JP2017090553A - 視線援用リスク低減システム、視線援用リスク低減装置、および視線援用リスク低減方法 - Google Patents

視線援用リスク低減システム、視線援用リスク低減装置、および視線援用リスク低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第三者により機微度の高い情報が覗き見されたことの証拠となりうる情報を取得して覗き見のリスクを低減することができる視線援用リスク低減システムを提供する。【解決手段】閲覧制限情報を表示させる表示装置30と、表示装置を視認する人物の目40,41の識別番号を生成するカメラ制御部とを有するカメラ20と、制御部と記憶部とを有する制御装置とを備える視線援用リスク低減システムであって、記憶部は、閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザの目の識別番号を登録する識別番号データベースを格納し、制御部は、人物の目の識別番号が識別番号データベースに登録される閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、人物の視線が到達する表示装置における座標を視点位置座標として算出し、閲覧制限情報が表示されている範囲に視点位置座標が含まれる場合、人物が閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力する視線援用リスク低減システム。【選択図】図7

Description

本発明は、視線援用リスク低減システム、視線援用リスク低減装置、および視線援用リスク低減方法に関する。
従来、デバイスの操作中に、ディスプレイに表示された機微度の高い情報が第三者によって覗き見されることが問題となっている。覗き見対策として、ディスプレイにバックミラーを装着して操作者に対して背後への注意を喚起したり、ディスプレイに覗き見防止フィルタを装着して操作者以外からはディスプレイが見えにくくしたりするといった方法がある。
ところが、覗き見行為を立証することは難しく、仮に第三者が覗き見行為をしようとしていたとしても簡単に否認することができる。よって覗き見をされるリスクは残されている。そこで、例えば、覗き見行為の立証の一助となるように、操作者の背後にいる第三者の視線を計測し、その視線がディスプレイに向いているかどうかを判別することが考えられる。視線の計測方法としては、例えば特許文献1に記載されるような構成がある。
特開2002−143094号公報
しかしながら、第三者の視線がディスプレイに向いていることを判別したとしても、第三者がどのような内容を見たか立証することまではできない。よって、第三者は機微度の高い情報を見ていないと主張することが可能であり、覗き見をされるリスクは十分に低減されない。
本発明の目的は、上述した課題を解決し、第三者により機微度の高い情報が覗き見されたことの証拠となりうる情報を取得して覗き見のリスクを低減することができる視線援用リスク低減システム、視線援用リスク低減装置、および視線援用リスク低減方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る視線援用リスク低減システムは、閲覧制限情報を表示させる表示装置と、前記表示装置の表示内容を視認する人物が含まれる画像を取得する撮像部と前記画像に含まれる前記人物の目を識別して前記人物の目の識別番号を生成するカメラ制御部とを有するカメラと、制御部と記憶部とを有する制御装置とを備える視線援用リスク低減システムであって、前記記憶部は、前記閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザと、前記閲覧可能ユーザの目の識別番号とを対応づけて登録する識別番号データベースを格納し、前記制御部は、前記表示装置から前記閲覧制限情報が表示されている範囲を取得し、前記カメラから前記人物の目の識別番号を取得し、前記人物の目の識別番号が、前記識別番号データベースに登録される前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致するか判定し、前記人物の目の識別番号が前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、前記画像を用いて前記人物の視線が到達する前記表示装置における座標を視点位置座標として算出し、前記閲覧制限情報が表示されている範囲に前記視点位置座標が含まれる場合、前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力する。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る視線援用リスク低減装置は、閲覧制限情報を表示させる表示装置と、前記表示装置の表示内容を視認する人物が含まれる画像を取得し、前記画像に含まれる前記人物の目を識別して前記人物の目の識別番号を生成するカメラとに接続され、制御部と記憶部とを有する視線援用リスク低減装置であって、前記記憶部は、前記閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザと、前記閲覧可能ユーザの目の識別番号とを対応づけて登録する識別番号データベースを格納し、前記制御部は、前記表示装置から前記閲覧制限情報が表示されている範囲を取得し、前記カメラから前記人物の目の識別番号を取得し、前記人物の目の識別番号が、前記識別番号データベースに登録される前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致するか判定し、前記人物の目の識別番号が前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、前記画像を用いて前記人物の視線が到達する前記表示装置における座標を視点位置座標として算出し、前記閲覧制限情報が表示されている範囲に前記視点位置座標が含まれる場合、前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力する。