JP2017091775A - 発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017091775A
JP2017091775A JP2015219699A JP2015219699A JP2017091775A JP 2017091775 A JP2017091775 A JP 2017091775A JP 2015219699 A JP2015219699 A JP 2015219699A JP 2015219699 A JP2015219699 A JP 2015219699A JP 2017091775 A JP2017091775 A JP 2017091775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emitting device
electrode
layer
light
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015219699A
Other languages
English (en)
Inventor
拓也 畠山
Takuya Hatakeyama
拓也 畠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
Priority to JP2015219699A priority Critical patent/JP2017091775A/ja
Publication of JP2017091775A publication Critical patent/JP2017091775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】塗布法を用いて有機層の少なくとも一部を形成する場合において、有機層の膜厚のばらつきを抑制しつつ、発光装置の寿命の低下を抑制する。【解決手段】第1電極110は陽極であり、第2電極130は陰極である。有機層120の少なくとも一部は、塗布法を用いて形成されている。この塗布法は、塗布工程及び乾燥工程を有している。塗布工程において、有機材料は第1気圧の雰囲気で有機材料を塗布される。塗布された有機材料は、乾燥工程において第1気圧よりも低い第2気圧の雰囲気で熱処理される。そして、この熱処理の温度は、塗布された有機材料のガラス転移点以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置の製造方法に関する。
発光装置の光源の一つに、有機EL素子がある。有機EL素子は、陽極となる第1電極と陰極となる第2電極の間に有機層を配置した構成を有している。有機層は、例えば、第1電極側から順に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一つ、発光層、並びに電子注入層及び電子輸送層の少なくとも一つを、この順に重ねた構成を有している。
有機層は、例えば蒸着法又は塗布法を用いて形成される。例えば特許文献1には、塗布法を用いて有機層を形成する方法の一例が記載されている。例えば、特許文献1には、塗布後の乾燥工程において、雰囲気を減圧にすること、及び、乾燥温度を(有機材料のガラス転移点温度(T)+50)℃以下にすることが記載されている。
特開2012−22884号公報
塗布法を用いて有機層を形成する場合、有機層の膜厚のばらつきを抑制するためにはある程度沸点が高い溶媒を用いる必要がある。一方、沸点が高い溶媒を用いると、乾燥時の熱処理温度を高くする必要があり、その結果、有機層が劣化して発光装置の寿命が短くなってしまう。
本発明が解決しようとする課題としては、塗布法を用いて有機層の少なくとも一部を形成する場合において、有機層の膜厚のばらつきを抑制しつつ、発光装置の寿命の低下を抑制することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、第1気圧の雰囲気で有機材料を塗布する塗布工程と、
前記第1気圧よりも低い第2気圧の雰囲気で、前記塗布工程で塗布された前記有機材料を熱処理する乾燥工程と、
を備え、
前記乾燥工程における処理温度は、前記有機材料のガラス転移点以下である発光装置の製造方法である。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第1の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 有機層を製造する製造装置の構成を示す図である。 発光装置の輝度と駆動時間の関係を示すグラフである。 発光装置の輝度と駆動時間の関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 実施例1に係る発光装置の平面図である。 図6から第2電極を取り除いた図である。 図7から有機層及び絶縁層を取り除いた図である。 図6のA−A断面図である。 実施例2に係る発光装置の平面図である。 図10から隔壁、第2電極、有機層、及び絶縁層を取り除いた図である。 図10のB−B断面図である。 図10のC−C断面図である。 図10のD−D断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る発光装置10の構成を示す断面図である。実施形態に係る発光装置10は、第1電極110、有機層120、及び第2電極130を有している。第1電極110は陽極であり、第2電極130は陰極である。有機層120の少なくとも一部は、塗布法を用いて形成されている。この塗布法は、塗布工程及び乾燥工程を有している。塗布工程において、有機材料は第1気圧の雰囲気で有機材料を塗布される。塗布された有機材料は、乾燥工程において第1気圧よりも低い第2気圧の雰囲気で熱処理される。そして、この熱処理の温度は、塗布された有機材料のガラス転移点以下である。以下、詳細に説明する。
