JP2017087274A - コラム裏当金 - Google Patents

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興蔵 松茂良
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Abstract

【課題】溶接工の負担軽減および溶接の作業効率を向上させることができるコラム裏当金を提供すること。
【解決手段】 帯鋼材をL形に折り曲げて形成された幅方向に延びる優角部および劣角部を有するL形の湾曲コーナー部を備え、
前記湾曲コーナー部は、前記優角部から前記幅方向と直交する外方へ突出して形成された突片を有することを特徴とするコラム裏当金。
【選択図】図3

Description

本発明は、建築物のコラム(鉄骨柱)の他部材との溶接時に用いられるコラム裏当金に関する。
ビルや大型商業施設といった建築物のコラムとして、一般に、角パイプ形の鋼管が用いられており、2本のコラム同士を長手方向に連結する場合、コラム間には連結強度を高める仕口が設けられる。
この仕口を各コラムと溶接して連結するために、一般に、予め各コラムの端部に平板材を溶接してフランジ継手部付きコラムが作製される。この際、まず、帯鋼材を矩形に折り曲げて形成したコラム裏当金をコラムの開口端部に嵌め込み、コラム裏当金をコラムの開口端部よりも所定寸法突出させた状態で仮付けする。この所定寸法は、社団法人日本鋼構造協会の「溶接開先標準(JSS I 03)」に記載の開先形状に応じて定められたルート間隔の標準値とされる。
仮付けの際、予めコラム裏当金の表面(外周面)に位置合わせのためのケガキが行われており、ケガキ線の位置までコラム裏当金をコラムの開口端部に嵌め込み、治具を用いてこの状態を保持する間に仮付けが行われる。
その後、コラム裏当金の外部に突出した端部に平板材を当接させると、コラムの開口端部と平板材との間に前記所定寸法の隙間が形成されるため、コラムの開口端部とコラム裏当金と平板材とで囲まれたスペースに溶接肉を盛り付けて本溶接する。このとき、コラム裏当金によって溶接肉がコラム内に回り込むことが防止されると共に、コラムと平板材とを直接溶接する場合よりも溶接体積が増加し溶接強度が増加する。
しかしながら、ケガキや位置合わせの作業は煩雑であり、仮付けの際に位置ずれする場合もあることから、コラム裏当金のケガキが行われる表面に複数の突起を設け、この突起をコラムの開口端部に引っ掛けるようにしてコラム裏当金を嵌め込むことにより、ケガキ(位置決め)を不要とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−226498号公報
しかしながら、コラムおよびコラム裏当金は帯鋼材を折り曲げて形成されていることから、これらのコーナー部は湾曲している。そのため、コラムの湾曲コーナー部の劣角部(内側部分)と、コラムの開口端部に嵌め込まれたコラム裏当金の湾曲コーナー部の優角部(外側部分)との間には、1〜数mmの隙間が形成される。
したがって、これら従来のコラム裏当金を用いて本溶接を行う場合、コラムの湾曲コーナー部とコラム裏当金の湾曲コーナー部との間の前記隙間に溶接肉が流れ込まないように、コラムのコーナー部とコラム裏当金のコーナー部とを密着させる作業が必要であった。そのため、湾曲コーナー部の溶接は溶接工の負担を大きくしかつ作業効率を低下させるものであった。
また、フランジ継手部付きコラム同士を連結する際も前記と同様に、短い仕口用コラムの両側の開口端部にコラム裏当金を所定寸法突出した状態で仮付けし、一対のコラム裏当金が仮付けされた仕口用コラムを2本のフランジ継手部付きコラムの間に配置し本溶接して仕口構造を形成する。そのため、前記と同様に、仕口用コラムの湾曲コーナー部とコラム裏当金の湾曲コーナー部との間の隙間に溶接肉が流れ込まないようにこれらを密着させる作業が必要であり、溶接工の負担を大きくしかつ作業効率を低下させる。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、溶接工の負担軽減および溶接の作業効率を向上させることができるコラム裏当金を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、帯鋼材をL形に折り曲げて形成された幅方向に延びる優角部および劣角部を有する湾曲コーナー部を備え、
