JP2017093018A - リラクタンスモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】効率を高めることができるとともに、磁束量の変化に起因して発生する騒音を抑制することができるリラクタンスモータを提供する。【解決手段】回転子120には、周方向に沿って延在する複数のスリット(フラックスバリア)131〜134が径方向に沿って配置されているスリットグループ(フラックスバリアグループ)が、周方向に沿って配置されている。スリット131〜134によって、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有する複数の磁路151〜154が形成される。回転子120の外周面121は、周方向に隣接するスリットの間の周方向中央部と回転中心Oを結ぶ第1の線Aと交差し、外周側に飛び出ている突形状を有する外周部分121aが接続されて構成されている。外周部分121aは、第1の線A上であって、回転中心Oより外周部分121a側に離れた点Tを中心点とする半径R2の円弧形状に形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、リラクタンスモータに関し、特に、リラクタンスモータの効率を高める技術に関する。
近年、圧縮機の圧縮機構部、車両、車両に搭載されている車載機器等の種々の機器を駆動する電動機として、永久磁石電動機やリラクタンスモータが用いられている。永久磁石電動機は、固定子と、永久磁石を有する回転子を備えている。永久磁石電動機は、永久磁石を用いるため、小型で効率を高めることができる。しかしながら、出力を高めるためには、希土類磁石等の高性能であるが高価な永久磁石を用いる必要がある。一方、リラクタンスモータは、永久磁石を使用していない。このため、高価な永久磁石を使用する必要がないリラクタンスモータの開発が要望されている。
従来、特許文献1に開示されているリラクタンスモータが知られている。特許文献1に開示されているリラクタンスモータは、固定子と、固定子に空隙(エアギャップ)を介して回転可能に配置されている回転子を備えている。回転子は、図5に示されているように、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有するスリット(フラックスバリア)331〜334が周方向および径方向に沿って配置されている。スリット331〜334によって、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有する磁路351〜354が形成される。そして、磁束が磁路351〜354を流れることによってリラクタンストルクが発生する。また、回転子の外周面321は、軸方向に直角な断面で見て、円形形状に形成されている。このため、固定子の内周面313と回転子の外周面321の間の空隙(エアギャップ)Gが一定である。
固定子の内周面313と回転子の外周面321の間の空隙が一定であるため、図5に矢印361〜364で示される磁束や、矢印365および366で示される磁束が流れる。ここで、回転子の外周面321側に形成されている磁路(例えば、磁路354)を磁束が流れた場合に発生するリラクタンストルクは、回転中心O側に形成されている磁路(例えば、磁路351)を磁束が流れた場合に発生するリラクタンストルクに較べて小さい。特に、矢印365や366で示される磁束が流れた場合に発生するリラクタンストルクは、非常に小さい。すなわち、矢印365や366で示される磁束は、有効に利用されない。このため、リラクタンスモータの効率が低い。
そこで、特許文献2に開示されているリラクタンスモータが提案されている。特許文献2に開示されているリラクタンスモータでは、図6に示されているように、回転子の外周面421は、周方向に隣接するスリットの間の周方向中央部と回転中心Oを結ぶ第1の線Aと交差する第1の外周部分421aと、スリットの周方向中央部と回転中心Oを結ぶ第2の線Bと交差する第2の外周部分421bが接続されて構成されている。第1の外周部分421aは、回転中心Oを中心点とする円弧形状に形成され、第2の外周部分421bは、第2の線Bと直交する方向に延在する直線形状に形成されている。これにより、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2が第1の線Aに沿った空隙の間隔G1より広くなり、図4に矢印365や366で示される磁束が流れるのが抑制され、リラクタンスモータの効率が高められる。
特開2009−194945号公報 意匠登録第1043709号公報
特許文献2に開示されているリラクタンスモータでは、第1の外周部分421aが円弧形状に形成され、第2の外周部分421bが直線形状に形成されているため、第1の外周部分421aと第2の外周部分421bの接続部420Aおよび420Bが、固定子のティース部が配置されている箇所を通過する際に磁束量が大きく変化し、磁束量の変化に起因して大きな騒音が発生する。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、磁束を有効に利用して効率を高めるとともに、磁束量の変化に起因して発生する騒音を抑制することができるリラクタンスモータを提供することを目的とする。
