JP2017092681A - ネットワークシステム、クライアント、及び、クライアントの制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、クライアントから間隔をあけてサーバーに応答要求を送信するネットワークシステムについて、クライアントからサーバーへのアクセスが集中することを抑制することを目的とする。
本発明の構成によれば、同時期に起動時、又は、通信復帰時となった複数のクライアントが、起動時、又は、通信復帰時に応答要求を送信するタイミングにずれが生じ、クライアントからサーバーへのアクセスを集中することを抑制できる。
本発明の構成によれば、サーバーの機能により、複数のクライアントが応答要求を送信する間隔を的確にずらすことができ、より効果的にクライアントからサーバーへのアクセスが集中することを抑制できる。
本発明の構成によれば、応答要求として送信するデータのデータ量が大きいクライアントについて、応答要求を送信するタイミングを、他のクライアントが応答要求を送信するタイミングから大きくずらすことができ、より効率的、効果的にクライアントからサーバーへのアクセスが集中することを抑制できる。
本発明の構成によれば、接続される処理装置の数が多いほど、クライアントが応答要求として送信するデータのデータ量が大きいという特性を利用して、より効率的に、効果的にクライアントからサーバーへのアクセスが集中することを抑制できる。
本発明の構成によれば、同時期に起動時、又は、通信復帰時となった複数のクライアントが、起動時、又は、通信復帰時に応答要求を送信するタイミングにずれが生じ、クライアントからサーバーへのアクセスを集中することを抑制できる。
本発明の構成によれば、同時期に起動時、又は、通信復帰時となった複数のクライアントが、起動時、又は、通信復帰時に応答要求を送信するタイミングにずれが生じ、クライアントからサーバーへのアクセスを集中することを抑制できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るネットワークシステム1の構成を示す図である。ネットワークシステム1は、スーパーマーケットや、コンビニエンスストア、デパート、飲食店等の商品や、サービス等を提供し、当該提供に応じて会計が行われる店舗を運営する企業が利用するシステムである。
図1に示すように、ネットワークシステム1は、管理システム2と、複数の店舗システム3とを備える。管理システム2と、店舗システム3のそれぞれとは、インターネット、その他のネットワークを含んで構成されたグローバルネットワークGNを介して通信可能に接続される。
本社側ローカルネットワークHLNを介して行われる通信の通信規格は何でもよく、また、当該ローカルネットワークを介して行われる通信は有線通信でも無線通信でもよい。
メンテナンスサーバー7は、後述するエージェント端末11(クライアント)と通信し、後述する印刷装置9(処理装置)の状態を管理するサーバーである。
メンテナンスサーバー7の構成、機能、及び、機能に基づく処理の詳細については後述する。
本社端末5と、メンテナンスサーバー7とは、本社側ローカルネットワークHLNを介して通信可能である。
管理システム2のメンテナンスサーバー7は、通信装置12の機能を利用して、本社側ローカルネットワークHLN、グローバルネットワークGN、及び、後述する店舗側ローカルネットワークTLNを介して、エージェント端末11と通信する。
図1に示すように、店舗システム3は、ローカルネットワークである店舗側ローカルネットワークTLNを備える。店舗側ローカルネットワークTLNには、1又は複数のPOS端末8及びPOS端末8に接続される印刷装置9と、POSサーバー10と、エージェント端末11(クライアント)と、通信装置12と、が接続される。POS端末8には、レジカウンターにおいてレジ担当者が視認可能なディスプレーDPが接続されており、ディスプレーDPに会計に関する情報、その他の情報を表示する。
店舗側ローカルネットワークTLNを介して行われる通信の通信規格は何でもよく、また、当該ローカルネットワークを介して行われる通信は有線通信でも無線通信でもよい。
POS端末8は、印刷装置9と通信し、印刷装置9を制御する装置である。後述するように、店舗システム3において、POS端末8は、レジカウンターで行われる会計に応じて、POSサーバー10から必要な情報を取得して会計処理を実行し、会計処理に基づいて、印刷装置9にレシートを発行させる。印刷装置9により発行されたレシートは、レジ担当者によって顧客に引き渡される。
エージェント端末11は、印刷装置9の状態に関する情報をメンテナンスサーバー7に送信する機能を備える装置である。
POS端末8、印刷装置9、POSサーバー10、及び、エージェント端末11の構成、機能、及び、機能に基づく処理の詳細については後述する。
店舗システム3において、POS端末8と、印刷装置9と、POSサーバー10と、エージェント端末11とは、店舗側ローカルネットワークTLNを介して通信可能である。
また、店舗システム3のエージェント端末11は、通信装置12の機能を利用して、店舗側ローカルネットワークTLN、グローバルネットワークGN、及び、本社側ローカルネットワークHLNを介して、メンテナンスサーバー7と通信する。
また、メンテナンスサーバー7と、エージェント端末11との間では、VPN(Virtual Private Network)等の、暗号化に係る技術や、仮想専用線(物理的な専用線であってもよい。)に係る技術によりセキュアな通信が行われる。
図2に示すように、メンテナンスサーバー7は、メンテナンスサーバー制御部20と、メンテナンスサーバー記憶部21と、メンテナンスサーバー通信部22とを備える。
メンテナンスサーバー制御部20は、図示しないCPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、メンテナンスサーバー7を制御する。
メンテナンスサーバー制御部20は、ステータスデータ受信部201、応答部202、分析部203、通信許容量算出部204、情報提供部205、及び、管理部206を備える。これら機能ブロックは、CPUが、対応するプログラム(例えば、所定のサーバーソフトウェア上で動作する専用のプログラム)を読み出して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの連携により処理を実行する。これら機能ブロックの機能、及び、機能に基づく処理については後述する。
メンテナンスサーバー記憶部21は、図示しないハードディスクや、EEPROM等の不揮発性メモリーを備え、各種データを記憶する。
メンテナンスサーバー通信部22は、メンテナンスサーバー制御部20の制御で、グローバルネットワークGNにアクセスし、当該ネットワークと接続する機器(エージェント端末11を含む。)と通信する。
図3に示すように、POS端末制御部70と、POS端末記憶部71と、POS端末通信部72と、POS端末デバイス通信部73とを備える。
POS端末制御部70は、図示しないCPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、POS端末8を制御する。
POS端末記憶部71は、不揮発性メモリーを備え、各種データを記憶する。
POS端末通信部72は、POS端末制御部70の制御で、外部の装置と通信する。
