JP2019009071A - 導電性組成物及び面状発熱体 - Google Patents
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Abstract
【課題】エチレン・α−オレフィン系ゴム中に導電性フィラーを配合した導電性組成物を使用しつつ、PTC特性を有する面状発熱体を提供する。【解決手段】電極部材12a、12bと、導電性組成物の架橋物からなるシート状の発熱本体11とを備える面状発熱体10であって、導電性組成物は、エチレン・α−オレフィン系ゴム及び導電性フィラーを含有し、導電性フィラーがグラファイトであり、導電性組成物におけるグラファイトの含有量が29体積%以上である面状発熱体。【選択図】図1
Description
本発明は、導電性組成物及び面状発熱体に関する。
従来、電気エネルギーを熱に変換する面状発熱体が種々提案されており、古くは、ゴムシートや樹脂シートにニクロム線等の金属発熱体を埋設したものが提案されている。このような金属発熱体を用いた面状発熱体は、電圧を印加すると、一方的に温度が上昇し続けるため、ヒータ―として使用するためには、センサで温度を測定し、測定結果に基づいて温度制御を行う必要があった。
また、別のタイプの面状発熱体として、ポリマー(ゴムを含む)中に導電性カーボンブラック等を分散させた組成物を用いた面状発熱体が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、別のタイプの面状発熱体として、ポリマー(ゴムを含む)中に導電性カーボンブラック等を分散させた組成物を用いた面状発熱体が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1、2に記載された面状発熱体では、導電性フィラーとして、導電性カーボンブラックが使用されたり、導電性カーボンブラックとグラファイトとが併用されたりしている。また、導電性カーボンブラックをポリマー中に分散させて、ポリマー組成物に導電性を付与する手法は、極めて一般的な手法である。
このような面状発熱体については、正の温度抵抗係数(PTC(Positive Temperature Coefficient)特性)を有すると考えられていた(特許文献2、第1頁右欄参照)。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、ゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを選択し、当該エチレン・α−オレフィン系ゴム中に、主たる導電性フィラーとして、導電性カーボンブラックを含有させた導電性組成物は、PTC特性を示さないことが明らかとなった。
このような面状発熱体については、正の温度抵抗係数(PTC(Positive Temperature Coefficient)特性)を有すると考えられていた(特許文献2、第1頁右欄参照)。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、ゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを選択し、当該エチレン・α−オレフィン系ゴム中に、主たる導電性フィラーとして、導電性カーボンブラックを含有させた導電性組成物は、PTC特性を示さないことが明らかとなった。
このような状況のもと、本発明者らは、ゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを選択し、当該エチレン・α−オレフィン系ゴム中に導電性フィラーを配合した導電性組成物であって、PTC特性を有する導電性組成物を提供すべく鋭意検討を行い、本発明を完成した。
本発明の導電性組成物は、エチレン・α−オレフィン系ゴム及び導電性フィラーを含有する導電性組成物であって、
上記導電性フィラーは、グラファイトであり、
上記導電性組成物における上記グラファイトの含有量は、29体積%以上である、ことを特徴とする。
上記導電性フィラーは、グラファイトであり、
上記導電性組成物における上記グラファイトの含有量は、29体積%以上である、ことを特徴とする。
本発明の導電性組成物は、導電性フィラーがグラファイトであるため、ゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを採用しつつ、PTC特性を有している。
また、上記導電性組成物は、グラファイトを所定量含有しているため、PTC特性を有する発熱体用材料として好適に使用することができる。
また、上記導電性組成物は、グラファイトを所定量含有しているため、PTC特性を有する発熱体用材料として好適に使用することができる。
上記導電性組成物において、上記グラファイトは土状黒鉛が好ましい。
上記導電性組成物において、上記グラファイトの含有量は、37体積%以上であることが好ましい。
これらの場合、長期保管時の安定性により優れるからである。
上記導電性組成物において、上記グラファイトの含有量は、37体積%以上であることが好ましい。
これらの場合、長期保管時の安定性により優れるからである。
本発明の面状発熱体は、電極部材とシート状の発熱本体とを備え、
上記発熱本体が上記導電性組成物の架橋物からなることを特徴とする。
上記発熱本体が上記導電性組成物の架橋物からなることを特徴とする。
上記面状発熱体は、上記導電性組成物の架橋物からなる発熱本体を備えているため、PTC特性を有するヒータである。
上記面状発熱体は、上記導電性組成物がゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを採用しているため、高温(例えば、80〜120℃程度)で発熱させる面状発熱体や、屋外でも使用することができる面状発熱体として好適である。
更に、上記導電性組成物は導電性フィラーがグラファイトであるため、上記発熱本体は、導電性フィラーとして導電性カーボンブラックが用いられた同程度の固有体積抵抗率を有する面状発熱体に比べて、硬度が高くなりにくく、柔軟性に優れる発熱本体を備えた面状発熱体を設計するのに適している。
