[パチンコ遊技機1の構成]
パチンコ遊技機1の概観について図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概観を示す正面図である。また、図3は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概観を示す分解斜視図である。また、図4は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の遊技盤40の正面図である。
パチンコ遊技機1は、図1から図3に示すように、ガラスドア10、発射装置20、ベースドア30、遊技盤40、木枠60、画像を表示する液晶表示装置50、払出ユニット70、基板ユニット80等から構成されている。
ガラスドア10は、ベースドア30に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア10の中央には、開口11が形成されており、その開口11には、透過性を有する保護ガラス12が配設されている。この保護ガラス12は、ガラスドア10が閉鎖された状態で遊技盤40の前面に対面するように配設されている。
また、ガラスドア10には、開口11の下方に、皿ユニット13と、スピーカ14と、演出ボタン16と、が設けられている。皿ユニット13は、上皿131と、上皿131の下方に位置された下皿132とを一体化したユニット体である。上皿131及び下皿132には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口が形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出され、特に、上皿131には、後述する遊技領域41に発射させるための遊技球が貯留される。また、スピーカ14は、下皿132の内部に配設されている。また、演出ボタン16は、上皿131の上部に配設されている。
発射装置20は、ベースドア30の右下部に配設される。この発射装置20は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル21と、皿ユニット13の右下部に適合するパネル体22とを備えている。発射ハンドル21は、回動自在であり、パネル体22の表側に設けられる。パネル体22は、ベースドア30に、皿ユニット13及び発射装置20を配設したとき、皿ユニット13の右下部と一体化する。そして、遊技者によって発射ハンドル21が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。
パネル体22の裏側には遊技球を発射するための発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル21の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。発射ハンドル21の内部には、発射ハンドル21の回動量に応じて抵抗値を変化させ、発射ソレノイド(図示せず)に供給する電力を変化させる発射ボリュームが設けられている。
タッチセンサ(図示せず)が遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル21が握持されたと検知される。発射ハンドル21が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ボリューム(図示せず)の抵抗値が変化し、この時の抵抗値に対応する電力が発射ソレノイド(図示せず)に供給される。その結果、上皿131に貯留された遊技球が遊技盤40の後述する遊技領域41に順次発射され、遊技が進められる。なお、発射停止ボタン(図示せず)が押下された場合には、発射ハンドル21を握持しかつ回動させた状態であっても遊技球の発射が停止される。
ベースドア30は、木枠60に対して開閉自在に軸着されている。ベースドア30には、保護ガラス12の後方に、遊技盤40が配設されている。
図4に示すように、遊技盤40は、板形状の樹脂によって形成され、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質で形成されている。また、遊技盤40は、その前面側に、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域41と、遊技領域41の外側の右側下部に配置されたLEDユニット42と、を有している。
遊技盤40には、遊技領域41を画定する円弧形状のガイドレール411が設けられ、この遊技領域41に複数の遊技釘412が打ちこまれている。また、遊技盤40には、遊技領域41において、中央台板413、第1始動口414a、第2始動口414b、普通電動役物415、球通過検出器416、大入賞口418、一般入賞口419a、419b、419c、419d、通常アウト口420a、第1特別アウト口420b、第2特別アウト口420c、第3特別アウト口420d、振分装置421、シャッタ装置422、流下経路板423、入賞容易機構424、タッチセンサ425、イルミアレイ426等の遊技部材が配設されている。
ガイドレール411は、外レール411aと、その外レール411aの内側に配設された内レール411bとから構成されている。
中央台板413は、樹脂材によって構成された枠形の部材であり、遊技盤40の中央部に形成された開口に配置される。中央台板413は、右レール部413aと、左レール部413bと、通過口413cと、ステージ413dと、右ガイド部413eと、を備えている。右レール部413a及び左レール部413bは、中央台板413の上部に形成され、遊技盤40の盤面に発射された遊技球をガイドする。遊技領域41の最上部位を越えた遊技球は、右レール部413aのガイドによって円弧状の軌道を描きながら、遊技領域41の右側領域に流下する。遊技領域41の最上部位を越えなかった遊技球は、左レール部413bのガイドによって遊技領域41の左側領域に移動する。ここで、液晶表示装置50(図3参照)の表示領域51は、遊技盤40を正面視した場合に、中央台板413の枠内に配置される。
また、通過口413cは、中央台板413の左側の所定部位に形成された、遊技球が通過可能な部位である。ステージ413dは、中央台板413の下部に形成され、遊技盤40の開口側に延びている。
中央台板413の左側から通過口413cを通過した遊技球は、遊技盤40のステージ413d上を転動し、ステージ413dから遊技盤40の盤面に流下する。
右ガイド部413eは、中央台板413の右側に形成され、遊技球の両側部をガイドしながら下方に流下させる一対のガイド板によって形成される。右レール部413aを通過した遊技球は、右ガイド部413eによってガイドされながら遊技領域41における右側領域を流下する。
発射装置20(図1等参照)により発射された遊技球は、ガイドレール411に案内されて、遊技領域41の上部に移動し、遊技釘412や中央台板413等への衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域41の下方に向かって流下する。遊技者は、例えば、中央台板413の左側に遊技球を打ち込み、遊技球を中央台板413の左側を流下させる系統(所謂、左打ち)と、発射装置20の発射ハンドル21(図1等参照)を右側に最大に回転させて、中央台板413の右側に遊技球を打ち込み、右レール部413a、右ガイド部413eを通って、遊技球を中央台板413の右側を流下する系統(所謂、右打ち)と、を選択してパチンコ遊技を進めることができる。なお、遊技盤40の遊技領域41に発射された遊技球は、通過口413c以外の箇所から中央台板413の内部に移動することはない。
第1始動口414aは、中央台板413の下方において、遊技領域41の中央より下方に配設されている。ここで、ステージ413dの中央には凹部が形成されており、この凹部の直下に第1始動口414aが配置されている。すなわち、ステージ413d中央の凹部に載った遊技球は、第1始動口414aに入球し易くなる。第1始動口414a内には、入賞領域が設けられている。この入賞領域には、第1始動口入賞球センサ116a(図14参照)が備えられている。
第2始動口414bは、右レール部413aの下流側端部の下方に配設されている。第2始動口414b内には、入賞領域が設けられている。この入賞領域には、第2始動口入賞球センサ116b(図14参照)が備えられている。本実施形態においては、第1始動口414aへの入賞は左打ちによってのみ、第2始動口414bへの入賞は右打ちによってのみ可能になるように、遊技盤40に各種の遊技部材が配置されている。
普通電動役物415は、第2始動口414bの直上に設けられ、遊技盤40の板面に対して突出、引き込み可能な平板部材415aと、この平板部材415aを駆動させる普通電動役物ソレノイド111(図14参照)とを備えている。平板部材415aは、右側に傾斜する斜面を有しており、普通電動役物415の平板部材415aが突出した状態の時に、平板部材415aに乗った遊技球は、右方向に移動し、平板部材415aが引き込んだ状態の時に平板部材415aを通過した遊技球は、第2始動口414bに入球し易くなる。
球通過検出器416は、遊技球が一球ずつ通過可能な通過ゲートと、このゲート部材内に配設された球通過検出センサ115(図14参照)と、を備えている。球通過検出器416は、普通電動役物415の直上に配置され、球通過検出器416の通過ゲートは、右ガイド部413eの下流側端部に対向配置される。すなわち、遊技球を遊技領域41における右側領域に発射した遊技球は、右ガイド部413eと通過して、通過ゲートに向かって流下するため、球通過検出器416を通過し易くなる。
なお、普通電動役物415及び球通過検出器416は、1つのユニットとして構成されている。これにより、遊技盤40への取付、取外やメンテナンスにかかる作業が容易になる。
大入賞口418は、遊技領域41の右側の領域において、第2始動口414b及び一般入賞口419dよりも下方に配設されている。大入賞口418内には、入賞領域が設けられており、この入賞領域には、カウントセンサ113(図14参照)が備えられている。
一般入賞口419a、419b、419cは、遊技領域41の左側の領域に配設され、一般入賞口419dは、遊技領域41の右側の領域において、第2始動口414bの下方で大入賞口418よりも上方に配設されている。一般入賞口419a、419b、419cに入球した遊技球は共通の経路を通るようになり、この共通の経路の所定の部位に一般入賞球センサ114a(図14参照)が備えられている。また、一般入賞口419d内にも同様に一般入賞球センサ114b(図14参照)が備えられている。
通常アウト口420aは、遊技領域41の左側の領域における第1始動口414a及び一般入賞口419a、419b、419cの下方に配設されている。第1始動口414a及び一般入賞口419a、419b、419cのいずれにも入球しなかった遊技球は、通常アウト口420aから遊技盤40の裏側に送られ、回収装置によって回収される。
第1特別アウト口420b及び第2特別アウト口420cは、大入賞口418の両隣にそれぞれ配設されておる。特に、第1特別アウト口420bは大入賞口418の左側に配設されており、この第1特別アウト口420b内に第1アウト球検出センサ117a(図14参照)が備えられている。第2特別アウト口420c内に第2アウト球検出センサ117b(図14参照)が備えられている。第3特別アウト口420dは、一般入賞口419dの隣に配設されている。このように、第1特別アウト口420bは、遊技盤に設けられ、遊技領域における所定の領域に発射された遊技媒体を遊技領域の外部に送り出す特別アウト口として機能する。また、第1アウト球検出センサ117a及び第2アウト球検出センサ117bは、特別アウト口を通過した遊技媒体を検知するアウト球検出センサとして機能する。
振分装置421は、第2始動口414bの下方で一般入賞口419dよりも上方に配設され、第2始動口414bに入球しなかった遊技球をそれぞれ左方向(第1経路423b側)又は右方向(第2経路423c側)に案内して、遊技球を振り分ける装置である。振分装置421の詳細については後述するが、例えば、4球連続して遊技球が振分装置45に移動した場合に、3球は右側に、1球は左側に振り分ける機能を備えている。
なお、普通電動役物415及び球通過検出器416を含む1つのユニットに振分装置421を含めてもよい。例えば、図42に示すように、普通電動役物415及び球通過検出器416をベース板430に固定してなるユニット体において、更に、ベース板430に振分装置421を着脱自在に固定してもよい。このように、振分装置421は、第1通過領域形成部材(球通過検出器416)及び第1変位部材(普通電動役物415)を有するユニット体に対して着脱自在であり、このユニット体に装着した状態で遊技盤40に設置される。これにより、遊技盤40への取付における普通電動役物415、球通過検出器416及び振分装置421の位置決めや仮固定等の作業が容易になり、更なる作業の効率化を図ることができる。
シャッタ装置422は、振分装置421の下方に配設されており、遊技盤40の板面に対して突出、引き込み可能なシャッタ部材422aと、このシャッタ部材422aを駆動させる大入賞口ソレノイド112(図14参照)と、を備えている。シャッタ装置422において、シャッタ部材422aは、左側に下り傾斜する斜面を有しており、大入賞口ソレノイド112(図14参照)によってシャッタ部材422aが引き込むことにより、大入賞口418に入球しやすくなり、シャッタ部材422aが突出することにより、大入賞口418に入球し難くなる。
流下経路板423は、樹脂によって構成されており、板面に複数の突条を備えている。これらの突条によって右ガイド部413eの下流側端部から流下する遊技球の経路を規定するものである。流下経路板423は、遊技盤40の遊技領域41における右側下部に配設され、球通過検出器416、普通電動役物415、振分装置421、シャッタ装置422、一般入賞口419d、大入賞口418、第1特別アウト口420b、第2特別アウト口420c及び第3特別アウト口420dに対向する部位に、遊技球が通過可能な孔部が形成されている。球通過検出器416、普通電動役物415、振分装置45、シャッタ装置422は遊技盤40の裏側に固定され、球通過検出器416において遊技球が通過する通過ゲート、振分装置421の一部、突出状態の平板部材415a、突出状態のシャッタ部材422aが、流下経路板423に形成された孔部を介して遊技盤40の盤面上から突出する。
流下経路板423は、複数の突条によって形成された、受入経路423a、受入経路423aから分岐する第1経路423b及び第2経路423c、及び第2経路423cを通過した遊技球を受ける第3経路423dを備えている。
受入経路423aは、右ガイド部413eの下流側端部から流れ出た全ての遊技球が通過する経路であり、この経路内に、球通過検出器416、普通電動役物415及び第2始動口414bが配置される。球通過検出器416に入球しなかった遊技球、及び普通電動役物415の平板部材415aが突出することによって右方に流下させられた遊技球は、第1経路423bと第2経路423cとの分岐位置に移動する。なお、平板部材415aが引き込むことによって下方に流下した遊技球は、第2始動口414bを通過して遊技盤40の裏側に移動して、回収装置に回収される。
振分装置421は、第1経路423bと第2経路423cとの分岐位置に配設されており、振分装置421によって、左側の第1経路423bと右側の第2経路423cとに遊技球が振り分けられる。
第1経路423bは、遊技球を一般入賞口419d及び第3特別アウト口420d側に導く経路であり、第1経路423bを通過した遊技球は、一般入賞口419d及び第3特別アウト口420dのいずれかに入球する場合と、いずれにも入球しない場合とに分けられる。一般入賞口419d及び第3特別アウト口420dを通過した遊技球は、遊技盤40の裏側に移動して、回収装置に回収される。いずれにも入球しない遊技球は、第2経路423cに合流する。合流後の第2経路423cの下端部は、第3経路423dに連絡される。
第3経路423dは、左側に下がる緩やかな斜面を有しており、この斜面上には、複数の遊技球が同時に落下可能な大きさの略矩形の大落下口423eが形成されている。更に、大落下口423eの両隣に、遊技球が1個ずつ落下可能な大きさの小落下口423f、423gが形成されている。小落下口423fは斜面の下側に形成され、小落下口423gは斜面の上側に形成されている。
大落下口423eに落下した遊技球は大入賞口418に、小落下口423fに落下した遊技球は第1特別アウト口420bに、小落下口423gに落下した遊技球は第2特別アウト口420cに、それぞれ案内される。
流下経路板423におけるシャッタ装置422に対向する部位にはスリット状の孔部が形成されており、このスリット状の孔部は大落下口423eの開口上部に形成されている。シャッタ装置422のシャッタ部材422aはこの孔部に遊嵌され、大入賞口ソレノイド112(図14参照)によってスリット状の孔部から突出、引き込むように駆動される。シャッタ部材422aが突出した場合に、大落下口423eは閉鎖状態となり、第3経路423dの斜面とシャッタ部材422aの上面とが面一になる。このため、第3経路423dの斜面を転動する遊技球は、シャッタ部材422aの上面を通過して、第1特別アウト口420bへと移動する。シャッタ部材422aが引き込んだ場合には、大落下口423eは開放状態となり、大入賞口418への遊技球の入球が可能になる。
なお、シャッタ装置422のシャッタ部材422aが突出した際に、例えば、シャッタ部材422aに大量の遊技球が載った場合など、シャッタ部材422aの上部からこぼれ落ちる遊技球が発生した場合、その遊技球は、第3経路423dの斜面の上部から小落下口423gを介して第2特別アウト口420cへと移動する。
入賞容易機構424は、流下経路板423における大落下口423eの上部に、等間隔に並べて形成された複数のリブ424aによって構成される。リブ424aは、細長い円柱を2分割した形状であり、入賞容易機構424を正面視した場合に、上下方向に延びている。このため、シャッタ部材422aが大落下口423eを閉じた状態において、シャッタ部材422aの斜面を通過する遊技球は、リブ424aに接触しながら流下する。これにより、遊技球は、シャッタ部材422aによる斜面を通過する間に減速される。言い換えれば、シャッタ部材422aに載っている時間が長くなる。
タッチセンサ425は、非接触式のタッチセンサからなり、遊技領域41の右側の領域における所定部位、例えば入賞容易機構424の上部に配置されている。タッチセンサ425は、遊技者がタッチセンサ425に向かって、保護ガラス12(図3参照)越しに手をかざすかあるいは保護ガラス12に触接した場合に検知信号を出力する。このようにタッチセンサ425は、遊技盤に配置され、遊技者の操作を検知する非接触式センサからなる、遊技者が操作可能な操作手段として機能する。
イルミアレイ426は、詳細については後述するが、潜像が形成された透明な導光板426a(図10参照)と、導光板426aの側方に配置される光源426b(図10参照)とによって構成される。イルミアレイ426は、遊技領域41の右側の領域における所におけるタッチセンサ425の近傍に配設される。そして、光源426b(図10参照)を発光させることによって潜像が可視像化され、導光板426a(図10参照)にイルミネーション表示される。本実施形態においては、タッチセンサ425が操作可能である旨の情報が表示される。
LEDユニット43には、特別図柄表示装置431、ラウンド数表示装置432、第1特別図柄保留表示装置433a、第2特別図柄保留表示装置433b、普通図柄表示装置434、普通図柄保留表示装置435が配設されている。
特別図柄表示装置431は、7セグメントLEDによって構成され、この7セグメントLEDにより示される特別図柄(識別図柄とも言う)を、所定の変動表示開始条件の成立後、7セグメントLEDの点灯・消灯の繰り返しにより変動表示し、停止表示する。具体的には、特別図柄表示装置431は、第1始動口414a又は第2始動口414bに遊技球が入賞し、この遊技球が第1始動口入賞球センサ116a(図14参照)又は第2始動口入賞球センサ116b(図14参照)により検出されると、特別図柄を変動表示し、所定時間経過後、特別図柄を所定の停止表示態様で停止表示する。
ラウンド数表示装置432は、7セグメントLEDによって構成され、後述する大当り遊技状態におけるラウンドゲームのラウンド数を表示する。
本実施形態においては、ラウンド数表示装置432の側方に、16個の表示用ランプが配設されている。これらの表示用ランプは、第1特別図柄保留表示装置433a、第2特別図柄保留表示装置433b、普通図柄表示装置434、及び普通図柄保留表示装置435を構成するものである。
第1特別図柄保留表示装置433aは、4つの表示用ランプで構成され、第1始動口414aに入賞したことを契機とする、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を点灯、消灯又は点滅によって表示する。
第2特別図柄保留表示装置433bは、4つの表示用ランプで構成され、第2始動口414bに入賞したことを契機とする、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を点灯、消灯又は点滅によって表示する。具体的には、第1特別図柄保留表示装置433a及び第2特別図柄保留表示装置433bは、例えば、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数が1回分保留されている場合には1つの表示用ランプが点灯し、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数が2回分保留されている場合には2つの表示用ランプが点灯する。
普通図柄表示装置434は、2つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプより示される普通図柄を、所定の変動表示開始条件の成立後、表示用ランプの点灯・消灯を交互に繰り返すにより変動表示し、停止表示する。具体的には、普通図柄表示装置434は、球通過検出器416を遊技球が通過し、この遊技球が球通過検出センサ115(図14参照)により検出されると、普通図柄を変動表示し、所定時間経過後、普通図柄を所定の停止表示態様で停止表示する。
普通図柄保留表示装置435は、4つの表示用ランプで構成され、球通過検出器416を遊技球が通過したことを契機とする、普通図柄表示装置434における変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を点灯、消灯又は点滅によって表示する。具体的には、普通図柄保留表示装置435は、例えば、普通図柄表示装置434における変動表示の実行回数が1回分保留されている場合には1つの表示用ランプが点灯し、普通図柄表示装置434における変動表示の実行回数が2回分保留されている場合には2つの表示用ランプが点灯する。
図3に戻って、液晶表示装置50は、表示手段の一例であり、遊技盤40の後方(背面側)に配設され、図4に示すように、その表示領域51が遊技盤40の中央より上方に配設されている。表示領域51には、演出用の識別図柄である導出図柄、演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。なお、本実施形態において、表示手段の一例として、液晶表示装置50を記載したが、本発明はこれに限定されない。表示手段は、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRTディスプレイや、ランプ等であってもよい。
払出ユニット70は、後述する払出装置71(図14参照)を備え、図4に示す、第1始動口414a、第2始動口414b、一般入賞口419a〜419d、大入賞口418に遊技球が入賞したときに、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球を上皿131又は下皿132に払い出す。
基板ユニット80は、後述する主制御回路100(図14参照)、副制御回路200(図14参照)等が格納され、パチンコ遊技機1を制御する。
[振分装置421の構成]
図5は、振分装置421の構成部品を示す分解斜視図、図6は、振分装置421に係る振分ドラム501の外観を示す斜視図であり、図6(a)は、振分ドラム501を左側から視認した外観、図6(b)は、振分ドラム501を右側から視認した外観を示す。図7は、振分ドラム501に第1カムロック504を取り付けた外観を示す斜視図、図8は、振分装置421の正面図であり、図8(a)は、第1カムロック504と第2カムロック505とが係合した状態、図8(b)は、第1カムロック504と第2カムロック505との係合が解除した状態を示す。図9は振分ドラム501の動作を示す説明図である。
振分装置421は、ベース500と、振分ドラム501と、振分軸502と、ブッシュ503と、第1カムロック504と、第2カムロック505と、バネ部材506と、意匠レンズ507と、シール508と、カバー左509と、カバー右510と、を備えている。
ベース500は、半円筒状に形成されたケース部500aと、半円形の平板状に形成されたケース部500aの両側面の縁部から、ケース部500aの外側に側面に対して直角方向に延びる延在部500b、500cと、を備えている。
ケース部500aは、振分ドラム501が収納可能な大きさに形成されている。
延在部500bは、振分ドラム501の左側の側面から延在し、延在部500cは、振分ドラム501の右側の側面から延在する。延在部500b、500cには、遊技盤40に固定するためのねじが通される孔部が形成されている。
また、延在部500bには、ケース部500aよりも小さい半円筒状に形成された小ケース部500d及び振分軸502の一方の端部が収納される軸受け部500eが形成されている。小ケース部500dは、ケース部500aに連通し、軸受け部500eはケース部500aに連通している。延在部500cには、振分軸502の他方の端部が収納される軸受け部500fが形成されている。軸受け部500fはケース部500aに連通している。ケース部500a、小ケース部500d、軸受け部500e及び軸受け部500fは、同一軸線上に配置されている。
振分ドラム501は、図6に示すように、振分軸502(図5参照)が挿入可能な中心孔501eを有する円柱形(鼓形)のドラム本体501aと、ドラム本体501aに形成され、ドラム本体501aの中心軸に沿って延びる4本の溝部501bと、ドラム本体501aの一方の端部から突出する突出部501cと、ドラム本体501aの他方の端部から突出する突出部501dと、を備えている。
4本の溝部501bは、ドラム本体501aに中心軸に対して90度に広がる壁面の間に形成されており、隣り合う溝部501bの間に羽根部501fが形成される。すなわち、振分ドラム501は、ドラム本体501aから径方向に延在する4枚の羽根部501fを備えており、4枚の羽根部501fは、ドラム本体501aの軸方向に向かって正面視した場合に十字型に延びている。羽根部501fにおけるドラム本体501aから延びる最大の長さは、遊技球の直径より小さく設定されている。
突出部501cは、ドラム本体501aの内側に向かって傾斜する円錐台形に形成されている。また、突出部501cには、4本の溝部501bの中の1本の溝部501bに連通する切り欠きが形成されている。
突出部501dは、ドラム本体501aの内側に向かって傾斜する円錐台形に形成されている。突出部501dは、4本の溝部501bの中の他の3本の溝部501bに連通する切り欠きが形成されている。なお、突出部501dの側面には、凹部501kが形成されており、この凹部501kに意匠レンズ507(図5参照)が装着される。
すなわち、振分ドラム501に形成された4本の溝部501bの中の1つの溝部501bは、右側が突出部501dによって閉鎖され、左側が開放されており、他の3組の溝部501bは、左側が突出部501cによって閉鎖され、右側が開放されている。以下の説明において、右側が突出部501dによって閉鎖され、左側が開放されている溝部501bを左受け部501g、左側が突出部501cによって閉鎖され、右側が開放されている3組の溝部501bを右受け部501hと称する。すなわち、左受け部501g及び右受け部501hは、隣り合う羽根部501f間に形成される。
図5に示すように、ブッシュ503は、円板体503aの中心に円筒体503bが形成されてなるフランジ体からなる。円板体503aの内径は、ドラム本体501aにおける突出部501c、501d(図6参照)の付け根部分までの内径よりも小さく設定されている。また、円筒体503bの外径は、円筒体503bが中心孔501e(図6参照)に嵌入可能な大きさであり、内径は、振分軸502が挿入可能な程度に振分軸502よりも若干大きく設定されている。そして、円筒体503bを、中心孔501eに嵌入することにより、ブッシュ503が振分ドラム501の右側に取り付けられる。
第1カムロック504は、図5、図7に示すように、中心角が90°の扇形の欠落部504bを有する円板体504aと、円板体504aの中心に立設された円筒体504cと、円板体504aにおける円筒体504cが立設した面に対して反対側の面に形成されたギヤ部504eと、を備えている。
円板体504aの径は、振分ドラム501の左側側面の径よりも若干小さく設定されており、円筒体504cは、中心孔501e(図6参照)に嵌入可能な大きさであり、円筒体504cの内径は、振分軸502が挿入可能な程度に振分軸502よりも若干大きく設定されている。円筒体504cの内側に形成されている孔部504dは、円板体504aの中心を貫通しており、ギヤ部504eは、円板体504aの中心に形成されている孔部504dの周囲を囲むように形成されている。なお、円筒体504cの内径及び外径は、ブッシュ503の円筒体503bの内径及び外径と同じである。
第1カムロック504は、図7に示すように、振分ドラム501の左側から中心孔501eに円筒体504cを嵌入させ、振分ドラム501の左側面に円板体504aを、溝部501bと欠落部504bとが一致するように位置調整をした状態でねじ止めによって固定される。これにより、ギヤ部504eは、振分ドラム501の左側面の中央に配置される。
ギヤ部504eは、所定の半径方向に延びるラインから孔部504dを中心に45°毎に上り斜面と下り斜面が切り替わる波形形状の凹凸からなる。ここで、上り斜面と下り斜面との角度は鈍角であるため、ギヤ部504eにおける凹凸はなだらかに形成されている。
なお、ギヤ部504eは、45°毎に上り斜面と下り斜面が切り替わるため、ギヤ部504eの凸部分が4カ所に形成され、これら4カ所の凸部分は、振分ドラム501が90°回転する毎にそれぞれ後述する第2カムロック505のギヤ部505d(図5参照)の凹部分と係合する。
図5に示すように、第2カムロック505は、円柱体505aと、円柱体505aの中心軸上に形成された孔部505cと、円柱体505aの一端側の円周面から径方向に延びる一対の延在片505bと、円柱体505aの他端面に形成されたギヤ部505dと、を備えている。
一対の延在片505bは、それぞれ矩形の板状に形成され、付け根部分は円柱体505aの軸方向に沿っており、円柱体505aの中心軸に対して径方向でかつそれぞれ反対方向に延びている。
ギヤ部505dは、第1カムロック504のギヤ部504eと同形であり、ギヤ部504eとギヤ部505dとは、互いに歯合させることが可能である。
バネ部材506は、第2カムロック505の左側に配置され、第2カムロック505を第1カムロック504側に付勢するコイルばねである。
意匠レンズ507は、突出部501dの凹部501k(図6(b)参照)に装着される装飾部材である。シール508は、突出部501dの凹部501kの内部に配置される平板状の部材である。突出部501dの凹部501kには、シール508が挿入されてから意匠レンズ507が装着される。
カバー左509は、ベース500の延在部500bに固定され、カバー右510は、ベース500の延在部500cに固定される。カバー左509及びカバー右510は、振分軸502がベース500から外れないように保持するための部材である。なお、図8においては、カバー左509及びカバー右510の記載が省略されている。
また、振分装置421を構成する各部材において、振分軸502、バネ部材506及び図示しないねじを除く部材は、透過性を有する部材によって構成されている。
次に、図5及び図8を参照しながら、振分装置421の組立について説明する。まず、予め、振分ドラム501の凹部501kにシール508を挿入し、更に意匠レンズ507を装着しておく。次に、振分軸502に、ブッシュ503を通し、更に、振分ドラム501の中心孔501eに振分軸502を挿入して、中心孔501eにブッシュ503の円筒体503bを嵌入させることにより、振分ドラム501の右側にブッシュ503を装着する。
次に、振分ドラム501の右側から延びる振分軸502に第1カムロック504の円筒体504cを挿入して、中心孔501eに円筒体504cを嵌入させ、更にねじによって、振分ドラム501の右側に第1カムロック504を装着する。この状態において、振分軸502は、振分ドラム501の中心軸上に配設される。次に、第1カムロック504から延びる振分軸502に第2カムロック505を、ギヤ部504eとギヤ部505dとが互いに対向するように挿入し、更に、バネ部材506を挿入する。
