電を発生させる放電モードを実行する制御部と、
を備える。
本発明に係る画像形成方法は、
トナー像が転写される像担持体を有する画像形成装置における画像形成方法であって、
前記像担持体の外周面に対向し、前記像担持体との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と前記像担持体上の前記トナー像との間の電位差が小さくなるように、通常の画像形成を行っていないタイミングにおいて、前記対向部材と、前記トナー像または前記像担持体との間で放電を発生させる放電モードを実行する。
本発明によれば、放電に起因する画像不良の発生を防止することができる。
実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 異常放電の発生の説明に供する図である。 実施の形態1に係る放電時のマイナス電荷およびプラス電荷の移動の様子を示す図である。 実施の形態1の比較例における放電時のマイナス電荷およびプラス電荷の移動の様子を示す図である。 変形例1−1に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 変形例1−1に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 変形例1−2に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 変形例1−2に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 変形例1−2に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 変形例1−3に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 実施の形態2に係る総印字トナー量と対向部材の電位との関係を示す図である。 変形例2−1に係る中間転写ベルト上の複数の領域を示す図である。 変形例2−2に係る異なる温湿度環境毎の総印字トナー量と対向部材の電位との関係を示す図である。 変形例2−3に係る対向部材に溜まる電荷の自己除電の様子を示す図である。 変形例2−4に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 実施の形態3に係る中間転写ベルト上の複数の帯電領域を示す図である。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部100を備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データ(入力画像データ)を受信し、この画像データに基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414およびドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が80[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部100は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。また、帯電装置414、ドラムクリーニング装置415および感光体ドラム413を含むドラムユニット500(図3を参照)には、潤滑剤塗布ブラシで削り取り粉体となった潤滑剤を感光体ドラム413に塗布する潤滑剤塗布装置が設けられる。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部における中間転写ベルト421の走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、制御部100からの制御信号によって回転駆動される。中間転写ベルト421は、例えば、導電性および弾性を有するベルトでもよく、樹脂ベルトでもよい。なお、中間転写ベルト421の材質、厚さおよび硬度はこれらに限定されない。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422には、中間転写ベルト421に転写電圧(一次転写バイアス)を印加する電源として電圧印加部80が接続される。制御部100は、所定の電流(1次転写出力値)が一次転写ローラー422から電圧印加部80に流れるように、電圧印加部80が印加すべき電圧を制御する。一次転写ローラー422に一次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60Bおよび加熱源60C等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材又は裏面側支持部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されても良い。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
