JP2017087701A - 化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】表層樹脂層の劣化を防ぎ、機能性の効果の維持に優れた化粧板を提供する。【解決手段】基板と、上記基板の一方面又は両面上に積層される表層樹脂層と、上記表層樹脂層上に露出して配置される樹脂粒子と、上記樹脂粒子の露出面上に担持される機能性物質と、からなることを特徴とする化粧板。【選択図】 図1
Description
本発明は、化粧板に関する。
従来から、メラミン化粧板等の化粧板に、光触媒などの機能性物質を添加もしくは塗布することで、防汚性、抗菌性等の機能性を付与した化粧板が提供されている。
特許文献1には、抗菌・抗ウィルス性等の機能を有する機能材を含有する樹脂塗膜で被覆されて機能材が表面近傍で固定化されていることを特徴とする機能性建材が提案されている。
特許文献2には、紙の表面に抗菌性金属を担持させたカルシウム系セラミックス焼成物粉末よりなる抗菌剤を添加した不飽和ポリエステル樹脂を塗布することで抗菌性ポリエステル化粧板を得る製造方法が提案されている。
図4は、従来の化粧板を模式的に示す概略断面図である。
この化粧板3では、光触媒などの機能性物質14が表層樹脂層12に固定されている。
この化粧板3では、光触媒などの機能性物質14が表層樹脂層12に固定されている。
図4に示した化粧板3では、光触媒などの機能性物質14が表層樹脂層12に長時間接触すると表層樹脂層12を劣化させることがある。具体的には、表層樹脂層12の変色や機能性物質14の脱落が生じることがある。これによって、機能性が低下するだけでなく、表層樹脂層12の変色による化粧板3の意匠性の低下、表面の凹凸の発生による化粧板3の外観の不具合を引き起こすという問題があった。
また、化粧板の表層に機能性物質を添加又は塗布する場合があるが、このような場合、機能性物質は表層の表層樹脂層に埋まってしまい表層における露出部が少ないため、十分な機能性が発現できないという問題があった。さらに、化粧板には、ウィルス不活度が99.9%以上(大腸菌に対して不活化されていないウィルス濃度が1000分の1以下)相当となる高い抗菌性、抗ウィルス性を要求される場合もあり、このような場合、その機能性を充分に発現できないという課題もあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、メラミン樹脂等からなる表層樹脂層の劣化を防ぎ、機能性の効果の維持に優れた化粧板を提供することを目的とする。特に、抗菌性、抗ウィルス性の効果の維持に優れた化粧板を提供することを目的とする。
本発明の化粧板は、基板と、上記基板の一方面又は両面上に積層される表層樹脂層と、上記表層樹脂層上に露出して配置される樹脂粒子と、上記樹脂粒子の露出面上に担持される機能性物質と、からなることを特徴とする。
すなわち、本発明は、基板と基板の表面上に積層される表層樹脂層を有し、樹脂粒子が表層樹脂上に露出して配置され、樹脂粒子の露出面上に機能性物質が担持された構造を有する化粧板である。
本発明の化粧板では、光触媒などの機能性物質が樹脂粒子の露出面上に担持されているため、抗菌性、抗ウィルス性等、機能性物質としての本来の機能を発揮することができ、その効果を長期間維持することができる。
また、樹脂粒子の露出面に機能性物質を担持させることによって、機能性物質の表層樹脂層への接触を防止することができる。その結果、機能性物質による表層樹脂層の変色や劣化を防ぐことができる。
樹脂粒子と表層樹脂層はともに樹脂材料からなるため、樹脂粒子と表層樹脂層の間には強固な接着力が発揮され、樹脂粒子が表層樹脂層から脱落しにくい。
また、樹脂粒子の露出面に機能性物質を担持させることによって、機能性物質の表層樹脂層への接触を防止することができる。その結果、機能性物質による表層樹脂層の変色や劣化を防ぐことができる。
樹脂粒子と表層樹脂層はともに樹脂材料からなるため、樹脂粒子と表層樹脂層の間には強固な接着力が発揮され、樹脂粒子が表層樹脂層から脱落しにくい。
本発明の化粧板において、上記樹脂粒子の平均粒子径は、0.1μm〜55μmであることが望ましい。
本発明の化粧板において、上記樹脂粒子は、耐酸化性樹脂からなることが望ましい。上記耐酸化性樹脂としては、シリコーン樹脂もしくは四フッ化エチレン樹脂が好ましい。これらの樹脂は光触媒により分解されにくいからである。
本発明の化粧板において、上記機能性物質は、可視光応答型光触媒であることが望ましい。
本発明の化粧板において、上記可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンであることが望ましい。
本発明の化粧板において、上記表層樹脂層は、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有することが望ましい。
本発明の化粧板において、上記樹脂粒子の表層に無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体を有していることが望ましい。