POS端末デバイス通信部73は、USBの規格に従ったポートや、USB以外のシリアル通信規格に従ったポート、その他通信規格に従ったポートを有するインターフェースボードを備える。POS端末デバイス通信部73は、POS端末制御部70の制御で、ポートに接続されたデバイスと通信する。なお、POS端末デバイス通信部73が無線通信機能を備え、デバイスと無線通信する構成でもよい。
カスタマーディスプレーCDは、液晶ディスプレー等の表示装置であり、POS端末制御部70の制御で、各種情報を表示する。カスタマーディスプレーCDに表示された情報は、レジカウンターで会計を行う顧客が視認できる。
キャッシュドロアーKSは、現金を収容するトレイや、トレイをロックし、ロックを解除する機構、トレイを引き出す機構等を備え、POS端末制御部70の制御で、ロックを解除し、トレイを引き出す。
ディスプレーDPは、液晶表示パネル等の表示パネルを備え、POS端末制御部70の制御で、各種情報を表示する。
図3に示すように、印刷装置9は、印刷装置制御部40と、印刷装置印刷部41と、印刷装置記憶部42と、印刷装置通信部43と、を備える。
印刷装置制御部40は、ログ書込部401、処理装置状態管理部402、及び、印刷制御部403を備える。これら機能ブロックは、CPUが、対応するプログラム(例えば、ファームウェア)を読み出して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの連携により処理を実行する。これら機能ブロックの機能、及び、機能に基づく処理については後述する。
印刷装置印刷部41は、印刷装置9の筐体に収容されたロール紙を搬送する図示しない搬送機構のほか、印刷ヘッド411、及び、カッター412を備える。印刷ヘッド411は、ロール紙の搬送方向と交わる方向に解像度に応じた複数の発熱素子が並んで設けられたライン型のサーマルヘッドであり、発熱素子を発熱させて、感熱紙であるロール紙にドットを形成する。カッター412は、固定刃と可動刃とを備え、固定刃に対して可動刃を相対的に移動させて固定刃と可動刃とを交叉させることにより、ロール紙を切断する。印刷装置印刷部41は、印刷装置制御部40の制御で、搬送機構によりロール紙を搬送しつつ、印刷ヘッド411によりロール紙にレシートに係る画像を印刷し、カッター412により所定の位置でロール紙を切断して、レシートを発行する。
印刷装置通信部43は、印刷装置制御部40の制御で、ローカルネットワークにアクセスし、ローカルネットワークに接続された機器(POS端末8、POSサーバー10、及び、エージェント端末11を含む。)と通信する。
エージェント端末制御部60は、図示しないCPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、エージェント端末11を制御する。
エージェント端末制御部60は、ステータスデータ生成部601、間隔更新部602、及び、対応処理実行部603を備える。これら機能ブロックは、CPUが、対応するプログラム(例えば、メンテナンスサーバー7のサーバーソフトウェアに対応するクライアントソフトウェア)を読み出して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの連携により処理を実行する。これら機能ブロックの機能、及び、機能に基づく処理については後述する。
エージェント端末記憶部61は、不揮発性メモリーを備え、各種データを記憶する。
エージェント端末通信部62は、エージェント端末制御部60の制御で、店舗側ローカルネットワークTLNにアクセスし、当該ローカルネットワークに接続された機器(POS端末8、印刷装置9、及び、POSサーバー10を含む。)と通信する。また、エージェント端末通信部62は、エージェント端末制御部60の制御で、通信装置12を制御して、店舗側ローカルネットワークTLN、グローバルネットワークGN、及び、本社側ローカルネットワークHLNを介して、メンテナンスサーバー7と通信する。
以下、印刷装置9の状態を管理する際のネットワークシステム1の各装置の動作について説明する。
このように、エージェント端末11と、メンテナンスサーバー7とは、エージェント端末11による応答要求の送信、及び、メンテナンスサーバー7による応答要求に応じた応答の送信により、これら装置間でデータを送受信する。従って、メンテナンスサーバー7から特定のエージェント端末11に対して非同期でデータを送信することはできず、メンテナンスサーバー7から特定のエージェント端末11に対してデータを送信する場合は、当該特定のエージェント端末11からの応答要求に対する応答という形でデータの送信が行われる。
以下、図4を用いて、メンテナンスサーバー7が印刷装置9の状態を管理する際に、印刷装置9、エージェント端末11、及び、メンテナンスサーバー7の各機能ブロック間で送受信されるデータの基本的な流れについて説明する。
なお、図4を用いた説明では、機能ブロックの処理の詳細、及び、機能ブロック間で送受信されるデータの内容の詳細、及び、各データに含まれる情報の詳細については省略する。
ログファイル421とは、ログ情報が記述されたファイルである。
ログ情報とは、複数の監視項目のログである。
監視項目とは、状態を監視し、ログを取る対象とすることが事前に定められた項目のことである。本実施形態では、監視項目として、監視項目:プリンターエラー、監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数、監視項目:カッター使用累計数が少なくとも存在する。なお、本実施形態で説明する監視項目は一例であり、例示した監視項目に加えて、又は、例示した監視項目の少なくとも一部に代えて、他の監視項目が存在してもよい。例えば、監視項目として、印刷装置9に接続されたデバイスに関する項目や、通信に関する項目(データ転送速度等)等が存在してもよい。
ログ書込部401は、プリンターエラーが発生したか否か、及び、プリンターエラーが解消したか否かを監視し(監視項目:プリンターエラーの状態を監視し)、監視結果に基づいて、ログファイル421に監視項目:プリンターエラーのログを記録する。
印刷ヘッド形成ライン累計数とは、印刷ヘッド411により形成したラインの累計数のことである。本実施形態に係る印刷装置9の印刷装置印刷部41は、印刷ヘッド411による1ライン分のドットの形成、及び、搬送機構による1ライン分のロール紙の搬送を交互に繰り返し行って画像の印刷を実行する。そして、ラインの形成とは、印刷ヘッド411により1ライン分のドットを形成することをいう。
ログ書込部401は、所定の間隔で印刷ヘッドライン累計数を取得し(監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数を監視し)、ログファイル421に監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数のログを記録する。
カッター使用累計数とは、カッター412が行ったロール紙の切断の累計数のことである。
ログ書込部401は、所定の間隔でカッター使用累計数を取得し(監視項目:カッター使用累計数を監視し)、ログファイル421に監視項目:カッター使用累計数のログを記録する。
ステータスデータ生成部601によるステータスデータD2のメンテナンスサーバー7への送信は、HTTPに従って、HTTPリクエストとして行われる。