このように、振分軸502に対して各部材を挿入した後、ベース500のケース部500aに振分ドラム501を収納し、小ケース部500dに第2カムロック505及びバネ部材506を収納し、軸受け部500eに振分軸502の左側の端部を収納し、軸受け部500fに振分軸502の右側の端部を収納する。この状態で、バネ部材506は若干圧縮されているため、第2カムロック505に対してバネ部材506からの付勢力が作用する。このため、第2カムロック505は、図8(a)に示すように、第1カムロック504側に付勢されてギヤ部504eとギヤ部505dとが互いに歯合した状態で維持される。
そして、カバー左509及びカバー右510を、ベース500の延在部500b、500cにそれぞれ固定する。この際、カバー左509と延在部500bとの間に細長い隙間が形成され、この隙間に、第2カムロック505の延在片505b、505bが配置される。このため、振分軸502を軸とする第2カムロック505の回転が規制され、振分軸502に沿った第2カムロック505のスライド移動は許容される。例えば、第2カムロック505を左方向にスライド移動させることにより、図8(b)に示すように、ギヤ部504eとギヤ部505dとの歯合状態を解除することが可能である。なお、図8(b)に示す状態から第2カムロック505の操作を解除した場合には、自動的にギヤ部504eとギヤ部505dとが歯合した状態に戻る。
以上のように構成された振分装置421は、遊技盤40の裏側に配置され、遊技盤40の右側領域の所定部位に形成された開口部に振分ドラム501を挿入した状態で、ベース500が遊技盤40に固定される。この時、振分軸502は、遊技盤40に沿って水平方向に向けて配置され、振分ドラム501に形成されている4枚の羽根部501fの中の1枚のみが遊技盤40の盤面に対して垂直方向に突出する。
次に、振分装置421の動作について説明する。
図9(a)に示すように、突出部501dが右側上方に位置している場合に、左受け部501gが遊技球の受入可能な態様となる。この時、突出部501dの内部に収納されたシール508が意匠レンズ507によって拡大された状態で、遊技者に視認されるため、遊技者は、シール508を視認することが容易に可能になり、左受け部501gが受入可能な態様であるか否かを判別することが可能になる。
左受け部501gが遊技球の受入可能な状態で、上方から遊技球から流下すると、左受け部501gが遊技球を受入れ、遊技球の重さによって振分ドラム501が回転する。その際、遊技球は、突出部501dの斜面によって左寄りに移動する。また、振分ドラム501が回転することによって、第1カムロック504が回転する。このとき、ギヤ部504eの頂部がギヤ部505dの頂部に向かうことに従って、ギヤ部505dがバネ部材506(図5参照)の付勢に抗する方向にスライド移動する。そして、振分ドラム501の回転角度が45°を越えると、ギヤ部504eの頂部がギヤ部505dの頂部を越える。この時点で、第2カムロック505がバネ部材506の付勢によって第1カムロック504側に移動し、ギヤ部504eとギヤ部505dとが歯合する。この動作に連動して、振分ドラム501が回転し、図9(b)に示すように、振分ドラム501が90°回転した状態で一旦保持される。このとき、左受け部501gの遊技球は、振分ドラム501の左側に流下し、第1経路423b(図4参照)を通って、一般入賞口419d(図4参照)及び第3特別アウト口420d(図4参照)側に導かれる。また、突出部501dが右側下方に位置するとともに、右受け部501hが受入可能な態様となる。
更に、上方から遊技球が流下すると、右受け部501hが遊技球を受入れ、遊技球の重さによって振分ドラム501が回転する。その際、遊技球は、突出部501cの斜面によって右寄りに移動する。また、振分ドラム501が回転することによって、上述したように第1カムロック504及び第2カムロック505が動作し、図9(c)に示すように、振分ドラム501が90°回転した状態で一旦保持される。このとき、右受け部501hの遊技球は、振分ドラム501の右側に流下し、第2経路423c及び第3経路423d(図4参照)を通って、大落下口423e(図4参照)側に導かれる。また、突出部501dは遊技盤40の裏側に移動するとともに、2つ目の右受け部501hが受入可能な態様となる。
更に、次の遊技球が上方から振分装置421に流下すると、振分ドラム501が回転して3つ目の右受け部501hが受入可能な態様となり、次の遊技球が上方から振分装置421に流下すると、振分ドラム501が1回転して、図9(a)に示すように、左受け部501gが受入可能な態様となる。
このように、振分装置421は、第2始動口414bに入賞しなかった遊技球を、第1経路423b、第2経路423c、第2経路423c、第2経路423cの順で、4個のうちの1個は第1経路423bに振り分ける。また、左受け部501gが遊技球の受入可能な態様になる時に、突出部501dの内部に収納されたシール508が意匠レンズ507によって拡大された状態で、遊技者に視認可能になるため、遊技者は、シール508を視認することにより、左受け部501gが受入可能な態様であるか否かを判別することが可能になる。これにより、左受け部501gが受入可能な態様であると判別した場合には、1個の遊技球を右打ちすることにより、一般入賞口419dに入賞する可能性があり、仮に、一般入賞口419dに入賞すればわずかでも賞球を得ることができる。また、一般入賞口419dに入賞しなくても、振分ドラム501が回転させて右受け部501hを受入可能な状態にすることが可能になる。その結果、遊技者はパチンコ遊技機1による遊技を未練なく終了することが可能になる。
[イルミアレイ426の概略構成]
図10は、イルミアレイ426の概略構成を示す説明図であり、図10(a)は光源が発光していない状態、図10(b)は光源が発光した状態を示す。イルミアレイ426は、導光板426aと、LEDランプからなる光源426bと、を備えている。導光板426aには、板面に沿った光線を遊技者側に反射する反射面を有する突起が複数形成されており、これら複数の突起によって潜像426cが形成されている。光源426bは、導光板426aの側方に配置され、板面に沿った光線を発射する。光源426bが発光していない場合には、遊技者は、導光板426aを透明な板として認識するようになり、図10(a)に示す潜像426cを視認することができない状態にある。光源426bが発光している場合には、複数の突起が光を遊技者側に反射することにより、図10(b)に示すように潜像426cが可視像化されて遊技者が視認可能になる。このように、イルミアレイ426は、表面に操作手段(タッチセンサ425)が操作可能であることを報知する潜像が形成されている透明な導光板(導光板426a)と、導光板の側方に配置され、光を照射することにより潜像を可視像化する光源(光源426b)とを有する報知手段として機能する。
本実施形態においては、タッチセンサ425の近傍にイルミアレイ426が配置されており、導光板426aには潜像426cとしてタッチセンサ425の操作を促す情報、例えば、図10に示すように、「Touch!!」という文字情報が形成されている。
光源426bは、詳細については後述するが、タッチセンサ425の操作が有効な期間に発光するように制御される。すなわち、潜像426cが可視像化されていることは、タッチセンサ425の操作が有効であることを遊技者に報知していることになる。
なお、図10に示すイルミアレイ426においては、導光板426aとタッチセンサ425とが重なっていないが、一部が重なっていてもよく、図11に示すように導光板426aとタッチセンサ425との全体が重なってもよい。このように、イルミアレイ426は、非接触式センサが配置された部位に少なくとも一部が重なるように配置される非接触式センサとして機能する。また、互いに異なる表示態様の潜像426cを有する2つのイルミアレイ426を前後方向に並べて配置することにより、イルミアレイ426の表示を切替可能にしてもよい。例えば、タッチセンサ425の操作を操作する前に「Touch!!」という文字情報が表示されるが、タッチセンサ425が操作された後に発光させる光源426bを切り替えて、例えば、「Complete!!」という文字情報を表示させる等、別の表示態様にしてもよい。
[パチンコ遊技機1における遊技]
次に、パチンコ遊技機1における遊技について説明する。本実施形態における遊技状態には、シャッタ装置422が有するシャッタ部材422aの突出によって大落下口423eが閉鎖状態であり、大入賞口418に遊技球が受け入れ不可能な通常遊技状態と、シャッタ部材422aの引き込みによって大落下口423eが開放状態であり、大入賞口418に遊技球が受け入れ可能となって遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態と、が含まれる。特別遊技状態には、小当り遊技状態と、小当り遊技状態より多くの遊技価値を付与可能な大当り遊技状態と、が含まれる。また、通常遊技状態には、遊技者に有利な遊技状態である第1遊技状態と、第1遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態である第2遊技状態と、が含まれる。本実施形態において、第2遊技状態は、特別遊技状態に移行する確率が通常の遊技状態(所謂、非確変状態)であり、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べ特別遊技状態に移行する確率が高い遊技状態(所謂、確変状態)である。
遊技者は、一般的に通常遊技状態から遊技を開始し、発射装置20により遊技球を遊技盤40の遊技領域41に打ち込む。この打ち込まれた遊技球が第1始動口414a又は第2始動口414bに入賞すると、特別図柄表示装置431の特別図柄及び液晶表示装置50に表示された演出用の識別図柄(導出図柄)が変動表示する。また、特別図柄の変動表示中に第1始動口414a又は第2始動口414bへ遊技球が入球した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示するまで、第1始動口414a又は第2始動口414bへの遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示した場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口414a、第2始動口414bへの入球による特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ4回を上限としている。したがって、最大8回の保留が可能になる。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されているときに特別図柄の始動条件を満たすことである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
そして、特別図柄表示装置431において停止表示された特別図柄が、特定の停止表示態様の場合には、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する。この特定の停止表示態様のうち、大当り遊技状態に移行する停止表示態様が大当りであり、小当り遊技状態に移行する停止表示態様が小当りである。また、大当り又は小当り以外の特別図柄の停止表示態様はハズレ図柄であり、ハズレ図柄が停止表示された場合は、特別遊技状態に移行せずに、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
また、液晶表示装置50の表示領域51には、特別図柄表示装置431において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、特別図柄表示装置431の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置50の表示領域51において、識別図柄の一例である数字からなる導出図柄が変動表示される。また、特別図柄表示装置431が停止表示し特別図柄が表示されるとともに、液晶表示装置50の表示領域51でも導出図柄が停止表示される。
また、特別図柄表示装置431において、停止表示された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置50の表示領域51において表示される。具体的には、特別図柄表示装置431において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置50の表示領域51において表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当りを示す演出画像が液晶表示装置50の表示領域51において表示される。
そして、特別図柄表示装置431において特別図柄が特定の停止表示態様となって、遊技状態が特別遊技状態に移行された場合、シャッタ部材422aは、盤面から引き込むように駆動される。その結果、大落下口423eは、遊技球を受け入れやすい開放状態となり、大落下口423eが受け入れた遊技球は大入賞口418を通過する。
大入賞口418には、カウントセンサ113(図14参照)を有する領域(図示せず)があり、その領域に遊技球が所定個数(例えば10個)入賞するか、又は、所定時間(例えば、約30秒)が経過するまで大落下口423eが開放状態になるようにシャッタ部材422aが駆動される。そして、開放状態において大入賞口418への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ部材422aが駆動し、大落下口423eは、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。なお、本実施形態において、特別遊技状態では、大落下口423eは、シャッタ部材422aの駆動により、閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返されるが、これに限らず、遊技球を受け入れやすい開放状態を1回、2回等の任意の回数としてもよい。
また、特別図柄表示装置431における特定の停止表示態様が大当りであった場合、遊技状態は、特別遊技状態のうち大当り遊技状態に移行する。そして、大当り遊技状態では、大入賞口418が閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返される遊技を1回のラウンドとし、このラウンドが繰り返されるラウンドゲームが行われる。このようなラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドとも言う。なお、本実施形態において、大当り遊技状態におけるラウンド数は、10ラウンド又は16ラウンドであるが、これに限らず、ラウンド数は任意の回数とすることができる。
また、特別図柄表示装置431における特定の停止表示態様が小当りであった場合、遊技状態は、特別遊技状態のうち小当り遊技状態に移行する。そして、小当り遊技状態では、大落下口423eが閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返される遊技が1回のみ行われる。すなわち、小当り遊技状態は、大当り遊技状態のようにラウンドゲームは行われない。そして、大当り遊技状態が終了した場合には、通常遊技状態として、第1遊技状態又は第2遊技状態が制御される場合がある。また、小当り遊技状態が終了した場合には、小当り遊技状態に当選したときの遊技状態よりも有利な遊技状態とはならない。このため、小当り遊技状態に当選したことを契機としては通常遊技状態における遊技状態の移行はなく、例えば、小当り遊技状態に当選したときの遊技状態が第1遊技状態であるときは、小当り遊技状態終了後の遊技状態は第1遊技状態であり、小当り遊技状態に当選したときの遊技状態が第2遊技状態であるときは、小当り遊技状態終了後の遊技状態は第2遊技状態である。また、本実施形態においては、大当り遊技状態終了後に、特別図柄の変動表示の時間が短くなる時短状態に移行する場合がある。このような特別遊技状態は、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態の一例である。
また、第1始動口414a、第2始動口414b、一般入賞口419a〜419d、大入賞口418に遊技球が入賞したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が、払出ユニット70により上皿131又は下皿132に払い出される。
また、遊技者により、遊技領域41に打ち込まれた遊技球が球通過検出器416を通過すると、普通図柄表示装置434の表示用ランプが変動表示する。また、普通図柄の変動表示中において球通過検出器416を遊技球が通過した場合には、普通図柄保留表示装置435による表示態様を切り換えて、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、球通過検出器416への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示装置434において停止表示された普通図柄が、当りを示す態様の場合には、第2始動口414bに設けられた普通電動役物415の平板部材415aが、所定時間だけ引き込んだ状態となる。
以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって普通電動役物415(図4参照)の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
[賞球数及び遊技球の流下経路]
上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、第1始動口414a、第2始動口414b、大入賞口418、一般入賞口419a、419b、419c、419dのいずれかに入球した場合に、払出口から賞球が払い出される。
本実施形態においては、第1始動口414aへの入賞による賞球は3個、第2始動口414bへの入賞による賞球は1個、一般入賞口419a、419b、419cへの入賞による賞球は10個、一般入賞口419dへの入賞よる賞球は3個、大入賞口418への入賞による賞球は15個に設定されている。
図12は、本実施形態のパチンコ遊技機1における遊技球の流下経路を示す説明図である。本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、通常は、第1始動口414aに入球するように、遊技者は、発射ハンドル21(図1参照)を回動させて、遊技球を図中a1に示すように遊技領域41の左側領域に発射する(左打ちする)。しかし、大当り遊技状態においては、大入賞口418に向かって遊技球を発射させ、時短状態においては、球通過検出器416に向かって遊技球を発射させる必要がある。このため、大当り遊技状態及び時短状態においては、遊技者は、発射ハンドル21を大きく右に回動させて、遊技球を図中a2に示すように遊技領域41の右側領域に発射する(右打ちする)ことになる。
大当り遊技状態となって、遊技者が遊技球を遊技領域41の右側領域に発射すると、そのほとんどは、球通過検出器416を通過するが、普通電動役物415の平板部材415aが第2始動口414bを閉じた状態となっている場合が多いため、遊技球は振分装置421に向かって移動する。そして、振分装置421を通過した遊技球のうち4個に1個は、一般入賞口419dに入球する可能性がある。仮に、一般入賞口419dに入球した場合には、3個の賞球が獲得できるため、振分装置421を通過した分の3/4の遊技球が遊技者に戻ってくることになる。
また、一般入賞口419d又は第3特別アウト口420dに入球しなかった遊技球は、シャッタ部材422a側に向かう。ラウンドゲーム中は、シャッタ部材422aが引き込まれているため、図13に示すように、遊技球は大落下口423eに落下して大入賞口418に向かう。ラウンドゲームと次のラウンドゲームとのインターバル時間においては、シャッタ部材422aが突出しているため、遊技球はシャッタ部材422a上を通過して第1特別アウト口420bに入球し易くなる。ここで、遊技球はシャッタ部材422a上を通過する際に、入賞容易機構424のリブ424aに衝突することよってシャッタ部材422a上をゆっくり移動するようになる。このため、次のラウンドゲームが開始した時点でシャッタ部材422a上に載っている遊技球の数が、入賞容易機構424のリブ424aが無い場合よりも多くなる。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機1においては、第1特別アウト口420bに入球する遊技球の数が減るとともに、大入賞口418に入球する遊技球が増えることになる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、大当り遊技状態において、第1特別アウト口420b及び第3特別アウト口420dに入球する遊技球が存在し、しかも、4個の遊技球の発射に対して一般入賞口419dに入球した場合の賞球が3個であるため、遊技者の持ち玉の増加数は、仮に、大当り遊技状態において、遊技領域41に発射した全ての遊技球が大入賞口418に入賞した場合における増加数、すなわち、大入賞口418への入賞による賞球の2400個(16R×15個賞球×10個入賞)から、発射した遊技球数160個(16R×10個)差し引いた2240個より少なくなる。
また、時短状態において、遊技者が遊技球を遊技領域41の右側領域に発射すると(右打ちする)、本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、発射した全て遊技球が球通過検出器416を通過する配置となっている。更に、普通図柄ゲームの当り確率が高いために、普通電動役物415の平板部材415aが頻繁に動作するようになり、第2始動口414bへの入球が多くなる。このため、特別図柄ゲームの進行が早くなる。また、第2始動口414bに入球した場合には、1個の賞球が獲得できるため、第2始動口414bに入球した分の遊技球が戻ってくることになる。また、大当り遊技状態と同様に、振分装置421を通過した遊技球のうち4個に1個は、一般入賞口419dに入球する。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機1においては、時短状態における持ち玉の消費を抑えることが可能になり、例えば、上皿131に遊技球が残っている間に時短状態における特別図柄ゲームを進行させること可能になる。また、本実施形態のパチンコ遊技機1においては、右打ちした全て遊技球が球通過検出器416を通過するため、通常遊技状態のように右打ちする必要が無い時に右打ちした場合、1球目の遊技球から右打ちされていること検知することが可能になる。これにより、「左打ちに戻してください」と行った音声や画像による報知を速やかに行うことが可能になる。
なお、時短状態において、振分装置421が遊技球を一般入賞口419d側に振り分ける状態となっているか否かは、振分装置421のシール508(図5参照)の位置を確認することによって容易に判別できる。例えば、遊技者は、時短状態が終了した時点で遊技を終了するため、遊技球の発射を止めたとする。この時、シール508の位置を確認して、振分装置421が遊技球を一般入賞口419d側に振り分ける状態となっていると判別した場合、1個だけ右打ちすることにより、3個の賞球を獲得できるか否かの興趣を得ることが可能になる。これにより、同じパチンコ遊技機1で遊技を始めようとする次の遊技者に対して、有利な状態を残すことなく、遊技を終了することができる。
なお、3個の賞球が重要となる場合がある。例えば、持ち玉が2499個であり、欲しい景品が2500個で引き替えられる場合、あるいは持ち玉が1個の状態で所謂激アツリーチがかかり、大当りに備えて少しでも遊技球を確保しておきたい場合等において、シール508の位置を確認することによって容易に持ち玉を増やすことが可能になる。
また、小当り遊技状態においては、上述したように、振分装置421を通過した分の遊技球が遊技者に戻ってくる可能性があり、しかも、遊技球がシャッタ部材422a上をゆっくり移動するようになるため、大落下口423eの開放が瞬時であったとしても、1、2球であれば入球の可能性がある。このため、小当り遊技状態において右打ちすることにより、若干、持ち玉を増やすことができる可能性がある。このように、小当りであっても遊技者に興趣を持たせることが可能になる。
また、上述した本実施形態のパチンコ遊技機1においては、本実施形態のパチンコ遊技機1においては、右打ちした全て遊技球が球通過検出器416を通過し、更に、振分装置421よって一般入賞口419d側に振り分けられた遊技球は、全て一般入賞口419dに入球するものであるが、それに限るものはでない。例えば、右打ちした遊技球の流路に遊技釘412等を配置し、遊技球の一部が、球通過検出器416や一般入賞口419dからそれるようにしてもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック図を図14に示す。図14に示すように、パチンコ遊技機1は、主に、遊技の制御を行う主制御回路100と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路200とから構成される。
主制御回路100は、メインCPU101、メインROM102(読み出し専用メモリ)、メインRAM103(読み書き可能メモリ)を備えている。
メインCPU101には、メインROM102、メインRAM103等が接続されており、このメインROM102に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM102には、メインCPU101によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム、例えば、図15〜図24に示す処理をメインCPU101に実行させるためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
メインRAM103は、メインCPU101の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態においては、メインCPU101の一時記憶領域としてメインRAM103を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路100は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路104、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路105、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC106を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路104、初期リセット回路105、シリアル通信用IC106は、メインCPU101に接続されている。
リセット用クロックパルス発生回路104は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
初期リセット回路105は、コンデンサと、ウォッチドッグタイマとを備え、コンデンサに印加された電圧が一定の値に達すると、メインCPU101に対してリセット信号を送信する。また、初期リセット回路105は、メインCPU101から所定の制御信号を受信することによって、コンデンサに印加した電圧を解放するために放電する。
シリアル通信用IC106は、メインCPU101と副制御回路200と払出・発射制御回路300と接続され、副制御基板用バッファと、払出・発射制御回路用バッファとを備える。
また、主制御回路100には、各種の装置が接続されている。例えば、主制御回路100からの信号に応じる各種の装置としては、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置431、ラウンドゲームにおけるラウンド数を表示するラウンド数表示装置432、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示装置433a及び第2特別図柄保留表示装置433b、普通図柄ゲームにおける識別図柄としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置434、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示装置435、平板部材415aを突出させた状態又は引き込んだ状態とする普通電動役物ソレノイド111、シャッタ部材422aを駆動させ、大落下口423e(大入賞口418)を開放状態又は閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド112等が接続されている。また、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置や、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いる外部端子板が接続されている。
また、主制御回路100には、各種のセンサが接続されている。例えば、主制御回路100には、大入賞口418に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給するカウントセンサ113、一般入賞口419a、419b、419cに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する一般入賞球センサ114a、一般入賞口419dに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する一般入賞球センサ114b、球通過検出器416に遊技球が入球した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する球通過検出センサ115、第1始動口414aに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第1始動口入賞球センサ116a、第2始動口414bに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第2始動口入賞球センサ116b、第1特別アウト口420b、第2特別アウト口420cに遊技球が入球した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第1アウト球検出センサ117a、第2アウト球検出センサ117b、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ118等が接続されている。なお、本実施形態において、入賞とは、上記各センサが設けられた領域を遊技球が通過することを言う。
また、主制御回路100には、払出・発射制御回路300が接続されている。この払出・発射制御回路300には、遊技球の払出を行う払出装置71、遊技球の発射を行う発射装置20、カードユニット400が接続されている。カードユニット400は、遊技者の操作によって、カードユニット400に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する貸し出し用操作部401との間で送受信可能である。
払出・発射制御回路300は、主制御回路100から供給される賞球制御コマンド、カードユニット400から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置71に対して所定の信号を送信することにより、払出装置71に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路300は、発射ハンドル21が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
さらには、主制御回路100には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置50における表示制御、スピーカ14から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ等を含むランプの制御等を行う。
なお、本実施形態においては、主制御回路100から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路100に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路100に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、サブCPU201、プログラムROM202、ワークRAM203、RTC204、液晶表示装置50における表示制御を行うための表示制御回路210、スピーカ14から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路220、装飾ランプ等を含むランプ15の制御を行うランプ制御回路230、演出ボタン16から遊技者の操作に基づく操作信号を受信する第1操作手段制御回路240a、タッチセンサ425から遊技者の操作に基づく操作信号を受信する第2操作手段制御回路240b、イルミアレイ426の光源426bの発光制御を行うLED制御回路250から構成されている。副制御回路200は、主制御回路100からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU201は、プログラムROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU201は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
