JP2017087793A - 異常診断システム及び異常診断装置 - Google Patents

異常診断システム及び異常診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017087793A
JP2017087793A JP2015216547A JP2015216547A JP2017087793A JP 2017087793 A JP2017087793 A JP 2017087793A JP 2015216547 A JP2015216547 A JP 2015216547A JP 2015216547 A JP2015216547 A JP 2015216547A JP 2017087793 A JP2017087793 A JP 2017087793A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
ecu
abnormality
data
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015216547A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6489316B2 (ja
Inventor
辻 誠
Makoto Tsuji
誠 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015216547A priority Critical patent/JP6489316B2/ja
Publication of JP2017087793A publication Critical patent/JP2017087793A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6489316B2 publication Critical patent/JP6489316B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Debugging And Monitoring (AREA)
  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)

Abstract

【課題】車両機器を制御する制御部における情報処理の異常を診断できる異常診断システム及び異常診断装置を提供する。
【解決手段】異常診断システム1は、ECU7、8とECU9とテスター3を備える。ECU7、8は、状態が変化する監視対象であるスイッチ4、5が両方ともONである第1状態を検出して情報処理したデータD1、D2を出力する。ECU9は、データD1、D2を受信して情報処理したデータD3、D4に基づいて制御対象であるモーター6を制御する。テスター3は、ECU9の情報処理の異常を判定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、異常診断システム及び異常診断装置に関する。
例えば、特許文献1には、ダイアグテスターを用いて車両の故障を診断する技術が開示される。
特許第4812396号公報
しかし、特許文献1では、ワイヤーハーネスの断線等の物理的な故障を診断し、車両機器を制御するプログラムの異常を診断することができない。
本発明の課題は、車両機器を制御する制御部における情報処理の異常を診断できる異常診断システム及び異常診断装置を提供することにある。
本発明の異常診断システムは、
状態が変化する監視対象である車両機器の第1状態を検出して情報処理した検出情報を出力する監視部と、
検出情報を受信して情報処理した処理情報に基づいて車両機器とは異なる別の車両機器である制御対象を制御する制御部と、
制御部の情報処理の異常を判定する判定部と、
を備えることを特徴とする。
本発明の異常診断システムでは、判定部が制御部での情報処理の異常を判定するため、車両機器を制御する制御部における情報処理の異常を診断できる。
本発明の実施態様では、
判定部は、制御部が検出情報を正常に情報処理した場合の正常処理情報を有し、
判定部は、正常処理情報と制御部から読み出した処理情報に基づいて制御部の情報処理の異常を判定する。
これによれば、制御部が正常に情報処理した場合の正常処理情報を判定部が有する。この正常処理情報と制御部が実際に情報処理をした処理情報から制御部が実際にした情報処理に異常があるかを判定部は判定できる。
本発明の実施態様では、
処理情報は、第1状態を判定した判定情報を有し、
正常処理情報は、第1状態を判定した正常判定情報を有し、
判定部は、正常判定情報と制御部から読み出した判定情報に基づいて第1状態を判定した制御部の情報処理の異常を判定する。