前記湾曲コーナー部は、前記優角部から前記幅方向と直交する外方へ突出して形成された突片を有するコラム裏当金が提供される。
本発明のコラム裏当金は、湾曲コーナー部の優角部に突片が設けられている。これにより、コラムの開口端部にコラム裏当金を嵌め込むと、コラムの湾曲コーナー部に突片が引っ掛かってコラム裏当金が位置決めされると共に、コラムの湾曲コーナー部とコラム裏当金の湾曲コーナー部との間の隙間が突片によって覆われる。
したがって、フランジ継手部付きコラムを製作する際、コラム裏当金を位置決めするための作業が不要となる。さらに、コラムの開口端部とコラム裏当金と平板材とで囲まれたスペースに溶接肉を盛り付けて溶接する際、コラムの湾曲コーナー部とコラム裏当金の湾曲コーナー部との間の隙間に溶接肉が流れ込まないため、この隙間に溶接肉が流れ込まないよう溶接工が従来取っていた煩雑な作業が不要となる。
この結果、溶接工の負担軽減および溶接の作業効率が向上する。
本発明のコラム裏当金の実施形態1を示す正面図である。 実施形態1のコラム裏当金を示す平面図である。 実施形態1のコラム裏当金を用いてフランジ継手部付きコラムを製作する分解斜視図である。 実施形態1のコラム裏当金をコラムに嵌め入れた状態を示す要部斜視図である。 実施形態1のコラム裏当金をコラムに嵌め入れた状態を示す一部断面平面図である。 実施形態1のフランジ継手部付きコラムにおける図5のA−A線対応部分の断面図である。 実施形態1のフランジ継手部付きコラムにおける図5のB−B線対応部分の断面図である。 フランジ継手部付きコラムの使用例を示す説明図である。 実施形態2のコラム裏当金を2つ並べた状態を示す平面図である。 実施形態3のコラム裏当金を4つ並べた状態を示す平面図である。 実施形態4のフランジ継手部付きコラムにおける図5のA−A線対応部分の断面図である。 実施形態4のフランジ継手部付きコラムにおける図5のB−B線対応部分の断面図である。
本発明のコラム裏当金は、帯鋼材をL形に折り曲げて形成された幅方向に延びる優角部および劣角部を有するL形の湾曲コーナー部を備え、
前記湾曲コーナー部は、前記優角部から前記幅方向と直交する外方へ突出して形成された突片を有する。
本発明のコラム裏当金は、次のように構成されてもよい。
(1)4つの前記湾曲コーナー部を有し、かつ全体形状が矩形に折り曲げ形成されてなるのもよい。
このようにすれば、1個のコラム裏当金を用いてフランジ継手部付きコラムを製作することができる。
(2)2つの前記湾曲コーナー部を有し、かつ全体形状がU形に折り曲げ形成されてなるのもよい。
このようにすれば、2個のコラム裏当金を用いてフランジ継手部付きコラムを製作することができる。
(3)1つの前記湾曲コーナー部を有し、かつ全体形状がL形に折り曲げ形成されてなるのもよい。
このようにすれば、4個のコラム裏当金を用いてフランジ継手部付きコラムを製作することができる。
(4)前記湾曲コーナー部は、前記優角部の一部が減肉して前記優角部の幅方向の一端面から前記突片の基端部まで延びる凹部を有してもよい。
優角部に突片および凹部を有するコラム裏当金は、湾曲コーナー部の優角部の一端面を幅方向にプレスすることによって製造することができ、コラム裏当金の大量生産に適している。
以下、図面を参照しながら本発明のコラム裏当金の実施形態について詳説する。
(実施形態1)
図1は本発明のコラム裏当金の実施形態1を示す正面図であり、図2は実施形態1のコラム裏当金を示す平面図である。また、図3は実施形態1のコラム裏当金を用いてフランジ継手部付きコラムを製作する分解斜視図であり、図4は実施形態1のコラム裏当金をコラムに嵌め入れた状態を示す要部斜視図であり、図5は実施形態1のコラム裏当金をコラムに嵌め入れた状態を示す一部断面平面図である。
