JP2017083114A - 移動炉床式還元炉および還元鉄の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾留処理のための設備が不要な回転炉床炉および還元鉄の製造方法を提供する。
【解決手段】還元炉1は、炉本体2と、移動可能な炉床部3とを備えている。炉本体2は、炉床部3の上に置かれた酸化鉄を還元して還元鉄を生成する還元ゾーンZ1と、還元ゾーンZ1に対して上流側に位置し、炉床部3の上に置かれた石炭を乾留する乾留ゾーンZ2とを形成する。還元ゾーンZ1には、原料供給部4と、原料加熱部20と、還元鉄取出し部5とが設けられている。乾留ゾーンZ2には、石炭を炉床部3の上面に供給する石炭供給部6と、石炭を加熱して乾留する石炭加熱部21と、石炭供給部6に対して炉床部3の移動方向において下流側に配置され、乾留された石炭の少なくとも一部を炉本体2から取り出す石炭取出し部7とが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動炉床式還元炉および還元鉄の製造方法に関する。
従来、酸化鉄を含む原料を還元して、還元鉄を製造するための方法として回転炉床炉を用いた方法がある。回転炉床炉は、垂直軸回りに回転する水平な環状の炉床と、当該炉床を覆う炉本体とを備えている。炉本体は、高温の処理空間を画定し、この処理空間内を前記炉床が回転方向に通過する間に、炉床に置かれた酸化鉄を含む原料が還元処理され、これにより、還元鉄が生成される。
例えば、特許文献1に記載される方法では、まず、回転炉床炉の炉床の上に床敷炭材を敷き詰め、この床敷炭材の上に酸化鉄と還元炭材とを含むペレットを置く。その状態で、炉床を回転移動させながら炉本体の内部を加熱することにより、ペレット内部の酸化鉄が還元されて還元鉄が生成される。生成された還元鉄は、床敷炭材とともに炉本体の外部に取り出されて、後工程の溶解炉などに送られる。
ペレットは、回転炉床炉の外部で酸化鉄と還元炭材とを混合して製造される。還元炭材としては、石炭などが主に用いられる。
特許第4976701号公報
還元炭材の材料となる石炭は、もともと揮発分を含んでおり、その揮発分の含有率は産出地によって異なる。揮発分を多く含む石炭(例えば褐炭など)を還元炭材として用いてペレットを製造した場合、揮発分が還元炭材における還元効率を低下させるおそれがある。また、揮発分がペレットの強度を低下させるおそれがある。
そのため、揮発分を多く含む石炭を還元炭材として用いる場合には、回転炉床炉の外部で、あらかじめ石炭を乾留して揮発分を取り除く処理をした後、当該処理後の石炭と酸化鉄と混ぜてペレットにする必要がある。そのため、回転炉床炉とは別に乾留処理を行うための設備が必要になる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、乾留処理のための設備が不要な回転炉床炉および還元鉄の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明の移動炉床式還元炉は、酸化鉄を含む原料を還元する移動炉床式還元炉であって、内部に処理空間を画定する炉本体と、前記処理空間内で所定の方向に移動可能な炉床部とを備えており、前記炉本体は、前記炉床部の上に置かれた酸化鉄を還元して還元鉄を生成する還元ゾーンと、前記還元ゾーンに対して前記炉床部の移動方向の上流側に位置し、前記炉床部の上に置かれた石炭を乾留する乾留ゾーンとを形成し、前記還元ゾーンには、前記原料を前記炉床部の上面に供給する原料供給部と、前記原料を加熱して前記酸化鉄を還元することによって還元鉄を生成する原料加熱部と、前記原料供給部に対して前記炉床部の移動方向において下流側に配置され、前記還元鉄を前記炉本体から取り出す還元鉄取出し部とが設けられ、前記乾留ゾーンには、前記石炭を前記炉床部の上面に供給する石炭供給部と、前記石炭を加熱して乾留する石炭加熱部と、前記石炭供給部に対して前記炉床部の移動方向において下流側に配置され、乾留された前記石炭の少なくとも一部を前記炉本体から取り出す石炭取出し部とが設けられている、ことを特徴とするものである。
