JP2017088333A - 金属板の重ね合わせ装置及び重ね合わせ方法 - Google Patents

金属板の重ね合わせ装置及び重ね合わせ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】屋内クレーンによって2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台上に重ね合わせる作業において、効率的、且つ、安全に金属板を重ね合わせること。【解決手段】本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置では、ホストコンピュータ33が、航法用受信機32が受信したIGPS信号に基づいて吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて吊り治具の現在位置が目標位置になるように屋内クレーン2を自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、屋内クレーン2を自律移動させている際に吊り治具の現在位置に基づいて作業者を退避させるべき退避領域を算出し、航法用受信機41が受信したIGPS信号に基づいて作業者Oの現在位置を算出し、退避領域の位置と作業者Oの現在位置とに基づいて屋内クレーンの自律移動動作を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、室内位置測定システムを利用した屋内クレーンによる金属板の重ね合わせ装置及び重ね合わせ方法に関する。
近年の製鉄ラインは高度に自動化されたものが一般的となっているが、作業者の介入を必要とする製造工程や検査工程も残存している。具体的には、クラッド鋼(clad steels)とは性質の異なる2種類の金属板を張り合わせた鋼材であるが、その製造工程の多くは人手作業に依存している。詳しくは、異なる金属板を張り合わせる手法には爆着圧接等の様々な手法が存在するが、クラッド鋼の製造工程では、常温で重ね合わせた金属板を加熱、熱間圧延することによって圧着することが一般的になっている。また、この圧着工程において圧着不良や重ね合わせた金属板同士がずれることによる品質不良が生じないように、事前処理として、真空環境下で金属板の周端部に対して電子ビーム溶接(Electron Beam Welding : EBW)を施すことが一般的になっている。
また、金属板を張り合わせる際の金属板の重ね合わせ作業に対しては、金属板のサイズや種類、張り合わせる金属板の枚数や内外等の組合せパターン等がオーダーによって異なる上に総じて小ロットの受注製造となるため、オンラインにて自動化された製造機械を導入することは困難である。このため、一般に、金属板の重ね合わせ作業はオフラインで実施されている。具体的には、金属板の重ね合わせ作業は、作業者が金属板をハンドリングするクレーンを操作することによって作業台の上で金属板を重ね合わせることにより行われている。金属板同士の位置ズレは溶接不良及び圧着工程での品質不良を誘発するため、作業者による金属板の重ね合わせ作業は慎重を要する。
また、安全ルール上、クレーンの吊荷である金属板に作業者が直接手を触れることが許されないことも、金属板の重ね合わせ作業を一層難しいものにしている。ここで、一般的な事例として、2m×5mのサイズの2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台の上で重ね合わせる作業を想定する。この場合、安全ルールに基づくクレーンの吊荷からの退避距離を確保する必要性や金属板のサイズが大きいことに起因して、作業者一人では作業者寄りの金属板の周端部における水平方向の位置ずれを確認することは困難である。また、金属板の水平面内における回転成分を調整するためのクレーンの旋回動作を含めた微妙な位置調整を一人作業で実施することは現実的に難しい。このため、金属板の重ね合わせ作業を容易にする方法が提案されている。
具体的には、従来から実施されている金属板の重ね合わせ方法としては、重ね合わせ作業の前に金属板の重ね合わせを補助するためのガイド板を下側の金属板の4周辺の何箇所かに溶接固定しておき、重ね合わせが完了した後にガイド板を除去するという方法がある。また、特許文献1には、被組立位置の相対座標計測用の計測装置及び構成部材の位置決め用のハンドリング装置によって、構成部材を被組立位置にハンドリングするように相対座標だけハンドリング装置を制御する方法が記載されている。この特許文献1記載の方法では、スリット光投光器及びCCDカメラを備える計測装置を用いて、スリット光投影法に基づいて計測装置の座標系における被組立位置の相対座標を計測している。
特開平11−81686号公報
しかしながら、ガイド板を用いた金属板の重ね合わせ方法では、ガイド板の溶接固定及び除去に関する作業工程が必要になるために作業能率が低下する。また、ガイド板を設置した場合であっても、ガイド板に過負荷が作用しないように作業者によるクレーン位置の微調整が必要となることに変わりはない。また、クレーン操作の微調整は作業者の能力に依るところが大きく、未熟な作業者が従事した場合には、不適切なクレーン操作による過負荷によってガイド板が外れ、一連の作業がやり直しとなるケースが考えられる。さらに、ガイド板を接着していた金属板との干渉による品質不良が発生する可能性があると共に、干渉した金属板が作業台から落下する事故の発生等の安全上のリスクも存在する。
