JP2017084430A - ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ディスクdのコストアップおよび調整の長時間化を招くことなく、位相差計4の許容上限周波数以下の周波数範囲内で位相差を計測することができるディスク装置1を提供する。【解決手段】計測した光ディスクdの偏心量、光ディスクdのトラックピッチおよびディスク回転周波数に基づいて、メインビームが光ディスクdのトラックを横断するトラック横断平均周波数を算出する。そして、トラック横断平均周波数が位相差計4の許容上限周波数以下となるディスク回転周波数を算出して、両サブビーム信号間の位相差を調整するときのディスク回転周波数として設定する。【選択図】図1
Description
この発明は、光ディスクから読み出した情報の再生および光ディスクへの情報の記録を行うディスク装置に関する。
例えば、特許文献1には差動プッシュプル(DPP)法を用いた光ピックアップの調整方法が開示されている。この方法では、光ピックアップからのレーザビームを回折格子によって1つのメインビームと2つのサブビームの3本に分けて、2つのサブビームによるプッシュプル信号の位相差が360度になるように光ピックアップを位置調整している。
特許文献1などに記載されるDPP法、3ビーム法による調整では、両サブビーム間の位相差が位相差計によって計測される。
一方、位相差計には計測可能な許容上限周波数があり、また位相差計の計測対象であるサブビーム信号の周波数は、ディスク回転数周波数、光ディスク自体およびディスク装置側の機械的な偏心量に依存して変化する。
従って、ディスク回転数周波数、光ディスク自体およびディスク装置側の機械的な偏心量によっては、サブビーム信号の周波数が位相差計で計測可能な許容上限周波数より高くなる場合がある。この場合、位相差計による位相差の計測が不安定になる。
一方、位相差計には計測可能な許容上限周波数があり、また位相差計の計測対象であるサブビーム信号の周波数は、ディスク回転数周波数、光ディスク自体およびディスク装置側の機械的な偏心量に依存して変化する。
従って、ディスク回転数周波数、光ディスク自体およびディスク装置側の機械的な偏心量によっては、サブビーム信号の周波数が位相差計で計測可能な許容上限周波数より高くなる場合がある。この場合、位相差計による位相差の計測が不安定になる。
そこで、従来では、偏心量を管理して生産された光ディスクを使用するか、光ディスク自体の偏心量またはディスク装置側の機械的な偏心量に合わせて調整時のディスク回転周波数をカスタマイズしていた。
偏心量を管理して生産された光ディスクを使用する場合、調整に使用する光ディスクのコストアップが懸念される。また、光ディスクまたは実機の偏心実力に合わせてディスク回転周波数をカスタマイズする場合、これを行う設備の調整に時間がかかるという課題があった。
偏心量を管理して生産された光ディスクを使用する場合、調整に使用する光ディスクのコストアップが懸念される。また、光ディスクまたは実機の偏心実力に合わせてディスク回転周波数をカスタマイズする場合、これを行う設備の調整に時間がかかるという課題があった。
この発明は上記課題を解決するもので、ディスクのコストアップおよび調整の長時間化を招くことなく、位相差計の許容上限周波数以下の周波数範囲内で位相差を計測することができるディスク装置を得ることを目的とする。
この発明に係るディスク装置は、光ピックアップからの光ビームをメインビームと2つのサブビームに分けて光ディスクに照射し、メインビームが光ディスクのトラックを横断したときに位相差計によって計測された両サブビーム信号間の位相差が予め定めた位相差となるように調整されるディスク装置である。その構成として、偏心量計測部とディスク回転数算出部を備える。偏心量計測部は、光ピックアップのフォーカスオン状態で光ディスクの偏心量を計測する。ディスク回転数算出部は、偏心量計測部によって計測された偏心量、光ディスクのトラックピッチおよびディスク回転周波数に基づいて、メインビームが光ディスクのトラックを横断するトラック横断平均周波数を算出し、当該トラック横断平均周波数が位相差計の許容上限周波数以下となるディスク回転周波数を算出して、両サブビーム信号間の位相差を調整するときのディスク回転周波数として設定する。
この発明によれば、計測された光ディスクの偏心量、光ディスクのトラックピッチおよびディスク回転周波数に基づいてトラック横断平均周波数を算出し、このトラック横断平均周波数が位相差計の許容上限周波数以下となるようにディスク回転数周波数を求める。
