JP2017092155A - 紫外線受光素子及び紫外線受光素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
0≦100×B/A≦0.0049A2−1.4A+100
(ただし、0<A<120、0<B<120)
を満たす紫外線受光素子により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
0≦100×B/A≦0.005A2−1.4A+100
(ただし、0<A<120、0<B<120)
を満たす紫外線受光素子の製造方法により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
<紫外線受光素子>
本実施形態に係る紫外線受光素子は、基板と、基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第3の窒化物半導体層と、を備え、第3の窒化物半導体層の最大膜厚をA(nm)、最小膜厚をB(nm)としたときに、
0≦100×B/A≦0.0049A2−1.4A+100
(ただし、0<A<120、0≦B<120)…(1)
を満たす紫外線受光素子である。これにより、紫外線に対する受光感度の高い紫外線受光素子を実現することができる。
しかしながら、入射した紫外線のエネルギーが第3の窒化物半導体層のバンドギャップよりも大きい場合、入射した紫外線は第3の窒化物半導体層によって吸収されてしまうため、受光感度の低下を招く。
さらに、第3の窒化物半導体層の膜厚に部分的に差がある場合、擬似的に第3の窒化物半導体層のゲート長が短い部分が形成されるため、空乏層の幅が短くなる。これによってソース・ドレイン電圧によって空乏層に印加される電界が大きくなり、チャネルにおいて励起された電子/正孔対が電極に到達しやすくなる。
なおここでいう紫外線受光素子とは、波長が200nm〜365nmの間の光に対して102A/W以上の感度を有することを意味する。
なおここで、「基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層」という表現における「上の」という文言は、基板の上に第1の窒化物半導体層があることを意味するが、基板と第1の窒化物半導体層の間に別の層(例えばバッファ層のような層)が存在する場合もこの表現に含まれる。その他の場合に「上の」という文言を使用する場合にも、同様の意味を有するものとする。
基板としては、その上に、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層を形成可能なものであれば特に制限されない。具体的には、基板として、Si、SiC、MgO、Ga2O3、Al2O3、ZnO、GaN、InN、AlN、あるいはこれらの混晶基板等が挙げられる。また、基板には不純物が混入していても良い。
基板の転位密度はカソードルミネッセンス法(CL)、平面透過型電子顕微鏡(TEM)での測定や、表面に溶融KOHエッチングを実施した後に走査型電子顕微鏡(SEM)または原子間力顕微鏡(AFM)での測定によって求められる。
第1の窒化物半導体層は、基板上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含む層である。第1の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。第1の窒化物半導体層の材料の一例としては、AlN、GaN、AlGaN等が挙げられる。
第1の窒化物半導体層がAlまたはGaを含むことの確認方法としては、蛍光X線元素分析法(XRF)、ラザフォード後方散乱分光(RBS)、二次イオン質量測定SIMSおよびX線光電子分光(XPS)により確認することが可能である。
第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との間(界面付近)で高濃度の2次元電子ガスを発生させるために、第1の窒化物半導体層は、AlXGa1―XN(0≦X<1)からなり、第2の窒化物半導体層は、AlYGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)からなることが好ましい。第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との間に高濃度の2次元電子ガスが存在することで、光が入射された際に、ソース・ドレイン間に大量の電流が流れることにより高感度の紫外線受光素子が実現する。
第1の窒化物半導体層のAlXGa1―XNのAl組成Xは、X線回折(XRD:X−ray Diffaction)法による2θ−ωスキャンおよび逆格子マッピング測定(RSM)を行うことにより測定することができる。
具体的には、基板の表面の面方位に対応する面の面指数の2θ−ωスキャンにおけるピーク位置から第1の窒化物半導体層のAlXGa1―XNの格子定数を求めることができる。
また基板が所定の面方位からオフ角を付与して切断された基板(オフ基板)の場合には、オフ基板の表面からオフ角の分だけずらした角度からX線を入射させて2θ−ωスキャンを行うことで、そこから第1の窒化物半導体層のAlXGa1―XNの格子定数を求めることができる。
aAB=xaA+(1−x)aB …(2)
ここでaAはAlN、aBはGaNの格子定数であり、aABは上記のX線回折により求まる第1の窒化物半導体層のAlXGa1―XNの格子定数である。ここで、aAやaBは「S.Strite and H.Morko,GaN,AIN,andInN:A review Journal of Vacuum Science & Technology B10,1237(1992);doi:10.1116/1.585897」に記載された値(aA=3.112Å、aB=3.189Å)を使用することができる。これにより式(2)からAl組成Xの値を求めることができる。
また光照射時にソース・ドレイン間に高い電流を得るための観点から、第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との界面に濃度が1×1010cm−2以上1×1013cm−2以下の2次元電子ガスを有することが好ましい。