この移動炉床式還元炉によれば、炉本体の内部に形成された乾留ゾーンで石炭の乾留を行いながら同じ炉本体に形成された還元ゾーンで酸化鉄の還元を行うことが可能である。具体的には、乾留ゾーンでは、石炭供給部によって石炭が炉床部の上面に供給され、供給された石炭は、炉床部によって所定方向に移動されながら乾留ゾーンで石炭加熱部によって加熱されて乾留される。乾留された石炭の少なくとも一部は、石炭取出し部によって炉本体から外部に取り出される。乾留ゾーンの下流側の還元ゾーンでは、原料供給部から酸化鉄を含む原料(例えばペレット)が炉床部の上面に供給される。供給された原料は、炉床部によって所定方向に移動されながら還元ゾーンで原料加熱部によって加熱され、これによって酸化鉄の還元処理がされて還元鉄が生成される。生成された還元鉄は、還元鉄取出し部によって炉本体から外部に取り出される。このように1つの移動炉床式還元炉によって石炭の乾留と還元鉄の生成を行うことができるので、当該還元炉とは別に石炭の乾留処理のための設備が不要になる。
前記石炭取出し部は、乾留された前記石炭のうち前記炉床部の上面から所定の高さ以上に有る部分を前記炉本体の外部へ掻き出す掻出部を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、掻出部が乾留された石炭のうち炉床部の上面から所定の高さ以上に有る部分を炉本体の外部へ掻き出すことにより、乾留された石炭の一部を炉本体から取り出して、乾留された石炭の残りの部分を前記炉床部の上面に残すことが可能になる。これにより、当該石炭の残りの部分を床敷炭材として用いて還元ゾーンに送ることが可能である。よって、還元ゾーンにおいて床敷炭材を供給する設備が不要になる。しかも、乾留ゾーンで乾留された直後の石炭は温度が高い状態で還元ゾーンに送られるので、還元ゾーンでの熱効率の上昇に寄与する。
また、前記掻出部を上方および下方に移動させる上下移動部を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、上下移動部によって掻出部を上方および下方に移動させることにより、炉床部の上面に残る乾留された石炭の量を調整することが可能になる。
さらに、前記掻出部は、前記炉床部の上面から上方に離間した位置において前記炉床部の上面における幅全体にわたって当該上面と平行に延び、水平軸回りに回転可能ならせん状のスクリュー部を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、らせん状のスクリュー部が水平軸回りに回転することにより、炉床部の上面における幅全体にわたって乾留された石炭のうち炉床部の上面から所定の高さ以上に有る部分を均一に炉本体から外部へ掻き出す。これにより、炉床部の上面に残された乾留された石炭を、炉床部の上面における幅全体にわたって均一に残すことが可能になり、乾留された石炭を炉床部の上面に均一に敷き詰めることが可能である。
また、前記石炭供給部は、前記石炭を前記炉床部の上面の幅全体に供給することが可能な構成を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、石炭供給部によって、石炭を炉床部の上面の幅全体に供給することにより、石炭を炉床部の上面における幅全体にわたって均一に供給することが可能であり、石炭の乾留処理の効率を向上させることが可能である。
また、前記乾留ゾーンおよび前記還元ゾーンは、連続して形成されているのが好ましい。かかる構成によれば、炉本体および炉床部の大型化を抑制することが可能である。
さらに、前記還元ゾーンの内部のガスを前記炉本体の外部へ排気する還元ゾーン排気部をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、乾留ゾーンおよび還元ゾーンが連続して形成された構成において、乾留ゾーンで発生したガスが還元ゾーンへ流入した後に還元ゾーンの内部のガスとともに還元ゾーン排気部によって炉本体の外部へ一括して排気することが可能である。また、この過程で、乾留ゾーンの排熱を還元時の塊成物の昇温に利用可能となる。
