JP2017094506A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

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克年 堀野
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Abstract

【課題】表層樹脂層から機能性物質が脱落することを防ぎ、機能性の効果の維持に優れた化粧板の製造方法を提供する。【解決手段】基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、上記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、上記機能性物質が担持された上記樹脂含浸紙及び上記基材を熱圧成形することにより、上記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、上記機能性物質が担持された表層樹脂層を上記基材上に形成する工程と、を含むことを特徴とする化粧板の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、化粧板の製造方法に関する。
従来から、メラミン化粧板等の化粧板に、光触媒などの機能性物質を添加もしくは塗布することで、防汚性、抗菌性等の機能性を付与した化粧板が提供されている。
特許文献1には、基材と、樹脂含浸化粧紙と、化粧板用の表面紙にシリコーン系バインダーを含浸したシリコーン樹脂含浸表面紙を順次積層し、熱圧成形後、光触媒コーティング剤を塗布してなる化粧板が開示されている。
特開2003−276117号公報
従来の化粧板の製造方法では、表層に配置される表層樹脂層に機能性物質を添加又は塗布する場合があるが、このような場合、表層樹脂層から機能性物質が脱落してしまい、機能性が低下するという問題があった。
さらに、シリコーン系バインダーを用いて形成されたシリコーン樹脂層は硬度が低いため、清掃時に機能性物質の担持面に傷が発生し、当該傷からマイクロクラックが進展して機能性物質の脱落を招くという問題が見られた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、メラミン樹脂等からなる表層樹脂層から機能性物質が脱落することを防ぎ、機能性の効果の維持に優れた化粧板の製造方法を提供することを目的とする。特に、抗菌性、抗ウィルス性の効果の維持に優れた化粧板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の化粧板の製造方法の第1の態様は、基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、上記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、上記機能性物質が担持された上記樹脂含浸紙及び上記基材を熱圧成形することにより、上記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、上記機能性物質が担持された表層樹脂層を上記基材上に形成する工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の化粧板の製造方法の第2の態様は、基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、上記樹脂含浸紙及び上記基材を熱圧成形することにより、上記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、硬化後の上記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の化粧板の製造方法の第1の態様では、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させた後、熱圧成形を行うことにより、樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させる。これにより、樹脂含浸紙を表層樹脂層とするとともに、機能性物質の一部を表層樹脂層中に埋没させ、残部を表層樹脂層から露出させることができる。その結果、機能性物質を表層樹脂層に強固に固定することができ、表層樹脂層からの機能性物質の脱落を防止することができる。したがって、抗菌性、抗ウィルス性等、機能性物質としての本来の機能を発揮することができ、その効果を長期間維持することができる。
また、本発明の化粧板の製造方法の第2の態様では、表層樹脂層を加圧プレスにより平坦化して、ここに機能性物質を担持している。このような表層樹脂層は、シリコーン樹脂層に比べて硬度が高く、清掃によっても傷が発生しないため、傷から進展するマイクロクラックの発生も抑制され、機能性物質の脱落も防止することができる。
本発明の化粧板の製造方法において、樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程では、樹脂含浸紙の表層に無機ゾル又は接着剤を付着させてもよい。無機ゾルの乾燥体又は接着剤の硬化体を介して機能性物質を固定化することにより、機能性物質をより強固に固定化することができる。
本発明の化粧板の製造方法において、上記無機ゾルは、シリカゾルであることが望ましい。また、上記接着剤は、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなることが望ましい。これらを用いることにより、機能性物質と樹脂含浸紙との密着性を向上させることができ、機能性物質の脱落が抑制され、機能性が維持される。
本発明の化粧板の製造方法において、機能性物質は、可視光応答型光触媒であることが望ましい。
本発明の化粧板の製造方法において、上記可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンであることが望ましい。