発光装置10は発光部140を備えている。発光部140は、上記した第1電極110、有機層120、及び第2電極130を有している。有機層120は第1電極110と第2電極130の間に位置している。発光部140は、ボトムエミッション型の発光部であってもよいし、トップエミッション型の発光部であってもよい。発光部140は、基板100の一面に形成されている。
発光装置10がボトムエミッション型である場合、基板100は、例えばガラスや透光性の樹脂などの透光性の材料で形成されており、基板100のうち第1電極110とは逆側の面が発光装置10の光取出面になっている。一方、発光装置10がトップエミッション型である場合、基板100は上述した透光性の材料で形成されていてもよいし、透光性を有さない材料で形成されていてもよい。基板100は、例えば矩形などの多角形である。また、基板100は可撓性を有していてもよい。基板100が可撓性を有している場合、基板100の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。特に基板100をガラス材料で可撓性を持たせる場合、基板100の厚さは、例えば200μm以下である。基板100を樹脂材料で可撓性を持たせる場合は、基板100の材料として、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、又はポリイミドを含ませて形成されている。また、基板100が樹脂材料を含む場合、水分が基板100を透過することを抑制するために、基板100の少なくとも発光面(好ましくは両面)に、SiNやSiONなどの無機バリア膜が形成されている。
第1電極110及び第2電極130の少なくとも一方は、光透過性を有する透明電極である。例えば発光装置10がボトムエミッション型の発光装置である場合、少なくとも第1電極110は透明電極である。一方、発光装置10がトップエミッション型の発光装置である場合、少なくとも第2電極130は透明電極である。なお、第1電極110及び第2電極130の双方が透明電極であってもよい。
透明電極を構成する透明導電材料は、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物である。第1電極110の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。第1電極110は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、第1電極110は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよいし、薄い金属電極であってもよい。
第1電極110及び第2電極130のうち透光性を有していない電極は、例えば、Al、Au、Ag、Pt、Mg、Sn、Zn、及びInからなる第1群の中から選択される金属、又はこの第1群から選択される金属の合金からなる金属層を含んでいる。この電極は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。
なお、発光装置10がトップエミッション型の発光装置である場合、第1電極110は、金属層と透明導電層をこの順に積層した構造であってもよい。
有機層120は、正孔注入層121、正孔輸送層122、電子阻害層123、発光層124、正孔阻害層125、電子輸送層126、及び電子注入層127を有している。ただし、正孔注入層121及び正孔輸送層122の一方は形成されていなくてもよい。また、電子輸送層126及び電子注入層127の一方は形成されていなくてもよい。
正孔注入層121及び正孔輸送層122は、正孔が移動する材料(正孔移動性の有機材料)を用いて形成されている。正孔注入層121の厚さは例えば50nm以上100nm以下である。また、正孔輸送層122は正孔注入層121よりも薄く、その厚さは例えば20nm以上50nm以下である。
電子阻害層123は、発光層124を突き抜けた電子が正孔輸送層122や正孔注入層121に到達することを抑制するために設けられている。電子阻害層123は、発光層124に接している。電子阻害層123は、例えば、正孔が移動する材料(正孔移動性の有機材料)の少なくとも一つを用いて形成することができる。電子阻害層123の厚さは、例えば5nm以上50nm以下である。
発光層124は、電子と正孔の再結合に伴って発光する材料を用いて形成されている。発光層124の発光色は何色であってもよい。このため、発光層124の材料は発光性の有機材料であれば何であってもよい。
正孔阻害層125は、発光層124のうち電子阻害層123とは逆側の面に接しており、正孔が発光層124を突き抜けて電子輸送層126又は電子注入層127に到達することを抑制する。正孔阻害層125は、例えば電子が移動することができる材料(電子移動性の有機材料)を用いて形成される。正孔阻害層125の厚さは、例えば5nm以上50nm以下である。
電子輸送層126は、電子が移動する材料(電子移動性の有機材料)を用いて形成されている。このような材料としては、例えば、含窒素芳香族複素環誘導体、芳香族炭化水素環誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、シロール誘導体が挙げられる。電子輸送層126の厚さは、例えば5nm以上100nm以下である。