上記面状発熱体は、上記導電性組成物がゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを採用しているため、高温(例えば、80〜120℃程度)で発熱させる面状発熱体や、屋外でも使用することができる面状発熱体として好適である。
更に、上記導電性組成物は導電性フィラーがグラファイトであるため、上記発熱本体は、導電性フィラーとして導電性カーボンブラックが用いられた同程度の固有体積抵抗率を有する面状発熱体に比べて、硬度が高くなりにくく、柔軟性に優れる発熱本体を備えた面状発熱体を設計するのに適している。
本発明の導電性組成物は、ゴム成分としてエチレン・α−オレフィン系ゴムを使用しつつ、PTC特性を有する。
本発明の面状発熱体は、PTC特性を有する発熱体であり、耐熱性、耐候性に優れる。
本発明の面状発熱体は、PTC特性を有する発熱体であり、耐熱性、耐候性に優れる。
以下、本発明の実施形態に係る導電性組成物及び面状発熱体について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る面状発熱体の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示す面状発熱体10は、シート状で平面視長方形の発熱本体11と、2本の電極本体12a、12bとを備え、電極本体12a、12bが、発熱本体11の対向する長辺のそれぞれの近傍に埋設されている。
面状発熱体10では、電極本体12a、12b間に電圧を印加して発熱本体11に通電することにより、発熱本体11を発熱させる。
図1は、本発明の実施形態に係る面状発熱体の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示す面状発熱体10は、シート状で平面視長方形の発熱本体11と、2本の電極本体12a、12bとを備え、電極本体12a、12bが、発熱本体11の対向する長辺のそれぞれの近傍に埋設されている。
面状発熱体10では、電極本体12a、12b間に電圧を印加して発熱本体11に通電することにより、発熱本体11を発熱させる。
発熱本体11は、エチレン・α−オレフィン系ゴム及び導電性フィラーを含有する導電性組成物の架橋物からなる。そのため、発熱本体11は、導電性を有しており、電極本体12a、12b間に電圧を印加することで発熱する。
上記導電性組成物は、導電性フィラーを分散させるゴム成分として、耐熱性、耐候性に優れたエチレン・α−オレフィン系ゴムが用いられている。そのため、上記導電性組成物の架橋物からなる発熱本体11を備えた面状発熱体10は、例えば80〜120℃程度の高温域で発熱可能なヒータとして使用することができる。また、面状発熱体10は、屋内だけでなく、屋外で使用するヒータとしても適している。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)、エチレン−オクテンゴム(EOM)等が挙げられる。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)、エチレン−オクテンゴム(EOM)等が挙げられる。
上記導電性組成物において、上記導電性フィラーは、グラファイトである。
これまで、ポリマー(ゴムを含む)中に導電性フィラーを分散させた導電性組成物を用いた発熱体の分野では、導電性フィラーとして導電性カーボンブラックが汎用されていた。また、導電性カーボンブラックを用いた導電性組成物はPTC特性を有すると考えられてきた。しかしながら、上述した通り、エチレン・α−オレフィン系ゴム中に導電性フィラーを分散させる場合、導電性フィラーとして導電性カーボンブラックを用いると、導電性組成物がPTC特性を示さないことが明らかとなった。
これに対して、上記導電性組成物は、導電性フィラーとしてグラファイトが用いられているため、発熱本体11はPTC特性を有するものとなる。
これまで、ポリマー(ゴムを含む)中に導電性フィラーを分散させた導電性組成物を用いた発熱体の分野では、導電性フィラーとして導電性カーボンブラックが汎用されていた。また、導電性カーボンブラックを用いた導電性組成物はPTC特性を有すると考えられてきた。しかしながら、上述した通り、エチレン・α−オレフィン系ゴム中に導電性フィラーを分散させる場合、導電性フィラーとして導電性カーボンブラックを用いると、導電性組成物がPTC特性を示さないことが明らかとなった。
これに対して、上記導電性組成物は、導電性フィラーとしてグラファイトが用いられているため、発熱本体11はPTC特性を有するものとなる。
上記グラファイトとしては従来公知のグラファイトを用いることができる。
上記グラファイトは、鱗片状黒鉛、塊状黒鉛(鱗状黒鉛)、土状黒鉛等の天然黒鉛であっても良いし、人造黒鉛であってもよい。また、天然黒鉛を処理した球状化黒鉛等であってもよい。
上記グラファイトとしては加熱により形状の変化しにくいものが好ましい。この場合、発熱体の性能がより安定化するからである。
上記グラファイトは、鱗片状黒鉛、塊状黒鉛(鱗状黒鉛)、土状黒鉛等の天然黒鉛であっても良いし、人造黒鉛であってもよい。また、天然黒鉛を処理した球状化黒鉛等であってもよい。
上記グラファイトとしては加熱により形状の変化しにくいものが好ましい。この場合、発熱体の性能がより安定化するからである。
上記グラファイトとしては、土状黒鉛がより好ましい。
上記導電性組成物の架橋物を室温下で長期間保管した際に、体積固有抵抗率の変化が特に小さいからである。
上記導電性組成物の架橋物を室温下で長期間保管した際に、体積固有抵抗率の変化が特に小さいからである。
上記導電性組成物における上記グラファイトの含有量は、29体積%以上である。
上記グラファイトの含有量が29体積%未満では、導電性フィラーの量が少なく、導電性組成物の体積固有抵抗率が大きすぎるため、上記導電性組成物の架橋物からなる発熱本体11は、通電しても発熱しない。
上記グラファイトの含有量は37体積%以上が好ましい。上記導電性組成物の架橋物を室温下で長期間保管した際に、体積固有抵抗率の変化が小さいからである。
