JP2017096658A - 感圧抵抗体 - Google Patents

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芙美子 坂田
Fumiko Sakata
芙美子 坂田
宇田 徹
Toru Uda
徹 宇田
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Abstract

【課題】柔軟性や弾力性に優れ、荷重に応じた抵抗値の変化を、広い荷重範囲に亘って検出できる感圧抵抗体を提供すること。
【解決手段】押圧される荷重に応じて抵抗値が変化する感圧抵抗体1であって、対向して配置される検出電極を押圧した際に、該検出電極と接触可能に配置された、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4により構成され、高抵抗ゴム層3の少なくとも一部は、低抵抗ゴム層4よりも検出電極側に突出するように配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、感圧抵抗体に関し、より詳しくは、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層を組み合わせて構成された感圧抵抗体に関する。
従来、荷重計測装置として、ロードセルが使用されている。
一方で、ゴムを用いた感圧抵抗体も提案されている。特許文献1には、絶縁性ゴムと導電性ゴムを交互に多数積層し、積層方向と直角にスライスして縞状導電ゴムシートとし、これに曲面状又は斜面状の金属電極を押圧させて抵抗変化を生じさせることが提案されている。
実開平2−119326号公報
ロードセルは、金属体であるため弾力性に乏しい。そのため、汎用性が低い欠点がある。特に、人と接するロボット等に使用する場合は、金属体のような剛体であると好ましくない。
また、ゴムを用いた従来の感圧抵抗体は、荷重検知範囲が狭く、改善の余地があった。また、特許文献1の技術では、曲面状又は斜面状の金属電極の使用が必須となり、汎用性の観点で更なる改善の余地があった。
そこで本発明の課題は、柔軟性や弾力性に優れ、荷重に応じた抵抗値の変化を、広い荷重範囲に亘って検出できる感圧抵抗体を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
押圧される荷重に応じて抵抗値が変化する感圧抵抗体であって、
対向して配置される検出電極を押圧した際に、該検出電極と接触可能に配置された、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層により構成され、
前記高抵抗ゴム層の少なくとも一部は、前記低抵抗ゴム層よりも前記検出電極側に突出するように配置されていることを特徴とする感圧抵抗体。
2.
前記検出電極側から平面視した際に、前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層が交互に配置されていることを特徴とする前記1記載の感圧抵抗体。
3.
前記検出電極側から平面視した際に、前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層がストライプ状に配置されていることを特徴とする前記1又は2記載の感圧抵抗体。
4.
前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層は、二色成形法又はスクリーン印刷法により形成されたものであることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の感圧抵抗体。
5.
前記高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層が、同一面上に支持されていることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の感圧抵抗体。
6.
前記高抵抗ゴム層が、前記低抵抗ゴム層上に部分的に設けられていることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の感圧抵抗体。
7.
前記検出電極側から平面視した際における前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層の面積比率が調整されていることにより、所望の荷重範囲における抵抗値変化率が制御されていることを特徴とする前記1〜6の何れかに記載の感圧抵抗体。
8.