応答部202は、通信許容量ファイル212を参照し、通信許容量を示す通信許容量情報を含む通信許容量情報データD3を生成し、生成した通信許容量情報データD3をエージェント端末11に送信する(矢印Y5)。応答部202による通信許容量情報データD3のエージェント端末11への送信は、HTTPに従って、HTTPレスポンスとして行われる。
分析部203は、ステータスデータ受信部201から入力されたステータスデータD2に基づいて、ステータスデータベース211を更新する。
また、情報提供部205は、後述する方法で、本社端末5からのアクセスに応じて、ステータスデータベース211を参照し、印刷装置9の保守のために有益な情報を提供する。
図5は、印刷装置9、エージェント端末11、及び、メンテナンスサーバー7の動作を示すフローチャートである。
図5の(A)は印刷装置9の処理装置状態管理部402の動作を示し、(B)はエージェント端末11のステータスデータ生成部601の動作を示し、(C)はエージェント端末11の間隔更新部602の動作を示し、(D)はメンテナンスサーバー7のステータスデータ受信部201を示し、(E)はメンテナンスサーバー7の応答部202を示し、(F)はメンテナンスサーバー7の分析部203の動作を示す。
なお、図5を利用した説明において、エージェント端末11は、後述する初回応答要求データを送信した後、少なくとも1回目のステータスデータD2の送信を完了した状態であるものとする。後に明らかとなるとおり、エージェント端末11は、後述する初回応答要求データを送信した後、1回目のステータスデータD2を送信する場合は、メンテナンスサーバー7から指定されたタイミングでステータスデータD2の送信を行う。
次いで、処理装置状態管理部402は、ステップSA2で取得したログ情報に基づいて、処理装置状態情報データD1を生成する(ステップSA3)。
図6に示すように、処理装置状態情報データD1は、印刷装置識別情報を含む。印刷装置識別情報とは、印刷装置9を一意に識別する識別情報であり、例えば、印刷装置9のシリアル番号(印刷装置9の製造時に、印刷装置9に一意に割り振られる番号)を印刷装置識別情報として用いることができる。
また、処理装置状態情報データD1は、監視項目ごとに、ログ関連情報を備える。すなわち、処理装置状態情報データD1は、監視項目:プリンターエラーのログ関連情報、監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数のログ関連情報、及び、監視項目:カッター使用累計数のログ関連情報を備える。
ログ関連情報は、対応する監視項目を識別する識別情報である監視項目識別情報と、対応する監視項目のログ情報である監視項目ログ情報とを備える。すなわち、監視項目:プリンターエラーのログ関連情報は、監視項目:プリンターエラーを識別する監視項目識別情報(以下、「プリンターエラー識別情報」という。)と、監視項目:プリンターエラーの監視項目ログ情報(以下、「プリンターエラーログ情報」という。)とを備える。監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数のログ関連情報は、監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数を識別する監視項目識別情報(以下、「印刷ヘッド形成ライン累計数識別情報」という。)と、監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数の監視項目ログ情報(以下、「印刷ヘッド形成ライン累計数ログ情報」という。)とを備える。監視項目:カッター使用累計数のログ関連情報は、監視項目:カッター使用累計数を識別する監視項目識別情報(以下、「カッター使用累計数識別情報」という。)と、監視項目:カッター使用累計数の監視項目ログ情報(以下、「カッター使用累計数ログ情報」という。)とを備える。
次いで、ステータスデータ生成部601は、受信した処理装置状態情報データD1を、エージェント端末記憶部61の所定の記憶領域に記憶する(ステップSB2)。
ステップSB2において、ステータスデータ生成部601は、所定の記憶領域に、ステップSB1で受信した処理装置状態情報データD1に含まれる印刷装置識別情報の値と「異なる」印刷装置識別情報が含まれた他の処理装置状態情報データD1が記憶された状態の場合は、当該他の処理装置状態情報データD1を削除することなく、ステップSB1で受信した処理装置状態情報データD1を記憶する。一方、ステップSB2において、ステータスデータ生成部601は、所定の記憶領域に、ステップSB1で受信した処理装置状態情報データD1に含まれる印刷装置識別情報の値と「同一」の値の印刷装置識別情報が含まれた他の処理装置状態情報データD1が記憶された状態の場合は、当該他の処理装置状態情報データD1を削除して、ステップSB1で受信した処理装置状態情報データD1を記憶する。
この結果、所定の記憶領域には、印刷装置9のそれぞれについて、印刷装置9のそれぞれから直近で受信した処理装置状態情報データD1が記憶された状態となる。
送信間隔設定ファイル611は、ステータスデータD2を生成し、送信する間隔を示す情報が記述されたファイルである。ステップSB3において、ステータスデータ生成部601は、送信間隔設定ファイル611を参照し、前回、ステータスデータD2を生成し、送信した後、送信間隔設定ファイル611が示す間隔が経過した場合、ステータスデータD2を生成するタイミングが到来したと判別する。
ステータスデータD2は、階層化されたキーと値との組み合わせによって、情報を階層化して記述可能なテキストデータ(例えば、XML(Extensible Markup Language)形式のデータ)であり、メンテナンスサーバー7にリクエストとして送信可能なデータである。
ステータスデータD2は、ステータスデータD2を生成したエージェント端末11が設けられた店舗を示す店舗識別情報を含む。店舗識別情報とは、店舗に一意に割り振られた識別情報である。エージェント端末11のそれぞれには、各エージェント端末11が設けられた店舗を示す店舗識別情報が事前に登録される。図7で例示するステータスデータD2では、領域A1に、店舗識別情報が記述される。
ステータスデータD2は、ステータスデータD2を生成したエージェント端末11を示すエージェント端末識別情報を含む。エージェント端末識別情報とは、エージェント端末11に一意に割り振られた識別情報である。エージェント端末11のそれぞれには、各エージェント端末11を示すエージェント端末識別情報が事前に登録される。図7で例示するステータスデータD2では、領域A2に、エージェント端末識別情報が記述される。
図7で例示するステータスデータD2では領域A3にステータス情報が記述され、領域A31に印刷装置ステータス情報が記述される。
印刷装置ステータス情報は、対応する印刷装置9の印刷装置識別情報を含む。図7で例示するステータスデータD2では、領域A311に印刷装置識別情報が記述される。
また、印刷装置ステータス情報は、各監視項目の監視項目識別情報と監視項目ログ情報との組み合わせを含む。図7で例示するステータスデータD2では、領域A312に、監視項目:プリンターエラーについての監視項目識別情報(プリンターエラー識別情報)と、監視項目ログ情報(プリンターエラーログ情報)とが記述される。また、領域A313に、監視項目:印刷ヘッド形成ライン累計数についての監視項目識別情報(印刷ヘッド形成ライン識別情報)と、監視項目ログ情報(印刷ヘッド形成ライン累計数ログ情報)とが記述される。また、領域A314に、監視項目:カッター使用累計数についての監視項目識別情報(カッター使用累計数識別情報)と、監視項目ログ情報(カッター使用累計数ログ情報)とが記述される。
