JP2017096543A - 空気調和機 - Google Patents

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円 上野
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Abstract

【課題】空気調和機の圧縮機における液冷媒の発生に起因する不具合を防止する。【解決手段】暖房時に、冷媒の圧縮機31からの吐出温度Tdと冷媒の室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔTh=td−Tiが予め定められた暖房時閾値αh未満(ΔTh<αh)である場合に冷媒が圧縮機内で液体状態になる液冷媒発生エラーが生じていると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に関するものである。
従来、圧縮機と、室内熱交換器を備えた室内機と、膨張弁と、室外熱交換器を備えた室外機とからなる冷媒回路を備え、室内熱交換器で室内空気と冷媒との熱交換を行うことにより冷房あるいは暖房を行う空気調和機が普及している。
ところで、空気調和機に備えられる圧縮機は、一般に、気体状態の冷媒を圧縮するように設計されているが、運転条件によっては冷媒温度が凝縮温度より低くなり、圧縮機内部で冷媒が液体状態(いわゆる液冷媒)になってしまう場合がある。そして、圧縮機内部で冷媒が液体状態になると、圧縮機底部に存在する圧縮機構の潤滑のための潤滑油と液体状態の冷媒とが混合されて潤滑油の液面が上昇し、圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じる場合がある。
このような不具合を防止するための技術として、例えば特許文献1には、圧縮機の起動時に圧縮機の温度が低い場合ほど圧縮機の運転周波数を高くする技術が開示されている。すなわち、特許文献1の技術では、圧縮機の運転周波数を高くすることにより圧縮機に与える熱量を大きくし、圧縮機の構造体の温度を圧縮機内の冷媒の凝縮温度より高くすることにより、圧縮機内での液冷媒の発生を抑制している。
特開2011−226724号公報(2011年11月10日公開)
しかしながら、特許文献1の技術では、例えば運転中に室内機のフィルタが目詰まりしたり室内機の空気取入口が障害物等により塞がれたりして空気流量が低下した場合に、液冷媒の発生を防止できない場合がある。すなわち、フィルタの目詰まり等により室内熱交換器における空気流量が低下して熱交換効率が低下した場合、特許文献1のように圧縮機の運転周波数を高くすると、圧縮機における冷媒の圧力が上昇して凝縮温度が上がるので、液冷媒の発生を適切に防止できない場合がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、空気調和機に備えられる圧縮機における液冷媒の発生に起因する不具合を防止することにある。
本発明の一態様にかかる空気調和機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器と、冷媒を膨張させる膨張弁と、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器とからなる冷媒回路を有し、前記冷媒を前記圧縮機、前記室内熱交換器、前記膨張弁、前記室外熱交換器の順に循環させることで室内空気の暖房を行う空気調和機であって、暖房時に、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差に基づいて、前記冷媒が前記圧縮機内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う制御部を備えていることを特徴としている。
また、本発明の他の態様にかかる空気調和機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器と、冷媒を膨張させる膨張弁と、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器とからなる冷媒回路を有し、前記冷媒を前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記膨張弁、前記室内熱交換器の順に循環させることで室内空気の冷房を行う冷房機能を備えた空気調和機であって、冷房時に、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差に基づいて、前記冷媒が前記圧縮機内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う制御部を備えていることを特徴としている。
上記の各構成によれば、冷媒が圧縮機内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を容易かつ適切に判定することができる。これにより、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止できる。
本発明の実施形態1にかかる空気調和機の概略構成を示す説明図である。 図1に示した空気調和機に備えられる室内機の斜視図である。 図1に示した空気調和機に備えられる室内機の正面図である。 図1に示した空気調和機に備えられる室内機の断面図である。 図1に示した空気調和機の室内機に備えられるフィルタ清掃装置の分解斜視図である。 図1に示した空気調和機の室内機に備えられるフィルタ清掃装置の断面図である。 (a)は図1に示した空気調和機の室内機に備えられるフィルタの表面側の斜視図であり、(b)は上記フィルタの裏面側の斜視図である。 図1に示した空気調和機の室内機に備えられる表示部の正面図である。 図1に示した空気調和機にユーザが指示入力を行うためのリモコンの正面図である。 図1に示した空気調和機の制御系の構成を示す説明図である。 図1に示した空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態3にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態4にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態5にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態6にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態7にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態8にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は本発明の実施形態9にかかる空気調和機においてユーザが選択可能な風量設定を示す説明図であり、(b)は上記空気調和機においてユーザが選択可能な上下方向についての風向設定を示す説明図であり、(c)は上記空気調和機においてユーザが選択可能な水平方向についての風向設定を示す説明図である。 本発明の実施形態9にかかる空気調和機の制御部が行う判定処理の流れを示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について説明する。
(1−1.空気調和機1の全体構成)
図1は、本実施形態にかかる空気調和機1の概略構成を示す説明図である。この図に示すように、空気調和機1は、室内機2と室外機3とを備えている。また、室内機2は室内熱交換器21と室内熱交換器温度センサ22とを備えている。また、室外機3は、圧縮機31、圧縮機温度センサ32、四方弁33、三方弁34、二方弁35、膨張弁36、室外熱交換器37、室外機ファン38、および室外熱交換器温度センサ39を備えている。また、圧縮機31、四方弁33、三方弁34、室内熱交換器21、二方弁35、膨張弁36、および室外熱交換器37は、冷媒配管4によって連結され、内部に作動流体としての冷媒が封入されたクローズドサイクルの冷媒回路5が形成されている。
圧縮機31は、冷媒を圧縮して冷媒配管4に吐出するものである。圧縮機31としては、例えば、ロータリ圧縮機あるいはスクロール圧縮機などが用いられる。なお、本実施形態では、冷媒としてR32を用いているが、冷媒の材質はこれに限るものではなく、例えばR410,R22,COなどを用いてもよい。
圧縮機温度センサ32は、圧縮機31から吐出される冷媒の温度(吐出温度)を検出して後述する制御部150に伝達する。
四方弁(方向切替部)33は、冷媒回路5内の冷媒の流れ方向(循環方向)を冷房運転時と暖房運転時とで切り替えるためのものである。具体的には、四方弁33は、暖房運転時には、冷媒を圧縮機31、室内熱交換器21、膨張弁36、室外熱交換器37の順に循環させるように切り替えられる。また、四方弁33は、冷房運転時には、冷媒を圧縮機31、室外熱交換器37、膨張弁36、室内熱交換器21の順に循環させるように切り替えられる。なお、本実施形態にかかる空気調和機1は、冷房モード、除湿モード、および暖房モードを備えているが、以下の説明では、冷房モードの運転および除湿モードの運転を総称して冷房運転と称する。
三方弁34は、四方弁33と室内熱交換器21との間の冷媒配管4に備えられ、四方弁33と室内熱交換器21との間の冷媒配管4を開状態と閉状態とに切り替えるものであり、通常使用時には開状態に維持される。また、三方弁34には、空気調和機1の設置時に冷媒回路5内の空気を吸引して真空状態にする処理を行う際に真空ポンプが接続されるようになっている。
室内熱交換器21は、室内機2に備えられており、室内空気と冷媒との熱交換を行うことにより、室内空気を冷却あるいは加熱する。なお、室内機2の詳細については後述する。
室内熱交換器温度センサ22は、室内熱交換器21の所定位置における冷媒の温度を検出して後述する制御部150に伝達する。なお、本実施形態では、室内熱交換器温度センサ22は、室内熱交換器21内の冷媒流路の中間部分(冷媒の温度が室内熱交換器21に流入する冷媒の温度と室内熱交換器21から排出される冷媒の温度との略平均の温度になる位置)で冷媒の温度を検出するように配置されている。ただし、室内熱交換器温度センサ22の配置位置はこれに限るものではなく、例えば、冷房運転時における室内熱交換器21からの冷媒の出口部(暖房運転時の冷媒の入口部)において冷媒の温度を検出するようにしてもよく、冷房運転時における室内熱交換器21への冷媒の入口部(暖房運転時の冷媒の出口部)において冷媒の温度を検出するようにしてもよい。
二方弁35は、室内熱交換器21と膨張弁36との間の冷媒配管4に備えられ、室内熱交換器21と膨張弁36との間を開状態と閉状態とに切り替えるものであり、通常使用時には開状態に維持される。
膨張弁36は、室内熱交換器21と室外熱交換器37との間に備えられており、冷媒配管4の開度を調整することにより、冷媒配管4内を流れる冷媒を膨張させて冷媒の圧力を調整する。
室外熱交換器37は、冷媒と室外空気との熱交換を行うことにより、冷媒を冷却あるいは加熱する。
室外機ファン38は、室外熱交換器37に対向する位置に備えられており、外気を室外熱交換器37に送風することにより、室外熱交換器37における熱交換を促進させる。
室外熱交換器温度センサ39は、室外熱交換器37の所定位置における冷媒の温度を検出して後述する制御部150に伝達する。なお、本実施形態では、室外熱交換器温度センサ39は、冷房運転時における室外熱交換器37からの冷媒の出口部(暖房運転時の冷媒の入口部)において冷媒の温度を検出するように配置されている。ただし、室外熱交換器温度センサ39の配置位置はこれに限るものではなく、例えば、冷房運転時における室外熱交換器37への冷媒の入口部(暖房運転時の冷媒の出口部)において冷媒の温度を検出するように配置してもよく、室外熱交換器37内の冷媒流路の中間部分(例えば冷媒の温度が室外熱交換器37に流入する冷媒の温度と室外熱交換器37から排出される冷媒の温度との略平均の温度になる位置)で冷媒の温度を検出するように配置してもよい。
なお、上述したように、冷媒の流れ方向は、冷房運転時には圧縮機31から吐出された冷媒が室外熱交換器37側へ流れ、暖房運転時には圧縮機31から吐出された冷媒が室内熱交換器21側へ流れるように切り替えられる。これにより、冷房運転時には室外熱交換器37は凝縮器として機能し、室内熱交換器21が蒸発器として機能する。また、暖房運転時には、室内熱交換器21が凝縮器として機能し、室外熱交換器37が蒸発器として機能する。
(1−2.室内機2の構成)
図2は室内機2の斜視図であり、図3は室内機2の正面図であり、図4は室内機2における図3に示したA−A断面の断面図である。
図2〜図4に示したように、室内機2は横長の略直方体形状を有する筐体部40を備えており、筐体部40の天面には室内空気を吸込む吸込口41が形成され、筐体部40の前面下部には吹出口42が形成され、筐体部40の前面下部における吹出口42の側方には表示部43が形成されている。
また、筐体部40の内部には、吸込口41から吹出口42に至る空気通路44が形成され、この空気通路44に熱交換器21a,21bからなる室内熱交換器21とファン45とが配置されている。
また、吸込口41と熱交換器21a,21bとの間には、吸込口41から熱交換器21a,21bに流れる空気に含まれる塵埃を捕集するフィルタ46が吸込口41の裏面に沿って設けられている。
熱交換器21a,21bは、逆V字形に配置され、前側の熱交換器21aと吸込口41との間にはフィルタ清掃装置60が配置されている。フィルタ清掃装置60は、フィルタ46が捕集した塵埃を除去してフィルタ46を清掃するものである。