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る視線援用リスク低減方法は、閲覧制限情報を表示させる表示装置と、前記表示装置の表示内容を視認する人物が含まれる画像を取得し、前記画像に含まれる前記人物の目を識別して前記人物の目の識別番号を生成するカメラとに接続され、制御部と記憶部とを有する制御装置で実行される視線援用リスク低減方法であって、前記記憶部が、前記閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザと、前記閲覧可能ユーザの目の識別番号とを対応づけて登録する識別番号データベースを格納するステップと、前記制御部が、前記表示装置から前記閲覧制限情報が表示されている範囲を取得するステップと、前記制御部が、前記カメラから前記人物の目の識別番号を取得するステップと、前記制御部が、前記人物の目の識別番号が、前記識別番号データベースに登録される前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致するか判定するステップと、前記人物の目の識別番号が前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、前記制御部が、前記画像を用いて前記人物の視線が到達する前記表示装置における座標を視点位置座標として算出するステップと、前記閲覧制限情報が表示されている範囲に前記視点位置座標が含まれる場合、前記制御部が、前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力するステップとを含む。
本発明に係る視線援用リスク低減システム、視線援用リスク低減装置、および視線援用リスク低減方法によれば、第三者により機微度の高い情報が覗き見されたことの証拠となりうる情報を取得して覗き見のリスクを低減することができる。
一実施形態に係る視線援用リスク低減システムの構成を示す図である。 データベースの内容の一例を示す表である。 データベースの内容の一例を示す表である。 制御部が会員情報を表示装置に表示させる処理のフローチャートである。 表示装置において表形式で表示される会員情報の一例を示している。 図5に示す各セルの行列と座標範囲とフラグとが対応づけられる表である。 表示装置に対する視点位置座標を測定する構成の一例を示す図である。 表示装置を見ている人物の目を検出する処理を示すフローチャートである。 表示装置を見ている第三者の視点位置座標を測定し、機密情報が覗き見られたか判定する処理を示すフローチャートである。 変形例1に係る視線援用リスク低減システムの構成を示す図である。 変形例2に係る視線援用リスク低減システムの構成を示す図である。 変形例2に係る視線援用リスク低減システムの動作を示すフローチャートである。 預金者以外の目の視点位置座標の移動の一例を示す図及び表である。 変形例3に係る視線援用リスク低減システムの構成を示す図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る視線援用リスク低減システム1の構成を示す図である。視線援用リスク低減システム1(以下、単にシステム1ともいう)は、制御装置10と、カメラ20と、表示装置30とを備える。
制御装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備える。本実施形態において、制御装置10はコンピュータ(PC)であるものとする。
制御部11は、記憶部12及び通信部13と接続され、これらを制御する。また、制御部11は、カメラ20及び表示装置30と接続される。制御部11は、演算装置(CPU)であってもよいし、信号処理装置(DSP)であってもよいが、これらに限られるものではない。
記憶部12は、データベース(以下、DBともいう)を格納する。データベースは、例えば、ユーザアカウントDB121、識別番号DB122、表示部情報DB123、行列設定DB124、及び会員情報DB125などである。データベースに格納される情報については後述する。また記憶部12は、制御部11で実行されるプログラム126を格納する。記憶部12は、DRAMのような揮発性メモリ、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ、及び、ハードディスクなどの磁気記憶媒体などであってもよいが、これらに限られるものではない。また記憶部12は、これらを組み合わせたものであってもよい。
通信部13は、例えば通信インターフェースであり、制御装置10と外部装置との間の通信を行う。
カメラ20は、カメラ制御部21と撮像部22とを備える。カメラ制御部21は、撮像部22が取得した画像を処理して、種々の情報を取得する。例えば、カメラ制御部21は、画像に写りこんだ人物の目を識別して目の画像を取得する。また、カメラ制御部21は、目の画像に含まれる虹彩パターンに基づいて目を一意に特定し、目の識別番号を決定する。つまり、カメラ制御部21は、目の画像に基づいて人物を一意に特定することができる。また、カメラ制御部21は、画像に写りこんだ人物の顔を認識することによって人物を一意に特定するようにしてもよい。
カメラ20において取得した画像及び情報はカメラ制御部21で保持されてもよいし、システム1の制御装置10の記憶部12に格納されてもよい。また、取得した画像及び情報が保持又は格納される期間は、所定期間に限られてもよい。
カメラ制御部21が有する上記機能は、制御装置10の制御部11によって実行されてもよい。例えば、制御装置10の制御部11が撮像部22により取得された画像を用いて当該画像に写りこんだ人物の目の識別番号を決定してもよい。
表示装置30は、表示制御部31と表示部32とを備える。表示制御部31は、制御装置10から表示する情報を取得し、表示部32に表示させる。表示部32は、表示制御部31から取得した情報を表示する。表示部32はLCDなどのディスプレイであるが、これに限られない。表示部32において情報を表示する態様(例えば、情報の表示位置又は表示の大きさ)は、制御装置10の記憶部12に格納された表示部情報DB123又は行列設定DB124の内容にしたがって指定される。また、上記態様が表示制御部31によって決定される場合、決定された態様が制御装置10に通知され、通知にしたがって記憶部12に格納された表示部情報DB123又は行列設定DB124の内容が更新される。
表示制御部31が有する上記機能は、制御装置10の制御部11によって実行されてもよい。例えば、制御装置10の制御部11が表示部32において情報を表示する態様を決定してもよい。
