JP2017089419A - 過給機付きディーゼルエンジンの制御装置およびその制御方法 - Google Patents

過給機付きディーゼルエンジンの制御装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことが可能な、過給機付きディーゼルエンジンの制御装置を提供する。【解決手段】過給機付きディーゼルエンジンの運転状態に応じて、高圧段タービン及び低圧段タービンのうち少なくとも低圧段タービンを駆動させて、過給圧を制御する過給圧制御部110と、低圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタを燃焼再生させるディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であるか否かを判断する運転状態判断部140と、ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて過給圧を制御するように、過給圧制御部110に指示する制御指示部150と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両等に搭載される過給機付きディーゼルエンジンの制御装置およびその制御方法に関する。
ディーゼルエンジンの排気側には、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するため、ディーゼルパティキュレートフィルタが取り付けられている。このようなディーゼルエンジンに取り付けられるディーゼルパティキュレートフィルタは、例えば特許文献1に記載されているように、捕集した粒子状物質を燃焼させることで、フィルタの捕集機能を再生することができる。また、ディーゼルエンジンが低回転ないし低負荷領域において、ディーゼルパティキュレートフィルタを燃焼再生する場合には、吸気経路に設けられたスロットルバルブの開度を小さくして吸入空気量を削減する、言い換えれば、ディーゼルエンジンの室内で加熱させる空気量を削減することにより、排気ガスの温度低下を防止している。
特開2013−108444号公報
しかしながら、ディーゼルエンジンが低回転ないし低負荷領域において、吸気経路に設けられたスロットルバルブの開度を小さくして吸入空気量を削減すると、吸気圧損の増加(ポンピングロス)により燃費が低下してしまった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことが可能な、過給機付きディーゼルエンジンの制御装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上述した従来の課題を解決するため、本発明は、以下の手段を有する。
本発明は、ディーゼルエンジンの排気経路を流れる排気ガスにより高圧段タービンを駆動して該高圧段タービンに連結された高圧段コンプレッサにより吸気経路に流れる空気を前記ディーゼルエンジンへ過給する高圧段過給機と、前記高圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられた低圧段タービンを駆動して該低圧段タービンに連結された低圧段コンプレッサによって前記高圧段コンプレッサよりも上流の吸気通路に流れる空気を前記ディーゼルエンジンへ過給する低圧段過給機とを有し、前記高圧段タービンに流れる排気ガスの迂回経路に設けられた高圧段ウエストゲートバルブが前記高圧段過給機に設けられ、前記低圧段タービンに流れる排気ガスの迂回経路に設けられた低圧段ウエストゲートバルブが前記低圧段過給機に設けられた過給機付きディーゼルエンジンの制御装置であって、前記ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、前記高圧段ウエストゲートバルブ及び前記低圧段ウエストゲートバルブのそれぞれの開度を調整することにより、前記高圧段タービン及び前記低圧段タービンのうち少なくとも前記低圧段タービンを駆動させて、前記ディーゼルエンジンに空気を過給する過給圧を制御する過給圧制御部と、前記低圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタを燃焼再生させるディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であるか否かを判断する運転状態判断部と、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、前記高圧段ウエストゲ
ートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するように、前記過給圧制御部に指示する制御指示部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持することで、高圧段タービンを駆動させずに低圧段タービンのみを駆動してディーゼルエンジンに空気を過給する。このため、高圧段タービン及び低圧段タービンの両方を駆動した場合に比べて過給圧を低くすることができるため、吸入空気量についても低下させることができ、例えばディーゼルエンジンが低回転ないし低負荷領域においても排気ガスを効果的に加熱してディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。また、吸気経路に設けられるスロットルバルブを閉めて吸気空気量を削減する場合には吸気圧損が発生するが、本発明によれば、過給圧を調整して吸入空気量を低下させることにより、上述した吸気圧損が発生しないため、燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。