前記高抵抗ゴム層の前記低抵抗ゴム層からの突出高さが調整されていることにより、所望の荷重範囲における抵抗値変化率が制御されていることを特徴とする前記1〜7の何れかに記載の感圧抵抗体。
本発明によれば、柔軟性や弾力性に優れ、荷重に応じた抵抗値の変化を、広い荷重範囲に亘って検出できる感圧抵抗体を提供することができる。
第1態様の感圧抵抗体を概念的に説明する斜視図 図1に示した感圧抵抗体を平面視した様子を概念的に説明する図 図1に示した電極基盤を感圧抵抗体側から見た様子を概念的に説明する図 第2態様の感圧抵抗体を概念的に説明する斜視図 高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の他の配置例を概念的に説明する平面図 中間層を備えた感圧抵抗体を概念的に説明する正面図 感圧抵抗体の製造方法の一例を説明する図 感圧抵抗体の製造方法の他の例を説明する図 実施例及び比較例に係る感圧抵抗体のF−R特性を示す図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、第1態様の感圧抵抗体を概念的に説明する斜視図である。
図1において、1は感圧抵抗体であり、基材2上に設けられている。感圧抵抗体1は、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4により構成されている。
また、5は検出電極を備えた電極基盤であり、感圧抵抗体1の使用時において、感圧抵抗体1と対向するように配置される。
感圧抵抗体1を構成する高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4は、何れも導電性を有しており、高抵抗ゴム層3は、低抵抗ゴム層4よりも体積抵抗率が高い関係にある。
高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4は、それぞれが独立して感圧抵抗特性を有している。ここで、感圧抵抗特性というのは、押圧される荷重に応じて抵抗値が変化する特性を意味する。同じ荷重が負荷された状態で比較したときに、高抵抗ゴム層3は、低抵抗ゴム層4よりも高い抵抗値を示すように構成されている。
図示するように、高抵抗ゴム層3は、低抵抗ゴム層4よりも電極基盤5側、即ち検出電極側に突出するように配置されている。高抵抗ゴム層3の低抵抗ゴム層4に対する突出高さは、検知しようとする荷重範囲に応じて適宜設定することもでき、例えば、0.1〜2mmの範囲であることが好ましく、0.1〜0.5mmの範囲であることがより好ましい。
図2に示すように、電極基盤5側から平面視した際に、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4が交互に配置されていることが好ましい。特に好ましいのは、平面視した際に、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4がストライプ状に配置されていることである。
高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4をストライプ状に配置する場合、各ゴム層の帯幅は、検知しようとする荷重範囲に応じて適宜設定することもでき、例えば、0.1〜2mmの範囲であることが好ましく、0.1〜0.5mmの範囲であることがより好ましい。また、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4の各帯幅は、異なってもよいし、同じであってもよい。
電極基盤5は、絶縁体により構成された基盤本体6と、該基盤本体6の基材2側の面に設けられた検出電極(図1中、不図示)とにより構成されている。
基盤本体6の基材2側の面は、平坦であることが好ましく、また、感圧抵抗体1の基材2の上面に対して平行に配置されることが好ましい。
図3に示すように、基盤本体6の基材2側の面には、検出電極として、一対の電極7及び8が設けられている。なお、本明細書において、「電極基盤5側から平面視した際に」というのは、「検出電極側から平面視した際に」というのと同義である。
使用時において、一対の電極7及び8間には、不図示の電圧印加装置により、電圧が印加される。
図1の状態から、電極基盤5を感圧抵抗体1に接触させたとき、まず、突出している高抵抗ゴム層3が、電極7及び8と接触する。更に電極基盤5を基材2に向けて押圧する荷重を増していくと、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4が、電極7及び8と接触するように構成されている。
このような接触に伴って、電極基盤5が備える一対の電極7及び8間に、高抵抗ゴム層3及び又は低抵抗ゴム層4を介して、電流が流れるようになる。このとき、電極基盤5の押圧の荷重に応じて、電流値の変化、即ち抵抗値の変化が示されるようになる。従って、当該感圧抵抗体1について予め荷重と抵抗値の対応関係(感圧抵抗特性;F−R特性(Force - Resistivity)ともいう)を取得しておくことにより、未知の荷重に対して、測定された抵抗値から該荷重の大きさを求めることが可能になる。