このため、偏心量が管理された高価な位相差調整用の光ディスクが不要であり、実機の偏心実力に合わせて調整設備のディスク回転周波数をカスタマイズする必要もない。
これにより、光ディスクのコストアップおよび調整の長時間化を招くことなく、位相差計の許容上限周波数以下の周波数範囲内で位相差を計測することができる。
このため、偏心量が管理された高価な位相差調整用の光ディスクが不要であり、実機の偏心実力に合わせて調整設備のディスク回転周波数をカスタマイズする必要もない。
これにより、光ディスクのコストアップおよび調整の長時間化を招くことなく、位相差計の許容上限周波数以下の周波数範囲内で位相差を計測することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るディスク装置1の構成を示すブロック図である。ディスク装置1は、例えば、車両などの移動体に搭載される装置であり、光ディスクdに記録されたデータの再生と光ディスクdへのデータの記録を行う。
その構成として、図1に示すように、光ピックアップ2、RFアンプ3、位相差計4、デジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPと記載する)5、制御マイクロコンピュータ(以下、制御マイコンと記載する)6、駆動制御部7、スピンドルモータ8を備える。
図1は、この発明の実施の形態1に係るディスク装置1の構成を示すブロック図である。ディスク装置1は、例えば、車両などの移動体に搭載される装置であり、光ディスクdに記録されたデータの再生と光ディスクdへのデータの記録を行う。
その構成として、図1に示すように、光ピックアップ2、RFアンプ3、位相差計4、デジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPと記載する)5、制御マイクロコンピュータ(以下、制御マイコンと記載する)6、駆動制御部7、スピンドルモータ8を備える。
光ピックアップ2は、内部のレーザ光源から照射されたレーザ光を用いて光ディスクdの記録面へのデータの記録および再生を行う。また、光ピックアップ2は、光学系、対物レンズおよび受光部を備える。光学系は、図2Aを用いて後述するように、レーザ光源からのレーザ光を3本のレーザビーム(メインビームとその両サイドのサブビーム1,2)に分ける回折格子などから構成されている。対物レンズは、3本のレーザビームを光ディスクdの記録面に集光するレンズであり、受光部は、3本のレーザビームの反射光を受光して電気信号に変換する。なお、電気信号には、例えば、2本のサブビーム1,2の反射光を受光して得られるE信号およびF信号がある。
RFアンプ3は、光ピックアップ2の受光部から入力した上記電気信号からRF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。例えば、3ビーム法によるトラッキング制御においては、前述したE信号およびF信号を用いてE信号−F信号をトラッキングエラー信号として求める。
位相差計4は、E信号とF信号の位相差を計測して表示部に表示する位相差計である。E信号とF信号の位相差が0度であると、E信号−F信号の振幅が0となり、トラッキングエラー信号を生成できない。従って、ディスク装置1において、メインビームのビームスポットがトラックを横断したときにE信号とF信号の位相差が180度になるように、光ピックアップ2の位置およびターンテーブルの位置を調整する。
なお、図1では、位相差計4がRFアンプ3の出力信号(E信号、F信号)を入力する構成を示したが、位相差計4がRFアンプ3の出力ではなく、DSP5に接続された構成であってもよい。この場合、位相差計4は、DSP5から出力されるRFアンプ3からの出力信号を用いて位相差を計測する。
DSP5は、RFアンプ3から入力したフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号に基づいて各種のサーボ動作を行う。そして、DSP5は、サーボ動作で生成した制御信号を駆動制御部7に出力することで、光ピックアップ2のアクチュエータの駆動とびスピンドルモータ8の駆動を制御する。
また、DSP5は、RFアンプ3から入力したRF信号に対して信号再生に必要な信号処理を施してから、後段に設けられたデコーダ(不図示)に出力信号として出力する。
さらに、DSP5は、図1に示すように、トラック横断検出部5aを備える。トラック横断検出部5aは、RFアンプ3から出力されるトラッキングエラー信号などを用いて、トラックの横断を検出する。
さらに、DSP5は、図1に示すように、トラック横断検出部5aを備える。トラック横断検出部5aは、RFアンプ3から出力されるトラッキングエラー信号などを用いて、トラックの横断を検出する。