本発明の化粧板の製造方法において、上記基材は、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙であることが望ましい。
本発明の化粧板の製造方法では、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させた後、熱圧成形を行うことにより、樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させる。これにより、樹脂含浸紙を表層樹脂層とするとともに、機能性物質の一部を表層樹脂層中に埋没させ、残部を表層樹脂層から露出させることができる。その結果、機能性物質を表層樹脂層に強固に固定することができ、表層樹脂層からの機能性物質の脱落を防止することができる。したがって、抗菌性、抗ウィルス性等、機能性物質としての本来の機能を発揮することができ、その効果を長期間維持することができる。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の一実施形態に係る化粧板の製造方法を模式的に示す概略断面図である。
以下、本発明の化粧板の製造方法について説明する。
本発明の化粧板の製造方法の第1の態様は、基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、上記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、上記機能性物質が担持された上記樹脂含浸紙及び上記基材を熱圧成形することにより、上記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、上記機能性物質が担持された表層樹脂層を上記基材上に形成する工程と、を含むことを特徴とする。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の一実施形態に係る化粧板の製造方法を模式的に示す概略断面図である。
図1(a)に示すように、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙22上に機能性物質14を担持させた後、熱圧成形を行うことにより、樹脂含浸紙22に含まれる樹脂を硬化させる。これにより、図1(b)に示すように、樹脂含浸紙22を表層樹脂層12とするとともに、機能性物質14の一部を表層樹脂層12中に埋没させ、残部を表層樹脂層12から露出させることができる。その結果、基材(図示せず)と基材の表面上に積層されるメラミン樹脂等からなる表層樹脂層12を有し、機能性物質14が表層樹脂層12上に担持された構造を有する化粧板1を製造することができる。
本発明の化粧板の製造方法の第2の態様は、基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、上記樹脂含浸紙及び上記基材を熱圧成形することにより、上記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、硬化後の上記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の化粧板の製造方法において使用する基材は、特に限定されるものではなく、一般的に化粧板に使用されるコア紙やマグネシアセメント等の不燃基材等を使用することができる。コア紙は単独でもよく複数枚のコア紙を積層した積層体としてもよい。コア紙の枚数は特に限定されないが、1〜20枚とすることができる。コア紙としては、例えば、水酸化アルミニウム抄造紙を使用することができる。コア紙には、フェノール樹脂を含浸させることができる。また、コア紙とマグネシアセメント不燃基材を積層させて基材とすることもできる。本発明の化粧板の製造方法において、上記基材は、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙であることが望ましい。
マグネシアセメント不燃基材は、単独で使用することにより、又は、コア紙の中心部に積層して配置させることにより基材を構成することができる。マグネシアセメント不燃基材は、酸化マグネシウム(MgO)と塩化マグネシウム(MgCl)を混合し、さらに骨材と水を加えて混練し、板状に成形することにより製造されるものである。骨材としては、ロックウール、グラスウール等の無機質繊維、ウッドチップ、パルプ等の有機質繊維を用いることができる。また、マグネシアセメント不燃基材の強度を高めるため、中間層として網目状等に形成されたガラス繊維層を設けることができる。
複数又は単数のコア紙及び/又はマグネシアセメント不燃基材からなる基材表面上に表層樹脂層を形成する方法は、特に限定されるものではなく、一般的な方法で行うことができる。例えば、基材の片面又は両面にメラミン樹脂含浸紙を積層し、熱圧成形する方法を用いることができる。上記方法を用いると、メラミン樹脂含浸紙のメラミン樹脂がコア紙に浸透し、そこで硬化反応が進行して、コア紙に対するメラミン樹脂含浸紙の接着力が発現する。
本発明の化粧板の製造方法において、表層樹脂層に用いることができる樹脂としては、メラミン樹脂、ジアリルフタレート(DAP)樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、グアナミン樹脂などが挙げられる。これらの中では、メラミン樹脂を用いることが望ましい。
メラミン樹脂は、透光性などの光学的、視覚的特性を損なうことなく、寸法安定性や靭性を改善した樹脂である。メラミン樹脂としては、メラミン及びその誘導体をモノマーとする樹脂であれば公知のものを採用することができる。また、メラミン樹脂は、単一のモノマーからなる樹脂であってもよく、複数のモノマーからなる共重合体であってもよい。メラミンの誘導体としては、例えば、イミノ基やメチロール基、メトキシメチル基、ブトキシメチル基等のアルコキシメチル基などの官能基を有する誘導体が挙げられる。また、メチロール基を有するメラミン誘導体に低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物をモノマーとして用いることができる。モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等のメチロール基を有する誘導体(以下、「メチロール化メラミン」という。)を架橋剤としてメラミンと共重合させてなるメラミン樹脂を用いることができる。