ステップSB5において、ステータスデータ生成部601は、リクエストボディーにステータスデータD2が記述されたHTTPリクエストを、HTTPに従って、メンテナンスサーバー7に送信する。なお、ステータスデータD2を送信するメンテナンスサーバー7のURLや、使用するプロトコル等の、ステータスデータD2を応答要求としてメンテナンスサーバー7に送信するために必要な情報は、事前に登録される。
次いで、ステータスデータ受信部201は、受信したステータスデータD2を、応答部202に出力し(ステップSD2)、分析部203に出力する(ステップSD3)。
次いで、応答部202は、通信許容量ファイル212を参照する(ステップSE2)。通信許容量ファイル212は、通信許容量算出部204によって後述する方法により、エージェント端末11がステータスデータD2を送信する間隔である通信許容量を示す通信許容量情報が記述されたファイルである。
次いで、応答部202は、通信許容量ファイル212に記述された通信許容量情報に基づいて、通信許容量情報を示す通信許容量情報データD3を生成する(ステップSE3)。
次いで、応答部202は、メンテナンスサーバー通信部22を制御して、生成した通信許容量情報データD3を、応答として、エージェント端末11に送信する(ステップSE4)。例えば、応答部202は、レスポンスボディーに通信許容量情報データD3が記述されたHTTPレスポンスを、HTTPに従って、エージェント端末11に送信する。
ステップSE3の処理は、「サーバーがクライアントから受信した応答要求に応じてクライアントに応答を送信する処理」に相当する。
次いで、間隔更新部602は、通信許容量情報データD3に含まれる通信許容量情報に基づいて、送信間隔設定ファイル611が示す間隔が、通信許容量情報データD3に含まれる通信許容量情報が示す間隔(通信許容量)となるように、当該ファイルを更新する(ステップSC2)。
ステップSC2の処理により、以後、ステータスデータ生成部601は、更新後の送信間隔設定ファイル611が示す間隔で、ステータスデータD2の生成、送信を実行する。
次いで、分析部203は、取得したステータスデータD2に基づいて、ステータスデータベース211を更新する(ステップSF2)。以下、ステップSF2の処理について詳述する。
図8に示すように、ステータスデータベース211の1件のレコードは、少なくとも、印刷装置識別情報と、プリンターエラー有無情報と、印刷ヘッドエラー有無情報と、カッターエラー有無情報とを備える。
プリンターエラー有無情報とは、プリンターエラーが発生しているか否かを示す情報であり、発生していることを示す値(図8では「有」と表現。)、又は、発生していないことを示す値(図8では「無」と表現。)のいずれかの値を有する。
印刷ヘッドエラー有無情報とは、印刷ヘッドエラーが発生しているか否かを示す情報であり、発生していることを示す値(図8では「有」と表現。)、又は、発生していないことを示す値(図8では「無」と表現。)のいずれかの値を有する。印刷ヘッドエラーとは、印刷ヘッド411による印刷ヘッド形成ライン累計数が、印刷ヘッド411の寿命を判定する基準となる所定の閾値を上回っている状態のことである。
カッターエラー有無情報とは、カッターエラーが発生しているか否かを示す情報であり、発生していることを示す値(図8では「有」と表現。)、又は、発生していないことを示す値(図8では「無」と表現。)の何れかの値を有する。カッターエラーとは、カッター412によるカッター使用累計数が、カッター412の寿命を判定する基準となる所定の閾値を上回っている状態のことである。
次いで、分析部203は、1の印刷装置ステータス情報を処理対象として決定し、印刷装置識別情報の突合により、ステータスデータベース211のレコードのうち、対応するレコード(処理対象とした印刷装置ステータス情報の印刷装置識別情報の値と同一の値の印刷装置識別情報を有するレコード)を特定する。次いで、分析部203は、処理対象とした印刷装置ステータス情報に基づいて、特定したレコードのプリンターエラー有無情報、印刷ヘッドエラー有無情報、及び、カッターエラー有無情報を更新する。
具体的には、分析部203は、印刷装置ステータス情報に含まれるプリンターエラーログ情報(監視項目ログ情報)に基づいて、プリンターエラーが発生しているか否かを判別し、発生している場合はプリンターエラー有無情報の値を、発生していることを示す値へと更新し、発生していない場合はプリンターエラー有無情報の値を、発生していないことを示す値へと変更する。また、分析部203は、印刷装置ステータス情報に含まれる印刷ヘッド形成ライン累計数ログ情報(監視項目ログ情報)に基づいて、印刷ヘッド形成ライン累計数が所定の閾値を上回るか否かを判別し、上回る場合は印刷ヘッドエラー有無情報の値を、印刷ヘッドエラーが発生していることを示す値へと更新し、上回らない場合は印刷ヘッドエラー有無情報の値を、印刷ヘッドエラーが発生していないことを示す値へと更新する。また、分析部203は、印刷装置ステータス情報に含まれるカッター使用累計数ログ情報(監視項目ログ情報)に基づいて、カッター使用累計数が所定の閾値を上回るか否かを判別し、上回る場合はカッターエラー有無情報の値を、カッターエラーが発生していることを示す値へと更新し、上回らない場合はカッターエラー有無情報の値を、カッターエラーが発生していないことを示す値へと更新する。
ステップSF2の処理により、ステータスデータベース211の各レコードは、直近で受信した最新の印刷装置ステータス情報に基づいて更新された情報を有するレコードとなる。
ここで、上述したように、メンテナンスサーバー7には、複数のエージェント端末11が接続されるが、メンテナンスサーバー7に接続されるエージェント端末11の数は、ネットワークシステム1の規模によっては多大(例えば、1000台を超える台数)となる可能性がある。そして、エージェント端末11からの応答要求(ステータスデータD2)の送信が短時間に高密度で行われると、メンテナンスサーバー7の処理負荷が増大し、メンテナンスサーバー7における処理の遅延が発生する可能性がある。
以上を踏まえ、通信許容量算出部204は、以下の処理を行って適切な値の通信許容量を算出し、各エージェント端末11による応答要求の送信が短時間に高密度で行われることを抑制し、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大を抑制する。
通信許容量算出部204は、図9のフローチャートの処理を、所定の間隔で実行する。
図9に示すように、通信許容量算出部204は、メンテナンスサーバー7に接続されたエージェント端末11の数を取得する(ステップSG1)。ここで、通信許容量算出部204は、エージェント端末11との間で確立した通信経路(本例では、TCPコネクション上のHTTPセッション)の数を管理しており、通信経路の数に基づいて、メンテナンスサーバー7に接続されたエージェント端末11の数を取得する。以下、メンテナンスサーバー7に接続されたエージェント端末11の数のことを「接続台数」と表現する。
処理可能回数は、メンテナンスサーバー7のCPU、その他の制御主体(以下、単に「CPU」と表現する。)の使用率が最大値の場合に、単位時間である1秒あたりに、メンテナンスサーバー7が処理可能なステータスデータD2の数のことである。