これによれば、制御部が監視対象の第1状態を正常に判定した場合の情報処理の結果である正常判定情報を判定部が有する。この正常判定情報と制御部が監視対象の第1状態を実際に判定した結果である判定情報から制御部が実際にした情報処理に異常があるかを判定部は判定できる。
本発明の実施態様では、
処理情報は、制御対象を制御する制御情報を有し、
正常処理情報は、制御対象を制御する正常制御情報を有し、
判定部は、正常制御情報と制御部から読み出した制御情報に基づいて制御対象を制御する制御部の情報処理の異常を判定する。
これによれば、制御部が制御対象を正常に制御する場合の情報処理の結果である正常制御情報を判定部が有する。この正常制御情報と制御部が制御対象を実際に制御する制御情報から制御部が監視対象を実際に制御する情報処理に異常があるかを判定部は判定できる。
本発明の実施態様では、
判定部は、第1状態を監視部が正常に検出及び情報処理した場合の正常検出情報を有し、
判定部は、正常検出情報と監視部から読み出した検出情報に基づいて監視部の情報処理の異常を判定する。
これによれば、監視部が第1状態の監視対象を正常に検出及び情報処理した場合の結果である正常検出情報を判定部が有する。この正常検出情報と監視部が第1状態の監視対象を実際に制御した結果である検出情報から監視部が実際にした情報処理に異常があるかを判定部は判定できる。
本発明の実施態様では、
判定部は、正常検出情報を検出情報として制御部に出力する出力部を有する。
これによれば、監視部が監視対象の状態を正常に検出できない場合に、監視対象の第1状態を正常に検出した正常検出情報を判定部から制御部に出力することで、制御部に正常検出情報を情報処理させることができる。判定部は、その正常検出情報を受信した制御部の情報処理に異常があるかを判定でき、監視部に故障がある場合でも、判定部は制御部の情報処理の異常を診断できる。
また、本発明の異常診断装置は、
状態が変化する監視対象である車両機器の第1状態を検出して情報処理した検出情報を出力する監視部と、
検出情報を受信して情報処理した処理情報に基づいて車両機器とは異なる別の車両機器である制御対象を制御する制御部と、
を備える車両における機器の異常を診断する異常診断装置であって、
制御部の情報処理の異常を判定する判定部を備えることを特徴とする。
本発明は、車両における機器の異常を診断する異常診断装置として構成したものである(前述の発明は異常診断システムとして構成したものである)。前述の発明と同様に車両機器を制御する制御部における情報処理の異常を診断できる。
本発明の実施態様では、
判定部は、制御部が検出情報を正常に情報処理した場合の正常処理情報を有し、
判定部は、正常処理情報と制御部から読み出した処理情報に基づいて制御部の情報処理の異常を判定する。
これによれば、上述の異常診断システムと同様に制御部が実際にした情報処理に異常があるかを判定部が判定できる。
本発明の一例である異常診断システムの概略を示すブロック図。 スイッチの状態を検出する図1のECUの詳細を示すブロック図。 スイッチの状態を検出する図2とは異なるECUの詳細を示すブロック図。 モーターを制御する図1のECUの詳細を示すブロック図。 図1のテスターの詳細を示すブロック図。 図1のテスターのフラッシュROMに格納されたプログラムの処理の一例を示すフローチャート。 本発明の一例である異常診断システムの概略を示す図1とは異なるブロック図。 異常診断を行う図7のECUの詳細を示すブロック図。
図1に示すように本発明の一例の異常診断システム1は、車両2と、車両2に接続され、車両2機器の故障を診断するダイアグテスター(以下、「テスター3」とする。)を備える。
車両2には、スイッチ4、5、モーター6、及び各種電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)7、8、9が備わる。スイッチ4、5及びモーター6は、1つの信号のみを送信する導電ケーブルCにより一端がECU7、8、9に接続されるとともに、他端がアースEに接続される。一方、ECU7、8、9は、各ECU7、8、9に備わる図示しない通信回路を通じて、例えば、CAN等の車内通信線である多重通信バス10に接続され、ECU7、8、9の相互間でデータの送受信が可能となる。
スイッチ4、5は、導電ケーブルCの電路を開閉する車両2機器であり、人によりONとOFFが操作される操作スイッチである。
モーター6は、スイッチ4、5のONとOFFに応じて駆動・停止する車両2機器である。後述するようにモーター6は、スイッチ4、5の両者がともにONの状態である第1状態の場合に駆動し、それ以外の場合には駆動しない。