樹脂粒子の表層に無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体を有していると、機能性物質を無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体で固定化し、機能性物質をより強固に固定化することができる。
本発明の化粧板では、光触媒などの機能性物質が樹脂粒子の露出面上に担持されているため、抗菌性、抗ウィルス性等、機能性物質としての本来の機能を発揮することができ、その効果を長期間維持することができる。
機能性物質が樹脂粒子の露出面に担持されていると、機能性物質は表層樹脂層に直接接触しない。このため、機能性物質による表層樹脂層の劣化を防ぐことができ、表層樹脂層の変色や表層樹脂層の劣化等に起因する機能性物質の脱落を防止することができる。
また、樹脂粒子と表層樹脂層はともに樹脂材料からなるため、樹脂粒子と表層樹脂層の間には強固な接着力が発揮され、樹脂粒子が表層樹脂層から脱落しにくい。
機能性物質が樹脂粒子の露出面に担持されていると、機能性物質は表層樹脂層に直接接触しない。このため、機能性物質による表層樹脂層の劣化を防ぐことができ、表層樹脂層の変色や表層樹脂層の劣化等に起因する機能性物質の脱落を防止することができる。
また、樹脂粒子と表層樹脂層はともに樹脂材料からなるため、樹脂粒子と表層樹脂層の間には強固な接着力が発揮され、樹脂粒子が表層樹脂層から脱落しにくい。
以下、本発明の化粧板について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る化粧板を模式的に示す概略断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る化粧板を模式的に示す概略断面図である。
本発明の化粧板1は、基板(図示せず)と基板の表面上に積層されるメラミン樹脂等からなる表層樹脂層12を有し、樹脂粒子13が表層樹脂層12上に露出して配置され、機能性物質14が樹脂粒子13の露出面上に担持された構造を有するものである。
本発明の化粧板に使用する基板は、特に限定されるものではなく、一般的に化粧板に使用されるコア紙やマグネシアセメント等の不燃基材等を使用することができる。コア紙は単独でもよく複数枚のコア紙を積層した積層体としてもよい。コア紙の枚数は特に限定されないが、1〜20枚とすることができる。コア紙としては、例えば、水酸化アルミニウム抄造紙を使用することができる。コア紙には、フェノール樹脂を含浸させることができる。また、コア紙とマグネシアセメント不燃基材を積層させて基板とすることもできる。
マグネシアセメント不燃基材は、単独で使用することにより、又は、コア紙の中心部に積層して配置させることにより基板を構成することができる。マグネシアセメント不燃基材は、酸化マグネシウム(MgO)と塩化マグネシウム(MgCl2)を混合し、さらに骨材と水を加えて混練し、板状に成形することにより製造されるものである。骨材としては、ロックウール、グラスウール等の無機質繊維、ウッドチップ、パルプ等の有機質繊維を用いることができる。また、マグネシアセメント不燃基材の強度を高めるため、中間層として網目状等に形成されたガラス繊維層を設けることができる。
複数又は単数のコア紙及び/又はマグネシアセメント不燃基材からなる基板表面上に表層樹脂層を形成する方法は、特に限定されるものではなく、一般的な方法で行うことができる。例えば、基板の片面又は両面にメラミン樹脂含浸紙を積層し、熱圧成形する方法を用いることができる。上記方法を用いると、メラミン樹脂含浸紙のメラミン樹脂がコア紙に浸透し、そこで硬化反応が進行して、コア紙に対するメラミン樹脂含浸紙の接着力が発現する。
また、本発明の化粧板を構成する表層樹脂層に用いることができる樹脂としては、メラミン樹脂、ジアリルフタレート(DAP)樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、グアナミン樹脂などが挙げられる。これらの中では、メラミン樹脂を用いることが望ましい。
また、本発明の化粧板を構成する表層樹脂層に用いることができる樹脂としては、メラミン樹脂、ジアリルフタレート(DAP)樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、グアナミン樹脂などが挙げられる。これらの中では、メラミン樹脂を用いることが望ましい。
メラミン樹脂は、透光性などの光学的、視覚的特性を損なうことなく、寸法安定性や靭性を改善した樹脂である。メラミン樹脂としては、メラミン及びその誘導体をモノマーとする樹脂であれば公知のものを採用することができる。また、メラミン樹脂は、単一のモノマーからなる樹脂であってもよく、複数のモノマーからなる共重合体であってもよい。メラミンの誘導体としては、例えば、イミノ基やメチロール基、メトキシメチル基、ブトキシメチル基等のアルコキシメチル基などの官能基を有する誘導体が挙げられる。また、メチロール基を有するメラミン誘導体に低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物をモノマーとして用いることができる。モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等のメチロール基を有する誘導体(以下、「メチロール化メラミン」という。)を架橋剤としてメラミンと共重合させてなるメラミン樹脂を用いることができる。
