JP2017092003A - ワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数、および組付け工数の増加を伴わずに、浸入した水の排出を可能とするワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】所定の電気機器10に接続されて、電気機器に対する通電用の電線部110と、電線部を覆う保護チューブ120とを備えるワイヤハーネスにおいて、電線部、および保護チューブは、電気機器の下側で、U字状を描いて最下端位置Aを形成して使用されるようになっており、保護チューブのU字状の下側において、最下端位置を含む所定領域に、保護チューブ内に浸入した水を排出するための開口部を設ける。この開口部により、プロテクタの増設や、プロテクタの固定等を不要として、即ち、部品点数および組付け工数の増加を伴わずに、保護チューブ内に浸入した水を効果的に排出することができる。
【選択図】図1
【解決手段】所定の電気機器10に接続されて、電気機器に対する通電用の電線部110と、電線部を覆う保護チューブ120とを備えるワイヤハーネスにおいて、電線部、および保護チューブは、電気機器の下側で、U字状を描いて最下端位置Aを形成して使用されるようになっており、保護チューブのU字状の下側において、最下端位置を含む所定領域に、保護チューブ内に浸入した水を排出するための開口部を設ける。この開口部により、プロテクタの増設や、プロテクタの固定等を不要として、即ち、部品点数および組付け工数の増加を伴わずに、保護チューブ内に浸入した水を効果的に排出することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気機器に接続されるワイヤハーネスに関するものである。
従来のワイヤハーネスとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1のワイヤハーネスは、電線群の表面に防水用テープが巻かれている。また、ワイヤハーネスの途中部分には、防水用テープが省略された電線露出部が形成されている。電線露出部は、U字状に取り回しされて、U字の最下端位置が、ワイヤハーネスの最も低い位置となっている。
そして、電線露出部には、中央位置にヒンジ部が設けられたV字状のプロテクタが装着されている。プロテクタは、ヒンジ部が電線露出部の最下端位置に配置され、ヒンジ部から延びる両延設部が電線群に沿うようにあてがわれて、V字の両端部は固定用テープによって電線群に固定されている。更に、プロテクタの最下端位置(ヒンジ部)には、水抜き穴が設けられている。
これによって、電線群と防水用テープとの隙間に水が浸入した場合でも、浸入した水は最下端位置に到達して、水抜き穴から外部に効果的に排水されるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1のワイヤハーネスでは、水抜き穴を設けるために、プロテクタを必要としており、更には、プロテクタを電線群に固定用テープで固定する必要があり、部品点数、および組付け工数の増加を招いている。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、部品点数、および組付け工数の増加を伴わずに、浸入した水の排出を可能とするワイヤハーネスを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
本発明では、所定の電気機器(10)に接続されて、電気機器に対する通電用の電線部(110)と、電線部を覆う保護チューブ(120)とを備えるワイヤハーネスにおいて、
電線部、および保護チューブは、電気機器の下側で、U字状を描いて最下端位置(A)を形成して使用されるようになっており、
保護チューブのU字状の下側において、最下端位置を含む所定領域に、保護チューブ内に浸入した水を排出するための開口部(121)が設けられたことを特徴としている。
電線部、および保護チューブは、電気機器の下側で、U字状を描いて最下端位置(A)を形成して使用されるようになっており、
保護チューブのU字状の下側において、最下端位置を含む所定領域に、保護チューブ内に浸入した水を排出するための開口部(121)が設けられたことを特徴としている。
この発明によれば、保護チューブ(120)内に水が浸入した場合であっても、保護チューブのU字状の下側において、最下端位置を含む所定領域に設けられた開口部(121)から、浸入した水を効果的に排出することができる。よって、従来技術で説明したようなプロテクタの増設や、プロテクタの固定等を不要として、即ち、部品点数および組付け工数の増加を伴わずに、浸入した水を排出することが可能となる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態のワイヤハーネス100について、図1、図2を用いて説明する。ワイヤハーネス100は、例えば、家庭用給湯装置の室外ユニット内に設けられる所定の電気機器としての給水ポンプ10に接続された通電用の配線である。電源部から出力される電力(電流)が、例えばインバータによって電流変換、および電流制御されて、ワイヤハーネス100を介して、給水ポンプ10に供給されるようになっている。