図2〜図4に示すようにECU7、8、9は、それぞれ共通してCPU7a、8a、9a、ROM7b、8b、9b、RAM7c、8c、9c及びフラッシュROM7d、8d、9dを備え、それらがバス7e、8e、9eで接続される。
CPU7a、8a、9aは、ROM7b、8b、9b、フラッシュROM7d、8d、9dに記録したプログラムを実行して各種の情報処理の制御をする。例えば、CPU7a、8a、9aは、ECU7、8、9相互間のデータ通信、各ECU7、8、9とテスター3との間のデータ通信を実行する。
ROM7b、8b、9bは、読み取り専用のメモリである。ROM7b、8b、9bには、対応するECU7、8、9が動作するための基本的なプログラム、パラメータ、データ等が記録されている。
RAM7c、8c、9cは、読み書きが可能なメモリであり、RAM7c、8c、9cは、CPU7a、8a、9aが情報処理を行う際の作業領域として機能する揮発性の記憶部である。
フラッシュROM7d、8d、9dは、記憶内容を書き換え可能な不揮発性のメモリである。各フラッシュROM7d、8d、9dには、各種のアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」とする。)及びアプリの内容を書き換えるためのファームウェア等が格納される。次に各ECU7、8、9について具体的に説明する。
図1に示すECU7は、スイッチ4の状態(ON又はOFF)を検出してスイッチ4の状態を示す情報をECU9に出力する主体である。図2に示すECU7のフラッシュROM7dには、主に次の3つのプログラムP1、P2、P3が格納される。プログラムP1は、スイッチ4の状態を検出して情報処理したデータD1(スイッチ4の状態がONかOFFかを示す情報)を取得してフラッシュROM7dに書き込む。プログラムP2は、フラッシュROM7dからデータD1を読み出してECU9に送信する。プログラムP3は、例えば、ECU7がECU9に送信した直近のデータD1をテスター3からの要求に応じてテスター3に送信する。ECU7は、スイッチ4の状態を定期的に検出して情報処理したデータD1を自身のフラッシュROM7dに書き込み、書き込んだデータD1をECU9に送信する。また、ECU7は、テスター3からの要求に応じてECU9に送信したデータD1をテスター3に送信する。
図3に示すECU8は、スイッチ5の状態(ON又はOFF)を検出してスイッチ5の状態を示す情報をECU9に出力する主体である。ECU8のフラッシュROM8dには、主に次の3つのプログラムP4、P5、P6が格納される。プログラムP4は、スイッチ5の状態を検出して情報処理したデータD2(スイッチ5の状態がONかOFFかを示す情報)を取得してフラッシュROM8dに書き込む。プログラムP5は、フラッシュROM8dからデータD2を読み出してECU9に送信する。プログラムP6は、例えば、ECU9に送信した直近のデータD2をテスター3からの要求に応じてテスター3に送信する。ECU8は、スイッチ5の状態を定期的に検出して情報処理したデータD2をフラッシュROM8dに書き込み、書き込んだデータD2をECU9に送信する。また、ECU8は、テスター3からの要求に応じてECU9に送信したデータD2をテスター3に送信する。
図4に示すECU9は、ECU7、8から出力されるデータD1、D2を受信して情報処理してモーター6を制御する主体である。ECU9のフラッシュROM9dには、主に次の3つのプログラムP7、P8、P9が格納される。プログラムP7は、ECU7からのデータD1及びECU8からのデータD2を情報処理してスイッチ4、5の状態を判定したデータD3を取得し、データD3をフラッシュROM9dに書き込む。ECU7、8からECU9に送信されるデータD1、D2の組み合わせは、次の4つのパターンとなる。パターン1が、スイッチ4、5の両方がONの状態を示すデータの組み合わせである。パターン2が、スイッチ4、5の両方がOFFの状態を示すデータの組み合わせである。パターン3が、スイッチ4がONの状態かつスイッチ5がOFFの状態を示すデータの組み合わせである。パターン4が、スイッチ4がOFFの状態かつスイッチ5がONの状態を示すデータの組み合わせである。プログラムP7では、ECU7、8から送信されるデータD1、D2が、上記のパターン1〜4のいずれに該当するかを判定して判定結果をデータD3としてフラッシュROM9dに格納する。プログラムP8は、データD3を情報処理してモーター6を制御するデータD4を取得し、データD4をフラッシュROM9dに書き込む。データD3が上記のパターン1(スイッチ4、5の両方がONの状態を示すデータの組み合わせ)ならば、モーター6を駆動させる制御情報をデータD4としてフラッシュROM9dに格納する。一方、データD3が上記のパターン2〜4ならば、モーター6を駆動させない制御情報をデータD4としてフラッシュROM9dに格納する。プログラムP9は、テスター3からの要求に応じてECU9が直近に取得したデータD3、D4をテスター3に送信する。ECU9は、ECU7、8から送信されるデータD1、D2を受信して情報処理したデータD3、D4をフラッシュROM9dに書き込み、データD4に基づいてモーター6を制御する。また、ECU9は、テスター3からの要求に応じてデータD3、D4をテスター3に送信する。