プログラムROM202には、サブCPU201によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM102、プログラムROM202を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM203等に記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM203は、サブCPU201の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。なお、本実施形態においては、サブCPU201の一時記憶領域としてワークRAM203を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。RTC204は、現在の時間を計時する。
表示制御回路210は、液晶表示装置50の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。
表示制御回路210は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、液晶表示装置50に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。表示制御回路210は、サブCPU201から供給される画像表示命令に応じて、識別図柄を示す識別図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データ等、液晶表示装置50に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路210は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置50に供給することにより、液晶表示装置50に画像が表示される。つまり、表示制御回路210は、液晶表示装置50に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路220は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)等から構成されている。
この音源ICは、スピーカ14から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU201から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから1つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ14から音声を発生させる。
ランプ制御回路230は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
第1操作手段制御回路240aは、演出ボタン16から受信した操作信号をサブCPU201に送信する。サブCPU201は、操作信号に応じた演出を行うためのデータを、表示制御回路210等に供給する。
第2操作手段制御回路240bは、タッチセンサ425から受信した操作信号をサブCPU201に送信する。サブCPU201は、操作信号に応じた演出を行うためのデータを、表示制御回路210等に供給する。
LED制御回路250は、イルミアレイ426の光源426bに電流を供給するためのドライブ回路、複数種類のイルミネーション表示を実行させるための発光パターンが記憶されているデータROM等から構成されている。
次に、本実施形態の主制御回路100及び副制御回路200が実行する処理について説明する。まず、主制御回路100のメインCPU101が実行する処理について説明する。メインCPU101は、電源投入に応じて、メインROM102からプログラムを読み込み、主制御メイン処理を実行する。また、メインCPU101は、主制御メイン処理を実行している状態であっても、主制御メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU101は、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させ、これに応じて、システムタイマ割込処理を実行する。
[システムタイマ割込処理]
図15、図16及び図17を用いて、メインCPU101のシステムタイマ割込処理を説明する。図15に示すように、ステップS10において、各レジスタを退避する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS11に処理を移す。
ステップS11において、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ、演出条件判定用乱数カウンタ、先読み予告決定用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2msec毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。例えば、メインCPU101は、大入賞口418(図4参照)に設けられたカウントセンサ113(図14参照)や、一般入賞口419a、419b、419c(図4参照)に設けられた一般入賞球センサ114a(図14参照)や、一般入賞口419d(図4参照)に設けられた一般入賞球センサ114b(図14参照)や、球通過検出器416(図4参照)に設けられた球通過検出センサ115(図14参照)や、第1始動口414a、第2始動口414b(図4参照)に設けられた第1始動口入賞球センサ116a、第2始動口入賞球センサ116b(図14参照)や、第1特別アウト口420b、第2特別アウト口420c(図4参照)に設けられた第1アウト球検出センサ117a、第2アウト球検出センサ117bからの検知信号を受信することによって、各スイッチが遊技球を検知したか判定する。メインCPU101は、検知したと判定した場合、検知に応じて、大入賞口賞球カウンタや、一般入賞口賞球カウンタや、始動口賞球カウンタなどを更新する。スイッチ入力処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、主制御回路100と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口418(図4参照)の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS14に処理を移行する。
ステップS14において、コマンド出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、例えば、液晶表示装置50に導出表示されるデモ表示コマンド、後述する導出図柄指定コマンド、後述する変動パターン指定コマンド、後述する大当り種類コマンド、後述する大当り開始コマンド、後述する小当り開始コマンド、後述する始動口入賞コマンド、アウト球コマンド等が含まれる。なお、この処理において、メインCPU101は、各種のコマンドの他に、後述する確変状態変動回数カウンタの値を示すデータ、後述する時短状態変動回数カウンタの値を示すデータを副制御回路200に供給する。また、メインCPU101は、大落下口423e(大入賞口418)のシャッタ部材422aを駆動する大入賞口ソレノイド112(図14参照)、普通電動役物415の平板部材415aの開閉を行う普通電動役物ソレノイド111(図14参照)を駆動するためのソレノイド電源を供給する。また、後述する始動口入賞検出処理(図17参照)にて、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)に演出表示される演出用の識別図柄(導出図柄)の変動パターンが決定された場合には、メインCPU101は、当該決定結果を示す変動パターン指定コマンドを生成して副制御回路200に供給する。また、後述する始動口入賞検出処理(図17参照)にて、先読み予告を実行すると決定した場合には、メインCPU101は、当該決定結果を示す先読み予告決定コマンドを生成して副制御回路200に供給する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、遊技情報出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、主制御回路100、副制御回路200、払出・発射制御回路300等で処理される、遊技に関わる情報である遊技情報を、副制御回路200、払出・発射制御回路300、外部機器(例えばホールコンピュータや呼出装置)へ出力する。この処理が終了した場合、ステップS16に処理を移す。
ステップS16において、各レジスタを復帰する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、割込処理前のアドレスに各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力検出処理]
図15のステップS12において実行されるサブルーチン(スイッチ入力検出処理)について図16を用いて説明する。ステップS20において、始動口入賞検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口414a、第2始動口414b(図4参照)に設けられた第1始動口入賞球センサ116a、第2始動口入賞球センサ116b(図14参照)からの検知信号を受信していた場合、大当り判定用乱数値及び大当り図柄乱数値を取得し、4個を上限とし特別図柄に関する保留個数を1個加算し、払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。始動口入賞検出処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、ステップS21に処理を移す。
ステップS21において、一般入賞口通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、一般入賞口419a、419b、419c(図4参照)に設けられた一般入賞球センサ114a(図14参照)、一般入賞口419d(図4参照)に設けられた一般入賞球センサ114b(図14参照)からの検知信号を受信していた場合、一般入賞口419a、419b、419c、419dの入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS22に処理を移す。
ステップS22において、大入賞口通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口418(図4参照)に設けられたカウントセンサ113(図14参照)からの検知信号を受信していた場合、大入賞口418の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS23に処理を移す。メインRAM103の所定領域にセットされた第1始動口414a、第2始動口414b、一般入賞口419a、419b、419c、419d、大入賞口418の入賞に対応した払出情報は、賞球制御コマンドとして主制御回路100から払出・発射制御回路300に供給される。払出・発射制御回路300は、供給される賞球制御コマンドに基づいて払出装置71に遊技球を払い出させる。このように、払出装置71が、第3通過領域及び前記第4通過領域のいずれかを遊技媒体が通過したことに基づいて、所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段として機能する。
ステップS23において、球通過検出器通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、球通過検出器416(図4参照)に設けられた球通過検出センサ115(図14参照)からの検知信号を受信していた場合、普通図柄に関する抽選結果(乱数値)を取得し、4個を上限とし、メインRAM103に記憶されている普通図柄保留記憶数カウンタ(保留個数)に“1”加算する。この処理が終了した場合には、ステップS24に処理を移す。
ステップS24において、第1アウト口通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別アウト口420b(図4参照)に設けられた第1アウト球検出センサ117a(図14参照)からの検知信号を受信した場合、第1アウト球コマンドをメインRAM103に記憶し、第2特別アウト口420c(図4参照)に設けられた第2アウト球検出センサ117b(図14参照)からの検知信号を受信した場合、第2アウト球コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。
[始動口入賞検出処理]
図16のステップS20において実行されるサブルーチン(始動口入賞検出処理)について図17を用いて説明する。ステップS30において、第1始動口入賞球センサで検出されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口入賞球センサ116aから検知信号を受信したか否かを判定する。第1始動口入賞球センサ116aから検知信号を受信していた場合には、ステップS31に処理を移し、第1始動口入賞球センサ116aから検知信号を受信していない場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS31において、払出情報セット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口414a(図4参照)の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS32に処理を移す。
ステップS32において、第1始動口入賞の保留個数が“4”より小さいか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口414a(図4参照)の入賞に基づく保留個数が“4”より小さいか否かを判定し、保留個数が“4”より小さい場合には、ステップS33に処理を移し、保留個数が“4”以上の場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS33において、第1始動口入賞の保留個数に“1”加算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第1始動口414a(図4参照)の入賞に基づく保留個数の値に“1”加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS34に処理を移す。
ステップS34において、乱数取得・記憶処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選)し、さらに、大当り図柄乱数カウンタから大当り図柄乱数値を抽出する。そして、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値及び大当り図柄乱数値を、メインRAM103における、第1始動口414a(図4参照)の入賞に基づく乱数値を記憶する第1特別図柄始動記憶領域に記憶する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に第1始動口414a(図4参照)に入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS35に処理を移す。このようなステップS33、S34の処理を実行するメインCPU101は、遊技媒体が遊技領域41に設けられた始動領域(第1始動口414a)を通過したことを条件に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態へ移行するか否かを判定するための判定情報を取得する情報取得手段として機能する。また、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)は、情報取得手段で取得された判定情報を最大設定数まで順次保留する保留記憶手段として機能する。
ステップS35において、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS34で抽出した大当り判定用乱数値及び大当り図柄乱数値に基づき、大当り乱数判定テーブル(図36参照)と大当り図柄乱数判定テーブル(図37参照)を参照して、特別図柄表示装置431に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM103の所定領域に記憶する。本実施形態において、特別図柄には、大当りに当選したことを示す大当り図柄と、小当りに当選したことを示す小当り図柄と、大当り又は小当りのいずれにも当選しなかったことを示すハズレ図柄と、が含まれる。
[大当り乱数判定テーブル]
ここで、大当り乱数判定テーブルについて、図36を用いて説明する。本実施形態において、大当り乱数判定テーブルは、図36(a)に示す、第1始動口414a(図4参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される大当り乱数判定テーブル(第1始動口)と、図36(b)に示す、第2始動口414b(図4参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される大当り乱数判定テーブル(第2始動口)と、がメインROM102に記憶されている。大当り乱数判定テーブルは、遊技状態が確変状態か非確変状態かを示す確変フラグ毎に、所定の幅が設定された大当り判定用乱数値に、判定値データが対応付けられている。ここで、大当り判定用乱数値は、65536(0〜65535)であり、第1始動口414a又は第2始動口414bへの入賞を契機とした抽選の結果である大当りか否かを判定する乱数値を表し、具体的には、特別図柄の抽選結果を示す乱数値である。また、確変フラグは、メインRAM103に記憶され、大当り遊技状態終了後の遊技状態として、確変状態が選択されるか否かを表すフラグであり、その値が“0”の場合には確変状態でないこと(非確変状態)を示し、その値が“1”の場合には確変状態であることを示す。このように、確変状態か否かは、主制御回路100によってフラグ管理されており、確変状態か否かによって、大当り確率が変動する。また、図36に示す選択率は、該当する判定値データが選択される確率を表す。
具体的には、図36(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)は、確変フラグ“0”(非確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−943”(幅167)に大当り判定値データが対応付けられ、大当り判定用乱数値“1−300”(幅300)に小当り判定値データが対応付けられ、これら以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。また、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)は、確変フラグ“1”(確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−1277”(幅500)に大当り判定値データが対応付けられ、大当り判定用乱数値“1−300”(幅300)に小当り判定値データが対応付けられ、これら以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。このように、本実施形態では、非確変状態で、第1始動口414aに入賞した場合、大当りとなる確率(以下、大当り確率とも言う)は1/392であり、小当りとなる確率(以下、小当り確率とも言う)は1/218である。一方、確変状態で、第1始動口414aに入賞した場合、大当り確率は1/131であり、小当り確率は1/218である。
また、図36(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)は、確変フラグ“0”(非確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−943”(幅167)に大当り判定値データが対応付けられ、これ以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。また、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)は、確変フラグ“1”(確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−1277”(幅500)に大当り判定値データが対応付けられ、これ以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。このように、本実施形態では、非確変状態で、第2始動口414bに入賞した場合、大当りとなる確率(以下、大当り確率とも言う)は1/392であり、小当りに当選することはない。一方、確変状態で、第1始動口414aに入賞した場合、大当り確率は1/131であり、小当りに当選することはない。
[大当り図柄乱数判定テーブル]
次に、大当り図柄乱数判定テーブルについて、図37を用いて説明する。本実施形態において、大当り図柄乱数判定テーブルは、図37(a)に示す、第1始動口414a(図4参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される大当り図柄乱数判定テーブル(第1始動口)と、図37(b)に示す、第2始動口414b(図4参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される大当り図柄乱数判定テーブル(第2始動口)と、がメインROM102に記憶されている。大当り図柄乱数判定テーブルは、所定の幅が設定された大当り図柄乱数値に、図柄指定コマンドが対応付けられている。ここで、大当り図柄乱数値は、抽選の結果が大当りであった場合の大当り図柄を決定する乱数値を表す。また、図柄指定コマンドは、大当り図柄乱数値に応じた大当り図柄指定コマンドを表す。
具体的には、図37(a)に示す大当り図柄乱数判定テーブル(第1始動口)は、大当り図柄乱数値“0〜19”に図柄指定コマンド“z0”が対応付けられ、大当り図柄乱数値“20〜39”に図柄指定コマンド“z1”が対応付けられ、大当り図柄乱数値“40〜59”に図柄指定コマンド“z2”が対応付けられ、大当り図柄乱数値“60〜79”に図柄指定コマンド“z3”が対応付けられ、大当り図柄乱数値“80〜99”に図柄指定コマンド“z4”が対応付けられている。このように、本実施形態では、第1始動口414aに入賞して大当りに当選した場合、図柄指定コマンド“z0”〜“z4”が等しく20/100の確率で選択される。
また、図37(b)に示す大当り図柄乱数判定テーブル(第2始動口)は、大当り図柄乱数値“0〜19”に図柄指定コマンド“z0”が対応付けられ、大当り図柄乱数値“20〜99”に図柄指定コマンド“z4”が対応付けられている。このように、本実施形態では、第2始動口414bに入賞して大当りに当選した場合、図柄指定コマンド“z0”が20/100で選択され、図柄指定コマンド“z4”が80/100で選択される。すなわち、第2始動口414bに入賞して大当りに当選した場合、第1始動口414aに入賞して大当りに当選した場合に比べ、図柄指定コマンド“z4”が選択される確率が高い。
図17に戻って、ステップS35において、詳細には、メインCPU101は、図36(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)及び図37(a)に示す大当り図柄乱数判定テーブル(第1始動口)を参照し、ステップS34で抽出した大当り判定用乱数値に基づき、特別図柄表示装置431に停止表示させる特別図柄に対応付けられた図柄指定コマンドを決定する。具体的には、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)において、大当り判定値データに対応付けられていた場合には、ステップS34で抽出した大当り図柄乱数値に基づき、大当り図柄乱数判定テーブル(第1始動口)を参照し、図柄指定コマンド“z0”〜“z4”のいずれかを選択する。また、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)において、小当り判定値データに対応付けられていた場合には、図柄指定コマンド“z11”(図38参照)を選択する。また、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)において、ハズレ判定値データに対応付けられていた場合には、図柄指定コマンド“z5”(図38参照)を選択する。この処理が終了した場合には、ステップS36に処理を移す。
ステップS36において、大当り判断処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図36(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)を参照し、ステップS34で抽出した大当り判定用乱数値が、大当り判定値データに対応付けられているかを判断する。この処理が終了した場合には、ステップS37に処理を移す。このようなステップS36の処理を実行するメインCPU101は、保留記憶手段に記憶されている1又は複数の判定情報に基づいて、大当り判定手段(図21のステップS92)による大当り判定前に大当り判定を行う事前判定手段として機能する。
ステップS37において、変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、変動パターン乱数値を抽出し、この変動パターン乱数値と、ステップS35で決定した特別図柄と、ステップS36の大当り判断処理の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブル(図38参照)を参照して、変動パターンを決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄表示装置431における特別図柄の変動表示態様を決定する。
[変動パターン決定テーブル]
ここで、変動パターン決定テーブルについて、図38を用いて説明する。変動パターン決定テーブルは、メインROM102に記憶され、複数種類の変動パターンに、図柄指定コマンド(“z0”、“z1”、“z2”、“z3”、“z4”、“z5”、“z11”)と当選種別(“ハズレ”、“小当り”、“大当り”)とが対応づけられている。また、変動パターン決定テーブルは、各変動パターンに、特別図柄の変動時間を示すデータが対応づけられている。
図17に戻って、ステップS37において、メインCPU101は、決定した変動パターンを示すデータを、特別図柄表示装置431に供給する。特別図柄表示装置431は、この変動パターンを示すデータに基づき、特別図柄を、変動パターン決定テーブル(図38参照)に規定された変動時間で変動表示し、図柄指定コマンドに対応付けられた態様で停止表示する。また、変動パターンを示すデータは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に、第1始動口入賞に基づく変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU201は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS38に処理を移す。
ステップS38において、先読み予告決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、先読み予告決定用乱数値と、先読み予告を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルを参照して、先読み予告を実行するか否かを決定する。
ここで、先読み予告決定テーブルについて説明する。先読み予告決定テーブルは、メインROM102に記憶され、保留個数に応じて決まっている各変動パターンと、先読み予告を実行するか否かを判定するための判定値とを関連付けたものである。判定値は、変動時間が長い変動パターンであるほど多く関連付けられている。つまり、変動時間が長い変動パターンであるほど先読み予告を実行すると判定され易くなる。メインCPU101は、先読み予告を実行すると決定した場合に、副制御回路200のサブCPU201に、先読み予告を実行する旨の情報を含む先読み予告決定コマンドを送信する。副制御回路200のサブCPU201は、先読み予告として、受信した先読み予告決定コマンドに対応する保留図柄の表示態様を変化させる演出を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS39において、第1始動口入賞の保留個数増加コマンドセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS33における保留個数の値に“1”加算する処理に応じて、第1特別図柄保留表示装置433a(図4参照)を駆動するための保留個数増加コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、この保留個数増加コマンドを第1特別図柄保留表示装置433aに供給する。第1特別図柄保留表示装置433aは、供給された保留個数増加コマンドに基づき、表示用ランプを点灯する。この処理が終了した場合には、ステップS40に処理を移す。
ステップS40において、第2始動口入賞球センサで検出されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口入賞球センサ116bから検知信号を受信したか否かを判定する。第2始動口入賞球センサ116bから検知信号を受信していた場合には、ステップS41に処理を移し、第2始動口入賞球センサ116bから検知信号を受信していない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS41において、払出情報セット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口414b(図4参照)の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS42に処理を移す。
ステップS42において、第2始動口入賞の保留個数が“4”より小さいか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口414b(図4参照)の入賞に基づく保留個数が“4”より小さいか否かを判定し、保留個数が“4”より小さい場合には、ステップS43に処理を移し、保留個数が“4”以上の場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS43において、第2始動口入賞の保留個数に“1”加算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第2始動口414b(図4参照)の入賞に基づく保留個数の値に“1”加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS44に処理を移す。
ステップS44において、乱数取得・記憶処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選)し、大当り図柄乱数カウンタから大当り図柄乱数値を抽出し、さらに、先読み予告決定用乱数カウンタから先読み予告決定用乱数値を抽出する。そして、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値、大当り図柄乱数値及び先読み予告決定用乱数値を、メインRAM103における、第2始動口414b(図4参照)の入賞に基づく乱数値を記憶する第2特別図柄始動記憶領域に記憶する処理を行う。本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に第2始動口414b(図4参照)に入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS45に処理を移す。このようなステップS43、S44の処理を実行するメインCPU101は、遊技媒体が遊技領域41に設けられた始動領域(第2始動口414b)を通過したことを条件に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態へ移行するか否かを判定するための判定情報を取得する情報取得手段として機能する。また、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)は、情報取得手段で取得された判定情報を最大設定数まで順次保留する保留記憶手段として機能する。