上記グラファイトの含有量が29体積%未満では、導電性フィラーの量が少なく、導電性組成物の体積固有抵抗率が大きすぎるため、上記導電性組成物の架橋物からなる発熱本体11は、通電しても発熱しない。
上記グラファイトの含有量は37体積%以上が好ましい。上記導電性組成物の架橋物を室温下で長期間保管した際に、体積固有抵抗率の変化が小さいからである。
一方、上記導電性組成物における上記グラファイトの含有量の上限は、50体積%が好ましい。上記グラファイトの含有量が50体積%を超えると、加工が困難になるからである。
上記グラファイトの含有量のより好ましい上限は、44体積%である。
上記グラファイトの含有量のより好ましい上限は、44体積%である。
本発明の実施形態において、上記導電性組成物は、PTC特性を損なわなければ、グラファイト以外の他の導電性フィラーを含有してもよく、例えば、導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブ、炭素繊維、窒化ホウ素等を含有していても良い。ただし、PTC特性を損ないやすい観点から導電性カーボンブラックや、カーボンナノチューブ、炭素繊維は含有しないことが好ましく、含有する場合であっても、導電性フィラー全体に対して導電性カーボンブラックは5重量%未満、カーボンナノチューブや炭素繊維は2重量%未満であることが好ましい。
上記導電性組成物は、上記導電性フィラーとして実質的にグラファイトのみを含有することが好ましく、具体的には、上記導電性フィラーとしてグラファイトを、95重量%超〜100重量%含有することが好ましく、98重量%超〜100重量%含有することがより好ましい。
上記導電性組成物は、上記導電性フィラーとして実質的にグラファイトのみを含有することが好ましく、具体的には、上記導電性フィラーとしてグラファイトを、95重量%超〜100重量%含有することが好ましく、98重量%超〜100重量%含有することがより好ましい。
また、発熱本体11は、上記導電性組成物の架橋物からなる。そのため、導電性組成物は、架橋剤を含有してもよい。
上記架橋剤としては、従来公知の架橋剤を用いることができる。具体例としては、例えば、有機過酸化物、硫黄系加硫剤等が挙げられる。これらのなかでは、架橋により物性が低下しにくく、架橋後の耐熱性により優れる点から有機過酸化物が好ましい。
上記架橋剤としては、従来公知の架橋剤を用いることができる。具体例としては、例えば、有機過酸化物、硫黄系加硫剤等が挙げられる。これらのなかでは、架橋により物性が低下しにくく、架橋後の耐熱性により優れる点から有機過酸化物が好ましい。
上記有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル類、ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等が挙げられる。
上記有機過酸化物の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜6重量部がより好ましい。
上記有機過酸化物の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜6重量部がより好ましい。
上記導電性組成物が架橋剤を含有する場合、上記導電性組成物は、更に共架橋剤を含有しても良く、上記架橋剤が有機過酸化物である場合は、共架橋剤を含有することが好ましい。共架橋剤を用いることにより、架橋密度を高め、架橋物の硬度(弾性率)をより高めることができ、屈曲性の向上につながる。
上記共架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、液状ポリブタジエン、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、アクリル酸亜鉛やメタクリル酸亜鉛等のα−β−不飽和有機酸の金属塩等が挙げられる。これらは1種類を用いても良いし、2種類以上併用しても良い。
上記共架橋剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。
上記導電性組成物の架橋物は、上記導電性組成物を電子線架橋したものであってもよい。
上記共架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、液状ポリブタジエン、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、アクリル酸亜鉛やメタクリル酸亜鉛等のα−β−不飽和有機酸の金属塩等が挙げられる。これらは1種類を用いても良いし、2種類以上併用しても良い。
上記共架橋剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。
上記導電性組成物の架橋物は、上記導電性組成物を電子線架橋したものであってもよい。
上記導電性組成物は、更に必要に応じて、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、加工助剤、安定剤等を含有していてもよい。これらの各種添加剤は、それぞれ1種類のものを使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
上記加硫促進剤は、硫黄系加硫剤とともに使用される。その具体例としては、例えば、チウラム系、スルフェンアミド系、ジチオカルバミン酸塩系、グアニジン系、チオクレア系等の加硫促進剤が挙げられる。
上記加流促進剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましい。
上記加硫促進剤は、硫黄系加硫剤とともに使用される。その具体例としては、例えば、チウラム系、スルフェンアミド系、ジチオカルバミン酸塩系、グアニジン系、チオクレア系等の加硫促進剤が挙げられる。
上記加流促進剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましい。