一つの発明は、リラクタンスモータに関する。本発明のリラクタンスモータは、固定子と、固定子に空隙(エアギャップ)を介して回転可能に配置されている回転子を備えている。
回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在する複数のフラックスバリアが周方向に沿って離間して配置されている。フラックスバリアは、高磁気抵抗を有し、磁束の通過を阻止する磁束遮蔽部として機能する。好適には、フラックスバリアは、スリット(空隙部)により構成される。また、好適には、フラックスバリアは、径方向に沿って複数配置され、多層構造とされる。
本発明では、回転子の外周面は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に隣接するフラックスバリアの間の周方向中央部と回転中心を結ぶ第1の線と交差し、外周側に飛び出ている突形状を有する外周部分が接続されて形成されている。そして、第1の線に沿った空隙の間隔が、フラックスバリアの周方向中央部と回転中心を結ぶ第2の線に沿った空隙の間隔より狭くなるように構成されている。外周部分は、好適には円弧形状等の曲線形状に形成される。勿論、直線や曲線を組み合わせた形状に形成することもできる。
本発明では、周方向に隣接するフラックスバリアの間の周方向中央部と回転中心を結ぶ第1の線に沿った空隙の間隔が、フラックスバリアの周方向中央部と回転中心を結ぶ第2の線に沿った空隙の間隔より狭くなるように構成されているため、回転子の外周面の、第2の線と交差する箇所の近傍の部分と、固定子の内周面の間の空隙を介して磁束が流れるのを抑制することができる。これにより、磁束を有効に利用することができ、リラクタンスモータの効率を高めることができる。
特に、本発明では、回転子の外周面が、第1の線と交差し、外周側に飛び出ている突形状を有する外周部分が接続されて構成されているため、第1の線に沿った空隙の間隔と第2の線に沿った空隙の間隔の差を大きく設定することができる。これにより、回転子の外周面の、第2の線と交差する箇所の近傍の部分と、固定子の内周面の間の空隙を介して磁束が流れるのをより確実に抑制することができ、リラクタンスモータの効率をより高めることができる。
なお、本発明では、外周部分の接続部が、固定子のティース部が配置されている箇所を通過する際に磁束量が変化する。しかしながら、接続部と固定子の内周面(ティース先端面)の間の空隙が十分に広いため、ティース部が配置されている箇所を接続部が通過する際に磁束量が変化しても、磁束量の変化に起因して発生する騒音は抑制される。
一つの発明の異なる形態では、回転子の外周面を構成する外周部分は、第1の線上であって、回転中心より外周部分側に離れた点を中心点とする円弧形状に形成されている。
本形態では、第2の線に沿った空隙の間隔を第1の線に沿った空隙の間隔より広く設定することができる回転子の外周面を容易に形成することができる。
一つの発明の他の異なる形態では、フラックスバリアは、周方向中央部が回転中心側に飛び出ている突形状を有している。周方向中央部が回転中心側に飛び出ている突形状としては、円弧形状、台形形状、V字形状等を用いることができる。好適には、フラックスバリアの周方向両端部と回転子外周面との間に、遠心力に対する回転子の強度を高めるためのブリッジ部(外周ブリッジ部)が配置される。
本形態では、リラクタンストルクを高めることができる。
一つの発明の他の異なる形態では、フラックスバリアは、円弧形状を有している。
本形態では、フラックスバリアを容易に形成することができる。
一つの発明の他の異なる形態では、フラックスバリアは、ブリッジ部(中央ブリッジ部)を挟んで周方向両側に配置されている複数の分割フラックスバリアにより構成されている。好適には、ブリッジ部は、第2の線と交差する箇所に配置される。
本形態では、遠心力に対する回転子の強度を高めることができる。
固定子や回転子は、電磁鋼板等の軟磁性材料により形成される。一つの発明の他の異なる形態では、固定子および回転子の少なくとも一方は、ナノ結晶軟磁性材料により形成されている。
ナノ結晶軟磁性材料(「ナノ結晶合金」とも呼ばれる)は、Fe基のアモルファス合金を結晶化させることにより、ランダム配向した強磁性相のナノ結晶粒を残存するアモルファス相に分散させた軟磁性材料である。ナノ結晶軟磁性材料は、高飽和磁束密度や低鉄損等の優れた磁気特性を有している。固定子や回転子をナノ結晶軟磁性材料により形成する方法としては、好適には、固定子や回転子を、ナノ結晶軟磁性材料により形成される薄帯部材を積層した積層体により構成する方法が用いられる。
本形態では、リラクタンスモータの効率をより高めることができる。
他の発明は、機器駆動装置に関する。本発明の機器駆動装置は、機器(例えば、圧縮機の圧縮機構部、車両、車両に搭載されている車載機器等)と、機器を駆動する電動機を備え、電動機として前述したリラクタンスモータのいずれかが用いられている。