また、前記還元ゾーン排気部とは別に、前記乾留ゾーンの内部のガスを前記炉本体の外部へ排気する乾留ゾーン排気部をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、乾留ゾーンの内部で発生したガスを、乾留ゾーン排気部によって、還元ゾーン排気部から排気される還元ゾーン内部のガスとは別系統で、炉本体の外部へ安全に排気することが可能で、排気ガス組成により、経済的な排気ガスの処理を行うことが出来る。
さらに、前記還元ゾーンに配置され、前記乾留ゾーンにおいて前記石炭が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスを前記還元ゾーンで燃焼させる燃焼部をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、乾留ゾーンおよび還元ゾーンが連続して形成された構成において、乾留ゾーンにおいて石炭が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスを、還元ゾーンへ流入した後に燃焼部によって燃焼させることが可能である。これにより、当該乾留ガスの燃焼時に発生する熱を還元ゾーンの昇温に利用することが可能になる。
また、前記還元ゾーンの内部のガスを前記炉本体の外部へ排気する還元ゾーン排気部と、前記還元ゾーンに配置され、前記乾留ゾーンにおいて前記石炭が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスを、前記還元ゾーンで燃焼させる燃焼部と、前記還元ゾーン排気部と前記燃焼部との間に配置され、前記乾留ガスの燃焼を許容する容積を有する二次燃焼室とをさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、乾留ゾーンおよび還元ゾーンが連続して形成された構成において、上記の還元ゾーン排気部と燃焼部との間には、乾留ガスの燃焼を許容する容積を有する二次燃焼室が配置されているので、乾留ガスは還元ゾーン排気部に到達する前に二次燃焼室内部で燃焼を完了することが可能であり、還元ゾーンの昇温をより効率よく行うことが可能である。
さらに、前記乾留ゾーンにおける前記炉床部の移動方向において上流側および下流側に配置され、前記乾留ゾーンの内部と外部とのガスの移動を抑制する仕切り部をさらに備えるのが好ましい。
かかる構成によれば、仕切り部によって、乾留ゾーン内部と外部とのガスの移動を抑制することにより、乾留ゾーンの内部を当該乾留ゾーンの外部と異なる温度で容易に制御することが可能になる。
また、前記仕切り部は、前記ガスの流量を調整することが可能な構成を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、仕切り部によって乾留ゾーン内部と外部との間のガスの流量を任意に調整することが可能であり、これによって、乾留ゾーンの内部の温度をさらに容易に制御することが可能になる。
さらに、前記石炭加熱部は、前記石炭の加熱温度を調整することが可能な構成を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、乾留ゾーンにおいて、石炭加熱部は、石炭の加熱温度を調整して当該石炭を乾留することにより、乾留された石炭に含まれる成分(炭素や揮発分など)の重量割合(いわゆる乾留比率)などを調整することが可能である。
また、前記炉本体の前記処理空間は、環状の連続した形状をしており、前記炉床部は、前記処理空間の内部に所定の回転方向に回転自在に収容されているのが好ましい。
この構成は、いわゆる回転炉床炉の構成を含んでいる。これにより、還元ゾーンで還元処理を行った後に高温の状態になった炉床部は高温の状態を維持しながら乾留ゾーンに送られる。乾留ゾーンでは、高温状態の炉床部の上面に石炭が供給されるので、石炭の乾留を効率よく行うことが可能である。