上記の構成により、ファン45の吸引力によって吸込口41から空気が吸引され、吸込口41から吸引された空気はフィルタ46を通過して熱交換器21a,21bで冷媒と熱交換され、ファン45を通って吹出口42から排出される。これにより、冷媒との熱交換によって冷却あるいは加熱された空気が室内に放出される。
なお、吹出口42には、室内機2から排出される空気の排出方向を調整するための図示しない調整板(風向調整部)が備えられており、後述する制御部150がこの調節板の向きを制御することにより、室内機2から排出される空気の排出方向を制御できるようになっている。
(1−3.フィルタ46およびフィルタ清掃装置60の構成)
図5はフィルタ清掃装置60の分解斜視図であり、図6はフィルタ清掃装置60の断面図である。また、図7の(a)はフィルタ46を表面側(吸込口41側)から見た斜視図であり、図7の(b)はフィルタ46を裏面側(熱交換器21a,21b側)から見た斜視図である。
フィルタ清掃装置60は、図6および図7に示すように、フィルタ46を移動させる移動部70と、フィルタ46を清掃する清掃部80と、フィルタ46から除去された塵埃を収容するダストボックス90とを備え、これらがユニットフレーム100に取り付けられている。
フィルタ46は、ユニットフレーム100に移動可能に保持され、フィルタ46が移動するときには、フィルタ46はユニットフレーム100によりガイドされる。このユニットフレーム100により、着脱可能なフィルタ46を移動可能に保持するフィルタ保持装置が構成されている。
ユニットフレーム100は、図4に示したように、熱交換器21a,21bの前面から上面までを覆うように室内機2に着脱可能に取り付けられる。
ユニットフレーム100の前方に、図4に示したように開閉可能な前面パネル47が設けられている。前面パネル47は室内機2に着脱可能に取り付けられている。前面パネル47は、室内機2の上部に備えられた軸周りに開閉し、前面パネル47を開くことにより、ダストボックス90が外部に露出する。
ダストボックス90は、ユニットフレーム100に着脱可能に装着されており、ダストボックス90をユニットフレーム100から取り外すことにより、フィルタ46が着脱可能になる。
フィルタ46は、図7の(a)および(b)に示したように、メッシュ部120と、メッシュ部120の周囲を取り囲む枠体121とから構成されている。
枠体121は、例えばポリプロピレン樹脂等の合成樹脂により形成されており、前後対称かつ左右対称な形状になっている。また、メッシュ部120の形状も前後対称かつ左右対称になっている。これにより、フィルタ46は、前後のいずれの方向からでも室内機2に装着可能になっている。
メッシュ部120は、例えばポリプロピレン樹脂等の合成樹脂により形成されるメッシュ状の部材であり、このメッシュ部120を空気が通過することにより空気中の塵芥等がメッシュ部120に捕集される。
枠体121は、左右に位置する縦枠121aと前後に位置する横枠121bとにより、四角形の枠状に形成されている。また、メッシュ部120の裏面には、補強のために複数の縦リブ122aおよび複数の横リブ122bがそれぞれ等間隔に形成されている。メッシュ部120の表面は面一になっている。
また、縦枠121aには、移動部70に備えられて回転駆動されるピニオンギア71(図5参照)に噛み合う多数の凹凸部を備えたラック123が形成されている。ラック123は、縦枠121aの前端から後端にかけて形成されており、前後いずれの方向からユニットフレーム100に装着されても、ピニオンギア71に噛み合うようになっている。
ユニットフレーム100は、図5および図6に示したように、フィルタ46を保持するベース板101と、左右の側枠102とを備えている。ベース板101は、上面から前面にかけて湾曲しており、平坦な下面を有している。側枠102は、ベース板101の左右両端に立設されている。また、ベース板101の湾曲部分は開口しており、ベース板101の左右方向(室内機2の長手方向)の中央にはセンタ枠103が設けられ、開口部分が2分割されている。開口部分には、縦方向および横方向に延伸する複数の桟105によって複数の格子部106が形成されている。格子部106は、熱交換器21a,21bに対向する位置にあり、フィルタ46を通過した空気は熱交換器21a,21bに向かって格子部106を通り抜ける。
また、ユニットフレーム100には、移動するフィルタ46をガイドする案内路107が形成されている。
ユニットフレーム100の左右の側枠102およびセンタ枠103には、ガイド溝108が形成されており、このガイド溝108にフィルタ46の縦枠121aがスライド可能に嵌り込むようになっている。ガイド溝108およびベース板101の格子部106によって、フィルタ46がUターンするように移動するための案内路107がユニットフレーム100の前面から上面にかけての空間に形成されている。これにより、フィルタ清掃時には、フィルタ46は、吸込口41と熱交換器21a,21bとの間に装着された装着位置から下方に向かって案内路107に沿って移動し、ガイド溝108でUターンして、格子部106に沿って上方の吸込口41と前側の熱交換器21aとの間の位置まで移動するようになっている。
移動部70は、フィルタ46のラック123に噛み合うピニオンギア71と、ピニオンギア71を回転駆動するステッピングモータ72と、フィルタ46の移動を補助するフィルタ押え部材73とを有している。
ユニットフレーム100の側枠102の外面側にステッピングモータ72が取り付けられ、側枠102の内面側にピニオンギア71が回転自在に支持されている。センタ枠103にも、ピニオンギア71が回転自在に支持されている。ステッピングモータ72のモータ軸に取り付けられたギアを介してピニオンギア71に回転駆動力が伝達される。左右のピニオンギア71は、回転軸(図示せず)によって連結される。この回転軸に、フィルタ押え部材73が取り付けられており、ピニオンギア71の回転に連動してフィルタ押え部材73も回転する。なお、移動部70は、左右のフィルタ46に対応して、左右一対に設けられている。2つのステッピングモータ72は同期して駆動される。
図6に示したように、ダストボックス90はベース板101の下部に着脱可能に装着される。ダストボックス90は、左右のフィルタ46に対してそれぞれ備えられている。図6に示すように、ダストボックス90は、フィルタ46から除去された塵埃を溜める集塵箱91と、湾曲しながら移動するフィルタ46を押えるフィルタガイド92と、フィルタ46の移動をガイドするガイドリブ93とを備えている。
清掃部80は、フィルタ46に接触して塵埃を掻き取る回転ブラシ81と、回転ブラシ81を回転駆動する清掃モータ82とを有している。回転ブラシ81は、ダストボックス90に着脱可能に備えられている。
図6に示したように、回転ブラシ81の上方に回転ブラシ81と対向してローラ状のフィルタ押え部材73が配置されている。
集塵箱91は、フィルタ押え部材73の下方に配置されている。集塵箱91は、上面が開口した箱状に形成されており、この開口の上方を通過するフィルタ46から回転ブラシ81によって掻き落とされた塵埃が開口を介して集塵箱91に収容される。これにより、フィルタ46の塵芥が掻き落とされてフィルタ46が清掃される。
図6に示すように、集塵箱91の前側の上部に、フィルタガイド92が配置される。フィルタガイド92は集塵箱91に対して着脱可能であり、フィルタガイド92の下部が集塵箱91の上部に差し込まれることにより、フィルタガイド92は集塵箱91に固定される。なお、フィルタガイド92は、フォルタ押え部材73の前方に配置され、ユニットフレーム100の前面に沿って移動するフィルタ46の前面を覆う。
前面パネル47を開いたとき、フィルタ46はフィルタガイド92に隠される。したがって、前面パネル47が開かれてもフィルタ46が露出しないので、フィルタ46に付着した塵埃が飛散することを防止できる。
フィルタガイド92におけるフィルタ46に対向する面の上部には、室内機2の長手方向に沿って間隔を隔てて複数の補助ガイドリブ94が形成されている。補助ガイドリブ94は、案内路107のUターン部の前側部分に位置し、フィルタ押え部材73の外周面に沿って湾曲するように形成されている。
ガイドリブ93は、集塵箱91に開閉自在に設けられる。ガイドリブ93は、案内路107のUターン部の下側部分には、室内機2の長手方向に沿って間隔を隔てて複数のガイドリブ93が備えられている。各ガイドリブ93は、前後方向に延伸するように形成されている。
左右方向の両側に配置されたガイドリブ93は、ピニオンギア71に対向し、中央にある複数のガイドリブ93はフィルタ押え部材73に対向するように配置されている。各ガイドリブ93は、集塵箱91に対して閉じた状態にあるときに、ガイドリブ93の上面が凹状に湾曲するように形成されている。
フィルタ押え部材73は、回転ブラシ81の上方に、回転ブラシ81と対向するように配置されている。フィルタ押え部材73は、ステッピングモータ72に接続された回転軸に固定されている。フィルタ押え部材73は、案内路107のUターン部の内側に位置し、フィルタ押え部材73を外周側から覆うように配置されたフィルタガイド92とガイドリブ93との間で、フィルタ46の移動をガイドすると共に、フィルタ46を回転ブラシ81側に押圧する。
(1−4.表示部43およびリモコン140)
図8は表示部43の正面図である。この図に示すように、表示部43は、赤外線送受信部131と、複数の発光部(報知部)132とを備えている。
赤外線送受信部131は、ユーザが空気調和機1に対する指示入力を行うための後述するリモコン(遠隔操作装置)140との間で赤外線信号の送受信を行う。具体的には、赤外線送受信部131は、リモコン140から送信された赤外線信号を受信し、受信した赤外線信号に応じた信号を後述する制御部150に伝達する。また、赤外線送受信部131は、後述する制御部150の指示に応じた赤外線信号をリモコン140に送信する。
発光部132は、例えばLEDなどの発光手段からなり、後述する制御部150の指示に応じて点灯、点滅、あるいは消灯することにより、空気調和機1の状態をユーザに報知する。発光部132を用いてユーザに報知される空気調和機1の状態としては、特に限定されるものではないが、例えば、(i)電源の状態(電源がオン状態であるのかオフ状態であるのか)、(ii)運転モード(冷房モードであるのか暖房モードであるのか、あるいは、冷房モード、除湿モード、および暖房モードのいずれであるのか)、(iii)タイマー設定の有無、(iv)フィルタ清掃中であるか否か、および(v)後述する液冷媒発生エラー(フィルタ目詰まりエラー)の発生有無などが挙げられる。
図9はリモコン140の正面図である。この図に示すように、リモコン140には、冷房ボタン141a、除湿ボタン141b、暖房ボタン141c、停止ボタン142、運転ボタン143、温度設定ボタン144、電気代表示ボタン145、タイマー設定ボタン146、お知らせ表示ボタン147、表示部(報知部)148、赤外線送受信部149、および表示制御部(図示せず)を備えている。
冷房ボタン141a、除湿ボタン141b、および暖房ボタン141cは、ユーザが運転モードとして、冷房モード、除湿モード、暖房モードのいずれかを選択するためのボタンである。
停止ボタン142は、ユーザが空気調和機1の動作停止指示を行うためのボタンである。
運転ボタン143は、ユーザが空気調和機1の運転開始指示を行うためのボタンである。
温度設定ボタン144は、ユーザが設定温度の変更指示を行うためのボタンである。
電気代表示ボタン145は、ユーザが電気代に関する情報を表示部148に表示させる指示を行うためのボタンである。
タイマー設定ボタン146は、ユーザがタイマー設定(指定時間後に空気調和機1に所定の動作を開始させたり、指定時間後に空気調和機1の動作を停止させたりするための設定)を行うためのボタンである。
お知らせ表示ボタン147は、ユーザが各種情報を表示部148に表示させる指示を行うためのボタンである。
表示部148は、後述する制御部150の指示に応じた情報を表示するための表示手段である。表示部148としては、例えば液晶表示パネルや有機ELパネルなどを用いることができる。なお、表示部148はタッチパネルであってもよい。
赤外線送受信部149は、リモコン140に対するユーザの操作内容に応じた赤外線信号を空気調和機1に送信するとともに、空気調和機1から送信されてくる赤外線信号を受信し、受信した赤外線信号に応じた信号を表示制御部に伝達する。
表示制御部は、表示部148の動作を制御し、空気調和機1から受信した赤外線信号に応じた文字や画像等を表示させる。
なお、リモコン140が、図示しない音声出力手段(報知部)を備え、後述する制御部150が、リモコン140に音声出力手段の動作を制御するための信号を送信し、空気調和機1の状態に応じた音声出力を行わせるようにしてもよい。
(1−5.空気調和機1の制御系)
図10は、空気調和機1の制御系の構成を示す説明図である。この図に示すように、空気調和機1は、当該空気調和機1の各部の動作を制御する制御部150を備えている。
制御部150は、ユーザが選択した運転モードおよび設定温度、図示しない各種センサから入力される室内温度、室外温度、室内湿度、冷媒温度、冷媒圧力などの各種情報に応じて空気調和機1の各部の動作を制御し、暖房モード、冷房モード、および除湿モードの処理を行わせる。
また、制御部150は、圧縮機温度センサ32、室内熱交換器温度センサ22、および室外熱交換器温度センサ39の温度検出結果に応じて、後述する判定処理(熱冷媒発生エラー判定処理)を行うようになっている。熱冷媒発生エラー判定処理の詳細については後述する。
また、制御部150は、フィルタ清掃装置60の動作を制御して室内機2に備えられているフィルタ46の清掃を行わせる。また、制御部150は、リモコン140を介して入力されるユーザからの指示を受け付けるとともに、空気調和機1の状態等に応じて室内機2に備えられる表示部43、およびリモコン140に備えられる表示部148の動作を制御する。
なお、制御部150は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、制御部150は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、空気調和機1の機能が実現される。
(1−6.判定処理)
図11は、制御部150が行う判定処理(熱冷媒発生エラー判定処理)の流れを示すフローチャートである。
制御部150は、リモコン140を介してユーザからの運転開始指示が入力されることを監視しており(S1)、運転開始指示が入力されると、暖房運転であるのか冷房運転(冷房モードまたは除湿モード)であるのかを判断する(S2)。
S2において暖房運転であると判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、暖房運転を行わせる(S3)。
また、制御部150は、暖房運転中、暖房運転を開始してから所定時間経過後、圧縮機温度センサ32および室内熱交換器温度センサ22の検知結果に基づいて、圧縮機31の出口における冷媒温度(圧縮機31からの冷媒の吐出温度)Tdと室内熱交換器21における冷媒温度Tiとの差であるΔTh=Td−Tiが、所定の閾値(暖房時エラー判定閾値)αh未満になること、すなわちΔTh<αhになることを監視する(S4)。
なお、閾値αhは、室内熱交換器温度センサ22の温度検出位置、圧縮機31から室内熱交換器21までの区間における熱損失特性、および冷媒の凝結特性などに応じて、圧縮機31において液冷媒が生じる条件になったことを適切に検出できるように適宜設定すればよい。本実施形態では、閾値αhを20℃に設定している。
一方、S2において暖房運転ではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、冷房運転を行わせる(S5)。なお、制御部150は、ユーザが冷房モードを選択した場合には冷房モードの処理を行わせ、ユーザが除湿モードを選択した場合には除湿モードの処理を行わせる。本実施形態では、説明の便宜上、冷房モードでの運転および除湿モードでの運転を総称して冷房運転と称する。
また、制御部150は、冷房運転中、冷房運転を開始してから所定時間経過後、圧縮機温度センサ32および室外熱交換器温度センサ39の検知結果に基づいて、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室外熱交換器37における冷媒温度Toとの差であるΔTc=Td−Toが、所定の閾値(冷房時エラー判定閾値αc未満になること、すなわちΔTc<αcになることを監視する(S6)。
なお、閾値)αcは、室外熱交換器温度センサ39の温度検出位置、圧縮機31から室外熱交換器37までの区間における熱損失特性、および冷媒の凝結特性などに応じて、圧縮機31において液冷媒が生じる条件になったことを適切に検出できるように適宜設定すればよい。本実施形態では、閾値αcを20℃に設定した。
そして、S4においてΔTh<αhになった場合、およびS6においてΔTc<αcになった場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が発生していると判定し(S7)、空気調和機1の運転を停止させ(S8)、処理を終了する。
なお、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が発生していると判定した場合に、所定のエラー解除処理(例えば、エラー解除ボタンの操作、フィルタ交換あるいはフィルタ清掃の実行など)が行われるまで、リモコン140を介したユーザからの指示入力を受け付けない(制御部150がユーザの指示に応じた運転制御を実行しない)ようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、暖房運転時に、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室内熱交換器21における冷媒温度Tiとの差であるΔTh=Td−Tiが、閾値αh未満になった場合に、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定し、空気調和機1の運転を停止させる。また、冷房運転時に、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室外熱交換器37における冷媒温度Toとの差であるΔTc=Td−Toが、閾値αc未満になった場合に、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判断し、空気調和機1の運転を停止させる。
これにより、圧縮機31内で冷媒が凝縮して液冷媒が生じる場合に圧縮機の運転を停止させ、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止できる。
なお、閾値αhおよび閾値αcは、圧縮機31において液冷媒が生じる状態に対応する値であってもよく、圧縮機31において液冷媒が生じる状態に対応する値から安全率を考慮して設定されるマージンを減算した値であってもよい。すなわち、圧縮機31において実際に液冷媒が生じる状態になったときに液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定するようにしてもよく、圧縮機31においてに液冷媒が生じる状態に所定の程度以上近づいたときに液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、空気調和機1が室内機2と室外機3とを別体として備えたセパレート型の空気調和機である構成について説明したが、本発明の適用対象はこれに限るものではない。本発明は、室内機2および室外機3に備えられる各部材が共通の筐体に備えられた一体型の空気調和機に適用することもできる。
また、本実施形態では、空気調和機1が暖房機能と冷房機能(冷房機能および除湿機能)を備えている構成について説明したが、これに限るものではなく、例えば、暖房機能、冷房機能、および除湿機能のうちのいずれか1つまたは2つのみを備えていてもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
実施形態1では、暖房運転中にΔTh<αhになった場合、および冷房運転中にΔTc<αcになった場合に、制御部150が、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判断する場合の例について説明した。
これに対して、本実施形態では、圧縮機31の停止条件が発生した場合に制御部150が、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)の発生有無を判定する。
図12は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。
制御部150は、リモコン140を介してユーザからの運転開始指示が入力されることを監視しており(S11)、運転開始指示が入力されると、暖房運転であるのか冷房運転(冷房モードまたは除湿モード)であるのかを判断する(S12)。
S12において暖房運転であると判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、暖房運転を行わせる(S13)。
また、制御部150は、暖房運転中、圧縮機31の停止条件(圧縮機31を停止させるべき条件として予め設定された条件)が生じることを監視し(S14)、停止条件が生じていない場合にはS13に戻って暖房運転を継続させる。
なお、圧縮機31の停止条件としては、例えば、(i)室内温度が設定温度になった場合、および(ii)冷媒温度に異常が生じた場合などが挙げられる。
また、本実施形態では、暖房運転時に、室内熱交換器温度センサ22の検出した室内熱交換器21における冷媒温度Tiが限界吐出圧力飽和温度Tcの近傍の値になった場合、具体的にはTi>Tc−βhになった場合に、冷媒温度の異常が生じたと判定し、圧縮機31を停止するように設定している。なお、上記の限界吐出圧力飽和温度Tcは、圧縮機温度センサ32が検出した圧縮機31の吐出部における冷媒圧力(圧縮機31の吐出圧力)における冷媒の飽和温度(圧縮機31の信頼性を担保できる限界温度)である。また、上記βhは、室内熱交換器温度センサ22の温度検出位置や冷媒の特性などに応じて予め設定される閾値(暖房時閾値)であり、本実施形態ではβh=5℃としている。
S14において圧縮機停止条件が生じたと判断した場合、制御部150は、圧縮機31の動作を停止させ(S15)、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室内熱交換器21における冷媒温度Tiとの差であるΔTh=Td−Tiが、閾値αh未満であるか否か、すなわちΔTh<αhであるか否かを判断する(S16)。
そして、S16においてΔTh<αhではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を再起動させ(S17)、S13の処理に戻る。
一方、S16においてΔTh<αhであると判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)と判定し(S23)、空気調和機1の運転を停止させ(S24)、処理を終了する。
また、S12において暖房運転ではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、冷房運転を行わせる(S18)。
また、制御部150は、冷房運転中、圧縮機31の停止条件(圧縮機31を停止させるべき条件として予め設定された条件)が生じることを監視し(S19)、停止条件が生じていない場合にはS18に戻って冷房運転を継続させる。
なお、圧縮機31の停止条件としては、例えば、(i)室内温度が設定温度になった場合、および(ii)冷媒温度に異常が生じた場合などが挙げられる。
また、本実施形態では、冷房運転時に、室外熱交換器温度センサ39の検出した室外熱交換器37における冷媒温度Toが、限界吐出圧力飽和温度Tcの近傍の値になった場合、具体的にはTo>Tc−βcになった場合に冷媒温度の異常が生じたと判定し、圧縮機31を停止するように設定している。上記βcは、室外熱交換器温度センサ39の温度検出位置や冷媒の特性などに応じて予め設定される閾値(冷房時閾値)であり、本実施形態ではβc=10℃としている。
S19において圧縮機停止条件が生じたと判断した場合、制御部150は、圧縮機31の動作を停止させ(S20)、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室外熱交換器37における冷媒温度Toとの差であるΔTc=Td−Toが、閾値αc未満であるか否か、すなわちΔTc<αcであるか否かを判断する(S21)。
そして、S21においてΔTc<αcではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を再起動させ(S22)、S18の処理に戻る。
一方、S21においてΔTc<αcであると判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)と判定し(S23)、空気調和機1の運転を停止させ(S24)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、圧縮機31を停止させる条件を予め設定しておき、圧縮機停止条件が生じて圧縮機を停止させた場合に液冷媒発生エラー(フィルタエラー)であるか否かを判断する。
これにより、運転中に不必要にエラー判定が行われることを防止することができる。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
実施形態2では、圧縮機31の停止条件が発生した場合に制御部150が、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じたか否かの判断を行う構成について説明した。
これに対して、本実施形態では、圧縮機31の停止条件が発生した場合、所定回数までは圧縮機31を一旦停止させて再起動する再起動処理を行い、再起動処理を所定回数行っても圧縮機31の停止条件が繰り返し発生する場合に、制御部150が液冷媒発生エラー(フィルタエラー)の発生有無の判定を行う。
図13は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。
制御部150は、リモコン140を介してユーザからの運転開始指示が入力されることを監視しており(S31)、運転開始指示が入力されると、暖房運転であるのか冷房運転(冷房モードまたは除湿モード)であるのかを判断する(S32)。
S32において暖房運転であると判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、暖房運転を行わせる(S33)。
また、制御部150は、暖房運転中、圧縮機31の停止条件(圧縮機31を停止させるべき条件として予め設定された条件)が生じることを監視し(S34)、停止条件が生じていない場合にはS13に戻って暖房運転を継続させる。
なお、圧縮機31の停止条件としては、例えば、(i)室内温度が設定温度になった場合、および(ii)冷媒温度あるいは冷媒圧力に異常が生じた場合などが挙げられる。
また、本実施形態では、暖房運転時に、室内熱交換器温度センサ22の検出した室内熱交換器21における冷媒温度Tiが限界吐出圧力飽和温度Tcの近傍の値になった場合、具体的にはTi>Tc−βhになった場合に、冷媒温度の異常が生じたと判定し、圧縮機31を停止するように設定している。
S34において圧縮機停止条件が生じたと判断した場合、制御部150は、圧縮機31の動作を停止させ(S35)、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室内熱交換器21における冷媒温度Tiとの差であるΔTh=Td−Tiが、閾値αh未満であるか否か、すなわちΔTh<αhであるか否かを判断する(S36)。
そして、S36においてΔTh<αhであると判断した場合、制御部150は、直近の所定時間以内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満であるか否かを判断する(S37)。上記の所定時間は、例えば数分程度に設定される。また、上記所定回数は、例えば数回程度に設定される。
なお、上記の圧縮機の再起動回数を、ΔTh<αhとなった場合の圧縮機再起動回数としてもよい。すなわち、S37において、直近の所定時間以内におけるΔTh<αhとなったことに起因する圧縮機の再起動回数が所定回数未満であるか否かを判断するようにしてもよい。これにより、ΔTh<αh以外の条件に起因する圧縮機の再起動をS37の判断から除外することができるので、ΔTh<αhが繰り返し発生しているか否かを適切に判断することができ、誤検知を防止することができる。
そして、S37において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定し(S47)、空気調和機1の運転を停止させ(S48)、処理を終了する。
一方、S36においてΔTh<αhではないと判断した場合、およびS37において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合、制御部150は、室内温度が設定温度に到達しているか否かを判断する(S38)。
そして、S38において室内温度が設定温度に到達していると判断した場合、制御部150は、S38の処理を継続して室内温度が設定温度未満になることを引き続き監視する。
一方、S38において室内温度が設定温度に到達していないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を再起動させ(S39)、S33の処理に戻る。
また、S32において暖房運転ではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、冷房運転を行わせる(S40)。
また、制御部150は、冷房運転中、圧縮機31の停止条件(圧縮機31を停止させるべき条件として予め設定された条件)が生じることを監視し(S41)、停止条件が生じていない場合にはS40に戻って冷房運転を継続させる。
なお、圧縮機31の停止条件としては、例えば、(i)室内温度が設定温度になった場合、および(ii)冷媒温度に異常が生じた場合などが挙げられる。
また、本実施形態では、冷房運転時に、室外熱交換器温度センサ39の検出した室外熱交換器37における冷媒温度Toが限界吐出圧力飽和温度Tcの近傍の値になった場合、具体的にはTo>Tc−βcになった場合に冷媒温度の異常が生じたと判定し、圧縮機31を停止するように設定している。
S41において圧縮機停止条件が生じたと判断した場合、制御部150は、圧縮機31の動作を停止させ(S42)、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室外熱交換器37における冷媒温度Toとの差であるΔTc=Td−Toが、閾値αc未満であるか否か、すなわちΔTc<αcであるか否かを判断する(S43)。
そして、S43においてΔTc<αcであると判断した場合、制御部150は、直近の所定時間以内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満であるか否かを判断する(S44)。上記の所定時間は、例えば数分程度に設定される。また、上記所定回数は、例えば数回程度に設定される。
なお、上記の圧縮機の再起動回数を、ΔTc<αcとなった場合の圧縮機再起動回数としてもよい。すなわち、S44において、直近の所定時間以内におけるΔTc<αcとなったことに起因する圧縮機の再起動回数が所定回数未満であるか否かを判断するようにしてもよい。これにより、ΔTc<αc以外の条件に起因する圧縮機の再起動をS44の判断から除外することができるので、ΔTc<αcが繰り返し発生しているか否かを適切に判断することができ、誤検知を防止することができる。
そして、S44において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定し(S47)、空気調和機1の運転を停止させ(S48)、処理を終了する。
一方、S43においてΔTc<αcではないと判断した場合、およびS44において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合、制御部150は、室内温度が設定温度に到達しているか否かを判断する(S45)。
そして、S45において室内温度が設定温度に到達していると判断した場合、制御部150は、S45の処理を継続して室内温度が設定温度よりも高くなることを引き続き監視する。
一方、S45において室内温度が設定温度に到達していないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を再起動させ(S46)、S40の処理に戻る。
以上のように、本実施形態では、圧縮機31を停止させる条件を予め設定しておき、圧縮機停止条件が生じて圧縮機を停止させた場合に、所定回数までは圧縮機31の再起動を行い、所定回数の再起動を行っても圧縮機停止条件が繰り返し発生する場合に液冷媒発生エラー(フィルタエラー)の発生有無を判定する。
これにより、運転中に不必要にエラー判定が行われることを防止することができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
実施形態3では、所定回数までは圧縮機31を一旦停止させて再起動する処理を行い、所定回数の再起動を行っても圧縮機31の停止条件が繰り返し発生する場合に、制御部150が、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)の発生有無の判定を行う構成について説明した。
これに対して、本実施形態では、圧縮機31の停止条件が発生した場合、制御部150が、運転中にΔTh≧αh(暖房運転時)またはΔTc≧αc(冷房運転時)になったか否かを判断し、ΔTh≧αhまたはΔTc≧αcになった場合には液冷媒発生エラー(フィルタエラー)と判定しない。
図14は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。なお、S37の処理において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合にS37aの処理を行う点、およびS44の処理において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合にS44aの処理を行う点以外は、図13に示した処理と同様である。
S37の処理において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合、制御部150は、直近の所定時間以内における暖房運転中にΔTh≧αhになったか否かを判断する(S37a)。
そして、S37aにおいて暖房運転中にΔTh≧αhになったと判断した場合にはS47の処理に進み、ΔTh≧αhになっていないと判断した場合にはS38の処理に進む。
また、S44の処理において直近の所定期間内における圧縮機の再起動回数が所定回数未満ではないと判断した場合、制御部150は、直近の所定時間以内における暖房運転中にΔTc≧αcになったか否かを判断する(S44a)。
そして、S44aにおいて暖房運転中にΔTc≧αcになったと判断した場合にはS47の処理に進み、ΔTc≧αcになっていないと判断した場合にはS45の処理に進む。
これにより、本来はフィルタ目詰まりに起因するエラーではないにもかかわらず一時的な原因によりTh<αhあるいはTc<αcが検出された場合に、フィルタエラーが生じていると誤判定されることを防止できる。
すなわち、フィルタ目詰まりが発生した場合には、フィルタ清掃やフィルタ交換を行わない限りエラー要因は解消せず、運転中にΔTh≧αhあるいはΔTc≧αcになることなく、Th<αhあるいはTc<αcが継続されるはずである。そこで、本実施形態では、運転中にΔTh≧αhあるいはΔTc≧αcになった場合にはフィルタ目詰まりではないと判断する。これにより、フィルタエラーの誤検知が生じることを防止できる。
〔実施形態5〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
実施形態1では、暖房運転中にΔTh<αhになった場合、および冷房運転中にΔTc<αcになった場合に、制御部150が、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判断する場合の例について説明した。
これに対して、本実施形態では、暖房運転中にΔTh<αhになった場合、あるいは冷房運転中にΔTc<αcになった場合に、膨張弁36の開度を絞る開度調整処理を行うことで圧縮機31の吐出温度Tdを上昇させ、ΔThあるいはΔTcを大きくして液冷媒が発生する条件の解消を図る。そして、膨張弁36の開度調整処理を行ってもΔTh<αhあるいはΔTc<αcが解消しない場合に液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判断する。
図15は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。なお、S4の処理に代えてS4a〜S4cの処理を行う点、およびS6の処理に代えてS6a〜S6cの処理を行う点以外は、図11に示した処理と同様である。
暖房運転中、制御部150は、ΔTh<αhである状態が所定時間以上継続することを監視する(S4a)。そして、ΔTh<αhである状態が所定時間以上継続したと判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定レベルが予め定めた最小設定レベルであるか否かを判断する(S4b)。
S4bにおいて最小値ではないと判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定を所定レベルだけ狭く絞り(S4c)、S3の処理に戻る。例えば、膨張弁36の開度設定レベルを所定段階数のレベルに切り替え可能な構成とし、各開度設定レベルと当該各開度設定レベルに対応する膨張弁36の開度値とを、圧縮機31の回転数に応じて設定しておく。すなわち、各開度設定レベルに対応する開度値を、圧縮機31の回転数毎に異ならせる。そして、S4cでは、膨張弁36の開度設定レベルを1段階変更し、膨張弁36の開度値を変更後の開度設定レベルと圧縮機31の回転数とに対応する開度値に絞る。
また、S4bにおいて最小値であると判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定し(S7)、空気調和機1の運転を停止させ(S8)、処理を終了する。
また、冷房運転中、制御部150は、ΔTc<αcである状態が所定時間以上継続することを監視する(S6a)。そして、ΔTc<αcである状態が所定時間以上継続したと判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定レベルが予め定めた最小設定レベルであるか否かを判断する(S6b)。
S6bにおいて最小設定レベルではないと判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定レベルを所定レベルだけ狭く絞り(S6c)、S3の処理に戻る。また、S6bにおいて最小設定レベルであると判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定し(S7)、空気調和機1の運転を停止させ(S8)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、暖房運転中にΔTh<αhである状態が所定時間以上継続した場合、あるいは冷房運転中にΔTc<αcである状態が所定時間以上継続した場合に、膨張弁36の開度を絞って液冷媒が発生する条件の解消を図る。これにより、圧縮機における液冷媒の発生に起因する不具合を防止するとともに、空気調和機1が停止する頻度を低減することができる。
なお、本実施形態では、膨張弁36の開度調整により液冷媒が発生する条件の解消を図る構成を実施形態1(図11)に示した構成と組み合わせた例について説明したが、これに限らず、例えば他の実施形態に示した構成と組み合わせてもよい。
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
上述した各実施形態では、制御部150が液冷媒発生エラーが生じていると判定した場合に、空気調和機1の運転を停止させて処理を終了する構成について説明した。
これに対して、本実施形態では、制御部150が液冷媒発生エラーが生じていると判定した場合に、空気調和機1の運転を停止させるとともに、液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知する報知処理を行う。
図16は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。なお、S8の処理の後にS9の処理を行う点以外は、図11に示した処理と同様である。
S7において液冷媒発生エラーが生じていると判定した後、制御部150は、空気調和機1の運転を停止させるとともに(S8)、液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知する報知処理を行い(S9)、処理を終了する。
なお、液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知する方法は特に限定されるものではなく、例えば以下に示す(i)〜(iv)のいずれか、あるいは(i)〜(iv)のうちのいずれか2つ以上を組み合わせた方法を用いることができる。
(i)室内機2の表示部43におけるフィルタエラー(液冷媒発生エラー)に対応する発光部132を点灯あるいは点滅させる。
(ii)リモコン140の表示部148にフィルタエラー(液冷媒発生エラー)に応じた表示を行わせる。
(iii)室内機2あるいはリモコン140に備えられる音声出力手段(報知部。図示せず。)により、フィルタエラー(液冷媒発生エラー)に応じた音声あるいはブザー音などを出力させる。
(iv)空気調和機1に所定の通信機器(例えばユーザの携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パソコン、管理会社のサーバなど)との通信を行う通信部(報知部。図示せず。)を備えておき、フィルタエラー(液冷媒発生エラー)に応じたメッセージを上記通信機器に送信させる。
以上のように、本実施形態では、制御部150が、フィルタエラー(液冷媒発生エラー)であると判断した場合に、フィルタエラー(液冷媒発生エラー)の発生をユーザに報知する報知処理を行う。
これにより、ユーザにフィルタエラー(液冷媒発生エラー)の発生を認識させ、エラーを解消するための必要な処理を行わせることができる。
なお、本実施形態では、液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知する処理を実施形態1(図11)の構成と組み合わせた構成について説明したが、これに限らず、例えば他の実施形態に示した構成と組み合わせてもよい。
〔実施形態7〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
上述した各実施形態では、制御部150が液冷媒発生エラーが生じていると判定した場合に、空気調和機1の運転を停止させて処理を終了する構成、あるいは空気調和機1の運転を停止させるとともにユーザへの報知を行って処理を終了する構成について説明した。
これに対して、本実施形態では、制御部150が、ΔTh<αhと判断した場合(暖房運転時)、およびΔTc<αcと判断した場合(冷房運転時)に、フィルタ46の自動清掃を行わせ、それでもΔTh<αhあるいはΔTc<αcが解消しない場合に空気調和機1の運転停止およびユーザへの報知を行って処理を終了する。
図17は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。なお、S4でΔTh<αhと判断した場合、およびS6でΔTc<αcと判断した場合に後述するS101〜S103の処理を行う点以外は、図16示した処理と同様である。
S4でΔTh<αhと判断した場合、およびS6でΔTc<αcと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を停止させ(S101)、直近の所定時間以内にフィルタ清掃を実行済みであるか否かを判断する(S102)。
S102においてフィルタ清掃を実行していないと判断した場合、制御部150は、フィルタ清掃装置60の動作を制御してフィルタ46の清掃を実行させ(S103)、S2の処理に戻って暖房運転または冷房運転を再開させる。
一方、S102おいてフィルタ清掃を実行していないと判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)と判定し(S7)、空気調和機1の運転を停止させ(S8)、液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知する処理を行い(S9)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、制御部150が、液冷媒発生エラーが発生したと判断した場合に、フィルタ清掃装置60にフィルタ46の清掃を実行させ、それでもエラーが解消しない場合にユーザに液冷媒発生エラーの発生を報知する。これにより、圧縮機における液冷媒の発生に起因する不具合を防止するとともに、ユーザにエラーの発生を報知する頻度を低減することができる。
なお、S4でΔTh<αhと判断した場合、およびS6でΔTc<αcと判断した場合に行うフィルタ清掃時間を、通常時のフィルタ清掃時間(例えば、液冷媒発生エラーが生じていると判定されていない場合にユーザの指示に応じて行うフォルタ清掃の清掃時間、あるいは定期的に行うフィルタ清掃の清掃時間)よりも長く設定してもよい。
また、S4でΔTh<αhと判断した場合、およびS6でΔTc<αcと判断した場合に、制御部150が、上述した図17の処理に加えて、空気調和機1の次回起動時、あるいは空気調和機1の運転停止時にフィルタ清掃処理を実行するように設定するようにしてもよい。
〔実施形態8〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、実施形態5(図15)に示した処理と、実施形態7(図17)に示した処理とを組み合わせて行う構成について説明する。すなわち、本実施形態では、ΔTh<αhあるいはΔTc<αcになった場合に、膨張弁36の開度調整を行う処理と、フィルタ清掃装置60にフィルタ46の清掃を実行させる処理とを組み合わせて行う構成について説明する。
図18は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。
制御部150は、リモコン140を介してユーザからの運転開始指示が入力されることを監視しており(S51)、運転開始指示が入力されると、暖房運転であるのか冷房運転(冷房モードまたは除湿モード)であるのかを判断する(S52)。
S52において暖房運転であると判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、暖房運転を行わせる(S53)。
また、制御部150は、暖房運転中、ΔTh<αhである状態が所定時間以上継続したか否かを判断し(S54)、所定時間以上継続していない場合にはS53に戻って暖房運転を継続する。
一方、S54においてΔTh<αhである状態が所定時間以上継続したと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を停止させるとともに(S55)、直近の所定時間以内にフィルタ清掃を実行済みであるか否かを判断する(S56)。
そして、S56においてフィルタ清掃を実行していないと判断した場合、制御部150は、フィルタ清掃装置60の動作を制御してフィルタ46の清掃処理を実行させ(S57)、圧縮機31を再起動させ(S58)、S53の処理に戻る。
一方、S56においてフィルタ清掃を実行済みであると判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定レベルが予め定めた最小設定レベルであるか否かを判断する(S59)。
そして、S59において最小値ではないと判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定を所定レベルだけ狭く絞り(S60)、圧縮機31を再起動させ(S58)、S53の処理に戻る。
一方、S59においてまた、最小設定レベルであると判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)と判定し(S69)、空気調和機1の運転を停止させ(S70)、処理を終了する。この際、ユーザへの液冷媒発生エラー(フィルタエラー)の報知を行うようにしてもよい。
また、S52において暖房運転ではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、冷房運転を行わせる(S61)。
また、制御部150は、冷房運転中、ΔTc<αcである状態が所定時間以上継続したか否かを判断し(S62)、所定時間以上継続していない場合にはS61に戻って冷房運転を継続する。
一方、S62においてΔTc<αcである状態が所定時間以上継続したと判断した場合、制御部150は、圧縮機31を停止させるとともに(S63)、直近の所定時間以内にフィルタ清掃を実行済みであるか否かを判断する(S64)。
そして、S64においてフィルタ清掃を実行していないと判断した場合、制御部150は、フィルタ清掃装置60の動作を制御してフィルタ46の清掃処理を実行させ(S65)、圧縮機31を再起動させ(S66)、S61の処理に戻る。
一方、S64においてフィルタ清掃を実行済みであると判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定レベルが予め定めた最小設定レベルであるか否かを判断する(S67)。
そして、S67において最小値ではないと判断した場合、制御部150は、膨張弁36の開度設定を所定レベルだけ狭く絞り(S68)、圧縮機31を再起動させ(S66)、S61の処理に戻る。
一方、S67においてまた、最小設定レベルであると判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)と判定し(S69)、空気調和機1の運転を停止させ(S70)、ユーザへの液冷媒発生エラー(フィルタエラー)の報知を行い(S71)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、制御部150が、ΔTh<αhあるいはΔTc<αcになった場合に、フィルタ清掃装置60にフィルタ46の清掃を実行させ、それでもエラーが解消しない場合には膨張弁36の開度調整を実行させ、それでもエラーが解消しない場合に液冷媒発生エラーが発生していると判定する。
これにより、圧縮機における液冷媒の発生に起因する不具合を防止するとともに、エラー検知が頻発することを防止できる。
〔実施形態9〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、暖房運転中に圧縮機出口における冷媒温度Tdと室内熱交換器21における冷媒温度Tiとの差ΔTh=Td−Tiが閾値αh未満になった場合、および冷房運転中に圧縮機出口における冷媒温度Tdと室外熱交換器37における冷媒温度Toとの差ΔTc=Td−Toが閾値αc未満になった場合に、制御部150が、室内機2の風量および風向の設定を変更し、それでもΔTh<αhあるいはΔTc<αcが解消しない場合に液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定する。
なお、本実施形態では、図19の(a)に示すように、室内機2の風量(室内機2の吸込口41から吸い込まれて吹出口42から吹き出される空気の流量)を、ユーザが「自動」「リズム」「静音」「微」および「弱」の5種類の中から任意に選択できるようになっている。制御部150は、ユーザの風量選択指示に応じて室内機2のファン45の回転数を制御して室内機2の風量を制御する。
具体的には、「自動」が選択されている場合、制御部150は、室温と設定温度との差などを考慮して風量を自動的に設定する。また、「リズム」が選択されている場合、制御部150は、風量を所定時間毎にランダムに切り替える。また、「静音」、「微」、および「弱」は、「静音」<「微」<「弱」の順に風量が強くなるように設定されており、制御部150は「静音」、「微」、あるいは「弱」が選択されている場合、選択されている設定に対応して予め設定された風量になるようにファン45の回転数を制御する。
また、本実施形態では、図19の(b)に示すように、室内機2から吹き出される空気の上下方向についての風向を、「自動」「ななめ上」「水平」「ななめ下1」「ななめ下2」「下」「スイング」の5種類の中から任意に選択できるようになっている。すなわち、制御部150は、ユーザが設定した上下方向の風向に応じて、室内機2の吹出口42に備えられる図示しない調整板(風向調整部)の向きを制御し、室内機2から吹き出される空気の風向を調整する。
具体的には、「自動」が選択されている場合、制御部150は、上下方向についての風向を自動で設定する。例えば、人感センサ(図示せず)を備え、人感センサの検知結果に応じて制御部150が風向を設定するようにしてもよい。また、制御部150は、「ななめ上」「水平」「ななめ下1」「ななめ下2」「下」が選択されている場合、風向が選択された方向になるように調整板の角度を調整する。また、「スイング」が選択されている場合、制御部150は、調整板の向きをスイングさせて風向を連続的に変化させる。
また、本実施形態では、図19の(c)に示すように、室内機2から吹き出される空気の水平方向についての風向を、「自動」「中央」「つつみ込む」「ワイド」「スイング」の5種類の中から任意に選択できるようになっている。すなわち、制御部150は、ユーザが設定した水平方向についての風向に応じて、室内機2の吹出口42に備えられる調整板の向きを制御し、室内機2から吹き出される空気の風向を調整する。