2次元電子ガスの測定方法として、水銀プローブを用いたCV測定が挙げられる。CV測定ではキャリアの深さ分布およびキャリア濃度の分布を得ることができる。より詳細に分布を求めたい場合はサンプルを劈開後に断面を走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)によって測定することも可能である。キャリア濃度を詳細に求めたい場合は電極を蒸着してHall測定を行うことも可能である。
また基板と窒化物半導体層との界面での欠陥発生を抑制するための観点から、基板がサファイアまたはAlNである場合には、基板と第1の窒化物半導体層との間に、AlZGa1―ZN(0≦Z≦1)からなるバッファ層をさらに備えることが好ましい。
第2の窒化物半導体層は、第1の窒化物半導体層上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む層である。第2の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。第2の窒化物半導体層の材料の一例としては、AlN、GaN、AlGaN等が挙げられる。
また結晶性を担保する観点から、第2の窒化物半導体層がAlYGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)からなる場合には、アンドープであることが好ましい。
第2の窒化物半導体層の膜厚は、10nm以上100nm以下であることが好ましい。
本実施形態に係る紫外線受光素子において、第3の窒化物半導体層は、第2の窒化物半導体層上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む。また第3の窒化物半導体層は、最大膜厚をA(nm)、最小膜厚をB(nm)としたときに、
0≦100×B/A≦0.0049A2−1.4A+100
(ただし、0<A<120、0<B<120)
を満たす。第3の窒化物半導体層は第2の窒化物半導体層上の一部に形成されていてもよい。第3の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。第3の窒化物半導体層の材料の一例としては、AlN、GaN、AlGaN等が挙げられる。
最大膜厚と最小膜厚は触診式段差測定器やレーザー顕微鏡による段差測定、また段差が数nmレベルの場合は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定することができる。なお、第3の窒化物半導体層を上面視したときに、第3の窒化物半導体層の内部(すなわち、第3の窒化物半導体層の外周より内側)に、第2の窒化物半導体層が露出している部分が存在する場合には、第3の窒化物半導体層の最小膜厚は0nmと定義する。
ここで、凹凸構造とは、第2の窒化物半導体層の上面を基準面として、第3の窒化物半導体層に膜厚の厚い部分(凸部)と膜厚の薄い部分(凹部)とが形成されていることを意味する。
また暗電流を抑制しつつ光電流を得るという観点から、凹凸構造の凹部の面積は0.1μm2以上10μm2以下であることが好ましい。
またp−n接合による空乏層形成の観点から、第3の窒化物半導体層は、ドーパントとしてMg、ZnまたはBeを含むことが好ましい。また上記のドーパント濃度は、1×1016cm−3以上であることが好ましく、5×1019cm−3以下であることが好ましい。
ドーパント濃度の測定方法としては、二次イオン質量測定(SIMS)を用いた不純物元素量の測定を行うことによって求めることができる。
また空乏層に高電界を印加するための観点から、第3の窒化物半導体層のゲート長は0.2μm以上5μm以下であることが好ましい。ここでゲート長とは、ソース・ドレイン電極方向の第3の窒化物半導体層の長さを意味し、これが上記範囲内にあることでソース・ドレイン電圧によって空乏層に高電界が印加され、入射光によって発生した電子/正孔対を容易に電流として取り出すことが可能になるという効果を奏する。
本実施形態の紫外線受光素子は、第2の窒化物半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極をさらに備えてもよい。ソース電極及びドレイン電極は、第2の窒化物半導体層上に形成され、紫外線受光素子にバイアス電圧を印加することが可能であり、入射光によって発生した電流を取り出すことが可能なものであれば特に限定されない。ソース電極及びドレイン電極の材料の一例としては、Ti/Al/Ti/Au、Ti/Al/Ni/Au、V/Al/Ti/Au、V/Al/Ni/Au、Mo/Al/Ni/Au、Mo/Al/Ti/Au、等が挙げられる。これらの各例において、電極材料の上下の位置は、下層/上層である。
またコンタクト抵抗低減の観点から、ソース電極およびドレイン電極は、Ti、Al、Au、Ni、V、Moのうち少なくとも一つを含むことが好ましい。
次に、本実施形態に係る紫外線受光素子の構造の具体例を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、各図は模式的なものであり、各層の厚さは現実のものとは異なり、各層の厚さの比率も現実のものとは異なる場合がある。具体的な厚さと寸法は、本実施形態や実施例の説明を参酌して判断すべきものである。
図1は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第1の構成例を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る紫外線受光素子は、基板1と、基板1上に形成された第1の窒化物半導体層11と、第1の窒化物半導体層11上に形成された第2の窒化物半導体層12と、第2の窒化物半導体層12上に形成された第3の窒化物半導体層13とを備える。図1に示すように、第3の窒化物半導体層13は、最大膜厚をA(nm)、最小膜厚をB(nm)としたときに、
0≦100×B/A≦0.0049A2−1.4A+100…(1)
(ただし、0<A<120、0≦B<120)
を満たすようになっている。