本発明の還元鉄の製造方法は、処理空間を有する炉本体と当該処理空間の内部に所定の方向に移動自在に収容された炉床部とを備えた移動炉床式還元炉を用いて、酸化鉄を含む原料を還元する還元鉄の製造方法であって、石炭を前記炉床部に載置して当該炉床部を前記所定の方向に移動しながら当該石炭の乾留をする工程と、乾留後の少なくとも一部の前記石炭を前記炉本体に取り出す工程と、少なくとも一部の前記石炭を取り出した後に前記原料を前記炉床部に載置して当該炉床部を前記所定の方向に移動しながら前記酸化鉄を還元して還元鉄を生成する工程と、を含むことを特徴とする。
かかる構成によれば、1つの移動炉床式還元炉を用いて、炉本体の内部において、石炭の乾留および酸化鉄の還元を行うことが可能であり、移動炉床式還元炉の外部に石炭の乾留処理のための設備が不要になる。
また、乾留後の少なくとも一部の前記石炭を前記炉本体に取り出す工程の後に、乾留後の前記石炭と前記酸化鉄とを混合することによって前記原料を準備する工程をさらに含むのが好ましい。
この製造方法では、移動炉床式還元炉によって乾留された石炭を還元炭材として酸化鉄と混合することによって還元鉄製造用の原料を準備することが可能である。
以上説明したように、本発明の回転炉床炉および還元鉄の製造方法によれば、乾留処理のための設備が不要になる。
本発明の移動炉床式還元炉の実施形態である回転炉床炉の形態を有する還元炉の全体構成を示す概略斜視図である。 図1の還元炉の概略平面図である。 図1の還元炉の内部構成を示すために還元炉を回転方向Rに沿って切断した状態の断面図である。 図1の還元炉の還元ゾーンの幅方向の断面図である。 本発明の移動炉床式還元炉の変形例である二次燃焼室を備えた構成を示す還元ゾーンの断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の移動炉床式還元炉および還元鉄の製造方法の実施形態についてさらに詳細に説明する。
図1〜3に示される移動炉床式還元炉1(以下、還元炉1という)は、炉本体2と、炉床部3と、原料供給部4と、還元鉄取出し部5と、石炭供給部6と、石炭取出し部7と、原料加熱部20および石炭加熱部21(図3参照)とを備えている。本実施形態の還元炉1は、前記炉本体2および前記炉床部3がそれぞれ環状をなす回転炉床炉の形態を有している。
炉本体2は、その内部に処理空間2aを画定する。処理空間2aは、環状の連続した形状をしている。炉本体2は、同心状に互いに対向する一対の周壁2b、2cと、当該一対の周壁2b、2cの上端の間を連結する天板2dと、天板2dの下方に離間して位置する底板(図示せず)とを有する。これら一対の周壁2b、2c、天板2dおよび底板によって、前記環状の処理空間2aが画定される。
炉床部3は、図3に示されるように、基礎部3aと、当該基礎部3aの上に設けられた環状の床板3bと、基礎部3aを下方から支持する複数のローラ3cと、ローラ3cの少なくとも1つを回転駆動するモータなどの駆動部3dとを有する。炉床部3の基礎部3aおよび環状の床板3bは、垂直軸回りに所定の回転方向R(例えば、図1〜2では反時計方向)に回転できるように、炉本体2の環状の処理空間2aの内部に収容されている。駆動部3dは、ローラ3cの少なくとも1つを回転駆動することにより、ローラ3cに支持された基礎部3aおよび床板3bを所定の回転方向Rへ回転させることが可能である。なお、基礎部3aおよび床板3bを回転させるための他の機構として、ローラ3cの代わりに用いられるピニオンギヤと、基礎部3aの下端に設けられて当該ピニオンギヤに噛み合うことが可能なラックとを備えた構成でもよい。
上記の炉本体2は、炉床部3の上に置かれた酸化鉄を含む原料Pを還元して還元鉄を生成する還元ゾーンZ1と、当該還元ゾーンZ1に対して炉床部3の回転方向Rの上流側に位置し、炉床部3の上に置かれた石炭C0の乾留を行う乾留ゾーンZ2とを形成する。本実施形態の還元炉1では、乾留ゾーンZ2および還元ゾーンZ1が連続して形成されているので、炉本体2および炉床部3の大型化を抑制することが可能である。なお、本実施形態では、還元ゾーンZ1の下流側では、還元ゾーンZ1の下流側と乾留ゾーンZ2の上流側との間に中間ゾーンD1が形成されているが、中間ゾーンD1は無くてもよい。