メラミン樹脂含浸紙は、パターン紙にメラミン樹脂を所定の含浸率で含浸させた後、加熱、乾燥させることにより作製される。メラミン樹脂をパターン紙に含浸させるには、溶媒として、例えば、ホルムアルデヒド水溶液を使用したメラミン樹脂含有溶液中にパターン紙を浸漬することにより行うことができる。また、メラミン樹脂含浸紙に曲げ加工性を付与するために、メラミン樹脂と共に可塑剤を含む溶液を含浸させることができる。可塑剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、アセトグアナミン、パラトルエンスルフォン酸アミド、尿素等を使用することができる。パターン紙としては、例えばチタン紙が用いられる。パターン紙の坪量は、パターン紙の厚みや重さを考慮して80〜150g/mとすることができる。加熱、乾燥の温度は、パターン紙にメラミン樹脂を強固に固着させるために100〜150℃に設定することができる。
熱圧成形する際の加熱条件としては、化粧板の温度を125〜150℃とすることができ、加圧条件としては、1.96〜9.80MPa(20〜100kg/cm)とすることができる。温度が125℃未満の場合又は圧力が1.96MPa未満の場合には、基材に対する樹脂含浸紙の密着性が不足し、剥離が発生しやすくなる。一方、温度が150℃を超える場合又は圧力が9.80MPaを超える場合には、亀裂が発生するおそれがある。
本発明の化粧板の製造方法においては、例えば、機能性物質を含む溶液を樹脂含浸紙表面に塗布又は吹き付け、乾燥後、熱圧着する方法により、基材上に表層樹脂層を形成するとともに、機能性物質の一部を表層樹脂層中に埋没させ、残部を表層樹脂層から露出させることができる。
本発明の化粧板の製造方法においては、機能性物質を表層樹脂層表面に熱圧着する際、機能性物質吹き付け面と熱圧着プレス面との間にポリエチレンテレフタレート(PET)からなる離形クッション材を介在させて行うことができる。これによって、表層樹脂層内に機能性物質が埋没しすぎることを防止でき、表層樹脂層の表面上に機能性物質を露出して固定することができる。
本発明の化粧板の製造方法では、樹脂含浸紙からなる基材もしくはマグネシアセメント等の不燃基材と表層樹脂含浸紙とを積層して加熱加圧することにより化粧板とし、その表層樹脂層上に機能性物質を担持させることができる。この場合、加熱加圧して平坦化した樹脂表面層に直接機能性物質が担持されているので、シリコーン樹脂層を介して機能性物質が担持された化粧板に比べて機能性物質の担持面の硬度が高く、清掃時に傷が生じてマイクロクラックが進展し、機能性物質が脱落してしまうという問題を解消できる。
本発明の化粧板の製造方法では、樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程において、樹脂含浸紙の表層に無機ゾル又は接着剤を付着させてもよい。この場合、機能性物質を含む上記溶液に、無機ゾル又は接着剤がさらに含まれていることが望ましい。
無機ゾルとしては、シリカゾル、アルミナゾル、シリカ−アルミナゾル、チタニアゾル等を用いることができ、シリカゾルを用いることが望ましい。
接着剤は、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなることが望ましい。耐酸化性に優れるからである。
シリコーン樹脂としては、例えば、シリコーンレジン、変性シリコーンオイル等を用いることができる。変性シリコーンオイルとしては、分子内に1個以上の官能基を有するシリコーンオイルを用いることができる。官能基を導入する位置は特に限定されず、ポリシロキサン主鎖の片末端、両末端あるいは側鎖のいずれの位置に導入してもよい。また、官能基としては、例えば、水酸基、アミノ基、メトキシ基、ヒドラジノ基、エポキシ基、メタクリル基、カルボキシル基、カルビノール基等を導入することができる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロジオキソールコポリマー(TFE/PDD)、エチレン・テトラフルオロエチレンポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフロオロエチレンコポリマー(ECTFE)等が挙げられる。さらに、フッ素樹脂として、ポリフッ化ビニル系(PVF)、フッ化ビニリデン系(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系(FEPM)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル系(FFKM)等のフッ素ゴムを用いることもできる。
本発明の化粧板の製造方法において、機能性物質は、抗菌性、抗ウィルス性、抗アレルゲン性、消臭性等の機能を有する機能材であることが望ましい。例えば、抗菌性、抗ウィルス性の機能性物質としては、酸化チタン等の光触媒が挙げられ、特に、可視光応答型光触媒が挙げられる。この可視光応答型光触媒の具体例としては、例えば、酸化チタンに白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの白金族、鉄、銅などを担持させたものなどが挙げられる。
