JP2017087823A - 電力変換器の車載構造 - Google Patents

電力変換器の車載構造 Download PDF

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Abstract

【課題】フロントブラケットとリアブラケットを使った電力変換器の車載構造において、車両前方衝突の際にリアブラケットが受ける荷重を軽減する技術を提供する。
【解決手段】電力変換器の車載構造は、TAハウジング30と、フロント/リアブラケット10、40を含んでいる。フロント/リアブラケット10、40は、モータを収容しているTAハウジング30との間に隙間を有して電力変換器をTAハウジング30の上方に支持している。フロントブラケット10は、下部がTAハウジング30に固定されており、上部が電力変換器の筐体前部20aに連結されている。リアブラケット40は、下部がTAハウジング30に固定されており、上部が電力変換器の筐体後面20bに連結されている。電力変換器の筐体後面20bの下端よりも上方に、リアブラケット40に向けて突出する突起24が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電源電力を走行用モータの駆動電力に変換する電力変換器の車載構造に関する。
特許文献1に、車両の前部空間における電力変換器の車載構造の一例が開示されている。特許文献1に開示された車載構造では、フロントブラケットとリアブラケットが、モータハウジングと電力変換器との間に隙間を確保しつつ、電力変換器をモータハウジングの上方に支持している。フロントブラケットの上部が電力変換器の筐体前面に連結されており、下部はモータハウジングに固定されている。リアブラケットの上部が電力変換器の筐体後面に連結されており、下部はモータハウジングに固定されている。
特開2014−114870号公報
車両の前部空間に配置された電力変換器は、車両の前方衝突の際に前方から衝突荷重を受ける場合がある。上記の車載構造を採用した場合、衝突荷重は電力変換器の筐体を通じてフロントブラケットとリアブラケットが受けることになる。発明者の検討によると、リアブラケットが負担する荷重分が大きくなりやすいことが判明した(詳しくは後述する)。本明細書は、フロントブラケットとリアブラケットを使った電力変換器の車載構造において、車両前方衝突の際にリアブラケットが受ける荷重を軽減する技術を提供する。
電力変換器が前方から衝突荷重を受けるとフロントブラケットとリアブラケットが変形し、電力変換器が後方に移動する。フロントブラケットとリアブラケットが変形しつつ電力変換器が後方に移動していくと、電力変換器の筐体後面に連結されているリアブラケットは、筐体後面の下端と接触し、リアブラケットはその接触点を介して衝突荷重の一部を受ける。詳しくは後述するが、リアブラケットが比較的に低い位置で衝突荷重を受けることがリアブラケットの荷重負担分が大きくなる一因である。本明細書が開示する技術は、リアブラケットが荷重を受ける箇所を高くしてリアブラケットが受ける荷重を軽減する。
本明細書が開示する車載構造は、電源電力を走行用モータの駆動電力に変換する電力変換器と、モータハウジングと、フロントブラケットと、リアブラケットで構成される。モータハウジングは、車両の前部空間に配置されており、走行用モータを収容している。フロントブラケットとリアブラケットは、モータハウジングとの間に隙間を有して電力変換器をモータハウジングの上方に支持している。フロントブラケットは、その下部がモータハウジングに固定されており、上部が電力変換器の筐体前部に連結されている。リアブラケットは、その下部がモータハウジングに固定されており、上部が電力変換器の筐体後面に連結されている。そして、電力変換器の筐体後面の下端よりも上方に、リアブラケットに向けて突出する突起が設けられている。突起は、前方からの荷重によって電力変換器が後退しつつリアブラケットが変形するときに筐体後面下端よりも先にリアブラケットに当接するようにその位置と大きさが定められている。突起によってリアブラケットの荷重点が筐体後面下端よりも高くなり、衝突荷重のリアブラケット負担分が小さくなる。その理由、及び、本明細書が開示する技術の詳細は、以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
エンジンコンパートメント内の部品レイアウトの一例を示す斜視図である。 TAハウジングと電力変換器の側面図である。 実施例の車載構造を説明する模式的平面図である。 実施例の車載構造を説明する模式的側面図である。 ブラケット変形時の模式的側面図である。 斜め後方からみたリアブラケット周辺の斜視図である。
