JP2015065808A - 永久磁石埋込型モータの回転子並びに圧縮機及び冷凍空調装置 - Google Patents

永久磁石埋込型モータの回転子並びに圧縮機及び冷凍空調装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誘起電圧の高調波を低減し、トルクリップルを低減可能な永久磁石埋込型モータの回転子、この回転子を備えた圧縮機、及びこの圧縮機を備えた冷凍空調装置を提供すること。【解決手段】極間部15では、永久磁石端部空隙8とスリット7との間に存在する鉄心の幅及び隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅が、極間9から磁極中心10に向けて徐々に広くなる。極間部15における隣り合うスリット7間に存在する鉄心のうち最も磁極中心10側にある鉄心の幅A3が、隣り合うスリット7間に存在する鉄心のうち磁極中心部16に存在しかつ最も極間9側にある鉄心の幅C1以上である。【選択図】図4

Description

この発明は、永久磁石埋込型モータの回転子、この回転子を備えた圧縮機、及びこの圧縮機を備えた冷凍空調装置に関するものである。
従来、以下に示す構成の永久磁石埋込型モータの回転子が提案されている。即ち、この永久磁石埋込型モータの回転子は、複数枚の電磁鋼板を積層して形成される回転子鉄心と、この回転子鉄心の軸方向に形成され、軸心を中心とする略正多角形の各辺に対応する部位に形成された永久磁石挿入穴と、この永久磁石挿入穴に挿入される永久磁石と、永久磁石挿入穴の外周鉄心部に形成され、永久磁石挿入穴に沿って離隔配置された複数個のスリットと、このスリットの径方向外側端と回転子鉄心の外周との間に設けられ、径方向の幅が磁極中心から極間部に向けて徐々に広くなる外側薄肉部とを備えたものである。このように構成することにより、極間部における磁束密度波形の高調波成分を低減して、誘起電圧の高調波及びコギングトルクを低減することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−167583号公報
上記特許文献1記載の従来の永久磁石埋込型モータの回転子のスリット形状は、外側薄肉部の径方向の幅が磁極中心から極間部に向けて徐々に広くなるような形状であり、このようなスリット形状により誘起電圧の高調波が低減されている。
しかしながら、誘起電圧の高調波をより一層低減し、トルクリップル及び騒音を改善することが要望されている。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、誘起電圧の高調波を低減し、トルクリップルを低減可能な永久磁石埋込型モータの回転子、この回転子を備えた圧縮機、及びこの圧縮機を備えた冷凍空調装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る永久磁石埋込型モータの回転子は、回転子鉄心と、この回転子鉄心の外周部に周方向に沿って形成された複数個の永久磁石挿入穴と、各永久磁石挿入穴の両端部にそれぞれ形成された永久磁石端部空隙と、前記各永久磁石挿入穴にそれぞれ挿入された永久磁石と、前記各永久磁石挿入穴の径方向の外側の外周鉄心部に形成された複数個のスリットと、を備え、前記永久磁石端部空隙と前記スリットとの間に存在する鉄心の幅及び隣り合う前記スリット間に存在する鉄心の幅が、極間から360/(極数×3)度までの角度範囲においては、前記極間から磁極中心に向けて徐々に広くなっており、前記極間から360/(極数×3)度までの角度範囲における隣り合う前記スリット間に存在する鉄心のうち最も前記磁極中心側にある鉄心の幅が、隣り合う前記スリット間に存在する鉄心のうち前記極間から360/(極数×3)度よりも大きい角度範囲に存在しかつ最も前記極間側にある鉄心の幅以上である。
本発明によれば、誘起電圧の高調波を低減し、トルクリップルを低減することができる、という効果を奏する。
図1は、比較のために示す図で、一般的なスリットを設けた永久磁石埋込型モータの回転子の横断面図。 図2は、比較のために示す図で、一般的なスリットを設けた永久磁石埋込型モータの回転子の磁極部拡大図。 図3は、実施の形態に係る永久磁石埋込型モータの回転子の横断面図。 図4は、実施の形態に係る永久磁石埋込型モータの回転子の磁極部拡大図。 図5は、実施の形態の変形例に係る永久磁石埋込型モータの回転子の磁極部拡大図。
以下に、本発明に係る永久磁石埋込型モータの回転子並びに圧縮機及び冷凍空調装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1,2は比較のために示す図で、図1は一般的なスリットを設けた永久磁石埋込型モータの回転子の横断面図、図2は図1の磁極部拡大図である。