本発明は、前述したリラクタンスモータと同様の効果を有する。
本発明では、効率を高めることができるとともに、磁束量の変化に起因して発生する騒音を抑制することができるリラクタンスモータを提供することができる。
本発明のリラクタンスモータの第1の実施形態の構成を示す断面図である。 図1の部分拡大図である。 本発明のリラクタンスモータの第2の実施形態の構成を示す断面図である。 図3の部分拡大図である。 従来のリラクタンスモータの構成を示す断面図である。 従来のリラクタンスモータの構成を示す断面図である。
以下に、本発明のリラクタンスモータの実施形態を、図面を参照して説明する。
本明細書では、「軸方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、回転子(回転軸)の回転中心を通る回転中心線の方向を示す。「周方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転中心を中心とする円周方向を示す。「径方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転中心を通る方向を示す。
また、スリット(フラックスバリア)の「内壁」および「外壁」は、フラックスバリアを形成する、径方向に対向する壁のうち回転中心側に配置されている壁および回転子の外周側に配置されている壁を表し、「端壁」は、周方向に沿った両端に配置されている壁を表す。
なお、以下で説明する本発明のリラクタンスモータの各実施形態は、例えば、空調装置、冷却装置や冷凍装置等に設けられている圧縮機の圧縮機構部、車両、車両に搭載されている車載機器等の公知の種々の機器を駆動する電動機として用いることができる。すなわち、本発明は、機器と、機器を駆動する電動機を備える機器駆動装置として構成することもできる。各機器の構成は公知であるので、本明細書では説明を省略する。
本発明のリラクタンスモータの第1の実施形態が、図1および図2に示されている。図1は、第1の実施形態のリラクタンスモータ100を、軸方向に直角な方向から見た断面図であり、図2は、図1の部分拡大図である。
本実施形態のリラクタンスモータ100は、固定子110と、固定子110と空隙(エアギャップ)を介して回転可能に配置されている回転子120を有している。
固定子110は、軟磁性材料により形成されている。本実施形態では、固定子110は、電磁鋼板を打ち抜いて形成した板状部材を積層した積層体により構成されている。
固定子110は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨーク部111と、ヨーク部111から径方向に沿って回転中心O側に延在するティース部112を有している。ティース部112は、ヨーク部111から径方向に沿って延在するティース基部112aと、ティース基部112aの先端側(回転中心O側)に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部112bを有している。ティース先端部112bの回転中心O側には、ティース先端面113が形成されている。ティース先端面113は、「固定子110の内周面」を形成する。
周方向に沿って隣接するティース部112により形成されるスロット114には、固定子巻線(図示省略)が挿入される。本実施形態では、固定子巻線は、分布巻き方式を用いてスロット114に挿入されている。固定子巻線をスロット114に挿入する(ティース部112に巻き付ける)方式としては、集中巻き方式等の種々の方式を用いることができる。
回転子120は、軟磁性材料により形成されている。本実施形態では、回転子120は、固定子110と同様に、電磁鋼板を打ち抜いて形成した板状部材を積層した積層体により構成されている。積層された板状部材は、図1に示されているカシメピン123によって一体化される。なお、図2では、カシメピン123を省略している。
回転子120は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在するフラックスバリアが複数設けられている。フラックスバリアは、高磁気抵抗を有し、磁束の流れを阻止する磁束遮蔽部として機能する。
径方向に沿って配置されているフラックスバリアによってフラックスバリアグループが構成され、フラックスバリアグループが、回転子120の極数に応じた数設けられる。そして、周方向に隣接するフラックスバリアグループ間の周方向中央部と回転中心Oを結ぶ線が第1の線Aとして定義され、隣接する第1の線間の周方向中央部(フラックスバリアグループの周方向中央部)と回転中心Oを結ぶ線が第2の線Bとして定義される。すなわち、周方向に隣接するフラックスバリアの間を第1の線が通り、フラックスバリアの周方向中央部を第2の線が通っている。
なお、回転子120は、回転中心側に内周面122を有する。内周面122によって、回転軸(図示省略)が挿入される回転軸挿入孔が形成される。
本実施形態では、フラックスバリアとしてスリット(空隙)が用いられ、フラックスバリアグループは、スリットグループとして構成されている。