一方、特許文献1に記載されているような被組立位置の相対座標計測用の計測装置を用いて金属板を重ね合わせる場合、計測装置から重ね合わせる2枚の金属板が見えている必要がある。ところが、2m×5mサイズの金属板をクレーンでハンドリングする場合、重ね合わせ作業が完了する直前には下側の被重ね合わせ材は上側の重ね合わせ材によって覆い隠され、ほぼ死角の状態になるために、金属板の重ね合わせを行うことができなくなる。一方、作業エリアをカバーするようにCCDカメラから成る特許文献1記載の計測装置を設置する場合、建屋支柱上方に作業エリアを見下ろす形で計測装置を設置するのが現実的である。
この場合、一般的な工場建屋支柱スパンを20mとすると、計測装置は最低でも10m遠方を水平視野角90°で撮像できることが望ましい。ところが、この時、解像度3200dpi(4416×2844ピクセル)の高解像度CCDカメラを採用したとしても、視野中央10m遠方での水平方向の空間分解能は4.52mm(=10m×2/4416)程度となる。このため、広角域での歪み補正等の画像処理や相対位置計算のための演算処理を加えた場合、2物体の相対座標の測定精度は10mm以上になってしまう。従って、特許文献1記載の方法では、2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台上に重ね合わせる作業を行うことが困難になる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、屋内クレーンによって2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台上に重ね合わせる作業において、効率的、且つ、安全に金属板を重ね合わせることができる金属板の重ね合わせ装置及び重ね合わせ方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る金属板の重ね合わせ装置は、2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリアに設けられた、吊り治具に該金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンと、前記作業エリア内に設けられた、回転ファンビームを射出する複数の航法用送信機と、前記吊り治具に装着された、前記回転ファンビームを測位信号として受信する第1の航法用受信機と、前記作業エリア内で作業をする作業者に装着された、前記回転ファンビームを測位信号として受信する第2の航法用受信機と、前記第1の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記屋内クレーンを自律移動させている際に前記吊り治具の現在位置に基づいて作業者を退避させるべき退避領域を算出し、前記第2の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記作業者の現在位置を算出し、前記退避領域の位置と前記作業者の現在位置とに基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る金属板の重ね合わせ装置は、上記発明において、前記作業者に装着された警報手段を備え、前記制御手段は、前記作業者の現在位置が前記退避領域内にある場合、前記警報手段を制御することによって前記作業者に警報を報知することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る金属板の重ね合わせ装置は、2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリアに設けられた、吊り治具に該金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンと、前記作業エリア内に設けられた、回転ファンビームを射出する複数の航法用送信機と、前記吊り治具に装着された、前記回転ファンビームを測位信号として受信する航法用受信機と、前記吊り治具に装着された、該吊り治具と周辺に存在するランドマークとの間の距離を測定する測距センサと、前記航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記測距センサによって測定された距離と所定の閾値との大小関係に基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る金属板の重ね合わせ方法は、2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリア内に設けられた複数の航法用送信機が、回転ファンビームを射出するステップと、吊り治具に前記金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンの前記吊り治具に装着された第1の航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、前記作業エリア内で作業をする作業者に装着された第2の航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、制御手段が、前記第1の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記屋内クレーンを自律移動させている際に前記吊り治具の現在位置に基づいて作業者を退避させるべき退避領域を算出し、前記第2の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