還元ゾーンZ1には、前記原料供給部4と、前記原料加熱部20と、前記還元鉄取出し部5とが設けられている。
原料供給部4は、原料Pを炉床部3の上面に供給する。原料供給部4は、例えば、炉本体2の周壁2bに形成された貫通孔11を介して、原料Pを炉床部3の上面に供給する。
原料供給部4によって供給される原料Pは、酸化鉄と還元炭材とを混合して形成されたペレットなどであるが、酸化鉄を含むものであればペレット状でなくてもよい。還元炭材としては、主として、乾留ゾーンZ2で製造された乾留された石炭C1が用いられるが、他の炭材を用いてもよい。
原料加熱部20は、図3に示されるように、原料Pを加熱して当該原料Pに含まれる酸化鉄を還元することによって還元鉄DRを生成する。原料加熱部20としては、例えば還元ゾーンZ1内で天然ガスなどの燃料を燃焼するバーナなどが用いられる。バーナからなる原料加熱部20は、炉本体2の一対の周壁2b、2cのいずれか一方または両方または天板2dに設けられ、還元ゾーンZ1内部の雰囲気の温度を上げるとともに、当該バーナから発生する輻射熱を原料Pに与えるによって還元ゾーンZ1内の原料Pを酸化鉄の還元反応が可能な温度(1200〜1450℃(約1350℃)程度)まで加熱する。なお、原料加熱部20は、原料Pを還元反応可能な温度まで加熱できるものであれば限定できるものであればとくに限定しない。
還元鉄取出し部5は、原料供給部4に対して炉床部3の回転方向Rにおいて下流側の機械室16(図2参照)に配置されている。還元鉄取出し部5は、処理空間2a内部で原料Pに含まれる酸化鉄が還元されたことによって生成された還元鉄DRを炉本体2から取り出すことが可能な構成を有する。還元鉄取出し部5は、還元鉄DRを炉本体2から取り出すことが可能な構成であればいかなる形態でもよい。例えば、還元鉄取出し部5は、水平方向に延びる回転軸5aと、当該回転軸5aの周囲にらせん状に突出するスクリュー部5bとを有してもよい。この場合、回転軸5aを図示しない回転駆動部によって回転させることによって、らせん状のスクリュー部5bが還元鉄DRを水平方向へ掻き出し、炉本体2の周壁2bに形成された排出口(図示せず)を通して炉本体2の外部へ排出することが可能である。
乾留ゾーンZ2には、前記石炭供給部6と、前記石炭加熱部21と、前記石炭取出し部7とが設けられている。
石炭供給部6は、石炭C0を炉床部3の上面に供給する。石炭供給部6は、例えば、炉本体2の天板2dに形成された貫通孔13を介して、石炭C0を炉床部3の上面に供給する。石炭供給部6は、石炭C0を炉床部3の上面の幅W(図1参照)(すなわち、炉床部3の回転方向R(移動方向)と直交する方向の長さ)の全体に供給することが可能な構成(例えば石炭C0を上面の幅W全体に分散して落下させる振動フィーダなどを備えた構成)を有するのが好ましい。これにより、石炭供給部6によっての幅Wの全体に供給することにより、石炭を炉床部の上面における幅Wの全体にわたって均一に供給することが可能であり、石炭の乾留処理の効率を向上させることが可能である。
石炭加熱部21は、石炭C0を加熱して乾留する。石炭加熱部21としては、例えば乾留ゾーンZ2内で天然ガスなどの燃料を燃焼するバーナなどが用いられる。バーナからなる石炭加熱部21は、炉本体2の一対の周壁2b、2cのいずれか一方または両方または天板2dに設けられ、乾留ゾーンZ2内部の雰囲気の温度を上げるとともに、当該バーナから発生する輻射熱を石炭C0に与えるによって乾留ゾーンZ2内の石炭C0の乾留(具体的には、石炭C0に含まれる揮発分や水分を蒸発させること)が可能な温度(200〜1000℃(約900℃)程度)まで加熱する。なお、石炭加熱部21は、石炭C0を乾留可能な温度まで加熱できるものであれば限定できるものであればとくに限定しない。