制御マイコン6は、DSP5の動作を制御するマイクロコンピュータであり、例えば、ディスク再生用LSIを用いて実現することができる。また、その構成として、偏心量計測部6a、ディスク回転数算出部6bおよびメモリ6cを備える。
偏心量計測部6aは、光ピックアップ2のフォーカスオン状態で光ディスクdの偏心量を計測する。光ディスクdの偏心量を計測する方法としては、例えば、トラック横断本数と光ディスクdのトラックピッチとを用いて光ディスクdの偏心量を算出する。
なお、トラック横断本数は、光ピックアップ2のフォーカスオン状態で光ディスクdが1回転するまでの間に、トラック横断検出部5aが検出したトラックの横断の回数をカウントした値である。
また、光ディスクdの1回転は、例えば、光ディスクdの回転位置に相当するFGアドレスをモニタして特定することができる。
なお、トラック横断本数は、光ピックアップ2のフォーカスオン状態で光ディスクdが1回転するまでの間に、トラック横断検出部5aが検出したトラックの横断の回数をカウントした値である。
また、光ディスクdの1回転は、例えば、光ディスクdの回転位置に相当するFGアドレスをモニタして特定することができる。
また、偏心量計測部6aは、スピンドルモータ8の回転数設定に基づいて光ディスクdの1回転当たりの時間を算出し、この1回転時間内にカウントされたトラック横断本数と光ディスクdのトラックピッチとを用いて光ディスクdの偏心量を算出してもよい。
さらに、偏心量計測部6aは、光ピックアップ2がトラッキングオン状態におけるトラッキングドライブ信号電圧を計測し、この計測結果と光ピックアップ2の直流感度とから光ディスクdの偏心量を算出してもよい。
この場合、トラック横断本数が不要であるので、ディスク装置1からトラック横断検出部5aを省略することが可能である。いずれの場合であっても実機における光ディスクdの偏心量を的確に計測することができる。
この場合、トラック横断本数が不要であるので、ディスク装置1からトラック横断検出部5aを省略することが可能である。いずれの場合であっても実機における光ディスクdの偏心量を的確に計測することができる。
ディスク回転数算出部6bは、偏心量計測部6aによって計測された偏心量、光ディスクdのトラックピッチおよびディスク回転周波数に基づいて、メインビームが光ディスクdのトラックを横断するトラック横断平均周波数を算出する。そして、ディスク回転数算出部6bは、トラック横断平均周波数が位相差計4の許容上限周波数以下となるディスク回転周波数を算出して、両サブビーム信号間の位相差を調整するときのディスク回転周波数として設定する。なお、両サブビーム信号間の位相差とは、図2Aを用いて後述するE信号とF信号との間の位相差である。また、偏心量計測部6aによって計測される偏心量は、ディスク装置側の機械的な偏心量と光ディスクdの偏心量である。トラック横断平均周波数の算出には、偏心量計測部6aによって複数回計測された上記偏心量の最大値または平均値が用いられる。
位相差計4の許容上限周波数とは、位相差計4が計測対象信号間の位相差を適切に計測可能な上限周波数として設定される値であり、位相差計4の性能上、予め規定された最大計測可能周波数が挙げられる。また、この最大計測可能周波数から余裕分を減じた周波数を許容上限周波数としてもよい。
前述のディスク回転周波数を使用することで、各ディスク規格内で偏心量がばらついた場合、あるいはディスク規格を超える偏心量の光ディスクdを使用した場合であっても、位相差計4の許容上限周波数以下の周波数範囲で位相差を計測することができる。
前述のディスク回転周波数を使用することで、各ディスク規格内で偏心量がばらついた場合、あるいはディスク規格を超える偏心量の光ディスクdを使用した場合であっても、位相差計4の許容上限周波数以下の周波数範囲で位相差を計測することができる。
駆動制御部7は、DSP5の制御信号に従って、光ピックアップ2のアクチュエータの駆動およびスピンドルモータ8の駆動を行う。
スピンドルモータ8は、ターンテーブルを介して光ディスクdを回転駆動する。
ディスク回転数算出部6bは、前述のように決定したディスク回転周波数をDSP5へ通知する。DSP5は、このディスク回転周波数で回転させる制御信号を生成して駆動制御部7に出力する。駆動制御部7は、この制御信号に従ってスピンドルモータ8を駆動させる。これにより、ディスク回転数算出部6bによって決定されたディスク回転周波数で光ディスクdが回転する。
スピンドルモータ8は、ターンテーブルを介して光ディスクdを回転駆動する。
