JP2017088426A - 塩化カルシウム水和物の造粒方法および塩化カルシウム水和物の造粒装置 - Google Patents

塩化カルシウム水和物の造粒方法および塩化カルシウム水和物の造粒装置 Download PDF

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Abstract

【課題】塩化カルシウム水和物の造粒装置の立ち上げ時に、スクラバーにおいて蒸気使用量が増大するのを抑えたり、大型の加熱手段を要するのを防ぐ。【解決手段】流動層1において種粒子を熱風によって流動させつつ、塩化カルシウム水溶液よりなる造粒液を供給して造粒物を生成する造粒装置による塩化カルシウム水和物の造粒方法であって、流動層1に、流動層1から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスクラバー19が接続されて、造粒物を生成する際には、スクラバー19において排気を洗浄した洗浄水を造粒液として流動層1に直接的に供給する一方、造粒装置の立ち上げ時には、スクラバー19に溶液としての洗浄水と原料塩化カルシウムとを供給して造粒液を生成しつつ、造粒液をスクラバーポンプ21によりスクラバー19内で循環させ、流動層1に供給した熱風をスクラバー19に排気して造粒液を濃縮する。【選択図】図1

Description

本発明は、流動層において種粒子を熱風によって流動させつつ塩化カルシウム水溶液よりなる造粒液を噴霧して造粒物を生成する塩化カルシウム水和物の造粒方法および塩化カルシウム水和物の造粒装置に関するものである。
このような塩化カルシウム水和物の造粒方法および造粒装置として、本発明の発明者等は、特許文献1において、上記流動層に塩化カルシウム水溶液を供給する供給系において造粒液としての塩化カルシウム水溶液をタンクから流動層に供給して噴霧するとともに、このタンクが、流動層から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーに接続されていて、造粒作業を長時間中断するような場合には、タンク内の塩化カルシウム水溶液をスクラバーに供給して保持することにより、上記供給系における塩化カルシウム水溶液の滞留を防いでその固結を防止することを提案している。
ところで、このような造粒方法および造粒装置では、造粒作業を再開するときにスクラバーに保持した塩化カルシウム水溶液を再び流動層に供給して噴霧する際には、この塩化カルシウム水溶液をスクラバーにおいて濃縮した後に、一時的に上記タンクに移送、貯留し、濃度を調整してからポンプによって流動層に供給することになるが、塩化カルシウム水溶液は常温では上述のように固結するため、このタンクにおいても塩化カルシウム水溶液を蒸気管によって加熱しつつ攪拌機によって撹拌して固結を防止する必要があり、蒸気管に供給するための蒸気や攪拌機を駆動するための電力などの使用量が増加するとともに装置の運転が煩雑となる。そこで、特許文献1には、このタンクを省略してスクラバーから塩化カルシウム水溶液を直接的に流動層に供給して噴霧することも提案されている。
特許第4162837号公報
ところが、このようにタンクを省略した造粒装置では、当該造粒装置の立ち上げ時、すなわち新設の造粒装置において初めて塩化カルシウム水和物を製造するときや、造粒装置の供給系を分解してメンテナンス等を行った後に最初に塩化カルシウム水和物を製造するときには、スクラバーに溶液としての上記洗浄水と原料塩化カルシウムとを供給して造粒液を生成するとともに、この造粒液をスクラバーに備えられた蒸気管によって加熱して所定の濃度に調整しなければならない。そして、その際に必要な熱量は、通常の造粒運転時や造粒作業を中断しても高温の塩化カルシウム水溶液がスクラバーに保持されているときよりは大きなものとなるため、やはり蒸気の使用量が著しく増加したり、立ち上げ時の造粒液の濃度調整に要する時間が長くなったり、立ち上げ時のためだけに大型の蒸気管加熱手段が必要となったりすることになる。
また、特許文献1に記載された造粒装置では、流動層に供給する塩化カルシウム水溶液の濃度を測定する濃度センサがタンクから流動層への供給管に取り付けられているため、やはり造粒装置の立ち上げ時や、あるいは中断していた造粒作業を再開するときに、流動層に供給される塩化カルシウム水溶液が所定の濃度であるかを供給前に検知することはできない。