本実施形態では、スリットグループは、回転中心Oと外周面121の間に離間して配置されている(径方向に沿って配置されている)第1スリット131〜第4スリット134の4つのスリットにより構成されている。勿論、スリットの数は、適宜変更可能である。
第1スリット131〜第4スリット134は、内壁131a〜134a、外壁131b〜134b、端壁131c〜134cおよび131d〜134dにより形成されている。
第1スリット131〜第3スリット133の内壁131a〜133aおよび外壁131b〜133bと第4スリット134の内壁134aは、第2の線B上の点を中心点とし、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有している。すなわち、第1スリット131〜第3スリット133は、軸方向に直角な断面で見て、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有している。また、第4スリット134の内壁は、第1スリット131〜第3スリット133の内壁131a〜133aおよび外壁131b〜133bの円弧形状と同じ中心点を中心点とする円弧形状を有している。これにより、第1スリット131〜第3スリット133の回転中心側および外周側に、複数の円弧形状の磁路151〜154が形成される。
本実施形態では、4つのスリットグループが周方向に沿って配置されており、4極の回転子120が構成されている。
固定子巻線に電流が流れることによって発生した磁束が、固定子110のティース部112、固定子110の内周面(ティース先端面113)と回転子120の外周面121との間の空隙を介して回転子120の磁路151〜154を流れることによって、回転子の突極性に起因するリラクタンストルクが発生する。
第1スリット131〜第3スリット133の端壁131c〜133cおよび131d〜133dと回転子120の外周面121の間には、ブリッジ部(外周ブリッジ部)141a〜143aおよび141b〜143bが形成されている。このブリッジ部141a〜143aおよび141b〜143bによって、遠心力に対する回転子120の強度が高められる。
また、第4スリット134の外壁134bと回転子120の外周面121の間には、ブリッジ部(外周ブリッジ部)144aが形成されている。このブリッジ部144aによって、遠心力に対する回転子120の強度が高められているとともに、第4スリットの外壁134bと回転子120の外周面121の間の部分を介して磁束が短絡されるのを、すなわち、磁束が漏洩するのを防止している。
回転子120の外周面121は、第1の線Aと交差する外周部分121aが接続されて構成されている。外周部分121aは、接続部120Aで接続されている。
外周部分121aは、第1の線A上であって、回転中心Oより外周部分121a側に離れた点Tを中心点とする半径R2の(外周側に突状)の円弧形状に形成されている。
なお、図1および図2に破線で示されている、回転子120の外周面121の外接円の半径(回転中心Oと回転子120の外周面121との間の最大間隔)をR1とすると、半径R2は半径R1より小さい(R2<R1)。外周部分121aの接続部120Aは、第2の線B上に配置されている。
これにより、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2が、第1の線Aに沿った空隙の間隔G1より広くなる(G2>G1)。
回転子120の外周面121が、第1の線Aと交差する外周部分121aが接続されて構成され、外周部分121aが、第1の線A上の、回転中心Oより外周部分121a側に離れた点Tを中心点とする円弧形状に形成されていることにより、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2と第1の線Aに沿った空隙の間隔G1との差を大きく設定することができる。これにより、磁束が、回転子120の外周面の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分と固定子の内周面の間の空隙を介して流れるのを効果的に抑制することができる。
なお、特許文献2に開示されているリラクタンスモータでは、円弧形状を有する第1の外周部分421aと直線形状を有する第2の外周部分421bの接続部が、固定子のティース部が配置されている箇所を通過する際に磁束量が大きく変化し、磁束量の変化に起因して大きな騒音が発生する。
本実施形態においても、外周部分121aの接続部120Aが、固定子110のティース部112が配置されている箇所を通過する際に磁束量が変化する。しかしながら、本実施形態では、接続部120Aと固定子110の内周面(ティース先端面113)の間の空隙が十分に広いため、ティース部112が配置されている箇所を接続部120Aが通過する際に磁束量が変化しても、磁束量の変化による影響は少なく、磁束量の変化に起因して発生する騒音は抑制される。