ステップS45において、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS44で抽出した大当り判定用乱数値及び大当り図柄乱数値に基づき、大当り乱数判定テーブル(図36参照)と大当り図柄乱数判定テーブル(図37参照)を参照して、特別図柄表示装置431に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM103の所定領域に記憶する。
詳細には、メインCPU101は、図36(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)及び図37(b)に示す大当り図柄乱数判定テーブル(第2始動口)を参照し、ステップS44で抽出した大当り判定用乱数値に基づき、特別図柄表示装置431に停止表示させる特別図柄に対応付けられた図柄指定コマンドを決定する。具体的には、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)において、大当り判定値データに対応付けられていた場合には、ステップS44で抽出した大当り図柄乱数値に基づき、大当り図柄乱数判定テーブル(第2始動口)を参照し、図柄指定コマンド“z0”又は“z4”のいずれかを選択する。また、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)において、ハズレ判定値データに対応付けられていた場合には、図柄指定コマンド“z5”を選択する。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移す。
ステップS46において、大当り判断処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図36(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)を参照し、ステップS44で抽出した大当り判定用乱数値が、大当り判定値データに対応付けられているかを判断する。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。このようなステップS46の処理を実行するメインCPU101は、保留記憶手段に記憶されている1又は複数の判定情報に基づいて、大当り判定手段(図21のステップS92)による大当り判定前に大当り判定を行う事前判定手段として機能する。
ステップS47において、変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、変動パターン乱数値を抽出し、この変動パターン乱数値と、ステップS45で決定した特別図柄と、ステップS46の大当り判断処理の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブル(図38参照)を参照して、変動パターンを決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄表示装置431における特別図柄の変動表示態様を決定する。
また、メインCPU101は、決定した変動パターンを示すデータを、特別図柄表示装置431に供給する。特別図柄表示装置431は、この変動パターンを示すデータに基づき、特別図柄を、変動パターン決定テーブル(図38参照)に規定された変動時間で変動表示し、図柄指定コマンドに対応付けられた態様で停止表示する。また、変動パターンを示すデータは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に、第2始動口入賞に基づく変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU201は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行する。
この処理が終了した場合には、ステップS48に処理を移す。
ステップS48において、先読み予告決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS38と同様に、先読み予告決定用乱数値と先読み予告を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルの判定値とを比較して、先読み予告を実行するか否かを決定する。メインCPU101は、先読み予告を実行すると決定した場合に、副制御回路200のサブCPU201に、先読み予告を実行する旨の情報を含む先読み予告決定コマンドを送信する。副制御回路200のサブCPU201は、先読み予告として、受信した先読み予告決定コマンドに対応する保留図柄の表示態様を変化させる演出を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
ステップS49において、第2始動口入賞の保留個数増加コマンドセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS43における保留個数の値に“1”加算する処理に応じて、第2特別図柄保留表示装置433b(図4参照)を駆動するための保留個数増加コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、この保留個数増加コマンドを第2特別図柄保留表示装置433bに供給する。第2特別図柄保留表示装置433bは、供給された保留個数増加コマンドに基づき、表示用ランプを点灯する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
以上説明した通り、メインCPU101は、第1始動口414a又は第2始動口414b(図4参照)への入賞毎に、特別図柄及び変動パターンを決定する。また、メインCPU101は、保留個数が“0”かつ特別図柄が変動表示されていないときに、第1始動口414a又は第2始動口414bに入賞した場合でも、一度保留として第1特別図柄保留表示装置433a又は第2特別図柄保留表示装置433bを点灯し、その後直ぐに消灯し、特別図柄の変動表示を開始する。なお、メインCPU101は、一度保留として第1特別図柄保留表示装置433a又は第2特別図柄保留表示装置433bを点灯せずに、内部的な処理として保留個数が“0”でないと判定してから特別図柄を変動表示してもよい。
[主制御メイン処理]
次に、図18、図19、図20、図21、図22、図23及び図24を用いて、メインCPU101が実行する主制御メイン処理を説明する。図18に示すように、ステップS50において、初期設定を行う。この処理において、メインCPU101は、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグ等を初期化し又は電源遮断前の状態に復帰する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS51に処理を移す。
ステップS51において、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、初期値乱数カウンタを更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS52に処理を移す。
ステップS52において、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、ステップS34又はステップS43で抽出した大当り判定用乱数値に基づき、図36(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)又は図36(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)を参照し、特別図柄抽選(大当り又は小当り)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS53に処理を移す。このようなステップS52の処理を実行するメインCPU101は、第2通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、第2変位部材を第3位置に変位させるか否かの判定を行う第2判定手段として機能する。
ステップS53において、普通図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、球通過検出センサ115からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM102に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM103に記憶する処理を行う。普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物415の平板部材415aが引き込んだ状態となって、第2始動口414b(図4参照)に遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、ステップS54に処理を移す。このようなステップS53の処理を実行するメインCPU101は、第1通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、第1変位部材を第1位置に変位させるか否かの判定を行う第1判定手段として機能する。
ステップS54において、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS52、ステップS53でメインRAM103に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示装置431と、普通図柄表示装置434とを駆動するための制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、特別図柄表示装置431又は普通図柄表示装置434に、この制御信号を送信する。特別図柄表示装置431は受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示装置434は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、ステップS55に処理を移す。
ステップS55において、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU101は、副制御回路200、払出・発射制御回路300、ホールコンピュータ等に送信する遊技情報データを生成し、メインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS56に処理を移す。
ステップS56において、記憶・遊技状態データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグに応じて副制御回路200に送信する記憶・遊技状態データを生成し、メインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS51に処理を移す。副制御回路200のサブCPU201は、記憶・遊技状態データを受信することにより、現状の遊技状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態)を認識する。
[特別図柄制御処理]
図18のステップS52において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図19を用いて説明する。なお、図19において、ステップS60からステップS69の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM103における制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップを実行し、特別図柄ゲームを進行する。
ステップS60において、制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS61に処理を移す。
なお、後述するステップS61からステップS69において、メインCPU101は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS61からステップS69における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU101は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。
ステップS61において、特別図柄記憶チェック処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、特別図柄の保留個数のチェック等を行う。この処理が終了した場合には、ステップS62に処理を移す。
ステップS62において、特別図柄変動時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS63の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS63に処理を移す。
ステップS63において、特別図柄表示時間管理処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当り(大当り又は小当り)か否かを判定する。メインCPU101は、当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS64の処理を実行するように設定する。一方、メインCPU101は、当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS69の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS64又はステップS69に処理を移す。
ステップS64において、大当り開始インターバル管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS65の処理を実行するように設定する。更に、メインCPU101は、ラウンド回数コマンド及びラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。ここで、本ステップの処理でセットされるラウンド回数コマンド及びラウンド開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に供給されることにより、副制御回路200がラウンド回数及びラウンド開始を認識する。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS65において、大入賞口開放中処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口418(図4参照)の開放上限時間(例えば、約30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットし、メインROM102から読み出された大入賞口418を開放させるためのデータをメインRAM103に記憶する。そして、メインCPU101は、図15のステップS14の処理において、メインRAM103に記憶された大入賞口418(図4参照)を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口418を開放させるためのソレノイド電源を、シャッタ装置422のシャッタ部材422aを駆動する大入賞口ソレノイド112(図14参照)に供給する。そして、メインCPU101は、開放上限時間が経過した後、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS66の処理を実行するように設定する。更に、メインCPU101は、ラウンド終了コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。ここで、本ステップの処理でセットされるラウンド終了コマンドは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に供給されることにより、副制御回路200がラウンド終了を認識する。この処理が終了した場合には、ステップS66に処理を移す。このようなステップS65の処理を実行するメインCPU101は、第2判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、第2変位部材を所定回数第3位置に変位させる第2変位部材制御手段として機能する。
ステップS66において、大入賞口内残留球監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口入賞カウンタが“7”以上であるという条件、大入賞口開放回数カウンタが所定数以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU101は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り遊技終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットする。一方、メインCPU101は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS67又はステップS68に処理を移す。
ステップS67において、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU101は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS65の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS68において、大当り終了インターバル処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS69の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。
ステップS69において、特別図柄ゲーム終了処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS61の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、メインCPU101は、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームを実行する。具体的には、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを(00)、(01)、(02)、(08)と順にセットすることにより、図19に示すステップS61、ステップS62、ステップS63、ステップS69の処理を所定のタイミングで実行する。また、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当り又は小当りであるときには、制御状態フラグを(00)、(01)、(02)、(03)と順にセットすることにより、図19に示すステップS61、ステップS62、ステップS63、ステップS64の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技状態への制御を実行する。さらには、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを(04)、(05)、(06)と順にセットすることにより、図19に示すステップS65、ステップS66、ステップS67の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技を実行する。なお、大当り又は小当り遊技の終了条件が成立した場合には、(07)、(08)と順にセットすることにより、図19に示すステップS68、ステップS69の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図19のステップS61において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図20を用いて説明する。ステップS70において、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であると判別した場合には、ステップS71に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS71において、第2始動口入賞の保留個数が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判定する。メインCPU101は、第2特別図柄に対応する始動記憶が“0”である、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS77に処理を移す。一方、メインCPU101は、第2特別図柄に対応する始動記憶が“0”でない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS72に処理を移す。
ステップS72において、第2始動記憶数から“1”減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(0)のデータをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73において、第2始動口入賞に基づく特別図柄記憶領域転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74において、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。また、メインCPU101は、後述するサブCPU201が、特別図柄表示装置431に停止表示する特別図柄に対応する導出図柄(演出用の識別図柄)を決定するための導出図柄指定コマンドを生成してメインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、この導出図柄指定コマンドを、図15に示すステップS14で副制御回路200に出力する。副制御回路200のサブCPU201は、受信した導出図柄指定コマンドに基づいて、導出図柄の変動表示を開始することとなる。
ステップS75において、待ち時間セット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図17に示すステップS37又はステップS46で決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76において、今回の変動に用いられた記憶領域をクリアする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、今回の変動表示に用いられたメインRAM103の記憶領域をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS77において、第1始動口入賞の保留個数が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判定する。メインCPU101は、第1特別図柄に対応する始動記憶が0である、すなわち、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS80に処理を移す。一方、メインCPU101は、第1特別図柄に対応する始動記憶が0でない、すなわち、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS78に処理を移す。なお、メインCPU101は、ステップS71の処理の後に、ステップS77の処理を行う。すなわち、メインCPU101は、第2始動口入賞を優先消化する。
ステップS78において、第1始動記憶数から“1”減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)のデータをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79において、第1始動口入賞に基づく特別図柄記憶領域転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS80において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103にデモ表示許可値をセットする処理を行う。また、メインCPU101は、特別図柄ゲームの始動記憶(当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)が0になった状態が所定時間(例えば、30秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU101は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットし、副制御回路200に供給する。副制御回路200は、このデモ表示コマンドに基づき、液晶表示装置50においてデモ表示を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図19のステップS63において実行されるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理)について図21及び図22を用いて説明する。図21に示すように、ステップS90において、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には、ステップS91に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS91において、待ち時間が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”であると判定した場合にはステップS92に処理を移し、待ち時間タイマの値が“0”でないと判定した場合には本サブルーチンを終了する。
ステップS92において、大当りか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された確変フラグと、図36(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)又は図36(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)とを参照し、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値が、大当り判定値データに対応付けられた値か否か(大当りか否か)を判定する。メインCPU101は、大当りであると判定した場合には図22に示すステップS98に処理を移し、大当りでないと判定した場合には、ステップS93に処理を移す。なお、この処理において、メインCPU101は、小当りか否かを判定する処理も行う。詳細には、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された確変フラグと、図36(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)を参照し、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値が、小当り判定値データに対応付けられた値か否か(小当り)を判定する。メインCPU101は、小当りであると判定した場合には、大入賞口418を一定期間開放し、小当りでないと判定した場合には、ステップS93に処理を移す。メインCPU101は、小当りであると判定し、大入賞口418を一定期間開放後、閉鎖した場合(小当りとしての大入賞口開放時間が経過した場合)には、小当り遊技状態終了後の遊技状態が小当り当選時の遊技状態よりも有利な遊技状態とはならないように制御する。なお、小当りとしての大入賞口開放時間とは、断続的に大入賞口418の開閉が繰り返される場合には開放時間の合計である総開放時間である。このようなステップS92の処理及び前述したステップS73の処理を実行するメインCPU101は、保留記憶手段に記憶されている判定情報に基づいて、保留記憶手段に記憶された順番に特別遊技状態へ移行するか否かの大当り判定を行う大当り判定手段として機能する。
ステップS93において、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS94に処理を移す。
ステップS94において、時短状態変動回数カウンタが“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタの値が“0”であるか否か判定する。ここで、時短状態変動回数カウンタは、時短状態で特別図柄を変動及び停止する回数を示す。メインCPU101は、時短状態変動回数カウンタの値が“0”であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、時短状態変動回数カウンタの値が“0”でないと判定した場合には、ステップS95に処理を移す。
ステップS95において、時短状態変動回数カウンタから“1”減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタから“1”減算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS96に処理を移す。
ステップS96において、時短状態変動回数カウンタが“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタの値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、時短状態変動回数カウンタの値が“0”であると判定した場合には、ステップS97に処理を移し、時短状態変動回数カウンタの値が“0”でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS97において、時短フラグに“0”をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された時短フラグに“0”をセットする処理を行う。ここで、時短フラグは、メインRAM103に記憶され、大当り終了後の遊技状態として、時短状態が選択されるか否かを表すフラグであり、その値が“0”の場合には時短状態でないこと(非時短状態)を示し、その値が“1”の場合には時短状態であることを示す。メインCPU101は、図18に示すステップS56の処理において、時短フラグの値に応じて副制御回路200に送信する遊技状態データを生成する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図22に示すように、ステップS98において、大当り態様決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図17に示すステップS35又はステップS44で決定した図柄指定コマンドに基づき、大当り態様を決定する。具体的には、メインCPU101は、図柄指定コマンドが“z0”、“z1”、“z2”及び“z3”の場合、ラウンド数が“10”である大当り態様を決定し、図柄指定コマンドが“z4”の場合、ラウンド数が“16”である大当り態様を決定する。また、メインCPU101は、図柄指定コマンドが“z11”の場合、小当り態様を決定する。この処理が終了した場合には、ステップS99に処理を移す。
ステップS99において、大当りフラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図21に示すステップS92の処理で大当りであると判定した場合には、メインRAM103に大当りフラグをセットする。この処理が終了した場合には、ステップS100に処理を移す。
ステップS100において、大入賞口開放回数カウンタクリア処理、時短状態変動回数カウンタクリア処理、時短フラグクリア処理及び確変フラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された大入賞口開放回数カウンタ、時短状態変動回数カウンタをクリアする。また、メインCPU101は、時短フラグの値を当選時時短フラグとしてメインRAM103に記憶してから、時短フラグに“0”をセットする処理を行う。また、メインCPU101は、確変フラグの値を当選時確変フラグとしてメインRAM103に記憶してから、確変フラグに“0”をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS101に処理を移す。
ステップS101において、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102において、大当り開始インターバル時間として待ち時間(5000ms)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図21に示すステップS92の処理で大当りであると判定した場合には、大当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値(5000ms)をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS103に処理を移す。