本発明は、このような背景の下になされたもので、特に上述のようなタンクを省略した塩化カルシウム水和物の造粒装置における立ち上げ時に、スクラバーにおいて蒸気使用量が増大するのを抑えたり、造粒液の濃度調整時間を短縮したり、大型の加熱手段を要するのを防いだりすることが可能な塩化カルシウム水和物の造粒方法を提供するとともに、このような造粒方法に用いて好適な塩化カルシウム水和物の造粒装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の塩化カルシウム水和物の造粒方法は、流動層において種粒子を熱風によって流動させつつ、塩化カルシウム水溶液よりなる造粒液を供給して造粒物を生成する造粒装置による塩化カルシウム水和物の造粒方法であって、上記流動層には、該流動層から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーが接続されていて、上記造粒物を生成する際には、上記スクラバーにおいて上記排気を洗浄した洗浄水を上記造粒液として上記流動層に直接的に供給する一方、上記造粒装置の立ち上げ時には、上記スクラバーに溶液としての上記洗浄水と原料塩化カルシウムとを供給して上記造粒液を生成しつつ、この造粒液をスクラバーポンプによって該スクラバー内で循環させるとともに、上記流動層に供給した上記熱風を上記スクラバーに排気して上記造粒液を濃縮することを特徴とする。
このような造粒方法によれば、造粒物を生成する際には、流動層から排出された排気をスクラバーにおいて洗浄することにより排気中の塩化カルシウムが溶け込んだ洗浄水が造粒液として流動層に直接的に供給されるので、この造粒液を一時的に貯留するタンクを省略することができる。従って、タンク内での塩化カルシウムの固結を防止するための蒸気管や攪拌機も不要となり、蒸気や電力の使用量を削減することができる。
そして、造粒装置の立ち上げ時には、上記スクラバーに溶液としての洗浄水と原料塩化カルシウムとを供給して造粒液を生成しつつ、この造粒液をスクラバーポンプによってスクラバー内で循環させるとともに、流動層に供給した上記熱風をスクラバーに排気して造粒液を加熱することにより濃縮するので、立ち上げ時に造粒液を濃縮するのに要する蒸気の使用量を少なく抑え、あるいは不要とすることができるとともに、大型の蒸気管加熱手段が必要となることもない。このため、効率的で低コストに塩化カルシウム水和物を造粒することが可能となる。また、高温の熱風によって造粒液を加熱して濃縮するので、造粒液を所定の濃度に調整する時間を短縮することができるとともに、このように造粒液の濃度を調整するための別の装置も不要となる。
なお、本発明の造粒方法では、上記造粒装置の立ち上げ時に、上記流動層に上記種粒子を張り込まずに、該流動層に供給した上記熱風を直接的に上記スクラバーに排気することにより、流動層において種粒子を流動させるための熱風が不要となるので、スクラバーの造粒液を濃縮するのにも少ない熱風の供給量で済み、一層効率的である。
また、本発明の塩化カルシウム水和物の造粒装置は、流動層において種粒子を熱風によって流動させつつ、塩化カルシウム水溶液よりなる造粒液を供給して造粒物を生成する塩化カルシウム水和物の造粒装置であって、上記流動層には、この流動層に上記熱風を供給する熱風供給手段と、該流動層から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーとが接続されるとともに、上記スクラバーには、上記造粒物を生成する際に上記排気を洗浄した洗浄水を上記造粒液として上記流動層に直接的に供給する供給管と、このスクラバーに保持される上記造粒液の濃度を測定する濃度測定手段とが備えられていることを特徴とする。
従って、このような造粒装置によれば、上記排気を洗浄した洗浄水を造粒液として流動層に直接的に供給する供給管がスクラバーに備えられていて、造粒液を一時的に貯留するタンクが省略されているので、本発明の造粒方法に用いることができる。そして、その場合に、スクラバーに保持される造粒液の濃度を測定する濃度測定手段もスクラバーに備えられているので、造粒装置の立ち上げ時に最初に流動層に供給される造粒液の濃度も供給前に検知することができ、所定の濃度に濃縮された造粒液を供給して確実な塩化カルシウム水和物の造粒を図ることができる。
以上説明したように、本発明の造粒方法によれば、スクラバーにおける蒸気使用量の増加や造粒液の濃度調整の長時間化を防ぐとともに、大型の加熱手段を必要とすることなく、効率的な塩化カルシウム水和物の造粒を行うことができる。また、本発明の造粒装置によれば、このような造粒方法に用いて立ち上げ当初から確実な造粒を図ることができて、好適である。
本発明の塩化カルシウム水和物の造粒装置の一実施形態を示す概略図である。 図1に示す実施形態の第1、第2のダンパー12、14の断面図である。 図1に示す実施形態の貯留器18を示す断面図である。
図1ないし図3は、本発明の塩化カルシウム水和物の造粒装置の一実施形態を示すものである。図1において符号1で示すのは流動層であって、その底部には分散板2を介して加圧室3が形成されており、この加圧室3には、押込ブロア4および焼却ブロア5を備えて加熱された熱風を流動用ガスとして供給する本実施形態の熱風供給手段としての熱風炉6が、水分調整装置7を介して接続されている。また、流動層1内の分散板2よりも上部には造粒液としての塩化カルシウム水溶液を噴霧するスプレーノズル8が上下動可能に垂下されている。なお、このようなスプレーノズル8に代えて、単にパイプを下向きに開口するように流動層1内に挿入して造粒液を分散させつつ供給してもよい。
また、流動層1にはシードホッパー9が接続されていて、上記分散板2のやや上方から該流動層1内に塩化カルシウム水和物の種粒子が供給可能とされている。なお、このシードホッパー9から供給される種粒子としては、塩化カルシウム2水和物、塩化カルシウム1水和物、無水塩化カルシウムの粒子やこれらの混合物などの他、塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなどの粒子を種粒子としてもよい。さらに、本実施形態において、上記水分調整装置7は、上記熱風炉6から流動層1の加圧室3に供給される加熱されて乾燥した熱風に蒸気または水を放射あるいは噴霧することにより、この熱風の含有水分量すなわち湿度を所定の値に調整可能な構成とされている。
なお、供給される蒸気または水の供給量(流量)は流量センサF1によって測定されるとともに、この水分調整装置7によって水分調整された流動用ガスの温度および湿度は、温度センサT1および湿度センサH1によってそれぞれ測定される。また、流動層1内における温度は温度センサT2により、湿度は湿度センサH2により、それぞれ測定され、さらに湿度センサH3によって流動層1から排出される排気の湿度が測定される。
一方、流動層1からの造粒物の排出口には、バケットエレベータ10を介して振動篩装置11が接続されている。この振動篩装置11は、上段から下段に向けて網目が小さくなる複数の篩網が、それぞれ水平面に対して傾斜して振動装置により振動可能に設けられたものであり、バケットエレベータ10から供給された造粒物を、一般的に製品とされる所定の粒度分布の範囲内の中粒子と、これよりも粒度の大きい粗粒子と粒度の小さい細粒子とに分別可能とされている。なお、上記篩網の段数や網目の大きさ、水平面に対する傾斜角等は、製品として分別される造粒物の粒子の大きさや形状に応じて適宜設定される。
この振動篩装置11において分別された造粒物のうち粗粒子は、第1のダンパー12を介して、同じく分別された中粒子のうち製品として排出される以外の一部の中粒子とともに粉砕機13に供給されて粉砕され、さらに細粒子とともに第2のダンパー14を介して種粒子として流動層1に循環可能とされている。
これら第1、第2のダンパー12、14は、図2に示すように分別された粗粒子や粗粒子および一部の中粒子を粉砕したものと細粒子とを給送する給送管15が二股に分岐させられるとともに、この給送管15内の分岐部分に遮蔽板16が揺動可能に取り付けられたもので、この遮蔽板16が分岐した給送管15の一方を塞ぐことにより、他方に粒子が選択的に給送可能とされている。第1のダンパー12にあっては、この分岐した給送管15は粉砕機13と乾燥冷却機17とにそれぞれ接続され、また第2のダンパー14にあっては、分岐した給送管15は流動層1と上記シードホッパー9とに接続されている。
また、振動篩装置11により分別された中粒子は、その全量が図3に示すような貯留器18に供給されて一旦保持される。この貯留器18は、供給された中粒子を貯留するホッパー18Aと、このホッパー18Aの下端に取り付けられた振動コンベア18Bと、ホッパー18Aの高さ方向において中程の位置に設けられて上記粉砕機13に接続される供給管18Cとから構成されている。
この貯留器18に貯留された中粒子は、上記振動コンベア18Bによって必要な量ずつ抜き出され乾燥冷却機17に供給される一方、上記供給管18Cの位置を越えてホッパー18A内に貯留された中粒子は、この供給管18Cから排出されて上記粉砕機13に供給され、上述のように粗粒子とともに粉砕される。なお、この貯留器18において振動コンベア18Bにより抜き出された中粒子と、上記第1のダンパー12によって選択的に排出される粗粒子とは、乾燥冷却機17において固結防止処理が施されて製品とされる。
さらに、湿度センサH3が設けられた流動層1の排気口はスクラバー19に接続されている。このスクラバー19は、本実施形態では洗浄塔19A内に導入された流動層1からの排気を、該洗浄塔19A内の上部に設けられたスプレーノズル19Bから噴霧される洗浄水によって洗浄するスプレー式のものとされている。なお、このスクラバー19によって洗浄された排気は、排気ブロア20によって排出可能とされている。
そして、この排気を洗浄して該排気中に含まれる塩化カルシウム成分を吸収した洗浄液は、該洗浄塔19Aの底部に保持されて蒸気管に流通させられた蒸気より加熱されるとともに原料塩化カルシウムが加えられるなどした上で、一部はスクラバーポンプ21によって洗浄水として循環させられ、残りは供給管22およびバルブ23を介して上記スプレーノズル8から流動層1に上記造粒液として直接的に供給可能とされている。さらに、このスクラバー19には、上記洗浄塔19Aの底部に保持される造粒液の濃度を測定する濃度センサD1が濃度測定手段として備えられている。
また、本実施形態の造粒装置でも、特許文献1に記載された造粒装置と同様に、造粒液としての塩化カルシウム水溶液の流動層1への上記供給系に、該供給系内における塩化カルシウム水溶液の滞留を防いでその固結を防止する固結防止手段が備えられている。本実施形態の固結防止手段では、上記供給管22のバルブ23よりも上流側に返送管24の一端が接続されるとともに、この返送管24の他端は上記スクラバー19に接続され、バルブ23を閉じることにより、造粒液としての塩化カルシウム水溶液がスクラバー19に循環可能とされている。
このように構成された造粒装置を用いて塩化カルシウム水和物の造粒物を生成する場合には、まず押込ブロア4から熱風炉6に押し込まれた空気が、焼却ブロア5からの空気で燃料を燃焼して生じた熱により所定の温度に加熱され、乾燥した状態で水分調整装置7に送られる。そして、この乾燥した空気は、水分調整装置7において蒸気または水が付与されて所定の水分量となるように調整された後、通常120〜180℃程度の高温の熱風として流動層1の加圧室3に供給されて分散板2から噴出させられ、流動層1内に保持された塩化カルシウム等の種粒子を流動させる。なお、この種粒子としては、当該造粒装置の運転初期や流動層1内の粒子に不足が生じたような場合にはシードホッパー9から供給されたものが用いられ、造粒装置が通常運転している間は振動篩装置11から循環させられた細粒子および粉砕機13によって破砕された一部の中粒子や粗粒子が用いられる。
この流動層1内では、スプレーノズル8が適宜上下動させられて所定の噴霧高さに配置されており、スクラバー19から塩化カルシウム水溶液が造粒液としてスクラバーポンプ21により供給管22およびバルブ23を介して供給されて、このスプレーノズル8から噴霧される。なお、こうして造粒液として供給される塩化カルシウム水溶液は、スクラバー19において35〜55wt%程度に濃縮される。そして、こうして噴霧された造粒液は流動する種粒子の表面に付着して乾燥し、種粒子を肥大させて造粒物を生成する。
次いで、このように流動層1において生成された造粒物は、バケットエレベータ10によって振動篩装置11に投入されて篩分けられて、所定の粒度分布の範囲よりも粒度の大きい粗粒子と、所定の粒度分布範囲内の中粒子と、この範囲よりも粒度の小さい細粒子とに分別される。そして、上述のように粗粒子は第1のダンパー12を介して一部が選択的に製品造粒物として排出され、残りは粉砕機13により粉砕されて細粒子および一部の中粒子とともに流動層1に返送される一方、残りの中粒子は乾燥冷却機17により固結防止処理が施され、やはり製品としての塩化カルシウム水和物の造粒物として排出される。
さらに、流動層1から排出された排気は、スクラバー19により微細な塩化カルシウム粒子が捕集されて除去された後に排出される。また、この微細塩化カルシウム粒子が溶け込んだスクラバー19の洗浄水は、上述のように一部がスクラバーポンプ21によって洗浄水として循環させられるとともに、残りはタンク等に一時的に貯留されることなく、供給管22およびバルブ23を介して流動層1に造粒液として直接的に供給される。
一方、流動層1における塩化カルシウム水和物の造粒を一時的に中断するような場合には、バルブ23を閉じることにより供給管22に供給された造粒液を上記固結防止手段の返送管24に導入してスクラバー19に返送し、循環させる。従って、造粒液としての塩化カルシウム水溶液は供給系に滞留することはなく、スクラバー19以外のタンク等において固結を防止するための蒸気管や攪拌機が不要となり、蒸気や電力の使用量を削減することができる。