ディスク回転数算出部6bは、前述のように決定したディスク回転周波数をDSP5へ通知する。DSP5は、このディスク回転周波数で回転させる制御信号を生成して駆動制御部7に出力する。駆動制御部7は、この制御信号に従ってスピンドルモータ8を駆動させる。これにより、ディスク回転数算出部6bによって決定されたディスク回転周波数で光ディスクdが回転する。
図2Aに示すように、3ビーム法によるトラッキング制御において、光ピックアップ2から照射されたレーザ光は、メインビームとその両サイドのサブビームとに分けられる。これにより、中央にメインビームによるスポットM、その両サイドにサブビーム1によるスポットE、サブビーム2によるスポットFが形成される。
また、光ディスクdは矢印ra方向に回転する。このとき、光ディスクdが偏心していると、光ディスクdが矢印Ca方向にぶれてメインビームのスポットMが光ディスクdのトラックを横断する。
また、光ディスクdは矢印ra方向に回転する。このとき、光ディスクdが偏心していると、光ディスクdが矢印Ca方向にぶれてメインビームのスポットMが光ディスクdのトラックを横断する。
メインビームのスポットMが、図2Aに示すようにトラックセンターでピットAにある場合、サブビーム1,2のスポットE,Fは、それぞれピットAに同様な面積で重なり、サブビーム1,2の反射光の光量はほぼ同じになる。
一方、光ディスクdの偏心によってメインビームのスポットMが図2A中のCa方向の左側へずれてピットAから外れた場合、サブビーム1のスポットEが光ディスクdのピットAのない鏡面部分に移動する。このため、サブビーム2のスポットFはピットAに最も大きく重なった状態となる。このとき、サブビーム1の反射光の光量が最大となり、サブビーム2の反射光の光量が最小となる。
反対に、メインビームのスポットMが図2A中のCa方向の右側へずれてピットAから外れた場合には、サブビーム2のスポットFが光ディスクdのピットAのない鏡面部分に移動する。このため、サブビーム1のスポットEはピットAに最も大きく重なった状態となる。このとき、サブビーム2の反射光の光量が最大となり、サブビーム1の反射光の光量が最小となる。
図2Bはサブビーム1,2の反射光を受光して得られるE信号とF信号の波形である。
E信号の波形とF信号の波形は、図2Bに示すように、トラック横断の周波数に応じて同様の振幅(光量)で増減する。
従って、E信号−F信号の演算結果から、メインビームの位置がCa方向のどちら側にずれているかを検出することができる。そして、図2Bに示すように、E信号とF信号の位相差が180度となるように調整すれば、トラッキングエラー信号の振幅は偏心の位置に依存することなく一定となる。
E信号の波形とF信号の波形は、図2Bに示すように、トラック横断の周波数に応じて同様の振幅(光量)で増減する。
従って、E信号−F信号の演算結果から、メインビームの位置がCa方向のどちら側にずれているかを検出することができる。そして、図2Bに示すように、E信号とF信号の位相差が180度となるように調整すれば、トラッキングエラー信号の振幅は偏心の位置に依存することなく一定となる。
光ディスクdが偏心していると、E信号とF信号の位相差が180度からさらにずれ、そのずれ量が大きくなるにつれて偏心片側のトラッキングエラー信号(E信号−F信号に相当する信号)の振幅が大きく減少する。すなわち、トラッキングエラー信号波形における振幅の一部が減少する。このため、その減少部分(エラー振幅部分に相当する信号)でサーボゲインが低下して、トラッキングサーボ性能がその減少量だけ低下する。
図3は、ビームスポットとスピンドルモータの回転中心との位置関係を示す図であり、光ピックアップ2を搭載したメカにおける位相差調整の概要を示している。
図3に示すように、メインビームのスポットMは、その中心daがトラック上を通り、かつ両サイドのサブビーム1,2のスポットE,Fは、スポットMに対してそれぞれ左右に1/2トラックずれて照射される。この位置関係に加えて、図3の下側に示すように、スポットMの中心daとスピンドルモータ8の回転中心8aとを結ぶ線分がトラックに直交すると、E信号とF信号の位相差がおよそ180度になる。
図3に示すように、メインビームのスポットMは、その中心daがトラック上を通り、かつ両サイドのサブビーム1,2のスポットE,Fは、スポットMに対してそれぞれ左右に1/2トラックずれて照射される。この位置関係に加えて、図3の下側に示すように、スポットMの中心daとスピンドルモータ8の回転中心8aとを結ぶ線分がトラックに直交すると、E信号とF信号の位相差がおよそ180度になる。