なお、図1に示されるシステム1においては、各装置に電源が供給され、各装置は動作の際に同期をとられていることはもちろんである。
[データベースの内容]
図2及び図3は、データベースの内容の一例を示す表である。図2(a)〜(d)はそれぞれ、ユーザアカウントDB121、識別番号DB122、表示部情報DB123、行列設定DB124に係る内容の例を示している。また図3は、会員情報DB125に係る内容の例を示している。以下各データベースについて説明する。
ユーザアカウントDB121は、システム1に登録されているユーザに関する情報を構造化したものである。図2(a)に示されるように、ユーザアカウントDB121には、データ番号とユーザ名とパスワードとが対応づけられて格納されている。システム1は、ユーザアカウントDB121に格納されているユーザは、表示装置30に表示される内容を閲覧できるユーザ(閲覧可能ユーザ)であると識別する。また、ユーザアカウントDB121は、閲覧可能レベルを含むこともできる。この場合、ユーザに対応づけられた閲覧可能レベルに応じて、当該ユーザが閲覧できる内容を異ならせてもよい。ユーザアカウントDB121に格納されているデータ番号は、データベースに格納されたデータを検索する際に検索キーとして用いられる符号であり、各データベースに格納されているものである。データ番号は、例えば、英字1文字+数字4文字で構成されるが、これに限られない。また、データ番号に含まれる英字1文字が、どのデータベースに格納されているデータかを示す符号であってもよい。
識別番号DB122は、ユーザを目の虹彩パターンで識別するための情報を構造化したものである。図2(b)に示されるように、識別番号DB122には、データ番号とユーザ名と目の識別番号とが対応づけられて格納されている。目の識別番号は、虹彩パターンそのものを示す文字列であってもよいし、他のデータベースによって虹彩パターンのデータと対応づけられる単なる識別子であってもよい。本実施形態においては、目の識別番号が虹彩パターンそのものを示す文字列であるとする。
後述するように、識別番号DB122にはユーザとして登録されていない第三者の目の識別番号も格納される。例えば図2(b)においては5行目のデータ番号B0004及び6行目のデータ番号B0005に対応する目の識別番号は、登録されていない第三者のものであり、ユーザ名と対応付けられていない。図2(b)においては、ユーザ名として、覗き込んできた人A、Bとしている。図2(b)に記載されている“RFU”とは、Reserved for Future Useの略であり、将来追記されるデータのために留保されている部分である。図2(c)及び図2(d)についても同様である。
表示部情報DB123は、表示部32の表示範囲、又は、型番に関する情報を構造化したものである。図2(c)に示されるように、表示部情報DB123には、データ番号と型番と寸法とが対応づけられて格納されている。表示部情報DB123は、表示部32に情報を表示する態様を決定する際に用いられる。
行列設定DB124は、表示部32に表形式で情報を表示する際の行列設定に関する情報を構造化したものである。図2(d)に示されるように、行列設定DB124には、データ番号と最大行数と最大列数とが対応づけられて格納されている。最大行数及び最大列数は、情報を表示部32の表示範囲いっぱいに表示する際の行数及び列数である。
会員情報DB125は、会員情報を構造化したものである。図3に示されるように、各会員に係る会員情報にはファイルIDが付与され、TLV(Tag-Length-Value)形式で構造化されて、会員番号、氏名、住所、電話番号、メールアドレス及び生年月日が格納されている。Tagは会員属性を表す識別子であり、Lengthはデータ長を表し、Valueはデータそのものである。本実施形態において、Tag及びLengthの部分をヘッダともいう。
Valueに格納されるデータには、当該データの閲覧を制限するための基準となるフラグが付加される。フラグは、会員情報の各項目の機微度、機密度、又はプライバシー保護レベルなどに基づき定められるものであるが、これらに限られず、他の基準によって定められてもよい。本実施形態においては、機密情報にあたる項目を含むデータについては当該データの閲覧を制限されるものとし、機密情報にあたる項目(閲覧が制限される項目)についてはフラグ01を付加する。一方で、機密情報にあたらない項目(閲覧が制限されない項目)についてはフラグ00を付加する。
本実施形態では、会員情報の項目が機密情報にあたるか否かを分類して、フラグで表しているが、このような分類に限られるものではない。例えば、会員情報の各項目の機微度、機密度、又はプライバシー保護レベルなどを数値で表して、当該数値を所定の閾値と比較することによって、各項目が機密情報にあたるか否か判定するようにすることもできる。
[会員情報の表示]
ユーザは、制御装置10を用いて会員情報DB125にアクセスして、会員情報を表示装置30に表示させて閲覧することができる。ここでは、会員情報DB125にアクセスする権限を有するユーザが会員情報を閲覧する際に表示装置30に会員情報を表示させる処理について説明する。
図4は、制御装置10の制御部11が会員情報を表示装置30に表示させる処理のフローチャートである。まず、制御部11は、会員情報DB125に格納された会員情報に含まれる表示属性項目の種類、すなわち表示項目数が、行列設定DB124に格納された最大列数以下であるか判定する(ステップS102)。
表示項目数が最大列数以下でない場合(ステップS102:NO)、制御部11は処理を終了する。表示項目数が最大列数以下である場合(ステップS102:YES)、制御部11は、会員情報DB125から会員情報を取得する(ステップS104)。本実施形態においては、会員情報の表示属性項目は会員番号、氏名、住所、電話番号、メールアドレス及び生年月日の6種類であるのに対し、最大列数が6であるため条件を満たす。