本発明の化粧板の製造方法において、可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンであることが望ましく、銅担持チタニア触媒であることがより望ましい。銅担持チタニア触媒としては、例えば、特開2006−232729号公報に記載されたCuO/TiO(重量%比)=1.0〜3.5の範囲で銅を含有するアナターゼ型酸化チタン、特開2012−210557号公報に記載された亜酸化銅(酸化銅(I):CuO)と酸化チタンとが複合化した光触媒組成物、特開2013−166705号公報に記載された一価銅化合物及び二価銅化合物を含む混合物を表面に担持した酸化チタン、並びに、国際公開第2013/094573号に記載された結晶性ルチル型酸化チタンを含む酸化チタンと2価銅化合物とを含有する銅及びチタン含有組成物などが挙げられる。
本発明の化粧板の製造方法においては、表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有させてもよい。シリコーン樹脂としては、例えば、上述したシリコーンレジン、変性シリコーンオイル等を用いることができる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基、スチリル基、アクリロイル基、メタクリロキシ基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基といった官能基を持ったものが望ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、ジアリルジメチルシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネ−トプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明の化粧板の製造方法において、表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有させる際には、メラミン樹脂溶液中に、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含ませることによって、表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含浸する方法を用いることができる。
表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有させることで、メラミン樹脂等に硬化性を付与することができ、機能性物質を熱圧着する際に、表層樹脂層中に機能性物質が埋没しすぎることを防止できる。
(実施例1)
(一次メラミン含浸工程)
厚さ0.2〜0.3mmのロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間2分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、ロール紙にメラミン樹脂を含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間30秒となるように乾燥させる。
(二次メラミン含浸工程)
乾燥工程を経たロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間30分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、メラミン樹脂をロール紙に含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥・切断工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間2時間となるように乾燥させる。乾燥後、910mm×1820mmに切断する。
(光触媒スプレー工程)
CuO−TiOからなる光触媒とエタノールとからなるスプレー液を調製する。スプレー液を常温でスプレーに充填させて、切断したメラミン樹脂含浸紙に吹き付ける。
(乾燥工程)
光触媒を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を乾燥機により、温度110℃、乾燥時間2分となるように乾燥させる。
(組合せ工程)
厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られた光触媒を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を光触媒吹き付け面が外面になるように積層し、プレス機のプレス面とメラミン樹脂含浸紙の光触媒吹き付け面との間にPETからなる離形クッション材を介在させて、温度143℃、プレス圧80kg/cm、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着する。これにより、光触媒が、その一部がメラミン樹脂含浸層中に埋没し、残部がメラミン樹脂含浸層から露出するようにメラミン樹脂含浸層上に固定する。以上の工程を経て、化粧板の製造を完了する。
(実施例2)
(一次メラミン含浸工程)
厚さ0.2〜0.3mmのロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間2分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、ロール紙にメラミン樹脂を含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間30秒となるように乾燥させる。
(二次メラミン含浸工程)
乾燥工程を経たロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間30分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、メラミン樹脂をロール紙に含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥・切断工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間2時間となるように乾燥させる。乾燥後、910mm×1820mmに切断する。