図2は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第2の構成例を示す断面図である。
図1に示したように、第1の構成例における第3の窒化物半導体層13の断面視による形状(以下、断面形状)は、凹形状である。凹形状とは、外周部に最大膜厚Aを有する部分131が存在し、中央部に最小膜厚Bを有する部分132が存在する形状のことである。
図1、図2、及び、後述する図5〜8において、第3の窒化物半導体層13の最大膜厚Aは、例えば、2nm以上100nm以下である。また、第3の窒化物半導体層13の最大膜厚Aと最小膜厚Bとの膜厚差A−Bは、例えば、5nm以上50nm以下である。また、図1及び、後述する図5〜8において、第3の窒化物半導体層13のうち、最大膜厚Aを有する部分131同士の間隔Cは、例えば、0.5μm以上10μm以下である。
なお、本発明において、第3の窒化物半導体層13の形状は図1、図2の何れに示す形状でもよく、また、上記の(1)式を満たすことを前提に図1、図2に示す以外の他の形状であってもよい。例えば、第3の窒化物半導体層13の形状は、以下の図3〜図8に示す形状であってもよい。
図3、図4は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第3、第4の構成例を示す上面図である。図5〜図8は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第5〜第7の構成例を示す断面図である。
図5〜図8に示すように、第3の窒化物半導体層13は、断面視で凹凸構造を有していてもよい。
一方、図6、図8は、第3の窒化物半導体層13を上面視したときに、第3の窒化物半導体層13の内部に、第2の窒化物半導体層12が露出している部分が存在する場合を例示している。この場合、第3の窒化物半導体層13の内部で第2の窒化物半導体層12が露出している部分が凹凸構造の凹部に該当し、第2の窒化物半導体層12が露出していない部分(すなわち、第3の窒化物半導体層13が存在する部分)が凹凸構造の凸部に該当する。
図6、図8において、第3の窒化物半導体層13の最小膜厚Bは、上述の定義により、0nmである。このため、凹部と凸部の膜厚差は、A−B=Aとなる。また、図6、図8において、凹凸構造の隣り合う凸部同士の間隔は、隣り合う第3の窒化物半導体層13同士の間隔Cとなる。
図9は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第9の構成例を示す断面図である。第9の構成例では、第1の構成例の紫外線受光素子が部分的にエッチングされ、ソース電極14及びドレイン電極15が形成されている。図9に示すように、第3の窒化物半導体層13のゲート長Lは、例えば0.2μm以上5μm以下である。
次に、本実施形態の紫外線受光素子の製造方法について説明する。
本実施形態に係る紫外線受光素子の製造方法は、基板上に有機金属気相成長法を用いてAl原料及びGa原料のうち少なくとも一つを供給し、第1の窒化物半導体層を成長させる工程と、第1の窒化物半導体層上にAl原料及びGa原料のうち少なくとも一つを供給し、第2の窒化物半導体層を成長させる工程と、第2の窒化物半導体層上にAl原料及びGa原料のうち少なくとも一つを供給し、第3の窒化物半導体層を成長させる工程と、第3の窒化物半導体層に対してエッチングを行う工程と、を備え、エッチング後の第3の窒化物半導体層の最大膜厚をA(nm)、最小膜厚をB(nm)としたときに、
0≦100×B/A≦0.005A2−1.4A+100…(1)
(ただし、0<A<120、0≦B<120)
を満たす。
第3の窒化物半導体層のエッチング方法としては、誘導結合型反応性イオンエッチング(ICP−RIE)などの一般的な方法を用いることができる。
[実施例1]
2インチのサファイア基板上に有機金属堆積法を用いて、サファイア基板の表面温度を1250℃に保った状態で、AlN(バッファ層に相当)を3μm成長させた。次に、AlNの表面温度を1100℃に保った状態で、AlN上にAlXGa1―XN(X=0.5、第1の窒化物半導体層に相当)を500nm成長させた。さらに、AlXGa1―XN(X=0.5)の表面温度を1100℃に保った状態で、AlXGa1―XN(X=0.5)上にAlyGa1―yN(Y=0.65、第2の窒化物半導体層に相当)を25nm成長させた。
その後、AlyGa1―yN(Y=0.65)の表面温度を1100℃に保った状態で、AlyGa1―yN(Y=0.65)上にMgを3.0×1019cm−3ドーピングしたp−GaN(第3の窒化物半導体層に相当)を2nm成長させた。
続いて、30μm×100μmのレジストマスクを作成した後に、AlNの層までメサ分離工程を実施し、素子間を電気的に絶縁した。次に8μm間隔でソース電極およびドレイン電極を蒸着した。電極にはTi/Al/Ti/Auを使用した。電極の膜厚はそれぞれ20,80,35,100nmとした。
紫外線受光素子の特性の測定は、電流電圧測定にはパラメーターアナライザーおよびプローブ測定器を用いた。光源として疑似太陽光光源に分光器を併用することで任意の波長と強度を得ることとした。測定はすべて45μW/cm2の光源の強度で実施した。
ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は2nm、最小膜厚は0.5nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は25%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は2.1×10−9Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流3.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.5×104A/W、S/Nは1.4×104であった。