続いて制御部11は、取得した会員情報からヘッダ及びフラグを除去した表示情報を表示装置30に出力する(ステップS106)。表示装置30は、取得した表示情報に基づいて表示部32に会員情報を表示する。図5は、表示部32において表形式で表示される会員情報の一例を示している。ここで、網掛けされていないセルは、当該セルに表示されているデータの閲覧が制限されていない。つまり網掛けされていないセルに表示されている情報は閲覧制限情報ではない。一方で、網掛けされているセルは、当該セルに表示されているデータの閲覧が制限されている。つまり網掛けされているセルに表示されている情報は閲覧制限情報である。実際の表示では、閲覧の制限の有無をこのように明示してもよいし、明示しなくてもよい。なお、図5は、本実施形態に係る説明の中心となる部分を表示している。空白の部分にも会員番号・氏名等の情報が表示されているが、図5では記述を省略している。
続いて制御部11は、表示部情報DB123から表示装置30の型番又は表示部32の寸法を取得し、行列設定DB124から最大行数及び最大列数を取得する(ステップS108)。
続いて制御部11は、ステップS108で取得した情報に基づき、会員情報が表示されている表示部32の各セルの行番号及び列番号と、各セルの表示部32における座標と、各セルに表示されている会員情報に係るフラグとを対応づけて記憶部12に格納する(ステップS110)。ここでは、図5に示されるように、水平方向をx軸、垂直方向をy軸とし、左上を原点とする座標系を表示部32にとった上で、行番号及び列番号とx座標及びy座標とを対応づける。
本実施形態において、図2(c)にも示されているように表示部32の寸法が縦27cm、横48cmであり、図2(d)にも示されているように表示部32の最大行数が27、最大列数が6であるとする。この場合、1行あたりの表示範囲はy軸方向に1cmであり、1列あたりの表示範囲はx軸方向に8cmである。よって、行番号#0005且つ列番号#0002のセルは、図5に示されるように4つの座標(x,y)=(8,4)、(16,4)、(8,5)、(16,5)を頂点とする四角形であり、当該セルは座標範囲が8<x<16且つ4<y<5に対応づけられる。また、行番号#0005且つ列番号#0002のセルは、図5に示されるように氏名を表示するセルであり、機密情報にあたることを示すフラグ01が対応づけられる。
図6は、各セルの行番号及び列番号と、x軸及びy軸の座標範囲と、フラグとが対応づけられている表である。ここで、フラグ01が対応づけられているセル(機密情報にあたるセル)は網掛けがされている。一方で、フラグ00が対応づけられているセル(機密情報に当たらないセル)は網掛けがされていない。図6によれば、表示部32に表示されているセルのうち、機密情報にあたるセルが表示されている座標が分かる。例えば、図6に示した表の10行目によれば、行番号#0005且つ列番号#0002のセルは、座標範囲が8<x<16且つ4<y<5に対応づけられ、フラグ01に対応づけられる。つまり、座標範囲が8<x<16且つ4<y<5に表示される情報は機密情報にあたることが分かる。一方で、図6に示した表の6行目によれば、行番号#0002且つ列番号#0001のセルは、座標範囲が0<x<8且つ1<y<2に対応づけられ、フラグ00に対応づけられる。つまり、座標範囲が0<x<8且つ1<y<2に表示される情報は機密情報に当たらないことが分かる。なお、図6は、本実施形態に係る説明の中心となる部分を表示している。空白の部分及び「・・・」と記載した部分にも行番号・列番号・xのとりうる値の範囲・yのとりうる値の範囲等の情報が格納されているが、図6では記述を省略している。
図4のフローチャートに戻って、続いて制御部11は、表示部32の表示内容に変更があるか判定する(ステップS112)。ここで表示部32の表示内容は、ユーザの操作によってスクロールされたり、他の画面に遷移したりすることで変更されることがある。
表示部32の表示内容に変更がない場合(ステップS112:NO)、制御部11は、再度ステップS112に戻る。表示部32の表示内容に変更がある場合(ステップS112:YES)、制御部11は、ステップS106に戻る。
以上、図4〜図6を参照して、制御部11が会員情報を表示装置30に表示させる処理を説明してきた。制御部11は、会員情報を単に表示させるだけではなく、表示部32の上の座標と、当該座標に表示される情報が機密情報にあたるか否かを対応づける。これによって、表示部32の表示内容が機密情報にあたるか否かを、表示されている座標で判定することができるようになる。
[覗き見判定方法]
会員情報を表示部32に表示させる処理において、機密情報にあたる内容が表示される座標が特定された。ここでは、表示部32のどの部分が見られているか判定することにより、機密情報にあたる内容が見られたか判定する方法について説明する。
図7は、表示装置30に対する視点位置座標を測定する構成の一例を示す図である。表示装置30の上部にカメラ20が取り付けられている。カメラ20は、表示装置30の表示部32を視認しているユーザの目40又は第三者の目41を撮影することができる。カメラ20の取り付け位置は、図7のように表示装置30の上部に限られない。表示装置30から離れた場所にカメラ20が取り付けられる場合であっても、カメラ20の取り付け位置と表示装置30との位置関係が明確であればよい。また、図7においてカメラ20は1個だけ取り付けられているが、2個以上取り付けられてもよい。
<目の検出及び識別処理>
図8は、制御装置10の制御部11とカメラ20とが、表示部32を見ている人物の目を検出する処理を示すフローチャートである。制御部11の処理とカメラ20の処理とは互いに関係するため、これらの処理をあわせて時系列に沿って説明する。
まず、カメラ20は、撮像部22を用いて表示装置30を見ているユーザ又は第三者の画像を撮影する(ステップS302)。撮像部22を用いて撮影された画像は、カメラ制御部21の内部に保持されてもよいし、制御装置10の記憶部12に格納されてもよい。
続いてカメラ制御部21は、撮影した画像から目を検出できるか判定する(ステップS304)。カメラ制御部21が目を検出しない場合(ステップS304:NO)、カメラ制御部21はステップS302に戻って人物の撮影及び目の検出を続ける。
カメラ制御部21が目を検出した場合(ステップS304:YES)、カメラ制御部21は検出した目の画像を用いて、虹彩及び目の特徴点を読み取る(ステップS306)。この際、目の部分だけの画像を生成して、カメラ制御部21の内部に保持してもよいし、制御装置10の記憶部12に格納してもよい。