メラミン樹脂含浸紙は、パターン紙にメラミン樹脂を所定の含浸率で含浸させた後、加熱、乾燥させることにより作製される。メラミン樹脂をパターン紙に含浸させるには、溶媒として、例えば、ホルムアルデヒド水溶液を使用したメラミン樹脂含有溶液中にパターン紙を浸漬することにより行うことができる。また、メラミン樹脂含浸紙に曲げ加工性を付与するために、メラミン樹脂と共に可塑剤を含む溶液を含浸させることができる。可塑剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、アセトグアナミン、パラトルエンスルフォン酸アミド、尿素等を使用することができる。パターン紙としては、例えばチタン紙が用いられる。パターン紙の坪量は、パターン紙の厚みや重さを考慮して80〜150g/m2とすることができる。加熱、乾燥の温度は、パターン紙にメラミン樹脂を強固に固着させるために100〜150℃に設定することができる。
本発明の化粧板を構成する樹脂粒子としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を使用することができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ビニル系ポリマー、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂等を用いることができる。
これらの樹脂材料の中では、メラミン樹脂よりも耐酸化性の高い樹脂を使用することが望ましく、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂を使用することがより望ましい。フッ素樹脂としては四フッ化エチレン樹脂が望ましい。
耐酸化性の高い樹脂からなる粒子上に機能性物質を担持させることによって、機能性物質による樹脂粒子の劣化を防ぐことができる。
これらの樹脂材料の中では、メラミン樹脂よりも耐酸化性の高い樹脂を使用することが望ましく、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂を使用することがより望ましい。フッ素樹脂としては四フッ化エチレン樹脂が望ましい。
耐酸化性の高い樹脂からなる粒子上に機能性物質を担持させることによって、機能性物質による樹脂粒子の劣化を防ぐことができる。
本発明の化粧板において、樹脂粒子の平均粒子径は0.1〜55μmであることが望ましく、0.5〜5μmであることがより望ましい。樹脂粒子の平均粒子径が0.1μm未満であると、表面樹脂層に埋まり易くなり、機能性物質が樹脂粒子に担持されにくくなる傾向にあり、樹脂粒子の平均粒子径が55μmを超えると、表層樹脂層の外観に不具合が生じる傾向にある。樹脂粒子の平均粒子径が0.1μm未満であると表層樹脂層に埋まりやすくなり、機能性物質を樹脂粒子に担持しにくくなる。また、樹脂粒子の平均粒子径が55μmを超えると、表層に凹凸を形成させてしまうことがあり、外観及び意匠上において問題となる場合がある。さらに、樹脂粒子の平均粒子径が0.5〜5μmであると、機能性物質としての機能性が発揮されて、外観及び意匠性においても問題とならない。
本発明の化粧板において、機能性物質は、抗菌性、抗ウィルス性、抗アレルゲン性、消臭性等の機能を有する機能材であることが望ましい。例えば、抗菌性、抗ウィルス性の機能性物質としては、可視光応答型光触媒が挙げられる。この可視光応答型光触媒の具体例としては、例えば、酸化チタンに白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの白金族、鉄、銅などを担持させたものなどが挙げられる。
本発明の化粧板において、可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンであることが望ましく、銅担持チタニア触媒であることがより望ましい。銅担持チタニア触媒としては、例えば、特開2006−232729号公報に記載されたCuO/TiO2(重量%比)=1.0〜3.5の範囲で銅を含有するアナターゼ型酸化チタン、特開2012−210557号公報に記載された亜酸化銅(酸化銅(I):Cu2O)と酸化チタンとが複合化した光触媒組成物、特開2013−166705号公報に記載された一価銅化合物及び二価銅化合物を含む混合物を表面に担持した酸化チタン、並びに、国際公開第2013/094573号に記載された結晶性ルチル型酸化チタンを含む酸化チタンと2価銅化合物とを含有する銅及びチタン含有組成物などが挙げられる。
本発明の化粧板において、可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンであることが望ましく、銅担持チタニア触媒であることがより望ましい。銅担持チタニア触媒としては、例えば、特開2006−232729号公報に記載されたCuO/TiO2(重量%比)=1.0〜3.5の範囲で銅を含有するアナターゼ型酸化チタン、特開2012−210557号公報に記載された亜酸化銅(酸化銅(I):Cu2O)と酸化チタンとが複合化した光触媒組成物、特開2013−166705号公報に記載された一価銅化合物及び二価銅化合物を含む混合物を表面に担持した酸化チタン、並びに、国際公開第2013/094573号に記載された結晶性ルチル型酸化チタンを含む酸化チタンと2価銅化合物とを含有する銅及びチタン含有組成物などが挙げられる。