次に、図5に示すECU7、8、9からデータD1〜D4が送信されるテスター3の詳細を説明する。テスター3は、ECU7、8、9に繋がるワイヤーハーネスの断線、ECU7、8、9内の回路故障などの物理的な故障及びECU7、8、9のプログラムの異常などのソフト的な故障を診断する。テスター3は、各種の故障を診断する判定部として、CPU3a、ROM3b、RAM3c及びフラッシュROM3dを備え、それらがバス3eでI/Oポート11に接続される。I/Oポート11には、テスター3を多重通信バス10に接続して各ECU7、8、9とテスター3との間でデータの送受信を可能にするコネクタ12と、テスター3を操作する操作部13が接続される。
CPU3aは、ROM3b、フラッシュROM3dに記録したプログラムを実行して各種の情報処理の制御をする。例えば、CPU3aは、各ECU7、8、9とのデータ通信及びデータ通信から得られたデータD1〜D4に基づいて各ECU7、8、9におけるプログラムの故障等の診断を実行する。
ROM3bは、読み取り専用のメモリであり、テスター3が動作するための基本的なプログラム、パラメータ、データ等が記録されている。
RAM3cは、読み書きが可能なメモリであり、CPU3aが情報処理を行う際の作業領域として機能する揮発性の記憶部である。
フラッシュROM3dは、記憶内容を書き換え可能な不揮発性のメモリである。フラッシュROM3dには、後述する3つのプログラムP10、P11、P12及び各種データが主に格納される。各種データは、例えば、各ECU7、8、9のプログラムの故障を診断するために用いるデータd1〜d4である。データd1は、ECU7がON状態のスイッチ4を正常に検出及び情報処理した場合に取得するデータD1に対応する。データd2は、ECU8がON状態のスイッチ5を正常に検出及び情報処理した場合に取得するデータD2に対応する。データd3は、ECU9が、スイッチ4、5いずれもON状態を示すデータD1、D2を正常に受信及び情報処理した場合に取得するデータD3に対応する。データd4は、ECU9が、スイッチ4、5いずれもON状態と判定したデータD3を正常に情報処理した場合に取得するデータD4に対応する。
テスター3のフラッシュROM3dに格納されるプログラムP10は、ECU7、8、9に繋がるワイヤーハーネスの断線、ECU7、8、9内の回路故障等の物理的な故障を診断する周知のプログラムである。プログラムP11は、各ECU7、8、9におけるソフト的な故障を診断する。プログラムP12は、プログラムP11でECU7に異常を検出した場合にフラッシュROM3dからデータd1を読み出してECU9に送信する。また、プログラムP12は、プログラムP11でECU8に異常を検出した場合にフラッシュROM3dからデータd2を読み出してECU9に送信する。
次にテスター3のプログラムP11を実行して各ECU7、8、9におけるソフト的な故障を診断する方法を説明する。プログラムP11を実行するに際しては、図5に示すようにスイッチ4、5をともにONの状態にしておく。
例えば、ECU7におけるプログラムP1(スイッチ4を検出及び情報処理するプログラム)の異常を診断する場合を説明する。テスター3は、ON状態のスイッチ4をECU7が検出及び情報処理したデータD1をテスター3に送信するようにECU7に要求してECU7からデータD1を読み出す。そして、テスター3は、フラッシュROM3dからデータd1(ON状態のスイッチ4をECU7が正常に検出及び情報処理したデータ)を読み出し、両データD1、d1を比較してECU7の情報処理が異常かを判定する。
同様に、ECU8のプログラムP4(スイッチ5を検出及び情報処理するプログラム)の異常を診断する場合を説明する。テスター3は、ON状態のスイッチ5をECU8が検出及び情報処理したデータD2をテスター3に送信するようにECU8に要求してECU8からデータD2を読み出す。そして、テスター3は、フラッシュROM3dからデータd2(ON状態のスイッチ5をECU8が正常に検出及び情報処理したデータ)を読み出し、両データD2、d2を比較してECU8の情報処理が異常か判定する。