先ず、一般的な永久磁石埋込型モータ(ブラシレスDCモータ)について図1及び図2を参照して説明する。一般的なスリットを設けた永久磁石埋込型モータの回転子101は、少なくとも回転子鉄心2と、回転子鉄心2に埋め込まれた永久磁石3と、回転子鉄心2に固定された回転軸4とを備える。尚、以下では、永久磁石埋込型モータの回転子を単に回転子と呼ぶ場合もある。
回転子鉄心2は、その横断面形状が略円形で、薄板の電磁鋼板(例えば、0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
回転子鉄心2に、横断面が例えば略長方形の永久磁石挿入穴5が、周方向に略等間隔に複数個(図示例では例えば六個)形成されている。即ち、回転子鉄心2の外周部に周方向に沿って複数個の永久磁石挿入穴5が形成されている。また、回転子鉄心2の略中心部に回転軸4が嵌合する軸孔6が形成されている。六個の永久磁石挿入穴5の内部にはそれぞれ平板形状の永久磁石3が挿入され、これらの六枚の永久磁石3はN極とS極とが周方向に交互になるように配置されており、これにより6極の回転子を構成している。
永久磁石3には、例えばネオジウム、鉄、及びボロンを主成分とする希土類のものなどが用いられる。
永久磁石挿入穴5の両端部には、永久磁石挿入穴5に連結(連通)する永久磁石端部空隙8がそれぞれ形成されている。永久磁石端部空隙8は、極間9における永久磁石3の漏れ磁束を抑制する。ここで、極間9は、隣り合う永久磁石3の磁極間(磁極の中間)、又は隣り合う永久磁石挿入穴5間を表す。これに対し、磁極中心10は、各永久磁石3の磁極の周方向の中心、又は永久磁石挿入穴5の周方向の中心を表す。
外周鉄心部12は、回転子鉄心2の外周部の一部であって、永久磁石挿入穴5に対して径方向の外側の鉄心部分である。外周鉄心部12には、複数のスリット107が、周方向に所定の間隔で形成されている。回転子鉄心2では、各磁極に例えば8個のスリット107が、磁極中心10に対して対称に、4個ずつ形成されている。
外周鉄心部12にスリット107を設けることにより、永久磁石3からの磁束を規制することができ、トルクリップル(トルクの脈動)を小さくすることができる。
これは、スリット107の存在により、誘起電圧の高調波成分が低減すること、及びコギングトルクが低減することによる効果である。
このように、図1に示す回転子101を用いる永久磁石埋込型モータによれば、スリット107の効果によりトルクリップルを低減することができるが、更なる低騒音化を実現するためには、トルクリップルのより一層の低減が求められている。
図1に示す回転子101において、トルクリップルが悪化する一要因として、スリット107の配置位置、永久磁石端部空隙8とスリット107との間に存在する鉄心の幅、及び隣り合うスリット107間に存在する鉄心の幅が適正化されていないことがあげられる。
スリット107は、永久磁石3から発生する磁束を正弦波に近づけ、誘起電圧の高調波成分を低減し、コギングトルクの低減に寄与する。
誘起電圧は、巻線に鎖交する磁束の時間微分により表現することができ、回転子外周部の磁束密度を正弦波に近づけると、誘起電圧の高調波が低減される。
誘起電圧が磁束の微分で与えられるということは、誘起電圧が最大の部分は磁束の変化が大きく、0V付近は磁束の変化が小さい。
誘起電圧の0V付近は、磁束の変化が小さい磁極中心部の形状が影響し、誘起電圧の最大部分は、磁束の変化が大きい極間部の形状が影響する。
このように、誘起電圧の最大部分は、回転子101の磁束の変化が大きい極間部の形状が影響するため、極間部の回転子外周の磁束を正弦波状に変化させる必要がある。
つまり、極間部から磁極中心に向かうに従い、磁束が増加するような形状が必要となる。
しかし、極間部から磁極中心に向かうに従い、磁束が増加するような形状にしたとしても、磁極中心部は誘起電圧の0V付近に対応するため、磁束の変化を小さくすることが望ましい。そのため、スリット107の形状及び配置は極間部付近と磁極中心付近とで変える必要がある。
そこで、回転子外周を各磁極に対して例えば3分割し、スリットの形状及び配置を分割された領域に応じて変えることで、極間部付近のスリットと磁極中心部付近のスリットを適正に配置することができる。具体的なスリットの形状及び配置に関して以下に示す。
図3は、本実施の形態に係る永久磁石埋込型モータの回転子1の横断面図、図4は、その磁極部拡大図である。
図3及び図4を参照しながら、回転子1のスリット7の形状及び配置について説明する。なお、以下では、図1及び図2と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略し、図1及び図2から変更のある部分の説明をする。