図面を参照して実施例の車載構造を説明する。実施例の車載構造は、走行用のモータ3とエンジン98の双方を備えたハイブリッド車100に適用されている。まず、図1に、ハイブリッド車100のエンジンコンパートメント90におけるデバイスの配置を示す。ハイブリッド車100のエンジンコンパートメント90は、車両前部(乗員室よりも前方)に位置する。なお、図中の座標系は、F軸が車両前方を示しており、V軸が車両上方を示しており、H軸は車幅方向(車両の側方)を示している。座標系の記号の意味は、以降の図でも同じである。
エンジンコンパートメント90には、エンジン98、電力変換器20、トランスアクスルハウジング30などが配置されている。エンジンコンパートメント90には低電圧バッテリ95など、他にも様々なデバイスが配置されているが、それらの説明は省略する。図1ではトランスアクスルハウジング30やエンジン98などは模式化して描かれている。トランスアクスルハウジング30は、走行用のモータ3と動力分配機構6とデファレンシャルギア4を収容している。説明を簡単にするために、以下では、トランスアクスルハウジング30をTAハウジング30と称する。
TAハウジング30に収容されている動力分配機構6は、エンジン98の出力トルクとモータ3の出力トルクを合成/分配するギアセットである。動力分配機構6は、状況に応じて、エンジン98の出力トルクを分割してデファレンシャルギア4とモータ3へ伝達する。モータ3を収容しているので、TAハウジング30は、モータハウジングに相当する。TAハウジング30は、例えば、アルミニウムのダイキャスト、あるいは、削り出しで作られる。
エンジン98とTAハウジング30は、車幅方向で隣り合うように連結されている。エンジン98とTAハウジング30は、車両の構造強度を担保する2本のサイドメンバ96の間に懸架されている。図1では1本のサイドメンバ96のみが描かれているが、図1においてエンジン98の左下にも別のサイドメンバが伸びている。
電力変換器20は、電源電力を走行用のモータ3の駆動電力に変換するデバイスである。より詳しくは、電力変換器20は、不図示の高電圧バッテリの電力を昇圧した後、交流に変換してモータ3へ供給する。電力変換器20は、また、モータ3が発電した交流電力を直流電力に変換し、さらに降圧する機能を有する。降圧された電力によって高電圧バッテリが充電される。
電力変換器20は、TAハウジング30の上面との間に隙間を有して支持されている。電力変換器20は、その筐体前部がフロントブラケット10によって支持されており、後部がリアブラケット40によって支持されている。図1とともに図2を参照してTAハウジング30と電力変換器20の関係を詳しく説明する。図2は、TAハウジング30と電力変換器20の側面図である。「側面」とは、車幅方向(図中のH軸方向)から見た図である。
電力変換器20とTAハウジング30は、6本のパワーケーブル21で繋がっている。パワーケーブル21は、電力変換器20からモータ3へ電力を送るためのワイヤーハーネスである。説明を省略したが、TAハウジング30には2個の3相交流モータが収容されており、6本のパワーケーブルは2組の3相交流を伝送する。TAハウジング30には2個のモータが収容されているが、以下では、一方のモータ(モータ3)に着目して説明を続ける。
先に述べたように、TAハウジング30には、モータ3と動力分配機構6とデファレンシャルギア4が収容されている。TAハウジング30の内部では、モータ3の出力軸3aと動力分配機構6の主軸6aとデファレンシャルギア4の主軸4aが平行に並んでいる。それら3本の軸は車幅方向に伸びている。図2に示すように、3本の軸は、車幅方向からみて三角形をなすように配置されている。3本の軸の配置のため、TAハウジング30の上面30aは、前方が低く後方が高くなっている。それゆえ、上面30aの上方に支持される電力変換器20は、前下がりに傾斜した姿勢で支持される。
電力変換器20は、フロントブラケット10とリアブラケット40によりTAハウジング30の上方に支持されている。フロントブラケット10は、電力変換器20の筐体前部を支持しており、リアブラケット40は電力変換器20の筐体後部を支持する。電力変換器20の筐体下面20cとTAハウジング30の上面30aとの間には、隙間SPが確保されている。この隙間SPは、フロントブラケット10とリアブラケット40によって確保される。