ステップS103において、大当り開始コマンドセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図21に示すステップS92の処理で大当りであると判定した場合には、大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS104に処理を移す。ここで、本ステップの処理でセットされる大当り開始コマンド及びステップS99の処理で小当りと判定された場合にセットされる小当り開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に供給されることにより、副制御回路200が大当り又は小当り開始を認識する。
ステップS104において、大入賞口開放回数データセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS98の大当り態様決定処理で決定された大当り態様又は小当り態様に応じて、大入賞口開放回数データをセットする。具体的には、メインCPU101は、大当り態様決定処理において、ラウンド数が“10”である大当り態様を決定した場合には、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタに上限値として“10”をセットする。また、メインCPU101は、大当り態様決定処理において、ラウンド数が“16”である大当り態様を決定した場合には、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタに上限値として“16”をセットする。また、メインCPU101は、大当り態様決定処理において、小当り態様を決定した場合には、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタに上限値として“1”をセットする。なお、開放回数カウンタのカウント値はラウンド数と同義である。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105において、ラウンド数表示LEDパターンフラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ラウンド数表示装置432の表示制御を行うためのラウンド数表示LEDパターンフラグをメインRAM103にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り終了インターバル処理]
図19のステップS68において実行されるサブルーチン(大当り終了インターバル処理)について図23を用いて説明する。ステップS110において、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(07)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(07)であると判定した場合には、ステップS111に処理を移し、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(07)でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS111において、待ち時間が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”であると判定した場合には、ステップS112に処理を移し、待ち時間タイマの値が“0”でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS112において、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS113に処理を移す。
ステップS113において、ラウンド数振り分けフラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されたラウンド数振り分けフラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS114に処理を移す。
ステップS114において、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS115に処理を移す。
ステップS115において、大当りフラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図22に示すステップS99の処理で大当りフラグをセットした場合には、メインRAM103に記憶された大当りフラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS116に処理を移す。
ステップS116において、確変フラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図17に示すステップS35又はステップS44で決定した図柄指定コマンドと、図22に示すステップS100においてメインRAM103に記憶した当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図39に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103に確変フラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS117に処理を移す。
[大当り種類決定テーブル]
ここで、大当り種類決定テーブルについて、図39を用いて説明する。大当り種類決定テーブルは、メインROM102に記憶され、複数種類の変動パターンに、当選種別が大当りの図柄指定コマンド(“z0”、“z1”、“z2”、“z3”、“z4”)に、時短フラグ、時短回数、確変フラグ、確変回数及びラウンド数が対応付けられている。
大当り種類決定テーブルにおける図柄指定コマンドは、大当り図柄乱数判定テーブル(図37参照)の図柄指定コマンドに対応する値である。また、大当り種類決定テーブルにおける時短回数は、大当り遊技状態終了後に開始される時短状態における特別図柄の変動回数の上限値を示す。なお、本実施形態において、時短状態は、大当りに当選した場合又は大当り種類決定テーブルに示された時短回数分の特別図柄の変動があった場合には終了する。すなわち、時短状態から非時短状態に移行する。また、大当り種類決定テーブルにおける確変回数は、大当り遊技状態終了後に開始される確変状態における特別図柄の変動回数の上限値を示す。なお、本実施形態において、確変状態は、大当りに当選した場合又は大当り種類決定テーブルに示された確変回数分の特別図柄の変動があった場合には終了する。すなわち、確変状態から非確変状態に移行する。
また、大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグの値に応じた4つのテーブルが、メインROM102に記憶されている。具体的には、図39(a)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“0”で、当選時確変フラグの値が“0”である場合、すなわち、非時短状態及び非確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。また、図39(b)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“1”で、当選時確変フラグの値が“0”である場合、すなわち、時短状態及び非確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。また、図39(c)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“0”で、当選時確変フラグの値が“1”である場合、すなわち、非時短状態及び確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。また、図39(d)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“1”で、当選時確変フラグの値が“1”である場合、すなわち、時短状態及び確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。
また、本実施形態における大当り種類は、大当り1と、大当り2と、大当り3と、大当り4と、大当り5と、を含む。大当り1は、大当り遊技状態終了後の遊技状態が、非時短状態かつ非確変状態となる大当りである。大当り2は、大当り遊技状態終了後の遊技状態が、非時短状態かつ確変状態(所謂、潜伏確変)となる大当りである。大当り3は、大当り遊技状態終了後の遊技状態が、時短回数200回未満の時短状態かつ確変状態となる大当りである。大当り4は、大当り遊技状態終了後の遊技状態が、時短回数200回の時短状態かつ確変状態となる大当りである。大当り5は、大当り遊技状態終了後の遊技状態が、時短状態かつ確非変状態となる大当りである。
非時短状態及び非確変状態の時に大当りとなった場合に参照される図39(a)に示す大当り種類決定テーブルは、図柄指定コマンド“z0”に大当り1が対応づけられ、“z1”に大当り2が対応づけられ、“z2”及び“z3”に大当り3が対応づけられ、“z4”に大当り4が対応づけられている。また、時短状態及び非確変状態の時に大当りとなった場合に参照される図39(b)に示す大当り種類決定テーブルは、図柄指定コマンド“z0”に大当り1が対応づけられ、“z1”に大当り2が対応づけられ、“z2”及び“z3”に大当り3が対応づけられ、“z4”に大当り4が対応づけられている。また、非時短状態及び確変状態の時に大当りとなった場合に参照される図39(c)に示す大当り種類決定テーブルは、図柄指定コマンド“z0”に大当り1が対応づけられ、“z1”〜“z3”に大当り3が対応づけられ、“z4”に大当り4が対応づけられている。また、時短状態及び確変状態の時に大当りとなった場合に参照される図39(d)に示す大当り種類決定テーブルは、図柄指定コマンド“z0”に大当り5が対応づけられ、“z1”に大当り3が対応づけられ、“z2”〜“z4”に大当り4が対応づけられている。
図23に戻って、具体的には、ステップS116において、メインCPU101は、図39(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、図柄指定コマンドに対応付けられた確変フラグの値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。また、メインCPU101は、図39(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、図柄指定コマンドに対応付けられた大当り種類(大当り1、大当り2、大当り3、大当り4又は大当り5)を示す大当り種類コマンドを生成し、メインRAM103に記憶する処理を行う。
ステップS117において、時短フラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図17に示すステップS35又はステップS44で決定した図柄指定コマンドと、図22に示すステップS100においてメインRAM103に記憶した当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図39に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103に時短フラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS118に処理を移す。具体的には、メインCPU101は、図39(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、図柄指定コマンドに対応付けられた時短フラグの値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。
ステップS118において、確変フラグが“1”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の確変フラグの値が“1”か否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、確変フラグの値が“1”であると判定した場合には、ステップS119に処理を移し、確変フラグの値が“1”でないと判定した場合には、ステップS120に処理を移す。
ステップS119において、確変状態変動回数カウンタに確変回数をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図17に示すステップS35又はステップS44で決定した図柄指定コマンドと、図22に示すステップS100においてメインRAM103に記憶した当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図39に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103の確変状態変動回数カウンタに確変回数をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS120に処理を移す。具体的には、メインCPU101は、図39(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、図柄指定コマンドに対応付けられた確変回数の値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。
ステップS120において、時短フラグが“1”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短フラグの値が“1”か否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、時短フラグの値が“1”であると判定した場合には、ステップS121に処理を移し、時短フラグの値が“1”でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS121において、時短状態変動回数カウンタに時短回数をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図17に示すステップS35又はステップS44で決定した図柄指定コマンドと、図22に示すステップS100においてメインRAM103に記憶した当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図39に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタに時短回数をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。具体的には、メインCPU101は、図39(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、図柄指定コマンドに対応付けられた時短回数の値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。
[普通図柄制御処理]
図18のステップS53において実行されるサブルーチン(普通図柄制御処理)について図24を用いて説明する。なお、図24において、ステップS130からステップS135の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する普通図柄制御状態フラグを示し、メインRAM103における普通図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、普通図柄ゲームが進行することになる。
ステップS130において、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS131に処理を移す。
なお、後述するステップS131からステップS135において、メインCPU101は、後述するように、普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS131からステップS135における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU101は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。
ステップS131において、普通図柄記憶チェック処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、メインRAM103に記憶されている普通図柄保留記憶数カウンタ(保留個数)の値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、普通図柄保留記憶数カウンタの値が“0”である場合には、普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。一方、メインCPU101は、普通図柄保留記憶数カウンタの値が“0”でない場合には、普通図柄変動時間監視処理を示す値(01)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄の所定の変動時間を待ち時間タイマにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS135又はステップS132に処理を移す。
ステップS132において、普通図柄変動時間監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間監視を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、普通図柄表示時間監視を示す値(02)を普通図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS133の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS133に処理を移す。
ステップS133において、普通図柄表示時間監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、乱数値を抽出し、メインROM102に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定する。ここで、時短状態と非時短状態(通常遊技状態)においては、異なる普通図柄当選テーブルが参照される。すなわち、時短状態においては、普通図柄抽選に当選する確率が高い(例えば、255/256)普通図柄当選テーブルが参照され、非時短状態(通常遊技状態)においては、普通図柄抽選に当選する確率が低い(例えば、0/256)の普通図柄当選テーブルが参照される。メインCPU101は、普通図柄抽選に当選した場合には普通電動役物開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄抽選に当選しなかった場合には普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS134又はステップS135に処理を移す。
ステップS134において、普通電動役物開放処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通電動役物開放を示す値(03)である場合に、普通電動役物開放フラグをセットし、平板部材415aを引き込ませる時間である普通役物開放時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、普通役物開放時間が経過した後、ステップS135の処理を実行するように設定する。なお、メインCPU101は、普通電動役物開放フラグがセットされた場合、第2始動口414b(図4参照)の普通電動役物415の平板部材415aを引き込ませる状態とする普通電動役物ソレノイド111(図14参照)にソレノイド電源を供給する。また、メインCPU101は、普通電動役物415の平板部材415aを引き込ませた状態において、第2始動口414bに所定数の入賞があった場合又は普通役物開放時間がセットされた待ち時間タイマが“0”場合には、普通電動役物ソレノイド111にソレノイド電源を供給し、普通電動役物415の平板部材415aを突出させた状態とする。
ステップS135において、普通図柄ゲーム終了処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)である場合に、メインRAM103に記憶された普通図柄保留記憶数カウンタの値から1を減算し、普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)を普通図柄制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
次に、副制御回路200のサブCPU201が実行する処理について説明する。サブCPU201は、電源投入に応じて、プログラムROM202からプログラムを読み込み、副制御回路メイン処理を実行する。また、サブCPU201は、副制御回路メイン処理を実行している状態であっても、副制御回路メイン処理を中断させ、副制御回路割込処理を実行する場合がある。サブCPU201は、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させ、これに応じて、副制御回路割込処理を実行する。
[副制御回路割込処理]
図25を用いて、サブCPU201が実行する副制御回路割込処理を説明する。ステップS210において、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタを退避し、ワークRAM203に記憶される乱数を更新する処理を行う。具体的には、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶された演出パターン決定用のカウンタのカウント値を“1”増加するように乱数更新処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS211に処理を移す。
ステップS211において、コマンド受信処理を行う。この処理において、サブCPU201は、主制御回路100から副制御回路200に送信されたコマンドを受信しワークRAM203に記憶する処理を行う。なお、この処理において、サブCPU201は、コマンドの他に、主制御回路100から副制御回路200に送信されたデータを受信しワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS212に処理を移す。
ステップS212において、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶された各種タイマを更新する処理を行う。具体的には、演出処理等で用いられるタイマを更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS213に処理を移す。
ステップS213において、コマンド出力処理を行う。この処理において、サブCPU201は、表示制御回路210、音声制御回路220、ランプ制御回路230、第1操作手段制御回路240a及び第2操作手段制御回路240bに各種のコマンドを出力する処理を行う。なお、この処理において、サブCPU201は、各種のコマンドの他に、表示制御回路210、音声制御回路220、ランプ制御回路230、第1操作手段制御回路240a、第2操作手段制御回路240b及びLED制御回路250に各種のデータを出力する処理を行う。この処理が終了した場合には、割込処理前のアドレスに各レジスタを復帰させる処理を行い、本サブルーチンを終了する。
[副制御回路メイン処理]
次に、図26、図27、図28、図29、図30、図31、図32、図33、図34及び図35を用いて、サブCPU201が実行する副制御回路メイン処理を説明する。図26に示すように、ステップS220において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU201は、電源投入に応じて、プログラムROM202から起動プログラムを読み込むとともに、ワークRAM203に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS221に処理を移行する。
ステップS221において、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶された乱数の初期値を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS222に処理を移す。
ステップS222において、コマンド解析処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、サブCPU201は、図25に示すステップS211で主制御回路100から受信し、ワークRAM203に記憶したコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS223に処理を移す。
ステップS223において、演出処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、サブCPU201は、先読み予告演出や、イルミアレイ426を用いた演出の設定を行う。この処理が終了した場合には、ステップS224に処理を移す。
ステップS224において、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、液晶表示装置50において演出画像を表示するためのデータをワークRAM203に記憶する。この演出画像を表示するためのデータには、例えば、後述する先読み予告決定コマンドや、後述する保留図柄のデータ等が含まれる。そして、サブCPU201は、図25に示すステップS213の処理で、この記憶したデータを表示制御回路210に送信する。表示制御回路210は、サブCPU201からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、導出図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM(図示無し)から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置50の表示領域51上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS225に処理を移す。このようなステップS224の処理を実行するサブCPU201は、演出手段を制御する演出制御手段として機能する。また、液晶表示装置50は、所定の予告を実行する演出手段として機能する。
ここで、本実施形態において、先読み予告演出とは、液晶表示装置50に表示される演出用の保留図柄を通常の表示態様とは異なる表示態様とすることにより、その保留図柄に対応する識別図柄の導出表示において、大当りとなる信頼度を遊技者に報知する演出(所謂、保留球予告)である。
先読み予告演出の演出パターンは、サブCPU201による後述する先読み予告演出決定処理によって設定される。なお、先読み予告演出は、液晶表示装置50の表示領域51に表示する態様に限らず、役物、セグメント、第2の表示装置(液晶表示装置等)により行うようにしてもよい。
ステップS225において、音声制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、スピーカ14から音を発生させるためのデータをワークRAM203に記憶する。サブCPU201は、図25に示すステップS213の処理で、この記憶したデータを音声制御回路220に送信する。音声制御回路220は、音を発生させるためのデータに基づき、スピーカ14から音を発生する。この処理が終了した場合には、ステップS226に処理を移す。
ステップS226において、ランプ制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、装飾ランプ等を含むランプ15の制御を行うためのデータをワークRAM203に記憶する。サブCPU201は、図25に示すステップS213の処理で、この記憶したデータをランプ制御回路230に送信する。ランプ制御回路230は、ランプ15の制御を行うためのデータに基づき、ランプ15を点灯、点滅又は消灯する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図26のステップS222において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について図27、図28を用いて説明する。ステップS230において、受信したコマンドがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、主制御回路100から受信したコマンドがワークRAM203に記憶されているか否かを判定し、コマンドが記憶されていると判定した場合には、ステップS231に処理を移し、コマンドが記憶されていないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS231において、副制御回路割込処理で受信したコマンドを解析する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、図25に示すステップS211で主制御回路100から受信しワークRAM203に記憶されたコマンドやデータを解析する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移す。このようなコマンドやデータには、デモ表示コマンド、導出図柄指定コマンド、先読み予告決定コマンド、第1、第2アウト球コマンド、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンのデータ、大当り種類コマンド、確変状態変動回数カウンタの値を示すデータ、時短状態変動回数カウンタの値を示すデータ、大当り開始コマンド、小当り開始コマンド、確変フラグの値を示すデータ、時短フラグの値を示すデータ、始動口入賞コマンド等が含まれる。
また、サブCPU201は、解析した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンのデータ及び先読み予告決定コマンドが示すデータを変動パターン記憶領域に記憶する処理を行う。本実施形態においては、変動パターン記憶領域は、変動パターン記憶領域(0)〜変動パターン記憶領域(4)まである。解析された変動パターン指定コマンドが示す変動パターンのデータ及び先読み予告決定コマンドが示すデータは、変動パターン記憶領域(0)〜変動パターン記憶領域(4)に順に記憶される。サブCPU201は、変動パターン記憶領域(0)に記憶された変動パターンのデータに基づき、後述する演出パターン決定処理を行い、先読み予告演出コマンドが示すデータに基づき、後述する先読み予告演出設定処理を行う。このように、本実施形態では、特別図柄の変動表示が保留されている分の変動パターン指定コマンド及び先読み予告決定コマンドもワークRAM203の変動パターン記憶領域(0)〜変動パターン記憶領域(4)に記憶されている。サブCPU201は、この変動パターン記憶領域(0)〜変動パターン記憶領域(4)に記憶された変動パターン指定コマンド及び先読み予告決定コマンドを読み出すことで、所謂「先読演出」、特に「保留球予告」が可能となる。また、変動パターン記憶領域(0)〜変動パターン記憶領域(4)は、第1始動口入賞に基づく変動パターン指定コマンド及び先読み予告決定コマンドが記憶される第1変動パターン記憶領域(0)〜第1変動パターン記憶領域(4)と、第2始動口入賞に基づく変動パターン指定コマンド及び先読み予告決定コマンドが記憶される第2変動パターン記憶領域(0)〜第2変動パターン記憶領域(4)と、を含む。
ステップS232において、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS231での解析の結果、主制御回路100から受信したコマンドに変動パターン指定コマンドが含まれていたか否かを判定し、変動パターン指定コマンドが含まれていたと判定した場合には、ステップS233に処理を移し、変動パターン指定コマンドが含まれていないと判定した場合には、ステップS234に処理を移す。
ステップS233において、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU201は、図27に示すステップS231で解析した変動パターン指定コマンドと、演出パターン決定用に抽出された乱数値とに基づき、図40に示す演出テーブルを参照して、演出パターンを決定し、ワークRAM203に記憶する処理を行う。
[演出テーブル]
ここで、演出テーブルについて、図40を用いて説明する。本実施形態において、演出テーブルは、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンに、導出図柄の変動時間、所定の幅が設定された演出パターン決定用の乱数値、選択率、演出パターン、演出内容、当選種別及び図柄指定コマンドが対応付けられ、プログラムROM202に記憶されている。演出テーブルにおいて、変動パターンは、変動パターン決定テーブル(図38参照)の変動パターンに対応する。また、変動時間は、変動パターン決定テーブル(図38参照)の変動時間に対応する。また、演出パターンは、各演出内容毎に割り振られた演出パターンの種別を示す。また、当選種別は、大当り乱数判定テーブル(図36参照)の判定値データに対応する。また、図柄指定コマンドは、大当り図柄乱数判定テーブル(図37参照)の図柄指定コマンドに対応する。