次に、ECU9のプログラムP7、P8(データD1、D2に基づきスイッチ4、5の状態を判定及びその判定結果からモーター6を制御するプログラム)の異常を診断する場合を説明する。テスター3は、両スイッチ4、5がON状態を示すデータD1、D2を受信して情報処理したデータD3、D4をテスター3に送信するようECU9に要求してECU9からデータD3、D4を読み出す。そして、テスター3は、フラッシュROM3dからデータd3(両スイッチ4、5がON状態を示すデータD1、D2をECU9が正常に受信及び情報処理したデータ)を読み出し、両データD3、d3を比較してECU9の情報処理が異常かを判定する。データD4、d4についても同様に比較してECU9の情報処理が異常か否かを判定する。
以上、異常診断システム1の主要な各部について説明した。各ECU7、8、9のフラッシュROM7d、8d、9dに格納されるアプリは、適宜、アップデート又はバージョンアップがされる。この際、フラッシュROM7d、8d、9dのファームウェアがアプリを書き換え、書き換えられたアプリにバグが発生する場合がある。例えば、ECU9のプログラムP7、P8にバグが発生し、ECU7、8から送信されるデータD1、D2をECU9で正常に情報処理できない場合がある。同様に、ECU7のプログラムP1にバグが発生してECU7がスイッチ4の状態を正常に検出できない場合がある。また、ECU8のプログラムP4にバグが発生してECU8がスイッチ5の状態を正常に検出できない場合がある。このような場合、車両2に異常を感じたユーザーが車両2をディーラーに持参し、ディーラー側でテスター3を使用してECU7、8、9のプログラムP1、P4、P7、P8(以下、「各種プログラム」とする。)の異常を診断する。
ユーザーが車両2の異常を訴えた時点では、異常の原因が物理的な故障なのか、ECU7、8、9の各種プログラムの故障なのかが不明であり、ディーラー側では車両2の異常の原因を切り分ける必要がある。そこで、例えば、ディーラー側で最初に物理的な故障について診断をし、物理的な故障がない場合にECU7、8、9の各種プログラムの異常を診断する。物理的な故障を診断する場合は、テスター3で周知のプログラムP10を実行することで車両2の物理的な故障の診断をする。この物理的な診断で、故障が検出されない場合に、ECU7、8、9の各種プログラムの故障の診断をする。以下、図6のフローチャートを参照してテスター3におけるプログラムP11、P12の処理を説明する。
ECU7、8、9の各種プログラムの異常を診断する際は、図5に示すように両スイッチ4、5を予めONの状態にする。スイッチ4がON状態になると、ECU7は、スイッチ4のON状態を検出して情報処理したデータD1をECU9に送信する。同様に、スイッチ5がON状態になると、ECU8は、スイッチ5のON状態を検出して情報処理したデータD2をECU9に送信する。データD1、D2を受信するECU9は、例えば、プログラムP7にバグが生じると、受信したデータD1、D2を正常に情報処理できない。この場合、ECU9は、受信したデータD1、D2を、例えば、スイッチ4、5が両方ともOFF状態であると判定したデータD3を取得する。ECU9は、正常なプログラムP8によりデータD3を正常に情報処理して取得したデータD4に基づきモーター6を制御する。すると、スイッチ4、5がいずれもON状態である第1状態であるにも関わらず、モーター6が駆動しない。
このような場合、例えば、ディーラー側でテスター3の操作部13を操作し、ECU7、8、9の各種プログラムの異常の診断を実行すると、テスター3は、図6に示すS1〜S10の処理を実行する。S1においてテスター3は、図5に示すECU7からデータD1を読み出し、テスター3のフラッシュROM3dに格納されるデータd1と比較し、ECU7の情報処理が正常かを判定する。データD1、d1が不一致の場合には(図6のS1:No)、ECU7のプログラムP1(スイッチ4の状態を検出する処理)に異常があるとし(S2)、テスター3からデータd1をECU9に送信し(S3)、S4に進む。S1でデータD1、d1が一致する場合には(S1:Yes)、S4に進む。
S4においてテスター3は、図5に示すECU8からデータD2を読み出し、フラッシュROM3dに格納されるデータd2と比較し、ECU8の情報処理が正常かを判定する。データD2、d2が不一致の場合には(図6のS4:No)、ECU8のプログラムP4(スイッチ5の状態を検出する処理)に異常があるとし(S5)、テスター3からデータd2をECU9に送信し(S6)、S7に進む。S4でデータD2、d2が一致する場合には(S4:Yes)、S7に進む。