p−GaNを10nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は10nm、最小膜厚は0nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は0%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流5.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると5.8×104A/W、S/Nは5.6×103であった。
p−GaNを10nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は10nm、最小膜厚は5nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は50%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は5.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.3×104A/W、S/Nは4.0×103であった。
p−GaNを10nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は10nm、最小膜厚は7.5nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は75%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は3.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.5×10−6Aを得た。受光感度に換算すると1.8×104A/W、S/Nは5.0×103であった。
p−GaNを20nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は20nm、最小膜厚は0nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は0%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は6.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流4.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると4.7×104A/W、S/Nは6.7×103であった。
p−GaNを20nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は20nm、最小膜厚は10nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は50%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は8.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.8×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.1×104A/W、S/Nは2.3×103であった。
p−GaNを20nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は20nm、最小膜厚は14nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は70%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.2×10−6Aを得た。受光感度に換算すると1.4×104A/W、S/Nは1.3×104であった。
p−GaNを35nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は35nm、最小膜厚は0nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は0%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は3.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流3.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.5×104A/W、S/Nは1.0×104であった。
p−GaNを35nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は35nm、最小膜厚は17.5nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は50%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.5×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.5×10−6Aを得た。受光感度に換算すると1.8×104A/W、S/Nは1.0×104であった。
p−GaNを60nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は60nm、最小膜厚は0nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は0%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.4×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.4×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.8×104A/W、S/Nは1.7×104であった。
p−GaNを60nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は60nm、最小膜厚は12nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は20%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.8×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.3×10−6Aを得た。受光感度に換算すると1.5×104A/W、S/Nは1.3×104であった。