本発明の化粧板において、表層樹脂層は、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有することが望ましい。シリコーン樹脂としては、例えば、シリコーンレジン、変性シリコーンオイル等を用いることができる。変性シリコーンオイルとしては、分子内に1個以上の官能基を有するシリコーンオイルを用いることができる。官能基を導入する位置は特に限定されず、ポリシロキサン主鎖の片末端、両末端あるいは側鎖のいずれの位置に導入してもよい。また、官能基としては、例えば、水酸基、アミノ基、メトキシ基、ヒドラジノ基、エポキシ基、メタクリル基、カルボキシル基、カルビノール基等を導入することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基、スチリル基、アクリロイル基、メタクリロキシ基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基といった官能基を持ったものが望ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、ジアリルジメチルシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネ−トプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、本発明の化粧板において、樹脂粒子の表層に無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体を有していることが望ましい。
図2は、樹脂粒子の表層に無機ゾルの乾燥体を有している化粧板の一例を模式的に示す断面図である。
図2に示す化粧板2も本発明の化粧板であり、化粧板2は、基板(図示せず)と基板の表面上に積層されるメラミン樹脂等からなる表層樹脂層12とを有し、樹脂粒子13が表層樹脂層12に露出して配置され、無機ゾルの乾燥体17を介して機能性物質14が樹脂粒子13上に担持された構造を有するものである。
図2に示す化粧板2も本発明の化粧板であり、化粧板2は、基板(図示せず)と基板の表面上に積層されるメラミン樹脂等からなる表層樹脂層12とを有し、樹脂粒子13が表層樹脂層12に露出して配置され、無機ゾルの乾燥体17を介して機能性物質14が樹脂粒子13上に担持された構造を有するものである。
無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体を介して機能性物質を固定化することにより、機能性物質をより強固に固定化することができる。
無機ゾルとしては、シリカゾル、アルミナゾル、シリカ−アルミナゾル、チタニアゾル等を用いることができるが、シリカゾルを用いることが望ましい。
有機ゾルとしては、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ、また、フッ素樹脂等を用いることもできる。その中でもシリコーン樹脂を用いることが望ましい。
ゾルとしてシリカ又はシリコーン樹脂を用いることにより、機能性物質と樹脂粒子との密着性を向上させることができ、機能性物質の脱落が抑制され、機能性が維持される。
無機ゾルとしては、シリカゾル、アルミナゾル、シリカ−アルミナゾル、チタニアゾル等を用いることができるが、シリカゾルを用いることが望ましい。
有機ゾルとしては、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ、また、フッ素樹脂等を用いることもできる。その中でもシリコーン樹脂を用いることが望ましい。
ゾルとしてシリカ又はシリコーン樹脂を用いることにより、機能性物質と樹脂粒子との密着性を向上させることができ、機能性物質の脱落が抑制され、機能性が維持される。
本発明の化粧板において、機能性物質と無機ゾル又は有機ゾルとの重量比は、機能性物質:無機ゾル又は有機ゾル=3:7〜7:3であることが望ましく、4:6〜6:4であることがより望ましく、5:5であることが特に望ましい。機能性物質及びゾル(無機ゾル又は有機ゾル)の合計重量に対する機能性物質の重量の割合が30%未満であると、ゾルの量が多いため、機能性物質の機能性が充分発現できない傾向にあり、機能性物質及びゾルの合計重量に対する機能性物質の重量の割合が70%を超えると、ゾルの量が少ないため、樹脂粒子と機能性物質との密着性を充分向上させることができない傾向にある。
次に、本発明の化粧板の製造方法について説明する。
最初に、複数又は単数のコア紙及び/又はマグネシアセメント不燃基材等からなる基板表面上に表層樹脂層を形成する。上記基板やその製造方法、上記表層樹脂層については、本発明の化粧板の説明において説明したので、ここでは省略する。