また、本発明において、前記運転状態判断部は、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であり、かつ、前記ディーゼルエンジンの回転数および燃料噴射量が閾値未満であるか否かを判断し、前記動作モード切替部は、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であり、かつ、前記ディーゼルエンジンの回転数および燃料噴射量が閾値未満である場合には、前記高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するように、前記過給圧制御部に指示することが好ましい。
また、本発明において、高圧段コンプレッサから前記ディーゼルエンジンに流れる空気の迂回経路に、コンプレッサバイパスバルブが設けられており、前記過給圧制御部は、前記ディーゼルエンジンの運転状態に応じて前記低圧段タービンのみを駆動させる場合には、前記コンプレッサバイパスバルブを開き、前記動作モード切替部は、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、前記高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するとともに、前記コンプレッサバイパスバルブを閉じた状態に維持するように、前記過給圧制御部に指示することが好ましい。
以上のような本発明は、過給機付きディーゼルエンジンの制御方法として捉えることも可能である。
本発明によれば、過給機付きディーゼルエンジンにおいて、燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。
本発明を適用した過給機付きディーゼルエンジンの制御装置が組み込まれたエンジン制御系の全体構成を示す図である。 本発明を適用した制御装置であるエンジンコントロールユニット(ECU)を構成する処理部について説明するための図である。 本発明を適用した制御装置であるエンジンコントロールユニット(ECU)により実行される処理フローを説明するためのフローチャートである。 図3に示す処理によって行われた実施例に係る各種時間応答を示した図である。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、車両等に搭載される過給機付きディーゼルエンジンの制御装置に関する。具体的に、当該制御装置は、例えば図1に示すような、エンジン制御系1に組み込まれるものである。以下では、図1を参照して、エンジンに過給する空気の過給圧を制御する過給圧制御に着目して、エンジン制御系1の構成及びその動作について説明する。
1.エンジン制御系
エンジン制御系1は、図1に示すように、ディーゼルエンジン2と、ディーゼルエンジン2に接続された吸気管2aおよび排気管2bと、高圧段ターボチャージャー3aおよび低圧段ターボチャージャー3bから構成される2ステージターボチャージャー3と、エンジンコントロールユニット100(以下、ECU100という。)とを備える。
ディーゼルエンジン2は、ディーゼル燃料を動力源とするエンジンである。具体的に、ディーゼルエンジン2は、外気取込口と繋がった吸気経路である吸気管2aから外気(空気)を吸入し、ディーゼル燃料を燃焼させることにより動力を発生させ、燃焼後の排気ガスを排気経路である排気管2bに排気する。
吸気管2aの上流から下流(ディーゼルエンジン2側)には、低圧段コンプレッサ311と、高圧段コンプレッサ312と、インタークーラー313と、スロットルバルブ314と、過給圧センサ315と、温度センサ316と、が設けられている。また、排気管2bの上流(ディーゼルエンジン2側)から下流には、高圧段タービン321と、低圧段タービン322と、ディーゼルパティキュレートフィルタ323と、が設けられている。
高圧段コンプレッサ312と高圧段タービン321とは、同一回転軸上で支持するベアリング部341を介して機械的に結合され、高圧段タービン321の回転エネルギによって高圧段コンプレッサ312を回転させてディーゼルエンジン2に空気を過給する高圧段ターボチャージャー3aを構成する。ここで、高圧段コンプレッサ312には、当該コンプレッサの迂回経路に流れる空気量を調整するコンプレッサバイパスバルブ312aが設けられている。また、高圧段タービン321には、当該タービンの排気ガス通過面積を変化させる可変ノズルターボバルブ321aと、当該タービンの迂回経路に流れる排気流量を調整する高圧段ウエストゲートバルブ321bとが設けられている。
低圧段コンプレッサ311と低圧段タービン322とは、同一回転軸上で支持するベアリング部342を介して機械的に結合され、低圧段タービン322の回転エネルギにより低圧側コンプレッサ311を回転させてディーゼルエンジン2に空気を過給する低圧段ターボチャージャー3bを構成する。ここで、低圧段タービン322には、当該低圧段タービン322の迂回経路に流れる排気流量を調整する低圧側ウエストゲートバルブ322aが設けられている。