本実施形態では、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2が第1の線Aに沿った空隙の間隔G1より広くなるように構成されているため、磁束が、回転子120の外周面121の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分と固定子の内周面の間の空隙を介して流れるのを抑制することができる。これにより、磁束を有効に利用することができ、リラクタンスモータの効率を高めることができる。
特に、本実施形態では、回転子120の外周面121が、第1の線Aと交差する外周部分121aが接続されて構成され、外周部分121aが、第1の線A上であって、回転中心Oより外周部分121a側に離れた点Tを中心点とする円弧形状に形成されているため、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2と第1の線Aに沿った空隙の間隔G1との差を大きく設定することができる。これにより、磁束が、回転子120の外周面121の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分と固定子の内周面の間の空隙を介して流れるのを確実に抑制することができ、リラクタンスモータの効率を効果的に高めることができる。
また、外周部分121aの接続部120Aと固定子110の内周面(ティース先端面113)の間の空隙を十分に広くすることができるため、接続部120Aが、固定子のティース部112が配置されている箇所を通過する際に磁束量が変化しても、磁束量の変化に起因する騒音の発生は抑制される。
また、外周部分121aが円弧形状を有しているため、回転子120の外周面121を容易に加工することができる。
次に、本発明のリラクタンスモータの第2の実施形態を、図3、図4を参照して説明する。図3は、第2の実施形態のリラクタンスモータ200を、軸方向に直角な方向から見た断面図であり、図4は、図3の部分拡大図である。
第2の実施形態のリラクタンスモータ200は、スリット(フラックスバリア)を、複数の分割スリット(分割フラックスバリア)により構成している点が、第1の実施形態のリラクタンスモータ100と異なっている。したがって、以下では、主に、スリットの構成について説明する。なお、図3および図4において、スリット以外の構成要素に関しては、図1および図2に示されている符号と百番台以外が同じ符号が付されている構成要素は同じ構成要素である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、フラックスバリアとしてスリットが用いられ、フラックスバリアグループは、スリットグループとして構成されている。また、スリットグループは、回転中心Oと外周面221の間に離間して配置されている第1スリット〜第4スリットの4つのスリットにより構成されている。
第1スリットは、第2の線Bを挟んで周方向両側に配置されている分割スリット231と232により構成されている。分割スリット231(232)は、内壁231a(232a)、外壁231b(232b)、端壁231cおよび231d(232cおよび232d)により形成されている。第2スリット〜第4スリットも、同様に、それぞれ第2の線Bを挟んで周方向両側に配置されている分割スリット233と234、235と236、237と238により構成されている。分割スリット233〜238は、内壁233a〜238a、外壁233b〜238b、端壁233c〜238cおよび233d〜238dにより形成されている。なお、図4では、符号の一部の図示が省略されている。
分割スリット231〜236の内壁231a〜236aおよび外壁231b〜236bと、分割スリット237および238の内壁237aおよび238aは、第2の線B上の点を中心点とし、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有している。すなわち、分割スリット231〜236は、軸方向に直角な断面で見て、回転中心O側に飛び出ている円弧形状を有している。また、分割スリット237および238の内壁237aおよび238aは、分割スリット231〜236の内壁231a〜236aおよび外壁231b〜236bの円弧形状と同じ中心点を中心点とする円弧形状を有している。これにより、第1スリット(分割スリット231と232)〜第3スリット(分割スリット235と236)の回転中心側および外周側に、複数の円弧形状の磁路251〜254が形成される。
また、本実施形態では、分割スリット231、233および235の、周方向に沿った一方側の端壁231c、233cおよび235cと回転子220の外周面221の間にブリッジ部(外周ブリッジ部)241a〜243aが形成され、分割スリット232、234および236の、周方向に沿った他方側の端壁232d、234dおよび236dと回転子220の外周面221の間にブリッジ部(外周ブリッジ部)241b〜243bが形成されている。さらに、分割スリット231と232の間、233と234の間、235と236の間および237と238の間(分割スリット231、233、235および237の、周方向に沿った他方側の端壁231d、233d、235dおよび237dcと、分割スリット232、234、236および238の、周方向に沿った一方側の端壁232c、234c、236cおよび238cとの間)にブリッジ部(中央ブリッジ部)241c〜244cが形成されている。このブリッジ部241a〜243a、241b〜243bおよび241c〜244cによって、遠心力に対する回転子220の強度が高められる。
