JP2017090550A - 光走査装置、画像形成装置及び光走査方法 - Google Patents

光走査装置、画像形成装置及び光走査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光検出器が配置されていない側の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれを抑制できる光走査装置を提供する。
【解決手段】光走査装置は、複数の光源と、該複数の光源からの複数の光を偏向する、複数の偏向面を回転軸周りに有するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーの一側及び他側に少なくとも1つずつ配置され、ポリゴンミラーで偏向された複数の光を複数の被走査面にそれぞれ導く、走査レンズと折り返しミラーをそれぞれが含む複数の走査光学系と、上記一側に配置され、ポリゴンミラーで偏向された光を検出する光検出器と、を備え、一側の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査に用いられる偏向面と、他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査に用いられる偏向面の組み合わせは、他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査開始位置のずれが全ての組み合わせの中で平均以下となる所定の組み合わせである。
【選択図】図30

Description

本発明は、光走査装置、画像形成装置及び光走査方法に関する。
近年、光により被走査面を走査する光走査装置の開発が盛んに行われている。
例えば、特許文献1には、複数の光源と、該複数の光源からの光を偏向する偏向器と、該偏向器の一側及び他側に配置され、該偏向器で偏向された複数の光を複数の被走査面にそれぞれ導く複数の走査光学系とを備える光走査装置が開示されている。
この光走査装置では、上記一側にのみ光検出器が配置され、該光検出器の出力信号に基づいて全ての被走査面に対する走査開始位置を決定する。
しかしながら、特許文献1に開示されている光走査装置では、光検出器が配置されていない側(上記他側)の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査開始位置のずれを抑制することに関して改善の余地があった。
本発明は、複数の光源と、前記複数の光源からの複数の光を偏向する、複数の偏向面を回転軸周りに有する偏向器と、前記偏向器の一側及び他側に少なくとも1つずつ配置され、該偏向器で偏向された複数の光を複数の被走査面にそれぞれ導く複数の走査光学系と、前記一側に配置され、前記偏向器で偏向された光を検出する光検出器と、を備え、各走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始タイミングは、前記光検出器の出力信号に基づいて決定され、前記一側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査に用いられる前記偏向面と、前記他側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査に用いられる前記偏向面の組み合わせは、前記他側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始位置のずれが全ての前記組み合わせの中で平均以下となる所定の組み合わせであることを特徴とする光走査装置である。なお、上記「組み合わせ」の対象には、異なる偏向面のみならず、同一の偏向面も含まれる。
本発明によれば、光検出器が配置されていない側の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれを抑制できる。
一実施形態のカラープリンタの概略構成を示す図である。 比較例の光走査装置について説明するための図(その1)である。 比較例の光走査装置について説明するための図(その2)である。 比較例の光走査装置による光走査のタイミングチャートである。 図5(a)〜図5(d)は、比較例の光走査装置の偏向器の動作を説明するための図(その1〜その4)である。 図6(a)〜図6(d)は、比較例の光走査装置の偏向器の動作を説明するための図(その5〜その8)である。 ポリゴンミラーの構造を説明するための図である。 比較例の光走査装置による理想的な走査線書き出し位置(走査開始位置)を示す模式図である。 比較例の光走査装置による実際の走査線書き出し位置(走査開始位置)を示す模式図である。 本実施形態の光走査装置について説明するための図である。 本実施形態の光走査装置による光走査のタイミングチャート(その1)である。 本実施形態の光走査装置による光走査のタイミングチャート(その2)である。 本実施形態の光走査装置による理想的な走査線書き出し位置(走査開始位置)を示す模式図である。 本実施形態の光走査装置による実際の走査線書き出し位置(走査開始位置)を示す模式図である。 図15(a)〜図15(f)は、それぞれポリゴンミラーの切削痕について説明するための図(その1〜その6)である。 本実施形態の光走査装置に一時的に光検出器を追加した状態を示す図である。 図17(a)及び図17(b)は、本実施形態の光走査装置の偏向器の動作を説明するための図(その1及びその2)である。 図18(a)及び図18(b)は、本実施形態の光走査装置の偏向器の動作を説明するための図(その3及びその4)である。 図19(a)及び図19(b)は、本実施形態の光走査装置の偏向器の動作を説明するための図(その5及びその6)である。 本実施形態において、同期信号の発生タイミングを偏向面毎に変化させる一例を示す模式図である。 図21(a)は、面特定センサを設置した場合の偏向器の平面図であり、図21(b)は、面特定センサを設置した場合の偏向器の側面図である。 本実施形態の光走査装置による光走査のタイミングチャート(その3)である。 本実施形態において、同期信号の発生タイミングが偏向面間で一定である場合を示す模式図である。 本実施形態の実施例1において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件1を説明するための図である。 本実施形態の実施例1において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件2を説明するための図である。 本実施形態の実施例1において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件3を説明するための図である。 本実施形態の実施例1において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件4を説明するための図である。 本実施形態の実施例1において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件5を説明するための図である。 本実施形態の実施例1において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件6を説明するための図である。 本実施形態の実施例1において、条件1〜条件6の書き出し開始位置ずれ量を示す図である。 本実施形態の実施例2において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件1を説明するための図である。 本実施形態の実施例2において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件2を説明するための図である。 本実施形態の実施例2において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件3を説明するための図である。 本実施形態の実施例2において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件4を説明するための図である。 本実施形態の実施例2において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件5を説明するための図である。 本実施形態の実施例2において、対向する2つの走査光学系に対応する2つの被走査面の走査に用いられる偏向面の組み合わせの条件6を説明するための図である。 本実施形態の実施例2において、条件1〜条件6の書き出し開始位置ずれ量を示す図である。 本実施形態の光走査装置において、光検出器の前段に同期レンズを設置した例を示す図である。 本実施形態の光走査装置において、光検出器と別の光検出器の前段に同期レンズを1つずつ設置した例を示す図である。 面倒れ補正について説明するための図である。
以下に、本発明の一実施形態の画像形成装置としてのカラープリンタ2000を、図1〜図40を参照しながら説明する。
このカラープリンタ2000は、図1に示されるように、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、2つの光走査装置(2010A、2010B)、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着ローラ2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070などを備えている。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010Aは、ブラックの画像情報及びシアンの画像情報に基づいて色毎に変調された光によって、帯電された感光体ドラム2030a及び感光体ドラム2030bの表面をそれぞれ走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
光走査装置2010Bは、マゼンタの画像情報及びイエローの画像情報に基づいて色毎に変調された光によって、帯電された感光体ドラム2030c及び感光体ドラム2030dの表面をそれぞれ走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
ここでは、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。また、各感光体ドラムがそれぞれ像担持体である。なお、各光走査装置については後述する。
ところで、各感光体ドラムにおける画像情報が書き込まれる走査領域は、「有効走査領域」、「画像形成領域」、「有効画像領域」などと呼ばれている。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ(図示省略)からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。カラー画像が転写された記録紙は、定着ローラ2050に送られる。
定着ローラ2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。トナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
以下、本実施形態の光走査装置について説明するが、光走査装置2010Aと光走査装置2010Bは、走査対象の感光体ドラムが異なるのみで、基本構造は実質的に同一なので、光走査装置2010Aの説明のみを行う。
先ず、本実施形態の光走査装置2010Aを説明するのに先立って、比較例の光走査装置2010A´について説明する。なお、以下の説明では、本実施形態の光走査装置2010Aと比較例の光走査装置2010A´で同一の部材には同一の符号を付している。
まず、図2と図3に基づいて比較例の光走査装置2010A´の構成の概要を説明する。
光走査装置2010A´は、一例として図2及び図3に示されるように、2つの光源(2200a、2200b)、2つのコリメートレンズ(2201a、2201b)、2つの開口素子(2202a、2202b)、2つのシリンドリカルレンズ(2203a、2203b)、2つの防音ガラス(2204a、2204b)、ポリゴンミラー2104A、2つの走査レンズ(2205a、2205b)、2つの折り返しミラー(2206a、2206b)、2つの光検出器(2115A−1、2115A−2)、及び不図示の走査制御装置A´を有している。
走査制御装置A´は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器などを有している。