具体的には、「自動」が選択されている場合、制御部150は、水平方向についての風向を自動で設定する。例えば、人感センサ(図示せず)を備え、人感センサの検知結果に応じて制御部150が風向を設定するようにしてもよい。また、制御部150は、「中央」が選択されている場合、風向が室内機2の正面方向になるように調整板を設定する。また、制御部150は、「つつみ込む」が選択されている場合、室内機2の左側から吹き出される風は左側に向けて吹き出された後に正面に向かって曲がるように吹き出し、室内機2の右側から吹き出される風は右側に向けて吹き出された後に正面に向かって曲がるように吹き出すように調整板を設定する。また、制御部150は、「ワイド」が選択されている場合、室内機2の左側から吹き出される風は正面に向けて吹き出された後に左側に向かって曲がるように吹き出し、室内機2の右側から吹き出される風は正面に向けて吹き出された後に右側に向かって曲がるように吹き出すように調整板を設定する。また、制御部150は、「スイング」が選択されている場合、制御部150は、調整板の向きをスイングさせて風向を連続的に変化させる。
図20は、本実施形態における制御部150による判定処理の流れを示すフローチャートである。
制御部150は、リモコン140を介してユーザからの運転開始指示が入力されることを監視しており(S1)、運転開始指示が入力されると、暖房運転であるのか冷房運転(冷房モードまたは除湿モード)であるのかを判断する(S2)。
S2において暖房運転であると判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、暖房運転を行わせる(S3)。
また、制御部150は、暖房運転中、圧縮機温度センサ32および室内熱交換器温度センサ22の検知結果に基づいて、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室内熱交換器21における冷媒温度Tiとの差であるΔTh=Td−Tiが、閾値αh未満になること、すなわちΔTh<αhになることを監視する(S4)。
一方、S2において暖房運転ではないと判断した場合、制御部150は、圧縮機31、四方弁33、ファン45、膨張弁36、および室外機ファン38の動作を制御し、冷房運転を行わせる(S5)。
また、制御部150は、冷房運転中、圧縮機温度センサ32および室外熱交換器温度センサ39の検知結果に基づいて、圧縮機出口における冷媒温度Tdと室外熱交換器37における冷媒温度Toとの差であるΔTc=Td−Toが、閾値αc未満になること、すなわちΔTc<αcになることを監視する(S6)。
そして、S4においてΔTh<αhになった場合、およびS6においてΔTc<αcになった場合、制御部150は、圧縮機31を停止させ(S81)、直近の所定時間内にΔTh<αhまたはΔTc<αcが検出されてから室内機2の風量設定の変更を行ったか否かを判断する(S82)。
そして、S81において風量設定の変更を行っていないと判断した場合、制御部150は、室内機2の風量設定をその時点の設定よりも強く設定し(S83)、圧縮機を再起動させて(S84)、S2の処理に戻る。例えば、制御部150は、S83において、室内機2の風両設定を「弱」に変更する。なお、「弱」よりも強い風量設定が可能な場合にはより強い風量設定に変更してもよい。
一方、S81において風量設定の変更をすでに行ったと判断した場合、制御部150は、直近の所定時間内にΔTh<αhまたはΔTc<αcが検出されてから室内機2の風向設定の変更を行ったか否かを判断する(S85)。
そして、S85において風向設定の変更を行っていないと判断した場合、制御部150は、室内機2の風向設定をその時点の設定よりも室内機2に吸い込まれて室内機2から吹き出される空気流の流動抵抗が小さくなるように設定し(S86)、圧縮機を再起動させて(S84)、S2の処理に戻る。例えば、制御部150は、S86において室内機2の風向設定を、上下方向については「水平」に設定し、水平方向については「中央」に設定する。
一方、S85において風向設定の変更を既に行ったと判断した場合、制御部150は、液冷媒発生エラー(フィルタエラー)が生じていると判定し(S7)、空気調和機1の運転を停止させ(S8)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、制御部150が、ΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)になった場合に、室内機2の風量設定および風向設定を空気流量が増す設定になるように変更し、それでもエラーが解消しない場合に液冷媒発生エラーが発生していると判定する。
これにより、圧縮機における液冷媒の発生に起因する不具合を防止するとともに、エラー検知が頻発することを防止できる。
なお、風量および/または風向を変更することにより空気調和機1の運転中にΔTh≧αh(暖房時)またはΔTc≧αc(冷房時)になった場合に、制御部150が、変更していた風量および/または風向を元の設定に戻すようにしてもよい。
また、圧縮機31の停止時にΔTh≧αh(暖房時)またはΔTc≧αc(冷房時)になった場合、制御部150が、変更していた風量および/または風向を次回起動時に元の設定に戻すようにしてもよい。
また、本実施形態では、ΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)が生じた場合に、まず風量設定を変更し、それでもΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)が解消しない場合に風向設定を変更しているが、これに限るものではない。例えば、ΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)が生じた場合に、風向設定または風量設定のいずれか一方のみを変更するようにしてもよい。また、ΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)が生じた場合に、まず風向設定を変更し、それでもΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)が解消しない場合に風量設定を変更するようにしてもよい。また、ΔTh<αh(暖房時)あるいはΔTc<αc(冷房時)が生じた場合に、風量設定および風向設定の両方を変更するようにしてもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1にかかる空気調和機1は、冷媒を圧縮する圧縮機31と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器21と、冷媒を膨張させる膨張弁36と、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器37とからなる冷媒回路5を有し、前記冷媒を前記圧縮機31、前記室内熱交換器21、前記膨張弁36、前記室外熱交換器37の順に循環させることで室内空気の暖房を行う暖房機能を備えた空気調和機1であって、暖房時に、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThに基づいて、前記冷媒が前記圧縮機31内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う制御部150を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、暖房時に、冷媒の圧縮機31からの吐出温度Tdと冷媒の室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThに基づいて、冷媒が圧縮機31内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を容易かつ適切に判定することができる。これにより、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止できる。
本発明の態様2にかかる空気調和機1は、上記態様1において、前記冷媒回路5における前記冷媒の流れ方向を切り替える方向切替部(四方弁33)を備え、前記冷媒を前記圧縮機31、前記室外熱交換器37、前記膨張弁36、前記室内熱交換器21の順に循環させることで室内空気の冷房を行う冷房機能を有し、前記制御部150は、冷房時に、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcに基づいて前記液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う構成である。
上記の構成によれば、冷房時に、冷媒の圧縮機31からの吐出温度Tdと冷媒の室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcに基づいて、冷媒が圧縮機31内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を容易かつ適切に判定することができる。これにより、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止できる。
本発明の態様3にかかる空気調和機1は、冷媒を圧縮する圧縮機31と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器21と、冷媒を膨張させる膨張弁36と、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器37とからなる冷媒回路5を有し、前記冷媒を前記圧縮機31、前記室外熱交換器37、前記膨張弁36、前記室内熱交換器21の順に循環させることで室内空気の冷房を行う冷房機能を備えた空気調和機1であって、冷房時に、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcに基づいて、前記冷媒が前記圧縮機31内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う制御部150を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、冷房時に、冷媒の圧縮機31からの吐出温度Tdと冷媒の室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcに基づいて、冷媒が圧縮機31内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を容易かつ適切に判定することができる。これにより、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止できる。
本発明の態様4にかかる空気調和機1は、上記態様1または2において、前記制御部150は、暖房時、前記圧縮機31の吐出圧力における前記冷媒の飽和温度である限界吐出圧力飽和温度Tcと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差が所定の暖房時閾値βh未満になったときに、前記圧縮機31による前記冷媒の圧縮を停止させ、前記判定処理を行う構成である。
上記の構成によれば、液冷媒が発生する状態になる前に圧縮機を停止させることができるので、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを適切に防止できる。
本発明の態様5にかかる空気調和機1は、上記態様2または3において、前記制御部150は、冷房時、前記圧縮機31の吐出圧力における前記冷媒の飽和温度である限界吐出圧力飽和温度と前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差が所定の冷房時閾値βc未満になったときに、前記圧縮機31による前記冷媒の圧縮を停止させ、前記判定処理を行う構成である。
上記の構成によれば、液冷媒が発生する状態になる前に圧縮機を停止させることができるので、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを適切に防止できる。
本発明の態様6にかかる空気調和機1は、上記態様1から5のいずれか1において、前記制御部150は、予め設定された圧縮機停止条件が生じた場合に前記圧縮機31による前記冷媒の圧縮を停止させ、前記判定処理を、前記圧縮機31による前記冷媒の圧縮を停止させたときに行う構成である。
上記の構成によれば、圧縮機停止条件が生じる毎に液冷媒発生エラーの発生有無を判定することで、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを適切に防止できる。
本発明の態様7にかかる空気調和機1は、上記態様1から5のいずれかにおいて、前記制御部150は、予め設定された圧縮機停止条件が生じた場合に前記圧縮機31による前記冷媒の圧縮を停止させて再起動させる再起動処理を所定回数行い、前記再起動処理を所定回数行った後、前記圧縮機停止条件が再度生じた場合に、前記判定処理を行う構成である。
上記の構成によれば、圧縮機の再起動を行っても圧縮機停止条件が繰り返し生じる場合に液冷媒発生エラーの発生有無を判定することで、偶発的な要因により一時的に圧縮機停止条件が生じた場合に液冷媒発生エラーが生じていると誤判定されることを防止するとともに、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを適切に防止できる。
本発明の態様8にかかる空気調和機1は、上記態様1または2において、前記制御部150は、暖房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThが予め定められた暖房時エラー判定閾値αh未満である場合に、直近の所定時間以内に前記差ΔThが前記暖房時エラー判定閾値αh以上になったか否かを判断し、前記暖房時エラー判定閾値αh以上になったと判断した場合には前記判定処理を行わない構成である。
上記の構成によれば、直近の所定時間以内に冷媒の圧縮機31からの吐出温度Tdと冷媒の室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThが暖房時エラー判定閾値αh以上になった場合には液冷媒発生エラーの発生有無の判定を行わない。これにより、偶発的な要因により一時的に生じた要因によって液冷媒発生エラーが生じていると誤判定されることを防止することができる。
本発明の態様9にかかる空気調和機は、前記態様において、上記態様2または3において、前記制御部150は、冷房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcが予め定められた冷房時エラー判定閾値αc未満である場合に、直近の所定時間以内に前記差ΔTcが前記冷房時エラー判定閾値αc以上になったか否かを判断し、前記冷房時エラー判定閾値αc以上になったと判断した場合には前記判定処理を行わない構成である。
上記の構成によれば、直近の所定時間以内に冷媒の圧縮機31からの吐出温度Tdと冷媒の室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcが冷房時エラー判定閾値αc以上になった場合には液冷媒発生エラーの発生有無の判定を行わない。これにより、偶発的な要因により一時的に生じた要因によって液冷媒発生エラーが生じていると誤判定されることを防止することができる。
本発明の態様10にかかる空気調和機1は、前記態様1または2において、前記制御部150は、暖房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThが予め定められた暖房時エラー判定閾値αh未満になった場合に、前記膨張弁36の開度を狭くする開度調整処理を行い、前記開度調整処理を所定回数行っても前記差ΔThが前記暖房時エラー判定閾値αh未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、膨張弁36の開度を狭くする開度調整処理を行うことによって液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、開度調整処理を所定回数行っても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様11にかかる空気調和機1は、前記態様2または3において、前記制御部150は、冷房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Tiとの差ΔTcが予め定められた冷房時エラー判定閾値αc未満になった場合に、前記膨張弁36の開度を狭くする開度調整処理を行い、前記開度調整処理を所定回数行っても前記差ΔTcが前記冷房時エラー判定閾値αc未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、膨張弁36の開度を狭くする開度調整処理を行うことによって液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、開度調整処理を所定回数行っても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様12にかかる空気調和機1は、前記態様1または2において、室内空気を吸い込む吸込口41と、前記吸込口41から吸い込まれた室内空気中の塵芥を除去するフィルタ46と、前記冷媒と前記フィルタ46を通過して供給される室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器21と、前記室内熱交換器21で熱交換された前記室内空気を室内に吹き出す吹出口42と、前記吸込口41から室内空気を吸引して前記吹出口42から排出させるための空気流を生じさせるファン45と、前記フィルタ46の清掃を行うフィルタ清掃装置60とを備え、前記制御部150は、暖房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThが予め定められた暖房時エラー判定閾値αh未満になった場合に、前記フィルタ清掃装置60に前記フィルタ46の清掃を実行させ、前記フィルタ46の清掃を行っても前記差ΔThが前記暖房時エラー判定閾値αh未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、フィルタ46の清掃を行うことによって液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、フィルタ46の清掃を行っても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様13にかかる空気調和機1は、前記態様2または3において、室内空気を吸い込む吸込口41と、前記吸込口41から吸い込まれた室内空気中の塵芥を除去するフィルタ46と、前記冷媒と前記フィルタ46を通過して供給される室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器21と、前記室内熱交換器21で熱交換された前記室内空気を室内に吹き出す吹出口42と、前記吸込口41から室内空気を吸引して前記吹出口42から排出させるための空気流を生じさせるファン45と、前記フィルタ46の清掃を行うフィルタ清掃装置60とを備え、前記制御部150は、冷房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcが予め定められた冷房時エラー判定閾値αc未満になった場合に、前記フィルタ清掃装置60に前記フィルタ46の清掃を実行させ、前記フィルタ46の清掃を行っても前記差ΔTcが前記冷房時エラー判定閾値αc未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、フィルタ46の清掃を行うことによって液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、フィルタ46の清掃を行っても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様14にかかる空気調和機1は、前記態様1または2において、室内空気を吸い込む吸込口41と、前記冷媒と前記吸込口41から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器21と、前記室内熱交換器21で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口42と、前記吸込口41から室内空気を吸引して前記吹出口42から排出させるための空気流を生じさせるファン45とを備え、前記制御部150は、暖房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThが予め定められた暖房時エラー判定閾値αh未満になった場合に、前記ファン45の回転数を増加させ、前記ファン45の回転数を増加させても前記差ΔThが前記暖房時エラー判定閾値αh未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、ファン45の回転数を増加させることで液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、ファン45の回転数を増加させても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様15にかかる空気調和機1は、前記態様2または3において、室内空気を吸い込む吸込口41と、前記冷媒と前記吸込口41から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器21と、前記室内熱交換器21で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口42と、前記吸込口41から室内空気を吸引して前記吹出口42から排出させるための空気流を生じさせるファン45とを備え、前記制御部150は、冷房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcが予め定められた冷房時エラー判定閾値αc未満になった場合に、前記ファン45の回転数を増加させ、前記ファン45の回転数を増加させても前記差ΔTcが前記冷房時エラー判定閾値αc未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、ファン45の回転数を増加させることで液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、ファン45の回転数を増加させても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様16にかかる空気調和機1は、前記態様1または2において、室内空気を吸い込む吸込口41と、前記冷媒と前記吸込口41から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器21と、前記室内熱交換器21で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口42と、前記吸込口41から室内空気を吸引して前記吹出口42から排出させるための空気流を生じさせるファン45と、前記吹出口42から吹き出される室内空気の風向を調整する風向調整部とを備え、前記制御部150は、暖房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室内熱交換器21の所定位置における温度Tiとの差ΔThが予め定められた暖房時エラー判定閾値αh未満になった場合に、前記風向調整部の動作を制御して前記室内空気の流動抵抗が小さくなるように前記室内空気の風向を調整させ、前記室内空気の風向を調整しても前記差ΔThが前記暖房時エラー判定閾値αh未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、吹出口42から排出される空気の風向を調整することで液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、風向を調整しても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様17にかかる空気調和機1は、前記態様2または3において、室内空気を吸い込む吸込口41と、前記冷媒と前記吸込口41から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器21と、前記室内熱交換器21で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口42と、前記吸込口41から室内空気を吸引して前記吹出口42から排出させるための空気流を生じさせるファン45と、前記吹出口42から吹き出される室内空気の風向を調整する風向調整部とを備え、前記制御部150は、冷房時、前記冷媒の前記圧縮機31からの吐出温度Tdと前記冷媒の前記室外熱交換器37の所定位置における温度Toとの差ΔTcが予め定められた冷房時エラー判定閾値αc未満になった場合に、前記風向調整部の動作を制御して前記室内空気の流動抵抗が小さくなるように前記室内空気の風向を調整させ、前記室内空気の風向を調整しても前記差ΔTcが前記冷房時エラー判定閾値αc未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定する構成である。
上記の構成によれば、吹出口42から排出される空気の風向を調整することで液冷媒発生エラーが生じる条件の解消を図り、風向を調整しても液冷媒発生エラーが生じる条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定する。これにより、エラー条件の解消を図るとともに、エラー条件を解消できなかった場合に液冷媒発生エラーが生じていると判定し、液冷媒に起因する圧縮機構の潤滑不良や潤滑油の流出などの不具合が生じることを防止することができる。
本発明の態様18にかかる空気調和機1は、前記態様1から17のいずれかにおいて、前記液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知するための報知部(発光部132、表示部148)を備え、前記制御部150は、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定した場合に、前記報知部(発光部132、表示部148)を制御して前記液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知させる構成である。
上記の構成によれば、液冷媒発生エラーが生じていることをユーザに報知し、必要な処置を行わせることができる。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することもできる。
1 空気調和機
2 室内機
3 室外機
4 冷媒配管
5 冷媒回路
21 室内熱交換器
22 室内熱交換器温度センサ
31 圧縮機
32 圧縮機温度センサ
33 四方弁(方向切替部)
36 膨張弁
37 室外熱交換器
38 室外機ファン
39 室外熱交換器温度センサ
41 吸込口
42 吹出口
43 表示部
44 空気通路
45 ファン
46 フィルタ
60 フィルタ清掃装置
131 赤外線送受信部
132 発光部(報知部)
140 リモコン
148 表示部(報知部)
149 赤外線送受信部
150 制御部
αh 閾値(暖房時エラー判定閾値)
αc 閾値(冷房時エラー判定閾値)
βh 閾値(暖房時閾値)
βc 閾値(冷房時閾値)

Claims (18)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器と、冷媒を膨張させる膨張弁と、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器とからなる冷媒回路を有し、前記冷媒を前記圧縮機、前記室内熱交換器、前記膨張弁、前記室外熱交換器の順に循環させることで室内空気の暖房を行う暖房機能を備えた空気調和機であって、
    暖房時に、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差に基づいて、前記冷媒が前記圧縮機内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う制御部を備えていることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記冷媒回路における前記冷媒の流れ方向を切り替える方向切替部を備え、
    前記冷媒を前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記膨張弁、前記室内熱交換器の順に循環させることで室内空気の冷房を行う冷房機能を有し、
    前記制御部は、冷房時に、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差に基づいて前記液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器と、冷媒を膨張させる膨張弁と、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器とからなる冷媒回路を有し、前記冷媒を前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記膨張弁、前記室内熱交換器の順に循環させることで室内空気の冷房を行う冷房機能を備えた空気調和機であって、
    冷房時に、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差に基づいて、前記冷媒が前記圧縮機内で液冷媒になる状態である液冷媒発生エラーの発生有無を判定する判定処理を行う制御部を備えていることを特徴とする空気調和機。
  4. 前記制御部は、
    暖房時、前記圧縮機の吐出圧力における前記冷媒の飽和温度である限界吐出圧力飽和温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差が所定の暖房時閾値未満になったときに、前記圧縮機による前記冷媒の圧縮を停止させ、前記判定処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  5. 前記制御部は、
    冷房時、前記圧縮機の吐出圧力における前記冷媒の飽和温度である限界吐出圧力飽和温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差が冷房時閾値未満になったときに、前記圧縮機による前記冷媒の圧縮を停止させ、前記判定処理を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
  6. 前記制御部は、
    予め設定された圧縮機停止条件が生じた場合に前記圧縮機による前記冷媒の圧縮を停止させ、
    前記判定処理を、前記圧縮機による前記冷媒の圧縮を停止させたときに行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の空気調和機。
  7. 前記制御部は、
    予め設定された圧縮機停止条件が生じた場合に前記圧縮機による前記冷媒の圧縮を停止させて再起動させる再起動処理を所定回数行い、
    前記再起動処理を所定回数行った後、前記圧縮機停止条件が再度生じた場合に、前記判定処理を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の空気調和機。
  8. 前記制御部は、
    暖房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた暖房時エラー判定閾値未満である場合に、直近の所定時間以内に前記差が前記暖房時エラー判定閾値以上になったか否かを判断し、前記暖房時エラー判定閾値以上になったと判断した場合には前記判定処理を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  9. 前記制御部は、
    冷房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた冷房時エラー判定閾値未満である場合に、直近の所定時間以内に前記差が前記冷房時エラー判定閾値以上になったか否かを判断し、前記冷房時エラー判定閾値以上になったと判断した場合には前記判定処理を行わないことを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
  10. 前記制御部は、
    暖房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた暖房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記膨張弁の開度を狭くする開度調整処理を行い、
    前記開度調整処理を所定回数行っても前記差が前記暖房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  11. 前記制御部は、
    冷房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた冷房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記膨張弁の開度を狭くする開度調整処理を行い、
    前記開度調整処理を所定回数行っても前記差が前記冷房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
  12. 室内空気を吸い込む吸込口と、前記吸込口から吸い込まれた室内空気中の塵芥を除去するフィルタと、前記冷媒と前記フィルタを通過して供給される室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器と、前記室内熱交換器で熱交換された前記室内空気を室内に吹き出す吹出口と、前記吸込口から室内空気を吸引して前記吹出口から排出させるための空気流を生じさせるファンと、前記フィルタの清掃を行うフィルタ清掃装置とを備え、
    前記制御部は、
    暖房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた暖房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記フィルタ清掃装置に前記フィルタの清掃を実行させ、
    前記フィルタの清掃を行っても前記差が前記暖房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  13. 室内空気を吸い込む吸込口と、前記吸込口から吸い込まれた室内空気中の塵芥を除去するフィルタと、前記冷媒と前記フィルタを通過して供給される室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器と、前記室内熱交換器で熱交換された前記室内空気を室内に吹き出す吹出口と、前記吸込口から室内空気を吸引して前記吹出口から排出させるための空気流を生じさせるファンと、前記フィルタの清掃を行うフィルタ清掃装置とを備え、
    前記制御部は、
    冷房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた冷房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記フィルタ清掃装置に前記フィルタの清掃を実行させ、
    前記フィルタの清掃を行っても前記差が前記冷房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
  14. 室内空気を吸い込む吸込口と、前記冷媒と前記吸込口から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器と、前記室内熱交換器で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口と、前記吸込口から室内空気を吸引して前記吹出口から排出させるための空気流を生じさせるファンとを備え、
    前記制御部は、
    暖房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた暖房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記ファンの回転数を増加させ、
    前記ファンの回転数を増加させても前記差が前記暖房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  15. 室内空気を吸い込む吸込口と、前記冷媒と前記吸込口から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器と、前記室内熱交換器で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口と、前記吸込口から室内空気を吸引して前記吹出口から排出させるための空気流を生じさせるファンとを備え、
    前記制御部は、
    冷房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた冷房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記ファンの回転数を増加させ、
    前記ファンの回転数を増加させても前記差が前記冷房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
  16. 室内空気を吸い込む吸込口と、前記冷媒と前記吸込口から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器と、前記室内熱交換器で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口と、前記吸込口から室内空気を吸引して前記吹出口から排出させるための空気流を生じさせるファンと、前記吹出口から吹き出される室内空気の風向を調整する風向調整部とを備え、
    前記制御部は、
    暖房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室内熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた暖房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記風向調整部の動作を制御して前記室内空気の流動抵抗が小さくなるように前記室内空気の風向を調整させ、
    前記室内空気の風向を調整しても前記差が前記暖房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  17. 室内空気を吸い込む吸込口と、前記冷媒と前記吸込口から吸い込まれた室内空気との熱交換を行う前記室内熱交換器と、前記室内熱交換器で熱交換された室内空気を室内に吹き出す吹出口と、前記吸込口から室内空気を吸引して前記吹出口から排出させるための空気流を生じさせるファンと、前記吹出口から吹き出される室内空気の風向を調整する風向調整部とを備え、
    前記制御部は、
    冷房時、前記冷媒の前記圧縮機からの吐出温度と前記冷媒の前記室外熱交換器の所定位置における温度との差が予め定められた冷房時エラー判定閾値未満になった場合に、前記風向調整部の動作を制御して前記室内空気の流動抵抗が小さくなるように前記室内空気の風向を調整させ、
    前記室内空気の風向を調整しても前記差が前記冷房時エラー判定閾値未満である場合に、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定することを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
  18. 前記液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知するための報知部を備え、
    前記制御部は、前記液冷媒発生エラーが生じていると判定した場合に、前記報知部を制御して前記液冷媒発生エラーの発生をユーザに報知させることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109654663A (zh) * 2018-12-24 2019-04-19 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种多联机故障提示方法、装置及空调器

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