JP2017096174A - 弁装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弁装置1において、バネ7は、軸方向の一端にバルブギア6に係合する第1フック21を有し、軸方向の他端にハウジング3に係合する第2フック22を有している。第1フック21は、バネ7の一端に接続しバネの外径方向に延びる径方向直線部30と、径方向直線部30の外径側の端に接続しバネ7の軸方向に延びる軸方向直線部31とを有している。バルブギア6は、第1フック21がバルブギア6に係合し中間フック25が係止部9に係合するときに、径方向直線部30に当接する当接部35と軸方向直線部31が収容される収容部37を備えている。
これにより、収容部37は、径方向直線部30を回転中心とする回転モーメントを抑制するように軸方向直線部31に力を作用させることができ、バネ7の軸がガイド8の軸から傾くことを抑制することができる。
【選択図】図2
Description
ハウジングは、内燃機関の吸気系統を構成する流路を有する。弁体は、流路に収容され、流路の開度を回転することで調整する。シャフトは、円柱状であって、弁体と一体に回転する。バルブギアは、シャフトと一体に回転するとともに、アクチュエータからの回転駆動力をシャフトに伝達する。
そして、係止部は、中間フックが係合することで弁体の開度を中間開度とする。
なお、このような構成の弁装置においては、アクチュエータが予期せず停止した場合であっても、中間フックが係止部に係合することで弁体の開度を中間開度とすることができ、車両の退避行動を行うことができる。
そこで、組み付け時のバネの径方向の偏心を考慮して、バネを成形することで、組み付けられた際におけるバネとガイドとの接触部位を減らし摺動抵抗を減らす構成が公知となっている(特許文献1参照。)。
ここで、発明者による鋭意研究によって、例えば、第1フック101がバルブギア102に係合し、中間フック103が係止部105に係合するときに、径方向直線部106を回転中心としてバネ107の軸xがガイド108の軸yから傾くことで、バネ107とガイド108との間に接触が生じてしまい、摺動抵抗を増加させる要因の一つとなっていることが見出された(図9参照。)。
なお、図中白抜き矢印は、中間フック103および径方向直線部106に作用する力の方向を表し、矢印は軸xの傾く方向を表している。
ハウジングは、内燃機関の吸気系統を構成する流路を有する。弁体は、流路に収容され、流路の開度を回転することで調整する。シャフトは、円柱状であって、弁体と一体に回転する。バルブギアは、シャフトと一体に回転するとともに、アクチュエータからの回転駆動力をシャフトに伝達する。
ここで、第1フックは、バネの一端に接続しバネの外径方向に延びる径方向直線部と、この径方向直線部の外径側の端に接続しバネの軸方向に延びる軸方向直線部とを有している。
そして、バルブギアは、第1フックがバルブギアに係合し中間フックが係止部に係合するときに、径方向直線部に当接する当接部と、軸方向直線部が収容される収容部とを備えている。
このため、収容部は、径方向直線部を回転中心とする回転モーメントを抑制するように軸方向直線部に力を作用させることができ、バネの軸がガイドの軸から傾くことを抑制することができる。
以上により、内燃機関の吸気系統に組み入れられる弁装置において、バネとガイドの接触を抑制することができる。
実施例1の弁装置1の構成を図1および図2に基づき説明する。
弁装置1は、内燃機関(図示せず。)の吸気制御装置の一部であり、吸気系統を構成する流路2を開閉するものである。
弁装置1は、以下に説明するハウジング3、弁体4、シャフト5、バルブギア6、バネ7、ガイド8、係止部9を備える。
ハウジング3は、金属材料、例えば、アルミニウム合金製であって、内部に流路2が設けられている。
なお、弁体4は、シャフト5に設けられたスリット状の挿入孔に嵌め込まれた状態でネジ等によって締結されることで、シャフト5に固定されている。
また、バルブギア6には、シャフト5の軸方向に延設される延設部6aが設けられている。
また、バネ7は、軸方向の一端にバルブギア6に係合する第1フック21を有し、軸方向の他端にハウジング3に係合する第2フック22を有している。
ここで、中間フック25は、延設部6aに係脱自在であって、延設部6aと係合した状態でバルブギア6の回転に伴って回転することができる。
なお、第1コイル7aおよび第2コイル7bの軸が、軸βとなっている。
より具体的には、バネ7は、ハウジング3とバルブギア6とにより形成されるバネ収容空間26に配されており、バネ収容空間26を区画する内周側の壁面がガイド8となっている。すなわち、ガイド8は、バルブギア6の円筒部とハウジング3の円筒部とから構成されている。