ポリゴンミラー2104Aは、回転多面鏡(以下、「ポリゴンミラー」ともいう)としての6面鏡を有し、各鏡面がそれぞれ偏向面である。このポリゴンミラーは、不図示の駆動機構によって、回転軸まわりに等速回転し、入射光を等角速度的に偏向する。ポリゴンミラーの1回転に要する時間は、「回転周期」と呼ばれている。また、各開口素子はそれぞれ開口部を有する板状部材である。なお、ポリゴンミラーの鏡面は、6個以下でも、7個以上であっても良い。
ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向(回転軸方向)に沿った方向をY軸方向、ポリゴンミラーの回転軸に平行な方向をZ軸方向として説明する。
各光源は、半導体レーザ(LDやVCSEL)を有し、走査制御装置A´によって点灯及び消灯される。なお、便宜上、光源2200aから射出された光を「光LBa」、光源2200bから射出された光を「光LBb」という。
光源2200aからの光LBaは、コリメートレンズ2201aによって略平行光とされ、開口素子2202aで整形される。開口素子2202aの開口部を通過した光LBaは、シリンドリカルレンズ2203aによってポリゴンミラー2104Aの偏向面近傍にZ軸方向に関して集光される。ポリゴンミラー2104Aで偏向された光LBaは、走査レンズ2105aで集光され、折り返しミラー2106aによって感光体ドラム2030aに導光される。走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aを含んで、ポリゴンミラー2104Aで偏向された光を感光体ドラム2030aに導く走査光学系を構成する。この走査光学系は、走査レンズや折り返しミラーを複数有していても良い。走査レンズとしては、fθレンズやトロイダルレンズが挙げられる。
光源2200bからの光LBbは、コリメートレンズ2201bによって略平行光とされ、開口素子2202bで整形される。開口素子2202bの開口部を通過した光LBbは、シリンドリカルレンズ2203bによってポリゴンミラー2104Aの偏向面近傍にZ軸方向に関して集光される。ポリゴンミラー2104Aで偏向された光LBbは、走査レンズ2105bで集光され、折り返しミラー2106bによって感光体ドラム2030bに導光される。走査レンズ2105bと折り返しミラー2106bを含んで、ポリゴンミラー2104Aで偏向された光を感光体ドラム2030bに導く走査光学系を構成する。この走査光学系は、走査レンズや折り返しミラーを複数有していても良い。走査レンズとしては、fθレンズやトロイダルレンズが挙げられる。
コリメートレンズ2201a(または2201b)により変換された光形態は、略平行光以外にも、弱い発散性あるいは弱い集束性の光にすることもできる。
各感光体ドラムの表面に形成された光スポットは、ポリゴンミラーの回転に伴って、感光体ドラムの長手方向に沿って移動する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」であり、感光体ドラムの回転方向が「副走査方向」である。
光検出器2115A−1は、感光体ドラム2030aにおける書き込み開始前の光を受光する位置に配置されている。
光検出器2115A−2は、感光体ドラム2030bにおける書き込み開始前の光を受光する位置に配置されている。
光検出器2115A−1と光検出器2115A−2は、それぞれの同期検知信号を走査制御装置A´に出力する。
各光検出器としては、PD(Photo Diode)、APD(Avalanche Photo Diode)、ガイガーモードAPDであるSPAD(Single Photon Avalanche Diode)等を用いることが可能である。APDやSPADは、PDに対して感度が高いため、検出精度の点で有利である。
ここでは、光検出器2115A−1と2115A−2は、受光光量が所定の値よりも小さいときに同期検知信号が「ハイレベル」となり、受光光量が該所定の値以上のときに同期検知信号が「ローレベル」となるように構成されている。
すなわち、光検出器2115A−1と2115A−2が光を受光すると、同期検知信号は「ハイレベル」から「ローレベル」に変化する。
走査制御装置A´は、光検出器2115A−1の出力信号(同期検知信号)に基づいて、感光体ドラム2030aにおける書き込み開始タイミングを求め、光検出器2115A−2の出力信号(同期検知信号)に基づいて、感光体ドラム2030bにおける書き込み開始タイミングを求める。
走査制御装置A´は、一例として図4に示されるように、光検出器2115A−1の出力信号の「ローレベル」から「ハイレベル」への立ち上がりを検知すると、時間Tkの経過後に感光体ドラム2030aへの書き込みを開始し、光検出器2115A−2の出力信号の「ローレベル」から「ハイレベル」への立ち上がりを検知すると、時間Tcの経過後に感光体ドラム2030bへの書き込みを開始する。
なお、時間Tkと時間Tcは、同期検知信号の立ち上がりタイミングから書き込み開始タイミングまでの時間であり、装置毎に予め求められ、走査制御装置A´のメモリに格納されている。
ここで、光源2200aから出射した光LBaを光検出器2115A−1に導くときのポリゴンミラーの様子と、光源2200bから出射した光LBbを光検出器2115A−2に導くときのポリゴンミラー2104Aとしてのポリゴンミラーの様子を図5(a)〜図6(d)を用いて説明する。
光LBaと光LBbは、図5(a)と図5(c)に示すように、一例としてX軸に対してそれぞれ68°の角度でポリゴンミラーに入射する。光LBbは、図5(a) と図5(c)に示すように、一例として照射されているポリゴンミラーの任意の一の偏向面の角度がY軸に対して56.2°のときに、光検出器2115A−2に到達する。
図5(a)、図5(b)では、光検出器2115A−2に到達した光LBbを反射したポリゴンミラーの任意の一の偏向面を面1と呼ぶこととする。
光LBaは、図5(c)と図5(d)に示すように、一例として照射されているポリゴンミラーの任意の一の偏向面の角度がY軸に対して11.25°の時に、光検出器2115A−1に到達する。図5(c) と図5(d)では、光検出器2115A−2に到達した光LBbを反射したポリゴンミラーの任意の一の偏向面を面3と呼ぶこととする。
また、光検出器2115A−2に光LBbを導くときのポリゴンミラーの任意の一の偏向面のY軸に対する角度を「偏向角ΦA−2」とし、光検出器2115A−1に光LBaを導くときのポリゴンミラーの任意の一の偏向面のY軸に対する角度を「偏向角ΦA−1」とする。先述したように、ポリゴンミラーの各偏向面が理想的に加工されている場合、偏向角ΦA−2=56.2°のときに、光検出器2115A−2に光LBbが到達し、偏向角ΦA−1=11.25°のときに、光検出器2115A−1に光LBaが到達する。
面3で反射した光LBaが光検出器2115A−1に到達する偏向角ΦA−1=11.25°のときは、偏向角ΦA−2=48.75°であり、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからポリゴンミラーは7.45°(=0.021)回転している。尚、図4に示したタイミングチャートは、図5(a)〜図6(d)で表した例を示している。
次に、光源2200bから出射した光LBbを光検出器2115A−2に導くときのポリゴンミラーの様子と、光検出器2115A−2に到達した光LBbを反射したポリゴンミラーの任意の一の同一の偏向面で、光源2200aから出射した光LBaを反射して光検出器2115A−1に導くときのポリゴンミラーの様子を図5(a)、図5(b)、図6(c) 、図6(d)を用いて説明する。
光LBbを光検出器2115A−2に到達させた面1で、光LBaを反射して光検出器2115A−1に到達させるためには、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからポリゴンミラーを247.45°(=0.687)回転させなければならない。
同様に、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、最短時間で、面4で光LBaを反射させて光検出器2115A−1に到達させるためには、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからポリゴンミラーを67.45°(=0.187)回転させなければならない。
また、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、最短時間で、面5で光LBaを反射させて光検出器2115A−1に到達させるためには、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからポリゴンミラーを127.45°(=0.354)回転させなければならない。
さらに、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、最短時間で、面6で光LBaを反射させて光検出器2115A−1に到達させるためには、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからポリゴンミラーを187.45°(=0.521)回転させなければならない。
最後に、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、最短時間で、面2で光LBaを反射させて光検出器2115A−1に到達させるためには、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからポリゴンミラーを307.45°(=0.854)回転させなければならない。
ここで、ポリゴンミラーの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1と偏向角ΦA−2(図5、図6参照)に着目する。偏向角ΦA−2(図7参照)は、光LBbを光検出器2115A−2に導く時の偏向角ΦA−2=56.2°から、ポリゴンミラーの回転を伴って時間Tkの経過後に、光LBbを感光体ドラム2030bの書き込みを開始する位置に導くときの偏向角に変化する。光LBbを感光体ドラム2030bの書き込みを開始する位置に導くときの偏向角は、一例としてΦA−2=54.0°である。
同様に、ポリゴンミラーの任意の一の別の偏向面の偏向角ΦA−2(図7参照)は、光LBaを光検出器2115A−1に導くときの偏向角ΦA−1=11.25°から、ポリゴンミラーの回転を伴って時間Tkの経過後に、光LBaを感光体ドラム2030aの書き込みを開始する位置に導く時の偏向角に変化する。光LBaを感光体ドラム2030aの書き込みを開始する位置に導くときの偏向角は、一例としてΦA−1=14.0°である。
ところで、ポリゴンミラー2104Aに、回転中心から各偏向面までの内接円半径A(図7参照)のばらつき(以下では、便宜上「A寸ばらつき」ともいう)や、互いに隣接する2つの偏向面のなす角度θ(図7参照)のばらつき(以下では、便宜上「面間角度ばらつき」ともいう)等がなく理想的に加工され、且つ、回転むらがないとすると、各走査ラインは図8に示すように、常に同位置から書き出し開始されることになる。
なお、図8中の距離Dkと距離Dcは、光検出器2115A−1と2115A−2における同期検知信号の立ち上がりタイミングから書き込み開始タイミングまでの時間である時間Tkと時間Tc後に、光源2200aから射出された光である「光LBa」と、光源2200bから射出された光である「光LBb」が、それぞれ主走査方向に移動する距離である。
一般的に、ポリゴンミラー2104Aは、A寸ばらつきや面間角度ばらつき等のポリゴンミラーの面精度に関するばらつきを有し、且つ、回転時に回転むらを生じるため、図9に示すように、偏向面によって異なる位置から走査線が書き出し開始されることがある。また、ポリゴンミラーの面精度に関するばらつきや回転むらが生じている場合、光検出器2115A−1と2115A−2における同期検知信号の検出タイミングは、各偏向面で一定にはならない。言い換えれば、光LBbを光検出器2115A−2に導くときの偏向角ΦA−2と、光LBaを光検出器2115A−1に導くときの偏向角ΦA−1は、各偏向面で異なる。
次に、偏向面によって異なる位置から走査線が書き出し開始される理由について説明する。
ポリゴンミラー2104Aに面精度に関するばらつきが生じている場合、光LBaを光検出器2115A−1に導く際のポリゴンミラーの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1(図7参照)は各偏向面で異なるため、光検出器で同期信号を検出してから時間Tkの経過後に感光体ドラム2030aへの書き込みを開始する時のポリゴンミラーの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1(図7参照)も各偏向面で異なる。