フロントブラケット10は、TAハウジング30に固定されている基部11と、基部11から上方へ延びており、電力変換器20の筐体前面20aに連結される支持部12で構成されている。なお、基部11と支持部12は、一枚の金属板で作られているが、説明の便宜上、基部11と支持部12に分ける。基部11は、ボルト52によってTAハウジング30の上面30aに固定されている。支持部12は、ボルト51によって筐体前面20aに連結されている。フロントブラケット10の支持部12と電力変換器20との間には防振ブッシュ13が挟まれている。図1に示されているように、フロントブラケット10は、車幅方向に並んだ2個のボルト(図2のボルト52)によってTAハウジング30に固定されており、車幅方向に並んだ2個の別のボルト(図2のボルト51)によって電力変換器20に連結されている。フロントブラケット10は、金属板(鋼板)のプレス加工で作られている。
リアブラケット40もフロントブラケット10と同様の構造を有している。リアブラケット40は、TAハウジング30に固定されている基部41と、基部41から上方へ延びており、電力変換器20の筐体後面20bに連結される支持部42で構成されている。フロントブラケット10と同様に、リアブラケット40も一枚の金属板で作られているが、説明の便宜上、基部41と支持部42に分ける。基部41は、ボルト54によってTAハウジング30の上面30aに固定されている。支持部42は、ボルト53によって筐体後面20bに連結されている。リアブラケット40の支持部42と電力変換器20との間には防振ブッシュ43が挟まれている。詳しくは後述するが、リアブラケット40は、車幅方向に並んだ4個のボルト(図2のボルト54)によってTAハウジング30に固定されており、車幅方向に並んだ2個の別のボルト(図2のボルト53)によって電力変換器20に連結されている。リアブラケット40は、金属板(鋼板)のプレス加工で作られている。リアブラケット40の詳細な形状は後に図6を参照しつつ説明する。
モータ3と動力分配機構6とデファレンシャルギア4は走行中に激しく振動する。また、エンジン98がTAハウジング30に連結されているため、エンジン98によってもTAハウジング30が激しく振動する。TAハウジング30の振動から電力変換器20を保護するため、電力変換器20は、TAハウジング30の上方に隙間SPを有して支持されている。また、電力変換器20とフロントブラケット10(リアブラケット40)の間に挟まれている防振ブッシュ13(防振ブッシュ43)も、電力変換器20が受ける振動の低減に貢献する。
ハイブリッド車100が前方衝突すると、電力変換器20は、その前方から障害物が衝突する場合がある。障害物が前方からぶつかることによって電力変換器20が受ける荷重を衝突荷重と称する。図2の矢印Wが衝突荷重を模式的に表している。電力変換器20が衝突荷重Wを受けた場合、その荷重はフロントブラケット10とリアブラケット40が分担して支える。フロントブラケット10は、ボルト51による締結箇所を通じて衝突荷重Wの一部を受ける。リアブラケット40は、ボルト53による締結箇所を通じて衝突荷重Wの残りを受ける。衝突荷重Wが大きいと、フロントブラケット10の支持部12、及び、リアブラケット40の支持部42は、基部との連結箇所を中心に後方へ回転する。図2から理解されるように、電力変換器20が後退するとともにリアブラケット40の支持部42が後方へ倒れると、電力変換器20の筐体後面20bの下端がリアブラケット40と当接する可能性がある。その場合、リアブラケット40への荷重点は、ボルト53による締結箇所から筐体後面20bの下端に移る。一方、電力変換器20が後退しても、フロントブラケット10への荷重点は、ボルト51による締結箇所である。フロントブラケット10への荷重点に比べてリアブラケットへの荷重点の位置が低くなると、リアブラケット40が受け持つ荷重負担が増える。実施例の車載構造では、リアブラケット40への荷重点が筐体後面20bの下端とならないように、筐体後面20bの下端よりも上方に、リアブラケットに向けて突出する突起が設けられている。図2において突起は防振ブッシュ43に隠れて見えない。
図3−図5を参照して、筐体後面20bに設けられた突起について説明する。図3は、実施例の車載構造2を説明するために電力変換器20やブラケット10、40を模式的に描いた平面図である。図4は、電力変換器20やブラケット10、40を模式的に描いた側面図である。図5は、衝突荷重Wを受けてフロント/リアブラケットの支持部12、42が後方に傾斜した様子を描いた模式図側面図である。図中の座標系は、XY平面を電力変換器20の底面と平行にした座標系である。なお、電力変換器20は前下がりに傾斜してTAハウジング30の上に支持されているので、X軸は水平方向を指していないことに留意されたい。ただし、電力変換器20の傾斜はわずかであるので、X軸の正方向を車両前方とし、Z軸の正方向を上方とする。図5には衝突荷重Wが示されているが、説明を簡単にするために、衝突荷重WはX軸に沿って電力変換器20に加えられるとする。また、支持部12、42は、TAハウジング30の上面30aに対して垂直に延びていると仮定する。