図3の上側のように、スポットMの中心daとスピンドルモータ8の回転中心8aとを結ぶ線分がトラックに対して傾きを持っている状態では、メインビームのスポットMに加え、サブビーム1,2のスポットE,Fのそれぞれがトラック上にある。このため、E信号とF信号との間の位相差が180度にならない。
この場合、光ピックアップ2を、光ディスクdの接線方向であるタンジェンシャル方向に動かして、図3の下側に示す位置となるように調整する。
この場合、光ピックアップ2を、光ディスクdの接線方向であるタンジェンシャル方向に動かして、図3の下側に示す位置となるように調整する。
位相差計4によって計測されたE信号とF信号の位相差は、例えば、表示部に表示される。作業者は、この表示部に表示された数値が180度の位相差を示す値となるように、光ピックアップ2の位置やターンテーブルの位置を移動させて調整を行う。
調整対象が光ピックアップ2単体である場合、ホログラムユニットを回転させることにより調整を行う。
なお、位相差調整の具体的な方法は、下記参考文献などのように様々な方法が提案されている。
(参考文献)特開2005−44424号公報
調整対象が光ピックアップ2単体である場合、ホログラムユニットを回転させることにより調整を行う。
なお、位相差調整の具体的な方法は、下記参考文献などのように様々な方法が提案されている。
(参考文献)特開2005−44424号公報
次に動作について説明する。
図4は実施の形態1に係るディスク装置1の動作を示すフローチャートであり、位相差を調整してから位相差を確認するまでの一連の処理を示している。
まず、駆動制御部7が、DSP5からの制御信号に従って、スピンドルモータ8を駆動して光ディスクdの回転を開始する(ステップST1)。このとき、トラック横断検出部5aは、メインビームによるトラックの横断を検出する。
図4は実施の形態1に係るディスク装置1の動作を示すフローチャートであり、位相差を調整してから位相差を確認するまでの一連の処理を示している。
まず、駆動制御部7が、DSP5からの制御信号に従って、スピンドルモータ8を駆動して光ディスクdの回転を開始する(ステップST1)。このとき、トラック横断検出部5aは、メインビームによるトラックの横断を検出する。
偏心量計測部6aは、光ピックアップ2でフォーカスオン状態になると、光ディスクdが1回転するまでの間にトラック横断検出部5aが検出したトラックの横断の回数をカウントする(ステップST2)。ここで、光ディスクdの1回転は、例えば、光ディスクdの回転位置に相当するFGアドレスをモニタして特定する。
次に、偏心量計測部6aは、光ディスクdの1回転当たりのトラック横断本数と光ディスクdのトラックピッチを用いて、光ディスクdの偏心量を算出する(ステップST3)。トラッキングサーボループが開状態にあり、偏心の他に外乱がなければ、メインビームのスポットMは、偏心量に応じて光ディスクdのトラックを横断する。
そこで、光ディスクdの1回転あたりのトラック横断本数をα、トラックピッチをβとすると、偏心量eは、下記式(1)から算出することができる。
e=(α×β)/2 ・・・(1)
そこで、光ディスクdの1回転あたりのトラック横断本数をα、トラックピッチをβとすると、偏心量eは、下記式(1)から算出することができる。
e=(α×β)/2 ・・・(1)
次に、ディスク回転数算出部6bは、偏心量計測部6aにより計測された光ディスクdの最大偏心量、光ディスクdのトラックピッチ、およびディスク回転周波数に基づいて、トラック横断平均周波数を算出する(ステップST4)。
例えば、偏心量計測部6aにより計測された光ディスクdの最大偏心量をeMAXとし、ディスク回転周波数をRFとし、トラックピッチをβとした場合、トラック横断平均周波数CFAVEは、下記式(2)から算出することができる。
CFAVE=(2×eMAX×RF)/β ・・・(2)
例えば、偏心量計測部6aにより計測された光ディスクdの最大偏心量をeMAXとし、ディスク回転周波数をRFとし、トラックピッチをβとした場合、トラック横断平均周波数CFAVEは、下記式(2)から算出することができる。
CFAVE=(2×eMAX×RF)/β ・・・(2)
続いて、ディスク回転数算出部6bは、このCFAVEが許容上限周波数(例えば、最大計測可能周波数)FMAX以下となるディスク回転周波数RFを算出する(ステップST5)。すなわち、ディスク回転数算出部6bは、下記式(3)で算出したディスク回転周波数RFを、位相差計4で両サブビーム信号間の位相差を計測してその値を調整する処理を行う際のディスク回転周波数とする。
RF≦(β×FMAX)/(2×eMAX) ・・・(3)
RF≦(β×FMAX)/(2×eMAX) ・・・(3)