光LBaを感光体ドラム2030aの書き込みを開始する位置に導く際の光LBaのポリゴンミラー2104Aの照射領域は、光LBaを光検出器2115A−1に導く際の光LBaのポリゴンミラー2104Aの照射領域に対して主走査方向にシフトする。したがって、同一の偏向面内でも場所毎に面精度に関するばらつきが生じている場合、光LBaを感光体ドラム2030aの書き込みを開始する位置に導くときと、光LBaを光検出器2115A−1に導くときとでは、面形状がそれぞれ異なる別の偏向面に光LBaが照射していることになるため、走査線の書き出し位置ずれの要因となり得る。
また、同期検知信号の立ち上がりタイミングから書き込み開始タイミングまでの時間Tkと時間Tcは、ポリゴンミラーに回転むらがない場合では、ポリゴンミラーの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1とΦA−2(図7参照)が、光LBaまたは光LBbを光検出器2115A−1または2115A−2に導くときの角度から、光LBaまたは光LBbを感光体ドラム2030aまたは2030bの書き込みを開始する位置に導くときの角度に変化するまでの時間に相当するが、時間Tkまたは時間Tcの間にポリゴンミラーの回転速度が変化する場合、同期検知信号の立ち上がりタイミングから時間Tkまたは時間Tc経過後のポリゴンミラーの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1とΦA−2(図7参照)は、光LBaまたは光LBbを感光体ドラム2030aまたは2030bの書き込みを開始する位置に導くときの角度からずれてしまい、走査線の書き出し位置ずれの要因となり得る。
一般的に、ポリゴンミラーの同一の偏向面内では、場所毎に面精度に関するばらつきが生じていないため、ポリゴンミラーが1回転することによる走査線の書き出し位置ずれの要因は、ポリゴンミラーが1回転に要する時間よりも短い時間における回転むらとなる(便宜上、この回転むらを短周期の回転むらと呼ぶ)。
同様に、ポリゴンミラーが1回転に要する時間よりも長い時間においても回転むらは生じているため(便宜上、この回転むらを「長短周期の回転むら」と呼ぶ)、走査線の書き出し位置ずれの要因となり得る。但し、長短周期の回転むらに起因する走査線の書き出し位置ずれは、ポリゴンミラーの1回転に要する時間を計測して、その時間によって時間Tkまたは時間Tcを適宜変更すれば補正可能である(詳細は後述する)。
次に、図10に基づいて本実施形態の光走査装置2010Aの構成の概要を説明する。
本実施形態の光走査装置2010Aでは、比較例の光走査装置2010A´と比較して、感光体ドラム2030aに対応する光検出器2115A−1が設けられていないため、感光体ドラム2030aに対する同期検知信号を得ることはできない。但し、光走査装置2010Aは、光検出器2115A−1を配置するスペースを有している。
このように光検出器が1つしかないため、光走査装置2010Aの走査制御装置Aは、光検出器2115A−2の出力信号(同期検知信号)に基づいて、感光体ドラム2030b及び感光体ドラム2030aにおける書き込み開始タイミングを求める。
走査制御装置Aは、一例として図11に示されるように、感光体ドラム2030aに対する同期検知信号の代わりとして、光検出器2115A−2の出力信号に同期した擬似同期信号を生成する。そして、擬似同期信号の立ち上がりタイミングから時間T0の経過後に感光体ドラム2030aへの書き込みを開始する。
ここで、光検出器2115A−2における同期信号の立ち上がりタイミングから感光体ドラム2030aへの書き込みを開始するまでの時間を、時間Tk’とする。時間Tk’は、ポリゴンミラー2104Aにおいて、擬似同期信号の生成に用いた光を反射した偏向面と、感光体ドラム2030aへの書き込みを開始する偏向面との組み合わせで変化する。なお、本明細書中、「偏向面の組み合わせ」なる表現もしくはこれに類似する表現を用いるが、これらの表現における組み合わせの対象には、異なる偏向面のみならず、同一の偏向面も含まれる。
一般的に光検出器が1つしかない場合は、図12に示されるように、感光体ドラム2030aへの書き込みを開始する偏向面と、擬似同期信号の生成に用いた光を反射した偏向面とは、面精度の影響を小さくするために同一であることが望ましい。この場合、光検出器2115A−2における同期信号の立ち上がりタイミングから擬似同期信号の立ち上がりタイミングまでの時間である「時間Td」を、図11で示した「時間Td」よりも長くしてやればよい。
ポリゴンミラー2104Aが、面精度に関するばらつきがなく理想的に加工され、且つ、回転むらがないとすると、光検出器が1つしかなくても、各走査ライン(走査線)は図13に示すように、常に同位置から書き出し開始されることになる。
しかし、一般的にポリゴンミラーは面精度に関するばらつきを有し、且つ、回転時に回転むらを生じるため、図14 に示すように、偏向面によって異なる位置から走査ラインが書き出し開始されることがある。
本実施形態の光走査装置2010Aは、光検出器2115A−2における同期信号の立ち上がりタイミングから、疑似同期信号の生成を経て感光体ドラム2030aへの書き込みを開始するまでの時間が、光検出器が2つある場合の光検出器2115A−1における同期信号の立ち上がりタイミングから感光体ドラム2030aへの書き込みを開始するまでの時間に対して長いため、従来の光走査装置に対して短周期(ポリゴンミラー2104Aの1周期よりも短い周期)の回転むらの影響を強く受ける。
また、従来は感光体ドラム2030aへの書き込みを開始する偏向面と、擬似同期信号の生成に用いた光を反射した偏向面は同一であることが望ましいと考えられていたが、ポリゴンミラーの同一の偏向面内において、ビームの照射位置によって面形状の差がある場合には、感光体ドラム2030aへの書き込みを開始する偏向面と、擬似同期信号の生成に用いた光を反射した偏向面を異ならせる方が、感光体ドラム2030aにおける走査線の書き出し位置ずれが小さくなる場合もある。
ポリゴンミラーの同一の偏向面内における場所毎の面精度のばらつきの例について図15(a)〜図15(f)を用いて説明する。
図15(a)、図15(d)は、異なる2つのポリゴンミラーの反射面(偏向面)を、それぞれ法線方向から見た模式図である。図15(a)はポリゴンミラー反射面にふちだれが生じ、図15(a)のb断面図である図15(b)や図15(a)のc断面図である図15(c)をみるとポリゴンミラー反射面端部で落ち込む形状となる。また、図15(b)に示されるようにポリゴンミラー反射面の有効領域中心の断面図と、図15(c)に示されるようにポリゴンミラー反射面の有効領域中心から離れた位置の断面図では形状が異なる。
図15(d)はポリゴンミラー反射面を回転式の切削機を使用し成形するときに生じた切削痕が生じ、図15(d)のe断面図である図15(e)や図15(d)のf断面図である図15(f)をみるとポリゴンミラー反射面端部で切削痕に沿って起伏の激しい凹凸形状となる。また、図15(e)に示されるようにポリゴンミラー反射面の有効領域中心の断面図と、図15(f)に示されるようにポリゴンミラー反射面の有効領域中心から離れた位置の断面図では形状が異なる。
このようにポリゴンミラーの同一の反射面内(偏向面内)においても、面精度にばらつきが生じる。さらに、図2に示したように1つのポリゴンミラー2104Aで複数の感光体ドラム(2030a、2030b)を走査する場合、2つの光源(2200a、2200b)や2つのコリメートレンズ(2201a、2201b)、2つのシリンドリカルレンズ(2203a、2203b)の部品ばらつきや組み付けばらつきにより、光LBaと光LBbはポリゴンミラー2104Aの反射面(偏向面)への入射位置がZ方向に異なることがある。
ポリゴンミラー2104Aの反射面(偏向面)上で光LBaと光LBbの入射位置がそれぞれ異なると、図15で示したとおり照射位置によって面形状が異なるため、光検出器2115A−2に到達するポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射された光LBaによる同期信号を基に、同一の偏向面で感光体ドラム2030aに書き込むタイミング(図12におけるTd+T0)を決定したとしても、書き出し開始位置ずれが発生してしまう。
そのため、図15(d)で示すような反射面端部で切削痕に沿って起伏の激しい凹凸形状となっているポリゴンミラーを使用せざるを得ない場合は、光LBbを光検出器2115A−2に到達させるポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面と、光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面との組み合わせを適正化する必要がある。言い換えれば、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で光LBbを反射させて光検出器2115A−2に到達させてから、感光体ドラム2030aに書き込むまでのタイミング(図12におけるTd+T0)を適正化する必要がある。
切削痕の付き方は偏向面によって異なるため、感光体ドラム2030bを書き出すときのポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面における光LBbの照射領域での面形状と、感光体ドラム2030aを書き出すときのポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面における光LBaの照射領域での面形状とが、なるべく近い形状となるように上記組み合わせを決定することが望ましい。
本実施形態では、光LBbで感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面と、光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面との組み合わせを決定するため、図16に示すように、もともと光検出器2115A−1が配置されていた場所に一時的に光検出器2115A−1’を配置し、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、上記任意の一の偏向面もしくは上記任意の一の偏向面とは異なる別の任意の一の偏向面で反射した光LBaが光検出器2115A−1’に到達するまでの時間を、後述する6条件で測定する。
1つ目の条件(条件1)は、光LBaを反射して感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面と、光LBbを反射して感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面とが同じであること。
2つ目の条件(条件2)は、光LBaを反射して感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbを反射して感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対して2面うしろの偏向面であること。
3つ目の条件(条件3)は、光LBaを反射して感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbを反射して感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対して3面うしろの偏向面であること。
4つ目の条件(条件4)は、光LBaを反射して感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbを反射して感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対して4面うしろの偏向面であること。
5つ目の条件(条件5)は、光LBaを反射して感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbを反射して感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対して5面うしろの偏向面であること。