記作業者の現在位置を算出し、前記退避領域の位置と前記作業者の現在位置とに基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る金属板の重ね合わせ方法は、上記発明において、前記制御手段は、前記作業者の現在位置が前記退避領域内にある場合、作業者に装着された警報手段を制御することによって前記作業者に警報を報知するステップを含むことを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る金属板の重ね合わせ方法は、2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリア内に設けられた複数の航法用送信機が、回転ファンビームを射出するステップと、吊り治具に前記金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンの前記吊り治具に装着された航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、前記作業エリア内で作業をする作業者に装着された第2の航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、前記吊り治具に装着された測距センサが、前記吊り治具と周辺のランドマークとの間の距離を測定するステップと、制御手段が、前記航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記測距センサによって測定された距離と所定の閾値との大小関係に基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る金属板の重ね合わせ装置及び重ね合わせ方法によれば、屋内クレーンによって2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台上に重ね合わせる作業において、効率的、且つ、安全に金属板を重ね合わせることができる。
図1は、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置の全体構成を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態であるグローバル座標系の設定処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示すグローバル座標系の設定処理において測定された測定点の位置を示す斜視図である。 図5は、図3に示すグローバル座標系の設定処理において測定された測定点の位置を示す平面図である。 図6は、本発明の一実施形態である位置/姿勢情報取得処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、図6に示す位置/姿勢情報取得処理によって演算された矩形形状の一例を示す図である。 図8は、本発明の一実施形態である目標軌道計算処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、図8に示す目標軌道計算処理によって演算された矩形形状の一例を示す図である。 図10は、本発明の第1の実施形態である屋内クレーン制御処理を説明するための模式図である。 図11は、本発明の第2の実施形態である屋内クレーン制御処理を説明するための模式図である。 図12は、本発明の第2の実施形態である屋内クレーン制御処理を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置の構成及びその動作について説明する。
〔金属板の重ね合わせ装置の構成〕
始めに、図1,図2を参照して、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置の全体構成を示す模式図である。図2は、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置1は、屋内クレーン2を利用して作業台Tの上に載置された被重ね合わせ材P1の上に重ね合わせ材P2を重ね合わせる作業を行うための装置である。ここで、被重ね合わせ材P1及び重ね合わせ材P2はそれぞれ、互いに性質の異なる鋼板等の金属板によって構成されている。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置1は、屋内クレーン2及び室内位置測定システム3を主な構成要素として備えている。そして、屋内クレーン2は、吊り冶具21、台車22、及び作業者用コントローラ23を備えている。
吊り冶具21は、重ね合わせ材P2を把持する把持装置21aと、把持装置21aを固定するためのフレーム21bと、を備え、重ね合わせ材P2を把持して固定する機能を有している。なお、重ね合わせ材P2を被重ね合わせ材P1に重ね合わせる際に被重ね合わせ材P1との干渉を避けるため、重ね合わせ材P2を左右方向から把持して把持部先端の凸部に重ね合わせ材P2を引っ掛けて持ち上げる、いわゆるトングタイプの把持装置は利用できない。また、重ね合わせ材P2を形成する金属板として非磁性体であるステンレス鋼板を扱う場合もあるため、把持装置としてマグネットクレーンも利用できない。このため、把持装置21aとしては、重ね合わせ材P2との間に負圧を発生させて重ね合わせ材P2の表面との間に吸着力を発生させるバキュームリフトタイプの把持装置を用いることが望ましい。