最初に、複数又は単数のコア紙及び/又はマグネシアセメント不燃基材等からなる基板表面上に表層樹脂層を形成する。上記基板やその製造方法、上記表層樹脂層については、本発明の化粧板の説明において説明したので、ここでは省略する。
本発明の化粧板においても説明したが、基板表面上に表層樹脂層を形成する方法は、特に限定されるものではなく、一般的な方法で行うことができる。具体的な表層樹脂層の形成方法としては、例えば、コア紙の積層体からなる基板の片面又は両面にメラミン樹脂等の樹脂含浸紙を積層する積層工程と、メラミン樹脂等の樹脂含浸紙が積層された基板を熱圧成形する熱圧成形工程を含む方法が挙げられる。上記方法を用いると、メラミン樹脂含浸紙のメラミン樹脂がコア紙に浸透し、そこで硬化反応が進行して、コア紙に対するメラミン樹脂含浸紙の接着力が発現する。
熱圧成形する際の加熱条件としては、化粧板の温度を125〜150℃とすることができ、加圧条件としては、1.96〜9.80MPa(20〜100kg/cm2)とすることができる。温度が125℃未満の場合又は圧力が1.96MPa未満の場合には、基板に対する樹脂含浸紙の密着性が不足し、剥離が発生しやすくなる。一方、温度が150℃を超える場合又は圧力が9.80MPaを超える場合には、亀裂が発生するおそれがある。
基板上に表層樹脂層を有する表層樹脂層表面に、樹脂粒子を固定する方法としては、例えば、樹脂粒子を含むスプレー液を表層樹脂層表面に吹き付け、乾燥後、熱圧着する方法をとることができる。上記方法により、樹脂表面上に樹脂粒子を露出して固定させることができる。上記工程の後、樹脂粒子が配置された基板を、機能性物質を含む溶液中に浸漬することにより、機能性物質を樹脂粒子の露出面上に担持させることができる。機能性物質を含む溶液を、樹脂粒子が配置された基板上に塗布することにより、機能性物質を樹脂粒子の露出面上に担持させてもよい。
なお、樹脂粒子は、樹脂材料、硬化剤、希釈化剤等からなる混合液を作製し、混合液を撹拌させた後、混合液を滴下する方法により液滴を形成させることによって作製することができる。作製した樹脂粒子は、必要に応じて篩にかけて粒子径を所定の範囲内に調節して使用してもよい。
また、機能性物質を無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体で固定化する場合は以下のようにすることができる。以下には無機ゾルを使用する場合の例を説明する。
表層樹脂層表面に樹脂粒子を固定した後、樹脂粒子が配置された基板を、機能性物質及び無機ゾルを含む溶液中に浸漬し、乾燥することにより、無機ゾルの乾燥体を介して機能性物質を樹脂粒子表面上に担持させることができる。
また、機能性物質及び無機ゾルを含む溶液を、樹脂粒子が配置された基板上に塗布し、乾燥することにより、無機ゾルの乾燥体を介して機能性物質を樹脂粒子表面上に担持させてもよい。
表層樹脂層表面に樹脂粒子を固定した後、樹脂粒子が配置された基板を、機能性物質及び無機ゾルを含む溶液中に浸漬し、乾燥することにより、無機ゾルの乾燥体を介して機能性物質を樹脂粒子表面上に担持させることができる。
また、機能性物質及び無機ゾルを含む溶液を、樹脂粒子が配置された基板上に塗布し、乾燥することにより、無機ゾルの乾燥体を介して機能性物質を樹脂粒子表面上に担持させてもよい。
無機ゾルの乾燥体(無機バインダ)又は有機ゾルの乾燥体(有機バインダ)を介して機能性物質を樹脂粒子上に担持することにより、機能性物質の固定化を補強することができる。無機ゾルとしてはシリカゾル、アルミナゾル、シリカ−アルミナゾル、チタニアゾル等を用いることができ、シリカゾルを用いることが望ましい。
有機ゾルとしては、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ、また、フッ素樹脂等を用いることもできる。その中でもシリコーン樹脂を用いることが望ましい。
有機ゾルとしては、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ、また、フッ素樹脂等を用いることもできる。その中でもシリコーン樹脂を用いることが望ましい。
無機ゾル又は有機ゾルを使用する場合、機能性物質と無機ゾル又は有機ゾルとの重量比は、機能性物質:無機ゾル又は有機ゾル=3:7〜7:3であることが望ましく、4:6〜6:4であることがより望ましく、5:5であることが特に望ましい。
本発明の化粧板の製造方法においては、樹脂粒子を表層樹脂層表面に熱圧着する際、樹脂粒子吹き付け面と熱圧着プレス面との間にポリエチレンテレフタレート(PET)からなる離形クッション材を介在させて行うことができる。これによって、樹脂粒子が表層樹脂層内に埋没するのを防止することができ、表層樹脂層の表面上に露出して固定することができる。
他の化粧板の製造方法としては、転写フィルムに樹脂粒子を含むスプレー液を吹き付け、次いで、表層樹脂層を有する基板の樹脂表面に、転写フィルムの樹脂粒子付着面を対向させて、樹脂粒子を熱転写する方法が挙げられる。
表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有させる際には、メラミン樹脂溶液中に、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含ませることによって、表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含浸する方法を用いることができる。