S7においてテスター3は、図5に示すECU9からデータD3を読み出し、フラッシュROM3dに格納されるデータd3と比較し、ECU9の情報処理(スイッチ4、5の状態を判定する処理)が正常かを判定する。データD3、d3が不一致の場合には(図6のS7:No)、ECU9のプログラムP7(スイッチ4、5の状態を判定する処理)に異常があるとし(S8)、S9に進む。S7でデータD3、d3が一致する場合には(S7:Yes)、S9に進む。
S9においてテスター3は、図5に示すECU9からデータD4を読み出し、フラッシュROM3dに格納されるデータd4と比較し、ECU9の情報処理(モーター6を制御する処理)が正常かを判定する。データD4、d4が不一致の場合には(図6のS9:No)、ECU9のプログラムP8(モーター6を制御する処理)に異常があるとし(S10)、処理を終える。S9でデータD4、d4が一致する場合には(S9:Yes)、処理を終える。
図6の一連の処理が終了すると、例えば、テスター3の図示しない表示部に各種プログラムについての診断結果が出力され、診断が終了する。上記の場合では、図5に示すECU7、8からのデータD1、D2を受信して情報処理するECU9のプログラムP7にバグがあり、図6のS7でデータD3、d3が不一致となり、S8でプログラムP7に異常があると診断される。同様に図5に示すECU7のプログラムP1に異常がある場合には図6のS2で、図5に示すECU8のプログラムP4の異常がある場合には図6のS5で、図5に示すECU9のプログラムP8に異常がある場合には図6のS10で異常が検出される。
以上のように図5に示す異常診断システム1では、テスター3で各ECU7、8、9の情報処理の異常を診断できる。テスター3は、各ECU7、8、9の情報処理を正常にした場合のデータd1〜d4を有する。よって、テスター3は、各ECU7、8、9が情報処理したデータD1〜D4を読み出し、データd1〜d4と比較することで、各ECU7、8、9の情報処理の異常を判定できる。
図6のS2に示すようにECU7の情報処理に異常を検出すると、図5に示すテスター3は、スイッチ4がONの状態を示すデータd1をECU9に送信する(図6のS3)。また、図6のS5に示すようにECU8の情報処理に異常を検出すると、図5に示すテスター3は、スイッチ5がONの状態を示すデータd1をECU9に送信する(図6のS6)。よって、図5に示すECU9は、スイッチ4、5がONの状態を示すデータd1、d2を受信して情報処理するため、テスター3は、図6のS7、S9の処理でECU9の情報処理が異常かを診断できる。
上記の説明では、異常診断システム1として、テスター3とECU7、8、9を備える例を説明した。図7に示すように異常診断システム101として、テスター3に代えてテスター3と同様の機能を果たすECU102を追加してもよい。以下の説明においては、上記と同じ構成は同じ符号を付して説明を省略し、特有の構成について説明する。
車両2に備わるECU102は、多重通信バス10に接続され、各ECU7、8、9との間でデータの送受信が可能となる。ECU102は、各ECU7、8、9内の回路故障などの物理的な故障及び各ECU7、8、9のプログラムの異常などのソフト的な故障を診断する。ECU102は、図8に示すようにCPU3a、ROM3b、RAM3c及びフラッシュROM3dを備える。CPU3aは、フラッシュROM3dに記録したプログラムP11、P12を実行して図6に示す処理により、ECU7、8、9の各種プログラムの故障の診断をする。各種プログラムの異常を検出した場合は、例えば、図示しない車両2内のディスプレイに診断結果を表示する。これにより、テスター3を使用せずに各ECU7、8、9の各種プログラムの異常を診断できる。
以上、本発明の実施の態様を説明したが、本発明はその具体的な記載に限定されることなく、例示した構成、処理等を技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせて実施することも可能であるし、またある要素、処理を周知の形態に置き換えて実施することもできる。
上記の説明では、図5に示すようにスイッチ4、5の状態を検出するECU7、8及びスイッチ4、5の状態に応じてモーター6を制御するECU9を例示した。ECU7、8は、スイッチ4、5のようにONとOFFの2つの状態を検出する車両機器以外にも所定の物理量を検出する車両機器を監視対象としてもよい。ECU9は、モーター6を制御するものに限らず、ECU7、8での検出結果に応じて制御する車両2機器であればよい。ECU7、8が状態を監視する監視対象として2つのスイッチ4、5を例示したが、ECU7が2つのスイッチ4、5を監視してもよい。また、スイッチの数を3つ以上又は1つにしてもよい。この場合、スイッチの数に対応させてスイッチを監視するECUを追加してもよい。