台車22は、搭載コンピュータ22aと、モータ制御部22bと、駆動部22cと、を備えている。搭載コンピュータ22aは、情報処理装置によって構成され、作業者用コントローラ23から送信された動作指令に従ってモータ制御部22bを制御する。モータ制御部22bは、搭載コンピュータ22aから出力された制御信号に従って駆動部22cを制御する。駆動部22cは、モータ制御部22bから出力された制御電流に従って、吊り冶具21の矢印50方向への巻上げや巻下げ、吊り冶具21の矢印D2方向への横行、レールR上における台車22の矢印D3方向への走行、及び吊り冶具21の矢印D4方向への旋回動作を行う。
作業者用コントローラ23は、作業者Oによって操作され、後述するホストコンピュータ33から送信された巻上げ、横行、走行、又は旋回動作指令を搭載コンピュータ22aに伝送する機能を有している。また、作業者用コントローラ23は、作業者Oが自律移動モードON/OFF切り替えスイッチを操作することによって自律移動モードをオン状態に設定した場合、自律移動モードがオン状態に設定された旨の信号を搭載コンピュータ22aに送信する。自律移動モードがオン状態に設定された旨の信号を受信した場合、搭載コンピュータ22aは、作業者用コントローラ23から送信される動作指令情報に基づいてモータ制御部22bを制御することによって台車22を自律走行させる。
室内位置測定システム3は、複数の航法用送信機31、航法用受信機32、及びホストコンピュータ33を備えている。
航法用送信機31は、被重ね合わせ材P1の上に重ね合わせ材P2を重ね合わせる作業を行う作業エリア内に設置され、2つの回転ファンビーム(扇形ビーム)FBを射出する。回転ファンビームFBはレーザファンビームであってもよく、他の光放射手段であってもよい。
航法用受信機32は、吊り冶具21に装着され、複数の航法用送信機31から射出された回転ファンビームFBを受信する。航法用受信機32は、受信した回転ファンビームFBをIGPS(Indoor Global Positioning System)信号として認識し、認識したIGPS信号に関する情報を受信情報としてホストコンピュータ33に無線伝送する。一般に、衛星航法システム(GPS : Global Positioning System)は3つ以上のGPS人工衛星を用いてGPS受信機の位置に符合する3次元座標値(以下、「座標値」という)を認識及び決定する装置であり、このような概念を室内に適用したものが室内位置測定システム(IGPS)である。室内位置測定システムの詳細については、米国特許第6,501,543号明細書に詳細に記載されている。
ホストコンピュータ33は、コンピュータ本体33a、キーボード33b、及び受信装置33cを備えている。コンピュータ本体33aの記憶手段には、現在位置演算用プログラム33d、目標軌道計算プログラム33e、重ね合わせ材周囲エリア計算プログラム33f、及びエリア判定プログラム33gが記憶されている。キーボード33bは、作業車Oの操作入力信号をコンピュータ本体33aに出力する。受信装置33cは、航法用受信機32から無線伝送された受信情報をコンピュータ本体33aに出力する。
コンピュータ本体33aは、現在位置演算用プログラム33dを実行することによって、航法用受信機32からの受信情報に基づいて航法用受信機32の現在位置を算出する。具体的には、航法用送信機31が射出する回転ファンビームFBは航法用送信機31間で所定の角度ずつずれているので、受信した回転ファンビームFBに基づいて航法用受信機32の座標値、すなわち位置又は高さを測定できる。航法用受信機32からの受信情報は受信装置33cを介してコンピュータ本体33aに伝送され、コンピュータ本体33aが、三角測量の原理に従って受信情報からグローバル座標系における航法用受信機32の位置を演算する。
そして、コンピュータ本体33aは、作業エリア内における屋内クレーン2の走行、横行、巻上げ、及び旋回方向成分に対応したグローバル座標系をそれぞれ(X,Y,Z)及び(θx,θy,θz)と定義しておくことにより、航法用受信機32の位置を屋内クレーン2の制御方向と直接関連付けできる。なお、クレーンガーター含む建屋自身の方向が大きく変化することは無いため、グローバル座標系の設定作業はメンテナンス作業等によって航法用送信機31の設置位置がずれた際等に行う程度で十分である。
ここで、図3〜図5を参照して、グローバル座標系の設定方法について説明する。図3は、本発明の一実施形態であるグローバル座標系の設定処理の流れを示すフローチャートである。図4及び図5はそれぞれ、グローバル座標系の設定処理において測定された測定点A1,B1,C1の位置を説明するための斜視図及び平面図である。図4に示すように、グローバル座標系を設定する際には、始めに、作業者Oが、航法用受信機32を備える治具50の接触式プローブ部51を工場建屋支柱T1の表面に設けられたランドマークL1に接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、ランドマークL1の測定点A1の位置を測定する(ステップS1)。
なお、ランドマークの位置を高精度に測定するため、航法用受信機32と接触式プローブ部51の幾何学的位置関係は±50マイクロメートル以内の高精度で決定しておくことが望ましい。屋内位置測定システムによって航法用受信機32の位置(X,Y,Z)及び姿勢(θx,θy,θz)の情報が得られるため、航法用受信機32と接触式プローブ部51との幾何学的位置関係が決まっていれば、航法用受信機32の受信情報を接触式プローブ部51の位置情報(ランドマークの位置情報)に変換できる。