そして、このような造粒装置を用いた本発明の一実施形態の塩化カルシウム水和物の造粒方法では、当該造粒装置の立ち上げ時、すなわち新設の造粒装置において初めて塩化カルシウム水和物を製造するときや、造粒装置の供給系を分解してメンテナンス等を行った後に最初に塩化カルシウム水和物を製造するときに、スクラバー19に溶液としての洗浄水と原料塩化カルシウムとを供給して造粒液を生成しつつ、この造粒液をスクラバーポンプ21によってスクラバー19内で循環させるとともに、熱風炉6から流動層1に供給した熱風をスクラバー19に排気することにより、このスクラバー19内の造粒液を加熱して濃縮する。
従って、造粒装置の立ち上げ時に所定の濃度の塩化カルシウム水溶液を生成するために大きな熱量を必要とするスクラバー19においても、蒸気管に供給する蒸気量を増大したり、あるいは通常の運転時には不要な過大な蒸気管加熱手段を備えたりする必要がなくなる。また、上述のような高温の熱風によって造粒液を直接加熱して濃縮するので、造粒液を所定の濃度に調整する時間も短縮することができるとともに、このように造粒液の濃度を調整するための別の装置も不要となる。このため、上述のようにタンクを省略して固結防止のための蒸気や電力の使用量を削減することができるのと相俟って、効率的で低コストな塩化カルシウム水和物の造粒が可能となる。
また、本実施形態の造粒方法では、この造粒装置の立ち上げ時に、流動層1には種粒子を張り込まずに、流動層1に供給した熱風を直接的にスクラバー19に排気することが望ましい。これにより、スクラバー19内の造粒液が所定の濃度となるまでの立ち上げ時には造粒が行われない流動層1において種粒子が流動することもないので、スクラバー19内の造粒液を濃縮するのにも少ない熱風の供給量で済み、一層効率的かつ低コストに造粒装置を立ち上げることができる。
一方、本実施形態の塩化カルシウム水和物の造粒装置では、スクラバー19から流動層への造粒液の供給管22ではなく、スクラバー19自体に、このスクラバー19に保持される造粒液の濃度を測定する濃度センサD1が濃度測定手段として備えられている。このため、造粒装置の立ち上げ時でも、最初に流動層1に供給される造粒液の濃度を供給前に検知することができるので、この流動層1に初めから正確に所定の濃度に濃縮された造粒液を供給することができ、やはり効率的かつ確実に塩化カルシウム水和物を造粒することができる。
1 流動層
6 熱風炉
7 水分調整装置
8 スプレーノズル
9 シードホッパー
11 振動篩装置
12、14 ダンパー
13 粉砕機
17 乾燥冷却機
19 スクラバー
21 スクラバーポンプ
22 供給管
24 返送管
T1、T2 温度センサ
H1、H2、H3 湿度センサ
F1、F2 流量センサ
D1 濃度センサ(濃度測定手段)

Claims (3)

  1. 流動層において種粒子を熱風によって流動させつつ、塩化カルシウム水溶液よりなる造粒液を供給して造粒物を生成する造粒装置による塩化カルシウム水和物の造粒方法であって、
    上記流動層には、該流動層から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーが接続されていて、
    上記造粒物を生成する際には、上記スクラバーにおいて上記排気を洗浄した洗浄水を上記造粒液として上記流動層に直接的に供給する一方、
    上記造粒装置の立ち上げ時には、上記スクラバーに溶液としての上記洗浄水と原料塩化カルシウムとを供給して上記造粒液を生成しつつ、この造粒液をスクラバーポンプによって該スクラバー内で循環させるとともに、上記流動層に供給した上記熱風を上記スクラバーに排気して上記造粒液を濃縮することを特徴とする塩化カルシウム水和物の造粒方法。
  2. 上記造粒装置の立ち上げ時には、上記流動層に上記種粒子を張り込まずに、該流動層に供給した上記熱風を直接的に上記スクラバーに排気することを特徴とする請求項1に記載の塩化カルシウム水和物の造粒方法。
  3. 流動層において種粒子を熱風によって流動させつつ、塩化カルシウム水溶液よりなる造粒液を供給して造粒物を生成する塩化カルシウム水和物の造粒装置であって、
    上記流動層には、この流動層に上記熱風を供給する熱風供給手段と、該流動層から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーとが接続されるとともに、
    上記スクラバーには、上記造粒物を生成する際に上記排気を洗浄した洗浄水を上記造粒液として上記流動層に直接的に供給する供給管と、このスクラバーに保持される上記造粒液の濃度を測定する濃度測定手段とが備えられていることを特徴とする塩化カルシウム水和物の造粒装置。
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