図27に戻って、ステップS233において、サブCPU201は、例えば、変動パターン指定コマンドが“HN20”であり、演出パターン決定用に抽出された乱数値が“10”の場合、演出テーブル(図40参照)を参照し、演出パターン“EN39”を決定し、ワークRAM203に記憶する処理を行う。サブCPU201は、この演出パターン“EN39”を表示制御回路210に送信する。表示制御回路210は、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)上に、演出パターン“EN39”の演出内容である“スペシャル演出A”を表示する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS234において、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS231での解析の結果、主制御回路100から受信したコマンドに導出図柄指定コマンドが含まれていたか否かを判定し、導出図柄指定コマンドが含まれていたと判定した場合には、ステップS235に処理を移し、導出図柄指定コマンドが含まれていないと判定した場合には、ステップS236に処理を移す。
ステップS235において、導出図柄を決定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、主制御回路100から受信した導出図柄指定コマンドに応じた導出図柄を決定し、この導出図柄を液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)上に表示させるためのデータを、ワークRAM203に記憶する。具体的には、サブCPU201は、導出図柄指定コマンドが、大当りに対応づけられていれば大当りを示す導出図柄を決定し、小当りに対応づけられていれば小当りを示す導出図柄を決定し、ハズレに対応づけられていればハズレを示す導出図柄を決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ここで、本実施形態において、導出図柄は、例えば、“0”から“9”までの数字が3つ並んだ態様で、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)上に変動表示又は停止表示される。そして、大当りを示す導出図柄は、停止表示態様が、例えば、3つの数字が全て同じ数字であり、この数字が奇数である。また、小当りを示す導出図柄は、停止表示態様が、例えば、3つの数字が全て同じ数字であり、この数字が偶数である。また、ハズレを示す導出図柄は、停止表示態様が、例えば、3つの数字が全て同じ数字とならない。
また、ステップS235において、サブCPU201は、決定した導出図柄の変動表示を開始させるための導出図柄変動開始コマンドをセットする。そして、サブCPU201は、図25に示すステップS213の処理で、この導出図柄変動開始コマンドと、変動パターン記憶領域(0)の変動パターンのデータを表示制御回路210に送信する。表示制御回路210は、導出図柄変動開始コマンドに基づき、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)において、導出図柄の変動表示を開始し、変動パターンのデータに基づく変動時間経過後に停止表示する。このとき、サブCPU201は、導出図柄の変動表示が開始した導出図柄変動開始時間を、RTC204から取得し、ワークRAM203に記憶する。また、サブCPU201は、導出図柄の停止表示後、変動パターン記憶領域(1)〜変動パターン記憶領域(4)のデータを、変動パターン記憶領域(0)〜変動パターン記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。
ステップS236において、先読み予告決定コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS231での解析の結果、主制御回路100から受信したコマンドに先読み予告決定コマンドが含まれていたか否かを判定し、先読み予告決定コマンドが含まれていたと判定した場合には、ステップS237に処理を移し、先読み予告決定コマンドが含まれていないと判定した場合には、ステップS240に処理を移す。このように液晶表示装置50は、大当り判定手段の判定結果に応じて、識別図柄を変動及び停止表示する図柄表示手段として機能する。
ステップS237において、先読み予告演出設定処理を行う。この処理において、サブCPU201は、詳細については後述するが、変動パターン記憶領域(1)〜変動パターン記憶領域(4)において、先読み予告決定コマンドが記憶されている記憶領域に対応する、液晶表示装置50に表示される保留図柄の表示態様を変化させるための設定をする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS240において、第1アウト球コマンド又は第2アウト球コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS231での解析の結果、主制御回路100から受信したコマンドに第1アウト球コマンド又は第2アウト球コマンドが含まれていたか否かを判定し、第1アウト球コマンド又は第2アウト球コマンドが含まれていたと判定した場合には、ステップS241に処理を移し、第1アウト球コマンド又は第2アウト球コマンドが含まれていないと判定した場合には、ステップS242に処理を移す。
ステップS241において、ポイント計数処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203の一部の記憶領域をカウンタとして使用し、第1アウト球コマンド又は第2アウト球コマンドを受信する毎に、カウンタに記憶されているポイント値に所定のポイント値を加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS242において、受信したその他のコマンドに対応する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンド、先読み予告コマンド及びアウト球コマンド以外のコマンドに対応する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[先読み予告演出設定処理]
図27のステップS237において実行されるサブルーチン(先読み予告演出設定処理)について図29を用いて説明する。
ステップS250において、保留図柄の表示態様を設定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、メインCPU101の処理によって決定した変動パターンに対応する保留図柄の表示色を設定する処理を行う。本実施形態において、液晶表示装置50に表示される保留図柄の表示色は、白色、青色、黄色、緑色であり、ステップS250の処理において、サブCPU201は、メインCPU101の処理によって先読み予告を行うと決定しない変動パターンに対応する保留図柄の表示色を白色に設定し、メインCPU101の処理によって先読み予告を行うと決定する変動パターンに対応する保留図柄は青色及び黄色のいずれかに設定する。保留図柄の表示色を青色にするか黄色にするかについては、サブCPU201が、基本表示色決定用テーブル(図示せず)を参照し、乱数抽選によって乱数値を取得し、この乱数値と表示色設定用判定値とを比較することにより表示色を決定する処理を行う。なお、緑色は、後述するタッチセンサ425の操作によって変化する保留図柄の表示色である。
ここで、基本表示色決定用テーブルについて説明する。基本表示色決定用テーブルは、メインCPU101から送信される変動パターン指定コマンドに基づいてサブCPU201が決定した演出パターンに、保留図柄の表示色を決定するための表示色設定用判定値となる乱数値の範囲と、表示色設定用判定値に対応する保留図柄の表示色と、が関連付けられたものであり、プログラムROM202に記憶されている。
表示色設定用判定値に対応する保留図柄の表示色は青色と黄色の2色であり、表示色設定用判定値となる乱数値の範囲は、青色、黄色のいずれかを選択するように振り分けられている。具体的に、演出パターンに対応する演出内容の大当り信頼度が低い場合には青色が選択され易く、演出内容の大当り信頼度が高くなるほど黄色が選択され易くなるように、表示色設定用判定値となる乱数値の範囲が設定されている。したがって、サブCPU201が乱数抽選によって取得した乱数値が青色に対応する表示色設定用判定値の場合には、保留図柄の表示色が青色に設定され、黄色に対応する表示色設定用判定値の場合には、保留図柄の表示色が黄色に設定される。この処理が終了した場合には、ステップS251の処理を移す。
ステップS251において、保留図柄の表示色のデータをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS250の処理で設定した保留図柄の表示色のデータをワークRAM203の送信用の所定領域にセットする処理を行う。ワークRAM203のセットされた保留図柄の表示色のデータは、図25に示すステップS213の処理によって、表示制御回路210に送信される。表示制御回路210は、受信した保留図柄の表示色のデータに基づいて、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)に、ステップS251の処理で設定した表示色の保留図柄を表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS252の処理を移す。
ステップS252において、ステップS250で表示色を設定した保留図柄が第2始動口入賞に対応する保留図柄であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、先読み予告決定コマンドが第1変動パターン記憶領域に記憶されているか第2変動パターン記憶領域に記憶されているかによって、第2始動口入賞による保留図柄か否かを判別する。すなわち、サブCPU201は、先読み予告決定コマンドが第2変動パターン記憶領域に記憶されている場合に、第2始動口入賞による保留図柄であると判定する。サブCPU201は、第2始動口入賞による保留図柄であると判定する場合には、ステップS253に処理を移し、第2始動口入賞による保留図柄であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS253において、保留図柄変更設定処理を行う。この処理において、サブCPU201は、詳細については後述するが、ステップS250で表示態様を変更した保留図柄を、タッチセンサ425が操作されることを条件として緑色に変更するか否かを決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。このようなステップS253の処理を実行するサブCPU201は、保留記憶手段に記憶されている1又は複数の判定情報に基づいて、所定の予告を実行するか否かの判定を行う予告実行判定手段として機能する。
[保留図柄変更設定処理]
図29のステップS253において実行されるサブルーチン(保留図柄変更設定処理)について図30を用いて説明する。
ステップS260において、保留図柄に対応する演出パターンが大当りか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、保留図柄に対応する演出パターンが大当りであるか否かを判定し、大当りと判定する場合には、ステップS261に処理を移し、大当りと判定しない場合には、ステップS262に処理を移す。
ステップS261において、大当りとなる演出パターンに対応する保留図柄の変更を決定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、乱数抽選によって取得した乱数値と大当り用保留図柄変更判定テーブルに設定された判定値とを対比し、一致と判定する場合に保留図柄を変更すると決定する。この処理が終了した場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS262において、大当り以外となる変動パターンに対応する保留図柄の変更を決定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、乱数抽選によって取得した乱数値と大当り以外用保留図柄変更判定テーブルに設定された判定値とを対比し、一致と判定する場合に保留図柄を変更すると決定する。この処理が終了した場合には、ステップS263に処理を移す。
ここで、大当り用保留図柄変更判定テーブルは、大当りとなる演出パターンと、判定値となる乱数範囲とが関連付けられたテーブルであり、ステップS261においてサブCPU201が乱数値と判定値とが一致すると判定する確率が50%になるように乱数範囲が設定されている。大当り以外用保留図柄変更判定テーブルは、ハズレ又は小当りとなる変動パターンに関連付けられている演出パターンと、判定値となる乱数範囲とが関連付けられたテーブルであり、ステップS261においてサブCPU201が乱数値と判定値とが一致すると判定する確率が1%になるように設定されている。
ステップS263において、保留図柄変更可能フラグをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、表示態様を変更すると決定した保留図柄に対応する第2変動パターン記憶領域の所定の領域に、保留図柄変更可能フラグとして“1”をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[ポイント計数処理]
図28のステップS241において実行されるサブルーチン(ポイント計数処理)について図31を用いて説明する。ステップS270において、現状の遊技状態を判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS56(図18参照)の記憶・遊技状態データ生成処理において、主制御回路100から副制御回路200に送信されるデータに基づいて現状の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを判定し、大当り遊技状態と判定した場合には、ステップS271に処理を移す。大当り遊技状態と判定しない場合には、ステップS272に処理を移す。
ステップS271において、ポイントカウンタに第1カウント値を加算する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ポイントカウンタとして使用しているワークRAM203の所定領域に記憶されているカウント値に第1カウント値を加算する処理を行う。本実施形態においては、第1アウト球コマンドを受信した場合の第1カウント値として“20”が設定され、第2アウト球コマンドを受信した場合の第1カウント値として“30”が設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS273に処理を移す。
ステップS272において、ポイントカウンタに第2カウント値を加算する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ポイントカウンタとして使用しているワークRAM203の所定領域に記憶されているカウント値に第2カウント値を加算する処理を行う。本実施形態においては、第1アウト球コマンドを受信した場合の第2カウント値として“1”が設定され、第2アウト球コマンドを受信した場合の第2カウント値として“100”が設定されている。すなわち、遊技球が第1特別アウト口420bするよりも、第2特別アウト口420cを通過することが極めて困難であるため、第2特別アウト口420cを通過した場合に多くのポイントが加算されるようにカウント値が設定されている。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。このようなステップS270〜S272の処理を実行するサブCPU201は、アウト球検出センサ117が遊技媒体を検知する毎に、予め設定したポイント数を加算するポイント加算手段として機能する。
ステップS273において、最終ラウンドが終了したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS64において主制御回路100から送信されるラウンド回数コマンド及びステップS65において主制御回路100から送信されるラウンド終了コマンドに基づいて、最終ラウンドが終了して、シャッタ部材422aが盤面から突出したか否かを判定し、シャッタ部材422aが突出したと判定した場合には、ステップS274に処理を移す。最終ラウンドが終了したと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS274において、ポイント加算を停止する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ポイントカウンタを一時停止して、ポイントが加算されない状態にする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS275に処理を移す。
ステップS275において、大当り遊技状態が終了したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS56(図18参照)の記憶・遊技状態データ生成処理において、主制御回路100から副制御回路200に送信されるデータに基づいて大当り遊技状態が終了したか否かを判定し、大当り遊技状態が終了したと判定した場合には、ステップS276に処理を移す。大当り遊技状態が終了したと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS276において、ポイント加算を再開する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ポイントカウンタの一時停止状態を解除して、ポイントが加算される状態に戻す処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
すなわち、大当り遊技状態においては、第1特別アウト口420bを遊技球が通過する毎に、ポイントカウンタのカウント値が“20”加算され、大当り遊技状態以外においては、第1特別アウト口420bを遊技球が通過する毎に、ポイントカウンタのカウント値が“1”加算される。ここで、大当り遊技状態において最終ラウンド終了時から大当り遊技状態が終了するまでのインターバルにおいては、遊技球が第1特別アウト口420bを通過してもポイントが加算されない。これにより、最終ラウンド終了時から大当り遊技状態が終了するまでのインターバルにおいて多くの遊技球が第1特別アウト口420bを通過することにより、ポイントカウンタのカウント値が一気に上昇することを防止することができる。
[演出処理]
図26のステップS223において実行されるサブルーチン(演出処理)について図32を用いて説明する。ステップS280において、タッチセンサ有効化処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、サブCPU201は、ポイントカウンタのカウント値に基づいて、タッチセンサ425の操作を有効化するか否かを決定し、有効化すると決定した期間において、サブCPU201がタッチセンサ425からの操作信号を受け付けるようにする制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS281に処理を移す。このようなステップS280の処理を実行するサブCPU201は、アウト球検出センサ(第1アウト球検出センサ117a、第2アウト球検出センサ117b)の検知結果に基づいて、遊技者による操作手段(タッチセンサ425)の操作を有効化するか否かの判定を行う有効化判定手段として機能する。
ステップS281において、タッチセンサ演出処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、サブCPU201は、遊技者によるタッチセンサ425の操作によって保留図柄の表示色を変化させる演出を実行する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS282に処理を移す。
ステップS282において、イルミネイト演出処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、サブCPU201は、イルミアレイ426を用いてタッチセンサ425の操作タイミングを報知する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS283に処理を移す。このようなステップS282の処理を実行するサブCPU201は、有効化判定手段(サブCPU201)が肯定の判定をしたことに基づいて、遊技者による前記操作手段(タッチセンサ425)の操作が有効化されていることを報知する報知手段として機能する。
ステップS283において、その他の演出処理を行う。この処理において、サブCPU201は、導出図柄の変動中の演出中に表示される様々な演出や、変動開始以前に実行される演出等を制御するためのデータをワークRAM203に記憶する。サブCPU201は、このようなデータを、図25のステップS213で、表示制御回路210、音声制御回路220、ランプ制御回路230、第1操作手段制御回路240a及び第2操作手段制御回路240bに出力する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タッチセンサ有効化処理]
図32のステップS280において実行されるサブルーチン(タッチセンサ有効化処理)について図33を用いて説明する。図33に示すように、ステップS290において、ポイントカウンタにおけるポイント値が予め設定された設定値を越えたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203においてポイントカウンタとして使用している記憶領域に記憶されたポイント値と、ワークRAM203の所定の記憶領域に予め記憶された設定値とを比較し、ポイント値が設定値(例えば、240)を越えたか否かを判定し、ポイント値が設定値を越えたと判定した場合には、ステップS291に処理を移し、ポイント値が設定値を越えたと判定しない場合には、ステップS298に処理を移す。
ステップS291において、タッチセンサ425を有効化する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203にタッチセンサ有効化フラグをセットし、タッチセンサ425から送信される操作信号を受け付け可能な状態にする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS292に処理を移す。このようなステップS290、S291の処理を実行するサブCPU201は、ポイント加算手段によって加算された合計のポイント数が予め設定された有効化判定値を越えた場合に、遊技者による操作手段(タッチセンサ425)の操作を所定の期間において有効にする有効化判定手段として機能する。
ステップS292において、タイマを発動させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203の所定領域を所定の時間(例えば、1分間)だけ計時するタイマとして使用し、このタイマのカウントダウンを開始させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS293に処理を移す。
ステップS293において、タッチセンサ425が操作されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、タッチセンサ425からの操作信号を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合には、ステップS295に処理を移し、受信したと判定しない場合には、ステップS294に処理を移す。
ステップS294において、タイマ値が“0”になったか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、タイマとして使用しているワークRAM203の所定領域に記憶されているタイマ値が“0”になったか否かを判定し、タイマ値が“0”になったと判定した場合に、ステップS295に処理を移す。タイマ値が“0”になったと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS295において、タッチセンサ425を無効化する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されているタッチセンサ有効化フラグをクリアし、タッチセンサ425から送信される操作信号を受け付けない状態にする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS296に処理を移す。
ステップS296において、タイマをリセットする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、タイマとして使用しているワークRAM203の所定領域に、初期値(例えば、1分間)を記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS297に処理を移す。
ステップS297において、ポイントカウンタのポイント値を設定値だけ減算した値に更新する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203におけるポイントカウンタとして使用している記憶領域に記憶されたポイント値から設定値(本実施形態においては、“240”)を減算した値に更新する処理を行う。すなわち、設定値を越えた分のポイント値は持ち越される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS298において、タッチセンサ425を無効化する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されているタッチセンサ有効化フラグをクリアし、タッチセンサ425から送信される操作信号を受け付けない状態にする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、タッチセンサ425は、ポイントカウンタが計数したポイント値が予め設定された設定値を越えてから、タッチセンサ425が操作されるかあるいはタイマが所定時間(例えば、1分間)経過するまでの期間においてその操作が有効になり、それ以外の期間の操作は無効になる。
なお、本実施形態においては、設定値として“240”、第1カウント値として“20”、第2カウント値として“1”、タイマ値として1分間が設定されているが、これらの値は適宜設定可能である。例えば、設定値として“50”、第2カウント値として“5”、第2カウント値として“1”、タイマ値として3分間とすることにより、時短状態においてタッチセンサ425が有効化されやすく、しかも有効化された状態が長くなるように設定してもよい。また、本実施形態においては、タッチセンサ425が操作された時点で操作が無効化されるが、それに限らず、例えばタイマ値が1分間カウントするまで何度もタッチセンサ425が操作できるように設定してもよい。また、本実施形態においては、ステップS297において、設定値を越えた分のポイント値が持ち越されるが、それに限らず、例えば、リセット(“0”にする)してもよい。
[タッチセンサ演出処理]
図32のステップS281において実行されるサブルーチン(タッチセンサ演出処理)について図34を用いて説明する。図34に示すように、ステップS301において、タッチセンサ有効化フラグがセットされている否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203にタッチセンサ有効化フラグがセットされているか否かを判定し、タッチセンサ有効化フラグがセットされたと判定した場合には、ステップS302に処理を移し、タッチセンサ有効化フラグがセットされたと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS302において、タッチセンサ425が操作されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、タッチセンサ425からの操作信号を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合には、ステップS303に処理を移し、受信したと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS303において、保留図柄変更可能フラグがセットされている変動パターン記憶領域に対応する保留図柄を変更する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、第2変動パターン記憶領域(1)〜第2変動パターン記憶領域(4)において、保留図柄変更可能フラグとして使用されているワークRAM203の記憶領域に“1”がセットされているか否かを判定し、“1”がセットされている第2変動パターン記憶領域に対応する保留図柄を変更する処理を行う。なお、タッチセンサ425の操作を条件として変更される保留図柄の表示色は、予めワークRAM203の所定の記憶領域に設定されている。本実施形態においては、保留図柄の表示色が“緑”に変更される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。このようなステップS301〜S303の処理を実行するサブCPU201は、有効化された状態の操作手段(タッチセンサ425)が操作された場合に、事前判定手段の判定結果及び予告実行判定手段の判定結果に応じて、保留図柄の表示態様を変更する演出制御手段として機能する。
なお、ワークRAM203に記憶されている保留図柄変更可能フラグは、保留図柄変更可能フラグが記憶されている記憶領域のデータに基づく演出用の識別図柄の変動、停止表示が実行された場合にクリアされる。
[イルミネイト演出処理]
図32のステップS282において実行されるサブルーチン(イルミネイト演出処理)について図35を用いて説明する。図35に示すように、ステップS310において、タッチセンサ有効化フラグがセットされている否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203にタッチセンサ有効化フラグがセットされているか否かを判定し、タッチセンサ有効化フラグがセットされたと判定した場合には、ステップS311に処理を移し、タッチセンサ有効化フラグがセットされたと判定しない場合には、ステップS313に処理を移す。
ステップS311において、大当り遊技中であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS56(図18参照)の記憶・遊技状態データ生成処理において、主制御回路100から副制御回路200に送信されるデータに基づいて大当り遊技中である否かを判定し、大当り遊技中であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、大当り遊技中であると判定しない場合には、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、イルミアレイ426の光源426bを点灯する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、イルミアレイ426の光源426bを発光させて、導光板426aの潜像を可視像化する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS313において、イルミアレイ426の光源426bを消灯する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、導光板426aの潜像を可視像化しないように、イルミアレイ426の光源426bを消灯させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、イルミアレイ426による演出は、タッチセンサ425の操作が有効な期間において実行される。ただし、タッチセンサ425の操作が有効な期間であっても大当り遊技中である場合には、イルミアレイ426による演出は実行されない。このように、イルミアレイ426による演出が実行されていることは、タッチセンサ425の操作が有効であることを遊技者に報知していることになる。なお、タイマが10秒前を計時した場合に、光源426bの発光色を変えたり、点滅表示させたりするなどして、もうすぐタッチセンサ425の操作が無効になることを報知してもよい。