係止部9は、バネ収容空間26の内周側に突出するようにハウジング3に固定されている。そして、アクチュエータ11の故障等によりバルブギア6に伝達される回転駆動力が消失した際に、第1コイル7aまたは第2コイル7bの付勢力によって機械的に係止部9に中間フック25が係合することで、弁体4の開度は中間開度となる。
なお、中間開度とは、全閉状態と全開状態の中間の弁体4の開度であり、バルブギア6に伝達される回転駆動力が消失した際に、中間フック25に作用する開弁側の力と閉弁側の力の釣り合う位置における弁体4の開度のことである。
次に、実施例1の特徴的な構成について図2および図3を用いて説明する。
第1フック21は、バネ7の一端に接続する。より具体的には、第1フック21は、第1コイル7aの中間フック25に連結しない側の端に接続する。
そして、第1フック21は、第1コイル7aの外径方向に延びる径方向直線部30を有する。さらに、第1フック21は、径方向直線部30の外径側の端に接続し第1コイル7aの軸方向に延びる軸方向直線部31を有する。
より具体的には、収容部37は、バルブギア6に設けられるバネ7の軸方向に延びる溝であり、溝幅は軸方向直線部30の幅と略等しくなっている。
実施例1の弁装置1によれば、バネ7は、軸方向の一端にバルブギア6に係合する第1フック21を有し、軸方向の他端にハウジング3に係合する第2フック22を有している。
ここで、第1フック21は、第1コイル7aの一端に接続し第1コイル7aの外径方向に延びる径方向直線部30と、径方向直線部30の外径側の端に接続し第1コイル7aの軸方向に延びる軸方向直線部31とを有している。
そして、バルブギア6は、第1フック21がバルブギア6に係合し中間フック25が係止部9に係合するときに、径方向直線部30に当接する当接部35と、軸方向直線部31が収容される収容部37とを備えている。
このため、収容部37は、径方向直線部30を回転中心とする回転モーメントを抑制するように軸方向直線部31に力を作用させることができ、軸βが軸γから傾くことを抑制することができる(図3矢印および点線矢印参照。)。
以上により、内燃機関の吸気系統に組み入れられる弁装置1において、バネ7とガイド8の接触を抑制することができる。
実施例2について、実施例1と異なる部分を中心に図4を用いて説明する。
なお、以下の実施例においては、実施例1と同一機能物には同一の符号を付してある。
実施例2の弁装置1によれば、第1フック21は、軸方向直線部31の径方向直線部30と接続しない端に接続し、第1コイル7aの内径方向に延びる追加直線部38を有する。
より具体的には、追加直線部38は、バルブギア6に設けられる溝39に収容されている。
また、図示するように、第1フック21は、径方向直線部30、軸方向直線部31、および、追加直線部38によってバルブギア6を挟み込むようにも構成できるため、この場合、第1フック21を収容部37から外れにくくすることもできる。
実施例3について、実施例1と異なる部分を中心に図5を用いて説明する。
実施例3の弁装置1によれば、第2フック22は、バネ7の他端に接続する。より具体的には、第2フック22は、第2コイル7bの中間フック25に連結しない側の端に接続する。
そして、第2フック22は、第2コイル7bの外径方向に延びる径方向直線部40を有する。さらに、第2フック22は、径方向直線部40の外径側の端に接続し第2コイル7bの軸方向に延びる軸方向直線部41を有する。
ここで、第2フック22は、ハウジング3と係合部48において係合する。なお、係合部48は、ハウジング3の一部であり、バネ収容空間26へと突き出して設けられている。
また、収容部47は、係合部48に設けられる第2コイル7bの軸方向に延びる溝であり、第2フック22の幅に略等しい幅となっている。
このため、収容部47は、径方向直線部40を回転中心とする回転モーメントを抑制するように軸方向直線部41に力を作用させることができ、軸βが軸γから傾くことを抑制することができる。
以上により、内燃機関の吸気系統に組み入れられる弁装置1において、バネ7とガイド8の接触を抑制することができる。
実施例4について、実施例3と異なる部分を中心に図6を用いて説明する。
実施例4の弁装置1によれば、第2フック22は、軸方向直線部41の径方向直線部40と接続しない端に接続し、第2コイル7bの内径方向に延びる追加直線部49を有する。
より具体的には、追加直線部49は、係合部48に設けられる溝50に収容されている。