本発明に係るコラム裏当金は、帯鋼材を90°のL形に折り曲げて形成された湾曲コーナー部を少なくとも1つ備えるものであり、実施形態1では、L形の湾曲コーナー部2を4つ備えたコラム裏当金1を例示している。
実施形態1のコラム裏当金1は、帯鋼材からなり、全体形状が環状矩形であり、L形に湾曲した4つの湾曲コーナー部2を有する。
各湾曲コーナー部2は、幅方向(矢印A方向)に延びる外側の優角部2aおよび内側の劣角部2bを有する。なお、コラム裏当金1の幅方向は、材料となる帯鋼材の幅方向に相当する。
ここで、「優角部」とはコラム裏当金1の湾曲コーナー部2における90°より大きい角度で折れ曲がった外面部分を指し、「劣角部」とはコラム裏当金1の湾曲コーナー部2における90°の角度で折れ曲がった内面部分を指す。
また、各湾曲コーナー部2は、優角部2aから幅方向(矢印A方向)と直交する外方へ突出して形成された略半円形の突片2a1と、優角部2aの一部が減肉して優角部2aの幅方向(矢印A方向)の一端面2cから突片2a1の基端部(根元)まで延びる凹部2a2とを有する。
図3〜5に示すように、コラム裏当金1は、コラム30の開口端部30aに平板材40を溶接してフランジ継手部付きコラム130(図6〜8参照)を製作する際に、コラム30の開口端部30aにほぼ隙間無く嵌め入れられる。そのため、コラム裏当金1の外形サイズは、コラム30の開口端部30aの開口サイズより僅かに小さいサイズとされる。
コラム裏当金1の材質は、コラム30と同じ材質が好ましいが、これに限定されるものではない。
また、コラム裏当金1において、幅W0および厚さTは特に限定されるものではなく、使用するコラム30の開口端部の形状(テーパー面の有無)や板厚等にも依るが、幅W0としては、20〜50mm程度であり、厚さTとしては5〜15mm程度である。
一方、突片2a1および凹部2a2の幅方向の合計寸法W1は、建築工事標準仕様書JASS6鉄骨工事(日本建築学会)の「溶接開先標準(JSS I 03)」の開先形状に応じて定められたルート間隔の標準値に設定される。この合計寸法W1は、フランジ継手部付きコラム130(図6参照)におけるコラム30の開口端部30aと平板材40との間に形成される隙間の寸法となる。
実施形態1の場合、レ形開先の完全溶込み溶接を行えるよう、開口端部30aの外面側にテーパー面30a1が形成されたコラム30を用いる場合を例示しており、この場合、前記合計寸法W1はレ形開先のルート間隔の標準値6〜9mmに設定される。このとき、コラム裏当金1において、突片2a1の幅方向の寸法(厚さ)W2としては0.5〜3mmに設定され、凹部2a2の幅方向の寸法(深さ)W3としては4〜8mmに設定される。
このコラム裏当金1は、まず、帯鋼材をL形に4箇所折り曲げて全体形状を矩形に形成して半製品を製作する。次いで、その半製品をプレス機の下型にセットし、上型にて4つの優角部2aの一端面2cをプレスすることにより突片2a1が形成される。これと同時に、優角部2aの一部が減肉してなる凹部2a2も形成される。
優角部2aの外面よりも外方へ突出した突片2a1の突出寸法P(図2参照)は、コラム30の開口端部30aに嵌め入れられたコラム裏当金1の突片2a1が、コラム裏当金1の湾曲した優角部2aとコラム30の湾曲した劣角部30bとの間の隙間S(図5参照)を覆い隠すことができる寸法であればよい。具体的には、使用するコラム30のサイズにも依るが、前記突出寸法Pは、例えば、2〜6mm程度に設定される。
図6は実施形態1のフランジ継手部付きコラムにおける図5のA−A線対応部分の断面図であり、図7は実施形態1のフランジ継手部付きコラムにおける図5のB−B線対応部分の断面図である。
このコラム裏当金1を用いたフランジ継手部付きコラム130の製作は、まず、コラム30の一方の開口端部30aに、各凹部2a2が外部へ露出するようにしてコラム裏当金1を挿入し、各突片2a1が開口端部30aに当接するまで嵌め入れる(図3〜5参照)。