第1実施形態のワイヤハーネス100について、図1、図2を用いて説明する。ワイヤハーネス100は、例えば、家庭用給湯装置の室外ユニット内に設けられる所定の電気機器としての給水ポンプ10に接続された通電用の配線である。電源部から出力される電力(電流)が、例えばインバータによって電流変換、および電流制御されて、ワイヤハーネス100を介して、給水ポンプ10に供給されるようになっている。
尚、給水ポンプ10においては、例えば、水温が低く湿度が高い環境であると、給水ポンプ10の表面、給水ポンプ10の配管の表面等に結露水が発生し得る。つまり、給水ポンプ10は、多少なりとも、被水し得る環境下で使用される電気機器となっている。
ワイヤハーネス100は、電線部110、保護チューブ120、およびコネクタ131、132等を備えている。
電線部110は、導電性に優れる通電用の電線(例えば、銅線)が複数本、設けられたものであり、各電線は、所定の長さに設定されている。そして、各電線の表面には、絶縁用の被覆材(例えば、ポリ塩化ビニール被覆材)が設けられている。
保護チューブ120は、例えば、樹脂材から成る丸チューブであり、保護チューブ120の内部に、電線部110が挿通されるようになっている。保護チューブ120は、複数本の電線から成る電線部110を1つに束ねると共に、各電線を保護するチューブとなっている。そして、保護チューブ120の長さは、電線部110の長さよりも短く設定されており、両端部側において、それぞれ10数mm程度、電線部110が保護チューブ120から露出するようになっている。
コネクタ131は、電線部110の一端側に設けられて、給水ポンプ10と電線部110とを接続する接続部となっている。コネクタ131は、給水ポンプ10の下側に設けられた口出し部に接続されるようになっている。尚、給水ポンプ10における口出し部を下側とすることで、結露水等が給水ポンプ10の内部に浸入しにくいようになっている。
コネクタ132は、電線部110の他端側に設けられて、インバータと電線部110とを接続する接続部となっている。
給水ポンプ10に接続されたワイヤハーネス100は、図1に示すように、給水ポンプ10の下側でU字状を描いて最下端位置Aを形成するように取回しされて、室外ユニット内で使用されるようになっている。
そして、保護チューブ120のU字状の下側において、最下端位置Aを含むチューブ長手方向の所定領域に、保護チューブ120内に浸入した結露水等をチューブ外部に排出する開口部121が設けられている。所定領域は、例えば、最下端位置Aを中心とする長手方向の両側の領域とすることができる。
開口部121は、例えば、図2に示すように、複数の孔、具体的には、複数の丸孔121aとして形成されている。複数の丸孔121aは、保護チューブ120の長手方向に並ぶと共に、径方向に千鳥配置されている。複数の丸孔121aにおいて、保護チューブ120の直径方向に対応する寸法Lは、保護チューブ120の直径寸法Dよりも小さくなるように設定されている。
以上のように構成されるワイヤハーネス100においては、給水ポンプ10の表面、配管の表面等に発生する結露水等が、コネクタ131、電線部110を伝って、保護チューブ120内に浸入する場合がある。
本実施形態では、保護チューブ120内に水が浸入した場合であっても、保護チューブ120のU字状の下側において、最下端位置Aを含む所定領域に開口部121(丸孔121a)を設けており、この開口部121から、浸入した水を効果的に排出することができる。よって、従来技術で説明したようなプロテクタの増設や、プロテクタの固定等を不要として、即ち、部品点数および組付け工数の増加を伴わずに、浸入した水を排出することが可能となる。
尚、本実施形態の開口部121が設けられていない保護チューブ120であると、浸入した水が保護チューブ120の最下端位置Aの近傍に溜まってしまう。保護チューブ120内で水が溜まると、電線部110の被覆材が加水分解等により劣化してしまう、あるいは、水が腐ることで不潔な環境を作る原因となってしまう。