また、図示するように、第2フック22は、径方向直線部40、軸方向直線部41、および、追加直線部49によって係合部48を挟み込むようにも構成できるため、この場合、第2フック22を収容部47から外れにくくすることもできる。
本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることができる。
例えば、実施例1の弁装置1は、軸方向直線部31がバネ7の存しない側に延びていたが、図7に示すようにバネ7の存する側に延びる構成としてもよい。これにより、バルブギア6のバネ7の軸方向の大きさを小さくすることができる。
なお、図中白抜き矢印は、径方向直線部30、中間フック25、および、軸方向直線部31に作用する力の方向を表している。また、図中矢印は、中間フック25に作用する力により、軸βが傾く方向を表し、点線矢印は、軸方向直線部31に作用する力により軸βが傾く方向を表している。
7 バネ 7a 第1コイル 7b 第2コイル 8 ガイド 9 係止部
11 アクチュエータ 21 第1フック 22 第2フック 25 中間フック
30 径方向直線部 31 軸方向直線部 35 当接部 37 収容部
Claims (4)
- 内燃機関の吸気系統を構成する流路(2)を有するハウジング(3)と、
前記流路に収容され、前記流路の開度を回転することで調整する弁体(4)と、
この弁体と一体に回転する円柱状のシャフト(5)と、
このシャフトと一体に回転するとともに、アクチュエータ(11)からの回転駆動力を前記シャフトに伝達するバルブギア(6)と、
前記シャフトと同軸に配される円筒状のコイルスプリングであって、捩じられることで前記弁体を開弁方向に付勢する第1コイル(7a)と、捩じられることで前記弁体を閉弁方向に付勢する第2コイル(7b)とを有し、前記第1コイルと前記第2コイルとが中間フック(25)により連結されているバネ(7)と、
前記バネと同軸に前記バネの内周側に配されることで前記バネの径方向の変動を抑制するガイド(8)と、
前記中間フックが係合することで前記弁体の開度を中間開度とする係止部(9)とを備える弁装置(1)において、
前記バネは、軸方向の一端に前記バルブギアに係合する第1フック(21)を有し、軸方向の他端に前記ハウジングに係合する第2フック(22)を有し、
前記第1フックは、前記バネの一端に接続し前記バネの外径方向に延びる径方向直線部(30)と、この径方向直線部の外径側の端に接続し前記バネの軸方向に延びる軸方向直線部(31)とを有し、
前記バルブギアは、前記第1フックがバルブギアに係合し前記中間フックが係止部に係合するときに、前記径方向直線部に当接する当接部(35)と、前記軸方向直線部が収容される収容部(37)とを備えることを特徴とする弁装置。 - 請求項1に記載の弁装置において、
前記第1フックは、前記軸方向直線部の前記径方向直線部と接続しない端に接続し前記バネの内径方向に延びる追加直線部(38)を有することを特徴とする弁装置。 - 内燃機関の吸気系統を構成する流路を有するハウジングと、
前記流路に収容され、前記流路の開度を回転することで調整する弁体と、
この弁体と一体に回転する円柱状のシャフトと、
このシャフトと一体に回転するとともに、アクチュエータからの回転駆動力を前記シャフトに伝達するバルブギアと、
前記シャフトと同軸に配される円筒状のコイルスプリングであって、捩じられることで前記弁体を開弁方向に付勢する第1コイルと、捩じられることで前記弁体を閉弁方向に付勢する第2コイルとを有し、前記第1コイルと前記第2コイルとが中間フックにより連結されているバネと、
前記バネと同軸に前記バネの内周側に配されることで前記バネの径方向の変動を抑制するガイドと、
前記中間フックが係合することで前記弁体の開度を中間開度とする係止部とを備える弁装置において、
前記バネは、軸方向の一端に前記バルブギアに係合する第1フックを有し、軸方向の他端に前記ハウジングに係合する第2フックを有し、
前記第2フックは、前記バネの他端に接続し前記バネの外径方向に延びる径方向直線部(40)と、この径方向直線部の外径側の端に接続し前記バネの軸方向に延びる軸方向直線部(41)とを有し、
前記ハウジングは、前記中間フックがバルブギアに係合し前記第2フックがハウジングに係合するときに、前記径方向直線部に当接する当接部(45)と、前記軸方向直線部が収容される収容部(47)とを備えることを特徴とする弁装置。 - 請求項3に記載の弁装置において、
前記第2フックは、前記軸方向直線部の前記径方向直線部と接続しない端に接続し前記バネの内径方向に延びる追加直線部(49)を有することを特徴とする弁装置。
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