2ステージターボチャージャー3では、高圧段ターボチャージャー3aと低圧段ターボチャージャー3bとがそれぞれ仕事をすることで、ディーゼルエンジン2により多くの空気を送り込むことができる。
過給圧センサ315は、高圧段コンプレッサ312からディーゼルエンジン2までの吸気経路に設けられた圧力センサであって、ディーゼルエンジン2に過給される空気の圧力(過給圧)を検出して、検出した過給圧(実過給圧)をECU100に通知する。
温度センサ316は、高圧段コンプレッサ312からディーゼルエンジン2までの吸気経路に設けられた温度センサであって、ディーゼルエンジン2に過給される空気の温度を
検出して、検出した温度をECU100に通知する。
ディーゼルパティキュレートフィルタ323は、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集して、粒子状物質が低減した排気ガスを排気経路2bの下流に排出する。ディーゼルパティキュレートフィルタ323は、粒子状物質を捕集するのに伴いフィルタ機能が低下するが、粒子状物質を燃焼することによりフィルタ機能を再生することができる。
ECU100は、入出力装置と、各種演算処理を行う演算装置と、演算処理データを一時記憶するメインメモリと、演算プログラムを記憶する記憶装置とからなるマイクロコンピュータであって、当該記憶装置にエンジン制御系1を制御する制御用プログラムをインストールすることで、次のような処理を実現する。すなわち、ECU100は、アクセルポジションなどの運転手による操作情報および各種センサからの検出情報に基づいて、ディーゼルエンジン2に噴射する燃料噴射量、各種バルブ及びスロットルの開度を調整することにより、ディーゼルエンジン2及びターボチャージャー3の動作を制御する。また、ECU100は、ディーゼルパティキュレートフィルタ323の前後の差圧などに基づいて燃焼再生が必要と判断すると、燃料噴射量、各種バルブ及びスロットルの開度を調整することにより、吸気量を低下させてディーゼルエンジン2の運転による熱エネルギにより、排気ガスを所定温度以上に上昇させる。つまり、本発明が適用される過給機付きディーゼルエンジンの制御装置は、ECU100の一機能として実現される。
なお、ECU100は、上述したマイクロプロセッサに限らず、例えばプログラマブルロジックデバイスなど、エンジン制御系1を制御するために設計された専用ハードウェアであってもよい。
2.過給機付きディーゼルエンジンの制御装置
次に、ECU100の内部構成について図2を参照して具体的に説明する。
ECU100は、ディーゼルエンジン2に過給する空気圧(過給圧)を制御する過給圧制御部110と、ディーゼルエンジン2に噴射する燃料噴射量および噴射タイミングを制御する燃料噴射制御部120と、ディーゼルパティキュレートフィルタ323を燃焼再生する運転モードなどを設定するエンジン運転モード設定部130と、運転状態について所定の条件を満たすか否かを判断する運転状態判断部140と、過給圧制御部110に対して制御に関する指示を行う制御指示部150と、を備える。
過給圧制御部110は、排気経路を流れる排気ガスの流量を調整する排気流量調整バルブの開度を変化させることにより、過給圧が目標過給圧になるように制御する。ここで、排気流量調整バルブとは、上述したターボチャージャー3において、可変ノズルターボバルブ321aと高圧段ウエストゲートバルブ321bと低圧段ウエストゲートバルブ322aに該当する。
過給圧制御部110は、アクセルポジションセンサ202からのアクセルポジション情報、燃料噴射制御部120による燃料噴射量、エンジン回転数センサ201からの回転数などの情報に基づいて過給圧の目標値(目標過給圧)を設定する。そして、実過給圧と目標過給圧との差分が0に収束するように、バルブの絞り式、タービンとコンプレッサとの変換効率式などの物理式に基づいて、排気流量調整バルブの開度を調整して過給圧を制御する。
より具体的には、低負荷領域から中負荷領域におけるトルク向上を図るため、過給圧制御部110は、上述した3つの排気流量調整バルブのうち、ディーゼルエンジン2の負荷(回転数)により区分けした3種類の負荷領域に応じて、2つの排気流量調整バルブの開
度を全開または全閉に固定にした状態で残りの一の排気流量調整バルブ(以下、開度可変対象バルブともいう。)の開度を変化させる。
まず、排気ガスが少ない低負荷領域において、過給圧制御部110は、高圧段ウエストゲートバルブ321bと低圧段ウエストゲートバルブ322aとを全閉に固定した状態で、可変ノズルターボバルブ321aを開度可変対象バルブとして開度を変化させることにより、過給圧を制御する。続いてディーゼルエンジン2の回転数が上昇して排気ガスが低負荷領域より多くなる中負荷領域において、過給圧制御部110は、可変ノズルターボバルブ321aの開度を全開に固定し、低圧段ウエストゲートバルブ322aを全閉に固定した状態で、高圧段ウエストゲートバルブ321bを開度可変対象バルブとして開度を変化させることにより、過給圧を制御する。さらにディーゼルエンジン2の回転数が上昇して排気ガスが中負荷領域よりもさらに多くなる高負荷領域において、過給圧制御部110は、可変ノズルターボバルブ321a及び高圧側ウエストゲートバルブの開度を全開に固定した状態で、低圧段ウエストゲートバルブ322aを開度可変対象バルブとして開度を変化させることにより、過給圧を制御する。上記のようにして、低負荷領域から中負荷領域までは排気エネルギが少ないため、高圧段タービン321及び低圧段タービン322の両方に排気ガスを導入して回転させる動作モード(以下、2ステージモードともいう。)で過給圧を制御する。これに対して、高負荷領域では排気エネルギが多いため、高圧段タービン321に仕事をさせず、低圧段タービン322に排気ガスを導入して仕事をさせる動作モード(以下、1ステージモードともいう。)で過給圧を制御する。