また、実際には、ワイヤハーネス100の取回し時のバラツキによって、最下端位置Aが思惑の位置からずれることが考えられる。加えて、保護チューブ120における開口部121(丸孔121a)の加工時のバラツキによって、最下端位置Aに対する開口部121の位置がずれることが考えられる。しかしながら、開口部121を、最下端位置Aを含む所定領域内に設けるようにしているので、上記のようなバラツキがあっても、実際に形成される最下端位置Aに開口部121が存在するように配置することができ、効果的な排水が可能となる。
また、開口部121の保護チューブ120の直径方向に対応する寸法Lは、保護チューブ120の直径寸法Dよりも小さくなるように設定されている。したがって、開口部121によって、保護チューブ120の削除される部位が、過度に大きくなることを防止して、本来の保護チューブ120の機能を維持すると共に、排水機能を持たせることができる。
また、開口部121(丸孔121a)は、複数設けられるようにしているので、電線部110、および保護チューブ120がU字状に曲げられることで、電線部110が最下端位置Aの近傍で保護チューブ120に接触して、開口部121を完全に塞いでしまうことを抑制することができる。
(変形例1)
変形例1における開口部121を図3に示す。変形例1は、開口部121を長孔121bとしたものである。長孔121bは、図3(a)に示すように、長孔121bの長手方向が、保護チューブ120の長手方向に対して交差して、保護チューブ120の長手方向の所定領域に複数並べられたものとすることができる。
変形例1における開口部121を図3に示す。変形例1は、開口部121を長孔121bとしたものである。長孔121bは、図3(a)に示すように、長孔121bの長手方向が、保護チューブ120の長手方向に対して交差して、保護チューブ120の長手方向の所定領域に複数並べられたものとすることができる。
また、図3(b)に示すように、長孔121bとして、長孔121bの長手方向が、保護チューブ120の長手方向に対して斜めになって、保護チューブ120の長手方向の所定領域に複数並べられたものとすることができる。
更に、図3(c)に示すように、長孔121bとして、長孔121bの長手方向が、保護チューブ120の長手方向に沿うように、保護チューブ120の長手方向の所定領域に1つ設けられたものとすることができる。尚、図3(c)における長孔121bは、複数設けられるものとしてもよい。
変形例1においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例2)
変形例2における開口部121を図4に示す。変形例2は、上記変形例1に対して、長孔121bをスリット121cにしたものである。スリット121cは、上記のような各孔121a、121bのように、保護チューブ120の部分的な除肉によって形成されるものでなく、例えば、カッター等で直線的に形成した切れ目である。スリット121cは、保護チューブ120がU字状に曲げられる際に、切れ目が多少開いて開口部(121)としての機能を果たす。この変形例2においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
変形例2における開口部121を図4に示す。変形例2は、上記変形例1に対して、長孔121bをスリット121cにしたものである。スリット121cは、上記のような各孔121a、121bのように、保護チューブ120の部分的な除肉によって形成されるものでなく、例えば、カッター等で直線的に形成した切れ目である。スリット121cは、保護チューブ120がU字状に曲げられる際に、切れ目が多少開いて開口部(121)としての機能を果たす。この変形例2においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(その他の実施形態)
上記第1実施形態、および各変形例1、2では、ワイヤハーネス100は、電気機器として給湯装置用の給水ポンプ10に接続されるものとしたが、これに限定されるものではない。他の電気機器として、給湯装置の室外ユニットに設けられて、給水の加熱源を形成するヒートポンプサイクル装置の熱交換器用のファンモータとしてもよい。また、電気機器として、家庭用の空調装置における室外ユニット内に設けられる熱交換器用のファンモータとしてもよい。更には、エンジンルーム内に設けられる車両用空調装置における、熱交換器用のファンモータ、電動コンプレッサ用のモータ等としてもよい。
上記第1実施形態、および各変形例1、2では、ワイヤハーネス100は、電気機器として給湯装置用の給水ポンプ10に接続されるものとしたが、これに限定されるものではない。他の電気機器として、給湯装置の室外ユニットに設けられて、給水の加熱源を形成するヒートポンプサイクル装置の熱交換器用のファンモータとしてもよい。また、電気機器として、家庭用の空調装置における室外ユニット内に設けられる熱交換器用のファンモータとしてもよい。更には、エンジンルーム内に設けられる車両用空調装置における、熱交換器用のファンモータ、電動コンプレッサ用のモータ等としてもよい。