6つ目の条件(条件6)は、光LBaを反射して感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbを反射して感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対して1面うしろの偏向面であること。
上記した条件1〜条件6の場合におけるポリゴンミラー2104Aの様子を図17(a)〜19(b)に示す。
図17(a)〜図19(b)から明らかなように、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、擬似同期信号を生成するまでの時間を変化させることで、光LBbで感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面と、光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面との組み合わせを変更することが可能となる。
ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから擬似同期信号を生成するまでの時間は、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBaが光検出器2115A−2に到達してから、上記任意の一の偏向面もしくは上記任意の一の偏向面とは異なる別の任意の一の偏向面で反射した光LBaが光検出器2115A−1’に到達するまでの時間を基に決定する。
疑似同期信号の発生タイミングによる書き出し開始位置ずれについて、図20〜図23を用いて説明する。
条件1を例にして説明すると、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから擬似同期信号を生成するまでの時間は、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、上記任意の一の偏向面で反射した光LBaが、もともと光検出器2115A−1が配置されていた場所に一時的に配置する光検出器2115A−1’に到達するまでの時間に相当する。
図20における1ライン目は、図17(a)で示したように、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、面1で反射した光LBaが光検出器2115A−1’に到達するまでの時間であるTd+ΔTd1経過後に疑似同期信号を発生させ、疑似同期信号発生からT0経過後に面1で感光体ドラム2030a上に書き出されるものである。
図20における2ライン目は、面2で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、面2で反射した光LBaが光検出器2115A−1’に到達するまでの時間であるTd+ΔTd2経過後に疑似同期信号を発生させ、疑似同期信号発生からT0経過後に面2で感光体ドラム2030a上に書き出されるものである。
同様に図20における3〜6ライン目は、面3〜面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、面3〜面6で反射した光LBaが光検出器2115A−1’に到達するまでの時間であるTd+ΔTd3、Td+ΔTd4、Td+ΔTd5、Td+ΔTd6経過後に疑似同期信号を発生させ、疑似同期信号発生からT0経過後に面3〜面6で感光体ドラム2030a上に書き出されるものである。
このように、疑似同期信号の発生タイミングを偏向面間で変化させると、ポリゴンミラー2104Aの同一の偏向面内で、照射位置によって面形状が異ならなければ、感光体ドラム2030aにおける書き出し開始位置ずれは発生しない。疑似同期信号の発生タイミングを偏向面間で変化させるには、偏向面を特定する面特定センサを光走査装置に設ければ良い。
図21(a)〜図22を用いて、偏向面を特定する面特定センサ2204Aを光走査装置に設けた場合について説明する。図21(a)と図21(b)は、ポリゴンミラー2104Aの上側(+Z側)に偏向面を特定する面特定センサ2204Aを配置した一例を示している。面特定センサ2204Aは、不図示の光源部と、光源から出射してポリゴンミラーの上部で反射した光を受光する不図示の受光部を備えている。一例として、図21(a)に示すようなマークをポリゴンミラー2104Aの上部に形成すると、不図示の受光部が該マークからの反射光を受光したときのみ、不図示の受光部における出力信号は「ハイレベル」から「ローレベル」に変化する。一例として、図21(a)に示した例では、ポリゴンミラー2104Aの面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達する前から、不図示の受光部における出力信号は「ハイレベル」から「ローレベル」に変化するため、不図示の受光部における出力信号と光検出器2115A−2における出力信号との同期を取れば、ポリゴンミラー2104Aの各偏向面を特定することが可能となる。したがって、疑似同期信号の発生タイミングを各偏向面で変化させることができる。
図23に、ポリゴンミラー2104Aの各偏向面について、該偏向面で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、疑似同期信号を発生させるまでの時間を偏向面間で異ならせずに一律にTdとし、疑似同期信号発生から各偏向面で反射した光LBaが感光体ドラム2030aを書き出すまでの遅延時間をT0としたときの感光体ドラム2030aにおける書き出しタイミングのずれと、書き出し位置ずれの模式図を示す。図23に示す例は、偏向面を特定する面特定センサ2204Aを光走査装置2010Aに設けない場合のものである。
図23において、例えば1ライン目に着目すると、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから疑似同期信号を発生させるまでの時間は、図20で示したようにTd+ΔTd1にしなければ、理想的な書き出し開始位置からずれてしまう。このとき、書き出しタイミングのずれはΔTd1となる。同様に、2〜6ライン目における書き出しタイミングのずれはΔTd2〜ΔTd6となる。
ポリゴンミラー2104Aが1回転することで得られる1ライン目〜6ライン目における書き出し開始位置ずれは、図23に示した例では、1ライン目における書き出し開始位置ずれがY方向(主走査方向)のマイナス側における最大の位置ずれとなり、5ライン目における書き出し開始位置ずれがY方向(主走査方向)のプラス側における最大の位置ずれとなる。したがって、1ライン目における書き出し開始位置ずれと5ライン目における書き出し開始位置ずれの幅を算出すれば、ポリゴンミラー2104Aが1回転することによる走査線の書き出し位置ずれである、いわゆる縦線揺らぎが求まる。
次に縦線揺らぎの算出方法について説明する。図20を例にすると、疑似同期信号発生から感光体ドラム2030aを書き出すまでの遅延時間T0は各偏向面で一定である場合、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始タイミングのずれの最大値は、光LBaが光検出器2115A−1’に到達するまでの時間の最大値と最小値である、『Td+ΔTd5』と『Td+ΔTd1』との時間差分の絶対値である|ΔTd5−ΔTd1|となる。これをポリゴンミラー2104Aが1回転に要する時間で割り、さらに360[deg]を掛けることによって、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始タイミングのずれの最大値を、該タイミングずれが発生した場合のポリゴンミラー2104Aの回転角[deg]の変化に換算する。
言うまでもないが、ポリゴンミラー2104Aが1回転する時の回転角[deg]は、360[deg]である。一例として、ポリゴンミラー2104Aは1分間で21969回転する(以後、21969rpmと記載)。この時、ポリゴンミラー2104Aが1回転に要する時間は、1÷(21969÷60)=2.73×10−3[s]となる。
ところで、ポリゴンミラー2104Aには回転むらが生じているため、ΔTd5とΔTd1は時間によって変化する。つまり、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始タイミングのずれの最大値である|ΔTd5−ΔTd1|も時間によって変化する。
図24に、実際のポリゴンミラー2104Aを一例として200回転させたときのTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の一例を示す。このとき、Td+ΔTd1は、ポリゴンミラー2104Aの面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104Aの面1で反射した光LBaが一時的に配置される光検出器2115A−1’に到達するまでの時間を示している。つまり。図24に示した例は、図17(a)で示した条件1における結果を示している。
同様に、Td+ΔTd2は、ポリゴンミラー2104Aの面2で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104Aの面2で反射した光LBaが一時的に配置する光検出器2115A−1’に到達するまでの時間を示している。Td+ΔTd3〜Td+ΔTd6は、ポリゴンミラー2104Aの面3〜面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104Aの面3〜面6で反射した光LBaが一時的に配置する光検出器2115A−1’に到達するまでの時間を示している。
図24に示した例では、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始タイミングのずれの最大値は|ΔTd4−ΔTd1|となる。ポリゴンミラー2104Aには回転むらがあるため、|ΔTd4−ΔTd1|も時間によって変化する。
実際のポリゴンミラー2104Aを200回転させたときでは、一例として|ΔTd4−ΔTd1|は2.38×10−8〜3.39×10−8[s]の値をとる。次に、|ΔTd4−ΔTd1|の時間内にポリゴンミラー2104Aが回転する角度を求め、その値に有効画像領域における走査速度[mm/deg]を掛けることで、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始位置ずれの最大値(縦線揺らぎ)が求まる。1ライン目〜6ライン目における書き出し開始位置ずれの最大値(縦線揺らぎ)は、一例として25.6〜36.4[um]の値をとる。
図25に、実際のポリゴンミラー2104Aを一例として200回転させた時のTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の別の一例を示す。図25に示した例は、図17(b)で示した条件2における結果を示している。つまり、光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbで感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対して2面うしろの偏向面である。このとき、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始位置ずれの最大値(縦線揺らぎ)は、一例として48.1〜52.4[um]の値をとる。
図26〜図29に、実際のポリゴンミラー2104Aを一例として200回転させた時のTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の更に別の一例を示す。図26〜図29に示した例は、図17(c)〜図19(b)で示した条件3〜条件6における結果を示している。つまり、光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面は、光LBbで感光体ドラム2030bを書き出すポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面に関して、ポリゴンミラー2104Aの回転方向に対してそれぞれ3面、4面、5面、1面うしろの偏向面である。このとき、1ライン目〜6ライン目における書き出し開始位置ずれの最大値(縦線揺らぎ)は、一例として49.6〜55.4[um]、69.5〜78.5[um]、57.0〜66.4[um]、25.6〜34.0[um]の値をとる。
図30に、実際のポリゴンミラー2104Aを200回転させたときの条件1〜条件6における1ライン目〜6ライン目における書き出し開始位置ずれの最大値である書き出し開始位置ずれ量(縦線揺らぎ)を示す。図30より、ポリゴンミラー2104Aの場合は、条件6のときに書き出し開始位置ずれが最小となる。