なお、CPUの使用率の最大値は、ステータスデータD2の処理、その他の付随する処理を遅延なくメンテナンスサーバー7が実行可能な値に設定されており、CPUの使用率が、当該最大値を上回ると、メンテナンスサーバー7の処理に遅延が生じる可能性がある。従って、ステータスデータD2の処理にあたり、CPUの使用率が当該最大値を上回らないことが求められ、後に明らかとなるとおり、通信許容量は、CPUの使用率が当該最大値を上回らないことを実現できる適切な値とされる。
ステップSG2において、通信許容量算出部204は、ステータスデータD2のデータ量を取得する。通信許容量算出部204は、現時点から遡って所定の期間に受信したステータスデータD2のデータ量の平均値を算出する機能を有し、当該機能によって算出した平均値を、ステータスデータD2のデータ量として取得する。なお、ステータスデータD2のデータ量は、事前のテストやシミュレーションに基づいて定められた固定値でもよい。次いで、通信許容量算出部204は、取得したステータスデータD2のデータ量に基づいて、ステータスデータD2の処理に要する時間を算出する。ステータスデータD2の処理とは、上述した応答部202による処理や、分析部203による処理、その他のステータスデータD2に基づいて実行される処理のことである。ステータスデータD2のデータ量と、ステータスデータD2の処理に要する時間とは正の相関関係にあり、メンテナンスサーバー7には、当該データ量と当該時間との対応関係を示すテーブルが事前に登録される。ステータスデータD2の処理に要する時間の算出方法は例示した方法に限らずどのような方法であってもよい。
次いで、通信許容量算出部204は、算出したステータスデータD2の処理に要する時間に基づいて、単位時間あたりにメンテナンスサーバー7が処理可能なステータスデータD2の数(処理可能回数)を算出する。
以上のようにして算出された通信許容量が示す間隔で、メンテナンスサーバー7に接続された複数のエージェント端末11がステータスデータD2を送信した場合、メンテナンスサーバー7は、CPUの使用率が最大値を上回ることなく、受信した複数のステータスデータD2を処理できる。
なお、例示した通信許容量の算出方法は、説明の便宜を考慮して単純化しているが、通信許容量の算出にあたり、各種マージンを反映してもよいことは勿論である。
また、通信許容量の算出方法は例示した方法に限らない。すなわち、通信許容量は、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大を抑制するという観点から、メンテナンスサーバー7の処理負荷に影響を与える要素に基づいて算出されるものであれば、その方法は何であってもよい。また、メンテナンスサーバー7の処理負荷に影響を与える要素について、「メンテナンスサーバー7に接続されたエージェント端末11の数」、「メンテナンスサーバー7の処理能力」、「ステータスデータD2(エージェント端末11から応答要求として受信するデータのデータ量)」、及び、「ステータスデータD2の処理に要する時間」を例示したが、当該要素は例示したものに限らない。
なお、以下の説明では、保守担当者は、本社に勤務し本社端末5を利用する者とする。
まず、特定の印刷装置9に関する情報を取得することを望む保守担当者は、本社端末5のブラウザーを立ち上げ、予め定められたメンテナンスサーバー7の所定のURLにアクセスさせる。
メンテナンスサーバー7の情報提供部205は、所定のURLへのアクセスに応じて、印刷装置識別情報入力画面G101(図10)を表示させるHTTPファイルを生成し、本社端末5に送信する。
本社端末5の本社端末制御部30は、ブラウザーの機能により、HTTPファイルを受信し、受信したHTTPファイルに基づいて本社端末表示部33を制御して、表示パネルに印刷装置識別情報入力画面G101を表示させる。
図10に示すように、印刷装置識別情報入力画面G101は、印刷装置識別情報を入力可能な入力欄R101を備える。保守担当者は、入力欄R101に、情報を取得することを望む印刷装置9の印刷装置識別情報を入力し、確定ボタンB101を操作することにより、入力を確定する。入力の確定に応じて、HTTPファイルに実装されたスクリプトの機能により、入力された印刷装置識別情報が、メンテナンスサーバー7に送信される。
本社端末5の本社端末制御部30は、ブラウザーの機能により、HTTPファイルを受信し、受信したHTTPファイルに基づいて本社端末表示部33を制御して、表示パネルに情報提供画面G111を表示させる。
図11に示すように、情報提供画面G111は、領域A111と、領域A112とを有する。
領域A111には、保守担当者が入力した印刷装置識別情報の印刷装置9に関する基礎的な情報が表示される。図11の例では、印刷装置9に関する基礎的な情報は、印刷装置9の型番を示す情報、印刷装置9にインストールされたファームウェアのバージョンを示す情報、印刷装置9が設けられた店舗の名称を示す情報、当該店舗の住所を示す情報、当該店舗の電話番号を示す情報、及び、印刷装置9が設けられたレジカウンターのレーンの番号を示す情報である。印刷装置9に関する基礎的な情報は例示した情報に限らない。
ここで、メンテナンスサーバー7のメンテナンスサーバー記憶部21には、各印刷装置について、印刷装置識別情報と、印刷装置に関する基礎的な情報とを対応付けて記憶するデータベースが記憶される。情報提供部205は、当該データベースに基づいて、印刷装置に関する基礎的な情報を取得する。
保守担当者は、情報提供画面G111の領域A111に表示された情報を参照することにより、印刷装置9に関する基礎的な情報を取得することができ、必要に応じて、店舗への電話等の作業を行うことができる。
保守担当者は、領域A112に表示された情報を参照することにより、プリンターエラー、印刷ヘッドエラー、及び、カッターエラーのそれぞれについて、発生しているか否かを認識でき、当該認識に基づいて対応する作業を行うことができる。対応する作業とは、例えば、エラーが発生している場合に、店舗の責任者に、エラーが発生していること、及び、エラーに対応して行うべき作業を連絡することである。
ここで、ネットワークシステム1には、以下の課題がある。
すなわち、上述したように、店舗システム3は、複数のエージェント端末11を備える場合がある。例えば、店舗システム3が1000台の印刷装置9を備える場合において、エージェント端末11のそれぞれが、10台の印刷装置9を管理する対象(状態に関する情報をメンテナンスサーバー7に送信する対象)とする構成とした場合、店舗システム3には、100台のエージェント端末11が設けられることとなる。
そして、店舗システム3では、店舗システム3が備えるエージェント端末11について、店舗の開店時に、一斉に電源がオンされて起動するという実情がある。例えば、店舗の開店時に、所定の手段によってエージェント端末11への電力の供給が一斉に開始されて、電力の供給に応じて、エージェント端末11が起動する。そして、後述するように、エージェント端末11は、起動時に、自身が起動したことを示す情報、その他の情報を含むデータをメンテナンスサーバー7に送信する構成である。このため、開店時に複数のエージェント端末11が一斉に起動した場合に、ネットワークにおける輻輳や、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大を抑制するため、メンテナンスサーバー7へのアクセスの集中を抑制する必要がある。