なお、分割スリット237および238の外壁237bおよび238bと回転子220の外周面221の間には、回転子220の強度を高めるとともに、磁束の短絡(磁束の漏洩)を防止するためのブリッジ部(外周ブリッジ部)244aおよび244bが形成されている。
回転子220の外周面221は、第1の実施形態と同様に、第1の線A上の、回転中心Oより外周部分221a側に離れた点Tを中心点とする半径R2(R2<R1)の円弧形状を有する外周部分221aが接続されて構成されている。すなわち、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2が、第1の線Aに沿った空隙の間隔G1より広く(G2>G1)設定されている。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、磁束が、回転子220の外周面221の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分と固定子210の内周面(ティース先端面213)の間の空隙を介して流れるのを抑制して、リラクタンスモータの効率を高めることができる。
特に、回転子220の外周面221が、第1の線A上の、回転中心Oより外周部分121a側に離れた点Tを中心点とする円弧形状に形成された外周部分221aを接続して構成されているため、第2の線Bに沿った空隙の間隔G2と第1の線Aに沿った空隙の間隔G1との差を大きく設定することができる。これにより、磁束が、回転子220の外周面221の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分と固定子の内周面の間の空隙を介して流れるのを確実に抑制することができる。
また、外周部分221aの接続部分220Aと固定子210の内周面(ティース先端面213)の間の空隙を十分に広くすることができるため、接続部分220Aが、固定子のティース部212が配置されている箇所を通過する際に磁束量が変化しても、磁束量の変化に起因する騒音の発生は抑制される。
また、外周側にブリッジ部(外周ブリッジ部)241a〜243aおよび241b〜243bを有しているとともに、第2の線Bと交差する箇所に、ブリッジ部(中央ブリッジ部)241c〜244cを有しているため、遠心力に対する回転子220の強度をより高めることができる。
第1の実施形態および第2の実施形態では、回転子の外周面121、221を、第1の線Aと交差し、外周側の飛び出ている突形状を有する外周部分121a、221aを接続して形成している。また、外周部分121a、221aの接続部120A、220Aを第2の線Bと交差する箇所に配置している。
前述したように、回転子の外周面121、221と固定子の内周面(ティース先端面113、213)の間の空隙が広い場合には、磁束量の変化に起因する騒音の発生が抑制される。
したがって、第1の実施形態および第2の実施形態における、回転子の外周面121、221の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分の形状を、磁束量の変化に起因して発生する騒音を抑制することができる範囲内で変更することができる。例えば、回転子の外周面121、221の、第2の線Bと交差する箇所の近傍の部分を、直線状あるいは外周部分121a、221aの円弧形状と異なる曲線形状(半径が異なる円弧形状を含む)に形成することができる。
このように、「回転子の外周面121、221が、第1の線Aと交差し、第1の線A上の点Tを中心点とする円弧形状を有する外周部分121a、221aと、第2の線Bと交差し、外周部分121a、221aの円弧形状と異なる形状(例えば、直線形状や曲線形状)を有する外周部分を接続して形成されている」態様も、本発明の「回転子の外周面は、第1の線と交差する外周部分が接続されて形成されている」構成に包含される。
以上の実施形態では、固定子や回転子を、電磁鋼板を積層した積層体により構成したが、積層体を構成する板状部材は、電磁鋼板に限定されない。
例えば、固定子や回転子を、ナノ結晶軟磁性材料により形成された薄帯部材を積層した積層体により構成することもできる。ナノ結晶軟磁性材料は、Fe基のアモルファス合金を結晶化させることにより、ランダム配向した強磁性相のナノ結晶粒を残存するアモルファス相に分散させた軟磁性材料であり、ナノ結晶合金とも呼ばれている。ナノ結晶軟磁性材料は、高飽和磁束密度や低鉄損等の優れた磁気特性を有している。
なお、ナノ結晶軟磁性材料は、例えば、特開2007−107096号公報、特開2011−195936号公報等に開示されているので、本明細書では詳しく説明しない。