上記の説明では、テスター3又は図8に示すECU102のフラッシュROM3dに各ECU7、8が正常に情報処理したデータd1〜d4を格納する例を例示した。データd1、d2としては、各ECU7、8に格納されたデータD1、D2をテスター3又はECU102が読み出してデータd1、d2としてもよい。この場合、ECU7、8におけるプログラムP1、P4の異常は診断できない。また、データD1〜D4をフラッシュROM7d、8d、9dに書き込む例を説明したが、RAM7c、8c、9dに書き込んでもよい。
1 異常診断システム 2 車両
3 テスター(異常診断装置) 4 スイッチ(監視対象)
5 スイッチ(監視対象) 6 モーター(制御対象)
7 ECU(監視部) 8 ECU(監視部)
9 ECU(制御部)

Claims (8)

  1. 状態が変化する監視対象である車両機器の第1状態を検出して情報処理した検出情報を出力する監視部と、
    前記検出情報を受信して情報処理した処理情報に基づいて前記車両機器とは異なる別の車両機器である制御対象を制御する制御部と、
    前記制御部の情報処理の異常を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする異常診断システム。
  2. 前記判定部は、前記制御部が前記検出情報を正常に情報処理した場合の正常処理情報を有し、
    前記判定部は、前記正常処理情報と前記制御部から読み出した前記処理情報に基づいて前記制御部の情報処理の異常を判定する請求項1に記載の異常診断システム。
  3. 前記処理情報は、前記第1状態を判定した判定情報を有し、
    前記正常処理情報は、前記第1状態を判定した正常判定情報を有し、
    前記判定部は、前記正常判定情報と前記制御部から読み出した前記判定情報に基づいて前記第1状態を判定した前記制御部の情報処理の異常を判定する請求項2に記載の異常診断システム。
  4. 前記処理情報は、前記制御対象を制御する制御情報を有し、
    前記正常処理情報は、前記制御対象を制御する正常制御情報を有し、
    前記判定部は、前記正常制御情報と前記制御部から読み出した前記制御情報に基づいて前記制御対象を制御する前記制御部の情報処理の異常を判定する請求項2又は3に記載の異常診断システム。
  5. 前記判定部は、前記第1状態を前記監視部が正常に検出及び情報処理した場合の正常検出情報を有し、
    前記判定部は、前記正常検出情報と前記監視部から読み出した前記検出情報に基づいて前記監視部の情報処理の異常を判定する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の異常診断システム。
  6. 前記判定部は、前記正常検出情報を前記検出情報として前記制御部に出力する出力部を有する請求項5に記載の異常診断システム。
  7. 状態が変化する監視対象である車両機器の第1状態を検出して情報処理した検出情報を出力する監視部と、
    前記検出情報を受信して情報処理した処理情報に基づいて前記車両機器とは異なる別の車両機器である制御対象を制御する制御部と、
    を備える車両における機器の異常を診断する異常診断装置であって、
    前記制御部の情報処理の異常を判定する判定部を備えることを特徴とする異常診断装置。
  8. 前記判定部は、前記制御部が前記検出情報を正常に情報処理した場合の正常処理情報を有し、
    前記判定部は、前記正常処理情報と前記制御部から読み出した前記処理情報に基づいて前記制御部の情報処理の異常を判定する請求項7に記載の異常診断装置。
JP2015216547A 2015-11-04 2015-11-04 異常診断システム及び異常診断装置 Expired - Fee Related JP6489316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015216547A JP6489316B2 (ja) 2015-11-04 2015-11-04 異常診断システム及び異常診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015216547A JP6489316B2 (ja) 2015-11-04 2015-11-04 異常診断システム及び異常診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017087793A true JP2017087793A (ja) 2017-05-25
JP6489316B2 JP6489316B2 (ja) 2019-03-27

Family