また、過給圧制御部110は、動作モードに応じて、コンプレッサバイパスバルブ312aを次のように制御する。つまり、2ステージモードの場合にはコンプレッサバイパスバルブ312aを閉じて、コンプレッサ312の回転力を利用してディーゼルエンジン2に空気を過給する。また、1ステージモードの場合にはコンプレッサバイパス312aを開いて、吸気経路からコンプレッサ312を切り離す。
燃料噴射制御部120は、エンジン回転数センサ201から検出したエンジン回転数、アクセルポジションセンサ202から検出したアクセルポジションなどの情報に応じて、ディーゼルエンジン2に噴射する燃料噴射量およびタイミングを制御する。
エンジン運転モード設定部130は、例えば、ディーゼルパティキュレートフィルタ323の上流側と下流側の差圧に基づいて燃焼再生が必要かを判断して、燃焼再生が必要な場合には、ディーゼルパティキュレートフィルタ323を燃焼再生させるディーゼルパティキュレートフィルタ再生モード(以下、DPF再生モードともいう。)に設定する。
運転状態判断部140は、ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であるか否か、言い換えれば、エンジン運転モード設定部130によりDPF再生モードに設定されたか否かを判断する。そして、当該判定結果を制御指示部150に通知する。
制御指示部150は、ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、ディーゼルエンジン2の負荷状態によらず、具体的には低負荷領域から中負荷領域においても、高圧段ウエストゲートバルブ321bを開いた状態に維持して低圧段ウエストゲートバルブ322aの開度に応じて過給圧を制御するように、言い換えれば1ステージモードで制御するように、過給圧制御部110に指示する。さらに、ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、ディーゼルエンジン2の負荷状態によらず、具体的には低負荷領域から中負荷領域においても、コンプレッサバイパス312aを閉じるように、過給圧制御部110に指示する。このようにディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、そうではない場合に対して異なる制御を行うように過給圧制御部110に指示することで、後述するように、燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキ
ュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。
次に、上記構成からなるECU100で行う具体的な処理について、図3に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS301において、運転状態判断部140は、DPF再生モードに設定されているか否かを判断して、DPF再生モードである場合(S301:Yes)にはステップS302に進み、DPF再生モードではない場合(S301:No)にはステップS305に進む。
ステップS302において、運転状態判断部140は、エンジン回転数および燃料噴射量が所定値以下であるという条件を満たすか否かを判断する。そして、当該条件を満たす場合(S302:Yes)にはステップS303に進み、当該条件を満たさない場合(S302:No)にはステップS305に進む。
ステップS303において、制御指示部150は、ディーゼルエンジン2の負荷状態によらず、高圧段ウエストゲートバルブ321bを開いた状態に維持して低圧段ウエストゲートバルブ322aの開度に応じて過給圧を制御するように、過給圧制御部110に指示し、ステップS304に進む。
ステップS304において、制御指示部150は、コンプレッサバイパス312aを閉じるように、過給圧制御部110に指示して、図3に示す処理を終了する。
一方、ステップS305ないしステップS307においては、エンジンの負荷領域に応じて1ステージモード又は2ステージモードに切り替えて過給圧を制御する。つまり、ステップS305において、過給圧制御部110は、エンジン負荷が中負荷領域以下であるか否かを判断する。中負荷領域以下である場合、つまり低負荷領域または中負荷領域である場合(ステップS305:Yes)にはステップS306に進んで2ステージモードで過給圧を制御して図3に示す処理を終了する。一方、中負荷領域以下ではない場合、つまり高負荷領域である場合(S305:No)にはステップS307に進んで1ステージモードで過給圧を制御して図3に示す処理を終了する。