まず、リアブラケット40について捕捉する。先に述べたように、リアブラケット40は、車幅方向(図中のY方向)の2か所で電力変換器20の筐体後面20bに連結されており、連結箇所において、筐体後面20bとリアブラケット40の間には防振ブッシュ43が挟まれている。筐体後面20bに、2個の突起24が筐体後面20b設けられている。2個の突起24は、一対の防振ブッシュ43の内側に配置されている。夫々の突起24は、それぞれの防振ブッシュ43のすぐ内側に配置されている。一対の突起24はいずれも、リアブラケット40の支持部42に向かって延びている。別言すれば、突起24は、その先端面が、リアブラケット40の支持部42に対向している。一対の突起24は、前方からの衝突荷重Wによって電力変換器20が後退しつつリアブラケット40の支持部42が後方へ回転したときに、筐体後面20bの下端20dよりも先にリアブラケット40に当接するように、その大きさと位置が定められている。図5には、筐体後面20bの下端20dとリアブラケット40の支持部42との間に隙間が残されているが、突起24の先端が支持部42に当接している状態が示されている。
図5を参照しつつ、衝突荷重Wが両ブラケットにどのように分担されるのかを説明する。衝突荷重Wのうち、フロントブラケット10に加わる荷重分を分担荷重Waとし、リアブラケット40に加わる荷重分を分担荷重Wbとする。即ち、以下の(数1)が成立する。
Figure 2017087823
フロントブラケット10には、ボルト51を通じて分担荷重Waが作用する。分担荷重Waにより、フロントブラケット10の支持部12と基部11との連結箇所にモーメントMaが作用する。リアブラケット40には、突起24を通じて分担荷重Wbが作用する。分担荷重Wbにより、リアブラケット40の支持部42と基部41との連結箇所にモーメントMbが作用する。基部11の表面から分担荷重Waの作用点(ボルト51の位置)までの距離を符号Haで表す。また、基部41の表面から分担荷重Wbの作用点(突起24の位置)までの距離を符号Hbで表す。そうすると、支持部12と基部11との連結箇所に作用するモーメントMa、及び、支持部42と基部41との連結箇所に作用するモーメントMbは、次の(数2)で表される。
Figure 2017087823
図3―5では、説明を簡単にするために、傾斜前の支持部12、42は、TAハウジング30の上面30aに対して垂直に延びていると仮定する。衝突荷重Wによりフロントブラケット10の支持部12は角度Taだけ後方に傾斜し、リアブラケット40の支持部42は角度Tbだけ後方に傾斜する。フロントブラケット10の支持部12と基部11との連結箇所に作用するモーメントMaにより、支持部12の傾斜角度Taが生じ、モーメントMbにより支持部42の傾斜角度Tbが生じる。支持部12と基部11の連結箇所の曲げ剛性をKaで表し、支持部42と基部41の連結箇所の曲げ剛性をKbで表すと、モーメントMa、Mbと傾斜角度Ta、Tbと曲げ剛性Ka、Kbは、次の(数3)の関係を満たす。
Figure 2017087823
防振ブッシュ13、43が介在するので厳密に一致はしないが、支持部12の傾斜角度Taと支持部42の傾斜角度Tbは概ね一致する。すなわち、次の(数4)が成立する。
Figure 2017087823
(数2)から(数4)を用いると、分担荷重Waと分担荷重Wbの比は、次の(数5)で表される。
Figure 2017087823
分担荷重Waと分担荷重Wbは、合計の大きさが衝突荷重Wであり、その比が(数5)で与えられる。(数5)より、基部41の表面から部分荷重Fbの作用点までの距離Hbが小さくなるほど、リアブラケット40の分担荷重Wbが大きくなることがわかる。
先に述べたように、突起24が無い場合、電力変換器20が後退すると、筐体後面20bの下端20dが支持部42と当接し、そこが荷重点となる。図5より、突起24が、支持部42への荷重点の位置を、筐体後面20bの下端20dよりも高くする。このように、突起24が、衝突荷重Wのうち、リアブラケット40が負担する荷重分(分担荷重Wb)の増大を抑制する。
なお、(数5)は、支持部12の傾斜角度Taと支持部42の傾斜角度Tbが一致することを仮定した(数4)。しかし、Ta=Tbが成立せずとも、定性的に、基部41の表面から部分荷重Fbの作用点までの距離Hbが小さくなるほど、リアブラケット40の分担荷重Wbが大きくなる。これは、距離Hb、即ち、リアブラケットに加わるモーメントの腕が小さいほど、リアブラケット40の支持部42を後方へ曲げるのに大きな分担荷重Wbが必要となるからである。