また、図35に示す処理においては、ステップS311の処理により、タッチセンサ425の操作が有効な期間であっても大当り遊技中である場合には、イルミアレイ426による演出は実行されないが、このステップS311の処理は省略可能である。すなわち、ステップS310において、サブCPU201は、ワークRAM203にタッチセンサ有効化フラグがセットされているか否かを判定し、タッチセンサ有効化フラグがセットされたと判定した場合に、ステップS312に処理を移してもよい。これにより、例えば、大当り遊技中にタッチセンサ425の操作が有効になった場合に、大当り遊技中であってもタッチセンサ425を操作して、保留図柄の表示色が変化するか否かを確かめることが可能になる。例えば、高確率時短状態において大当りが連続した(所謂、連チャン)場合のように第2始動口入賞による保留図柄が残っていれば、その保留図柄の表示色が変化するか否かを確かめることが可能になる。
ところで、イルミアレイ426による演出は、遊技球が第1特別アウト口420bを通過することを条件としているため、遊技球を右打ちさせる大当り遊技状態及び時短状態において実行される。具体的に、イルミアレイ426による演出は、遊技球が第1特別アウト口420bを通過した場合にポイントを加算し、そのポイントが、本実施形態においては、例えば“240”を越えた場合に実行される。
ここで、本実施形態においては、大当り遊技状態における加算ポイントが“20”に設定されているため、仮に、ラウンド間のインターバルにおいて、第1特別アウト口420bを通過する遊技球が1、2個であるとすると、ラウンドゲームが16ラウンドの場合にはイルミアレイ426による演出が実行される可能性が高くなる。
また、本実施形態においては、時短状態における加算ポイントが“1”に設定されているため、240個の遊技球が第1特別アウト口420bを通過することにより、イルミアレイ426による演出が実行されることになる。ここで、通常、パチンコ遊技機1においては、1分間に100個を越えない程度に遊技球が発射されることから、第2始動口414bあるいは第3特別アウト口420dへの入球を考慮しても、数分間に1回程度の割合でイルミアレイ426による演出が実行される。
更に、大当り遊技状態において16ラウンドのラウンドゲームが実行された場合には、時短遊技を開始する時点でイルミアレイ426による演出が開始されている可能性が高く、10ラウンドのラウンドゲームが実行された場合には、時短遊技を開始する時点でイルミアレイ426による演出が開始される可能性が低いものの、時短遊技を開始してから比較的早い時間内にイルミアレイ426による演出が開始されている可能性が高い。遊技者は、イルミアレイ426が発光している間において、任意のタイミングでタッチセンサ425を操作することができる。そして、タッチセンサ425を操作した場合、あるいはイルミアレイ426が発光してから1分間経過した場合に、イルミアレイ426が発光しない状態となるが、概ね3分間経過した時点で再度イルミアレイ426による演出が実行される。
[先読み予告演出]
次に、図41を用いて、先読み予告演出について説明する。なお、図41は、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)における表示画面の遷移を説明する図であり、導出図柄53、ラウンド表示54、残り変動回数表示55、第1保留球数表示56及び第2保留球数表示57のみを示している。
なお、第1保留球数表示56は、第1始動口414aへの入賞に基づく保留球を示すものであり、最大4つの保留図柄が表示される。第2保留球数表示57は、第2始動口414bへの入賞に基づく保留球を示すものであり、最大4つの保留図柄が表示される。このように液晶表示装置50は、遊技媒体が始動領域を通過する毎に、保留記憶手段に保留された判定情報の保留数を示す保留図柄を表示する演出手段として機能する。
図41(a)は、大当り遊技状態において最終ラウンドの表示態様を示すものである。本実施形態においては、ラウンド表示54として「Round16」という文字情報が表示される。本実施形態においては、最終ラウンドの時点で、ポイントカウンタのポイント値が設定値(例えば、240)を越えているものとする。この際、イルミアレイ426は発光しない。大当り遊技状態が終了した後に、時短状態の遊技が開始される。
図41(b)は、時短状態の遊技の開始直後の表示態様を示すものである。本実施形態においては、残り変動回数表示55として「あと200回」と表示される。なお、この変動回数表示55は、導出図柄53が変動、停止を繰り返す毎に“1”ずつ減算されていく。また、既に、ポイントカウンタのポイント値が設定値を越えているため、イルミアレイ426が点灯して「Touch!!」という文字情報が表示される。そして、遊技者が右打ちを実施することにより、遊技球が球通過検出器416を通過し、第2始動口414bが度々開放されるため、時短状態においては、図41(c)に示すように、第2保留球数表示57として4つの保留図柄が表示されることが多くなる。
ここで、図17に示すステップS38及びS48の処理によって、先読み予告を行うと決定した保留球に対応する保留図柄の表示が変更される。図41(c)に示す例では、保留図柄の色が白色から青色に変化する。遊技者は、この表示を視認することにより、タッチセンサ425を操作するか否かの参考にする。図41(c)に示す例では、青色では大当りがあまり期待できないことから、遊技者は、タッチセンサ425の操作を見送るものとする。
そして、遊技者は、右打ちを継続して、図41(d)に示すように緑色の保留図柄が表示されたとする。この時、遊技者は、黄色は大当りが比較的期待できることから、図41(e)に示すように、タッチセンサ425を操作してみたとする。この時、黄色の保留図柄が緑色に変化すれば、大当りが更に信頼度が高いことを確かめることができる。なお、図41(e)に示すように、黄色の保留図柄のままであれば、ハズレの可能性が高いことを前もって知ることができる。
図41(e)に示す変動中の識別図柄の停止表示態様がハズレであれば、遊技者はタッチセンサ425を操作したため、次の識別図柄の変動においては図41(f)に示すように、イルミアレイ426が消灯して「Touch!!」という文字情報が表示されなくなる。
遊技者は、遊技者は右打ちを継続して変動回数を消化していくことにより、ポイントカウンタのカウント値が上昇し、数分ほど経過して設定値を越えた場合に、再びイルミアレイ426が点灯して「Touch!!」という文字情報が表示される。
残りの変動回数が少なくなると、遊技者は、何色でもいいので保留図柄が変われば、タッチセンサ425を操作しようと考える。そして、図41(g)に示すように、保留図柄が青色に変わったことからタッチセンサ425を操作して見たところ、図41(h)に示すように、白色の保留図柄が緑色に変わったとする。この場合には、遊技者はハズレの可能性があることを前もって意識しながら、緑色の保留図柄に対応する識別図柄の変動を見ることになる。ここで、時短状態において、大当り信頼度が最も低い演出内容であれば、保留図柄に対応する導出図柄53の変動は数秒もかからないで終わることがほとんどであることから、まずは、演出時間が長くなることを願う。仮に、演出時間が長くなった場合には、遊技者は大当りに対する期待感を更に膨らませながら導出図柄53の変動や演出を見ることになる。
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、所定領域(例えば、遊技領域41における右側の領域)に発射された遊技媒体(遊技球)の中で、払出装置71による賞球の付与に関係していない遊技球は第1特別アウト口420bを通過することになり、この第1特別アウト口420bを遊技球が通過することを条件として、所定の演出(遊技者参加の先読み予告演出、イルミネイト演出)を実行することが可能になる。特に、第2変位部材制御手段としてのメインCPU101がシャッタ装置422のシャッタ部材422aを所定回数引き込み位置に変位させる制御を実行している状態(例えば、特別遊技状態)においては、シャッタ部材422aを転動する遊技球の転動速度が入賞容易機構424によって減速するため、シャッタ部材422a上の遊技球が第1特別アウト口420b側に移動しにくくなり、シャッタ部材422a上に遊技球が移動している最中に遊技球が引き込み位置に変位した場合には、シャッタ部材422a上の遊技球が大入賞口418に移動するようになる。また、第1変位部材制御手段としてのメインCPU101が普通電動役物415の平板部材415aを、第2始動口414bに入賞し易い引き込み位置に変位させ易くする制御を実行している状態(例えば、時短状態)においては、球通過検出器416を通過した遊技球において、普通電動役物415を通過できずかつ振分装置421によって第2経路423cに振り分けた遊技球が第1特別アウト口420bを通過することになる。
このように、所定領域(遊技領域41における右側の領域)に発射された遊技球の中で、第1特別アウト口420bまで到達する遊技球の数は絞られることから、所定の演出が実行されるか否かの興趣を遊技者に与えることが可能になる。
したがって、遊技者が遊技領域41における右側の領域に遊技球を発射した場合に、遊技者に対して何らかの見返りを与えることが可能になり、興趣の低下を防止することが可能な遊技機を提供できる。
また本実施形態によれば、振分装置421が、球通過検出器416及び普通電動役物415を有するユニット体に対して着脱自在であり、このユニット体に装着した状態で遊技盤40に設置される。これにより、球通過検出器416及び普通電動役物415を1つのユニットとし、このユニットに対して振分装置421を着脱自在として構成することが可能となり、球通過検出器416、普通電動役物415及び振分装置421の遊技盤40への取付、取外やメンテナンスにかかる作業が容易になる。
また本実施形態によれば、所定領域(遊技領域41における右側の領域)に遊技球を発射して遊技を進行させる遊技状態(例えば、大当り遊技状態や時短状態)において、第1特別アウト口420bまで到達する遊技球の数によって所定の演出が実行されるか否かが決定される。これにより、遊技球が第1特別アウト口420bを通過するか否かを遊技者に注目させる気持ちを喚起させることが可能になる。したがって、遊技者が遊技領域41における右側の領域に遊技球を発射した場合に、遊技者に対して何らかの見返りを与えることが可能になり、興趣の低下を防止することが可能な遊技機を提供できる。
また本実施形態によれば、第1経路423b又は第2経路423cに遊技球を振り分ける振分装置421を備え、振分装置421の振分ドラム501が第1受入態様の場合に、遊技球は第1経路423bに振り分けられて、一般入賞口419dを通過可能になる。ここで、振分ドラム501は、第1経路に振り分けることを示唆する示唆部(シール508)を備え、振分ドラム501が第1受入態様の場合に、シール508が視認容易な位置に配置され、振分ドラム501が第2受入態様の場合に、視認困難な位置に配置される。このため、遊技者は、シール508を視認することによって、振分ドラム501が第1受入態様か否かを容易に認識することが可能になる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
また本実施形態によれば、羽根部501fにおけるドラム本体501aから延びる長さが遊技球の直径より小さいため、例えば、2個の遊技球が互いに接触した状態で振分装置421に流下した場合、下方の遊技球が振分ドラム501を通過して振分ドラム501を90度回転させるまでの間に、羽根部501fが上方の遊技球に接触する機会が低減される。これにより、例えば、遊技球が保護ガラス12と羽根部501fの先端との間に挟まってしまい(所謂、球ガミ)、遊技球が流下しないといった不具合の発生を低減することができる。
また本実施形態によれば、第1カムロック504と第2カムロック505との係合、及び係合解除が行われる振分ドラム501の回転によって、規則的に第1受入態様となるとともに、遊技者は振分ドラム501の回転を視認することができる。このため、遊技者は、あと何個発射すれば、振分ドラム501が第1受入態様になるか予測することが可能になる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
また本実施形態によれば、振分ドラム501は、透光性を有する部材からなり、シール508は、振分ドラム501の内部に取り付けられ、振分ドラム501が第1受入態様の場合に、シール508が遊技者側に配置される。このため、遊技者は、振分ドラム501の内部を視認し得るとともにシール508を容易に視認することが可能になる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
また本実施形態によれば、遊技球の第1特別アウト口420bの通過に基づいて、遊技者によるタッチセンサ425の操作を有効化するか否かが決定され、タッチセンサ425の操作が有効な場合にはその旨イルミアレイ426によって報知され、遊技者がタッチセンサ425を操作することにより、所定の予告(先読み予告)が実行される。このため、遊技者は、タッチセンサ425の操作が有効である旨が報知されている間は、先読み予告を行うか否かを遊技者の意思で決定することが可能になり、例えば、タッチセンサ425を操作することによって行われた先読み予告により、大当り信頼度が高い保留球を確認することが可能になる。
このように、遊技者に対して先読み予告の選択権を与え、遊技者が遊技に積極的に参加している感覚を喚起させることにより、遊技の興趣の向上が図れる遊技機を提供することが可能になる。
また本実施形態によれば、遊技球の第1特別アウト口420bへの通過が多いほどポイントが加算され、タッチセンサ425を操作可能な状態に近づけることが可能になる。これにより、遊技者に対して遊技球が第1特別アウト口420bを通過したか否かを確かめる楽しみを与えることが可能になり、従来、遊技の興趣に寄与していなかったアウト球に対して興趣を与えることが可能になる。このように、遊技者に対して斬新な興趣を与えることを可能にする遊技機を提供することが可能になる。
また本実施形態によれば、タッチセンサ425は、遊技盤40に配置され、遊技者の操作を検知する非接触式センサからなり、イルミアレイ426は、非接触式のタッチセンサ425が配置された部位に少なくとも一部が重なるように配置されている。これにより、タッチセンサ425が操作可能であることの表示態様に興趣を持たせることが可能になり、遊技者に対してタッチセンサ425を操作しようとする意欲を喚起させることが可能になる。このように、遊技者に対して先読み予告の選択権を与え、遊技者が遊技に積極的に参加している感覚を喚起させることにより、遊技の興趣の向上が図れる遊技機を提供することが可能になる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明の遊技機は、主に、遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域が有する互いに異なる第1領域と第2領域に遊技媒体を打ち分けるように、遊技媒体の発射強度を調整しながら前記遊技領域に遊技媒体を発射することが可能な発射手段と、前記第1領域に発射された遊技媒体が通過可能な第1通過領域を形成する第1通過領域形成部材と、前記第1通過領域を通過した遊技媒体が通過可能な第2通過領域と、当該第1通過領域形成部材とともにユニット化され、かつ、前記第2通過領域への遊技媒体の通過を容易にする第1位置、及び前記第2通過領域への遊技媒体の通過を困難にする第2位置のいずれかに変位可能な第1変位部材と、前記第2通過領域を通過しない遊技媒体の受け入れが可能であって、受け入れた遊技媒体をそれぞれ異なる方向へ遊技媒体を案内する第1経路及び第2経路のうち、いずれかの経路に遊技媒体を振り分ける振分装置と、前記第1経路に振り分けられた遊技媒体が通過可能な第3通過領域と、前記第2経路に振り分けられた遊技媒体が通過可能な第4通過領域と、前記第2経路に振り分けられた遊技媒体が転動可能であり、かつ、前記第4通過領域への遊技媒体の通過を容易にする第3位置、及び前記第4通過領域への遊技媒体の通過を困難にする第4位置のいずれかに変位可能な第2変位部材と、当該第2変位部材が前記第4位置にある場合に前記第2変位部材の上部を通過する遊技媒体が、前記第2変位部材の前記第4位置から前記第3位置への変位の際に、前記第4通過領域側に移動することを容易にする入賞容易機構と、前記第4通過領域を通過しない遊技媒体を通過させ、前記遊技領域の外部に送り出す第1アウト口と、前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記第1変位部材を前記第1位置に変位させるか否かの判定を行う第1判定手段と、前記第1判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、前記第1変位部材を前記第1位置に変位させる第1変位部材制御手段と、前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記第2変位部材を前記第3位置に変位させるか否かの判定を行う第2判定手段と、当該第2判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、前記第2変位部材を所定回数第3位置に変位させる第2変位部材制御手段と、前記第3通過領域及び前記第4通過領域のいずれかを遊技媒体が通過したことに基づいて、所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、前記第1アウト口を遊技媒体が通過したことを条件に、所定の演出を実行可能にする演出実行手段と、前記第2領域を転動する遊技媒体において、前記遊技価値付与手段による所定の遊技価値の付与の契機となる領域を通過しない遊技媒体を通過させ、前記遊技領域の外部に送り出す第2アウト口と、を備えることを特徴とするものであるが、発射手段、第1通過領域形成部材、第2通過領域、第1変位部材、振分装置、第3通過領域、第4通過領域、第2変位部材、入賞容易機構、第1アウト口、第1判定手段、第1変位部材制御手段、第2判定手段、第2変位部材制御手段、遊技価値付与手段、演出実行手段、第2アウト口、などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
例えば、上述した実施形態においては、保留図柄の色を副制御回路200側の処理で決定しているが、主制御回路100側で保留図柄の色を決定して、その旨を副制御回路200にコマンド送信してもよい。
また、上述した実施形態においては、第2始動口入賞の保留図柄を、遊技者によるタッチセンサ425の操作によって変更できるように構成しているが、第1始動口入賞の保留図柄を、遊技者によるタッチセンサ425の操作によって変更できるように構成してもよいことは言うまでもない。この場合、例えば、中央台板413(図4参照)の左側に形成されている通過口413c(図4参照)を通過する遊技球を検知する通過センサを備え、この通過センサが遊技球を検知する毎にポイントカウンタのポイント値に所定値ずつ加算するように構成してもよい。更に、第1始動口入賞の保留図柄を、遊技者によるタッチセンサ425の操作によって変更できるように構成した場合、図35に示す処理におけるステップS311の処理を削除して、ポイント値が設定値を越えていれば大当り遊技中であってもタッチセンサ425を操作可能にすることが望ましい。これにより、例えば、保留球が4個のときに通常遊技から大当り遊技に移行した場合に、大当り遊技中にタッチセンサ425を操作して、第1始動口入賞に対応する保留図柄が変化するか否かを確かめることが可能になる。仮に、タッチセンサ425の操作によって第1始動口入賞に対応する保留図柄の中に緑色に変化した保留図柄が出現した場合には、時短遊技においてどの時点、例えば、すぐに保留図柄を消化させて、緑色の保留図柄における識別図柄の導出表示を行うとか、時短回数が200回であれば190回を消化して時点で、緑色の保留図柄における識別図柄の導出表示を行うとか、を遊技者が決定することが可能になり、遊技者に新たな興趣を与えることが可能になる。
また、上述した実施形態においては、入賞容易機構424を半円柱形のリブ424aによって形成しているが、それ以外でも、例えば、シャッタ部材422aの表面を波形にしたり微小な突起を付与するなどして遊技球を減速させてもよい。なお、本実施形態においては、入賞容易機構424を用いて遊技球を減速させるものでなくても、右打ちされた遊技球の多くが大入賞口418に入賞し易くできるような機構であれば適用可能である。例えば、ラウンド間インターバルにおいて、遊技球を遊技盤の奥側に迂回させる迂回経路を設け、シャッタ部材が開くタイミングで遊技球を迂回経路から遊技盤の盤面に戻して大入賞口に入賞させるものでもよい。更には、1つの大入賞口上に2つのシャッタ部材を、遊技球の転動経路に沿って並設し、2つのシャッタ部材の間に通路を設け、ラウンド終了時に突出した上流側のシャッタ部材上を通過した遊技球が通路を通過する間にラウンド間インターバルを消化させ、ラウンド間インターバルが終了して2つのシャッタ部材が引き込んだ時に、下流のシャッタ部材側から通路を通過した遊技球を大入賞口に入賞させるものでもよい。
また、イルミアレイ426の光源426bとして複数色のLEDを用意し、潜像426cの表示色を変えることによって、遊技者にタッチセンサ425の操作意欲を喚起させてもよい。
また、上述した本実施形態においては、通常遊技状態における普通図柄ゲームの当り確率は0%なので、通常遊技状態において右打ちしたとしても、普通図柄ゲームの識別図柄が変動することがない。普通図柄ゲームの識別図柄は変動することがなければ、普通電動役物415が動作しないために、第2始動口414bに入賞することはない。つまり、通常遊技状態において右打ちしたとしても、特別遊技状態とはならない。しかも、通常遊技状態において右打ちした場合、一般入賞口419dに入賞による賞球は3球であり、振分装置421は、4球に1球が左方向に振り分けられて一般入賞口419dに入賞するが他の3球はアウト球になるため、左方向に向かった遊技球が全て一般入賞口419dに入賞したとしても戻し率は75%となり、結局、持ち玉が減ることになる。したがって、通常遊技状態において右打ちすることは遊技者に不利となるため、遊技者は、大当り遊技への移行によって持ち玉を増やすことを目指して、第1始動口414aへの入賞を狙って左打ちを行うようになる。
また、上述した本実施形態によれば、第1経路423bを通過した遊技球は、一般入賞口419d及び第3特別アウト口420dのいずれかに入球する場合と、いずれにも入球しない場合とに分けられているが、それに限るものではない。例えば、第3特別アウト口420dを削除し、第1経路423bを通過した遊技球がほぼ100%一般入賞口419dに入賞するように一般入賞口419dを配置してもよい。この場合、4個の遊技球の発射に対して一般入賞口419dに入球した場合の賞球が3個であるため、大当り遊技状態において右打ちすることによる大当り遊技による遊技者の持ち玉の増加数は、仮に、大当り遊技状態において、遊技領域41に発射した全ての遊技球が大入賞口418に入賞した場合における増加数に近くなるが、越えることはない。
また、上述した本実施形態によれば、イルミアレイ426は、保留図柄を変化させるためのタッチセンサ425のタッチ示唆に用いられているが、それに限らず、演出用の識別図柄の変動中におけるボタン操作に関わる演出に使用してもよい。例えば、演出ボタン16(図1参照)の操作によって演出を変化させて大当り期待度を上昇させるという演出パターンに、タッチセンサ425のタッチ示唆を含め、イルミアレイ426によるタッチ示唆の態様とタッチセンサ425の操作によって演出を変化させて大当り期待度を上昇させてもよい。
また、液晶表示装置50の表示領域51に、現在変動中の識別図柄に対応する保留図柄を表示する箇所を設け、特定の変動演出中にタッチ示唆を実行し、タッチセンサ425をタッチしたときに演出の期待度に応じて保留図柄の色を変化させるようにしてもよい。なお、タッチセンサ425の使用方法は演出ボタン16と同様としてもよい。
また本実施形態において、図10によれば、イルミアレイ426の光源426bとして1つのLEDランプが導光板426aの側方に配置されているが、それに限らず、複数のLEDランプを導光板426aの側部に並べて配置してもよい。これにより、例えば、複数のLEDランプを順番に点灯させることによって、光が流れるような演出表示を行うことが可能になる。更に、保留図柄が変化する可能性が低い場合には一斉点灯を行い、保留図柄が変化する可能性が高い場合又は大当り期待度が高い保留図柄に変化する場合には順番に点灯させるというように、イルミアレイ426による演出を選択可能にしてもよい。
また、上述した本実施形態において、図29、図30のフローチャートによれば、サブCPU201が、メインCPU101の処理によって先読み予告を行うと決定した変動パターンに対応する保留図柄の表示色を白色、青色、黄色のいずれかにするかを決定した後、緑色にする保留図柄を決定し、その保留図柄に保留図柄変更可能フラグを関連付けている。そして、タッチセンサ425が操作された場合に、保留図柄変更可能フラグを関連付けている保留図柄を緑色に変更している。しかし、タッチセンサ425の操作によって保留図柄を変化させる処理は、上述した処理に限るものではない。
例えば、最初に、保留図柄の表示色を白色、青色、黄色、緑色のいずれかにするかを決定した後に、実際に液晶表示装置50の表示領域51に表示する保留図柄の表示色を決定する。この際、最初に決定した本来の表示色よりも下位の表示色を実際に表示させるように決定し、下位の表示色の保留図柄を液晶表示装置50に表示させる。そして、タッチセンサ425が操作された場合に、下位の表示色を最初に決定した本来の表示色に変化させてもよい。この例について、図43及び図44を参照しながら本実施形態の変形例として詳細に説明する。
[変形例]
本実施形態の変形例は、図29、図30のフローチャートの代わりに図43のフローチャートに示す処理を、図34のフローチャートの代わりに図44のフローチャートに示す処理をサブCPU201に実行させるものである。他の処理は、上述した実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図43において、ステップS254において、保留図柄の表示色を決定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、メインCPU101の処理によって先読み予告を行うと決定しない変動パターンに対応する保留図柄の表示色を白色に設定し、メインCPU101の処理によって先読み予告を行うと決定する変動パターンに対応する保留図柄は青色、黄色及び緑色のいずれかに設定する。保留図柄の表示色を青色、黄色及び緑色のいずれにするかについては、サブCPU201が、基本表示色決定用テーブル(図示せず)を参照し、乱数抽選によって乱数値を取得し、この乱数値と表示色設定用判定値とを比較することにより表示色を決定する処理を行う。なお、緑色は、後述するタッチセンサ425の操作によって変化する保留図柄の表示色である。
ここで、変形例において使用する基本表示色決定用テーブルについて説明する。基本表示色決定用テーブルは、上述した実施形態と同様に、演出パターンに、保留図柄の表示色を決定するための表示色設定用判定値となる乱数値の範囲と、表示色設定用判定値に対応する保留図柄の表示色と、が関連付けられたものであり、プログラムROM202に記憶されている。
ここで、表示色設定用判定値に対応する保留図柄の表示色は青色、黄色及び緑色の3色であり、表示色設定用判定値となる乱数値の範囲は、青色、黄色及び緑色のいずれかを選択するように振り分けられている。具体的に、演出パターンに対応する演出内容の大当り信頼度が低い場合には、青色が選択され易く、次に黄色が選択され易く、緑色が最も選択され難く設定されるように、表示色設定用判定値となる乱数値の範囲が設定されている。更に、大当り信頼度が大きい演出内容となるほど、青色に対応する乱数値の範囲が小さく、黄色又は緑に対応する乱数値の範囲が大きくなり、大当り信頼度が最も高い演出内容の場合には、緑が最も選択され易く、次に黄色が選択され易く、青色が最も選択され難く設定されるように、表示色設定用判定値となる乱数値の範囲が設定されている。したがって、本実施形態の変形例においては、白色、青色、黄色、緑色の順で大当り期待度が上位となる。
そして、サブCPU201が乱数抽選によって取得した乱数値が、青色に対応する表示色設定用判定値の場合には、保留図柄の表示色が青色に設定され、黄色に対応する表示色設定用判定値の場合には、保留図柄の表示色が黄色に設定され、緑色に対応する表示色設定用判定値の場合には、保留図柄の表示色が緑色に設定される。このように設定された保留図柄の表示色は、本来の保留図柄の表示色としてワークRAM203の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS255の処理を移す。
ステップS255において、ステップS254で表示色を設定した保留図柄が第2始動口入賞に対応する保留図柄であるか否かを判定する処理を行う。この処理は、図29に示すステップS252の処理と同様の処理であって、サブCPU201は、先読み予告決定コマンドが第1変動パターン記憶領域に記憶されているか第2変動パターン記憶領域に記憶されているかによって、第2始動口入賞による保留図柄か否かを判別する。サブCPU201が第2始動口入賞による保留図柄であると判定する場合には、ステップS256に処理を移し、第2始動口入賞による保留図柄であると判定しない場合には、ステップS257に処理を移す。
ステップS256において、実際に表示させる保留図柄の表示色を設定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、液晶表示装置50の表示領域51に実際に表示させる保留図柄の表示色を設定する処理を行う。具体的に、サブCPU201は、ステップS254で設定した保留図柄の表示色(表示色を変えない)又はその表示色よりも下位の表示色を、実際に表示させる保留図柄の表示色として設定する。本実施形態の変形例においては、白色、青色、黄色、緑色の順で上位の表示色となるため、緑色が最上位の表示色となり、緑色の下位色は、白色、青色、黄色となる。同様に、黄色の下位色は、白色、青色となり、青色の下位色は、白色となり、白色が最下位の表示色となる。
実際に表示させる保留図柄の表示色を、ステップS254で設定した保留図柄の表示色(表示色を変えない)又はその表示色よりも下位の表示色とするかについては、サブCPU201が、実際表示色決定用テーブル(図示せず)を参照し、乱数抽選によって乱数値を取得し、この乱数値と実際表示色設定用判定値とを比較することにより表示色を決定する処理を行う。この処理が終了したには、ステップS257に処理を移す。
ここで、実際表示色決定用テーブルについて説明する。実際表示色決定用テーブルにおいては、ステップS254で設定される保留図柄の本来の表示色、つまり、緑色、黄色、青色に応じて、液晶表示装置50の表示領域51に実際に表示させる保留図柄の表示色を決定するために使用される実際表示色設定用判定値となる乱数値の範囲が設定されている。実際表示色決定用テーブルは、大当りとなる演出パターンの場合に参照される大当り実際表示色決定用テーブルと、大当り以外の演出パターンの場合に参照される大当り以外実際表示色決定用テーブルとからなる。
大当り実際表示色決定用テーブルによれば、例えば、ステップS254で設定した保留図柄の本来の表示色が緑色であれば、緑色(表示色を変えない)に対応する乱数値の範囲、黄色に対応する乱数値の範囲、青色に対応する乱数値の範囲、白色に対応する乱数値の範囲が設定されている。ステップS254で設定した保留図柄の表示色が黄色であれば、黄色(表示色を変えない)に対応する乱数値の範囲、青色に対応する乱数値の範囲、白色に対応する乱数値の範囲が設定されている。ステップS254で設定した保留図柄の表示色が青色であれば、青色(表示色を変えない)に対応する乱数値の範囲、白色に対応する乱数値の範囲が設定されている。なお、ステップS254で設定した保留図柄の表示色が白色であれば、白色が実際に表示させる保留図柄の表示色に設定される。
大当り以外実際表示色決定用テーブルは、大当り実際表示色決定用テーブルにおける、保留図柄の本来の表示色が緑色に対応する青色に対応する乱数値の範囲が設定されていない点で、大当り実際表示色決定用テーブルと異なっている。
つまり、本実施形態の変形例においては、大当り実際表示色決定用テーブルにあって、大当り以外実際表示色決定用テーブルにない設定が含まれており、本来の表示色が緑色の場合に実際の表示色として青色が選択される設定は、大当り実際表示色決定用テーブルのみに含まれている。このため、最初に保留図柄が青色であり、タッチセンサ425の操作によって保留図柄が緑色に変わった場合には、大当り確定となる。
図44のフローチャートに示す処理は、図34のフローチャートにおけるステップS303の処理の代わりにステップS304の処理を入れたものである。