抵抗値の変化は、例えば、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4の電極基盤5に対する接触状態の変化や、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4の圧縮状態の変化の結果としてもたらされ得る。
以上のように、感圧抵抗体1を用いて感圧センサー(以下、感圧ゴムモジュールという場合がある)を構成することができる。
以上のように、感圧抵抗体を、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層を組み合わせて構成することにより、柔軟性や弾力性に優れる効果が奏される。
また、以上のように、感圧抵抗体を、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層を組み合わせて構成することにより、荷重に応じた抵抗値の変化を、広い荷重範囲に亘って検出できる効果が得られる。特に、高抵抗ゴム層あるいは低抵抗ゴム層を単独で用いた場合と比較して、広い荷重範囲に亘って、抵抗値の変化を検出できるようになる。
また、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の配置状態などを調整することによって、所望の荷重範囲における抵抗値の変化の傾き(以下、抵抗値変化率という場合もある)を、観察に適した傾き(即ち、平坦にならず、急勾配にもならない適度な傾き)とすることができる。
高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の配置状態の調整の例として、例えば、検出電極側から平面視した際における高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の面積比率を調整する方法や、高抵抗ゴム層の低抵抗ゴム層からの突出高さを調整する方法を、好ましく例示できる。このような調整により、所望の荷重範囲における抵抗値変化率を容易に制御することができる。
上述した面積比率の調整を行う場合は、高抵抗ゴム層の比率を大きくすることにより、比較的大きい荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるようになる。一方、低抵抗ゴム層の比率を大きくすることにより、比較的小さい荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるようになる。
上述した突出高さの調整を行う場合は、高抵抗ゴム層の突出高さを大きくすることにより、比較的大きい荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるようになる。一方、突出高さを小さくすることにより、比較的小さい荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるようになる。
また、上述した面積比率の調整と、突出高さの調整を組み合わせることも好ましい。例えば、高抵抗ゴム層の面積比率を大きくし、且つ突出高さを大きくすることによって、より大きい荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるようになる。一方、高抵抗ゴム層の面積比率を小さくし、且つ突出高さを小さくすることによって、より小さい荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるようになる。
以上のように、感圧抵抗体を、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層を組み合わせて構成することにより、感圧抵抗体が検知対象とする荷重範囲を、所望の範囲に自由度高く好適に設定できる効果も奏される。
以上の説明では、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層が、基材の同一面上に支持される場合について示したが、これに限定されるものではない。例えば、基材上に設けられた低抵抗ゴム層上に、部分的に高抵抗ゴム層が設けられることも好ましい。高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層とが部分的に積層構造を形成することも好ましいことである。
図4は、第2態様の感圧抵抗体を概念的に説明する斜視図である。
図4の例では、基材2上に低抵抗ゴム層4が設けられ、該低抵抗ゴム層4上に部分的に高抵抗ゴム層3が設けられている。
このような構成とする場合においても、平面視した際に、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4が交互に配置されていることが好ましい。特に好ましいのは、平面視した際に、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4がストライプ状に配置されていることである。なお、図4に示した感圧抵抗体1を平面視した際の高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4の配置は、実質的に、図1に示したものと同様の配置になっている。