これにより、コラム裏当金1がコラム30から前記レ形開先のルート間隔の標準値(=合計寸法W1)で突出するよう位置決めされる。また、コラム裏当金1の湾曲した各優角部2aとコラム30の湾曲した各劣角部30bとの間の隙間Sが、コラム裏当金1の各突片2a1によって覆い隠される。なお、この隙間Sの幅は、コラム30のサイズにも依るが、例えば、0〜3mm程度である。
続いて、コラム30の中心と平板材40の中心が一致するようにコラム裏当金1の一端面2cに平板材40を載置し、コラム30のテーパー面30a1とコラム裏当金1と平板材40とで囲まれたスペースであるレ形開先に完全溶込み溶接を行って、レ形開先の周囲360°に溶接肉50を盛り込む。このとき、コラム裏当金1の各突片2a1がコラム30の開口端部30aに当接していることにより、コラム裏当金1上の平板材40がコラム30に対して直角に溶接される。
なお、コラム30を横に倒した状態で作業する場合は、コラム裏当金1がコラム30から脱落しないよう、コラム裏当金1の底部とコラム30の内側とが接する部分を仮付けしておけばよい。
このようにして、コラム30の他方の開口端部側にもコラム裏当金を用いて平板材を溶接することにより、両端にフランジ継手部を有するフランジ継手部付きコラム130が製作される。
溶接の際、コラム裏当金1の湾曲した各優角部2aとコラム30の湾曲した各劣角部30bとの間の隙間Sがコラム裏当金1の各突片2a1によって覆い隠されているため、それらの隙間Sに溶接肉が流れ込まないよう溶接工が従来行っていた作業が不要となる。また、コラム裏当金1の各優角部2aにおいて、凹部2a2にも溶接肉が入り込むため、凹部2a2の箇所で溶接強度が低下することはない。
なお、図6では突片2a1が図示されているが、実際は、突片2a1は溶融して溶接肉50と一体化している。
図8はフランジ継手部付きコラムの使用例を示す説明図である。
このように製作された2本のフランジ継手部付きコラム130は、図8に示すように、予め作製された仕口60を介して連結される。
この仕口60は、仕口用コラム60bの両側の開口端部に、フランジ継手部付きコラム130の作製で用いた本発明のコラム裏当金を嵌め込み、必要によって仮付けすることにより作製される。このとき、仕口用コラム60bのコーナー部とコラム裏当金のコーナー部との間の隙間が、コラム裏当金の突片によって覆い隠される。
仕口60の一端側のコラム裏当金を一方のフランジ継手部付きコラム130のフランジ(平板材40)に当接させて全周を溶接し、仕口用コラム60bの開口端部とコラム裏当金と平板材40とで囲まれたスペースに溶接肉を盛り込む。このときも、仕口用コラム60bのコーナー部とコラム裏当金のコーナー部との間の隙間はコラム裏当金の突片によって覆い隠されているため、その隙間に溶接肉が流れ込むことはない。
これと同様にして、仕口60の他端側のコラム裏当金を他方のフランジ継手部付きコラム130のフランジ(平板材40)に当接させて全周を溶接する。
このようにして、2本のフランジ継手部付きコラム130が仕口60を介して連結される。なお、仕口60および一対のフランジ継手部付きコラム130の平板材40に、図示しない梁を連結するためのH形鋼からなる梁連結部材70が1つ以上溶接されてもよい。この梁連結部材70は図示しない複数のボルト挿通用孔を有している。
(実施形態2)
実施形態2のコラム裏当金101は、2つのL形の湾曲コーナー部102を有し、かつ全体形状がU形に折り曲げ形成されてなる。すなわち、実施形態2のコラム裏当金101は、実施形態1のコラム裏当金1を2分割した形状である。
湾曲コーナー部102に優角部102aと劣角部102bを有する実施形態2のコラム裏当金101は、U形に折り曲げた帯鋼材をプレス成形機の下型にセットし、U形帯鋼材の2つの湾曲コーナー部102の優角部102aを上型にてプレスして突片102a1および凹部102a2を形成することにより製造できる。
(実施形態3)
実施形態3のコラム裏当金201は、1つのL形の湾曲コーナー部202を有し、かつ全体形状がL形に折り曲げ形成されてなる。すなわち、実施形態3のコラム裏当金201は、実施形態1のコラム裏当金を4分割した形状である。