また、ネットワークシステム1では、グローバルネットワークGNにおける通信エラーや、店舗システム3における通信エラー、その他の理由により、エージェント端末11とメンテナンスサーバー7との間での通信が一時的に不能となった後、復帰する場合がある。そして、後述するように、エージェント端末11は、メンテナンスサーバー7との間での通信が復帰した時(以下、「通信復帰時」という。)に、自身が起動した状態であること、その他の情報を含むデータをメンテナンスサーバー7に送信する構成であるため、通信復帰時にネットワークにおける輻輳や、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大を抑制するため、メンテナンスサーバー7へのアクセスの集中を抑制する必要がある。
以上を踏まえ、エージェント端末11は、以下の処理を実行する。
図12の(A)に示すように、エージェント端末11の対応処理実行部603は、起動時であるか否か、及び、通信復帰時であるか否かを監視する(ステップSH1)。
ステップSH1において、対応処理実行部603は、エージェント端末11の電源がオンされて、電源のオンに応じて、対応処理実行部603の機能を実現する所定のプログラムが立ち上がった場合に、起動時であると判別する。また、対応処理実行部603は、メンテナンスサーバー7との間での通信が不能となった場合、復帰したことを検出する機能を有する。当該機能は、どのような手段で実現されてもよい。
詳述すると、待機期間とは、後述する初回応答要求データの送信を開始するまでに待機する期間のことである。対応処理実行部603は、所定の上限値(例えば、「1分」)を下回る範囲で待機期間の値を乱数で生成し、待機期間をランダムに設定する機能を有する。
次いで、対応処理実行部603は、ランダムに設定された待機期間の間、待機し(ステップSH3)、待機後、初回応答要求データをメンテナンスサーバー7に送信する(ステップSH4)。
初回応答要求データは、起動時においてはエージェント端末11が起動したことを示す情報、及び、エージェント端末11に接続された印刷装置9の台数を示す情報を少なくとも含むデータである。なお、エージェント端末11に接続された印刷装置9とは、エージェント端末11が管理する対象(状態に関する情報をメンテナンスサーバー7に送信する対象)の印刷装置9を意味する。
また、初回応答要求データは、通信復帰時においてはエージェント端末11が起動した状態であることを示す情報、及び、エージェント端末11に接続された印刷装置9の台数を示す情報を少なくとも含むデータである。
すなわち、仮に、エージェント端末11が起動時、及び、通信復帰時にランダムに設定される待機期間の間待機することなく、即座に初回応答要求データを送信する構成とした場合、複数のエージェント端末11が同時間帯に一斉に初回応答要求データを送信することとなる。この場合、複数のエージェント端末11によるメンテナンスサーバー7へのアクセスが集中し、ネットワークの輻輳、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大へつながる可能性がある。
一方で、本実施形態のように、エージェント端末11のそれぞれが、起動時、又は、通信復帰時に、ランダムに設定される待機期間の間、待機した後、初回応答要求データを送信する構成とすることにより、複数のエージェント端末11が初回応答要求データを送信するタイミングをずらすことができ、メンテナンスサーバー7へのアクセスの集中を抑制できる。
次いで、管理部206は、初回応答要求データに基づいて、エージェント端末11の管理に係る所定の処理を実行する(ステップSI2)。詳細は省略するが、メンテナンスサーバー7は、各エージェント端末11について、エージェント端末11が起動した状態か否かを管理する機能を有する。ステップSI2では、管理部206は、初回応答要求データに基づいて、初回応答要求データの送信元のエージェント端末11について、起動した状態であることを認識し、当該エージェント端末11を起動した状態の端末として管理する。なお、詳細は省略するが、エージェント端末11は、電源のオフが指示されたときに、電源がオフされたことを示す情報を含むデータをメンテナンスサーバー7に送信する機能を有し、メンテナンスサーバー7は、当該データに基づいて、エージェント端末11の電源がオフされたことを認識する。メンテナンスサーバー7は、例えば、所定の手段により、保守担当者に対して、保守担当者が指定した特定のエージェント端末11が起動した状態であるか否かを通知する。
期間KK1は、送信間隔設定ファイル611が示す間隔に対応する期間から、ランダムに設定される所定の値(以下、「マージン値」という。)だけ、ずらした期間である。例えば、送信間隔設定ファイル611が示す間隔に対応する期間が「10分」で、マージン値が「+5分」の場合、期間KK1は、「15分」となる。
ステップSI4において、管理部206は、所定の手段により、マージン値をランダムに設定し、少なくとも、設定したマージン値を示す情報を含む初回応答データを生成する。
ステップSI4の処理後、管理部206は、処理手順をステップSI6へ移行する。
次いで、対応処理実行部603は、受信した初回応答データに含まれる情報が示すタイミングが到来するまでの間、待機する(ステップSH6)。具体的には、ステップSI4で生成された初回応答データを受信した場合、対応処理実行部603は、初回応答要求データを送信した後、上述した期間KK1が経過するまでの間、待機する。この場合、対応処理実行部603は、送信間隔設定ファイル611を参照し、当該ファイル示す間隔に対応する期間にマージン値を反映することによって、期間KK1を算出する。また、ステップSI5で生成された初回応答データを受信した場合、対応処理実行部603は、初回応答要求データを送信した後、送信間隔設定ファイル611が示す期間が経過するまでの間、待機する。
図13を用いた説明では、ランダムに設定される待機期間の上限値が「1分」であり、エージェント端末AJ1の待機期間は「10秒」、エージェント端末AJ2の待機期間は「25秒」、エージェント端末AJ3の待機期間は「35秒」であるものとする。
また、エージェント端末AJ1に接続された印刷装置9の数は「2台」であり、エージェント端末AJ2に接続された印刷装置9の数は「3台」であり、エージェント端末AJ3に接続された印刷装置9の数は「20台」であるものとする。さらに、ステップSI3でメンテナンスサーバー7の管理部206が使用する所定の閾値は「10台」であるものとする。従って、この場合、ステップSI3において、エージェント端末AJ1、及び、エージェント端末AJ2については、管理部206は、接続された印刷装置9の台数が所定の閾値を上回らないと判別し、エージェント端末AJ3については、管理部206は、接続された印刷装置9の台数が所定の閾値を上回ると判別する。
また、ステップSI4において、管理部206がランダムに設定するマージン値の値は、「+5分」であるものとする。また、エージェント端末AJ1、エージェント端末AJ2、及び、エージェント端末AJ3のそれぞれの送信間隔設定ファイル611が示す間隔の値は「15分」であるものとする。
このように、それぞれのエージェント端末11において、待機期間の値はランダムに設定されるため、それぞれのエージェント端末11が初回応答要求データを送信するタイミングについて、上限値を下回る範囲内で「ずれ」が生じる。これにより、メンテナンスサーバー7へのアクセスの集中を緩和できる。