室外ユニットに設けられるファンモータでは、室外ユニットのケースにおける空気流通用の開口部から雨水が室外ユニットの内部に吹き込んで、ファンモータにかかる場合がある。また、エンジンルーム内に設けられるファンモータ、コンプレッサ用のモータ等では、エンジンルーム内に吹き込んだ雨水、あるいは、低温冷媒によって発生する結露水等がモータにかかる場合がある。よって、これらモータにも本発明のワイヤハーネスを用いて好適である。
また、開口部121における寸法Lは、保護チューブ120の直径寸法Dよりも小さくなるように設定したが、これに限定されることなく、保護チューブ120の保護機能を低下させない範囲で、直径寸法Dと同等、あるいはそれ以上となるようにしてもよい。
また、開口部121の設定数は、単数、複数のいずれでもよい。また、開口部121の形状は、丸孔121a、長孔121b、更にはスリット121cに限らず、他の形状としてもよい。
また、保護チューブ120は、ベーシックな丸チューブとしたが、これに限定されることなく、他のコルゲートチューブ、ネットチューブ等としてもよい。
10 給水ポンプ(所定の電気機器)
100 ワイヤハーネス
110 電線部
120 保護チューブ
121 開口部
121a 丸孔
121b 長孔
121c スリット
100 ワイヤハーネス
110 電線部
120 保護チューブ
121 開口部
121a 丸孔
121b 長孔
121c スリット
Claims (4)
- 所定の電気機器(10)に接続されて、前記電気機器に対する通電用の電線部(110)と、前記電線部を覆う保護チューブ(120)とを備えるワイヤハーネスにおいて、
前記電線部、および前記保護チューブは、前記電気機器の下側で、U字状を描いて最下端位置(A)を形成して使用されるようになっており、
前記保護チューブの前記U字状の下側において、前記最下端位置を含む所定領域に、前記保護チューブ内に浸入した水を排出するための開口部(121)が設けられたワイヤハーネス。 - 前記開口部の前記保護チューブの直径方向に対応する寸法(L)は、前記保護チューブの直径寸法(D)よりも小さくなるように設定された請求項1に記載のワイヤハーネス。
- 前記開口部は、複数設けられた請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス。
- 前記開口部は、孔(121a、121b)、あるいはスリット(121c)である請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のワイヤハーネス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015225001A JP2017092003A (ja) | 2015-11-17 | 2015-11-17 | ワイヤハーネス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015225001A JP2017092003A (ja) | 2015-11-17 | 2015-11-17 | ワイヤハーネス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017092003A true JP2017092003A (ja) | 2017-05-25 |
Family
ID=58768444
Family Applications (1)
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JP2015225001A Pending JP2017092003A (ja) | 2015-11-17 | 2015-11-17 | ワイヤハーネス |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017092003A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022239555A1 (ja) * | 2021-05-13 | 2022-11-17 | トヨタ自動車株式会社 | コネクタを用いた接続装置 |
-
2015
- 2015-11-17 JP JP2015225001A patent/JP2017092003A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022239555A1 (ja) * | 2021-05-13 | 2022-11-17 | トヨタ自動車株式会社 | コネクタを用いた接続装置 |
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