(数5)より、突起24の位置は高い方が、分担荷重Wbの抑制に大きく貢献する。しかし、図3、図4に示すように、実施例の車載構造では、突起24は、側面視したときにボルト53と同じ位置に配置されている。別言すると、突起24は、支持部42と基部41の連結点からボルト51までの高さと同じ高さとなるように配置されている。このことは、突起24がリアブラケット40に当接する前と後で、基部41の表面からリアブラケット40への荷重点までの高さが変わらないことを意味する。荷重点までの高さは、リアブラケットに加わるモーメントの腕の長さに相当する。突起24がリアブラケット40に当接する前と当接後で、リアブラケットに加わるモーメントの腕の長さが変化しないので、フロントブラケットとリアブラケットの荷重負担割合が変化しない。突起24のリアブラケット40との当接前後で荷重負担割合がステップ状に変化するのは好ましくない。実施例の車載構造は、衝突荷重Wを受けた電力変換器20が後退している途中でフロントブラケット10とリアブラケット40の荷重分担比率を変えないという利点も提供する。
図6を参照してリアブラケット40の構造を補足する。図6は、斜め後方からみたリアブラケット40の周辺の斜視図である。リアブラケット40は、一枚の金属板で作られており、「基部41」と「支持部42」との名称は説明の便宜上のものである。基部41は4本のボルト54でTAハウジング30の上面30aに固定されている。また、支持部42は、2本に分かれており(支持部42a、支持部42b)、夫々がボルト53で筐体後面20bに連結されている。防振ブッシュ43のすぐ内側で、それぞれの支持部42a、42bに対向するように、一対の突起24が筐体後面20bに設けられている。支持部42の両側から基部41の周縁にわたってリブ45が設けられている。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例で説明したように、突起24は筐体後面20bのより高い箇所に設ける方が、リアブラケット40の分担荷重の増大を抑えられる。ただし、実施例で説明したように、突起24は、側面視したときにリアブラケット40と筐体後面20bとの締結箇所(ボルト53の位置)までの高さと同じ高さとなるように設けることも好適である。別言すれば、突起24は、側面視したときにリアブラケット40と筐体後面20bとの締結箇所(ボルト53)と重なるように配置することも好適である。
実施例の車載構造においては、筐体後面20bに設けた突起24にリアブラケット40が当接する必要があるため、リアブラケット40は電力変換器20の筐体後面20bに連結されている。フロントブラケット10には制約がないので、フロントブラケット10は、筐体前面20aではなく、筐体下面の前部、あるいは筐体側面の前部に連結されていてもよい。
実施例のTAハウジングが請求項の「モータハウジング」の一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:車載構造
3:モータ
6:動力分配機構
10:フロントブラケット
11、41:基部
12、42:支持部
13、43:防振ブッシュ
20:電力変換器
20a:筐体前面
20b:筐体後面
20c:筐体下面
20d:下端
21:パワーケーブル
24:突起
30:トランスアクスルハウジング(TAハウジング)
40:リアブラケット
51、52、53、54:ボルト
90:エンジンコンパートメント
98:エンジン
100:ハイブリッド車

Claims (1)

  1. 電源電力を走行用モータの駆動電力に変換する電力変換器の車載構造であり、
    車両の前部空間に配置されており、前記走行用モータを収容しているモータハウジングと、
    前記モータハウジングとの間に隙間を有して前記電力変換器を前記モータハウジングの上方に支持しているフロントブラケット及びリアブラケットと、
    を備えており、
    前記フロントブラケットは、下部が前記モータハウジングに固定されており、上部が前記電力変換器の筐体前部に連結されており、
    前記リアブラケットは、下部が前記モータハウジングに固定されており、上部が前記電力変換器の筐体後面に連結されており、
    前記電力変換器の前記筐体後面の下端よりも上方に、前記リアブラケットに向けて突出する突起が設けられていることを特徴とする車載構造。
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