次に、作業者Oは、屋内クレーン2の走行方向D3において工場建屋支柱T1に隣接する支柱T2の表面に設けられたランドマークL2に治具50の接触式プローブ部51を接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、ランドマークL2の測定点B1の位置を測定する(ステップS2)。次に、作業者Oは、屋内クレーン2の横行方向D2において工場建屋支柱T1に隣接する支柱T3の表面に設けられたランドマークL3に治具50の接触式プローブ部51を接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、ランドマークL3の測定点C1の位置を測定する(ステップS3)。そして最後に、ホストコンピュータ33が、航法用受信機32からの受信情報に基づいて、測定点A1,B1,C1の位置をコーナに含み、測定点A1の位置を原点とする座標系をグローバル座標系(図5参照)として定義する(ステップS4)。
なお、回転ファンビームの強度にも依存するが、商用化されている屋内位置測定システムでは、半径20〜30mの範囲で±50マイクロメートル以内の測位精度が得られる。このため、作業エリア全体をカバーするように航法用送信機31を設置する場合には、建屋支柱の上方に作業エリアを見下ろす形で航法用送信機31を設置するのが現実的である。従って、一般的な工場建屋支柱スパンを20mとした場合であっても十分な精度で測位を行うことができる。
また、本実施形態では、作業者Oは、航法用受信機32と同じ構成の航法用受信機41と、携帯型クレーン接近アラーム42を装着している。航法用受信機41及び携帯型クレーン接近アラーム42はそれぞれ、本発明に係る第2の航法用受信機及び警報手段として機能する。
このような構成を有する金属板の重ね合わせ装置1は、以下に示す位置/姿勢情報取得処理及び目標軌道計算処理を実行することによって、屋内クレーン2によって2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台上に重ね合わせる作業において、効率的、且つ、安全に金属板を重ね合わせる。以下、位置/姿勢情報取得処理及び目標軌道計算処理を実行する際の金属板の重ね合わせ装置1の動作について説明する。
〔位置/姿勢情報取得処理〕
始めに、図6,図7を参照して、位置/姿勢情報取得処理を実行する際の金属板の重ね合わせ装置1の動作について説明する。図6は、本発明の一実施形態である位置/姿勢情報取得処理の流れを示すフローチャートである。図7は、図6に示す位置/姿勢情報取得処理によって演算された矩形形状の一例を示す図である。図6に示すフローチャートは、作業者Oがキーボード33bを操作することによってホストコンピュータ33に対して位置/姿勢情報取得処理の実行を指示したタイミングで開始となる。ホストコンピュータ33は、位置/姿勢情報取得処理の実行を指示されるのに応じて、現在位置演算用プログラム33dを実行することによって位置/姿勢情報取得処理を実行する。
図6に示すように、位置/姿勢情報取得処理では、始めに、作業者Oが、航法用受信機32が取り付けられた治具50の接触式プローブ部51を被重ね合わせ材P1のコーナに接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、被重ね合わせ材P1のコーナの測定点A2の位置を測定する(ステップS11)。次に、作業者Oは、被重ね合わせ材P1の圧延方向において測定点A2に隣接するコーナに治具50の接触式プローブ部51を接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、被重ね合わせ材P1のコーナの測定点B2の位置を測定する(ステップS12)。
次に、作業者Oは、被重ね合わせ材P1の対角線方向において測定点A2に隣接するコーナに治具50の接触式プローブ部51を接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、被重ね合わせ材P1のコーナの測定点C2の位置を測定する(ステップS13)。そして最後に、ホストコンピュータ33が、航法用受信機32からの受信情報に基づいて、測定点A2,B2,C2の位置をコーナに含む矩形形状(図7参照)を演算し、演算された矩形形状に基づいて被重ね合わせ材P1の(X1,Y1,Z1)及び姿勢(θ1x,θ1y,θ1z)を認識する。そして、ホストコンピュータ33は、測定点A2を原点とし、測定点A2から測定点B2へのベクトル方向をX方向、X方向と直交する方向をY方向とする座標系(被重ね金属板座標系)を設定する(ステップS14)。これにより、一連の位置/姿勢情報取得処理は終了する。
〔目標軌道計算処理〕
次に、図8,9を参照して、目標軌道計算処理を実行する際の金属板の重ね合わせ装置1の動作について説明する。図8は、本発明の一実施形態である目標軌道計算処理の流れを示すフローチャートである。図9は、図8に示す目標軌道計算処理によって演算された矩形形状の一例を示す図である。図8に示すフローチャートは、作業者Oがキーボード33bを操作することによってホストコンピュータ33に対して目標軌道計算処理の実行を指示したタイミングで開始となる。ホストコンピュータ33は、目標軌道計算処理の実行を指示されるのに応じて、目標軌道計算プログラム33eを実行することによって目標軌道計算処理を実行する。
図8に示すように、目標軌道計算処理では、始めに、作業者Oが、航法用受信機32が取り付けられた治具50の接触式プローブ部51を重ね合わせ材P2のコーナに接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、重ね合わせ材P2のコーナの測定点A3の位置を測定する(ステップS21)。次に、作業者Oは、重ね合わせ材P2の圧延方向において測定点A3に隣接するコーナに治具50の接触式プローブ部51を接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、重ね合わせ材P2のコーナの測定点B3の位置を測定する(ステップS22)。
次に、作業者Oは、重ね合わせ材P2の対角線方向において測定点A3に隣接するコーナに治具50の接触式プローブ部51を接触させ、航法用受信機32からホストコンピュータ33に受信情報を送信することによって、重ね合わせ材P2のコーナの測定点C3の位置を測定する(ステップS23)。次に、ホストコンピュータ33が、航法用受信機32から送信された情報に基づいて、測定点A3,B3,C3の位置をコーナに含む矩形形状を演算し、演算された矩形形状に基づいて重ね合わせ材P2の位置(X2,Y2,Z2)及び姿勢(θ2x,θ2y,θ2z)を認識する(図9参照)。また、ホストコンピュータ33は、測定点A3を原点とし、測定点A3から測定点B3へのベクトル方向をX方向、X方向と直交する方向をY方向とする座標系(重ね金属板座標系)を設定する(ステップS24)。
次に、ホストコンピュータ33が、吊り冶具21に装着された航法用受信機32の位置(X3,Y3,Z3)及び姿勢(θ3x,θ3y,θ3z)の情報と重ね金属板座標系の情報とに基づいて、吊り治具21と重ね合わせ材P2との相対位置(X3−X2,Y3−Y2,Z3−Z2)及び姿勢(θ3x−θ2x,θ3y−θ2y,θ3z−θ2z)を演算する(ステップS25)。次に、ホストコンピュータ33が、被重ね金属板座標系と重ね金属板座標系の相対位置(X1−X2,Y1−Y2,Z1−Z2)及び姿勢(θ1x−θ2x,θ1y−θ2y,θ1z−θ2z)を算出する(ステップS25)。
次に、ホストコンピュータ33は、吊り冶具21に装着された航法用受信機32の位置及び姿勢の情報を用いて吊り冶具21の目標移動位置(X3+X1−X2,Y3+Y1−Y2,Z3+Z1−Z2)及び目標姿勢(θ3x+θ1x−θ2x,θ3y+θ1y−θ2y,θ3z+θ1z−θ2z)を吊り冶具21の目標移動成分として算出する。そして、ホストコンピュータ33が、吊り冶具21に装着された航法用受信機32の位置及び姿勢情報が目標移動位置及び目標姿勢となるように目標軌道を設定する。具体的には、ホストコンピュータ33は、重ね合わせ材P2が周辺構造物及び作業者Oと干渉しないように吊り治具21を3m巻き上げた後、横行、走行、及び旋回同時動作によって目標軌道に沿って吊り治具21を移動させる。その後、ホストコンピュータ33は、吊り治具21の巻き下げ動作を行った後、被重ね合わせ材P1と接触する10cm手前にて巻き下げ速度を減速し、重ね合わせ材P2の位置及び姿勢に微調整を加えながら被重ね合わせ材P1の上に重ね合わせ材P2を重ね合わせる(ステップS26)。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である金属板の重ね合わせ装置1では、2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリア内に設けられた複数の航法用送信機31が、回転ファンビームを射出し、吊り治具21に金属板を係止することによって金属板を移動する屋内クレーン2の吊り治具21に装着された航法用受信機32が、回転ファンビームをIGPS信号として受信し、ホストコンピュータ33が、航法用受信機32が受信したIGPS信号に基づいて吊り治具21の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて吊り治具21の現在位置が目標位置になるように屋内クレーン2を自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせる。これにより、屋内クレーンによって2枚の金属板を5mm以内の誤差で作業台上に重ね合わせる作業において、効率的、且つ、安全に金属板を重ね合わせることができる。
ところで、上述のようにして効率を優先させた最短ルートに沿って屋内クレーン2を自律移動させた場合、作業エリア内で作業する作業者Oの上方を屋内クレーン2が通過するケースが発生し得る。すなわち、効率が優先される一方、屋内クレーン2からの退避距離の確保という安全ルールが遵守されないケースが発生し得る。また、万一金属板が屋内クレーン2から落下した場合には、重大労働災害に繋がるリスクがある。さらには、作業エリアの上方には障害物が無いことを前提として屋内クレーン2の目標軌道を設定した場合、装置点検のための仮設足場等の想定外の障害物が作業エリア内に存在した時には、その障害物と重ね合わせ材P2とが接触する可能性がある。そして、この場合も上記の場合と同じく、災害に繋がるリスクがある。
そこで、本実施形態では、以下に示す本発明の第1及び第2の実施形態である屋内クレーン制御処理を実行することによって、上述のようなリスクが発生することを抑制している。なお、以下に示す屋内クレーン制御処理は、ホストコンピュータ33が、重ね合わせ材周囲エリア計算プログラム33f及びエリア判定プログラム33gを読み出し、実行することによって実現される。