上記図3に示す処理によれば、ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、高圧段ウエストゲートバルブ321bを開いた状態に維持することで、高圧段タービン321を駆動させずに低圧段タービン322のみを駆動してディーゼルエンジン2に空気を過給する。このため、高圧段タービン321及び低圧段タービン322の両方を駆動した場合に比べて過給圧を低くすることができるため、吸入空気量についても低下させることができ、例えばディーゼルエンジン2が低回転ないし低負荷領域においてもディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。吸気経路に設けられるスロットルバルブ314を閉めて吸気空気量を削減する場合には吸気圧損が発生するが、上記図3に示す処理によれば、過給圧を調整して吸入空気量を低下させることにより、上述した吸気圧損が発生しないため、燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。
さらに、ステップS302により、エンジン回転数および燃料噴射量が所定値以下の場合に限って、高圧段ウエストゲートバルブ312bを開いた状態に維持することにより、不用意に過給圧ないし吸気量が低下する事態を回避して、よりいっそう燃費の低下を防止しながら、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生を行うことができる。
次に、上記図3に示す処理のステップS304によりコンプレッサバイパス312aを
閉じた状態に維持した場合の各種時間応答について図4を参照して説明する。図4は、DPF再生モードであって、エンジン負荷が低負荷領域となるように回転数に固定した状態で、燃料噴射量を徐々に上昇させた場合の各種時間応答を示した図である。具体的に、図4(A)は、実線に高圧段コンプレッサ312の回転数を示し、破線に低圧段コンプレッサ311の回転数を示している。図4(B)は、その上段に吸気量の実際値(実線)および目標値(破線)を示し、下段にスロットルバルブ314の開度(一点鎖線)を示している。図4(C)は、その上段にエンジン回転数(実線)を示し、下段に燃料噴射量(破線)を示している。図4(D)は、その上段に、比較例としてステップS304を行わなかった場合のコンプレッサバイパスバルブ312aの開度を示し、下段にステップS304を行った場合のコンプレッサバイパスバルブ312aの開度を示している。図4(D)では、「0」が開いた状態を表し、「1」が閉じた状態を表している。
図4(D)から明らかなように、ステップS304を行わなければ開くことになるコンプレッサバイパスバルブ312aを、ステップS304により常に閉じることとなる。これにより、ステップS303により高圧段タービン321に仕事をさせない場合でも、常に高圧段コンプレッサ312が惰性で回転するため、図4(B)に示すようにスロットルバルブ314の開度を開き側にしても吸気量を少ない状態に維持することができる。さらに、常に高圧段コンプレッサ312が惰性で回転しているため、コンプレッサバイパスバルブ312aを開いて高圧段コンプレッサ312が静止している場合に比べて、再加速時などに高圧段コンプレッサ312の回転数を素早く上昇させて、過給圧を素早く目標過給圧まで高めることができる。このため、図4(B)に示すように燃料噴射量の増加に応じて吸気量の目標値が上昇しても、当該上昇に追従して吸気量の実際値についても素早く上昇することができる。
以上のように、上記図3に示すS304を行うことにより、ディーゼルパティキュレートフィルタの燃焼再生中において、加速時に発生しうる過給圧の上昇遅れを防止することができる。
3.その他
実過給圧は、上述した過給圧センサ315に限らず、エンジン制御系1に設けられた各種センサの値から推定した値を用いてもよい。
さらに、本発明は、上記の実施形態の機能を実現するエンジン制御用プログラムが記録された非一時的な記録媒体をECUに提供し、当該ECUの演算処理装置(CPU、MPU)に対して、当該記録媒体に記録されたエンジン制御用プログラムを読み出して実行させることによって実現してもよい。
この場合、当該非一時的な記録媒体から読み出されたエンジン制御用プログラムは、上述の実施形態の機能を実現する。したがって、当該エンジン制御用プログラム及びこのプログラムが記録された非一時的な記録媒体も、本発明の一態様である。
当該エンジン制御用プログラムを提供する非一時的な記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWなどの光ディスク、磁気テープ、不揮発性メモリカード、及びROMを含む。或いは、当該プログラムは、通信ネットワークを介してダウンロード可能であってもよい。
典型的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、ここに開示する典型的な態様に限定されないことはもちろんである。特許請求の範囲は、このような変更と、同等の構造及び機能とをすべてを含むように最も広く解釈することが可能である。
2 ディーゼルエンジン
321a 可変ノズルターボバルブ
321高圧段タービン
321b 高圧段ウエストゲートバルブ
322 低圧段タービン
322a 低圧段ウエストゲートバルブ
323ディーゼルパティキュレートフィルタ
110 過給圧制御部
140運転状態判断部
150 制御指示部

Claims (4)