図3(a)は、本発明の一の実施形態に係る化粧板を模式的に示す概略断面図であり、図3(b)は、本発明の他の実施形態に係る化粧板を模式的に示す概略断面図である。
表層樹脂層がシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有すると、メラミン樹脂等の表面に撥水性を付与することができる。機能性物質を樹脂粒子の露出面上に担持させる際に、図3(a)に模式的に示されるように、表層樹脂層12がシリコーン樹脂及びシランカップリング剤を含有しない場合には、樹脂粒子13表面だけでなく、表層樹脂層表面15に機能性物質14が付着することがある。一方、図3(b)に模式的に示されるように、表層樹脂層12がシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する場合には、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する表層樹脂層表面16の撥水性によって、機能性物質14は、表層樹脂層12の表面を避け、極力、樹脂粒子13の露出面上に付着するようになり、表層樹脂層12の表面に直接接触する機能性物質14の量をさらに低減することができる。また、表層樹脂層がシランカップリング剤を含有すると、メラミン樹脂等に硬化性を付与することができ、樹脂粒子を熱圧着する際に、表層樹脂層中に埋没することを防ぐことができる。
表層樹脂層がシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有すると、メラミン樹脂等の表面に撥水性を付与することができる。機能性物質を樹脂粒子の露出面上に担持させる際に、図3(a)に模式的に示されるように、表層樹脂層12がシリコーン樹脂及びシランカップリング剤を含有しない場合には、樹脂粒子13表面だけでなく、表層樹脂層表面15に機能性物質14が付着することがある。一方、図3(b)に模式的に示されるように、表層樹脂層12がシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する場合には、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する表層樹脂層表面16の撥水性によって、機能性物質14は、表層樹脂層12の表面を避け、極力、樹脂粒子13の露出面上に付着するようになり、表層樹脂層12の表面に直接接触する機能性物質14の量をさらに低減することができる。また、表層樹脂層がシランカップリング剤を含有すると、メラミン樹脂等に硬化性を付与することができ、樹脂粒子を熱圧着する際に、表層樹脂層中に埋没することを防ぐことができる。
表層樹脂層にシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有させることで、樹脂粒子を埋没させずに固定化させることができ、表層樹脂層に機能性物質が付着しにくくする効果がある。具体的には、工程中に過剰となった機能性物質が表層樹脂層に付着しても、洗浄工程後に除去しやすいということである。さらに、菌やウィルスなどを含む汚染水が親水性の樹脂粒子や機能性物質に引き寄せられやすくなり、機能性が発現しやすくなる。特に、表層樹脂層にメラミン樹脂を用いた場合には、上記の作用、効果を得やすい。
(実施例1)
(一次メラミン含浸工程)
厚さ0.2〜0.3mmのロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間2分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、ロール紙にメラミン樹脂を含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間30秒となるように乾燥させる。
(一次メラミン含浸工程)
厚さ0.2〜0.3mmのロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間2分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、ロール紙にメラミン樹脂を含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間30秒となるように乾燥させる。
(二次メラミン含浸工程)
乾燥工程を経たロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間30分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、メラミン樹脂をロール紙に含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥・切断工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間2時間となるように乾燥させる。乾燥後、910mm×1820mmに切断する。