ID=58770128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015216547A Expired - Fee Related JP6489316B2 (ja) 2015-11-04 2015-11-04 異常診断システム及び異常診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6489316B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002091545A (ja) * 2000-09-19 2002-03-29 Mitsubishi Motors Corp 車両用電子制御系の故障診断装置
JP2007118701A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Fujitsu Ten Ltd 異常検出処理装置および異常検出処理方法
WO2015083251A1 (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 三菱電機株式会社 監視装置、制御システム及び監視プログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002091545A (ja) * 2000-09-19 2002-03-29 Mitsubishi Motors Corp 車両用電子制御系の故障診断装置
JP2007118701A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Fujitsu Ten Ltd 異常検出処理装置および異常検出処理方法
WO2015083251A1 (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 三菱電機株式会社 監視装置、制御システム及び監視プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6489316B2 (ja) 2019-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107077407A (zh) 车辆控制装置
US10007570B2 (en) Monitoring unit, control system, and computer readable medium
KR20160071681A (ko) 전자제어장치의 업데이트 시스템 및 그 방법
CN110809755A (zh) 电子控制系统
US11820444B2 (en) Control device for vehicle-mounted equipment
JP2001123874A (ja) 電子制御装置のプログラム書換システム及びメモリ書換装置
JP7347380B2 (ja) 処理装置、通信システム、及び処理装置用プログラム
JP6489316B2 (ja) 異常診断システム及び異常診断装置
JP2003172199A (ja) 車両用電子制御装置のプログラム書き換えシステム
JP2007028411A (ja) ネットワーク診断装置及びネットワーク診断方法
JP2019109746A (ja) 自動車用電子制御装置
CN110719854B (zh) 用于调试空调系统的方法、计算机可读存储介质和空调系统
JP2020173137A (ja) ハーネス故障診断装置及びハーネス故障診断方法
US10083138B2 (en) Controller, bus circuit, control method, and recording medium
JP7081462B2 (ja) 車両電子制御装置及び診断システム
JP7211036B2 (ja) 車両電子制御装置及び診断システム
JP2020142642A (ja) 電子制御装置及び検査システム
CN111602093A (zh) 诊断单元
JP2008310536A (ja) 安全リモートi/oターミナル
JP6396510B2 (ja) 車両外部電子ユニットによる自動車両の機能の遠隔制御のための方法及び自動車両
JP2012126230A (ja) 電子制御装置のプログラム書換えシステム
CN117400301B (zh) 机器人的检测方法、装置和非易失性存储介质
US20230398955A1 (en) In-vehicle use control system
JP2019087118A (ja) 車載制御装置
JP2007181061A (ja) 電子制御装置、canシステム、及び、canシステムの故障診断方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6489316

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees