JP2017088503A - アントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】上記のようにミネラル成分の吸収を阻害する作用を有する成分を含有することなく、且つ高圧ホモジェナイザーの使用を制限することなく、アントシアニンの生体吸収性を向上させることのできるアントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物を提供する。
【解決手段】本発明の一観点に係るアントシアニン吸収促進剤は、ホスファチジルイノシトールを含むことを特徴とする。また、本発明の他の一観点に係る組成物は、アントシアニンと、ホスファチジルイノシトールと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の一観点に係るアントシアニン吸収促進剤は、ホスファチジルイノシトールを含むことを特徴とする。また、本発明の他の一観点に係る組成物は、アントシアニンと、ホスファチジルイノシトールと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、アントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物に関する。
アントシアニンは、天然の色素として幅広く植物や果物などに存在し、食品、医薬品、化粧品などに広く使用されている。天然着色成分としての利用以外に、アントシアニンの機能性も以前から研究されてきた。アントシアニンの生理機能として、眼において血管の病気の治療に効果があることが知られている(例えば下記特許文献1参照)。
またアントシアニンなどの機能性物質は、経口摂取後、消化系統によって吸収され、体内を循環し、その生理活性を作用する。したがって、吸収率が高いほど、その生理活性が効率よく発揮することができる。
ところが、現状、アントシアニンを含有する素材をそのまま経口摂取しても、消化管からのアントシアニンの吸収率はほぼ1%に満たない。
アントシアニンの吸収率を向上させる技術として、例えば下記特許文献2に開示されるようなフィチン酸を含むアントシアニン吸収促進剤が知られている。
また、下記特許文献3には、微細化されたアントシアニン含有素材と、分散剤としてのレシチンを含有したアントシアニン含有経口投与用組成物が開示されている。
上記のように、生体利用性の悪いアントシアニンについて、生体への吸収性を向上させ、十分な生理活性を発揮させる物質および使用方法の開発が求められている。
ところが、上記特許文献2に開示されるフィチン酸は強いキレート作用を有し、大量に摂取すると体内ミネラル分の吸収を阻害するおそれがある。また、上記特許文献3に開示される微細化されたアントシアニン含有素材と分散剤としてのレシチンは、高圧ホモジェナイザーによる高圧均質化処理する必要のあるものであって、高度な処理、高価な機械の所有が製造上の制限となっている。
すなわち、本発明の目的とするところは、上記のようにミネラル成分の吸収を阻害する作用を有する成分を含有することなく、且つ高圧ホモジェナイザー等の高度な処理を行うことなく、アントシアニンの生体吸収性を向上させることのできるアントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を進めた結果、ホスファチジルイノシトールがアントシアニン吸収促進効果を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一観点に係るアントシアニン吸収促進剤は、ホスファチジルイノシトールを含む。より具体的にはホスファチジルイノシトールを有効成分とする。
また、本発明の他の一観点に係る組成物は、アントシアニンと、ホスファチジルイノシトールと、を含む。
以上本発明によって、ミネラル成分の吸収を阻害する作用を有する成分を含有することなく、且つ高圧ホモジェナイザー等の高度な処理を行うことなく、アントシアニンの生体吸収性を向上させることのできるアントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物を提供することができる。具体的には、上記アントシアニン吸収促進剤とアントシアニンを含む組成物を経口等によって摂取することにより、アントシアニンの生体内吸収性が大きく向上し、その結果アントシアニンの生理活性をより効率的に発揮することができるようになる。すなわち、アントシアニンが血中における滞留時間が延長されることとなり、アントシアニンの生理活性をより長期間持続させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例において記載された例示にのみ限定されるわけではない。
本実施形態に係る組成物(以下「本組成物」という。)は、アントシアニンと、ホスファチジルイノシトールと、を含む。
本組成物において、「アントシアニン」とはフラボノイドの一種であり、アントシアニジンをアグリコンとする配糖体として構成される化合物である。アントシアニンは植物体内に存在する天然色素であり、抗酸化活性を示している。天然色素としての使用以外に、その機能性から食品、医薬品、化粧品などにも使用される。
本実施形態に係るアントシアニンの由来素材としては、主にビルベリー、ブルーベリー、クランベリー、マキベリー、ラズベリー、ストロベリー、サーモンベリー、ブラックベリー、ホワートルベリー、エルダーベリー、ブラックカーラント(カシス)、アサイー、チェリー、プラム、紫サツマイモ、紫イモ、紫ヤマイモ、紫トウモロコシ、紫タマネギ、赤キャベツ、赤ダイコン、赤米、黒米、黒豆、黒胡麻、ブドウなど、アントシアニンを多く含む植物から抽出することにより得られる。
組成物の原料としては、上記のような植物原料そのもの、乾燥果実、破砕物、ピューレ、生果汁等を使用することが望ましい。なお、アントシアニンには、これらの原料そのもの、又はこれら原料を乾燥、粉砕などの加工を行った加工物、加工物に対する溶媒抽出によって得られた抽出物、抽出物を濃縮して溶媒を除去した濃縮物、濃縮物に樹脂精製などの加工を施して得られた精製物なども含まれる。
また、上記溶媒抽出に用いられる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びブタノール等のアルコール類、グリセリン、アセトン等の極性溶媒、それらの混合溶媒が挙げることができる。これらの溶媒は単独で使用してもよいし、組み合わせて使用しても良い。これらの中で水とエタノールを用いることが特に好ましく、水、多価アルコール、低級アルコール、それらの混合溶媒が好ましい。
また本実施形態において「ホスファチジルイノシトール」は、グリセロールと脂肪酸を含むリン脂質の一種であって、アルコール部分がイノシトールである化合物をいう。本実施形態においてホスファチジルイノシトールは、アントシアニンの吸収を促進させるアントシアニン吸収促進剤の有効成分となっている。ホスファチジルイノシトールは、限定されるわけではないが、リン脂質をキャンディダ属由来のホスフォリパーゼB活性を有する酵素により製造されるものであることが好ましく、そのリン脂質の給源は大豆、鶏卵卵黄、魚卵等が挙げられる。なお、酵素により製造されるホスファチジルイノシトールはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の高度不飽和脂肪酸が含有している。また、製造されるホスファチジルイノシトールは全リン脂質中50モル%以上のホスファチジルイノシトールを含有するものである。なおこの製造方法については、限定されるわけではないが、例えば特許第4933432号明細書に記載の方法を用いることができる。
また本組成物において、含まれるホスファチジルイノシトールの量としては、組成物中のアントシアニンの重量を1とした場合に、ホスファチジルイノシトールを、0.1以上5以下の範囲内で含むものであることが好ましく、より好ましくは0.2以上4以下の範囲内、さらに好ましくは0.2以上2以下の範囲内、更に好ましくは0.25以上1.5以下の範囲内である。この範囲とすることでアントシアニンの吸収を促進することが可能となる。
また本組成物において、含まれるホスファチジルイノシトールの量としては、組成物全体の重量を100%とした場合、ホスファチジルイノシトールの量が5%以上60%以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは10%以上50%以下の範囲内である。
上記の記載からも明らかなように、本実施形態のアントシアニンを含む本組成物は食品(飲料を含む。本明細書において同じ。)、医薬品又は化粧品としての形態をとりうる。
また本組成物が食品であるときの形態は、例えばドリンク、キャンデー、ゼリーなどのデザート類とする形態、健康食品、栄養補助食品の形態を挙げることができ、特に健康食品、栄養補助食品であるときの形態は、例えば錠剤、カプセルなどの形態を挙げることができる。
また本組成物が医薬品であるときの形態は、錠剤、カプセル剤、丸剤、液剤、乳剤を挙げることができる。投与方法は特に限定されるものではないが、経口投与可能な形態であることが望ましい。また製剤的に許容できる範囲で様々の担体を加えることができ、例えば賦形剤、着色剤、甘味剤、懸濁化剤などが挙げられる。
本実施形態に係る組成物は、上記の通り、アントシアニンを摂取することのできる食品、健康食品又は医薬品としての形態をとりうるものであり、その配合成分の一つとして、アントシアニン吸収促進剤としてのホスファチジルイノシトールを含むものである。このホスファチジルイノシトールを含有していることでアントシアニンの生体内吸収性を大きく向上させ、この結果アントシアニンの生理活性をより効率的に発揮することができるようになる。すなわち、アントシアニンが血中における滞留時間が延長されることとなり、アントシアニンの生理活性をより長期間持続させることが可能となる。またミネラル成分の吸収を阻害する作用を有する成分を含有することなく、且つ高圧ホモジェナイザーの使用を制限することがなく極めて有用である。
ここで実際に、上記実施形態に係るアントシアニンを含む組成物を製造し、その効果を確認した。以下具体的に説明する。
(1)ビルベリー由来アントシアニンの製造
ビルベリー(Vaccinium myrtillus)の冷凍果実を粉砕し、その粉砕物に水、または含水エタノールを加え、抽出を行った後、ろ過し出液を得た。ろ過液を濃縮した後、樹脂精製を行い、精製液を得た。精製液を濃縮した後、凍結乾燥を行い、50%アントシアニンを含有するビルベリーエキス末を得た。
ビルベリー(Vaccinium myrtillus)の冷凍果実を粉砕し、その粉砕物に水、または含水エタノールを加え、抽出を行った後、ろ過し出液を得た。ろ過液を濃縮した後、樹脂精製を行い、精製液を得た。精製液を濃縮した後、凍結乾燥を行い、50%アントシアニンを含有するビルベリーエキス末を得た。
(2)大豆由来ホスファチジルイノシトールの製造
大豆由来リン脂質を水または酢酸緩衝液に入れ、攪拌懸濁した後、特許第4933432号明細書において開示されるリン脂質加工剤としてのキャンディダ属由来のホスフォリパーゼBを添加して反応させた。その後遠心分離によって水層と有機溶媒層を分離し、得られた有機溶媒層を濃縮し、50%ホスファチジルイノシトールを含有するホスファチジルイノシトール粉末を得た。
大豆由来リン脂質を水または酢酸緩衝液に入れ、攪拌懸濁した後、特許第4933432号明細書において開示されるリン脂質加工剤としてのキャンディダ属由来のホスフォリパーゼBを添加して反応させた。その後遠心分離によって水層と有機溶媒層を分離し、得られた有機溶媒層を濃縮し、50%ホスファチジルイノシトールを含有するホスファチジルイノシトール粉末を得た。
(3)組成物の調整
ホスファチジルイノシトールとして、上記のホスファチジルイノシトール粉末を下記表1に示した比率になるような量を蒸留水へ溶解し、10分間室温で攪拌した。アントシアニンとして、上記のビルベリーエキス末を用いて、表1に示した比率になるような量をホスファチジルイノシトール水溶液に加え、30分間室温で攪拌し、得られた溶液を凍結乾燥してアントシアニン吸収促進効果を有する組成物(1−1)乃至(1−4)を調製した。
ホスファチジルイノシトールとして、上記のホスファチジルイノシトール粉末を下記表1に示した比率になるような量を蒸留水へ溶解し、10分間室温で攪拌した。アントシアニンとして、上記のビルベリーエキス末を用いて、表1に示した比率になるような量をホスファチジルイノシトール水溶液に加え、30分間室温で攪拌し、得られた溶液を凍結乾燥してアントシアニン吸収促進効果を有する組成物(1−1)乃至(1−4)を調製した。
(4)マウスにおけるアントシアニン吸収促進効果の確認
生後8週齢のICR系雌性マウスを各群3匹ずつ、上記組成物(1−1)乃至(1−4)を蒸留水で溶解し、単回経口投与した。なお試験区は上記表1に示したような組成となっており、試験区は体重1kgあたりビルベリーエキス末含有量1gとなるようにした。すなわち、対照区では体重1kgあたりアントシアニンが500mgとなるようにし、試験区1では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが125mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が0.25)にし、試験区2では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが333.3mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が0.667)にし、試験区3では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが750mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が1.5)にし、試験区4では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが2000mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が4)にした。そしてマウスへの投与前、投与15分後、投与30分後、投与60分後までの血液をヘパリン処理して採取し、遠心分離して血漿を得た後、下記前処理カラム処理を経て、下記HPLC分析によりアントシアニン血漿中濃度を測定した(D.N.Cooke et al., J.Agric. Food Chem.,2006;54:7009−7013の記載を参照)。
生後8週齢のICR系雌性マウスを各群3匹ずつ、上記組成物(1−1)乃至(1−4)を蒸留水で溶解し、単回経口投与した。なお試験区は上記表1に示したような組成となっており、試験区は体重1kgあたりビルベリーエキス末含有量1gとなるようにした。すなわち、対照区では体重1kgあたりアントシアニンが500mgとなるようにし、試験区1では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが125mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が0.25)にし、試験区2では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが333.3mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が0.667)にし、試験区3では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが750mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が1.5)にし、試験区4では体重1kgあたりアントシアニンが500mg、ホスファチジルイノシトールが2000mgとなるよう(アントシアニンの重量を1とするとホスファチジルイノシトールの重量が4)にした。そしてマウスへの投与前、投与15分後、投与30分後、投与60分後までの血液をヘパリン処理して採取し、遠心分離して血漿を得た後、下記前処理カラム処理を経て、下記HPLC分析によりアントシアニン血漿中濃度を測定した(D.N.Cooke et al., J.Agric. Food Chem.,2006;54:7009−7013の記載を参照)。
(前処理カラム処理条件)
カラム:Oasis HLB 10mg/1mL(Waters)
カラム前処理:ギ酸/アセトン(10:90)1mL及び10%ギ酸1mL
吸着:血漿300μL、10%ギ酸30μL、2.4N塩酸30μLを混合して添加
溶出:ギ酸/アセトン(10:90)200μL×2
溶出液を減圧乾固後10%ギ酸50μLに再溶解して分析に供する