前述したように、回転子1の磁極を3分割し、極間部と磁極中心部とに分けてスリット7の形状及び配置に関して説明する。すなわち、図4に示すように、回転子1の磁極をそれぞれ3つの領域に分割し、極間9から360/(極数×3)度までの角度の領域を極間部15とし、それよりも磁極中心10側の領域(即ち、極間9から360/(極数×3)度よりも大きい角度の領域)を磁極中心部16とする。また、極間9から360/(極数×3)度上にある鉄心部分及びスリット7は極間部15に属する鉄心部分及びスリット7とする。
極間9の磁束密度は0Tであり、磁極中心10に向かうにつれて徐々に磁束を大きくする必要がある。磁束は回転子外周付近の鉄心の大きさに依存する。つまり、極間部15の磁束を徐々に大きくするには、極間部15の回転子外周部分の鉄心を磁極中心10に向かうにつれて徐々に大きくしていけばよい。
つまり、極間部15において、永久磁石端部空隙8とスリット7との間に存在する鉄心の幅、及び隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅を極間9から磁極中心10に向けて徐々に広くすることで、磁束も増加することになる。
図4にて説明すると、極間部15において、永久磁石端部空隙8とスリット7との間に存在する鉄心の幅、及び隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅を、極間9側から順にA1,A2,A3としているため、この関係を
A1<A2<A3
とすることにより、極間9から磁極中心10に向かうにつれて磁束を増加することが可能となり、誘起電圧の高調波が低減し、トルクリップル及び騒音の低減が可能となる。なお、同図に示すように、これらの鉄心の幅は、周方向(回転方向)の幅である。
また、極間部15にはスリット7が3本以上存在することが望ましい。2本の場合は、極間部15の回転子表面の磁束が二点でしか表現できなくなり、直線状に磁束が増加してしまう。磁束は正弦波状の曲線で構成することが好ましく、スリット7が3本以上存在することで、磁束を曲線で表すことができる。
次に、磁極中心部16のスリット7の形状及び配置に関して説明する。前述したように、磁極中心部16とは極間9から360/(極数×3)度よりも大きい角度範囲を示している。即ち、回転軸4の軸心を中心として極間9から360/(極数×3)度までの角度範囲である一対の極間部15に挟まれた360/(極数×3)度の角度範囲の領域として磁極中心部16が定義される。
磁極中心10は磁束密度が最大の部分であり、誘起電圧の0Vの部分に対応する。誘起電圧が0Vと言うことは磁束の変化が小さいことを示しており、磁極中心10は磁束変化が緩やかであることが望ましい。
磁束変化を緩やかにするということは、隣り合うスリット7間に存在する鉄心部の幅も略同一とすることにより、磁束の変化も緩やかになる。
以上のことから、本実施の形態では、極間部15(極間9から360/(極数×3)度までの範囲)における隣り合うスリット7間に存在する鉄心のうち最も磁極中心10側にある鉄心の幅が、磁極中心部16における隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅以上で、かつ、当該隣り合うスリット7のそれぞれの中心間の間隔以下とすることで、磁極中心部16の磁束の変化を緩やかにすることができる。
以上に関して、図4を用いて説明する。極間部15(極間9から360/(極数×3)度までの範囲)における隣り合うスリット7間に存在する鉄心のうち最も磁極中心10側にある鉄心の幅をA3、磁極中心部16における隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅をC1,C2、磁極中心部16におけるスリット幅をt1,t2としたとき、
C1≦A3≦C1+t1/2+t2/2
C2≦A3≦C2+t2/2+t2/2
とすることで、磁極中心部16の磁束の変化を緩やかにすることができ、誘起電圧の高調波を低減することができる。
次に、永久磁石3の周方向の幅に関して説明する。前述したように、極間部15において、永久磁石端部空隙8とスリット7との間に存在する鉄心の幅、及び隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅を極間9から磁極中心10に向かうにつれて徐々に広くすることで、極間9から磁極中心10に向かう磁束が増加するが、これは永久磁石3の磁力が均一に回転子表面に流れ込む状態のときに特に有効である。