以上の説明では、平面視した際に、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層が、ストライプ状に配置される場合について示したが、これに限定されるものではない。高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層は、検出電極と接触可能に構成されていればよく、任意のパターンで配置することができる。
図5は、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の他の配置例を概念的に説明する平面図である。
図示の例において、高抵抗ゴム層3は格子状に配置されており、高抵抗ゴム層3以外の領域に、低抵抗ゴム層4が島状に配置されている。
また、図示の例において、高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4の領域を置き換えて、低抵抗ゴム層4を格子状に配置し、低抵抗ゴム層4以外の領域に、高抵抗ゴム層3を島状に配置するようにしてもよい。
高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4を何れのパターンで配置する場合においても、高抵抗ゴム層3は、低抵抗ゴム層4よりも突出するように構成することができる。
以上の説明では、高抵抗ゴム層3の全部が、低抵抗ゴム層4よりも検出電極側、即ち電極7及び8側に突出するように配置されている場合について示したが、これに限定されるものではなく、高抵抗ゴム層3の少なくとも一部が、低抵抗ゴム層4よりも検出電極側に突出するように配置されていれば、本発明の効果を奏することができる。
感圧抵抗体を構成する高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層は、上述したように、何れも導電性を有している。
これらゴム層は、例えば、導電性粒子を分散させたゴムにより構成されることが好ましい。
ゴムとしては、格別限定されないが、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(VMQ)、フッ素ゴム(FKM)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム(U)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)等を例示でき、中でもエチレンプロピレンゴム(EPDM)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(VMQ)等を好ましく例示でき、特にシリコーンゴム(VMQ)等が好適である。
ゴムに分散させる導電性粒子としては、格別限定されないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、TiO2、ZnO、SnO2等の微粒子を好ましく例示できる。
高抵抗ゴム層は、低抵抗ゴム層よりも体積抵抗率が高い関係にあることは上述したが、このような体積抵抗率の差は、適宜設定できるものであり、例えば、ゴムや導電性粒子の種類の選択によって、あるいは、導電性粒子の配合量の調整などによって、設定することができる。
高抵抗ゴム層の体積抵抗率は、0.1MΩ〜100MΩの範囲であることが好ましく、低抵抗ゴム層の体積抵抗率は、1Ω〜10kΩの範囲であることが好ましく、これらの範囲において、高抵抗ゴム層が、低抵抗ゴム層よりも体積抵抗率が高くなるように設定することが好ましい。
感圧抵抗体を構成する基材は、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層を固定し、支持するために用いることができる。
基材の材質は、格別限定されないが、ゴム、樹脂又は金属等を用いることができるが、特に、柔軟性を付与する観点で、ゴム又は樹脂を用いることが好ましい。
また、基材と、高抵抗ゴム層及び低抵抗ゴム層との間に、別途、中間層を介在させることも好ましいことである。
図6は、中間層を備えた感圧抵抗体を概念的に説明する正面図であり、図6(a)は、上述した第1態様の感圧抵抗体に中間層を設けた例を示し、図6(b)は、上述した第2態様の感圧抵抗体に中間層を設けた例を示している。
図示するように、基材2と、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4との間に、別途、中間層9を介在させることが好ましい。中間層9を介して、基材2と、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4とを接着することができる。
特に、該中間層9に絶縁層を用いることが好ましい。これにより、素子外部への絶縁をより確実に達成できるため、特に電子機器やロボット等に内蔵させる用途において、顕著な効果となる。
中間層の材質は、格別限定されないが、柔軟性を付与する観点で、ゴム又は樹脂を用いることが好ましい。樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等を好ましく例示できる。
本発明の感圧抵抗体は、製造コストを抑えて製造することが可能である。具体的な製造方法は、格別限定されないが、例えば、二色成形法又はスクリーン印刷法などを好ましく例示することができ、これにより、特に製造コストを抑えることができる。例えば上述した特許文献1の縞状導電ゴムシートの製造方法、即ち、交互に多数積層した絶縁性ゴムと導電性ゴムを積層方向と直角にスライスする方法と比較しても、製造コストを抑えることが可能である。