石炭加熱部21は、石炭C0の加熱温度(例えば200〜900℃程度)を調整することが可能な構成を有する。例えば、バーナからなる石炭加熱部21には、燃焼される燃料ガス(天然ガスなど)を供給する燃料供給部32と、空気や酸素を供給する空気や酸素供給部33が接続されている。制御部34が燃料供給部32および空気や酸素供給部33に対して燃料および空気や酸素の供給量を調整することにより、石炭C0の加熱温度を調整する。このように、石炭C0の加熱温度を調整して当該石炭C0を乾留することにより、乾留された石炭に含まれる成分(炭素や揮発分など)の重量割合(いわゆる乾留比率)などを調整することが可能である。
石炭取出し部7は、石炭供給部6に対して炉床部3の回転方向Rにおいて下流側の機械室17(図2参照)に配置されている。石炭取出し部7は、処理空間2a内部で乾留された石炭の少なくとも一部C1を炉本体2から取り出すことが可能な構成を有する。石炭取出し部7は、乾留後の石炭C1を炉本体2から取り出すことが可能な構成であればいかなる形態でもよい。例えば、石炭取出し部7は、乾留された石炭のうち炉床部3の上面から所定の高さh以上に有る部分C1を炉本体2の外部へ掻き出す掻出部7aと、当該掻出部7aを上下に移動させる上下移動部7bとを有する。
掻出部7aは、還元鉄取出し部5と同様に、水平方向に延びる回転軸7a1と、当該回転軸7a1の周囲にらせん状に突出するスクリュー部7a2とを有している。
掻出部7aは、炉床部3の床板3bの上面から上方に高さhだけ離間した位置に配置されている。すなわち、掻出部7aのらせん状のスクリュー部7a2と床板3bとの間には、幅hの大きさの間隔gが画定される。この掻出部7aは、回転軸7a1を図示しない駆動部によって回転させることによって、らせん状のスクリュー部7a2が乾留後の石炭C1を水平方向へ掻き出し、炉本体2の周壁2bに形成された排出口(図示せず)を通して炉本体2の外部へ排出することが可能である。還元炉1の外部に排出された乾留後の石炭C1は高温である。そこで、乾留後の石炭C1の熱を利用して乾留前の石炭に含まれる水分を除去(乾燥)してもよい。
石炭取出し部7の掻出部7aが乾留された石炭のうち炉床部3の上面から所定の高さh以上に有る部分C1を炉本体2の外部へ掻き出すことにより、乾留された石炭の一部C1を炉本体2から取り出して、乾留された石炭の残りの部分C2を炉床部3の上面に残すことが可能になる。これにより、当該乾留された石炭の残りの部分C2を床敷炭材として用いて還元ゾーンZ1に送ることが可能である。よって、還元ゾーンZ1において床敷炭材を供給する設備が不要になる。しかも、乾留ゾーンZ2で乾留された直後の石炭C2は温度が高い状態で還元ゾーンZ1に送られるので、当該石炭を還元ゾーンZ1に送られる前に加熱する必要が無く、還元ゾーンでの熱効率を高められる。
しかも、石炭を乾留処理したときに生じた石炭の微細な粒や粉を床敷炭材として炉床に敷き詰める作業は、従来の還元炉では困難であったが、上記実施形態の還元炉1では容易になる。すなわち、上記の還元炉1では、乾留ゾーンZ2の後に還元ゾーンZ1が有るので、乾留後の石炭の微細な粒や粉を炉床部3の上面に残留した状態で還元ゾーンZ1へ送ることによって床敷炭材として容易に用いることが可能である。
以上のように石炭取出し部7が乾留された石炭の一部C1を炉本体2から取り出して、乾留された石炭の残りの部分C2を炉床部3の上面に残す構成では、乾留ゾーンZ2は、乾留された石炭の一部C1を取り出す前の第1乾留ゾーンZ21と、当該石炭の一部C1を取り出した後の第2乾留ゾーンZ22とを含んでいる。すなわち、第1乾留ゾーンZ21では、石炭供給部6から供給された石炭C0がある所定の乾留時間および温度で乾留されて揮発分や水分が所定の基準以下まで除去された後に、乾留された石炭の一部C1が取り出される。還元炉1の外部の設備では、取り出された乾留後の石炭C1は、還元炭材として、酸化鉄とともに混合されて原料Pが製造される。一方、第2乾留ゾーンZ22では、乾留された石炭の残りの部分C2が当該ゾーンZ22を通過される間にさらに乾留されてさらに揮発分や水分が除去された後に、床敷炭材として還元ゾーンZ1へ送られる。