ディスク回転数算出部6bは、算出したディスク回転周波数をDSP5へ通知し、DSP5を介して駆動制御部7に設定する(ステップST6)。すなわち、DSP5は、上記ディスク回転周波数RFでスピンドルモータ8を回転させる制御信号を生成して駆動制御部7に出力する。この後、算出したディスク回転周波数RFをメモリ6cに格納する。
駆動制御部7は、DSP5の制御信号に従ってスピンドルモータ8を駆動させることによって、ディスク回転数算出部6bが算出したディスク回転周波数RFで光ディスクdを回転させる。この後、作業者は、位相差計4の表示部に表示された数値が180度の位相差を示す値となるように光ピックアップ2の位置やターンテーブルの位置を移動させて調整を行う(ステップST7)。
この後、ディスク回転数算出部6bは、メモリ6cに保存したディスク回転周波数RFをDSP5へ通知し、DSP5によって駆動制御部7に設定させる(ステップST8)。
最後に、作業者は調整後の位相差を確認する(ステップST9)。
例えば、光ディスクdを回転させてからE信号とF信号の位相差を表示部に表示して、作業者が、表示部に表示された数値が180度の位相差を示す値となっているかを確認する。このように位相差調整とこの調整後の位相差確認でディスク回転周波数を同一にすることで、位相差調整と調整後の位相差確認における位相差のばらつきを抑止することができる。
最後に、作業者は調整後の位相差を確認する(ステップST9)。
例えば、光ディスクdを回転させてからE信号とF信号の位相差を表示部に表示して、作業者が、表示部に表示された数値が180度の位相差を示す値となっているかを確認する。このように位相差調整とこの調整後の位相差確認でディスク回転周波数を同一にすることで、位相差調整と調整後の位相差確認における位相差のばらつきを抑止することができる。
従来では、位相差計4の計測可能な周波数を考慮せずにディスク回転周波数が予め決定され、そのディスク回転周波数にスピンアップした後に位相差調整を実施していた。
しかしながら、一般的な位相差計4には位相差を計測する信号の最大計測可能周波数(許容上限周波数)がある。また、位相差計4が位相差を計測する対象となる光ビーム信号は、光ディスクdの偏心量、ターンテーブルを含む機械的な偏心量、ディスク回転周波数によって変化する。このため、光ディスクdの偏心量のばらつきや調整対象の機械公差のばらつき、チャッキング時の光ディスクdの状態などによって、位相差計4で位相差を計測する対象となる信号の周波数が上記許容上限周波数を超える場合があった。
この場合、位相差計4の計測が安定せず、表示部に表示される位相差を示す数値が異常値となる可能性があった。
しかしながら、一般的な位相差計4には位相差を計測する信号の最大計測可能周波数(許容上限周波数)がある。また、位相差計4が位相差を計測する対象となる光ビーム信号は、光ディスクdの偏心量、ターンテーブルを含む機械的な偏心量、ディスク回転周波数によって変化する。このため、光ディスクdの偏心量のばらつきや調整対象の機械公差のばらつき、チャッキング時の光ディスクdの状態などによって、位相差計4で位相差を計測する対象となる信号の周波数が上記許容上限周波数を超える場合があった。
この場合、位相差計4の計測が安定せず、表示部に表示される位相差を示す数値が異常値となる可能性があった。
これに対して、偏心量を管理して生産された光ディスクdを使用するか、あるいは、光ディスクd自体の偏心量やディスク装置側の機械的な偏心量に合わせて調整時のディスク回転周波数をカスタマイズすることで対処することはできる。
しかしながら、このように偏心量を管理して生産された高価な光ディスクdを使用する場合、位相差調整に要するコストが増加する。また、光ディスクdと実機の偏心実力に合わせてディスク回転周波数をカスタマイズするには、これを行う設備の調整に時間がかかるため、設備メンテナンスの費用アップも避けられない。
しかしながら、このように偏心量を管理して生産された高価な光ディスクdを使用する場合、位相差調整に要するコストが増加する。また、光ディスクdと実機の偏心実力に合わせてディスク回転周波数をカスタマイズするには、これを行う設備の調整に時間がかかるため、設備メンテナンスの費用アップも避けられない。
そこで、実施の形態1に係るディスク装置1では、計測された光ディスクdの偏心量、光ディスクdのトラックピッチおよびディスク回転周波数に基づいて、メインビームが光ディスクdのトラックを横断するトラック横断平均周波数を算出する。そして、このトラック横断平均周波数が、位相差計4の許容上限周波数以下となるディスク回転周波数RFを算出して、両サブビーム信号間の位相差を調整するときのディスク回転周波数RFとして設定する。このように構成することで、偏心量が管理された高価な位相差調整用の光ディスクdが不要であり、実機の偏心実力に合わせて調整設備のディスク回転周波数をカスタマイズする必要もない。これにより、光ディスクdのコストアップおよび調整の長時間化を招くことなく、位相差計4の許容上限周波数以下の周波数範囲内で位相差を計測することが可能となる。