図7は、感圧抵抗体の製造方法の一例を説明する図である。
まず、図7(a)に示すように、基材2を用意し、次いで、図7(b)に示すように、基材2上に中間層9を形成する。
次いで、図7(c)に示すように、中間層9上に、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4を形成して、感圧抵抗体1が得られる。
高抵抗ゴム層3と低抵抗ゴム層4は、何れの方法により形成してもよいが、二色成形法又はスクリーン印刷法により形成することが好ましい。
なお、感圧抵抗体1に中間層9を設けない場合は、該中間層9を形成する工程は省略することができる。
図8は、感圧抵抗体の製造方法の他の例を説明する図である。
まず、図8(a)に示すように、ステージ10を用意し、次いで、図8(b)に示すように、ステージ10上に、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4を載置する。
ステージ10は、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4を載置可能なものであれば、格別限定されず、例えば、上述した電極基盤を用いてもよい。
このとき、図示するように、低抵抗ゴム層4とステージ10との間にスペーサー11を配置することが好ましく、該スペーサー11により、低抵抗ゴム層4の上面が、高抵抗ゴム層3の上面と同じ高さになるように支持されることが好ましい。スペーサー11の上面、即ち低抵抗ゴム層4が載置される面に、易剥離処理を施しておくことも好ましいことである。
次いで、図8(c)に示すように、別途、基材2上に設けられた中間層9を、ステージ10上に載置された高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4に熱圧着させる。
これにより、図8(d)に示すように、中間層9に、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4が転写され、感圧抵抗体1が得られる。
なお、感圧抵抗体1に中間層9を設けない場合は、基材2に直接、高抵抗ゴム層3及び低抵抗ゴム層4を転写することができる。
ステージ10として電極基盤を用いた場合は、該電極基盤からスペーサー11は除去することができる。
図7及び図8の例では、上述した第1態様の感圧抵抗体を製造する場合について説明したが、この説明は、第2態様の感圧抵抗体を製造する場合にも適宜援用することができる。
感圧抵抗体の用途は、格別限定されないが、特に電子機器やロボットに内蔵させる用途において顕著な効果が奏される。
ロボットとしては、格別限定されないが、特に人と接するロボット等を好ましく例示でき、例えば介護用ロボットなどが好適である。
感圧抵抗体をロボットに用いる場合、適用部位は格別限定されないが、例えばロボットハンドなどのような関節を駆動させる部位における圧力(荷重)センサーとして、特に好適に用いることができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
<高抵抗ゴムシートの作製>
負荷する荷重を0kgから3kgまで変化させた際に、10MΩから0.1MΩまで抵抗値が変化するように、非導電性シリコーンゴムに導電性粒子配合し、圧縮成形により、厚さ1mmの高抵抗ゴムシートを作製した。
<低抵抗ゴムシートの作製>
負荷する荷重を0kgから3kgまで変化させた際に、1kΩから1Ωまで抵抗値が変化するように、非導電性シリコーンゴムに導電性粒子を配合し、圧縮成形により、厚さ0.5mmの低抵抗ゴムシートを作製した。
<感圧抵抗体の作製>
高抵抗ゴムシートを、幅0.5mm、長さ5mm、高さ(厚さ)1mmの複数の短冊状断片に切断した。
低抵抗ゴムシートを、幅0.5mm、長さ5mm、高さ(厚さ)0.5mmの複数の短冊状断片に切断した。
次いで、高抵抗ゴム断片と低抵抗ゴム断片を、5mm×5mm角の電極基盤上に、1本ずつ交互に並べた。このとき、図8の例に示したように、低抵抗ゴム断片と電極基盤の間にスペーサーを配置し、低抵抗ゴム断片の上面が、高抵抗ゴム断片の上面と同じ高さになるように支持した。
別途作製された5mm×5mm角の基材に設けられた絶縁層に、電極基盤上に載置された高抵抗ゴム断片(高抵抗ゴム層)及び低抵抗ゴム断片(低抵抗ゴム層)を熱圧着させて転写し、感圧抵抗体を得た。
平面視した際における高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の面積比率は、1:1である。
<試験方法>
感圧抵抗体と電極基盤からなる感圧ゴムモジュールにおいて、電極基盤を感圧抵抗体に向けて押圧し、押圧する荷重を変化させながら、マルチメータにより抵抗値の変化を測定した。測定されたF−R特性を図9に示した。
(実施例2)
ここでは、二色成形により、低抵抗ゴム層及び高抵抗ゴム層を形成する。
まず、実施例1と同様にして、5mm×5mm角の基材上に絶縁層を形成した。
次いで、絶縁層上に、5mm×5mm角、高さ(厚さ)0.5mmの低抵抗ゴム層を成形(一次成形)した。
次いで、低抵抗ゴム層上に、幅0.5mm、長さ5mm、高さ(厚さ)0.5mmの高抵抗ゴム断片(高抵抗ゴム層)を等間隔(0.5mm間隔)で成形(二次成形)し、感圧抵抗体を得た。