なお、待機時間に上限値を設けているのは、起動時、又は、通信復帰時において、初回応答要求データが送信するタイミングが遅くなりすぎるのを防止するためである。
同様に、エージェント端末AJ2は、接続された印刷装置9の台数が所定の閾値を上回らないため、1回目のステータスデータD2を送信するタイミングに、メンテナンスサーバー7が設定したマージン値が反映されない。このため、エージェント端末AJ2は、初回応答要求データを送信したタイミングT2から、15分(送信間隔設定ファイル611が示す間隔)が経過したタイミングT6で、1回目のステータスデータD2を送信する。
一方、エージェント端末AJ3は、接続された印刷装置9の台数が所定の閾値を上回るため、1回目のステータスデータD2を送信するタイミングに、メンテナンスサーバー7が設定したマージン値(5分)が反映される。このため、エージェント端末AJ3は、初回応答要求データを送信したタイミングT3から、20分(送信間隔設定ファイル611が示す間隔にマージン値を反映した値)が経過したタイミングT7で、1回目のステータスデータD2を送信する。
以後、エージェント端末AJ1、AJ2、及び、AJ3のそれぞれは、1回目にステータスデータD2を送信した後、15分おきに、ステータスデータD2を送信する。
このように、本実施形態では、接続された印刷装置9の台数が所定の閾値を上回るエージェント端末11については、1回目にステータスデータD2を送信するタイミングが、送信間隔設定ファイル611が示す間隔に対してマージン値だけずらされる。これは、以下のことを目的とするものである。
すなわち、上述したように、1のエージェント端末11が送信するステータスデータD2には、当該1のエージェント端末11に接続された印刷装置9(当該1のエージェント端末11が管理する態様の印刷装置9)のそれぞれの印刷装置ステータス情報が含まれる(図7参照)。従って、エージェント端末11に接続された印刷装置9の台数が多ければ多いほど、エージェント端末11が送信するステータスデータD2のデータ量は大きくなる。そして、接続された印刷装置9の台数が所定の閾値を超えた状態のエージェント端末11について、ステータスデータD2を送信するタイミングを、他のエージェント端末11がステータスデータD2を送信するタイミングからずらすことにより、データ量の大きなステータスデータD2が送信されるタイミングを、他のステータスデータD2が送信されるタイミングから特に乖離させることができる。これにより、効率的、かつ、効果的に、ネットワークにおける輻輳の抑制、及び、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大の抑制を実現できる。
なお、マージン値は、上記目的を達成するという観点のもと、適切な値が設定される。例えば、マージン値は、送信間隔設定ファイル611が示す間隔の1/2程度の値が適切である。
また、本実施形態では、メンテナンスサーバー7の管理部206は、ステップSI2において、エージェント端末11に接続された印刷装置9の数と、所定の閾値とを比較した。この点について、管理部206が、エージェント端末11が送信するステータスデータD2のデータ量(例えば、過去の所定の期間にエージェント端末11が送信したステータスデータD2のデータ量の平均値)を所定の手段で管理し、データ量と、所定の閾値とを比較する構成でもよい。
図14は、会計が行われた場合のPOS端末8、及び、印刷装置9の動作を示すフローチャートであり、(A)はPOS端末8の動作を示し、(B)は印刷装置9の動作を示す。
会計処理において、レジ担当者は、顧客が購入した商品に付されたバーコードをバーコードスキャナーBSにより読み取る。POS端末制御部70は、バーコードスキャナーBSの読み取り結果に基づいて、商品の商品コードを取得し、適宜、POSサーバー10の商品マスター511を参照して、商品の単価等の会計処理に必要な商品に関する情報を取得する。POS端末制御部70は、取得した商品に関する情報に基づいて、カスタマーディスプレーCDや、ディスプレーDPに商品に関する情報を表示する。また、POS端末制御部70は、取得した商品に関する情報に基づいて、合計金額の計算や、釣銭の計算を行って会計を確定し、カスタマーディスプレーCDや、ディスプレーDPに計算結果を示す情報を表示し、また、キャッシュドロアーKSを制御する。会計の確定後、POS端末制御部70は、POSサーバー10に会計に関する情報を送信する。POSサーバー10は、会計に関する情報を受信し、会計情報管理データベース512に登録する。
次いで、POS端末制御部70は、POS端末通信部72を制御して、生成した制御コマンドを印刷装置9に送信する(ステップSJ3)。
次いで、印刷制御部403は、受信した制御コマンドに基づいて、印刷装置印刷部41を制御して、レシートを発行する(ステップSK2)。発行されたレシートは、レジ担当者によって、顧客に引き渡される。
この構成によれば、同時期に起動時、又は、通信復帰時となった複数のエージェント端末11が、起動時、又は、通信復帰時に初回応答要求データを送信するタイミングにずれが生じ、エージェント端末11からメンテナンスサーバー7へのアクセスが集中することを抑制できる。
この構成によれば、メンテナンスサーバー7の機能により、複数のエージェント端末11がステータスデータD2を送信する間隔を的確にずらすことができ、より効果的にエージェント端末11からメンテナンスサーバー7へのアクセスが集中することを抑制できる。
この構成によれば、送信するステータスデータD2のデータ量が大きいエージェント端末11について、ステータスデータD2を送信するタイミングを、他のエージェント端末11がステータスデータD2を送信するタイミングから大きくずらすことができ、より効率的、効果的にエージェント端末11からメンテナンスサーバー7へのアクセスが集中することを抑制できる。
なお、上述したように、メンテナンスサーバー7が、エージェント端末11が送信するステータスデータD2のデータ量(例えば、過去の所定の期間にエージェント端末11が送信したステータスデータD2のデータ量の平均値)を所定の手段で管理し、データ量と、所定の閾値とを比較する構成でもよい。
次に第1実施形態の変形例について説明する。
図15の(A)は、第1の変形例の説明に利用する図である。
上述した実施形態では、エージェント端末11と、処理装置としての印刷装置9が、ローカルエリアネットワークを介して1対多の関係で接続された構成であった。
しかしながら、エージェント端末11と印刷装置9との通信の方法は例示した方法に限らない。例えば、図15の(A)に示すように、エージェント端末11と、印刷装置9とは、USB、USB以外のシリアル通信(例えばRS232Cに対応するシリアル通信)に対応する通信規格、パラレル通信(例えば、IEEE1284に対応するパラレル通信)に対応する通信規格に従って、一対一の関係で接続された構成でもよい。
また、上述した実施形態では、エージェント端末11により、メンテナンスサーバー7に対して状態に関する処理装置状態情報を送信される対象となる処理装置は、印刷装置9であった。しかしながら、処理装置は、印刷装置9のように印刷機能を有する装置に限らない。例えば、図9(A)に示すように、スキャナーであってもよく、スキャン機能や印刷機能等の複合的に機能を有する複合処理装置であってもよく、パーソナルコンピューターであってもよい。すなわち、処理装置は、ネットワークシステム1において、メンテナンスサーバー7により状態を管理可能な装置であればよい。