つまり、磁束と永久磁石3の幅との相間関係も存在する。以下、永久磁石3の幅は、周方向の幅を意味するものとする。図4に示す永久磁石3の幅Lが、永久磁石3を挟んで対向する一対の永久磁石端部空隙8間の幅Wよりも小さい場合(L<W)、極間部15において隣り合うスリット7間に存在する鉄心の幅を極間9から磁極中心10に向けて徐々に広くしたとしても、永久磁石3が存在しない部分の鉄心の幅を調整することになるため、磁束を十分に規制することができず、十分な効果を得ることが困難である。ここで、一対の永久磁石端部空隙8間の幅Wは、詳細には、永久磁石3を間に挟んで配置された一対の永久磁石端部空隙8の互いに対向する端間の間隔である。即ち、一方の永久磁石端部空隙8の他方側の端と他方の永久磁石端部空隙8の一方側の端との間の間隔を意味する。
つまり、永久磁石3の幅Lが一対の永久磁石端部空隙8間の幅Wよりも大きい場合(L>W)には、磁束を十分に規制することができ、十分な効果を得ることができる。
次にスリット7の周方向の幅について以下に説明する。以下、スリット7の幅は、周方向の幅を意味するものとする。
スリット7は空隙で構成していることから、磁束の流れの影響が大きく、スリット7の幅を調整することで誘起電圧の高調波成分も低減することができる。
前述したように、極間部15の磁束は磁極中心10に向かって徐々に大きくすることが好ましく、鉄心部分であれば磁束が流れやすいため、その幅を徐々に広くすることが好ましい。しかし、スリット7は空隙で構成されているため、磁束が流れにくいことから、スリット7の幅を大きくすると磁束が小さくなる。
つまり、極間部15の磁束を極間9から磁極中心10に向かって徐々に大きくするためには、スリット7の幅は逆に徐々に狭くすることが好ましい。図4で説明すると、極間部15のスリット7の幅を極間9から順にB1,B2,B3としたときに、
B1>B2>B3
となるような関係が好ましい。
また、磁極中心部16では、磁束の変化が緩やかな方が望ましいため、スリット7の幅は互いに略同一とすることができる。更に、磁極中心部16におけるスリット7の幅を、極間部15における最も磁極中心10側にあるスリット7の幅と同じにすることで磁極中心部16の磁束の変化は緩やかになり、誘起電圧の高調波成分の低減が可能となる。これを図4で説明すると、
t1=t2
となる。
図5は、本実施の形態の変形例に係る永久磁石埋込型モータの回転子の磁極部拡大図である。図5では、極間9に最も近いスリット7aの形状が、回転方向(周方向)に長寸の形状となっている。すなわち、他のスリット7は径方向に長寸であるのに対し、スリット7aは回転方向(周方向)に長寸である。
図5では、極間部15において、永久磁石端部空隙8とスリット7aとの間に存在する鉄心の幅をA1’とし、これよりも磁極中心10側のスリット7間に存在する鉄心の幅を順にA2’,A3’としており、前述したように、A1’<A2’<A3’の関係が成り立つ。磁束は鉄心の幅が最も狭い部分で決まり、最も鉄心の幅が狭い部分が回転方向(周方向)に長寸のスリット7aと永久磁石端部空隙8とにより形成される。
また、図5では、極間部15において、スリット7aの幅をB1’とし、これよりも磁極中心10側のスリット7の幅を順にB2’,B3’としており、前述したように、B3’<B2’<B1’の関係が成り立つ。同図に示すように、スリット7aの幅B1’は、周方向(回転方向)の寸法である。
本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態によれば、誘起電圧の高調波成分の低減が可能であり、トルクリップルが低減可能なことから、低騒音な回転子1を構成することができる。また、誘起電圧の高調波成分を低減することにより高調波鉄損も低減するため、高効率な回転子1も構成することができる。
また、本実施の形態によれば、トルクリップルを低減することにより、低振動な回転子1を構成することができるため、長寿命な回転子1が得られる。
なお、磁極中心部16では、磁束が大きいため、スリット7は、永久磁石3に対して、略垂直に延伸するよう配置されていることが好ましい。スリット7が永久磁石3に対して略垂直に延伸していないと(この場合、スリット7が互いに平行でない)、スリット7間の寸法が一様でなく徐々に狭くなり、磁束密度が高くなるため、磁気飽和が生じ、誘起電圧の低下を招いてしまう。
これに対し、スリット7が永久磁石3に対して垂直に配置されていると、スリット7間の磁束密度が一定となるため、磁気飽和が発生せず、磁気飽和による効率低下がないため、高効率な回転子1が得られる。
また、本実施の形態では、回転子1の極数を例えば6極としたが、本実施の形態は他の極数に対しても同様に適用できることはいうまでもなく、その場合も同様の効果を奏する。すなわち、本実施の形態を6極以外の回転子に適用することにより、誘起電圧が向上し電機子反作用の影響が抑制され、トルクリップルが低減でき、高効率で低騒音な回転子を構成することができる。
また、回転子1は固定子(図示せず)の内周側に対向して配置されて永久磁石埋込型モータが構成されるが、上記の効果は回転子1によるトルクリップル低減効果であるため、この効果は固定子(図示せず)の構成、例えばスロット数、巻線方法(集中巻、分布巻)、極数等によらずに得ることができる。
また、永久磁石3に例えば焼結希土類磁石を使用すると、焼結希土類磁石は高磁力のため、回転子1の磁束密度が他の種類の磁石を使用したときよりも大きくなり、磁束に及ぼすスリット7の影響がより大きくなる。そのため、本実施の形態は回転子1に焼結希土類磁石を使用することにより、より効果的である。
本実施の形態に係る圧縮機は、回転子1を備えた圧縮機である。すなわち、本実施の形態に係る回転子1を用いた電動機を圧縮機に適用することで、低騒音、高効率な圧縮機を構成することができる。
本実施の形態に係る冷凍空調装置は、上記圧縮機を備えた冷凍空調装置である。すなわち、本実施の形態に係る回転子1を用いた電動機を備えた圧縮機を冷凍空調装置に適用することで、低騒音、高効率な冷凍空調装置を構成することができる。
以上のように、本発明は、永久磁石埋込型モータの回転子、この回転子を永久磁石埋込型モータに用いる圧縮機、及びこの圧縮機を搭載する冷凍空調装置として有用である。
1,101 回転子、2 回転子鉄心、3 永久磁石、4 回転軸、5 永久磁石挿入穴、6 軸孔、7,7a,107 スリット、8 永久磁石端部空隙、9 極間、10 磁極中心、12 外周鉄心部、15 極間部、16 磁極中心部。

Claims (9)

  1. 回転子鉄心と、
    この回転子鉄心の外周部に周方向に沿って形成された複数個の永久磁石挿入穴と、
    各永久磁石挿入穴の両端部にそれぞれ形成された永久磁石端部空隙と、
    前記各永久磁石挿入穴にそれぞれ挿入された永久磁石と、
    前記各永久磁石挿入穴の径方向の外側の外周鉄心部に形成された複数個のスリットと、
    を備え、
    前記永久磁石端部空隙と前記スリットとの間に存在する鉄心の幅及び隣り合う前記スリット間に存在する鉄心の幅が、極間から360/(極数×3)度までの角度範囲においては、前記極間から磁極中心に向けて徐々に広くなっており、
    前記極間から360/(極数×3)度までの角度範囲における隣り合う前記スリット間に存在する鉄心のうち最も前記磁極中心側にある鉄心の幅が、隣り合う前記スリット間に存在する鉄心のうち前記極間から360/(極数×3)度よりも大きい角度範囲に存在しかつ最も前記極間側にある鉄心の幅以上である永久磁石埋込型モータの回転子。
  2. 前記極間から360/(極数×3)度までの角度範囲における隣り合う前記スリット間に存在する最も前記磁極中心側にある鉄心の幅が、隣り合う前記スリット間に存在する鉄心のうち前記極間から360/(極数×3)度よりも大きい角度範囲に存在しかつ最も前記極間側にある鉄心の幅を規定する隣り合うスリットの中心間の間隔以下である請求項1に記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  3. 前記極間から360/(極数×3)度までの角度範囲において、前記スリットが3個以上存在する請求項1に記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  4. 前記永久磁石を間に挟んで配置された一対の前記永久磁石端部空隙の互いに対向する端間の間隔は、当該永久磁石の周方向の幅よりも小さい請求項1に記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  5. 前記極間から360/(極数×3)度までの角度範囲に存在する前記スリットの周方向の幅が、前記極間から前記磁極中心に向けて徐々に狭くなっている請求項1に記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  6. 前記極間から360/(極数×3)度よりも大きい角度範囲に存在する前記スリットの周方向の幅は互いに等しい請求項1に記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  7. 前記極間から360/(極数×3)度よりも大きい角度範囲に存在する前記スリットの周方向の幅は、前記極間から360/(極数×3)度までの角度範囲に存在する前記スリットのうち最も前記磁極中心側にある前記スリットの周方向の幅に等しい請求項6に記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の永久磁石埋込型モータの回転子を備える圧縮機。
  9. 請求項8に記載の圧縮機を備える冷凍空調装置。
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