乾燥工程を経たロール紙を、メラミン樹脂溶液中に浸漬させる。溶液の温度20℃、浸漬時間30分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、メラミン樹脂をロール紙に含浸させる。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒である。
(乾燥・切断工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機により、温度100℃、乾燥時間2時間となるように乾燥させる。乾燥後、910mm×1820mmに切断する。
(樹脂粒子配置工程)
平均粒子径2μmのシリコーン樹脂粒子(株式会社タナック製 トスパール120)とエタノールからなるスプレー液を調製する。スプレー液を常温でスプレーに充填させて、切断したメラミン樹脂含浸紙に吹き付ける。
(乾燥工程)
スプレー液を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を乾燥機により、温度110℃、乾燥時間2分となるように乾燥させる。
平均粒子径2μmのシリコーン樹脂粒子(株式会社タナック製 トスパール120)とエタノールからなるスプレー液を調製する。スプレー液を常温でスプレーに充填させて、切断したメラミン樹脂含浸紙に吹き付ける。
(乾燥工程)
スプレー液を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を乾燥機により、温度110℃、乾燥時間2分となるように乾燥させる。
(組合せ工程)
厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたシリコーン樹脂粒子を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を樹脂粒子吹き付け面が外面となるように積層し、プレス機のプレス面とメラミン樹脂含浸紙の樹脂粒子吹き付け面との間にPETからなる離形クッション材を介在させて、温度143℃、プレス圧80kg/cm2、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着する。これにより、メラミン樹脂含浸層上に樹脂粒子が露出して固定される。
厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたシリコーン樹脂粒子を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を樹脂粒子吹き付け面が外面となるように積層し、プレス機のプレス面とメラミン樹脂含浸紙の樹脂粒子吹き付け面との間にPETからなる離形クッション材を介在させて、温度143℃、プレス圧80kg/cm2、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着する。これにより、メラミン樹脂含浸層上に樹脂粒子が露出して固定される。
(光触媒担持工程)
平均粒子径100nmのCuO−TiO2の光触媒を水に分散したスラリーと、シリカゾル(SiO2濃度:3重量%)とを、4.5:5.5の重量割合(固形分重量)で含むメタノール混合溶液(光触媒濃度0.05重量%)を調製する。上記工程で得られた、樹脂粒子が表面に露出して配置された基板に、スプレーを用いて上記メタノール混合溶液を塗布し、25℃で12時間乾燥させることにより、シリコーン樹脂粒子上に上記光触媒が担持された化粧板の製造を完了する。
平均粒子径100nmのCuO−TiO2の光触媒を水に分散したスラリーと、シリカゾル(SiO2濃度:3重量%)とを、4.5:5.5の重量割合(固形分重量)で含むメタノール混合溶液(光触媒濃度0.05重量%)を調製する。上記工程で得られた、樹脂粒子が表面に露出して配置された基板に、スプレーを用いて上記メタノール混合溶液を塗布し、25℃で12時間乾燥させることにより、シリコーン樹脂粒子上に上記光触媒が担持された化粧板の製造を完了する。
(比較例1)
上記実施例1における(一次メラミン含浸工程)〜(乾燥・切断工程)と同様にして、メラミン樹脂含浸紙を得る。次いで、厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたメラミン樹脂含浸紙を載せ、プレス機により、温度143℃、プレス圧80kg/cm2、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着する。これにより、表面にメラミン樹脂含浸層を有する基板が得られる。
次に、平均粒子径100nmのCuO−TiO2の光触媒を水に分散したスラリーと、シリカゾル(SiO2濃度:3重量%)とを、4.5:5.5の重量割合(固形分重量)で含むメタノール混合溶液(光触媒濃度0.05重量%)を調製する。上記工程で得られたメラミン樹脂含浸層を表面に有する基板に、スプレーを用いて上記メタノール混合溶液を塗布し、25℃で12時間乾燥させることにより、メラミン樹脂含浸層上に上記光触媒が担持された化粧板の製造を完了する。