本発明は、実施形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
スリットとして、軸方向に直角な断面で見て、回転中心側に飛び出ている円弧形状を有するスリットを用いたが、スリットの形状は円弧形状に限定されない。例えば、台形形状やV字形状のスリットを用いることができる。さらに、回転中心側に飛び出ていない形状、例えば、直線形状であってもよい。
フラックスバリアは、磁束の流れを阻止する機能を有していればよく、スリット(空隙)に限定されない。
磁性材料により形成された板状部材を積層した積層体により固定子や回転子を構成したが、固定子や回転子を磁性材料で形成する方法は、これに限定されない。
回転子の外周面を、外周側に突状の(飛び出ている)円弧形状を有する外周部分を接続して構成したが、外周部分の形状は、外周側に突状であればよく、円弧形状に限定されない。例えば、直線や曲線を組み合わせた形状に形成することもできる。
実施形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数を組み合わせて用いることもできる。
100、200 リラクタンスモータ
110、210 固定子
111、211 ヨーク
112、212 ティース部
112a、212a ティース基部
112b、212b ティース先端部
113、213、313、413 ティース先端面
114、214 スロット
120、220 回転子
120A、220A、420A、420B 接続部
121、221、321、421 外周面
121a、221a 外周部分
122、222 内周面
123、223 カシメピン
131〜134、331〜334、431〜434 スリット(フラックスバリア)
131a〜134a、231a〜238a 内壁
131b〜134b、231b〜238b 外壁
131c〜134c、131d〜134d、231c〜238c、231d〜238d 端壁
141a〜144a、141b〜143b、241a〜244a、241b〜244b ブリッジ部(外周ブリッジ部)
151〜154、251〜254、351〜354、451〜454 磁路
231〜238 分割スリット(分割フラックスバリア)
241c〜244c ブリッジ部(中央ブリッジ部)
321a 第1の外周部分
321b 第2の外周部分
421a 第1の外周部分
421b 第2の外周部分

Claims (7)

  1. 固定子と、前記固定子に空隙を介して配置された回転子を備え、前記回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在する複数のフラックスバリアが周方向に沿って配置されているリラクタンスモータであって、
    前記回転子の外周面は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に隣接する前記フラックスバリアの間の周方向中央部と回転中心を結ぶ第1の線と交差する外周部分が接続されて形成され、前記外周部分は、周方向中央部が外周側に飛び出ている突形状に形成されており、
    前記第1の線に沿った空隙の間隔が、前記フラックスバリアの周方向中央部と回転中心を結ぶ第2の線に沿った空隙の間隔より狭くなるように構成されていることを特徴とするリラクタンスモータ。
  2. 請求項1に記載のリラクタンスモータであって、
    前記外周部分は、前記第1の線上であって、回転中心より前記外周部分側に離れた点を中心点とする円弧形状に形成されていることを特徴とするリラクタンスモータ。
  3. 請求項1または2に記載のリラクタンスモータであって、
    前記フラックスバリアは、周方向中央部が回転中心側に飛び出ている突形状を有していることを特徴とするリラクタンスモータ。
  4. 請求項3に記載のリラクタンスモータであって、
    前記フラックスバリアは、円弧形状を有していることを特徴とするリラクタンスモータ。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のリラクタンスモータであって、
    前記フラックスバリアは、ブリッジ部を挟んで周方向両側に配置されている複数の分割フラックスバリアにより構成されていることを特徴とするリラクタンスモータ。
  6. 請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のリラクタンスモータであって、
    前記固定子および前記回転子の少なくとも一方は、ナノ結晶軟磁性材料により形成されていることを特徴とするリラクタンスモータ。
  7. 機器と、前記機器を駆動する電動機を備える機器駆動装置であって、前記電動機として請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のリラクタンスモータが用いられていることを特徴とする機器駆動装置。
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