次に、第2実施形態について説明する。
上述した第1実施形態では、エージェント端末11に印刷装置9が接続され、エージェント端末11が接続された印刷装置9の状態に関する情報を含むステータスデータD2をメンテナンスサーバー7に送信する構成であった。
一方で、第2実施形態では、印刷装置9に、グローバルネットワークGNにアクセスする機能を設け、印刷装置9が、直接、メンテナンスサーバー7と通信する。すなわち、第2実施形態では、印刷装置9が、メンテナンスサーバー7をサーバーとする「クライアント」として機能する。
同一の店舗システム3に設けられた印刷装置9は、第1実施形態におけるエージェント端末11と同様、店舗の開店時に一斉に電源がオンされて起動し、初回応答要求データを送信するという特性、及び、メンテナンスサーバー7との間での通信の復帰時に一斉に初回応答要求データを送信するという特性を有する。
また、印刷装置9は、起動時、及び、通信復帰時に、ランダムに値が設定される待機期間だけ待機して初回応答要求データ(応答要求)を送信する。また、印刷装置9は、初回応答要求データを送信した後、1回目にステータスデータD2を送信する場合は、メンテナンスサーバー7が指定したタイミングで送信する。メンテナンスサーバー7は、印刷装置9のそれぞれについて、印刷装置9が送信するステータスデータD2のデータ量(例えば、過去の所定の期間に印刷装置9が送信したステータスデータD2のデータ量の平均値)を管理し、管理するデータ量と所定の閾値との比較によって、印刷装置9が初回応答要求データを送信した後、1回目にステータスデータD2を送信するタイミングに、マージン値を反映するか否かを判別する。
以上のような第2実施形態に係る構成であっても、第1実施形態と同様、メンテナンスサーバー7に対するクライアント(第2実施形態の場合、印刷装置9)からのアクセスの集中を抑制でき、ネットワークにおける輻輳、及び、メンテナンスサーバー7の処理負荷の増大を抑制できる。
例えば、第1実施形態におけるエージェント端末11の制御方法(クライアントの制御方法)、及び、第2実施形態における印刷装置9の制御方法(クライアントの制御方法)が、エージェント端末11又は印刷装置9に搭載されるコンピューターや、エージェント端末11又は印刷装置9に接続される外部装置を用いて実現される場合、本発明を、「クライアントの制御方法」を実現するためにコンピューターが実行するプログラム、このプログラムをコンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体、或いは、このプログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。上記記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu−ray(登録商標)Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型の、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、上記記録媒体は、エージェント端末11又は印刷装置9や、これら装置に接続された外部装置が備える内部記憶装置であるRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
また例えば、上述した実施形態では、店舗システム3が、店舗に適用される場合を例示して発明を説明したが、店舗システム3が適用される施設は、店舗に限らない。
また例えば、ネットワークシステム1を構成する各装置の通信方法はどのような方法でもよい。
また例えば、上述した実施形態では、印刷装置9の記録方式は、サーマル式としたが、記録方式は何でもよい。
また例えば、上述した実施形態における各機能ブロックはハードウェアとソフトウェアにより任意に実現可能であり、特定のハードウェア構成を示唆するものではない。
Claims (6)
- 所定の間隔で応答要求を送信するクライアントと、前記クライアントから受信した前記応答要求に応じて、前記クライアントに応答を送信するサーバーとがネットワークを介して接続されたネットワークシステムであって、
前記クライアントは、
起動時、又は、前記サーバーとの通信が復帰した時である通信復帰時に、ランダムに設定される期間の間送信を待機した後に、前記応答要求を送信する
ことを特徴とするネットワークシステム。 - 前記サーバーには、複数の前記クライアントが接続され、
前記サーバーは、
1の前記クライアントの前記起動時又は前記通信復帰時に、当該1の前記クライアントが送信した前記応答要求を受信した場合、
当該1の前記クライアントが前記所定の間隔で前記応答要求を送信するタイミングと、他のいずれかの前記クライアントが前記所定の間隔で前記応答要求を送信するタイミングとにずれが生じるように、当該1の前記クライアントに対して、当該1の前記クライアントが次に前記応答要求を送信するタイミングを指定する情報を含む前記応答を送信し、
当該1の前記クライアントは、
前記サーバーに指定されたタイミングで前記応答要求を送信した後、前記所定の間隔で、前記応答要求を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記サーバーは、
前記応答要求として送信するデータのデータ量が閾値を上回っている前記クライアントについて、前記起動時又は前記通信復帰時に前記応答要求を送信したタイミングと次に前記応答要求を送信するタイミングとの時間差の値が、前記所定の間隔の値と相違するように、次に前記応答要求を送信するタイミングを指定する
ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークシステム。 - 前記クライアントには、1又は複数の処理装置が接続可能であり、
前記クライアントは、接続された前記処理装置の状態に関する情報を含むステータスデータを前記応答要求として送信し、
前記サーバーは、
接続された前記処理装置の台数が閾値を上回っている前記クライアントについて、前記起動時又は前記通信復帰時に前記応答要求を送信したタイミングと次に前記応答要求を送信するタイミングとの時間差の値が、前記所定の間隔の値と相違するように、次に前記応答要求を送信するタイミングを指定する
ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークシステム。 - サーバーにネットワークを介して接続可能であり、所定の間隔で応答要求を送信するクライアントであって、
起動時、又は、前記サーバーとの通信が復帰した時である通信復帰時に、ランダムに設定される期間の間送信を待機した後に、前記応答要求を送信する制御部を備える
ことを特徴とするクライアント。 - サーバーにネットワークを介して接続可能であり、所定の間隔で応答要求を送信するクライアントの制御方法であって、
起動時、又は、前記サーバーとの通信が復帰した時である通信復帰時に、ランダムに設定される期間の間送信を待機した後に、前記応答要求を送信する
ことを特徴とするクライアントの制御方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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