続いてカメラ制御部21は、虹彩のパターンに基づいて、目の識別番号を生成し、制御装置10の制御部11に出力する(ステップS308)。本実施形態において、カメラ制御部21は、虹彩のパターンそのものを符号化して目の識別番号を生成するが、これに限られない。虹彩のパターンを格納するデータベースを別途設けて、当該データベースのインデックスとして目の識別番号を生成してもよい。
ここで制御装置10の制御部11は、カメラ20から出力された目の識別番号を取得する(ステップS208)。続いて制御部11は、識別番号DB122に登録されている目の識別番号と照合し、閲覧可能ユーザと対応づけられて登録されている目の識別番号と一致するか否かを示す照合結果をカメラ20に出力する(ステップS210)。
続いて制御部11は、ステップS210で行った照合結果を判定する(ステップS212)。つまり制御部11は、カメラ20から取得した目の識別番号が、識別番号DB122において閲覧可能ユーザと対応づけられて登録されている目の識別番号と重複するか、つまり登録された目の識別番号であるか判定する。登録された目の識別番号である場合(ステップS212:YES)、表示部32を見ているのは、表示部32の表示内容を閲覧可能なユーザであり、制御部11はなにもせずにステップS208に戻る。
登録された目の識別番号ではない場合(ステップS212:NO)、制御部11は、カメラ20から取得した目の識別番号を新規な目の識別番号、つまり覗き見をしている第三者の目の識別番号として識別番号DB122に格納する(ステップS214)。この際、格納される目の識別番号は、例えば図2(b)の5行目又は6行目のように、ユーザ名と対応づけられない。続いて制御部11は、丸で囲まれた符号Aによってつながりが示されている次のステップ(図9のステップS216)に進む。
一方、カメラ20のカメラ制御部21は、制御装置10の制御部11から照合結果を取得する(ステップS310)。続いてカメラ制御部21は、ステップS212と同様に照合結果を判定する(ステップS312)。登録された目の識別番号である場合(ステップS312:YES)、カメラ制御部21はなにもせずにステップS304に戻る。登録された目の識別番号ではない場合(ステップS312:NO)、カメラ制御部21は、丸で囲まれた符号Bによってつながりが示されている次のステップ(図9のステップS316)に進む。
<覗き見判定処理>
図9は、制御装置10の制御部11とカメラ20とが、表示部32を見ている第三者の視点位置座標を測定し、機密情報が覗き見られたか判定する処理を示すフローチャートである。図9のフローチャートは図8のフローチャートから続いており、丸で囲まれた符号A、Bによって図8からのつながりが示されている。図9についても図8と同様に、制御部11の処理とカメラ20の処理とをあわせて時系列に沿って説明する。
まず、カメラ20のカメラ制御部21は、取得した目の識別番号が登録された目の識別番号ではない場合(図8のステップS312:NO)、目の画像から目の特徴点を読み出し、目と表示部32との位置関係及び表示部32に対する目の視角を算出する。そしてカメラ制御部21は、算出した値に基づいて表示部32のどの部分を見ているかを示す視点位置座標(つまり、視線が到達している先)を算出し、制御装置10に出力する(ステップS316)。ここで目の特徴点は、例えば瞳孔の大きさであったり瞳孔と白目との位置関係であったりする。また、カメラ20が2個以上取り付けられている場合は、三角測量の原理で目の位置を特定するようにしてもよい。
制御装置10の制御部11は、カメラ20から視点位置座標を取得する(ステップS216)。続いて制御部11は、取得した視点位置座標に表示されている情報が機密情報であるか判定する(ステップS218)。判定は、各セルの行番号及び列番号と、x軸及びy軸の座標範囲と、フラグとが対応づけられている表(図6参照)に基づいて行われる。制御部11は、視点位置座標が含まれるx軸及びy軸の座標範囲を特定して、当該座標範囲に対応づけられているフラグが00(機密情報ではない)であるか01(機密情報である)であるかによって、機密情報が見られたか判定できる。あるいは制御部11は、視点位置座標が含まれるセルの行番号及び列番号を特定して、当該セルに対応づけられているフラグによって、機密情報が見られたか判定できる。
視点位置座標に表示されている情報が機密情報である場合(ステップS218:YES)、制御部11は、機密情報が見られたとの判定結果を出力するために表示装置30の表示制御部31に対して警告を出力する指示を送信する(ステップS220)。警告を出力する指示を取得した表示制御部31は、表示部32に第三者による覗き見があったことを警告する内容を表示する。その後、表示制御部31は、表示装置30をシャットダウンなどして表示部32への情報の表示を制限する(ステップS221)。表示制御部31は、表示部32に警告を表示することと、表示部32への情報の表示を制限することとのいずれか一方だけ行ってもよいし、両方とも行ってもよい。続いて制御部11は、第三者によって機密情報が覗き見られたことの証拠データを作成する(ステップS222)。証拠データには、カメラ20が取得した目の画像、取得した時刻、又は、目の画像から算出された目の識別番号若しくは視点位置座標などが含まれる。一方で、視点位置座標に表示されている情報が機密情報ではない場合(ステップS218:NO)、制御部11は、ステップS224に進む。
カメラ20のカメラ制御部21は、引き続き目を追尾し、取得した画像に目が検出されるかどうか判定する(ステップS320)。目が検出される場合(ステップS320:YES)、カメラ制御部21は、ステップS316に戻って再度視点位置座標の算出と出力とを行う。目が検出されない場合(ステップS320:NO)、カメラ制御部21は、制御装置10に対して目が検出されなかったこと(目の不検出)を出力し(ステップS324)、その後処理を終了する。
制御装置10の制御部11は、カメラ20から、目が検出されなかったことを示す信号(目の不検出信号)を取得したか判定する(ステップS224)。目の不検出信号を取得していない場合(ステップS224:NO)、制御部11は、ステップS216に戻ってカメラ20から視点位置座標を取得する。目の不検出信号を取得した場合(ステップS224:YES)、制御部11は処理を終了する。制御装置10の制御部11及びカメラ20のカメラ制御部21は、上記処理を終了した後、図8のフローチャートの最初に戻って再度処理を開始してもよい。