電子注入層127は、例えばLiFなどのアルカリ土類金属化合物、酸化アルミニウムに代表される金属酸化物、又はリチウム8−ヒドロキシキノレート(Liq)等に代表される金属錯体を用いて形成される。電子注入層127の厚さは、例えば0.1nm以上10nm以下である。
なお、有機層120のうち、正孔注入層121及び正孔輸送層122の一方は無くてもよい。また、電子阻害層123及び正孔阻害層125の少なくとも一方、もしくは両方無くてもよい。また、電子輸送層126及び電子注入層127の一方はなくてもよい。
そして、有機層120を構成する各層の少なくとも一つ(全てであってもよい)は、塗布材料を用いて形成されている。ここで用いられる成膜方法は、例えば、インクジェット法、印刷法、又はスプレー法などの塗布法である。例えば、有機層120のうち正孔注入層121、正孔輸送層122、及び発光層124の少なくとも一つ(全てであってもよい)は、塗布材料を用いて形成されている。この塗布材料は、有機材料に溶媒を混ぜたものである。大気圧における溶媒の沸点は、好ましくは200℃以上300℃以下である。なお、有機層120の残りの層は、蒸着法を用いて形成されている。
図2は、有機層120を製造する製造装置200の構成を示す図である。製造装置200は、塗布装置210、焼成装置220、及び蒸着装置230を有している、塗布装置210は、フランジ及び継手を介して焼成装置220に接続しており、蒸着装置230はフランジ及び継手を介して蒸着装置230に接続している。
基板100は、第1電極110が形成された後に、塗布装置210、焼成装置220、及び蒸着装置230の順に移動する。塗布装置210は、有機層120のうち塗布法により形成されるべき層(例えば電子阻害層123を有さない有機層120における、正孔注入層121、正孔輸送層122、及び発光層124)を形成する。焼成装置220は、基板100に塗布された有機層の焼成処理(乾燥処理)を行う。焼成装置220が有する熱源は、例えばハロゲンランプなどの光源222である。この場合、焼成装置220は、光照射により有機層の乾燥処理を行う。なお、焼成装置220内で後述する第2気圧で焼成を行うまえに、第2気圧よりも低圧にする真空乾燥工程を行ってもよい。この場合、気圧は10Pa以下である。この工程は焼成装置220で行ってもよいし、塗布装置210と焼成装置220の間に別の装置を設けて行ってよい。蒸着装置230は、有機層120の残りの層を蒸着法を用いて形成する。
塗布装置210の内部の気圧(第1気圧)は、例えば大気圧である。一方、乾燥処理が行われるときの焼成装置220の内部の気圧は、第1気圧よりも低い気圧(第2気圧)、例えば100Pa以下である。焼成装置220の気圧が低くなることにより、焼成装置220内において、塗布材料に含まれる溶媒の沸点は低下する。このため、焼成装置220内が第1気圧と同じ圧力の場合と比較して、乾燥処理における処理温度を低くすることができる。その結果、この処理温度を有機材料のガラス転移点以下にすることができる。
次に、発光装置10の製造方法について説明する。まず、基板100の上に第1電極110を形成する。次いで、有機層120を形成する。有機層120の形成方法は、図2を用いて説明したとおりである。次いで、有機層120の上に第2電極130を形成する。
図3は、発光装置10の輝度と駆動時間の関係を示すグラフである。本グラフにおいて、縦軸(輝度)は、初期の輝度を1としたときの相対値で示されている。
試料1(比較例1)、試料2(比較例2)、及び試料3(実施形態)は、有機層120のうち塗布法で形成された層の乾燥条件を除いて、互いに同一の方法で形成されている。いずれの試料においても、塗布工程における気圧は大気圧であり、また、加熱温度は塗布された有機材料のガラス転移温度(T)に等しい。そして、試料1の乾燥条件は、大気圧の窒素雰囲気において、基板100を載置するステージを介して塗布材料を加熱するものである。試料2の乾燥条件は、大気圧の窒素雰囲気において、ハロゲンランプを用いて塗布材料を加熱するものである。試料3の乾燥条件は、減圧雰囲気(200〜10Pa)において、ハロゲンランプを用いて塗布材料を加熱するものである
図3から、実施形態に係る試料3の輝度は、比較例に係る試料1,2の輝度よりも低下しにくいことが示された。また、試料1及び試料2とでは、輝度の低下速度にほとんど差がないことが示された。
図4は、試料4(比較例3)、試料5(比較例4)、及び上記した試料3(実施形態)の輝度と駆動時間の関係を示すグラフである。本グラフにおいても、縦軸(輝度)は、初期の輝度を1としたときの相対値で示されている。試料3〜5は、乾燥時の温度を除いて、互いに同一の条件で製造されている。すなわち、試料3〜5の製造工程において、乾燥処理は、いずれも減圧雰囲気においてハロゲンランプを用いて行われている。なお、試料3における加熱温度はTに等しい。一方、試料4における加熱温度は(T+20)℃であり、試料5における加熱温度は(T+10)℃である。
図4において、輝度の低下速度は、試料3、試料5、及び試料4の順に低いことがわかる。このことから、乾燥時の温度を下げることにより、輝度の低下速度が低くなることがわかる。
このように、本実施形態によれば、塗布法を用いて有機層の少なくとも一部を形成する場合において、有機層120の膜厚のばらつきを抑制するために塗布材料の溶媒として沸点の高い物質を用いても、発光装置10の寿命の低下を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る発光装置10の構成を示す断面図であり、第1の実施形態の図1に対応している。本実施形態に係る発光装置10は、いわゆるタンデム構造を有している点を除いて、第1の実施形態に係る発光装置10と同様の構成を有している。