ステップS304において、保留図柄の本来の表示色のデータをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS254の処理で設定され、ワークRAM203に記憶されている保留図柄の表示色のデータをワークRAM203の送信用の所定領域にセットする処理を行う。ワークRAM203のセットされた本来の保留図柄の表示色のデータは、図25に示すステップS213の処理によって、表示制御回路210に送信される。表示制御回路210は、受信した保留図柄の表示色のデータに基づいて、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)に、ステップS254の処理で設定した本来の表示色の保留図柄を表示させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態の変形例によれば、保留図柄の表示色を、本来の表示色よりも下位の表示色を先に液晶表示装置50の表示領域51に表示し、タッチセンサ425が操作された場合に、下位の表示色を本来の表示色に変化させている。このため、タッチセンサ425の操作により、遊技者には、保留図柄が下位の表示色から上位色の表示色に変化したように見えるため、大当りへの期待感を増幅させることが可能になる。具体的に、タッチセンサ425の操作前と操作後の保留図柄の表示色は、白から白、白から青、白から黄、白から緑、青から黄、青から緑、黄から緑、などに変化する。
また、本実施形態の変形例において、本来の表示色が緑色の場合に実際の表示色として青色が選択される設定は、大当り実際表示色決定用テーブルのみに含まれており、言い替えれば、保留図柄の最初の表示色が青色であり、タッチセンサ425の操作により保留図柄が緑色に変化した場合には大当り確定となる。このように、特定の色の変化については、大当りの場合にしか決定されないように設定することも可能である。更に言えば、保留図柄の最初の表示色が白色又は黄色であり、タッチセンサ425の操作により保留図柄が緑色に変化した場合にはハズレの場合もあり得る。
なお、上述した本実施形態及び変形例においては、メインCPU101において、先読み予告(保留球予告)を行うか否かを決定し、サブCPU201において、保留図柄の表示色を決定し、更にタッチセンサ425の操作によって変化させる対象となる保留図柄及びその表示色を決定しているが、それに限るものではない。例えば、メインCPU101において、先読み予告(保留球予告)を行うか否かを決定するとともに、タッチセンサ425の操作によって変化させるか否かを決定し、その結果をサブCPU201に送信し、サブCPU201が、先読み予告を行う保留図柄の表示色及びタッチセンサ425が操作された場合の表示色を適宜決定してもよい。更には、メインCPU101において、先読み予告(保留球予告)を行うか否かを決定し、更に、先読み予告を行うと決定した保留球に対応する保留図柄の表示色を決定するとともに、タッチセンサ425の操作によって変化させるか否かを決定し、その結果をサブCPU201に送信する。そして、サブCPU201が、タッチセンサ425の操作によって変化させる保留図柄の表示色を決定してもよい。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
[付記1]
付記1のパチンコ遊技機1は以下の通りである。
[背景技術]
パチンコ遊技機として、遊技盤の下部に2つの大入賞口が並べて配置され、更に、2つの大入賞口の上部における盤面の左側と右側の領域にそれぞれ始動口と一般入賞口とが配置されてなる入賞領域が形成された遊技機が開示されている(特許文献1を参照)。この遊技機によれば、左側あるいは右側の入賞領域に遊技球が入球した場合及び2つの大入賞口のいずれかに遊技球が入球した場合に、遊技者は賞球を獲得することができる。また、特許文献1の遊技機では、左側の始動口に入賞した場合と右側の始動口に入賞した場合において互いに異なる所定の演出が実行される。なお、いずれの入賞領域及び大入賞口にも入球しなかった遊技球は、遊技盤の下部に形成されているアウト口を通って外部に送り出され、遊技盤の裏側に配置された回収装置に回収される。
更に、上記の特許文献1の遊技機では、遊技盤の左側の遊技領域に遊技球を発射して、左側の始動口への入球を狙う遊技と、遊技盤の右側の遊技領域に遊技球を発射して、右側の始動口への入球を狙う遊技と、が実行可能である。ここで、特許文献1の遊技機における、左側の始動口又は右側の始動口への入球を契機に実行される双方の遊技は、実質的に同じ性能を有する遊技であり、遊技者に不利益を与えることはない。このため、上記の特許文献1の遊技機においては、例えば、右側の遊技領域に遊技球を発射する遊技を実施したからと言って、演出が異なる以外は遊技者に対して特別の興趣を与えるものではない。
また、上記の特許文献1の遊技機では、普通電動役物及び作動口が、遊技盤の左側に配置されている。普通電動役物は、所謂、電動チューリップと称される装置であり、一対の羽根部材を開閉させて、遊技球を始動口に通過させ易い開放状態と、通過させ難い閉鎖状態とに切り替えるものである。普通電動役物の羽根部材は、作動口への遊技球の通過を契機とする羽根部材を開閉させるか否かの判定結果に応じて開閉される。特許文献1の遊技機では、特別遊技の終了後に普通電動役物が開放し易い状態(所謂、電チューサポート)となり、この状態は、次回の特別遊技状態への移行、又は識別図柄が100回変動するまで継続される。このため、特別遊技状態を終了した後は、上述したように、普通電動役物及び作動口が遊技盤の左側に配置されていることから、遊技盤の左側の遊技領域に遊技球を発射する遊技の方が遊技者にとって有利となる。
しかし、遊技盤の左側の遊技領域に遊技盤に打ち出された遊技球は、様々な経路を通りながら流下するため、入賞領域を通過することや大入賞口に入球することなく、そのままアウト口を通って外部に送り出される遊技球も少なくない。
そこで、従来、遊技盤の右側の下部に大入賞口を配置し、遊技者が遊技盤の右側の領域に遊技球を強めに打ち込んだ場合に、遊技球が大入賞口に向かいやすくなるように遊技球の流下経路を設定した遊技機が提案されている。更に、この流下経路に、作動口及び普通電動役物を配置した遊技機が提案されている。
これにより、通常の遊技状態においては遊技盤の左側の領域に遊技球を打ち込み、特別遊技状態へ移行した場合に遊技球を打ち込む領域を遊技盤の右側の領域に切り替えることによって(所謂、右打ち)、遊技球が大入賞口に入球することにより、賞球が獲得しやすくなる。しかもアウト球を少なくすることが可能になるため、結果として、特別遊技状態においてより多くの賞球を獲得することが可能になる。また、電チューサポート中においては、作動口及び普通電動役物に入球し易くなるため、識別図柄の変動停止が連続的に繰り返されるようになり、結果として、電チューサポート中における遊技時間を短縮することが可能になる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2007−97913号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
上記の遊技盤の右側の下部に大入賞口を配置した遊技機によれば、特別遊技状態において大入賞口が閉鎖されている時に大入賞口付近を通過した遊技球は、そのままアウト口を通過するようになる。ここで、右打ちで遊技を進めている際に、遊技領域において遊技球が転動できる範囲は限られており、例えば、一般入賞口に遊技球が入球することはほとんどない。言い換えれば、遊技者は、特別遊技状態において、賞球の可能性がない遊技球を若干数消費することになる。このため、遊技者は、無駄に遊技球を消費させられた気持ちになり、興趣の低下につながるおそれがある。
そこで、遊技者の中には、大入賞口が閉鎖した時に遊技球の発射を停止し、大入賞口が開放した時に遊技球の発射を再開するという打ち方を行う者もいる。しかし、このような打ち方を行ったとしても、大入賞口が閉鎖した時点で既に数個の遊技球が遊技盤に発射されており、このような遊技球はアウト口を通過することになる。このため、遊技者は数個であっても無駄に遊技球を消費させられた気持ちになり、興趣の低下につながるおそれがある。
また、電チューサポート中において、遊技機によっては遊技球が作動口を通過しにくい場合や、普通電動役物が開放しても羽根に遊技球が乗りにくい場合があり得る。このような場合、変動し易いはずの識別図柄が変動し難くなり、しかも、始動口や一般入賞口への入球による賞球が獲得できないため、所持している遊技球の減り具合が顕著になることから、右打ちによって無駄に大量の遊技球を消費させられた気持ちになり、一層の興趣の低下につながるおそれがある。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、遊技者が、通常の遊技における遊技媒体を打ち出す領域とは異なる所定領域に遊技媒体を発射した場合に、遊技者に対して何らかの見返りを与えることによって、興趣の低下を防止することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。本発明の遊技機(例えば、後述のパチンコ遊技機1等)は、遊技媒体が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域41等)を有する遊技盤(例えば、後述の遊技盤40等)と、前記遊技領域が有する互いに異なる第1領域(例えば、遊技領域41の右側領域)と第2領域(例えば、遊技領域41の左側領域)に遊技媒体を打ち分けるように、遊技媒体の発射強度を調整しながら前記遊技領域に遊技媒体を発射することが可能な発射手段(例えば、後述の発射装置20等)と、前記第1領域における所定領域に発射された遊技媒体が通過可能な第1通過領域を形成する第1通過領域形成部材(例えば、後述の球通過検出器416等)と、前記第1通過領域を通過した遊技媒体が通過可能な第2通過領域(例えば、後述の第2始動口414b等)と、当該第1通過領域形成部材とともにユニット化され、かつ、前記第2通過領域への遊技媒体の通過を容易にする第1位置、及び前記第2通過領域への遊技媒体の通過を困難にする第2位置のいずれかに変位可能な第1変位部材(例えば、後述の普通電動役物415等)と、前記第2通過領域を通過しない遊技媒体の受け入れが可能であって、受け入れた遊技媒体をそれぞれ異なる方向へ遊技媒体を案内する第1経路及び第2経路のうち、いずれかの経路に遊技媒体を振り分ける振分装置(例えば、後述の振分装置421等)と、前記第1経路に振り分けられた遊技媒体が通過可能な第3通過領域(例えば、後述の一般入賞口419d等)と、前記第2経路に振り分けられた遊技媒体が通過可能な第4通過領域(例えば、後述の大入賞口418等)と、前記第2経路に振り分けられた遊技媒体が転動可能であり、かつ、前記第4通過領域への遊技媒体の通過を容易にする第3位置、及び前記第4通過領域への遊技媒体の通過を困難にする第4位置のいずれかに変位可能な第2変位部材(例えば、後述のシャッタ装置422等)と、当該第2変位部材が前記第4位置にある場合に前記第2変位部材の上部を通過する遊技媒体が、前記第2変位部材の前記第4位置から前記第3位置への変位の際に、前記第4通過領域側に移動することを容易にする入賞容易機構(例えば、後述の入賞容易機構424等)と、前記第4通過領域を通過しない遊技媒体を通過させ、前記遊技領域の外部に送り出す第1アウト口(例えば、後述の第1特別アウト口420b等)と、前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記第1変位部材を前記第1位置に変位させるか否かの判定を行う第1判定手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、前記第1判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、前記第1変位部材を前記第1位置に変位させる第1変位部材制御手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記第2変位部材を前記第3位置に変位させるか否かの判定を行う第2判定手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、当該第2判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、前記第2変位部材を所定回数第3位置に変位させる第2変位部材制御手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、前記第3通過領域及び前記第4通過領域のいずれかを遊技媒体が通過したことに基づいて、所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、後述の払出装置71等)と、前記第1アウト口を遊技媒体が通過したことを条件に、所定の演出を実行可能にする演出実行手段(例えば、後述のサブCPU201等)と、前記第2領域を転動する遊技媒体において、前記遊技価値付与手段による所定の遊技価値の付与の契機となる領域を通過しない遊技媒体を通過させ、前記遊技領域の外部に送り出す第2アウト口(例えば、通常アウト口420a等)と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、所定領域(例えば、遊技領域の右側の領域)に発射された遊技媒体の中で、遊技価値付与手段による所定の遊技価値の付与に関係していない遊技媒体は第1アウト口を通過することになるが、この第1アウト口を遊技媒体が通過することを条件として、所定の演出を実行することが可能になる。特に、第2変位部材制御手段が第2変位部材を所定回数第3位置に変位させる制御を実行している状態(例えば、特別遊技状態)においては、第2変位部材を転動する遊技媒体の転動速度が入賞容易機構によって減速するため、第2変位部材上の遊技媒体が第1アウト口側に移動しにくくなり、第2変位部材上に遊技媒体が移動している最中に第2変位部材が第3位置に変位した場合には、第2変位部材上の遊技媒体が第4通過領域に移動するようになる。また、第1変位部材制御手段が第1変位部材を第1の位置に変位させ易くする制御を実行している状態(例えば、時短状態)においては、第1通過領域を通過した遊技媒体において、第2通過領域を通過できずかつ振分装置によって第2経路に振り分けた遊技媒体が第1アウト口を通過することになる。このように、所定領域(遊技領域の右側の領域)に発射された遊技媒体の中で、第1アウト口まで到達する遊技媒体の数が絞られることから所定の演出が実行されにくくなり、所定の演出が実行されるか否かの興趣を遊技者に与えることが可能になる。
したがって、遊技者が遊技領域の右側の領域に遊技媒体を発射した場合に、遊技者に対して何らかの見返りを与えることが可能になり、興趣の低下を防止することが可能な遊技機を提供できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記振分装置は、前記第1通過領域形成部材及び前記第1変位部材を有するユニット体に対して着脱自在であり、前記ユニット体に装着した状態で前記遊技盤に設置されることを特徴とする。
上記構成によれば、第1通過領域形成部材及び第1変位部材を1つのユニットとし、このユニットに対して振分装置を着脱自在として構成することが可能となり、遊技盤への取付、取外やメンテナンスにかかる作業が容易になる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記第1アウト口を通過した遊技媒体数に基づいて、所定の演出を実行可能にするか否かを判定する演出判定手段(例えば、後述のサブCPU201等)を更に備え、前記演出実行手段は、前記演出判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、所定の演出を実行可能にすることを特徴とする。
上記構成によれば、所定領域(遊技領域における右側の領域)に遊技媒体を発射して遊技を進行させる遊技状態(例えば、大当り遊技状態や時短状態)において、第1アウト口まで到達する遊技媒体の数によって所定の演出が実行されるか否かが決定される。これにより、遊技媒体が第1アウト口を通過するか否かを見るために、第1アウト口を注目しようとする遊技者の気持ちを喚起させることが可能になる。
したがって、遊技者が遊技領域における右側の領域に遊技媒体を発射した場合に、遊技者に対して何らかの見返りを与えることが可能になり、興趣の低下を防止することが可能な遊技機を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者が所定領域に遊技媒体を発射した場合に、遊技者に対して何らかの見返りを与えることによって、興趣の低下を防止することを可能にした遊技機を提供することが可能になる。
[付記2]
付記2のパチンコ遊技機1は以下の通りである。
[背景技術]
パチンコ遊技機として、遊技盤の2つの始動口が並べて配置されており、これら2つの始動口のいずれかに遊技媒体を振り分ける振分装置を備えた遊技機が提案されている(特許文献1を参照)。この遊技機によれば、左側の始動口より右側の始動口への入球を契機とした大当りの方が、ラウンド数が多くなる可能性が高いことから、右側の始動口の方が有利に設定されており、振分装置によって比較的不利な左側の始動口と比較的有利な右側の始動口とに対して交互に遊技媒体を振り分けている。
また、近年、遊技盤における右側領域に振分装置を配置し、右側領域に打ち出された遊技球を、大入賞口に向かう経路と、一般入賞口に向かう経路とに振り分ける機能を備えた遊技機が登場している。このような機種によれば、大入賞口が閉鎖されているインターバル時間にアウト球として消費された分の遊技球が、一般入賞口の入球による賞球によって補われることにより、結果として、多くの賞球を獲得することが可能になる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015−6216号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、上述した遊技機によれば、振分装置による遊技球の振り分けによって、遊技者にとって有利な場合と、不利な場合とが生じるようになり、遊技者にとって有利か否かは振分装置の状態を見ることによって判別可能である。
前者の特許文献1の遊技機の場合には、発射した遊技球が振分装置まで到達するとは限らないため、例えば、所持している遊技球がなくなった時点で、比較的未練なく遊技を終了することができる。しかし、後者の遊技機の場合には、発射した遊技球が振分装置まで到達する可能性が高いため、仮に、通常の遊技状態において、振分装置が一般入賞口に向かう経路に振り分ける態様になっている場合には、遊技球を1、2球、右側領域に打ち込むことによって、一般入賞口に入球する可能性が高い。
このため、所持している遊技球がなくなった時点で、振分装置が一般入賞口に向かう経路に振り分ける態様になっていた場合には、遊技者の中には、遊技の終了することに未練を感じる者もいる。また、遊技機が前述した状態のまま遊技を終了することは、同じ遊技機で遊技を始める次の遊技者に対して、有利な状態を無条件で譲り渡すことにつながる。このため、遊技者の中には、見知らぬ遊技者に対して有利な状態を無条件で譲り渡すことに抵抗を感じる者もいる。
そこで、所持している遊技球が少なくなった時点で、振分装置の状態を確認することが考えられる。しかし、振分装置の状態を確認するためには、振分装置において実際に遊技球を振り分けている振分部材の角度や経路に対する位置関係を確認する必要があり、遊技を終了しようとする直前にこれらを確認することは、遊技者にとって煩わしい作業となる。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機(例えば、後述のパチンコ遊技機1等)は、遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、後述の遊技盤40等)と、遊技領域の特定部位に転動した遊技媒体が通過可能な第1経路と、遊技領域の前記特定部位に転動した遊技媒体が通過可能な第2経路と、前記遊技盤における前記特定部位に配置され、少なくとも前記第1経路及び前記第2経路を含む複数の経路に遊技媒体を振り分ける振分部材(例えば、後述の振分ドラム501等)、及び遊技媒体を受け入れた場合に前記第1経路に振り分けることを示唆する示唆部(例えば、後述のシール508等)を備える振分装置(例えば、後述の振分装置421等)と、前記第1経路に振り分けられた遊技媒体が通過可能な特定通過領域と、当該特定通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、後述の払出装置71等)と、を備え、前記振分部材は、遊技媒体を受け入れた場合に前記第1経路に振り分ける第1受入態様と、遊技媒体を受け入れた場合に前記第2経路に振り分ける第2受入態様と、を含む複数の受入態様のいずれかに切り替えることが可能であり、前記示唆部は、前記振分部材が前記第1受入態様の場合には、視認容易な視認容易位置に配置され、前記振分部材が前記第2受入態様の場合には、視認困難な視認困難位置に配置されることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者は、示唆部を視認することによって、振分部材が第1受入態様か否かを容易に認識することが可能になる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記振分部材(例えば、後述の振分ドラム501等)は、略円柱型の本体(例えば、後述のドラム本体501a等)と、当該本体の円周面に前記本体の中心軸に沿って延びるように形成され、一端側が閉鎖されかつ他端側が開放された溝状の第1受入部(例えば、後述の左受け部501g等)と、前記本体の円周面に前記本体の中心軸に沿って延びるように形成され、他端側が閉鎖されかつ一端側が開放された溝状の第2受入部(例えば、後述の右受け部501h等)と、を有し、前記振分装置(例えば、後述の振分装置421等)は、前記振分部材の中心軸上に固定される回転軸(例えば、後述の振分軸502等)と、前記振分部材が回転可能に前記回転軸の両端部を軸支する軸受け部(例えば、後述の軸受け部500f等)を有し、前記遊技盤に固定されるベース(例えば、後述のべース500等)と、遊技媒体が通過する毎に回転する前記振分部材を、所定の受入態様に切り替えた状態で保持する保持機構(例えば、後述の第1カムロック504、第2カムロック505及びバネ部材506等)と、を更に備え、前記遊技盤に固定された場合に、前記振分部材における円周面の一部が遊技者に視認可能になり、前記振分部材が前記第1受入態様の場合には、前記第1受入部が遊技媒体を受け入れ可能な状態になり、前記第1受入部が受け入れた遊技媒体は前記第1経路に振り分けられ、前記振分部材が前記第2受入態様の場合には、前記第2受入部が遊技媒体を受け入れ可能な状態になり、前記第2受入部が受け入れた遊技媒体は前記第2経路に振り分けられることを特徴とする。
上記構成によれば、保持機構が有する係合部材と被係合部材との係合、及び係合解除が行われる振分部材の回転によって、規則的に第1受入態様となるとともに、遊技者は振分部材の回転を視認することができる。このため、遊技者は、あと何個発射すれば、振分部材が第1受入態様になるか予測することが可能になる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記振分部材(例えば、後述の振分ドラム501等)は、前記本体(例えば、後述のドラム本体501a等)に形成され、軸方向視した場合に十字形に延びる4枚の羽根部(例えば、後述の羽根部501f等)を有し、前記第1受入部(例えば、後述の左受け部501g等)及び前記第2受入部(例えば、後述の右受け部501h等)は、隣り合う前記羽根部の間に形成され、前記羽根部における前記本体から延びる長さは、球状の遊技媒体の直径より小さいことを特徴とする。
上記構成によれば、羽根部における本体から延びる長さが球状の遊技媒体の直径より小さいため、例えば、2個の遊技媒体が互いに接触した状態で振分装置に流下した場合、下方の遊技媒体が振分部材を通過して振分部材を90度回転させるまでの間に、当該羽根部が上方の遊技媒体に接触する機会が低減される。これにより、例えば、遊技媒体が保護ガラスと羽根部の先端との間に挟まってしまい(所謂、球ガミ)、遊技媒体が流下しないといった不具合の発生を低減することができる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記振分部材(例えば、後述の振分ドラム501等)は、透光性を有する部材からなり、前記示唆部(例えば、後述のシール508等)は、前記振分部材の内部に取り付けられ、前記振分部材が前記第1受入態様の場合に、前記示唆部が遊技者側に配置されることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者は、透光性を有する部材からなる振分部材の内部を視認し得るとともに示唆部を容易に視認することが可能になる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、最良な状況で遊技を終了することを可能にする遊技機を提供できる。
[付記3]
付記3のパチンコ遊技機1は以下の通りである。
[背景技術]
パチンコ遊技機として、保留記憶手段に保留記憶された情報の先読みを行い、演出用の表示装置等を用いて大当りの信頼度を予告する先読み予告を行っている機種がある。先読み予告としては、演出用の表示装置等に表示される保留図柄を変化させることによって識別図柄が変動する前に大当りの信頼度を報知する、所謂、保留球予告や、背景や識別図柄の変動態様等を大きく切り替える、所謂、ゾーン演出等がある。
更に、近年において、演出制御手段において、先読み情報演出制御手段が、所定の有効期間に遊技球が開閉式の特別アウト口に入った信号をアウト球検知スイッチから受けた場合に、保留されている1又は複数の乱数値についての判定結果に関する先読み情報を報知する演出を演出手段に実行させる遊技機が提案されている(特許文献1を参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011−30834号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上述した遊技機においては、遊技者の意思に関係なく先読み予告が実行され、大当りの信頼度が遊技者に報知されてしまう。このため、遊技者に参加している感覚を与えることができず、十分に興趣の向上を図ることが困難である。
例えば、従来、保留図柄の色を変化させ、表示色によって大当りの信頼度を報知する保留球予告がある。ここで、大当りの信頼度の低い表示色の保留図柄が表示された場合、遊技者によっては、大当りの信頼度が低いにもかかわらず長い演出を見せられる可能性があると、識別図柄の変動前に感じてしまう者もいる。このため、遊技者の中には、先読み予告が実行されることに煩わしさを感じる者が出てくる可能性も否定できない。
一方、このような遊技者の中には、先読み予告に対して、大当りの信頼度についてより確かな情報を得らえるのであれば、ボタン操作等を行うなど遊技に積極的に参加することを望む者もいる。しかし、前述したように、遊技者の意思に関係なく先読み予告が実行されるため、遊技者が遊技に積極的に参加したい時に参加できない、という問題点がある。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、遊技者に対して先読み予告の選択権を与え、遊技者が遊技に積極的に参加している感覚を喚起させることにより、遊技の興趣の向上が図れる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機は、遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、後述のパチンコ遊技機1等)と、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、後述のタッチセンサ425等)と、前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域における所定の領域に発射された遊技媒体を前記遊技領域の外部に送り出す特別アウト口(例えば、後述の第1特別アウト口420b等)と、当該特別アウト口を通過した遊技媒体を検知するアウト口検出センサ(例えば、後述の第1、第2アウト球検出センサ117a、117b等)と、当該アウト口検出センサの検知結果に基づいて、遊技者による前記操作手段の操作を有効化するか否かの判定を行う有効化判定手段(例えば、後述のサブCPU201等)と、当該有効化判定手段が肯定の判定をしたことに基づいて、遊技者による前記操作手段の操作が有効化されていることを報知する報知手段(例えば、後述のイルミアレイ426等)と、遊技媒体が前記遊技領域に設けられた始動領域を通過したことを条件に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態へ移行するか否かを判定するための判定情報を取得する情報取得手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、前記情報取得手段で取得された前記判定情報を最大設定数まで順次保留する保留記憶手段(例えば、後述のメインRAM103等)と、前記保留記憶手段に記憶されている前記判定情報に基づいて、前記保留記憶手段に記憶された順番に前記特別遊技状態へ移行するか否かの大当り判定を行う大当り判定手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、当該大当り判定手段の判定結果に応じて、識別図柄を変動及び停止表示する図柄表示手段(例えば、後述の液晶表示装置50等)と、前記保留記憶手段に記憶されている1又は複数の前記判定情報に基づいて、前記大当り判定手段による大当り判定前に前記大当り判定を行う事前判定手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、前記保留記憶手段に記憶されている1又は複数の前記判定情報に基づいて、所定の予告を実行するか否かの判定を行う予告実行判定手段(例えば、後述のメインCPU101等)と、当該所定の予告を実行する演出手段(例えば、後述の液晶表示装置50等)と、前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、後述のサブCPU201等)と、を備え、前記演出手段は、前記遊技媒体が前記始動領域を通過する毎に、前記保留記憶手段に保留された前記判定情報の保留数を示す保留図柄を表示し、前記演出制御手段は、有効化された状態の前記操作手段が操作された場合に、前記事前判定手段の判定結果及び前記予告実行判定手段の判定結果に応じて、前記保留図柄の表示態様を変更することを特徴とする。
上記構成によれば、遊技媒体の特別アウト口通過に基づいて、遊技者による操作手段の操作を有効化するか否かが決定され、操作手段の操作が有効な場合にはその旨報知手段によって報知され、遊技者が操作手段を操作することにより、所定の予告(先読み予告)が実行される。このため、遊技者は、操作手段の操作が有効である旨が報知されている間は、先読み予告を行うか否かを遊技者の意思で決定することが可能になり、例えば、操作手段を操作することによって行われた先読み予告により、大当り信頼度が高い保留球を確認することが可能になる。
このように、遊技者に対して先読み予告の選択権を与え、遊技者が遊技に積極的に参加している感覚を喚起させることにより、遊技の興趣の向上が図れる遊技機を提供することが可能になる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記アウト口検出センサが遊技媒体を検知する毎に、予め設定したポイント数を加算するポイント加算手段(例えば、サブCPU201等)を有し、前記有効化判定手段(例えば、サブCPU201等)は、前記ポイント加算手段によって加算された合計のポイント数が予め設定された有効化判定値を越えた場合に、遊技者による前記操作手段(例えば、後述のタッチセンサ425等)の操作を所定の期間において有効にすることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技媒体の特別アウト口通過が多いほどポイントが加算され、操作手段を操作可能な状態に近づけることが可能になる。これにより、遊技者に対して遊技媒体が特別アウト口を通過したか否かを確かめる楽しみを与えることが可能になり、従来、遊技の興趣に寄与していなかったアウト球に対して興趣を与えることが可能になる。
このように、遊技者に対して斬新な興趣を与えることを可能にする遊技機を提供することが可能になる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記操作手段(例えば、後述のタッチセンサ425等)は、前記遊技盤に配置され、遊技者の操作を検知する非接触式センサからなり、前記報知手段(例えば、後述のイルミアレイ426等)は、前記非接触式センサが配置された部位に少なくとも一部が重なるように配置されることを特徴とする。
上記構成によれば、操作手段が操作可能であることの表示態様に興趣を持たせることが可能になり、遊技者に対して操作手段を操作しようとする意欲を喚起させることが可能になる。このように、遊技者に対して先読み予告の選択権を与え、遊技者が遊技に積極的に参加している感覚を喚起させることにより、遊技の興趣の向上が図れる遊技機を提供することが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技者に対して先読み予告の選択権を与え、遊技者が遊技に積極的に参加している感覚を喚起させることにより、遊技の興趣の向上が図れる遊技機を提供することが可能になる。