また、実施の形態1に係るディスク装置1において、偏心量計測部6aは、トラッキングオン状態におけるトラッキングドライブ信号電圧を計測して、この計測結果と光ピックアップ2の直流感度とから光ディスクdの偏心量を算出する。このようにすることでも、実機における光ディスクdの偏心量を的確に計測することができる。
さらに、実施の形態1に係るディスク装置1は、両サブビーム信号間の位相差を調整してから、調整後の位相差を確認するときのディスク回転周波数を、両サブビーム信号間の位相差を調整したときのディスク回転周波数と同じ周波数とする。これにより、位相差調整と調整後の位相差確認における位相差のばらつきを抑止することができる。
さらに、図4を用いて前述したディスク装置1の一連の処理は、ディスク装置1に組み込む制御基板の1つの機能として実現してもよく、この制御基板を製造設備に組み込んで上記位相調整を行うように構成してもよい。
なお、本発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 ディスク装置、2 光ピックアップ、3 RFアンプ、4 位相差計、5 DSP、5a トラック横断検出部、6 制御マイコン、6a 偏心量計測部、6b ディスク回転数算出部、6c メモリ、7 駆動制御部、8 スピンドルモータ、8a 中心。
Claims (3)
- 光ピックアップからの光ビームをメインビームと2つのサブビームに分けて光ディスクに照射し、前記メインビームが前記光ディスクのトラックを横断したときに位相差計によって計測された両サブビーム信号間の位相差が予め定めた位相差となるように調整されるディスク装置であって、
前記光ピックアップのフォーカスオン状態で前記光ディスクの偏心量を計測する偏心量計測部と、
前記偏心量計測部によって計測された偏心量、前記光ディスクのトラックピッチおよびディスク回転周波数に基づいて前記メインビームが前記光ディスクのトラックを横断するトラック横断平均周波数を算出し、当該トラック横断平均周波数が前記位相差計の許容上限周波数以下となるディスク回転周波数を算出して、前記両サブビーム信号間の位相差を調整するときのディスク回転周波数として設定するディスク回転数算出部と
を備えたことを特徴とするディスク装置。 - 前記偏心量計測部は、トラッキングオン状態におけるトラッキングドライブ信号電圧を計測し、計測結果と前記光ピックアップの直流感度とから前記光ディスクの偏心量を算出することを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
- 前記両サブビーム信号間の位相差を調整してから、調整後の位相差を確認するときのディスク回転周波数を、前記両サブビーム信号間の位相差を調整したときのディスク回転周波数と同じ周波数としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015209648A JP2017084430A (ja) | 2015-10-26 | 2015-10-26 | ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015209648A JP2017084430A (ja) | 2015-10-26 | 2015-10-26 | ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017084430A true JP2017084430A (ja) | 2017-05-18 |
Family
ID=58711041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015209648A Pending JP2017084430A (ja) | 2015-10-26 | 2015-10-26 | ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017084430A (ja) |
-
2015
- 2015-10-26 JP JP2015209648A patent/JP2017084430A/ja active Pending
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