詳細には、第1電極110と第2電極130の間には、正孔注入層121〜電子注入層127を重ねた積層構造が、複数重なっている。そして、それぞれの積層構造の間には、電荷発生層128が設けられている。電荷発生層128は、正孔及び電子を生成し、電荷発生層128の下に位置する電子注入層127に電子を供給するとともに、電荷発生層128の上に位置する正孔注入層121に正孔を供給する。
そして、正孔注入層121〜電子注入層127の製造方法は、第1の実施形態に示した通りである。また、電荷発生層128は、塗布法を用いて形成されていてもよいし、蒸着法を用いて形成されていてもよい。電荷発生層128が塗布法を用いて形成される場合、電荷発生層128の成膜条件は図2を用いて説明した条件であってもよい。
本実施形態によっても、実施形態と同様に、有機層120の膜厚のばらつきを抑制するために塗布材料の溶媒として沸点の高い物質を用いても、発光装置10の寿命の低下を抑制することができる。
(実施例1)
図6は、実施例1に係る発光装置10の平面図である。図7は図6から第2電極130を取り除いた図である。図8は図7から有機層120及び絶縁層150を取り除いた図である。図9は、図6のA−A断面図である。本実施例に係る発光装置10は照明装置であり、基板100のほぼ全面に発光部140が形成されている。
詳細には、基板100の一面には第1電極110、第1端子112、及び第2端子132が形成されている。第1端子112及び第2端子132は、第1電極110と同じ材料を用いて形成された層を有している。この層は、第1電極110と同一の工程で形成される。また、第1端子112のうち第1電極110と同様の材料で形成されている層は、第1電極110と一体になっている。一方、第2端子132は第1電極110から分離している。
また、第1端子112及び第2端子132は、第1電極110を挟んで互いに逆側に位置している。本図に示す例では基板100は矩形である。そして、第1端子112は基板100の一辺に沿って形成されており、第2端子132は、基板100の4辺のうち第1端子112とは逆側の辺に沿って形成されている。
基板100のうち有機層120が形成されるべき領域は、絶縁層150によって囲まれている。絶縁層150は、例えばポリイミドなどの感光性の材料を用いて形成されており、露光及び現像工程を経て、所定の形状に形成される。絶縁層150は、第1電極110が形成された後、かつ有機層120が形成される前に形成される。ただし、絶縁層150は形成されていなくてもよい。
有機層120は、絶縁層150で囲まれた領域の内側に形成されている。有機層120の構成は、実施形態に示した通りである。また、有機層120の上には第2電極130が形成されている。第2電極130の一部は、絶縁層150をまたいで第2端子132の上まで延在している。
本実施例によれば、有機層120は第1の実施形態又は第2の実施形態に示した構成を有しており、また、これらの実施形態に示した方法を用いて製造されている。このため、各実施形態に示したように、有機層120の膜厚のばらつきを抑制するために塗布材料の溶媒として沸点の高い物質を用いても、発光装置10の寿命の低下を抑制することができる。
(実施例2)
図10は、実施例2に係る発光装置10の平面図である。図11は、図10から隔壁170、第2電極130、有機層120、及び絶縁層150を取り除いた図である。図12は図10のB−B断面図であり、図13は図10のC−C断面図であり、図14は図10のD−D断面図である。
実施例2に係る発光装置10はディスプレイであり、基板100、第1電極110、発光部140、絶縁層150、複数の開口152、複数の開口154、複数の引出配線114、有機層120、第2電極130、複数の引出配線134、及び複数の隔壁170を有している。
第1電極110は、第1方向(図10におけるY方向)にライン状に延在している。そして第1電極110の端部は、引出配線114に接続している。
引出配線114は、第1電極110を第1端子112に接続する配線である。本図に示す例では、引出配線114の一端側は第1電極110に接続しており、引出配線114の他端側は第1端子112となっている。本図に示す例において、第1電極110及び引出配線114は一体になっている。そして第1端子112の上及び引出配線114の上には、導体層180が形成されている。導体層180は、第1電極110よりも抵抗の低い金属、例えばAl又はAgを用いて形成されている。なお、引出配線114の一部は絶縁層150によって覆われている。
絶縁層150は、図10、及び図12〜図14に示すように、複数の第1電極110上及びその間の領域に形成されている。絶縁層150には、複数の開口152及び複数の開口154が形成されている。複数の第2電極130は、第1電極110と交差する方向(例えば直交する方向:図10におけるX方向)に互いに平行に延在している。そして、複数の第2電極130の間には、詳細を後述する隔壁170が延在している。開口152は、平面視で第1電極110と第2電極130の交点に位置している。そして、複数の開口152はマトリクスを構成するように配置されている。