  1. ディーゼルエンジンの排気経路を流れる排気ガスにより高圧段タービンを駆動して該高圧段タービンに連結された高圧段コンプレッサにより吸気経路に流れる空気を前記ディーゼルエンジンへ過給する高圧段過給機と、前記高圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられた低圧段タービンを駆動して該低圧段タービンに連結された低圧段コンプレッサによって前記高圧段コンプレッサよりも上流の吸気通路に流れる空気を前記ディーゼルエンジンへ過給する低圧段過給機とを有し、前記高圧段タービンに流れる排気ガスの迂回経路に設けられた高圧段ウエストゲートバルブが前記高圧段過給機に設けられ、前記低圧段タービンに流れる排気ガスの迂回経路に設けられた低圧段ウエストゲートバルブが前記低圧段過給機に設けられた過給機付きディーゼルエンジンの制御装置において、
    前記ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、前記高圧段ウエストゲートバルブ及び前記低圧段ウエストゲートバルブのそれぞれの開度を調整することにより、前記高圧段タービン及び前記低圧段タービンのうち少なくとも前記低圧段タービンを駆動させて、前記ディーゼルエンジンに空気を過給する過給圧を制御する過給圧制御部と、
    前記低圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタを燃焼再生させるディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であるか否かを判断する運転状態判断部と、
    前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、前記高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するように、前記過給圧制御部に指示する制御指示部と、を備えることを特徴とする過給機付きディーゼルエンジンの制御装置。
  2. 前記運転状態判断部は、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であり、かつ、前記ディーゼルエンジンの回転数および燃料噴射量が閾値未満であるか否かを判断し、
    前記動作モード切替部は、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であり、かつ、前記ディーゼルエンジンの回転数および燃料噴射量が閾値未満である場合には、前記高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するように、前記過給圧制御部に指示することを特徴とする請求項1に記載の過給機付きディーゼルエンジンの制御装置。
  3. 前記高圧段コンプレッサから前記ディーゼルエンジンに流れる空気の迂回経路に、コンプレッサバイパスバルブが設けられており、
    前記過給圧制御部は、前記ディーゼルエンジンの運転状態に応じて前記低圧段タービンのみを駆動させる場合には、前記コンプレッサバイパスバルブを開き、
    前記動作モード切替部は、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、前記高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するとともに、前記コンプレッサバイパスバルブを閉じた状態に維持するように、前記過給圧制御部に指示することを特徴とする請求項1に記載の過給機付きディーゼルエンジンの制御装置。
  4. ディーゼルエンジンの排気経路を流れる排気ガスにより高圧段タービンを駆動して該高圧段タービンに連結された高圧段コンプレッサにより吸気経路に流れる空気を前記ディーゼルエンジンへ過給する高圧段過給機と、前記高圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられた低圧段タービンを駆動して該低圧段タービンに連結された低圧段コンプレッサによって前記高圧段コンプレッサよりも上流の吸気通路に流れる空気を前記ディーゼルエンジンへ過給する低圧段過給機とを有し、前記高圧段タービンに流れる排気ガスの迂回経路に設けられた高圧段ウエストゲートバルブが前記高圧段過給機に設けられ、前記低圧段タービンに流れる排気ガスの迂回経路に設けられた低圧段ウエストゲートバルブが前記低圧段過給機に設けられた過給機付きディーゼルエンジンの制御方法において、
    前記ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、前記高圧段ウエストゲートバルブ及び前記低圧段ウエストゲートバルブのそれぞれの開度を調整することにより、前記高圧段タービン及び前記低圧段タービンのうち少なくとも前記低圧段タービンを駆動させて、前記ディーゼルエンジンに空気を過給する過給圧を制御するステップと、
    前記低圧段タービンよりも下流の排気経路に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタを燃焼再生させるディーゼルパティキュレートフィルタ再生時であるか否かを判断するステップと、
    前記ディーゼルパティキュレートフィルタ再生時である場合には、前記高圧段ウエストゲートバルブを開いた状態に維持して前記低圧段ウエストゲートバルブの開度に応じて前記過給圧を制御するステップと、を備えることを特徴とする過給機付きディーゼルエンジンの制御方法。
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