上記老化防止剤としては、例えば、ジアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤等が挙げられる。
上記老化防止剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましい。
上記老化防止剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましい。
上記可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)等のジアルキルフタレート、ジオクチルアジペート(DOA)等のジアルキルアジペート、ジオクチルセバケート(DOS)等のジアルキルセバケート等が挙げられる。
上記可塑剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜40重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましい。
上記可塑剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜40重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましい。
上記加工助剤としては、例えば、プロセスオイルを用いることができる。上記プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、芳香族オイル等が挙げられる。
上記加工助剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜40重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましい。
上記加工助剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン系ゴム100重量部に対して、0.1〜40重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましい。
上記発熱本体は、厚さが0.1〜1.0mmであることが好ましい。
上記発熱本体の厚さが0.1mm未満では、耐久性が不充分になることがある。一方、上記厚さが1.0mmを超えると、柔軟性に劣り、自由な変形が阻害されるおそれがある。
上記発熱本体の厚さが0.1mm未満では、耐久性が不充分になることがある。一方、上記厚さが1.0mmを超えると、柔軟性に劣り、自由な変形が阻害されるおそれがある。
上記発熱本体の表面及び/又は裏面には、保護層等の他の層が積層されていても良い。
上記保護層としては、例えば、導電性フィラーを含有しない以外は、上記導電性組成物と同様の配合を有する組成物を用いてなる層や、絶縁性の樹脂フィルムからなる層が挙げられる。
また、上記他の層として発熱本体の片面に断熱性の発泡体フィルムからなる層を積層しても良く、この場合、上記発泡体フィルムを積層した側と反対側の面のみを発熱面とすることができる。
また、上記他の層として、上記面状発熱体を他の部材に貼り付けるための接着剤層や粘着剤層が形成されていてもよい。
上記保護層としては、例えば、導電性フィラーを含有しない以外は、上記導電性組成物と同様の配合を有する組成物を用いてなる層や、絶縁性の樹脂フィルムからなる層が挙げられる。
また、上記他の層として発熱本体の片面に断熱性の発泡体フィルムからなる層を積層しても良く、この場合、上記発泡体フィルムを積層した側と反対側の面のみを発熱面とすることができる。
また、上記他の層として、上記面状発熱体を他の部材に貼り付けるための接着剤層や粘着剤層が形成されていてもよい。
電極本体12a、12bは特に限定されず、導電材料からなり柔軟性を有するものであればよく、具体例としては、例えば、平編スズメッキ銅線のような銅線を編んで扁平な紐状としたもの、ニッケル箔、銅線や導電性の繊維からなる網状物等が挙げられる。
これらのなかでは、電極本体の厚さが薄くなり、耐屈曲疲労性に優れる点から、平編スズメッキ銅線のような扁平な紐状の電極が好ましい。
これらのなかでは、電極本体の厚さが薄くなり、耐屈曲疲労性に優れる点から、平編スズメッキ銅線のような扁平な紐状の電極が好ましい。
上記面状発熱体において、各部材のサイズは特に限定されず、必要とされる発熱量等を考慮して適宜選択すればよい。
上記面状発熱体の発熱能力を示すヒータ容量(W)は電圧と電流との積であり、発熱本体の体積固有抵抗率をρ、発熱本体の厚さをt、電極本体間の距離をL、電極本体の有効幅をw、電極本体間抵抗をR、電極本体間に印加する電圧をVとすると、
R=(ρ×L)/(t×w)
W=V2/R
であるから、ヒータ容量(W)は、
W=V2・(t×w)/(ρ×L)
で表される。
このことから、上記面状発熱体では、要求される発熱量(ヒータ容量)に応じて、発熱本体の体積固有抵抗率や厚さ、電極本体間の距離や電極本体の有効幅、印加電圧等を適宜選択すればよい。
上記面状発熱体の発熱能力を示すヒータ容量(W)は電圧と電流との積であり、発熱本体の体積固有抵抗率をρ、発熱本体の厚さをt、電極本体間の距離をL、電極本体の有効幅をw、電極本体間抵抗をR、電極本体間に印加する電圧をVとすると、
R=(ρ×L)/(t×w)
W=V2/R
であるから、ヒータ容量(W)は、
W=V2・(t×w)/(ρ×L)
で表される。
このことから、上記面状発熱体では、要求される発熱量(ヒータ容量)に応じて、発熱本体の体積固有抵抗率や厚さ、電極本体間の距離や電極本体の有効幅、印加電圧等を適宜選択すればよい。
上記面状発熱体は、図1に示した構成を備えるものに限定されるわけではなく、例えば、図2に示した構成を備えるものであってもよい。
図2(a)、(b)は、それぞれ本発明の実施形態に係る面状発熱体の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図2(a)、(b)は、それぞれ本発明の実施形態に係る面状発熱体の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図2(a)に示す面状発熱体20は、シート状で平面視長方形の発熱本体21と、3本の電極本体22a、22b、22cとを備え、電極本体22a、22b、22cが、発熱本体21の長辺とほぼ平行に、ほぼ等間隔で埋設されている。
面状発熱体20では、電極本体22a、22b間、及び、電極本体22b、22c間に電圧を印加し(例えば、電極本体22a及び22cをプラス電極、電極本体22bをマイナス電極として電圧を印加し)、発熱本体21に通電することにより、発熱本体21を発熱させる。
面状発熱体20では、電極本体22a、22b間、及び、電極本体22b、22c間に電圧を印加し(例えば、電極本体22a及び22cをプラス電極、電極本体22bをマイナス電極として電圧を印加し)、発熱本体21に通電することにより、発熱本体21を発熱させる。
図2(b)に示す面状発熱体30は、シート状で平面視長方形の発熱本体31と、5本の電極本体32a〜32eとを備え、電極本体32a〜32eが、発熱本体31の長辺とほぼ平行に、ほぼ等間隔で埋設されている。
面状発熱体30では、電極本体32a、32b間、電極本体32b、32c間、電極本体32c、32d間、及び、電極本体32d、32e間に電圧を印加し(例えば、電極本体32a、32c及び32eをプラス電極、電極本体32b及び32dをマイナス電極として電圧を印加し)、発熱本体31に通電することにより、発熱本体31を発熱させる。
面状発熱体30では、電極本体32a、32b間、電極本体32b、32c間、電極本体32c、32d間、及び、電極本体32d、32e間に電圧を印加し(例えば、電極本体32a、32c及び32eをプラス電極、電極本体32b及び32dをマイナス電極として電圧を印加し)、発熱本体31に通電することにより、発熱本体31を発熱させる。
このように、本発明の実施形態に係る面状発熱体は、3本以上の電極本体を備えていても良い。同一形状の発熱本体に対して、電極本体の本数を増やしたり減らしたりすることで、電極本体間の距離を調整することができ、これにより発熱本体の発熱量を調整することができる。
また、上記面状発熱体が3本以上の電極本体を備えている場合、各電極本体間の距離は必ずしも等間隔である必要はない。各電極本体間の距離を異なるものとすることにより、同一の電源を使用しつつ電極本体に挟まれた領域毎に発熱温度を異なる温度とすることもできる。
また、上記面状発熱体が3本以上の電極本体を備えている場合、各電極本体間の距離は必ずしも等間隔である必要はない。各電極本体間の距離を異なるものとすることにより、同一の電源を使用しつつ電極本体に挟まれた領域毎に発熱温度を異なる温度とすることもできる。
本発明の実施形態に係る面状発熱体において、図2(a)(b)に示したような3本以上の複数本の電極本体を備える面状発熱体では、電極本体の本数は複数本であり、かつ最も外側に位置する2本の電極本体(図2(a)中の電極本体22a、22cや、図2(b)中の電極本体32a、32e)は、同極の電極本体であることが好ましい。このような構成を備えると、面状発熱体を柱状の部材に巻きつけて使用する場合に、最も外側に位置する2本の電極本体同士が接触しても短絡することが無いからである。
本発明の実施形態に係る面状発熱体は、図3に示した構成を備えるものであってもよい。
図3(a)、(b)は、それぞれ本発明の実施形態に係る面状発熱体の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図3(a)に示す面状発熱体40は、図1に示した面状発熱体10と同様の構成を備えたうえで、更に発熱本体41に、互いに平行な複数本のスリット43が設けられている。スリット43は、電極本体42a、42bにほぼ垂直な方向に電極本体42a、42b間の全体に渡って形成されている。
発熱本体41にスリット43を設けることにより、発熱本体41(面状発熱体40)がより自由に変形しやすくなり、例えば、発熱本体にスリットが形成された面状発熱体は、曲面に貼り付けて使用するのにより適する。
図3(a)、(b)は、それぞれ本発明の実施形態に係る面状発熱体の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図3(a)に示す面状発熱体40は、図1に示した面状発熱体10と同様の構成を備えたうえで、更に発熱本体41に、互いに平行な複数本のスリット43が設けられている。スリット43は、電極本体42a、42bにほぼ垂直な方向に電極本体42a、42b間の全体に渡って形成されている。
発熱本体41にスリット43を設けることにより、発熱本体41(面状発熱体40)がより自由に変形しやすくなり、例えば、発熱本体にスリットが形成された面状発熱体は、曲面に貼り付けて使用するのにより適する。
発熱本体にスリットが設けられている場合、各スリットは、図3(a)に示すように電極本体間の全体に渡って形成されている必要は無く、図3(b)に示したような複数本のスリット53が形成されていてもよい。図3(b)中、50は面状発熱体、51は発熱本体、52a、52bは電極本体である。
勿論、上記発熱本体にスリットを設ける場合、その形成位置や本数は何ら限定されず任意であり、面状発熱体の変形態様を考慮して適切な位置に形成すれば良い。
また、上記スリットは、発熱本体を厚さ方向に貫通するように設けられていても良いし、発熱本体の厚さ方向の一部にのみ設けられていても良い。
また、上記スリットは、発熱本体を厚さ方向に貫通するように設けられていても良いし、発熱本体の厚さ方向の一部にのみ設けられていても良い。
次に、上記導電性組成物を用いた面状発熱体の製造方法の一例について説明する。
(1)まず、導電性組成物を調製する。
上記導電性組成物は、例えば、エチレン−α−オレフィン系ゴム、グラファイト、架橋剤、及び、必要に応じて添加する各種添加剤を、バンバリーミキサ、ニーダー、オープンロール等を用いて混練することにより調製する。
(1)まず、導電性組成物を調製する。
上記導電性組成物は、例えば、エチレン−α−オレフィン系ゴム、グラファイト、架橋剤、及び、必要に応じて添加する各種添加剤を、バンバリーミキサ、ニーダー、オープンロール等を用いて混練することにより調製する。
(2)次に、上記導電性組成物をシート状に加工し、未架橋ゴムシートを作製する。
ここで、上記導電性組成物の加工は、ロール加工、カレンダー加工等の従来公知の方法により行えば良い。
なお、このときの加工温度は、例えば、20〜120℃程度である。
ここで、上記導電性組成物の加工は、ロール加工、カレンダー加工等の従来公知の方法により行えば良い。
なお、このときの加工温度は、例えば、20〜120℃程度である。
(3)次に、上記(2)の工程で作製した未架橋ゴムシートを架橋するとともに、上記電極本体と一体化し、面状発熱体を完成する。具体的には、例えば、
(3−1)未架橋ゴムシートを2枚作製し、電極本体を2枚のゴムシートの間の所定の位置に挟みこみ、上記ゴムシートと上記電極本体との積層物をプレス成型用の金型内部で加圧・加熱することにより、未架橋ゴムシートを架橋するとともに、上記電極本体と一体化させる。
この場合、未架橋ゴムシートが架橋成形され、電極本体が発熱本体に架橋接着された面状発熱体を製造することができる。
(3−1)未架橋ゴムシートを2枚作製し、電極本体を2枚のゴムシートの間の所定の位置に挟みこみ、上記ゴムシートと上記電極本体との積層物をプレス成型用の金型内部で加圧・加熱することにより、未架橋ゴムシートを架橋するとともに、上記電極本体と一体化させる。
この場合、未架橋ゴムシートが架橋成形され、電極本体が発熱本体に架橋接着された面状発熱体を製造することができる。
本工程(3)は、また、例えば、
(3−2)1枚の未架橋ゴムシートの片面の所定の位置の電極本体を載置し、この状態で、プレス成型用の金型内部で加圧・加熱することにより、未架橋ゴムシートを架橋するとともに、上記電極本体と一体化させる。
この場合、電極本体の一部が発熱本体の表面に露出した状態で、電極本体が発熱本体に一体化された面状発熱体を製造することができる。
(3−2)1枚の未架橋ゴムシートの片面の所定の位置の電極本体を載置し、この状態で、プレス成型用の金型内部で加圧・加熱することにより、未架橋ゴムシートを架橋するとともに、上記電極本体と一体化させる。
この場合、電極本体の一部が発熱本体の表面に露出した状態で、電極本体が発熱本体に一体化された面状発熱体を製造することができる。
本工程(3)では、電極本体を未架橋ゴムシートとともに加圧・加熱する前に、当該電極本体の表面に接着剤を塗布しておいても良い。これにより、上記電極本体と上記発熱本体との接合をより強固にすることができる。
なお、上記電極本体と上記発熱本体との間に接着剤を介在させる場合、この接着剤が絶縁層として電極本体間の導通を阻害しないようにする必要がある。その方策としては、例えば、(a)接着剤を電極本体の一部にのみ塗布する、(b)接着剤を薄く塗布しておき、プレス成形時に導電体である導電性組成物が電極側に拡散し、電極と接することができるようにする、(c)接着剤として導電性接着剤を使用する等を採用することができる。
なお、上記電極本体と上記発熱本体との間に接着剤を介在させる場合、この接着剤が絶縁層として電極本体間の導通を阻害しないようにする必要がある。その方策としては、例えば、(a)接着剤を電極本体の一部にのみ塗布する、(b)接着剤を薄く塗布しておき、プレス成形時に導電体である導電性組成物が電極側に拡散し、電極と接することができるようにする、(c)接着剤として導電性接着剤を使用する等を採用することができる。
また、本工程(3)では、電極本体と発熱本体とを一体化させた後、更に必要に応じて、保護層や、接着剤層又は粘着剤層等の形成を行ってもよい。
このような工程を経ることにより、本発明の実施形態に係る導電性組成物を調製することができ、上記導電性組成物を用いて、本発明の実施形態に係る面状発熱体を製造することができる。
このような工程を経ることにより、本発明の実施形態に係る導電性組成物を調製することができ、上記導電性組成物を用いて、本発明の実施形態に係る面状発熱体を製造することができる。
本発明の実施形態に係る導電性組成物は、面状発熱体の材料として用いることができる。
その他、帯電防止部材用の材料、シールド部材の材料、熱伝導シートの材料などにも好適に用いることができる。
本発明の実施形態に係る面状発熱体は、種々の用途に使用することができる。
具体的には、例えば、二輪車や自動車のハンドルヒータ、床面や座面の暖房器具、道路や家屋の屋根に設置する融雪装置、食品等の保温器具、カイロ(懐炉)等、様々な用途に使用することできる。
また、上記面状発熱体は、曲面に貼り付けて使用したり、使用時に変形する態様で使用したりするのにも適している。
その他、帯電防止部材用の材料、シールド部材の材料、熱伝導シートの材料などにも好適に用いることができる。
本発明の実施形態に係る面状発熱体は、種々の用途に使用することができる。
具体的には、例えば、二輪車や自動車のハンドルヒータ、床面や座面の暖房器具、道路や家屋の屋根に設置する融雪装置、食品等の保温器具、カイロ(懐炉)等、様々な用途に使用することできる。
また、上記面状発熱体は、曲面に貼り付けて使用したり、使用時に変形する態様で使用したりするのにも適している。
以下、本発明について実施例を掲げてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(原材料)
エチレン−プロピレンゴム(EPM):EP123(JSR社製)
グラファイト:土状黒鉛 AP(日本黒鉛商事社製)
グラファイト:人造黒鉛 PAG−1500(日本黒鉛商事社製)
グラファイト:天然黒鉛 CGB−10(日本黒鉛商事社製)
導電性カーボンブラック:トーカブラック♯5500(東海カーボン社製)
導電性カーボンブラック:デンカブラックFX−35(電気化学工業社製)
導電性カーボンブラック:ケッチェンブラックEC300J(ライオン社製)
ステアリン酸:ステアリン酸50S(新日本理化社製)
酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(ハクスイテック社製)
老化防止剤:ノクラックMB(大内新興化学工業社製)
老化防止剤:ノクラック224(大内新興化学工業社製)
架橋剤(有機過酸化物):パーヘキサ25B−40(日本油脂社製)
エチレン−プロピレンゴム(EPM):EP123(JSR社製)
グラファイト:土状黒鉛 AP(日本黒鉛商事社製)
グラファイト:人造黒鉛 PAG−1500(日本黒鉛商事社製)
グラファイト:天然黒鉛 CGB−10(日本黒鉛商事社製)
導電性カーボンブラック:トーカブラック♯5500(東海カーボン社製)
導電性カーボンブラック:デンカブラックFX−35(電気化学工業社製)
導電性カーボンブラック:ケッチェンブラックEC300J(ライオン社製)
ステアリン酸:ステアリン酸50S(新日本理化社製)
酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(ハクスイテック社製)
老化防止剤:ノクラックMB(大内新興化学工業社製)
老化防止剤:ノクラック224(大内新興化学工業社製)
架橋剤(有機過酸化物):パーヘキサ25B−40(日本油脂社製)
(実施例1〜5、比較例1〜5)
(1)導電性組成物の調製
エチレン−プロピレンゴム及びグラファイト等の導電性フィラーと、他の原材料とを、表1に示した配合量となるように、1Lのバンバリーミキサで充填率65%にて混練し、導電性組成物を調製した。
(1)導電性組成物の調製
エチレン−プロピレンゴム及びグラファイト等の導電性フィラーと、他の原材料とを、表1に示した配合量となるように、1Lのバンバリーミキサで充填率65%にて混練し、導電性組成物を調製した。
(2)未架橋ゴムシートの作製
次に、得られた導電性組成物を、10インチロール(ロール温度80℃)を用いてシート状に加工し、厚さ0.4mmの未架橋ゴムシートを作製した。
この未架橋ゴムシートを裁断し、幅86mm×長さ100mmの未架橋ゴムシートを2枚作製した。
次に、得られた導電性組成物を、10インチロール(ロール温度80℃)を用いてシート状に加工し、厚さ0.4mmの未架橋ゴムシートを作製した。
この未架橋ゴムシートを裁断し、幅86mm×長さ100mmの未架橋ゴムシートを2枚作製した。
(3)電極本体の前処理
平編スズメッキ銅線(三沢電線社製、MSD−6238:平編線(TBC)0.5mm2、幅3mm、厚さ0.5mm)を長さ120mmに切断した。
次に、平編スズメッキ銅線をポリオレフィン用接着付与剤(東洋紡社製、ハードレンM−28P)のトルエン溶液(濃度:10重量%)に浸漬し、接着剤付き電極本体を作製した。
平編スズメッキ銅線(三沢電線社製、MSD−6238:平編線(TBC)0.5mm2、幅3mm、厚さ0.5mm)を長さ120mmに切断した。
次に、平編スズメッキ銅線をポリオレフィン用接着付与剤(東洋紡社製、ハードレンM−28P)のトルエン溶液(濃度:10重量%)に浸漬し、接着剤付き電極本体を作製した。
(4)面状発熱体の作製
上記(2)で作製した2枚の未架橋ゴムシートの間に上記(3)で作製した接着剤付き電極本体を挟み込み、これをプレス成型用の金型内部に投入し、加流成形した。これにより、2枚の未架橋ゴムシート及び2本の電極本体が一体化され、発熱本体に2本の電極本体が埋設された図1に示した構造の面状発熱体を完成した。
このとき、加流成形は、面圧7.5MPa、金型温度160℃で40分の条件で行った。
上記(2)で作製した2枚の未架橋ゴムシートの間に上記(3)で作製した接着剤付き電極本体を挟み込み、これをプレス成型用の金型内部に投入し、加流成形した。これにより、2枚の未架橋ゴムシート及び2本の電極本体が一体化され、発熱本体に2本の電極本体が埋設された図1に示した構造の面状発熱体を完成した。
このとき、加流成形は、面圧7.5MPa、金型温度160℃で40分の条件で行った。
また、本工程では、2本の電極本体を以下のように配置した。
即ち、2本の電極本体は、未架橋ゴムシートの長辺に平行となり、電極本体間の距離が80mmとなり、かつ電極本体の端部が未架橋ゴムシートから20mm突出するように、それぞれ未架橋ゴムシートの長辺の近傍に配置した。
なお、各実施例及び比較例では、上述した方法によって、下記評価に必要な個数の面状発熱体を作製した。
即ち、2本の電極本体は、未架橋ゴムシートの長辺に平行となり、電極本体間の距離が80mmとなり、かつ電極本体の端部が未架橋ゴムシートから20mm突出するように、それぞれ未架橋ゴムシートの長辺の近傍に配置した。
なお、各実施例及び比較例では、上述した方法によって、下記評価に必要な個数の面状発熱体を作製した。
実施例及び比較例で作製した面状発熱体について下記の方法で評価した。結果を表2に示した。
(1)体積固有抵抗率(Ω・cm)
実施例及び比較例のそれぞれで作製した面状発熱体について、作製後、室温で1日保管し、その後、デジタルマルチメータ(三和電気計器社製、PC773)を使用して、電極本体間の電気抵抗を測定することによって体積固有抵抗率を測定した。
上記体積固有抵抗率は、10個のサンプルの平均値として算出した。
実施例及び比較例のそれぞれで作製した面状発熱体について、作製後、室温で1日保管し、その後、デジタルマルチメータ(三和電気計器社製、PC773)を使用して、電極本体間の電気抵抗を測定することによって体積固有抵抗率を測定した。
上記体積固有抵抗率は、10個のサンプルの平均値として算出した。
(2)通電時における体積固有抵抗率の変化率(%)
作製した面状発熱体の電極本体間に所定の交流電圧(表2参照)を印加し、交流電圧を印加してから10分後及び1時間後のそれぞれの時点で発熱本体に流れる電流値を測定して抵抗値を算出し、固有体積抵抗率(Ω・cm)を求めた。
その後、下記計算式に基づいて、通電時の体積固有抵抗率の変化率を算出した。
通電時の体積固有抵抗率の変化率(%)={[(電圧印加1時間後の体積固有抵抗率)−(電圧印加10分後の体積固有抵抗率)]/(電圧印加10分後の体積固有抵抗率)}×100
なお、電圧を印加してから10分後及び1時間のそれぞれの体積固有抵抗率は、10個のサンプルの平均値として算出した。また、印加電圧は70℃程度で発熱させることを目指して設定した。
作製した面状発熱体の電極本体間に所定の交流電圧(表2参照)を印加し、交流電圧を印加してから10分後及び1時間後のそれぞれの時点で発熱本体に流れる電流値を測定して抵抗値を算出し、固有体積抵抗率(Ω・cm)を求めた。
その後、下記計算式に基づいて、通電時の体積固有抵抗率の変化率を算出した。
通電時の体積固有抵抗率の変化率(%)={[(電圧印加1時間後の体積固有抵抗率)−(電圧印加10分後の体積固有抵抗率)]/(電圧印加10分後の体積固有抵抗率)}×100
なお、電圧を印加してから10分後及び1時間のそれぞれの体積固有抵抗率は、10個のサンプルの平均値として算出した。また、印加電圧は70℃程度で発熱させることを目指して設定した。
(3)発熱温度の変化率(%)
作製した面状発熱体の電極本体間に所定の交流電圧(表2参照)を印加し、印加してから10分後及び1時間後のそれぞれの時点における発熱本体の発熱温度を測定した。
ここで、発熱温度は、日本アビオニクス社製の赤外線サーモグラフィ(TVS−200)を使用して測定した。このとき、発熱本体における任意の5か所の温度を測定し、その平均値を発熱温度とした。
その後、下記計算式に基づいて発熱温度の変化率を算出した。
発熱温度の変化率(%)={[(電圧印加1時間後の発熱温度)−(電圧印加10分後の発熱温度)]/(電圧印加10分後の発熱温度)}×100
作製した面状発熱体の電極本体間に所定の交流電圧(表2参照)を印加し、印加してから10分後及び1時間後のそれぞれの時点における発熱本体の発熱温度を測定した。
ここで、発熱温度は、日本アビオニクス社製の赤外線サーモグラフィ(TVS−200)を使用して測定した。このとき、発熱本体における任意の5か所の温度を測定し、その平均値を発熱温度とした。
その後、下記計算式に基づいて発熱温度の変化率を算出した。
発熱温度の変化率(%)={[(電圧印加1時間後の発熱温度)−(電圧印加10分後の発熱温度)]/(電圧印加10分後の発熱温度)}×100
(4)室温保管時の体積固有抵抗率の変化率(%)
実施例及び比較例のそれぞれで作製した面状発熱体について、作製から室温で1日保管した後、及び、室温で2週間保管した後に体積固有抵抗率を測定した。ここで、体積固有抵抗率は、上記(1)と同様の手法で測定した。
その後、下記計算式に基づき、室温保管時の体積固有抵抗率の変化率(%)を算出した。
室温保管時の体積固有抵抗率の変化率(%)={[(保管2週間後の体積固有抵抗率)−(保管1日後の体積固有抵抗率)])/(保管1日後の体積固有抵抗率)}×100
実施例及び比較例のそれぞれで作製した面状発熱体について、作製から室温で1日保管した後、及び、室温で2週間保管した後に体積固有抵抗率を測定した。ここで、体積固有抵抗率は、上記(1)と同様の手法で測定した。
その後、下記計算式に基づき、室温保管時の体積固有抵抗率の変化率(%)を算出した。
室温保管時の体積固有抵抗率の変化率(%)={[(保管2週間後の体積固有抵抗率)−(保管1日後の体積固有抵抗率)])/(保管1日後の体積固有抵抗率)}×100
上記面状発熱体の評価において、比較例3の面状発熱体の評価では、一方的に発熱温度が上昇したため、(2)通電時における体積固有抵抗率の変化率、及び、(3)発熱温度の変化率は測定することができなかった。
また、比較例4の面状発熱体の評価では、発熱しなかったため、(3)発熱温度の変化率は測定することができなかった。
また、比較例4の面状発熱体の評価では、発熱しなかったため、(3)発熱温度の変化率は測定することができなかった。
10、20、30、40、50 面状発熱体
11、21、31、41、51 発熱本体
12a、12b、22a〜22c、32a〜32e、42a、42b、52a、52b 電極本体
43、53 スリット
11、21、31、41、51 発熱本体
12a、12b、22a〜22c、32a〜32e、42a、42b、52a、52b 電極本体
43、53 スリット
Claims (4)
- エチレン・α−オレフィン系ゴム及び導電性フィラーを含有する導電性組成物であって、
前記導電性フィラーは、グラファイトであり、
前記導電性組成物における前記グラファイトの含有量は、29体積%以上である、ことを特徴とする導電性組成物。 - 前記グラファイトは、土状黒鉛である、請求項1に記載の導電性組成物。
- 前記グラファイトの含有量は、37体積%以上である、請求項1又は2に記載の導電性組成物。
- 電極部材とシート状の発熱本体とを備え、
前記発熱本体が請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性組成物の架橋物からなる、ことを特徴とする面状発熱体。
Priority Applications (1)
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JP2017126281A JP2019009071A (ja) | 2017-06-28 | 2017-06-28 | 導電性組成物及び面状発熱体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115767804A (zh) * | 2022-11-24 | 2023-03-07 | 宁波韧和科技有限公司 | 一种具有功率自调节功能的电加热单元与电加热器 |
-
2017
- 2017-06-28 JP JP2017126281A patent/JP2019009071A/ja active Pending
Cited By (1)
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CN115767804A (zh) * | 2022-11-24 | 2023-03-07 | 宁波韧和科技有限公司 | 一种具有功率自调节功能的电加热单元与电加热器 |
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