開口154は、平面視で複数の第2電極130のそれぞれの一端側と重なる領域に位置している。また開口154は、開口152が構成するマトリクスの一辺に沿って配置されている。そしてこの一辺に沿う方向(例えば図10におけるY方向、すなわち第1電極110に沿う方向)で見た場合、開口154は、所定の間隔で配置されている。開口154からは、引出配線134の一部分が露出している。そして、引出配線134は、開口154を介して第2電極130に接続している。
引出配線134は、第2電極130を第2端子132に接続する配線であり、第1電極110と同一の材料からなる層を有している。引出配線134の一端側は開口154の下に位置しており、引出配線134の他端側は、絶縁層150の外部に引き出されている。そして本図に示す例では、引出配線134の他端側が第2端子132となっている。そして、第2端子132の上及び引出配線134の上にも、導体層180が形成されている。なお、引出配線134の一部は絶縁層150によって覆われている。
開口152と重なる領域には、有機層120が形成されている。有機層120の構成は、第1の実施形態又は第2の実施形態に示したとおりである。そして、発光部140は、開口152と重なる領域それぞれに位置していることになる。
なお、図12及び図13に示す例では、有機層120を構成する各層は、いずれも開口152の外側まではみ出している場合を示している。そして図10に示すように、有機層120は、隔壁170が延在する方向において、隣り合う開口152の間にも連続して形成されていてもよいし、連続して形成していなくてもよい。ただし、図14に示すように、有機層120は、開口154には形成されていない。
第2電極130は、図10、図12〜図14に示すように、第1方向と交わる第2方向(図10におけるX方向)に延在している。そして隣り合う第2電極130の間には、隔壁170が形成されている。隔壁170は、第2電極130と平行すなわち第2方向に延在している。隔壁170の下地は、例えば絶縁層150である。隔壁170は、例えばポリイミド系樹脂などの感光性の樹脂であり、露光及び現像されることによって、所望のパターンに形成されている。なお、隔壁170はポリイミド系樹脂以外の樹脂、例えばエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂、二酸化珪素等の無機材料で構成されていても良い。
隔壁170は、断面が台形の上下を逆にした形状(逆台形)になっている。すなわち隔壁170の上面の幅は、隔壁170の下面の幅よりも大きい。このため、隔壁170を第2電極130より前に形成しておくと、蒸着法やスパッタリング法を用いて、第2電極130を基板100の一面側に形成することで、複数の第2電極130を一括で形成することができる。また、隔壁170は、有機層120を分断する機能も有している。
次に、本実施例における発光装置10の製造方法を説明する。まず、基板100上に第1電極110、引出配線114,134を形成する。これらの形成方法は、実施形態において第1電極110を形成する方法と同様である。
次いで、引出配線114の上、第1端子112の上、引出配線134の上、及び第2端子132の上に、導体層180を形成する。次いで、絶縁層150を形成し、さらに隔壁170を形成する。次いで有機層120を形成する。有機層120の形成方法は、第1の実施形態又は第2の実施形態に示したとおりである。次いで、第2電極130を形成する。
本実施例においても、有機層120は第1の実施形態又は第2の実施形態に示した構成を有しており、また、これらの実施形態に示した方法を用いて製造されている。このため、各実施形態に示したように、有機層120の膜厚のばらつきを抑制するために塗布材料の溶媒として沸点の高い物質を用いても、発光装置10の寿命の低下を抑制することができる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 発光装置
100 基板
110 第1電極
120 有機層
130 第2電極
140 発光部

Claims (7)

  1. 第1気圧の雰囲気で有機材料を塗布する塗布工程と、
    前記第1気圧よりも低い第2気圧の雰囲気で、前記塗布工程で塗布された前記有機材料を熱処理する乾燥工程と、
    を備え、
    前記乾燥工程における処理温度は、前記有機材料のガラス転移点以下である発光装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発光装置の製造方法において、
    前記発光装置は第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に位置する有機層を備え、
    前記有機層の少なくとも一部は前記塗布工程及び前記乾燥工程により形成される発光装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載の発光装置の製造方法において、
    前記乾燥工程の後に、前記有機層の一部又は前記第2電極を蒸着する蒸着工程を有する発光装置の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
    前記塗布工程において、前記有機材料は溶媒と混ざった状態で塗布され、
    前記溶媒の沸点は200℃以上300℃以下である発光装置の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
    前記乾燥工程において、光照射により前記有機材料を熱処理する発光装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載の発光装置の製造方法において、