上記実施例1における(一次メラミン含浸工程)〜(乾燥・切断工程)と同様にして、メラミン樹脂含浸紙を得る。次いで、厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたメラミン樹脂含浸紙を載せ、プレス機により、温度143℃、プレス圧80kg/cm2、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着する。これにより、表面にメラミン樹脂含浸層を有する基板が得られる。
次に、平均粒子径100nmのCuO−TiO2の光触媒を水に分散したスラリーと、シリカゾル(SiO2濃度:3重量%)とを、4.5:5.5の重量割合(固形分重量)で含むメタノール混合溶液(光触媒濃度0.05重量%)を調製する。上記工程で得られたメラミン樹脂含浸層を表面に有する基板に、スプレーを用いて上記メタノール混合溶液を塗布し、25℃で12時間乾燥させることにより、メラミン樹脂含浸層上に上記光触媒が担持された化粧板の製造を完了する。
(機能性物質の脱落の評価)
アルコールを含む布巾を用い、実施例1及び比較例1で得られた化粧板の表面を拭いた後、布巾への機能性物質(光触媒)の付着の有無を確認する。
その結果、実施例1の化粧板では、布巾への機能性物質の付着が確認されない。一方、比較例1の化粧板では、布巾への機能性物質の付着が確認される。この結果より、実施例1では機能性物質の脱落がないことから、機能性の効果が維持されると推定される。それに対して、比較例1では機能性物質の脱落があり、機能性の効果が維持されないと推定される。
アルコールを含む布巾を用い、実施例1及び比較例1で得られた化粧板の表面を拭いた後、布巾への機能性物質(光触媒)の付着の有無を確認する。
その結果、実施例1の化粧板では、布巾への機能性物質の付着が確認されない。一方、比較例1の化粧板では、布巾への機能性物質の付着が確認される。この結果より、実施例1では機能性物質の脱落がないことから、機能性の効果が維持されると推定される。それに対して、比較例1では機能性物質の脱落があり、機能性の効果が維持されないと推定される。
1,2,3 化粧板
12 表層樹脂層
13 樹脂粒子
14 機能性物質
15 表層樹脂層表面
16 シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する表層樹脂層表面
17 無機ゾルの乾燥体
12 表層樹脂層
13 樹脂粒子
14 機能性物質
15 表層樹脂層表面
16 シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する表層樹脂層表面
17 無機ゾルの乾燥体
Claims (7)
- 基板と、
前記基板の一方面又は両面上に積層される表層樹脂層と、
前記表層樹脂層上に露出して配置される樹脂粒子と、
前記樹脂粒子の露出面上に担持される機能性物質と、
からなることを特徴とする化粧板。 - 前記樹脂粒子の平均粒子径は、0.1μm〜55μmである請求項1に記載の化粧板。
- 前記樹脂粒子は、耐酸化性樹脂からなる請求項1又は2に記載の化粧板。
- 前記機能性物質は、可視光応答型光触媒である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧板。
- 前記可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、炭素ドープチタニア触媒、又は、酸化タングステンである請求項4に記載の化粧板。
- 前記表層樹脂層は、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の化粧板。
- 前記樹脂粒子の表層に無機ゾルの乾燥体又は有機ゾルの乾燥体を有している請求項1〜6のいずれかに記載の化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015225016A JP2017087701A (ja) | 2015-11-17 | 2015-11-17 | 化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015225016A JP2017087701A (ja) | 2015-11-17 | 2015-11-17 | 化粧板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017087701A true JP2017087701A (ja) | 2017-05-25 |
Family
ID=58767218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015225016A Pending JP2017087701A (ja) | 2015-11-17 | 2015-11-17 | 化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017087701A (ja) |
-
2015
- 2015-11-17 JP JP2015225016A patent/JP2017087701A/ja active Pending
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