p−GaNを100nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は100nm、最小膜厚は0nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は0%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は7.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.8×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.1×104A/W、S/Nは2.6×104であった。
p−GaNを100nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は100nm、最小膜厚は4nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は4%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は8.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.6×10−6Aを得た。受光感度に換算すると1.9×104A/W、S/Nは2.0×104であった。
AlyGa1―yN(Y=0.65)を成長する工程までは実施例1と同様の方法を用いた。
その後、AlyGa1―yNの上にp−GaNを成長させない状態で紫外線受光素子を作成した(最大膜厚及び最小膜厚は0nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は0%の場合に対応する)。
p−GaNを20nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は20nm、最小膜厚は18nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は90%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は7.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流8.0×10−7Aを得た。受光感度に換算すると9.3×103A/W、S/Nは1.1×104であった。
p−GaNを35nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は35nm、最小膜厚は27nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は77%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流6.5×10−7Aを得た。受光感度に換算すると7.6×103A/W、S/Nは7.2×103であった。
p−GaNを60nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は60nm、最小膜厚は27nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は45%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は7.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流6.4×10−7Aを得た。受光感度に換算すると7.5×103A/W、S/Nは9.1×103であった。
p−GaNを100nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は100nm、最小膜厚は20nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は20%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は6.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流5.5×10−7Aを得た。受光感度に換算すると6.4×103A/W、S/Nは9.2×103であった。
p−GaNを120nm成長させ、ICPを用いたエッチングを行う際のエッチング時間を変更した以外は実施例1と同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子に段差測定器および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて解析したところ、p−GaNの最大膜厚は120nm、最小膜厚は15nm、最大膜厚に対する最小膜厚の比は12.5%であった。
実施例1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は6.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外線を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流4.2×10−7Aを得た。受光感度に換算すると4.9×103A/W、S/Nは7.0×103であった。
図10は、実施例1〜14と比較例1〜6とについて、p−GaNの最大膜厚A(nm)と、最大膜厚Aに対する最小膜厚Bの比率(100×B/A(%))との関係をプロットした図である。図10に示すように、実施例1〜14と比較例1〜6との間の境界線を引くと、この境界線は、y=0.0049x2−1.4x+100、で近似される。