ここで、低抵抗ゴム層及び高抵抗ゴム層の各配合は、実施例1と同様である。
平面視した際における高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の面積比率は、1:1である。
得られた感圧抵抗体について、実施例1と同様に試験を行った。測定されたF−R特性は、実施例1と同様のものであった。
(比較例1)
実施例1と同様にして、5mm×5mm角の基材上に絶縁層を形成した。
次いで、絶縁層上に、5mm×5mm角、高さ(厚さ)0.5mmの高抵抗ゴム層を成形し、比較用の感圧抵抗体を得た。
ここで、高抵抗ゴム層の配合は、実施例1と同様である。
得られた感圧抵抗体について、実施例1と同様に試験を行った。測定されたF−R特性を図9に示した。
(比較例2)
実施例1と同様にして、5mm×5mm角の基材上に絶縁層を形成した。
次いで、該絶縁層上に、5mm×5mm角、高さ(厚さ)0.5mmの低抵抗ゴム層を成形し、比較用の感圧抵抗体を得た。
ここで、低抵抗ゴム層の配合は、実施例1と同様である。
得られた感圧抵抗体について、実施例1と同様に試験を行った。測定されたF−R特性を図9に示した。
<評価>
図9に示すように、感圧抵抗体を、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層を組み合わせて構成した実施例1では、荷重に応じた抵抗値の変化を、広い荷重範囲に亘って検出できることがわかる。特に、高抵抗ゴム層あるいは低抵抗ゴム層を単独で用いた比較例1、2場合と比較して、広い荷重範囲に亘って、抵抗値の変化を検出できることがわかる。
具体的には、実施例1では、少なくとも0kg〜2kgの荷重範囲に亘って、抵抗値が連続的に変化することがわかる。これに対して、高抵抗ゴム層を単独で用いた比較例1では、低荷重領域では抵抗値が高すぎて計測できなかった。また、低抵抗ゴム層を単独で用いた比較例2では、高荷重領域では抵抗値が実質的に変化せず、変化を計測できなかった。
更に、実施例1、2において、検出電極側から平面視した際における高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層の面積比率を調整することにより、所望の荷重範囲において、好適な抵抗値変化率が得られるように制御可能であることが確認された。
1:感圧抵抗体
2:基材
3:高抵抗ゴム層
4:低抵抗ゴム層
5:電極基盤
6:基盤本体
8、9:電極
10:ステージ

Claims (8)

  1. 押圧される荷重に応じて抵抗値が変化する感圧抵抗体であって、
    対向して配置される検出電極を押圧した際に、該検出電極と接触可能に配置された、高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層により構成され、
    前記高抵抗ゴム層の少なくとも一部は、前記低抵抗ゴム層よりも前記検出電極側に突出するように配置されていることを特徴とする感圧抵抗体。
  2. 前記検出電極側から平面視した際に、前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層が交互に配置されていることを特徴とする請求項1記載の感圧抵抗体。
  3. 前記検出電極側から平面視した際に、前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層がストライプ状に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の感圧抵抗体。
  4. 前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層は、二色成形法又はスクリーン印刷法により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感圧抵抗体。
  5. 前記高抵抗ゴム層と低抵抗ゴム層が、同一面上に支持されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の感圧抵抗体。
  6. 前記高抵抗ゴム層が、前記低抵抗ゴム層上に部分的に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の感圧抵抗体。
  7. 前記検出電極側から平面視した際における前記高抵抗ゴム層と前記低抵抗ゴム層の面積比率が調整されていることにより、所望の荷重範囲における抵抗値変化率が制御されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の感圧抵抗体。
  8. 前記高抵抗ゴム層の前記低抵抗ゴム層からの突出高さが調整されていることにより、所望の荷重範囲における抵抗値変化率が制御されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の感圧抵抗体。

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CN117109782A (zh) * 2023-08-31 2023-11-24 广州埔慧科技有限公司 压力传感器及其制备方法

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