図10は、本発明の第1の実施形態である屋内クレーン制御処理を説明するための模式図である。図10に示すように、本発明の実施形態である屋内クレーン制御処理では、ホストコンピュータ33が、エリア判定プログラム33gを実行することによって、作業者Oに装着させた航法用受信機41により作業者Oの位置情報をリアルタイムで取得する。また、ホストコンピュータ33は、重ね合わせ材周囲エリア計算プログラム33fを実行することによって、航法用受信機32を用いて認識した重ね合わせ材P2の位置及び姿勢情報から重ね合わせ材P2の吊り上げ高さに応じて作業者Oの退避距離の目安となる作業フロア領域を演算する。
例えば、ホストコンピュータ33は、重ね合わせ材P2の4周辺から吊り上げ高さH分だけ退避距離を確保した領域を危険エリアRAとして演算する。また、ホストコンピュータ33は、危険エリアRAからさらに任意量の退避距離の余裕代を確保した領域を警報エリアRBとして演算する。そして、エリア判定プログラム33gによって作業者Oの位置が警報エリアRB内にあると判別された場合、ホストコンピュータ33は、自律移動制御における屋内クレーン2の目標速度を例えば1/3に減速させて徐行動作を実行する。
さらに、ホストコンピュータ33は、作業者Oが装着している携帯型クレーン接近アラーム42を制御することによって屋内クレーン3が接近していることを報知する警報を発生し、作業者Oに対して退避距離の確保を促す。さらに、エリア判定プログラム33gによって作業者Oの位置が危険エリアRA内にあると判別された場合には、ホストコンピュータ33は、屋内クレーン2の自律移動制御モードをオフとして屋内クレーン2を緊急停止させる。これにより、作業者Oが重ね合わせ材P2に近づくリスクを低減できる。
なお、屋内位置測定システムは高精度での測位が可能であるが、作業者の位置監視のために±50マイクロメートル以内の測位精度はオーバースペックとなる。作業者の位置監視については測位精度±1m以内であれば十分であり、屋内位置測定システムに限定されることはない。例えばWifi信号や超広帯域無線通信であるUWB(UltraWideBand)を用いて3点測量を行う屋内測位システム、衛星GPS信号を利用する屋内GPS(IMES方式)等、精度向上を目指して開発途上にあるシステムは多く存在する。従って、将来的に、金属板の位置は屋内位置測定システムを利用し、作業者の位置監視には他の測位システムを併用することも十分に考えられる。
図11,図12は、本発明の第2の実施形態である屋内クレーン制御処理を説明するための模式図である。本発明の第2の実施形態である屋内クレーン制御処理では、始めに、搭載コンピュータ22aが、屋内クレーン2の吊り冶具21に装着された、センサ投光部から射出されるスキャン型測距レーザーにより吊り治具21と周辺ランドマークとの間の距離を広角に測定する測距センサ24によって吊り治具21と障害物60との間の距離を測定する。なお、図11,12に示す例では、障害物として装置点検のための仮設足場を例示している。そして、搭載コンピュータ22aは、ホストコンピュータ33によって演算された航法用受信機32と吊り治具21との相対位置関係とに基づいて、測定された距離のデータをグローバル座標系におけるデータに変換する。
次に、ホストコンピュータ33は、重ね合わせ材P2の位置及び姿勢に関する情報と吊り治具21と障害物60との間の距離とに基づいて重ね合わせ材P2と障害物60との間の距離を近接距離Dとして演算し、近接距離Dと所定の閾値との大小関係を判別する。例えば、ホストコンピュータ33は、測距センサ24の位置を中心とした半径3mの円形領域を危険エリアR1,R2に設定し、更に任意量の退避距離の余裕代を確保した測距センサ24の位置を中心とした半径5mの円形領域を警報エリアに設定する。そして、判別の結果、近接距離Dが5mより小さく3m以上である場合、ホストコンピュータ33は、障害物60が警報エリア内にあると判断し、自律移動制御における目標速度を例えば1/3に減速する。さらに、近接距離Dが3mより小さい場合、ホストコンピュータ33は、障害物60が危険エリアR1,R2内にあると判断し、屋内クレーン2の自律移動制御モードをオフとして屋内クレーン2を緊急停止させる。これにより、仮設足場等の非定常的な周辺障害物と重ね合わせ材P2との接触事故を防止できる。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、本実施形態は屋内位置測定システム(IGPS)を用いたものであるが、本用途に耐えうる測定範囲及び精度を有する3角測量の原理に基づく屋内位置測定システムであれば本発明に適用可能である。このように、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 金属板の重ね合わせ装置
2 屋内クレーン
3 室内位置測定システム
21 吊り冶具
21a 把持装置
21b フレーム
22 台車
22a 搭載コンピュータ
22b モータ制御部
22c 駆動部
23 作業者用コントローラ
24 測距センサ
31 航法用送信機
32,41 航法用受信機
33 ホストコンピュータ
33a コンピュータ本体
33b キーボード
33c 受信装置
33d 現在位置演算用プログラム
33e 目標軌道計算プログラム
33f 重ね合わせ材周囲エリア計算プログラム
33g エリア判定プログラム
42 携帯型クレーン接近アラーム
FB 回転ファンビーム
P1 被重ね合わせ材
P2 重ね合わせ材

Claims (6)