図10から分かるように、実施例1〜14のy、すなわち、比率(100×B/A(%))は、0以上で、かつ、y=0.0049x2−1.4x+100以下である。また、0<A<120、0≦B<120である。この条件を満たすとき、紫外線に対する受光感度の高い紫外線受光素子を実現することができる、ということがわかった。
11 第1の窒化物半導体層
12 第2の窒化物半導体層
13 第3の窒化物半導体層
14 ソース電極
15 ドレイン電極
131 (第3の窒化物半導体層の)最大膜厚Aを有する部分
132 (第3の窒化物半導体層の)最小膜厚Bを有する部分
Claims (21)
- 基板と、
前記基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、
前記第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、
前記第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第3の窒化物半導体層と、を備え、
前記第3の窒化物半導体層の最大膜厚をA(nm)、最小膜厚をB(nm)としたときに、
0≦100×B/A≦0.0049A2−1.4A+100
(ただし、0<A<120、0≦B<120)
を満たす紫外線受光素子。 - 前記第3の窒化物半導体層の最大膜厚A(nm)は、
2≦A≦100
を満たす請求項1に記載の紫外線受光素子。 - 前記第3の窒化物半導体層はパターニング構造を有する請求項1または請求項2に記載の紫外線受光素子。
- 前記第3の窒化物半導体層は断面視で凹凸構造を有し、
前記凹凸構造の凹部と凸部の膜厚の差は5nm以上50nm以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。 - 前記凹凸構造の隣り合う凸部同士の間隔は0.5μm以上10μm以下である請求項4に記載の紫外線受光素子。
- 前記凹凸構造に含まれる凹部の総面積は0.1μm2以上10μm2以下である請求項4または請求項5に記載の紫外線受光素子。
- 前記第3の窒化物半導体層は、ドーパントとしてMg、ZnまたはBeを含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記第3の窒化物半導体層に含まれるMg、ZnまたはBeの濃度は、1×1016cm−3以上である請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記第3の窒化物半導体層に含まれるMg、ZnまたはBeの濃度は、5×1019cm−3以下である請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記第3の窒化物半導体層のゲート長は0.2μm以上5μm以下である請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記第2の窒化物半導体層は、前記第1の窒化物半導体層よりも格子定数が小さい請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記第1の窒化物半導体層は、AlXGa1―XN(0≦X<1)からなり、
前記第2の窒化物半導体層は、AlYGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)からなる請求項1から請求項11のいずれか一項に紫外線受光素子。 - 前記AlXGa1―XN(0≦X<1)及び前記AlYGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)はアンドープである請求項12に記載の紫外線受光素子。
- 前記第1の窒化物半導体層は、AlXGa1―XN(0.0≦X<0.6)からなり、
前記第2の窒化物半導体層は、AlYGa1―YN(0.6≦Y≦0.9)からなる請求項1から請求項13のいずれか一項に紫外線受光素子。 - 前記第2の窒化物半導体層の膜厚は10nm以上100nm以下である請求項1から請求項14のいずれか一項に紫外線受光素子。
- 前記第1の窒化物半導体層及び前記第2の窒化物半導体層の界面に、濃度が1×1010cm−2以上1×1013cm−2以下の2次元電子ガスを有する請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記基板はサファイアまたはAlNであり、
前記基板と前記第1の窒化物半導体層との間に、AlZGa1―ZN(0≦Z≦1)からなるバッファ層をさらに備える請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。 - 前記基板はサファイアまたはAlNであり、
前記基板の最表面における転位密度は1×109cm−2以下である請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。 - 前記第2の窒化物半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極をさらに備える請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
- 前記ソース電極およびドレイン電極は、Ti、Al、Au、Ni、V、Moのうち少なくとも一つを含む請求項19に記載の紫外線受光素子。
- 基板上に有機金属気相成長法を用いてAl原料及びGa原料のうち少なくとも一つを供給し、第1の窒化物半導体層を成長させる工程と、
前記第1の窒化物半導体層上にAl原料及びGa原料のうち少なくとも一つを供給し、第2の窒化物半導体層を成長させる工程と、
前記第2の窒化物半導体層上にAl原料及びGa原料のうち少なくとも一つを供給し、第3の窒化物半導体層を成長させる工程と、
前記第3の窒化物半導体層に対してエッチングを行う工程と、を備え、
エッチング後の前記第3の窒化物半導体層の最大膜厚をA(nm)、最小膜厚をB(nm)としたときに、
0≦100×B/A≦0.005A2−1.4A+100
(ただし、0<A<120、0≦B<120)
を満たす紫外線受光素子の製造方法。
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