次に、図3を参照して、中間転写ベルト421およびドラムユニット500の周辺部の動作について説明する。
通常印刷時(以下、「通常モード」と呼ぶ)には、電圧印加部80は、中間転写ベルト421に転写されたトナー像の帯電極性(ここでは、マイナス極性とする)と逆極性(プラス極性)のバイアスを一次転写ローラー422に印加する。よって、中間転写ベルト421はプラス極性に帯電される。また、通常モードでは、中間転写ベルト421上のトナー像はマイナス極性に帯電する。
ドラムユニット500のハウジング(絶縁部材)のうち、対向部材501は、中間転写ベルト421の外周面に対向する位置に設けられている。また、中間転写ベルト421には高電圧が印加されるので、周辺部である少なくとも対向部材501は接地されずに電荷が蓄積されやすい状態となる。
このため、画像形成装置1において連続印字を行うことにより、対向部材501には、対向する中間転写ベルト421の電位の影響により電荷(ここでは、プラス極性)が蓄積する(帯電する)。また、対向部材501が帯電する要因には、上述した中間転写ベルト421の電位に限らず、例えば、ドラムクリーニング装置415が備えるクリーニングブレードによる摩擦帯電、または、トナーの移動によって生じる摩擦帯電なども挙げられる。
対向部材501がプラス極性に帯電し続けると、中間転写ベルト421上のマイナス極性のトナー像とプラス極性の対向部材501との間の電位差が大きくなり、放電が発生してしまう。具体的には、トナー像と対向部材501との電位差がパッシェンの法則に基づく放電開始電圧(以下、単に「放電開始電圧」と呼ぶ)を超えると、当該トナー像と対向部材501との間で異常放電が発生する。放電が発生すると、トナーの帯電状態がプラス極性に逆帯電化され、下流色の感光体ドラム413の非画像部(マイナス極性)に逆転写(再転写)されることにより画像不良が発生してしまう。
そこで、本実施の形態では、画像形成装置1は、異常放電が発生する前に、対向部材501の電位が低下するような放電を引き起こすことにより、通常モードでの異常放電を防ぐ。具体的には、制御部100は、中間転写ベルト421の外周面に対向する位置に設けられた対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差が小さくなるように、対向部材501と、トナー像または中間転写ベルト421との間で放電を発生させる放電モードを実行する。
放電モードが実行されるタイミングは、通常の作像が行われないタイミングである。例えば、放電モードが実行されるタイミングとして、紙間のタイミング、または、用紙に形成される画像の安定化のためのトナーパッチ(「安定化パッチ」)が形成されるタイミング(「安定化動作時」)が挙げられる。
次に、放電モード実行時における放電方法1,2について具体的に説明する。
<放電方法1>
放電方法1では、制御部100は、放電モード実行時に対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差が放電開始電圧よりも大きくなるように帯電装置414におけるグリッド電圧(V)と現像装置412における現像直流バイアス(Vdc)を制御して、中間転写ベルト421に転写されるトナー量(トナー付着量)を増加させる。これにより、放電モード実行時に作像されるトナー像(パッチトナー)の電位(トナー層電位)は、通常モードのトナー層電位よりも低くなる。
例えば、制御部100は、グリッド電圧(V)と現像直流バイアス(Vdc)を通常時よりも200〜400[V]高くすることで、中間転写ベルト421上のトナー付着量を1.5〜2倍程度にする。これにより、通常モードで−200[V]程度のトナー層電位は、放電モードでは−300〜−400[V]程度に低下する。
このようにしてトナー層電位を下げることで、トナー層と対向部材501との電位差がより大きくなる。つまり、制御部100は、放電モードの実行時に、トナー層と対向部材501との電位差がパッシェンの放電開始電圧より大きくなるようにトナー層電位を制御することにより放電を誘発させる。なお、制御部100は、画像形成装置1における中間転写ベルト421と対向部材501との距離等によって特定される放電開始電圧に応じて、放電モードでのトナー量を決定すればよい。
こうすることで、放電モードにおいてトナー像と対向部材501との間で放電を発生させて、対向部材501に蓄積された電荷を除去するので、通常モードにおける異常放電を防ぐことができる。
なお、トナー層電位を下げるための方法としては、グリッド電圧(V)と現像直流バイアス(Vdc)を制御する方法に限定されず、例えば、複数色のトナー像を重ねてトナー量を増加させてもよい。