以上、機密情報にあたる内容が見られたか判定する方法について説明してきた。この方法によれば、第三者による覗き見を検出して証拠を残すことができ、さらに表示を中止することができるので、覗き見に対する抑止効果が期待できる。
(変形例1)
本実施形態においては、機密情報が第三者に覗き見されていることを検出した場合に、表示装置30に警告する内容が表示され、表示装置30がシャットダウンされた。変形例1では、機密情報が第三者に覗き見されていることを検出した場合に、表示装置30とは異なる出力装置50を用いて警告を発する構成について説明する。
図10は、変形例1に係る視線援用リスク低減システム1の構成を示す図である。図1に示した構成とは、通信部13に出力装置50が接続されている点で異なる。
視線援用リスク低減システム1において機密情報が第三者に覗き見されていることを検出した場合、制御装置10の制御部11は、通信部13を介して出力装置50に対して、警告を出力する指示を送信する。ここで出力装置50は、音や光を発することによって、警告する内容を知らせるものであり、例えば、スピーカであったり、回転灯であったりするがこれらに限られない。警告を出力する指示を取得した出力装置50は、第三者による覗き見があったことを警告する内容を知らせるために、音声若しくは警告音、又は、光などを出力する。このようにすることで、覗き見に対するさらなる抑止効果が期待できる。また、これらの動作は、表示装置30に警告する内容を表示すること又は表示装置30をシャットダウンすることとあわせて行われてもよい。
(変形例2)
本実施形態においては、表示装置30に表示されている機密情報の覗き見を検出することについて説明してきた。変形例2では、タッチパネル上で入力される暗証番号のように、表示と操作の組合せにより示される機密情報の覗き見を検出することについて説明する。
図11は、変形例2に係る視線援用リスク低減システム1の構成を示す図である。図1に示した構成とは、表示装置30がタッチパネルであって入力部33を備える点と、通信部13に出力装置50が接続されている点とで異なる。また、図11において、制御装置10は、現金自動預払機(ATM)である。
制御装置10の記憶部12に格納されるユーザアカウントDB121には、預金者のアカウント情報が格納される。識別番号DB122には、預金者の目の識別番号が格納される。表示部情報DB123には、表示装置30の表示部32において暗証番号の入力キーが表示されるエリア(暗証番号入力エリア)を示す座標が格納される。また、記憶部12に格納される判定条件DB127には、暗証番号の入力を覗き見しようとする第三者の目が暗証番号入力エリアに滞留している時間によって覗き見されているか判定するための閾値等が格納される。
図12は、本変形例に係る視線援用リスク低減システム1の動作を示すフローチャートである。制御装置10(ATM)とカメラ20と表示装置30(タッチパネル)との動作がそれぞれ示されている。
まず制御装置10の制御部11は、預金者による入力部33への入力に従って、暗証番号の入力受付を開始する(ステップS402)。また制御部11は、暗証番号の入力受付を開始したことを、カメラ20及び表示装置30に通知する。これに合わせて、カメラ20は目の監視を開始し(ステップS502)、表示装置30の表示制御部31は、表示部32に暗証番号入力画面を表示させる(ステップS602)。表示制御部31は、この後入力を受け付ける状態(ステップS604)に遷移する。
続いてカメラ20のカメラ制御部21は、撮像部22により撮影された画像から目を検出し、目の識別番号を生成する(ステップS504)。この動作は、図8のステップS304、S306及びS308の内容と同様であるため、説明を省略する。その後、カメラ制御部21は、生成した目の識別番号を制御装置10に送信する。
一方、制御装置10の制御部11は、目の識別番号を取得する(ステップS404)。続いて制御部11は、取得した目の識別番号を記憶部12に格納される識別番号DB122の内容と照合する(ステップS406)。その後、制御部11は、照合した結果をカメラ20に送信する。
続いて制御部11は、取得した目の識別番号が識別番号DB122に登録されていない場合、当該識別番号を新たに登録する(ステップS408)。
一方、カメラ20のカメラ制御部21は、照合結果を取得する(ステップS506)。続いてカメラ制御部21は、照合結果によって預金者以外の人物の目が存在するか判定する(ステップS508)。預金者以外の人物の目が存在しない場合(ステップS508:NO)、カメラ制御部21は、ステップS504に戻って目の検出及び目の識別番号の生成を行う。
預金者以外の人物の目が存在する場合(ステップS508:YES)、カメラ制御部21は、この預金者以外の人物の目の視点位置座標を算出する(ステップS510)。この動作は、図9のステップS316の内容と同様であるため、説明を省略する。ここで、預金者の目の視点位置座標を算出しないようにしてもよく、このようにすることで、不必要な目の追尾を行って、リソースを無駄に消費することが防げる。続いて、カメラ制御部21は、算出した視点位置座標を制御装置10に送信する。
一方、制御装置10の制御部11は、預金者以外の目の視点位置座標を取得する(ステップS410)。
続いて制御部11は、預金者以外の目の視点位置座標を記憶部12に格納される表示部情報DB123の内容と照合し、預金者以外の第三者が暗証番号入力エリアを見ているか判定する(ステップS412)。
ここでステップS412の動作についてさらに説明する。図13は、預金者以外の目の視点位置座標の移動の一例を示す図及び表である。図13(a)は、表示装置30の表示部32に表示された暗証番号入力エリアの上に預金者以外の目の視点位置座標の移動をプロットした図である。図13(b)は、図13(a)に示した視点位置座標を時刻と対応づけて示す表である。
図13(a)において、表示部32が水平方向のH軸と垂直方向のV軸とで定められる座標系として表されている。この座標系において表示部32の左上隅が原点(V,H)=(0,0)である。
網掛けされた四角形として表されるエリアは、暗証番号入力エリアを示している。暗証番号入力エリアは、その4隅の座標が(V,H)=(10,20)、(10,50)、(30,20)、(30,50)である。
図13(a)において、最初に算出された預金者以外の目の視点位置座標である初期視点位置42が示されている。初期視点位置42の座標は、(V,H)=(5.0,10.0)であり、図13(b)に示した表の2行目に対応している。図13(b)に示した表の2行目によれば、初期視点位置42は、2015年8月5日20時32分30秒の時点における視点位置座標(V,H)=(5.0,10.0)である。また、図13(b)において2行目の背景が網掛けとなっていないのは、2行目に示される座標が暗証番号入力エリアに入っていないことを示している。
初期視点位置42から1秒後の2015年8月5日20時32分31秒の時点で、1秒後の視点位置43は(V,H)=(11.0,22.0)に移動する(図13(b)の表の3行目)。1秒後の視点位置43は、図13(a)において、初期視点位置42を始点とする矢印の先端に位置する点により示される。1秒後の視点位置43は、暗証番号入力エリアに入っている。図13(b)の表の3行目の背景が網掛けとなっているのは、3行目に示される座標が暗証番号入力エリアに入っていることを示している。
この後、初期視点位置42から9秒後の2015年8月5日20時32分39秒の時点まで、1秒毎の視点位置座標が図13(a)及び図13(b)に記載されている。これらの視点位置座標の移動の履歴は、カメラ20のカメラ制御部21が目を追尾して視点位置座標を算出し続けることにより得られる。制御装置10はこれらの視点位置座標をカメラ20から取得し、記憶部12に格納する。
制御部11は、記憶部12に格納された視点位置座標に基づいて、預金者以外の第三者が暗証番号入力エリアを見ているか判定する。判定条件は、視点位置座標が1秒でも暗証番号入力エリアに入ることとしてもよいが、本実施形態においては、例えば、初期視点位置42が算出された時刻から起算して10秒間のうち、8秒以上の間、視点位置座標が暗証番号入力エリアに入っていることを条件とする。判定条件は、この例に限られるものではなく、適宜定められるものであり、所定の条件とすることができる。ここで制御部11は、判定条件DB127に格納される閾値を所定の条件として参照してもよい。
図12のフローチャートに戻って、預金者以外の第三者が暗証番号入力エリアを見ている場合(ステップS412:YES)、制御部11は、出力装置50に対して警告を出力する指示を送信する(ステップS414)。警告を出力する指示を取得した出力装置50は、第三者による覗き見があったことを警告する内容を知らせるために、音声若しくは警告音、又は、光などを発する。その後、制御部11はステップS416に進む。預金者以外の第三者が暗証番号入力エリアを見ていない場合(ステップS412:NO)、制御部11は何もせずにステップS416に進む。
続いて制御部11は、暗証番号の入力が完了したか判定する(ステップS416)。暗証番号の入力が完了していない場合(ステップS416:NO)、引き続き目の監視をすることが必要であるので、制御部11はステップS404に戻る。暗証番号の入力が完了した場合(ステップS416:YES)、制御部11は暗証番号入力を終了させ(ステップS418)、カメラ20及び表示装置30に対して暗証番号入力の終了を通知する。
カメラ20のカメラ制御部21は、制御装置10から暗証番号入力の終了が通知されたか判定する(ステップS516)。暗証番号入力の終了が通知された場合(ステップS516:YES)、カメラ制御部21は、目の監視を終了する(ステップS518)。暗証番号入力の終了が通知されていない場合(ステップS516:NO)、カメラ制御部21は、ステップS504に戻って目の監視を継続する。
表示装置30の表示制御部31は、制御装置10から暗証番号入力の終了が通知されたか判定する(ステップS616)。暗証番号入力の終了が通知された場合(ステップS616:YES)、表示制御部31は、暗証番号入力画面を終了する(ステップS618)。暗証番号入力の終了が通知されていない場合(ステップS616:NO)、表示制御部31は、ステップS604に戻って入力受付の状態を継続する。
以上、本変形例においては、暗証番号の入力画面における操作の覗き見を検出することについて説明してきた。本変形例のような構成とすることにより、表示されている機密情報自体の覗き見だけではなく、表示と操作の組合せにより示される機密情報の覗き見も検出することができる。また、本変形例で例示した暗証番号の入力操作に限られず、ATMにおける振り込み操作を行う際に入力する氏名、電話番号、振込先口座などの個人情報を入力する操作についても本変形例が適用されうる。
(変形例3)
本実施形態においては、制御装置10が機密情報を表示させていたが、変形例3では、機密情報を閲覧するためのPCが、制御装置10とは別のものである場合について説明する。
図14は、変形例3に係る視線援用リスク低減システム1の構成を示す図である。図1に示した構成とは、制御部11に閲覧PC60が接続され、表示装置30は閲覧PC60からの出力を表示する点で異なる。
本変形例において、閲覧PC60には、機密情報に相当する会員情報DB125が格納されている。閲覧PC60は、制御装置10を介さずに、会員情報DB125の内容を表示装置30に表示させることができる。この場合、制御装置10は、情報の表示を行わず、情報の覗き見を検知することのみ行う。
ユーザアカウントDB121、識別番号DB122、表示部情報DB123、及び行列設定DB124の内容は、閲覧PC60から予め設定されてもよいし、閲覧PC60が会員情報DB125の内容を表示装置30に表示させる毎に、制御装置10に送信してもよい。閲覧PC60は、制御装置10の記憶部12に格納されている表示部情報DB123に対応する情報を制御装置10に送信する。このようにすれば、制御装置10は、機密情報に相当する情報が表示される位置だけを取得でき、機密情報が覗き見られたか判定することができる。
以上、本変形例においては、情報を表示する機能と覗き見を検知する機能とを別々の装置に実行させる構成について説明した。このようにすることで、覗き見を検知する装置を情報閲覧端末に外付けでき、システム構成が容易になる。
本発明を図面および実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形または修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形または修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
1 視線援用リスク低減システム
10 制御装置
11 制御部
12 記憶部
121 ユーザアカウントDB
122 識別番号DB
123 表示部情報DB
124 行列設定DB
125 会員情報DB
126 プログラム
127 判定条件DB
13 通信部
20 カメラ
21 カメラ制御部
22 撮像部
30 表示装置
31 表示制御部
32 表示部
33 入力部
40 ユーザの目
41 第三者の目
42 初期視点位置
43 1秒後の視点位置
50 出力装置
60 閲覧PC

Claims (6)

  1. 閲覧制限情報を表示させる表示装置と、前記表示装置の表示内容を視認する人物が含まれる画像を取得する撮像部と前記画像に含まれる前記人物の目を識別して前記人物の目の識別番号を生成するカメラ制御部とを有するカメラと、制御部と記憶部とを有する制御装置とを備える視線援用リスク低減システムであって、
    前記記憶部は、前記閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザと、前記閲覧可能ユーザの目の識別番号とを対応づけて登録する識別番号データベースを格納し、
    前記制御部は、
    前記表示装置から前記閲覧制限情報が表示されている範囲を取得し、
    前記カメラから前記人物の目の識別番号を取得し、
    前記人物の目の識別番号が、前記識別番号データベースに登録される前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致するか判定し、
    前記人物の目の識別番号が前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、前記画像を用いて前記人物の視線が到達する前記表示装置における座標を視点位置座標として算出し、
    前記閲覧制限情報が表示されている範囲に前記視点位置座標が含まれる場合、前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力する
    視線援用リスク低減システム。
  2. 前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定した場合、前記制御部は、前記表示装置に警告する内容を表示させる、又は/及び、前記表示装置に前記閲覧制限情報の表示を制限させる、請求項1に記載の視線援用リスク低減システム。
  3. 音又は光を発する出力装置を更に備え、
    前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定した場合、前記制御部は、前記出力装置に警告する内容を知らせるための音声若しくは警告音又は/及び光を出力させる、請求項1又は2に記載の視線援用リスク低減システム。
  4. 情報に対応づけられる機微度、機密度、又はプライバシー保護レベルに基づき、前記情報が前記閲覧制限情報にあたるか判定される、請求項1乃至3いずれか一項に記載の視線援用リスク低減システム。
  5. 閲覧制限情報を表示させる表示装置と、前記表示装置の表示内容を視認する人物が含まれる画像を取得し、前記画像に含まれる前記人物の目を識別して前記人物の目の識別番号を生成するカメラとに接続され、制御部と記憶部とを有する視線援用リスク低減装置であって、
    前記記憶部は、前記閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザと、前記閲覧可能ユーザの目の識別番号とを対応づけて登録する識別番号データベースを格納し、
    前記制御部は、
    前記表示装置から前記閲覧制限情報が表示されている範囲を取得し、
    前記カメラから前記人物の目の識別番号を取得し、
    前記人物の目の識別番号が、前記識別番号データベースに登録される前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致するか判定し、
    前記人物の目の識別番号が前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、前記画像を用いて前記人物の視線が到達する前記表示装置における座標を視点位置座標として算出し、
    前記閲覧制限情報が表示されている範囲に前記視点位置座標が含まれる場合、前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力する
    視線援用リスク低減装置。
  6. 閲覧制限情報を表示させる表示装置と、前記表示装置の表示内容を視認する人物が含まれる画像を取得し、前記画像に含まれる前記人物の目を識別して前記人物の目の識別番号を生成するカメラとに接続され、制御部と記憶部とを有する制御装置で実行される視線援用リスク低減方法であって、
    前記記憶部が、前記閲覧制限情報を閲覧できる閲覧可能ユーザと、前記閲覧可能ユーザの目の識別番号とを対応づけて登録する識別番号データベースを格納するステップと、
    前記制御部が、前記表示装置から前記閲覧制限情報が表示されている範囲を取得するステップと、
    前記制御部が、前記カメラから前記人物の目の識別番号を取得するステップと、
    前記制御部が、前記人物の目の識別番号が、前記識別番号データベースに登録される前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致するか判定するステップと、
    前記人物の目の識別番号が前記閲覧可能ユーザの目の識別番号と一致しない場合、前記制御部が、前記画像を用いて前記人物の視線が到達する前記表示装置における座標を視点位置座標として算出するステップと、
    前記閲覧制限情報が表示されている範囲に前記視点位置座標が含まれる場合、前記制御部が、前記人物が前記閲覧制限情報を見たと判定して判定結果を出力するステップと
    を含む視線援用リスク低減方法。
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