この場合、例えばポリゴンミラー2104Aの面1、面2、面3、面4、面5、面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、それぞれポリゴンミラー2104Aの面2、面3、面4、面5、面6、面1で反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すように疑似同期信号を発生させればよい。ポリゴンミラー2104Aの面1、面2、面3、面4、面5、面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから疑似同期信号を発生させるまでのタイミングTdは、ポリゴンミラー2104Aの面1、面2、面3、面4、面5、面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してからそれぞれポリゴンミラー2104Aの面2、面3、面4、面5、面6、面1で反射する光LBaが一時的に配置する光検出器2115A−1’に到達するまでの時間に相当する。
図30から、ポリゴンミラー2104Aにおける偏向面の組み合わせとして、条件6を採用するのが最適であるが、条件1も条件6と遜色ないため、条件1を採用しても良い。そこで、ポリゴンミラー2104Aにおいて、書き出し開始位置ずれが例えば40um以下となるような偏向面の組み合わせ(条件1や条件6)を採用するようにしても良い。また、条件1〜条件6における書き出し位置ずれ量の平均値以下であれば、書き出し位置ずれ(縦線ゆらぎ)を客観的に抑制可能であると評価できる。そこで、複数の条件(例えば条件1〜条件6)における書き出し位置ずれ量の平均値以下となるような偏向面の組み合わせ(条件)を採用するようにしても良い。図30において、条件1〜条件6の中の平均値以下に該当するのは、条件1、条件2、条件6である。
なお、ここでは、ポリゴンミラー2104Aにおいて書き出し開始位置ずれ量が十分に抑制可能であると評価できる基準として40umを挙げているが、この基準はポリゴンミラー毎に仕様(スペック)や製造誤差等の個体差により変動する。そこで、この基準は、ポリゴンミラーの偏向面の全ての組み合わせの書き出し開始位置ずれ量の平均値未満の所定値として一般化できる。
光走査装置2010Aが偏向面を特定する面特定センサ2204Aを備えている場合、Tdは感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによって一定ではなく可変させても良い。例えば、面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104Aの面2で反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出す場合、一例としてポリゴンミラー2104Aを200回転させたときのTd+ΔTd1の平均値をTdとして設定すれば良い。また、面2で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104Aの面3で反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出す場合、一例としてポリゴンミラー2104Aを200回転させたときのTd+ΔTd2の平均値をTdとして設定すれば良い。同様に、面3〜面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104Aの面4〜面1でそれぞれ反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出す場合、一例としてポリゴンミラー2104Aを200回転させたときのTd+ΔTd3〜Td+ΔTd6のそれぞれの平均値をTdとして設定すれば良い。
光走査装置2010Aが偏向面を特定する面特定センサ2204Aを備えていない場合、Tdは感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによらず一定にさせれば良い。例えば、Td+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値をポリゴンミラー2104Aの1回転毎に算出し、ポリゴンミラー2104Aが数百回転あるいは数千回転するまでの任意の時間に亘って算出したTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値を、感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによらずTdとして一律に設定すれば良い。ポリゴンミラー2104Aを用いる場合、Tdは一例として、ポリゴンミラー2104Aが200回転するまでの時間に亘って算出したTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値である2.33242×10−3[s]に設定する。
尚、疑似同期信号発生から感光体ドラム2030aをポリゴンミラー2104Aの各偏向面で書き出すまでの遅延時間T0は、ポリゴンミラー2104Aの回転速度、光LBbが光検出器2115A−2に到達する時のポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−2、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBbで感光体ドラム2030bを書き出すときのポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−2’、光LBaが一時的に配置する光検出器2115A−1’に到達するときのポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1’、ポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面で反射した光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すときのポリゴンミラー2104Aの任意の一の偏向面の偏向角ΦA−1’’を基に決定される。本発明では、T0は各偏向面で一定であるとした。TdとT0が決定されると、一時的に配置する光検出器2115A−1’は、光走査装置から取り除かれる。
図31〜図36に、ポリゴンミラー2104Aに変えて別のポリゴンミラーであるポリゴンミラー2104A’を搭載し、該ポリゴンミラー2104A’を一例として200回転させたときの条件1〜条件6の場合の1ライン目〜6ライン目における書き出し開始タイミングのずれの最大値と、書き出し開始位置ずれの最大値(縦線揺らぎ)を示し、図37に、各条件での書き出し開始位置ずれの最大値である書き出し開始位置ずれ量(縦線揺らぎ)を示す。
図37より、ポリゴンミラー2104A’の場合は、条件2のときに書き出し開始位置ずれが最小となる。この場合、例えばポリゴンミラー2104A’の面1、面2、面3、面4、面5、面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、それぞれポリゴンミラー2104Aの面3、面4、面5、面6、面1、面2で反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出すように疑似同期信号を発生させればよい。
図37から、条件1〜条件6のいずれにおいても書き出し開始位置ずれ量が40um未満となっており、図30の場合(実施例1)と比較しても十分に抑制されていることがわかる。このようにポリゴンミラー2104A´の偏向面の組み合わせによらず書き出し開始位置ずれ量が充分に抑制される場合、上述したポリゴンミラー2104Aの場合(図24〜図30参照)のように偏向面の組み合わせとして好適なものを選択しても良いが、このような選択をしなくても良い。すなわち、偏向面の組み合わせは任意でも良い。
なお、図37において、より好適な組み合わせは、書き出し開始位置ずれ量が平均以下の組み合わせである条件2、条件3、条件6であり、最適な組み合わせは、書き出し開始位置ずれ量が最低の組み合わせである条件2である。このような組み合わせは、より高解像度の画像を形成する際に特に有効であると考えられる。
光走査装置2010Aが偏向面を特定する面特定センサ2204Aを備えている場合、Tdは感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによって一定ではなく可変させても良い。例えば、ポリゴンミラー2104A’の面1で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104A’の面3で反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出す場合、一例としてポリゴンミラー2104A’を200回転させたときのTd+ΔTd1の平均値をTdとして設定すれば良い。また、面2で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104A’の面4で反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出す場合、一例としてポリゴンミラー2104A’を200回転させたときのTd+ΔTd2の平均値をTdとして設定すれば良い。同様に、面3〜面6で反射した光LBbが光検出器2115A−2に到達してから、ポリゴンミラー2104A’の面5〜面2でそれぞれ反射する光LBaで感光体ドラム2030aを書き出す場合、一例としてポリゴンミラー2104A’を200回転させたときのTd+ΔTd3〜Td+ΔTd6のそれぞれの平均値をTdとして設定すれば良い。
光走査装置が偏向面を特定する面特定センサ2204Aを備えていない場合、Tdは感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによらず一定にすれば良い。例えば、Td+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値をポリゴンミラー2104A’の1回転毎に算出し、ポリゴンミラー2104A’が数百回転あるいは数千回転するまでの任意の時間に亘って算出したTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値を、感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによらずTdとして一律に設定すれば良い。ポリゴンミラー2104A’を用いる場合、Tdは一例として、ポリゴンミラー2104A’が200回転するまでの時間に亘って算出したTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値である5.64450×10−5[s]に設定する。
本実施形態において、一時的に配置される光検出器2115A−1’は、比較例において光検出器2115A−1が配置された場所に配置しているが、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラム2030aの書き出し開始位置に到達するビームの光路中に配置してもよい。この場合、疑似同期信号は発生させず、1つの光検出器2115A−2にポリゴンミラーの任意の一の偏向面で反射した光LBbが到達してから、感光体ドラム2030aの書き出し開始までの遅延時間のみ適切に設定すれば良い。
また、図24〜図30で示した例(実施例1)と図31〜図37で示した例(実施例2)では、感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面を異ならせること(図24〜図30の例では条件6、図31〜図37の例では条件2)が、感光体ドラム2030a上の走査線の書き出し開始位置ずれを小さくするために最適であったが、これに限定されるものではない。例えば、光走査装置に搭載するポリゴンミラーによっては、感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面を同一とすること(条件1)が、感光体ドラム2030a上の走査線の書き出し開始位置ずれを小さくするために最適となり得る。