(HPLC条件)
システム:NANOSPACE SL−2 (SHISEIDO)
カラム:YMC−Pack Pro C18 RS 2.0mm I.D.x250mm
カラム温度:30℃
検出波長:535nm
注入量:10μL
流速:0.2mL/min
分析時間:50 min
移動相:(A)水/ギ酸(90/10)
(B)アセトニトリル/メタノール/水/ギ酸(22.5/22.5/40/10)
グラジエント(B):0−7min,10−15%; 7−18min,15%; 18−35min,15−35%; 35−45min,35−65%; 45−46 min,65−100%; 46−50min, 100%
カラム:Oasis HLB 10mg/1mL(Waters)
カラム前処理:ギ酸/アセトン(10:90)1mL及び10%ギ酸1mL
吸着:血漿300μL、10%ギ酸30μL、2.4N塩酸30μLを混合して添加
溶出:ギ酸/アセトン(10:90)200μL×2
溶出液を減圧乾固後10%ギ酸50μLに再溶解して分析に供する
(HPLC条件)
システム:NANOSPACE SL−2 (SHISEIDO)
カラム:YMC−Pack Pro C18 RS 2.0mm I.D.x250mm
カラム温度:30℃
検出波長:535nm
注入量:10μL
流速:0.2mL/min
分析時間:50 min
移動相:(A)水/ギ酸(90/10)
(B)アセトニトリル/メタノール/水/ギ酸(22.5/22.5/40/10)
グラジエント(B):0−7min,10−15%; 7−18min,15%; 18−35min,15−35%; 35−45min,35−65%; 45−46 min,65−100%; 46−50min, 100%
また、アントシアニン濃度は、ビルベリーエキスに含まれるアントシアニジンであるデルフィニジン、シアニジン、ペチュニアジン、ペオニジン、およびマルビジンをアグリコンとし、また糖としてはグルコース、ガラクトース、及びアラビノースの3種から構成される計15種類の成分を上記条件で一斉分析し、その合計として算出した。
投与前の血漿には、いずれにおいてもアントシアニンは検出されなかった。
一方、図1に示した結果によると、ビルベリー由来アントシアニンとホスファチジルイノシトールの混合組成物において、ホスファチジルイノシトールが混合されていると、いずれの場合でもアントシアニンの吸収率が向上していることが確認できた。なお、下記表2は、1時間までのアントシアニンの血漿中の濃度の合計を示す表である。
特に、アントシアニンの重量を1とした場合にホスファチジルイノシトールの重量が0.25以上1.5以下の範囲(アントシアニンとホスファジルイノシトールの混合比が80:20〜40:60)では、アントシアニン血中濃度が50%以上増加しており、この結果からアントシアニンの重量を1とした場合にホスファチジルイノシトールの重量が0.1以上2の範囲であればこの効果を十分に達成することが予測でき、アントシアニンの重量を1とした場合に0.1以上5以下の範囲、好ましくは0.1以上4以下の範囲であればアントシアニン単独の場合に比べ十分吸収促進効果が高いことが推測されることを確認した。
以上、本実施例によって、ホスファチジルイノシトールがアントシアニン吸収促進剤として機能していることを確認し、アントシアニンとともに組成物中に配合されることでアントシアニンの吸収量を大幅に増加させることができる。
本発明は、アントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物として産業上の利用可能性がある。
Claims (3)
- ホスファチジルイノシトールを含むアントシアニン吸収促進剤。
- アントシアニンと、ホスファチジルイノシトールと、を含む組成物。
- 前記アントシアニンの重量を1とした場合に、前記ホスファチジルイノシトールを、0.1以上5以下の範囲で含む請求項2記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015216237A JP2017088503A (ja) | 2015-11-03 | 2015-11-03 | アントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015216237A JP2017088503A (ja) | 2015-11-03 | 2015-11-03 | アントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017088503A true JP2017088503A (ja) | 2017-05-25 |
Family
ID=58769655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015216237A Pending JP2017088503A (ja) | 2015-11-03 | 2015-11-03 | アントシアニン吸収促進剤及びアントシアニンを含む組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017088503A (ja) |
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2015
- 2015-11-03 JP JP2015216237A patent/JP2017088503A/ja active Pending
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