湾曲コーナー部202に優角部202aと劣角部202bを有する実施形態3のコラム裏当金201は、L形に折り曲げた帯鋼材をプレス成形機の下型にセットし、L形帯鋼材の1つの湾曲コーナー部202の優角部202aを上型にてプレスして突片202a1および凹部202a2を形成することにより製造できる。
(実施形態4)
図11は実施形態4のフランジ継手部付きコラムにおける図5のA−A線対応部分の断面図であり、図12は実施形態4のフランジ継手部付きコラムにおける図5のB−B線対応部分の断面図である。なお、図11および12において、図6および7中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態1では、テーパー面部30a1が形成された開口端部30aを有するコラム30にコラム裏当金1を用いた場合(図6参照)を例示したが、図11および12に示すように、テーパー面部が形成されていない開口端部30xaを有するコラム30xにコラム裏当金103を用いることもできる。このコラム裏当金103の基本形状は、実施形態1、2または3と同じである。
この場合、コラム30xの開口端部30xaの端面が板厚方向と平行であるため、実施形態1のようにコラム30のテーパー面部30a1と平板材40との間の隙間が外へ向かって広がらず一定である。
このような場合、コラム裏当金301において、突片302a1および凹部302a2の幅方向の合計寸法W1は、建築工事標準仕様書JASS6鉄骨工事(日本建築学会)の「溶接開先標準(JSS I 03)」のI形開先に応じて定められたルート間隔の標準値に設定される。すなわち、この標準値はコラム30xの板厚T0と同じであるため、実施形態4のコラム裏当金301の前記合計寸法W1は板厚T0と同じ寸法に設定される。なお、コラムのサイズにも依るが、コラム30xの板厚T0は、一般に、6〜50mmである。
実施形態4の場合、突片302a1および凹部302a2の幅方向の合計寸法W1を実施形態1〜3よりも大きくして、コラム30xの開口端部30xaと平板材40との間の隙間寸法(=合計寸法W1)を大きくすることにより、I形開先の完全溶込み溶接であっても溶接肉50の体積が十分得られ、必要とする溶接強度が確保される。
なお、図11では突片302a1が図示されているが、実際は、突片302a1は溶融して溶接肉50と一体化している。
(その他の実施形態)
本発明のコラム裏当金は、プレス成形以外の方法で製造されてもよく、この場合、湾曲コーナー部の凹部は省略されてもよい。例えば、帯鋼材をL形に折り曲げて形成した湾曲コーナー部に突片を溶接、接着等の方法によって接合してもよい。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1、101、201、301 コラム裏当金
2、102、202 湾曲コーナー部
2a、102a、202a 優角部
2a1、102a1、202a1、302a1 突片
2a2、102a2、202a2、302a2 凹部
2b、102b、202b 劣角部
2c 一端面

Claims (5)

  1. 帯鋼材をL形に折り曲げて形成された幅方向に延びる優角部および劣角部を有するL形の湾曲コーナー部を備え、
    前記湾曲コーナー部は、前記優角部から前記幅方向と直交する外方へ突出して形成された突片を有することを特徴とするコラム裏当金。
  2. 4つの前記湾曲コーナー部を有し、かつ全体形状が矩形に折り曲げ形成されてなる請求項1に記載のコラム裏当金。
  3. 2つの前記湾曲コーナー部を有し、かつ全体形状がU形に折り曲げ形成されてなる請求項1に記載のコラム裏当金。
  4. 1つの前記湾曲コーナー部を有し、かつ全体形状がL形に折り曲げ形成されてなる請求項1に記載のコラム裏当金。
  5. 前記湾曲コーナー部は、前記優角部の一部が減肉して前記優角部の幅方向の一端面から前記突片の基端部まで延びる凹部を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載のコラム裏当金。
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