なお、上記実施形態では、Tdを一例としてポリゴンミラーが数百回転あるいは数千回転するまでの任意の時間に亘って算出したTd+ΔTd1〜Td+ΔTd6の平均値とし、時間ごとに変化しない一定値として感光体ドラム2030bを書き出す偏向面と感光体ドラム2030aを書き出す偏向面との組み合わせによらず一律に設定していた。この場合、ポリゴンミラーの面精度に起因する感光体ドラム2030aにおける書き出し開始位置ずれは補正できていたが、ポリゴンミラーの回転むらに起因する感光書き出し開始位置ずれは補正できていなかった。
そこで、ポリゴンミラーの任意の一の偏向面が1回転に要する時間を常に把握し(監視し)、この時間によって、時間ごとに変化しない一定値として設定していたTdを、任意のタイミングで時間ごとに変化させるようにしても良い。このような構成とすると、ポリゴンミラーの面精度に起因する感光体ドラム2030aにおける書き出し開始位置ずれに加え、ポリゴンミラーの回転むらに起因する書き出し開始位置ずれも補正可能となる。
また、上記実施形態では、ポリゴンミラーの偏向面を特定する面特定センサを備えることを想定していた。しかし、面特定センサを配置すると、光走査装置のコストアップや光走査装置の大型化に繋がる。そこで、面特定センサを光走査装置に配置しない構成としても良い。例えば、図31〜図37に示したポリゴンミラー2104A’では、面特定センサを光走査装置に配置しなくても、感光体ドラム2030aにおける書き出し開始位置ずれ量はほとんど変化しない。なぜならば、図37から明らかなように、書き出し位置ずれ量の最大値(図37では条件5)と最小値(図37では条件2)との差が非常に小さいためである。このように、光走査装置に面特定センサを配置させない構成とすると、光走査装置のコストアップや光走査装置の大型化を防ぐことが可能となる。
また、走査レンズ2205bと光検出器2115A−2との間に、光を主走査方向に関して収束させる機能を有する光学系(以下、同期レンズ2112A−2)を配置した光走査装置を図38に示す。同期レンズ2112A−2を配置すると、主走査方向に対応する方向(以下「主走査対応方向」とも呼ぶ)関して光が光検出器2115A−2からはみ出すことを防ぎ、光検出器2115A−2の出力を向上させることができるため、SN比の低下に起因する光検出器2115A−2の検出精度の劣化を防ぐことができる。また、光検出器2115A−2の主走査対応方向の幅を小さくすることが可能となり、光検出器2115A−2の応答性が向上する。
更に、図39に示すように、一時的に配置される光検出器2115A−1’側に更に別の同期レンズ2112A−1を配置しても良い。同期レンズ2112A−1を配置すると、主走査対向方向に関して光が一時的に配置される光検出器2115A−1’からはみ出すことを防ぎ、光検出器2115A−1’の出力を向上させることができるため、SN比の低下に起因する光検出器2115A−1’の検出精度の劣化を防ぐことができる。また、光検出器2115A−1’の主走査対応方向の幅を小さくすることが可能となり、光検出器2115A−1’の応答性が向上する。
図40に、面倒れ補正の模式図を示す。上記同期レンズ2112A−2に面倒れ補正機能を持たせることで、偏向器(ポリゴンミラー2104A)にある程度の面倒れが発生しても、光検出器2115A−2に光を導くことが可能となり、面倒れによる光検出器2115A−2の出力低下を抑制することができる。したがって、SN比の低下に起因する同期信号検出精度の劣化を防ぐことができる。同様に、上記同期レンズ2112A−1にも面倒れ補正機能を持たせても良い。
また、上記同期レンズ2112A−2の焦点距離を、走査レンズ2205bの焦点距離に比べて短くすることで、光検出器2115A−2上での走査速度が遅くなるため、光検出器2115A−2が受光する光量を大きくすることが可能となり、光検出器2115A−2の出力を向上させることができる。したがって、SN比が向上し同期信号検出精度を改善することができる。同様に、上記同期レンズ2112A−1の焦点距離を、走査レンズ2205aの焦点距離に比べて短くしても良い。
以上説明した本実施形態の光走査装置2010Aは、複数(例えば2つ)の光源2200a、2200bと、該複数の光源からの複数(例えば2つ)の光を偏向する、複数(例えば6個)の偏向面を回転軸周りに有するポリゴンミラー2104A(偏向器)と、該ポリゴンミラー2104Aの一側及び他側に少なくとも1つずつ配置され、該ポリゴンミラー2104Aで偏向された複数の光を複数(例えば2つ)の被走査面に導く、走査レンズと折り返しミラーをそれぞれが含む複数の走査光学系と、上記一側に配置され、ポリゴンミラー2104Aで偏向された光を検出する光検出器2115A−2と、を備え、各走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始タイミングは、光検出器2115A−2の出力信号に基づいて決定され、一側の走査光学系に対応する被走査面(感光体ドラム2030bの表面)上での光の走査に用いられる偏向面と、他側の走査光学系に対応する被走査面(感光体ドラム2030aの表面)上での光の走査に用いられる偏向面の組み合わせは、他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査開始位置のずれが全ての組み合わせの中で平均以下となる所定の組み合わせである。
この場合、光検出器2115A−2が配置されていない側(上記他側)の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれを抑制できる。
また、上記所定の組み合わせが、上記走査開始位置のずれが全ての組み合わせの中で最小となる組み合わせである場合には、光検出器2115A−2が配置されていない側の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれを極力抑制できる。
また、光走査装置2010Aは、複数の偏向面のうち任意の一の偏向面で反射された光が光検出器2115A−2で検出されるタイミングと、一の偏向面で反射された光が他側に配置される、当該光走査装置2010Aに着脱可能な別の光検出器2115A−1´で検出されるタイミングとの時間差である第1の時間差を偏向面毎に算出するとともに、一の偏向面で反射された光が光検出器2115A−2で検出されるタイミングと、一の偏向面とは異なる他の偏向面で反射された光が別の光検出器2115A−1´で検出されるタイミングとの時間差である第2の時間差を算出する走査制御装置A(処理装置)を更に備えることが好ましい。
この場合、第1の時間差と第2の時間差に基づいて、所定の組み合わせ(好適な組み合わせ)を求めることができる。
また、偏向面の個数は、3個以上であり、走査制御装置Aは、他の偏向面毎の第2の時間差を算出することが好ましい。この場合、より多くの偏向面の組み合わせの中から好適な組み合わせを求めることができる。なお、偏向面の個数は、2個以上であれば良い。例えば、偏向器は、表裏2面のミラーを含んでも良い。
また、複数の第1の時間差の最大値と最小値の差及び複数の第2の時間差の最大値と最小値の差に基づいて所定の組み合わせが求められる場合には、容易に所定の(好適な)組み合わせを求めることができる。
なお、例えば、複数の第1の時間差の平均値及び複数の第2の時間差の平均値に基づいて所定の(好適な)組み合わせを求めても良い。
また、走査制御装置Aは、複数の光源とポリゴンミラー2104Aを制御し、所定の(好適な)組み合わせの偏向面を用いて対応する被走査面を走査する。
さらに、走査制御装置Aは、光検出器2115A−2の出力信号に基づいて、ポリゴンミラー2104Aの1回転に要する時間を監視し、該時間の変化に応じて、他側の走査光学系に対応する被走査面の走査開始タイミングを変更する場合には、ポリゴンミラー2104Aの回転ムラに起因する該被走査面の走査開始位置のずれを抑制することができる。
詳述すると、常にポリゴンミラーの回転速度を把握することができるため、1つの光検出器に光が到達してから走査線を書き出すまでの遅延時間を常に補正可能となる。そのため、ポリゴンミラーの回転速度変動による走査線の書き出し開始位置ずれを低減することができる。したがって、ポリゴンミラーの回転速度変動が起因となる縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)による画像劣化が低減可能となる。
なお、上記時間の変化に応じて、光検出器2115A−2が配置された一側の走査光学系に対応する被走査面の走査開始タイミングを変更しても良い。
また、走査制御装置Aが所定(好適な)の組み合わせを求める場合には、該組み合わせを自動的に求めることができる。なお、走査制御装置Aが算出した第1の時間差及び第2の時間差に基づいて、ユーザが上記組み合わせを求め、それを走査制御装置Aのメモリに保存しても良い。
また、光検出器での光の検出タイミングから他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査開始タイミングまでの時間が、偏向面間で略同一である場合には、光検出器2115A−2が配置されていない側(上記他側)の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれ(特に偏向器の回転ムラに起因するずれ)をより抑制できる。
このように、他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の書き出しを開始するために用いた偏向器の任意の一の偏向面で反射した光が光検出器2115A−2で検出されてから、他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の書き出しを開始するまでの時間を同一の回転多面鏡を構成する各偏向面で一定とすることで、該時間を各偏向面で異ならせる場合と比べて、メモリの容量増加や各偏向面を特定する面特定センサなどが不要となる。したがって、光走査装置のコストアップを招くことなく、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化を低減させることができる。
また、光走査装置2010Aが、偏向器と光検出器との間の光路上に、偏向器の回転軸に略垂直な方向(主走査対応方向)に光を収束させる同期レンズ(光学系)を更に備えている場合には、主走査方向に関して光が光検出器からはみ出すことを防ぎ、該光検出器の出力を向上させることができる。これにより、SN比の低下に起因する光検出器の検出精度の劣化を防ぐことができる。また、光検出器の主走査方向幅を小さくすることが可能となり、光検出器の応答性が向上する。
なお、同期レンズは、走査レンズと光検出器との間の光路上に限らず、偏向器と走査レンズの光路上であっても良いし、光検出器を走査レンズを介した光の光路から外れた位置に配置し偏向器と光検出器との間の光路上に同期レンズを配置しても良い。
同期レンズは、1枚のレンズ構成でも良いし、複数枚のレンズ構成でも良い。
また、光学系は、光検出器に向けて光を偏向する偏向面と前記光検出器とを略共役な関係とするが好ましい。
また、同期レンズに面倒れ補正機能を持たせることで、偏向器にある程度の面倒れが発生しても、光検出器に光を導くことが可能となり、面倒れによる光検出器の出力低下を抑制することができる。したがって、SN比の低下に起因する同期信号検出精度の劣化を防ぐことができる。
また、光学系の回転軸に垂直な方向における焦点距離は、走査光学系の偏向器の回転軸に垂直な方向(主走査対応方向)における焦点距離よりも短いことが好ましい。
この場合、同期レンズの焦点距離を、走査レンズの焦点距離に比べて短くすることで、光検出器上での走査速度が遅くなるため、光検出器が受光する光量を大きくすることが可能となり、光検出器の出力を向上させることができる。したがって、SN比が向上し、同期信号検出精度を改善することができる。
また、複数(例えば4つ)の像担持体と、該複数の像担持体の表面を走査する請求項1〜12のいずれか一項に記載の少なくとも1つ(例えば2つ)の光走査装置2010A、2010Bと、を備えるカラープリンタ2000(画像形成装置)によれば、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化を抑制し、高品質な画像の形成を実現できる。
また、複数(例えば2つ)の光源2200a、2200bと、該複数の光源からの複数(例えば2つ)の光を偏向する、複数(例えば6個)の偏向面を回転軸周りに有するポリゴンミラー2104A(偏向器)と、該ポリゴンミラー2104Aの一側及び他側に少なくとも1つずつ配置され、該ポリゴンミラー2104Aで偏向された複数の光を複数(例えば2つ)の被走査面に導く、走査レンズと折り返しミラーをそれぞれが含む複数の走査光学系と、上記一側に配置され、ポリゴンミラー2104Aで偏向された光を検出する光検出器2115A−2と、を備え、各走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始タイミングは、光検出器2115A−2の出力信号に基づいて決定され光走査装置2010Aを用いる光走査方法において、一側の走査光学系に対応する被走査面(感光体ドラム2030bの表面)上での光の走査に用いられる偏向面と、他側の走査光学系に対応する被走査面(感光体ドラム2030aの表面)上での光の走査に用いられる偏向面の組み合わせを、他側の走査光学系に対応する被走査面上での光の走査開始位置のずれが全ての前記組み合わせの中で平均以下となるように設定する工程を含む。
この場合、光検出器2115A−2が配置されていない側(上記他側)の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれを抑制できる。
また、設定する工程では、ずれが最小となるように設定が行われる場合には、光検出器2115A−2が配置されていない側の走査光学系に対応する被走査面上での走査開始位置のずれを極力抑制できる。
また、設定する工程は、複数の偏向面のうち任意の一の偏向面で反射された光が光検出器で検出されるタイミングと、一の偏向面で反射された光が他側に配置される、当該光走査装置に着脱可能な別の光検出器で検出されるタイミングとの時間差である第1の時間差を前記偏向面毎に算出するサブ工程と、一の偏向面で反射された光が光検出器で検出されるタイミングと、一の偏向面とは異なる他の偏向面で反射された光が別の光検出器で検出されるタイミングとの時間差である第2の時間差を算出するサブ工程と、含むことが好ましい。
この場合、第1の時間差と第2の時間差に基づいて、所定の組み合わせ(好適な組み合わせ)を求めることができる。
また、複数の偏向面の個数は、3個以上であり、第2の時間差を算出するサブ工程では、前記第2の時間差を前記他の偏向面毎に算出する場合には、より多くの偏向面の組み合わせの中から好適な組み合わせを求めることができる。
また、設定する工程は、複数の第1の時間差及び複数の第2の時間差に基づいて設定を行うサブ工程を更に含むことが好ましい。
具体的には、複数の第1の時間差の最大値と最小値の差及び複数の第2の時間差の最大値と最小値の差に基づいて所定の組み合わせが求められる場合には、容易に所定の組み合わせを求めることができる。
また、例えば、複数の第1の時間差の平均値及び複数の第2の時間差の平均値に基づいて所定の組み合わせを求めても良い。
また、光検出器の出力信号に基づいて、偏向器の1回転に要する時間をモニタする工程と、回転数の変化に応じて、走査開始タイミングを変更する工程と、更に含む。
この場合、ポリゴンミラー2104Aの回転ムラに起因する該被走査面の走査開始位置のずれを抑制することができる。
また、設定する工程で組み合わせが設定された偏向面を用いて対応する前記被走査面を走査する工程を更に含むことが好ましい。
なお、上記実施形態のカラープリンタ2000では、4つの感光体ドラムに対して2つの光走査装置2010A、2010Bが設けられている、これに限定されるものではない。例えば、4つの感光体ドラムに対して1つの光走査装置を設けても良い。具体的には、偏向器を2段構成にし、上段の複数の偏向面に対して2つの感光体ドラムに対応する2つの走査光学系を配置し、下段の複数の偏向面に対して別の2つの感光体ドラムに対応する2つの走査光学系を配置しても良い。要は、光走査装置は、少なくとも2つの感光体ドラムを対向走査する構成を有していれば良い。
また、上記実施形態では、カラープリンタ2000は、感光体ドラムを4つ備えているが、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムを2つ又は5つ以上備えていても良い。
また、上記各実施形態では、光源装置からの光の偏向面への入射方向と該偏向面での反射方向がポリゴンミラーの回転軸に垂直な同一面内にあるが、これに限られない。例えば、光源装置からの光の偏向面への入射角をポリゴンミラーの回転軸に対して傾斜させても良い。すなわち、光源装置からの光を偏向面に斜入射させても良い。この場合、戻り光発生タイミングでも、実際には光源への戻り光が発生しないため、戻り光発生タイミングで消灯する必要がない。
また、上記各実施形態では、光検出器(受光素子)として、PD(フォトダイオード)を用いているが、例えば、フォトトランジスタ等の他のフォトディテクタであっても良い。
また、光源装置の構成は、上記各実施形態で説明したものに限らず、適宜変更可能である。例えば、上記各実施形態では、光源として、端面発光レーザ(LD)や面発光レーザ(VCSEL)等の半導体レーザが用いられているが、その他のレーザ等を用いても良い。また、光源と該光源からの光を偏向器に導く偏向器前光学系とを含む光源装置の数や光源装置における光源の数は、光走査装置の仕様に応じて、適宜変更可能である。
また、例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、画像形成装置として、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、デジタル複写機、ファクシミリ、プロッタ又はこれらのうち少なくとも1つを備える複合機であっても良い。
以下に、発明者が上記各実施形態を発案するに至った思考プロセスを説明する。
ところで、対向走査方式の光走査装置において、部品点数を削減するために一方の側にのみ光検出器を1つ配置することがなされてきた(特許文献1、特開2013−109113参照)。光検出器が1つだけになると、光検出器が配置されていない他方の側に配置された感光体ドラムの書き込み開始位置も、該光検出器における信号を基に決定しなければならない。
ここで、光走査装置を構成する偏向器としてのポリゴンミラーは、1つの回転多面鏡から成り、回転速度のむら(以下ジッター)がなく、該ポリゴンミラーの各偏向面は、加工誤差がなく理想的にできているものとする。
例えば、ポリゴンミラーの任意の一の偏向面で反射したビームが光検出器に到達後、該ポリゴンミラーが0.1回転後に前記光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みが開始されるとする。
また、ポリゴンミラーの任意の一の偏向面で反射したビームが光検出器に到達後、該ポリゴンミラーが0.2回転後に前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みが開始されるとする。
尚、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムを走査するビームが反射したポリゴンミラーの任意の一の偏向面と、該光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムを走査するビームが反射したポリゴンミラーの任意の一の偏向面は、異なっているものとする。
この場合、光検出器が1つだけであっても、該光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置は一致する。
同様に、例えばポリゴンミラーの任意の一の偏向面で反射したビームが光検出器に到達後、該ポリゴンミラーが0.1回転後に前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置を規定する擬似同期信号を発生させ、該擬似同期信号発生後から前記ポリゴンミラーが0.1回転後に前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始しても、前記光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置は一致する。
このように、ポリゴンミラーやその他の各光学素子が理想的に加工され、組み付けられていれば、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムを走査するビームが反射したポリゴンミラーの任意の一の偏向面と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムを走査するビームが反射したポリゴンミラーの任意の一の偏向面が異なっていても、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置と、光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置は一致する。つまり、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化は発生しない。
実際のポリゴンミラーは、回転速度にむらがあり、且つ、各偏向面に加工誤差が生じている。また、ポリゴンミラー以外の各光学素子も理想的に加工され、且つ、理想的に組み付けられているとは言えないため、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始するポリゴンミラーの偏向面と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始するポリゴンミラーの偏向面が異なっていると、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置は一致しなくなる。つまり、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化が発生する。
そのため一般的には、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始するポリゴンミラーの偏向面と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始するポリゴンミラーの偏向面を一致させるように、例えば擬似同期信号の発生タイミングや、該擬似同期信号発生から走査線を書き出すまでの遅延時間を設定している。このような構成とすると、ポリゴンミラーの偏向面間の面精度の違いが、走査線の書き出し位置ずれに与える影響を最小限にすることができる。
しかし、光検出器で光を検出していから(信号を出力してから)、対向側で走査線を書き出すまでの時間が、両側に光検出器が配置される光走査装置と比較して長くなってしまうため、ポリゴンミラーの回転速度のむらが大きい場合、該回転速度のむらが走査線の書き出し位置ずれに与える影響が大きくなってしまう問題があった。
ここで、光検出器が配置された側と該光検出器が配置されていない側について、ポリゴンミラーよりも光源側に配置された光学素子のうち、光源から射出した光を平行光にするカップリングレンズと、ポリゴンミラー上で副走査方向にのみ結像させるシリンドリカルレンズに着目する。これら2つのレンズは、光検出器が配置された側と該光検出器が配置されていない側の各感光体ドラム上で、光学特性が所望の仕様を満足するように、位置調整が実施される場合がある。このとき、光検出器に到達するビームのポリゴンミラーの任意の一の偏向面上の照射位置と、光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムに到達するビームのポリゴンミラーの任意の一の偏向面上の照射位置は、副走査方向において必ずしも一致しない。
仮に、ポリゴンミラーの各偏向面内で、ビームの照射位置によって面形状の差がある場合には、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始するポリゴンミラーの偏向面と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始するポリゴンミラーの偏向面を一致させても、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化が発生する。
そのため、ポリゴンミラーの偏向面の面間のタイムインターバルを測定し、そのタイムインターバルに基づいて偏向面毎に擬似同期信号の発生タイミングを適正化するなどの対策(特許4387696号公報、特許4393133号公報参照)を施しても、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化は残ってしまう。
別の対策として、ポリゴンミラーの各偏向面を特定し、偏向面毎に例えば擬似同期信号の発生タイミングや、該擬似同期信号発生から走査線を書き出すまでの遅延時間を適切に設定する方法が考案されている(特開2005−313394号公報、特開2013−109113号公報参照)。これらの文献では、面特定センサを設ける必要や、ポリゴンミラーの加工精度を向上させる必要があり、光走査装置のコストアップ要因となる。また、これらの対策を施しても、ポリゴンミラーの各偏向面内で、ビームの照射位置によって面形状の差がある場合には、面精度に起因する走査線の書き出し位置ずれは補正できずに残ってしまう。
このように、光検出器を1つしか用いない光走査装置の場合、該光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込み開始位置と、光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始位置とにずれが生じてしまう。
その理由は、(1)ポリゴンミラーの面精度(面分割精度も含む)が各偏向面の面間でばらついている、(2)ポリゴンミラーの面精度(面形状)が各偏向面の面内でばらついている、(3)ポリゴンミラーの回転速度にむらが生じている、ためである。
ポリゴンミラーの面精度(面分割精度も含む)の各偏向面の面間ばらつきが小さく、且つ、ポリゴンミラーの面精度(面形状)の各偏向面の面内ばらつきが小さい場合、面精度のばらつきが走査線の書き出し位置ずれに与える影響は小さくなるため、ポリゴンミラーの回転速度のむらが走査線の書き出し位置ずれに与える影響のみ考慮すれば良い。
したがって、ポリゴンミラーの回転速度のむらが走査線の書き出し位置ずれに与える影響が小さくなるように、前記光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面と、前記光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面を選択すれば良い。
ポリゴンミラーの面間における面精度のばらつき(面分割精度も含む)、ポリゴンミラーの面内における面精度のばらつき、ポリゴンミラーの回転速度のばらつきが複合的に組み合わさった場合、走査線の書き出し位置ずれが小さくなる、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面と、該光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面の組み合わせは、光走査装置によって異なる。
上述の(1)〜(3)の要因のうち、特にポリゴンミラーの面内における面精度のばらつきが大きい場合は、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面と、該光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面が異なっている方が、走査線の書き出し位置ずれが小さくなる場合もある。
そこで、上記実施形態では、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面と、該光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面の組み合わせに着目し、光検出器が配置された側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面と、該光検出器が配置されていない他方の側の任意の一の感光体ドラムへの走査線の書き込みを開始する偏向面の組み合わせを適正化した。
このような構成とすることで、ポリゴンミラーの面内における面精度のばらつきが大きい場合や、ポリゴンミラーの面精度の面内/面間のばらつきは小さいがポリゴンミラーの回転速度むらが大きい場合について、ポリゴンミラーを挟んで対向に配置された異なる感光体ドラムにおける走査線の書き出し開始位置ずれを抑制し、縦線揺らぎ(走査線の書き出し位置ずれ)に起因する画像劣化を低減させることができる。
一方、特許文献1には、対向走査方式の光走査装置において、一方の側にのみ1つの光検出器を配置して、該1つの光検出器における信号を基に、全ての感光体ドラムへの書き込み開始位置を決定することが開示されている。
しかし、特許文献1には、偏向器(ポリゴンミラー)の偏向面間の面精度のばらつきが生じた場合について、光検出器が配置されていない対向側の被走査面における書き込み開始位置を補正するための方法についての記載がない。したがって、ポリゴンミラーの偏向面毎に対向側(光検出器がない側)の被走査面における書き込み開始位置ずれを小さくする必要がある。そのためには、ポリゴンミラーの加工精度を向上させる必要があり、光走査装置のコストアップ要因となる。
2000…カラープリンタ、2010A…光走査装置、2030a、2030b…感光体ドラム(像担持体)、2104A…ポリゴンミラー(偏向器)、2115A−2…光検出器、2115A−1´…別の光検出器、2200a、2200b…光源、2205a、2205b…走査レンズ(走査光学系の一部)、2206a、2206b…折り返しミラー(走査光学系の一部)。
特許3489707号公報

Claims (20)

  1. 複数の光源と、
    前記複数の光源からの複数の光を偏向する、複数の偏向面を回転軸周りに有する偏向器と、
    前記偏向器の一側及び他側に少なくとも1つずつ配置され、該偏向器で偏向された複数の光を複数の被走査面にそれぞれ導く複数の走査光学系と、
    前記一側に配置され、前記偏向器で偏向された光を検出する光検出器と、を備え、
    各走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始タイミングは、前記光検出器の出力信号に基づいて決定され、
    前記一側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査に用いられる前記偏向面と、前記他側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査に用いられる前記偏向面の組み合わせは、前記他側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始位置のずれが全ての前記組み合わせの中で平均以下となる所定の組み合わせであることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記所定の組み合わせは、前記ずれが前記全ての組み合わせの中で最小となる組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記複数の偏向面のうち任意の一の偏向面で反射された光が前記光検出器で検出されるタイミングと、前記一の偏向面で反射された光が前記他側に配置される、当該光走査装置に着脱可能な別の光検出器で検出されるタイミングとの時間差である第1の時間差を前記偏向面毎に算出し、かつ前記一の偏向面で反射された光が前記光検出器で検出されるタイミングと、前記一の偏向面とは異なる他の前記偏向面で反射された光が前記別の光検出器で検出されるタイミングとの時間差である第2の時間差を算出する処理装置を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記複数の偏向面の個数は、3個以上であり、
    前記処理装置は、前記他の偏向面毎の前記第2の時間差を算出することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記複数の第1の時間差及び前記複数の第2の時間差に基づいて、前記所定の組み合わせが求められることを特徴とする請求項3又は4に記載の光走査装置。
  6. 前記処理装置は、前記複数の光源と前記偏向器を制御し、前記所定の組み合わせの前記偏向面を用いて対応する前記被走査面を走査することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の光走査装置。
  7. 前記処理装置は、前記光検出器の出力信号に基づいて前記偏向器の1回転に要する時間を監視し、
    前記時間の変化に応じて、少なくとも前記他側の走査光学系に対応する前記被走査面の走査開始タイミングを変更することを特徴とする請求項6に記載の光走査装置。
  8. 前記処理装置は、前記所定の組み合わせを求めることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の光走査装置。
  9. 前記光検出器での光の検出タイミングから前記他側の走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始タイミングまでの時間が、前記偏向面間で略同一であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光走査装置。
  10. 前記偏向器と前記光検出器との間の光路上に、前記回転軸に略垂直な方向に光を収束させる光学系を更に備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光走査装置。
  11. 前記光学系は、前記光検出器に向けて光を偏向する前記偏向面と前記光検出器とを略共役な関係とすることを特徴とする請求項10に記載の光走査装置。
  12. 前記光学系の前記回転軸に垂直な方向における焦点距離は、前記走査光学系の前記回転軸に垂直な方向における焦点距離よりも短いことを特徴とする請求項10又は11に記載の光走査装置。
  13. 複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体の表面を走査する請求項1〜12のいずれか一項に記載の少なくとも1つの光走査装置と、を備える画像形成装置。
  14. 複数の光源と、前記複数の光源からの複数の光を偏向する、複数の偏向面を回転軸周りに有する偏向器と、前記偏向器の一側及び他側に少なくとも1つずつ配置され、該偏向器で偏向された複数の光を複数の被走査面にそれぞれ導く複数の走査光学系と、前記一側に配置され、前記偏向器で偏向された光を検出する光検出器と、を備え、各走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始タイミングは、前記光検出器の出力信号に基づいて決定される光走査装置を用いる光走査方法において、
    前記一側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査に用いられる偏向面と、前記他側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査に用いられる偏向面の組み合わせを、前記他側の前記走査光学系に対応する前記被走査面上での光の走査開始位置のずれが全ての前記組み合わせの中で平均以下となるように設定する工程を含む光走査方法。
  15. 前記設定する工程では、前記ずれが最小となるように前記設定が行われることを特徴とする請求項14に記載の光走査方法。
  16. 前記設定する工程は、
    前記複数の偏向面のうち任意の一の偏向面で反射された光が前記光検出器で検出されるタイミングと、前記一の偏向面で反射された光が前記他側に配置される、当該光走査装置に着脱可能な別の光検出器で検出されるタイミングとの時間差である第1の時間差を前記偏向面毎に算出するサブ工程と、
    前記一の偏向面で反射された光が前記光検出器で検出されるタイミングと、前記一の偏向面とは異なる他の前記偏向面で反射された光が前記別の光検出器で検出されるタイミングとの時間差である第2の時間差を算出するサブ工程と、含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の光走査方法。
  17. 前記複数の偏向面の個数は、3個以上であり、
    前記第2の時間差を算出するサブ工程では、前記第2の時間差を前記他の偏向面毎に算出することを特徴とする請求項16に記載の光走査方法。
  18. 前記設定する工程は、前記複数の第1の時間差及び前記複数の第2の時間差に基づいて前記設定を行うサブ工程を更に含むことを特徴とする請求項16又は17に記載の光走査方法。
  19. 前記光検出器の出力信号に基づいて、前記偏向器の1回転に要する時間をモニタする工程と、
    前記回転数の変化に応じて、前記走査開始タイミングを変更する工程と、更に含む請求項14〜18のいずれか一項に記載の光走査方法。
  20. 前記設定する工程で組み合わせが設定された前記偏向面を用いて対応する前記被走査面を走査する工程を更に含むことを特徴とする請求項14〜19のいずれか一項に記載の光走査方法。
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