<放電方法2>
放電方法2では、制御部100は、放電モード実行時に対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差が放電開始電圧よりも大きくなるように電圧印加部80を制御して、中間転写ベルト421の電位を低下させる。具体的には、制御部100は、放電モード実行時には一次転写ローラー422から電圧印加部80に流れる電流(1次転写出力値。通常モードではプラス出力)をマイナス出力に切り替えることにより、中間転写ベルト421の電位を低くする。
例えば、制御部100は、通常モード実行では、1次転写出力値を+40[μA]とし、放電モードでは、1次転写出力値を−20[μA]にする。換言すると、制御部100は、中間転写ベルト421の電位(通常モードではプラス極性)をトナー層電位(マイナス極性)の方向に変化するように1次転写出力値を制御する。
図4は、1次転写出力値を変更した際の中間転写ベルト421および対向部材501の電位(放電前)と、放電後の中間転写ベルト421および対向部材501の電位の状態を示す。なお、ここでは、電位差が700[V]の場合には放電が発生するものとする(つまり、放電開始電圧<700[V])。
図4に示すように、放電前には、対向部材501はプラス極性に帯電し、電位が+300[V]となっている。このとき、制御部100は、1次転写出力値をマイナス出力に変更することにより、中間転写ベルト421の電位(通常モードではプラス極性)を、−400[V]に低下させる。これにより、中間転写ベルト421と対向部材501との間の電位差が700[V]となり放電が発生する。この際、中間転写ベルト421の電位<対向部材501の電位の関係であるので、図4に示すように、対向部材501にはマイナス電荷が引きつけられ、中間転写ベルト421にはプラス電荷が引きつけられる。よって、放電後には、対向部材501の電位が低下する(図4では+10[V])。これにより、放電モード実行後には、対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差(図4では60[V])が小さくなるので、通常モード時における異常放電を防ぐことができる。
ここで、放電方法2(図4)との比較例として、図5は、中間転写ベルト421と対向部材501との電位差を700[V]にするために、1次転写出力値を更に増加し、中間転写ベルト421の電位を+1000[v]にした場合の様子を示す。図5の場合、図4と同様に中間転写ベルト421と対向部材501との間で放電が発生する。しかし、その際、対向部材501にはプラス電荷が引きつけられ、中間転写ベルト421にはマイナス電荷が引きつけられる。よって、放電後には、対向部材501にプラス極性の電荷が更に蓄積されて電位が更に高くなってしまうので、通常モード時における異常放電が発生しやすくなってしまう。
これに対して、放電方法2(図4)では、制御部100は、中間転写ベルト421の電位を低下させることにより、対向部材501の電荷が除去されるように放電を発生させている。
以上、放電モードにおける放電方法1,2について説明した。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、制御部100は、中間転写ベルト421の外周面に対向し、中間転写ベルト421との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差が小さくなるように、入力画像データに基づく用紙への画像形成を行っていないタイミングにおいて、対向部材501と、トナー像または中間転写ベルト421との間で放電を発生させる放電モードを実行する。
このように構成した本実施の形態によれば、放電モードにおいて対向部材501とトナー像(または中間転写ベルト421)との間で放電を誘発させ、連続印字によって対向部材501に溜まる電荷を除去する。これにより、通常モード実行時には、対向部材501とトナー像との電位差を、異常放電が発生しない電位差に維持することができる。よって、本実施の形態によれば、中間転写ベルト421に対向する対向部材501に蓄積される電荷に起因する放電による画像不良の発生を防止することができる。
なお、放電方法1、2では、放電モード実行時に、中間転写ベルト421またはトナー像と、対向部材501との電位差を変更させて放電を誘発させる方法について説明したが、放電を誘発させる方法はこれらに限定されない。以下、放電モード実行時において放電を誘発させる他の方法(放電方法の変形例)について説明する。
<変形例1−1>
変形例1−1では、画像形成装置1は、中間転写ベルト421付近に帯電部材を備える。制御部100は、帯電部材を制御することにより、放電モード実行時の中間転写ベルト421(またはトナー)の電位を低下させる。
中間転写ベルト421またはトナー層電位を制御するための帯電部材としては、図6Aに示すように、一次転写ニップの出口側(下流側)に設けられ、1次転写後のトナー像(または中間転写ベルト421)、および、感光体ドラム413の電荷を調整するためのチャージャー81(1次転写後チャージャーと呼ばれることもある)を用いてもよい。つまり、制御部100は、通常モード実行時に対して、放電モード実行時に1次転写チャージャー81に印加する電圧を変更することにより、トナー層電位または中間転写ベルト421の電位を低くする。こうすることで、図4と同様、放電モード実行時においてトナー層と対向部材501との電位差がパッシェンの放電開始電圧より大きくなり、放電を誘発させることができる。
または、中間転写ベルト421またはトナー層電位を制御するための帯電部材としては、図6Bに示すように、当該制御専用のチャージャー82を異常放電が発生する場所付近に設けてもよい。つまり、制御部100は、放電モードにおいてチャージャー82に電圧を印加することにより、トナー層電位または中間転写ベルト421の電位を通常モード実行時よりも低くする。こうすることで、図4と同様、放電モード実行時においてトナー層と対向部材501との電位差がパッシェンの放電開始電圧より大きくなり、放電を誘発させることができる。
<変形例1−2>
放電方法1,2または変形例1−1では、パッシェンの放電開始電圧を超えるように中間転写ベルト421(トナー像)と対向部材501との電位差を変更する場合について説明した。ところで、パッシェンの法則によれば、放電開始電圧は、電極間の距離(ここでは中間転写ベルト421と対向部材501との間の距離)に応じて変化する。具体的には、気圧と電極間距離との積が所定値以上の場合には、電極間の距離が短いほど、放電開始電圧は低くなる。
そこで、変形例1−2では、中間転写ベルト421と対向部材501との間の距離を短くすることにより放電を誘発させる方法について説明する。具体的には、制御部100は、放電モードの実行時に、対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差よりも放電開始電圧が小さくなるように、中間転写ベルト421または対向部材501を移動させて、中間転写ベルト421と対向部材501との距離を近づける。
図7Aの一例では、制御部100は、放電モード実行時に、一次転写ローラー422aを、対向部材501の方向へ圧接する。こうすることで、圧接後の一次転写ローラー422bによって、対向部材501に対向する中間転写ベルト421が対向部材501の方向に移動するので、中間転写ベルト421と対向部材501との距離が短くなる。
また、図7Bの一例では、画像形成装置1は、対向部材501に対向する位置に押圧部材83を備える。押圧部材83が対向部材501の方向に押圧されることで、押圧部材83付近の中間転写ベルト421が対向部材501の方向に移動するので、中間転写ベルト421と対向部材501との距離が短くなる。
また、図7Cの一例では、対向部材501は、中間転写ベルト421に近づく方向に回動する機構を有する。すなわち、通常モードでは対向部材501aの状態であるのに対して、放電モードでは中間転写ベルト421の方向に移動して対向部材501bの状態になる。こうすることで、放電モード実行時には中間転写ベルト421と対向部材501との距離が短くなる。なお、対向部材501は、回動機構を有する場合に限定されず、中間転写ベルト421に近づく方向に可動する機構を有すればよい。
図7A〜図7Cのように、中間転写ベルト421と対向部材501との距離が短くなることで、中間転写ベルト421と対向部材501との電位差よりもパッシェンの放電開始電圧が低くなり、放電を誘発することができる。
なお、変形例1−2(パッシェンの放電開始電圧を変更する方法)と、放電方法1,2または変形例1−1(電位差を変更する方法)とを組み合わせてもよい。これにより、画像形成装置1では、より効果的に放電を誘発することができる。
<変形例1−3>
変形例1−3では、図8に示すように、画像形成装置1は、中間転写ベルト421の内周面側に、対向部材501と対向する位置に高抵抗(例えば、11〜15乗)の抵抗部材84を備える。制御部100は、押圧部材(図示略)を制御することにより、通常モードでは抵抗部材84が中間転写ベルト421に接触しない状態とし、放電モードでは抵抗部材が中間転写ベルト421に接触するように押圧させる。放電モードにおいて中間転写ベルト421に高抵抗の抵抗部材84が接触することにより、中間転写ベルト421全体の抵抗が高くなり、電荷を蓄積しやすくなるので、中間転写ベルト421の電位が高くなる(ここではマイナス方向に高くなる)。こうすることで、図4と同様、放電モード実行時においてトナー層と対向部材501との電位差がパッシェンの放電開始電圧より大きくなり、放電を誘発させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した放電モードを実行するタイミングについて説明する。
具体的には、制御部100は、対向部材501に対向する中間転写ベルト421上を通過するトナー像の印字率の積算値を記憶する。そして、制御部100は、印字率の積算値に応じて放電モードを実行するか否かを決定する。
例えば、制御部100は、印字率の積算値がA4換算で1000%を超えた場合に放電モードの実行を決定する。なお、制御部100は、放電モードの実行を決定した場合には積算値をリセットする。
図9は、中間転写ベルト421上を通過するトナー像の印字率に対応するトナー量(以下、「総印字トナー量」と呼ぶ)と、対向部材501の電位との関係を示す。
例えば、放電モードを実行しない場合には、図9の破線で示すように、連続印字によって総印字トナー量が増加すると、対向部材501の電位は増加し、対向部材501と中間転写ベルト421との電位差がパッシェンの放電開始電圧を超えてしまい、異常放電が発生してしまう。
一方、本実施の形態では、図9の実線で示すように、総印字トナー量が増加すると、対向部材501の電位は増加するものの、総印字トナー量が所定値(例えば、A4サイズ換算で1000%)を超えると(図9ではT1,T2のタイミング)、制御部100は放電モードを実行する。これにより、対向部材501の電位は低下する。
このようにして、本実施の形態では、制御部100は、総印字トナー量から対向部材501の電位を推定して、対向部材501の電位が増加して異常放電が発生する前に放電モードを実行する。換言すると、対向部材501の電位が低く異常放電が発生しにくい状況において放電モードは実行されない。こうすることで、対向部材501に蓄積される電荷に起因する異常放電による画像不良の発生を防止することができ、かつ、放電モードが頻繁に実行されることを回避することができる。
例えば、紙間タイミングでの放電モードの実行回数が低減することで、通常モードの紙間タイミングにおいて安定化パッチを作像する回数を増加することができる。
なお、ここでは、放電モードを実行するか否かの判定基準(閾値)として、A4サイズ換算で1000%を用いる場合について説明したが、判定基準はこれに限定されない。例えば、本発明では、異常放電が発生してしまう対向部材501の電位の値(予測値)よりも低い値に対応する他のパラメーター(印字率など)を判定基準値として予め設定すればよい。
<変形例2−1>
制御部100は、中間転写ベルト421を軸方向に分割して得られる少なくとも2つの領域の各々での印字率の積算値を記憶し、各領域の印字率の積算値に応じて、各領域で放電モード(パッチ形成)を実行するか否かを決定する。図10は、中間転写ベルト421をN=6分割した例を示す。この場合、6個の領域のうち何れかにおいて印字率の積算値が所定値を超えた場合に、制御部100は、当該領域のみで放電モードを実行する。
これにより、例えば、中間転写ベルト421の一部の領域に対応する箇所のみに印字され続けるケースでは、当該一部の領域で異常放電が発生しやすい状態になっている。よって、制御部100は、当該一部の領域のみで放電モードを実行(例えば、実施の形態1の放電方法1のようにパッチを形成)することで、異常放電を防止することができる。つまり、他の領域では放電モードが実行されないので、パッチトナー量を必要最小限に抑えることができる。
なお、制御部100は、複数の領域のうち印字率の積算値が所定値を超えた領域において、パッチを形成する代わりに、実施の形態1の変形例1−1のように帯電部材によってトナー層電位または中間転写ベルト421の電位を低くしてもよい。
<変形例2−2>
対向部材501に蓄積される電荷は画像形成装置1内の温湿度環境に応じて変化する。図11は、画像形成装置1内の温湿度環境がLL環境(低温低湿環境)、NN環境(常温常湿環境)、HH環境(高温高湿環境)である場合の総印字トナー量と対向部材501の電位との関係の一例を示す。図11に示すように、LL環境、NN環境、HH環境の順に、総印字トナー量に応じて対向部材501の電位が増加しやすい。すなわち、対向部材501は、LL環境では帯電しやすく、HH環境では帯電しにくい。
そこで、変形例2−2では、制御部100は、画像形成装置1内の温湿度環境に応じて放電モードを実行するか否かを決定する。例えば、制御部100は、LL環境、NN環境、HH環境の順に、放電モードを開始するタイミングを早くする(判定基準となる総印字トナー量を小さくする)。例えば、制御部100は、NN環境において放電モードの開始を判定する総印字トナー量(T4)に対して、LL環境において放電モードの開始を判定する総印字トナー量を0.7倍とし(T3=0.7×T4)、HH環境において放電モードの開始を判定する総印字トナー量を1.5倍としてもよい(T5=1.5×T4)。
こうすることで、画像形成装置1内の温湿度環境における異常放電の発生しやすさに応じて放電モードの開始タイミングを適切に制御できるので、放電モードの実施回数を低減することができる。
<変形例2−3>
対向部材501に蓄積された電荷は自己除電されるので、図12に示すように、対向部材501の電位は、直前のジョブ終了後の待機時間(つまり、画像形成されない時間)が長いほど低下する。例えば、2時間程度画像形成されない場合には、対向部材501の電位はほぼ0[V]になる。そこで、制御部100は、ジョブ間の時間が所定時間Th以上となる場合には印字率の積算値をリセットする。こうすることで、制御部100は、印字率の積算値から対向部材501の電位を精度良く推定することができ、放電モードを無駄に実行することを防ぐことができる。
<変形例2−4>
変形例2−4に係る画像形成装置1は、図13に示すように、対向部材501の表面電位をモニタする電位センサー85を備える。制御部100は、電位センサー85で測定された表面電位に応じて放電モードを実行するか否かを決定する。例えば、所定の閾値として、図9において異常放電が発生してしまう対向部材501の電位の値よりも低い値が設定されてもよい。そして、制御部100は、電位センサー85の測定値が閾値を超えた場合に放電モードを実行する。
こうすることで、制御部100は、対向部材501の電位の実測値に基づいて、放電モードの実行を判定できるので、異常放電が発生する前に放電モードにおいて確実に放電を誘発させることができる。また、例えば、制御部100は、対向部材501の電位の実測値を用いて、異常放電が発生する対向部材501の電位の値に達する直前に放電モードを実行することで、放電モードの実施回数を必要最小限に抑えることができる。
<変形例2−5>
放電モードを実行するタイミングは、上述したような紙間タイミングまたは安定化動作時に限定されず、放電モードは任意のタイミングで任意の回数行われてもよい。例えば、ジョブの途中で作像を停止して放電モードが実行されてもよい。または、ユーザーがオペレーションパネル上から手動で放電モードを実行してもよい。または、ユーザーが印刷物を見て、異常放電による画像不良を確認した場合に手動で放電モードを実行してもよい。
(実施の形態3)
上述したように、連続印字によって対向部材501がプラス極性に帯電する場合の異常放電を防ぐ方法について説明した。一方、画像形成装置1が使用され続けていくと、対向部材501にはトナー付着による汚れが生じる。このため、対向部材501に付着するトナー(マイナス極性)の量が増加すると、対向部材501がマイナス極性に帯電する場合もある。
そこで、本実施の形態では、対向部材501がマイナス極性(中間転写ベルト421と逆極性)に帯電する場合の異常放電の発生を防ぐ方法について説明する。
具体的には、制御部100は、対向部材501がマイナス極性に帯電している場合、放電モードにおけるトナー(パッチトナー)または中間転写ベルト421の極性を通常と反転させる。例えば、制御部100は、電圧印加部80の印加電圧を変更することにより、中間転写ベルト421の極性(通常:プラス極性)を反転させてマイナス極性にする。また、例えば、制御部100は、画像形成装置1に設けられた帯電部材(例えば、図6A,図6Bを参照)を用いてトナーの極性(通常:マイナス極性)を反転させてプラス極性にする。そして、制御部100は、実施の形態1と同様にして、中間転写ベルト421上のトナー像と対向部材501との電位差が小さくなるように放電モードにおいて放電を発生させる。
この際、中間転写ベルト421の電位>対向部材501の電位の関係となる。よって、中間転写ベルト421と対向部材501との間で放電が発生すると、対向部材501にはプラス電荷が引きつけられ、中間転写ベルト421にはマイナス電荷が引きつけられる。よって、放電後には、対向部材501の電位が増加する。これにより、放電モード実行後には、対向部材501と中間転写ベルト421上のトナー像との間の電位差が小さくなるので、通常モード時における異常放電を防ぐことができる。
なお、対向部材501の帯電極性が不明の場合には、図14に示すように、制御部100は、放電モードにおいて、電圧印加部80の印加電圧を制御して、中間転写ベルト421がプラス極性の領域(プラス帯電領域)と、中間転写ベルト421がマイナス極性の領域(マイナス帯電領域)とを切り替えてもよい。
例えば、中間転写ベルト421は、図14に示すマイナス帯電領域では−300[V]に帯電され、プラス帯電領域では+300[V]に帯電されている場合を想定する。この場合、対向部材501が+500[V]に帯電している場合には、マイナス帯電領域において中間転写ベルト421と対向部材501との電位差が大きくなり放電が誘発される。一方、プラス帯電領域における中間転写ベルト421と対向部材501との電位差は小さく(200[V])、放電は発生しないので、対向部材501が更に帯電することはない。
同様に、対向部材501が−500[V]に帯電している場合には、プラス帯電領域において中間転写ベルト421と対向部材501との電位差が大きくなり放電が誘発される。一方、マイナス帯電領域における中間転写ベルト421と対向部材501との電位差は小さく(200[V])、放電は発生しないので、対向部材501が更に帯電することはない。
こうすることで対向部材501の帯電極性が不明の場合にも放電モードにおいて放電を確実に誘発することができる。
なお、画像形成装置1は図13に示すように電位センサー85を備え、対向部材501の帯電極性を特定できる場合には、図14に示す2つの領域(マイナス帯電領域、プラス帯電領域)のうち、電位センサー85によって測定された極性に対応する領域のみを帯電させてもよい。これにより、放電モードにおいて中間転写ベルト421への帯電を最小限に抑え、効率良く放電を誘発することができる。
また、中間転写ベルト421、トナー像および対向部材501の極性は、上記実施の形態で説明した極性に限定されず、本発明は、トナー像および対向部材501の極性が上記実施の形態と逆の極性である場合にも適用できる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
また、本発明は、画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムに適用できる。複数のユニットには、例えば後処理装置、ネットワーク接続された制御装置等の外部装置が含まれる。
1 画像形成装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
80 電圧印加部
81,82 チャージャー
83 押圧部材
84 抵抗部材
85 電位センサー
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
421 中間転写ベルト
422 一次転写ローラー
500 ドラムユニット
501 対向部材

Claims (7)

  1. トナー像が転写される像担持体と、
    前記像担持体の外周面に対向し、前記像担持体との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と、前記像担持体上の前記トナー像との間の電位差が小さくなるように、通常の画像形成を行っていないタイミングにおいて、前記対向部材と、前記トナー像または前記像担持体との間で放電を発生させる放電モードを実行する制御部と、
    を具備する画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記放電モードの実行時に、前記電位差が放電開始電圧よりも大きくなるように前記像担持体上のトナー像の電位を制御する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記放電モードの実行時に、前記電位差が放電開始電圧よりも大きくなるように前記像担持体の電位を制御する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記放電モードの実行時に、放電開始電圧が前記電位差よりも小さくなるように、前記像担持体または前記対向部材を移動させて、前記像担持体と前記対向部材との距離を近づける、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記対向部材に対向する前記像担持体上を通過するトナー像の印字率の積算値に応じて、前記放電モードを実行するか否かを決定する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
    トナー像が転写される像担持体と、
    前記像担持体の外周面に対向し、前記像担持体との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と、前記像担持体上の前記トナー像との間の電位差が小さくなるように、通常の画像形成を行っていないタイミングにおいて、前記対向部材と、前記トナー像または前記像担持体との間で放電を発生させる放電モードを実行する制御部と、
    を備える画像形成システム。
  7. トナー像が転写される像担持体を有する画像形成装置における画像形成方法であって、
    前記像担持体の外周面に対向し、前記像担持体との間で放電が発生する位置に設けられた対向部材と前記像担持体上の前記トナー像との間の電位差が小さくなるように、通常の画像形成を行っていないタイミングにおいて、前記対向部材と、前記トナー像または前記像担持体との間で放電を発生させる放電モードを実行する、
    画像形成方法。
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