  1. 2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリアに設けられた、吊り治具に該金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンと、
    前記作業エリア内に設けられた、回転ファンビームを射出する複数の航法用送信機と、
    前記吊り治具に装着された、前記回転ファンビームを測位信号として受信する第1の航法用受信機と、
    前記作業エリア内で作業をする作業者に装着された、前記回転ファンビームを測位信号として受信する第2の航法用受信機と、
    前記第1の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記屋内クレーンを自律移動させている際に前記吊り治具の現在位置に基づいて作業者を退避させるべき退避領域を算出し、前記第2の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記作業者の現在位置を算出し、前記退避領域の位置と前記作業者の現在位置とに基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする金属板の重ね合わせ装置。
  2. 前記作業者に装着された警報手段を備え、前記制御手段は、前記作業者の現在位置が前記退避領域内にある場合、前記警報手段を制御することによって前記作業者に警報を報知することを特徴とする請求項1に記載の金属板の重ね合わせ装置。
  3. 2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリアに設けられた、吊り治具に該金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンと、
    前記作業エリア内に設けられた、回転ファンビームを射出する複数の航法用送信機と、
    前記吊り治具に装着された、前記回転ファンビームを測位号として受信する航法用受信機と、
    前記吊り治具に装着された、該吊り治具と周辺に存在するランドマークとの間の距離を測定する測距センサと、
    前記航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記測距センサによって測定された距離と所定の閾値との大小関係に基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする金属板の重ね合わせ装置。
  4. 2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリア内に設けられた複数の航法用送信機が、回転ファンビームを射出するステップと、
    吊り治具に前記金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンの前記吊り治具に装着された第1の航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、
    前記作業エリア内で作業をする作業者に装着された第2の航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、
    制御手段が、前記第1の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記屋内クレーンを自律移動させている際に前記吊り治具の現在位置に基づいて作業者を退避させるべき退避領域を算出し、前記第2の航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記作業者の現在位置を算出し、前記退避領域の位置と前記作業者の現在位置とに基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする金属板の重ね合わせ方法。
  5. 前記制御手段は、前記作業者の現在位置が前記退避領域内にある場合、作業者に装着された警報手段を制御することによって前記作業者に警報を報知するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の金属板の重ね合わせ方法。
  6. 2枚の金属板を重ね合わせる作業を行う作業エリア内に設けられた複数の航法用送信機が、回転ファンビームを射出するステップと、
    吊り治具に前記金属板を係止することによって該金属板を移動する屋内クレーンの前記吊り治具に装着された航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、
    前記作業エリア内で作業をする作業者に装着された第2の航法用受信機が、前記回転ファンビームを測位信号として受信するステップと、
    前記吊り治具に装着された測距センサが、前記吊り治具と周辺のランドマークとの間の距離を測定するステップと、
    制御手段が、前記航法用受信機が受信した測位信号に基づいて前記吊り治具の現在位置を算出し、算出された現在位置と目標位置との偏差に基づいて前記吊り治具の現在位置が目標位置になるように前記屋内クレーンを自律走行させることによって、2枚の金属板を重ね合わせると共に、前記測距センサによって測定された距離と所定の閾値との大小関係に基づいて前記屋内クレーンの自律移動動作を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする金属板の重ね合わせ方法。
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