(組合せ工程)
厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、メラミン樹脂含浸紙を積層し、プレス機のプレス面とメラミン樹脂含浸紙との間にPETからなる離形クッション材を介在させて、温度143℃、プレス圧80kg/cm、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着する。
(光触媒スプレー工程)
CuO−TiOからなる光触媒とエタノールとからなるスプレー液を調製する。スプレー液を常温でスプレーに充填させて、切断したメラミン樹脂含浸紙に吹き付ける。次いで、温度110℃、乾燥時間2分となるように乾燥させる。以上の工程を経て、化粧板の製造を完了する。
(比較例1)
坪量22g/mの表面紙に、シリコーン系バインダーとしてアクリルシリコン樹脂エマルジョン(チタン工業株式会社製 PCU−103)を固形分換算値で77g/mとなるように含浸処理してシリコーン樹脂含浸表面紙を得る。
上記実施例1における(一次メラミン含浸工程)〜(乾燥・切断工程)と同様にして、メラミン樹脂含浸紙を得る。次いで、厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたメラミン樹脂含浸紙及びシリコーン樹脂含浸表面紙を順に載せ、プレス機により、温度170℃、圧力50kg/cm、時間100分で熱圧着する。これにより、表面にシリコーン樹脂含浸層を有する基材が得られる。
次に、CuO−TiOからなる光触媒とエタノールとからなるスプレー液を調製する。上記工程で得られたシリコーン樹脂含浸層の表面に、スプレーを用いて上記スプレー液を吹き付け、温度110℃、乾燥時間2分となるように乾燥させる。
以上の工程を経て、シリコーン樹脂含浸層上に上記光触媒が担持された化粧板の製造を完了する。
(機能性物質の脱落の評価)
アルコールを含む布巾を用い、実施例1、実施例2及び比較例1で得られた化粧板の表面を拭いた後、布巾への機能性物質(光触媒)の付着の有無を確認する。
実施例1及び実施例2の化粧板では、布巾への機能性物質の付着が確認されないのに対し、比較例1の化粧板では、布巾への機能性物質の付着が確認される。実施例1及び実施例2では機能性物質の脱落がないことから、機能性の効果が維持されると推定される。それに対して、比較例1では機能性物質の脱落があり、機能性の効果が維持されないと推定される。
1 化粧板
12 表層樹脂層
14 機能性物質
22 樹脂含浸紙

Claims (14)

  1. 基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、
    前記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、
    前記機能性物質が担持された前記樹脂含浸紙及び前記基材を熱圧成形することにより、前記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、前記機能性物質が担持された表層樹脂層を前記基材上に形成する工程と、
    を含むことを特徴とする化粧板の製造方法。
  2. 前記樹脂含浸紙上に前記機能性物質を担持させる工程では、前記樹脂含浸紙の表層に無機ゾル又は接着剤を付着させる請求項1に記載の化粧板の製造方法。
  3. 前記無機ゾルは、シリカゾルである請求項2に記載の化粧板の製造方法。
  4. 前記接着剤は、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなる請求項2又は3に記載の化粧板の製造方法。
  5. 前記機能性物質は、可視光応答型光触媒である請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
  6. 前記可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンである請求項5に記載の化粧板の製造方法。
  7. 前記基材は、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙である請求項1〜6のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
  8. 基材の一方面又は両面上に、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙を積層する工程と、
    前記樹脂含浸紙及び前記基材を熱圧成形することにより、前記樹脂含浸紙に含まれる樹脂を硬化させ、硬化後の前記樹脂含浸紙上に機能性物質を担持させる工程と、
    を含むことを特徴とする化粧板の製造方法。
  9. 前記樹脂含浸紙上に前記機能性物質を担持させる工程では、前記樹脂含浸紙の表層に無機ゾル又は接着剤を付着させる請求項8に記載の化粧板の製造方法。
  10. 前記無機ゾルは、シリカゾルである請求項9に記載の化粧板の製造方法。
  11. 前記接着剤は、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなる請求項9又は10に記載の化粧板の製造方法。
  12. 前記機能性物質は、可視光応答型光触媒である請求項8〜11のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
  13. 前記可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンである請求項12に記載の化粧板の製造方法。
  14. 前記基材は、半硬化状態の樹脂を含む樹脂含浸紙である請求項8〜13のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
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