    前記乾燥工程において、光源としてハロゲンランプを用いる発光装置の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
    前記第1気圧は大気圧であり、前記第2気圧は100Pa以下である発光装置の製造方法。
JP2015219699A 2015-11-09 2015-11-09 発光装置の製造方法 Pending JP2017091775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015219699A JP2017091775A (ja) 2015-11-09 2015-11-09 発光装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015219699A JP2017091775A (ja) 2015-11-09 2015-11-09 発光装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017091775A true JP2017091775A (ja) 2017-05-25

Family

ID=58770884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015219699A Pending JP2017091775A (ja) 2015-11-09 2015-11-09 発光装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017091775A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018198540A1 (ja) 2017-04-28 2018-11-01 Kddi株式会社 無線通信装置、通信制御方法、及び、コンピュータプログラム
US11006330B2 (en) 2017-09-27 2021-05-11 Cloudminds (Shanghai) Robotics Co., Ltd. Method and apparatus for configuring neighbor cells, and storage medium

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018198540A1 (ja) 2017-04-28 2018-11-01 Kddi株式会社 無線通信装置、通信制御方法、及び、コンピュータプログラム
US11006330B2 (en) 2017-09-27 2021-05-11 Cloudminds (Shanghai) Robotics Co., Ltd. Method and apparatus for configuring neighbor cells, and storage medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5543441B2 (ja) 有機発光素子とその製造方法、有機表示パネル、有機表示装置
JP2023062071A (ja) 有機発光表示装置
TWI578588B (zh) 有機發光二極體裝置及其製造方法
JP6816102B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP2005056846A (ja) 有機電界発光素子及びその製造方法
US20160351637A1 (en) Organic light-emitting device and organic display device
US10559642B2 (en) Organic light-emitting device having a fluoride and metal based intermediate layer and production method
JP6482080B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、ディスプレイパネル、および有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2017091775A (ja) 発光装置の製造方法
JP2023139318A (ja) 発光装置
KR102304282B1 (ko) 광전자 컴포넌트 및 광전자 컴포넌트의 제조 방법
WO2017149635A1 (ja) 発光装置の製造方法及び発光装置
JP2022031471A (ja) 発光装置
JP2010033973A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2022009550A (ja) 発光装置の製造方法
JP6661373B2 (ja) 発光装置
JP5861961B2 (ja) 有機el素子とその製造方法
JP2010108652A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2016162723A (ja) 有機電界発光素子、照明装置及び照明システム
JP6688814B2 (ja) 発光装置
JP2009064562A (ja) 発光装置の製造方法及び発光装置
JP2016181426A (ja) 発光装置
WO2016143141A1 (ja) 発光装置
JP2015046263A (ja) 発光装置
WO2017115405A1 (ja) 発光装置