上下移動部7bは、掻出部7aを上方および下方に移動させる構成を有する。例えば、上下移動部7bは、掻出部7aの回転軸7a1の端部に連結された連結部と、当該連結部を上下に移動させる油圧シリンダなどの直線駆動部とを有する。上下移動部7bが前記掻出部7aを上方および下方に移動させることにより、この掻出部7aによって排出されずに炉床部3の上面に残る乾留された石炭C2の量を調整することが可能になる。
また、石炭取出し部7の掻出部7aは、炉床部3の上面から上方に離間した位置において当該炉床部3の上面における幅Wの全体にわたって当該上面と平行に延び、水平方向に延びる回転軸7a1回りに回転可能ならせん状のスクリュー部7a2を有する。したがって、らせん状のスクリュー部7a2が回転軸7a1回りに回転することにより、炉床部3の上面における幅W全体にわたって乾留された石炭のうち炉床部3の上面から所定の高さ以上に有る部分を均一に炉本体から外部へ掻き出す。これにより、炉床部3の上面に残された乾留された石炭C2を、炉床部3の上面における幅Wの全体にわたって均一に残すことが可能になり、乾留された石炭C2を炉床部3の上面に均一に敷き詰めることが可能である。
なお、掻出部7aは、乾留された石炭のうち炉床部3の上面から所定の高さh以上に有る部分C1を炉本体2の外部へ掻き出すことが可能な構成であればよく、上記のらせん状のスクリュー部7a2を有する構成に限定されない。
炉本体2の処理空間2a内部の還元ゾーンZ1および乾留ゾーンZ2の各部分の温度を検知するために、炉本体2の天板2dなどには、温度検出部24が設けられている還元ゾーンZ1および乾留ゾーンZ2の温度は、還元炉1の動作中は温度検出部24で検出され、検出された温度に基づいて、バーナからなる原料加熱部20および石炭加熱部21の加熱動作が図示されない制御部によって制御される。
さらに、還元ゾーンZ2における酸素濃度を検出するために、還元ゾーンZ2を形成する炉本体2の天板2dなどには、Oセンサなどの酸素濃度検出部25が設けられている。乾留ゾーンZ2の酸素濃度は、還元炉1の動作中は酸素濃度検出部25で検出され、検出された酸素濃度に基づいて、石炭加熱部21の加熱動作が前記制御部によって制御される。
図1〜3に示される還元炉1は、還元ゾーンZ1の内部のガスを炉本体2の外部へ排気する還元ゾーン排気部15を備えている。還元ゾーン排気部15は、炉本体2の天板2dに設けられた貫通孔などによって構成される。本実施形態のように乾留ゾーンZ2および還元ゾーンZ1が連続して形成された構成を有する還元炉1では、乾留ゾーンZ2で乾留時に発生した乾留ガスG1が還元ゾーンZ1へ流入した後に還元ゾーンZ1の内部で発生した還元ゾーン排出ガスG3と合流して排気ガスG2となる。この排気ガスG2を還元ゾーン排気部15によって炉本体2の外部へ一括して排気することが可能である。また、この過程で、乾留ゾーンZ2の排熱を還元ゾーンZ1における還元時の塊成物(すなわち原料P)の昇温に利用可能となる。
還元ゾーンZ1から排気される排気ガスG2は、高温である。そこで、還元炉1の外部において、高温の排気ガスG2を用いて、乾留ゾーンZ2で乾留される前の石炭に含まれる水分を除去(乾燥)してもよい。
なお、還元ゾーンZ1内部において還元ゾーン排気部15の近くに乾留ガスG1の流れを緩和するじゃま板27を設けてもよい。
図3に示されるように、乾留ゾーンZ2において石炭C0が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスG1は、還元ゾーンZ1に流入した後に、還元ゾーン排気部15から炉本体2の外部へ排気される。そこで、本実施形態の還元炉1は、図3〜4に示されるように、乾留ガスG1を還元ゾーンZ1で燃焼させる燃焼部22を備えている。燃焼部22は、還元ゾーンZ1に配置され、乾留ゾーンZ2において石炭C0が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスG1を、還元ゾーンZ1で燃焼させる。これにより、当該乾留ガスG1の燃焼時に発生する熱を還元ゾーンZ1の昇温に利用することが可能になる。
なお、図3に示されるように、還元ゾーン排気部15とは別に、乾留ゾーンZ2の内部のガスを炉本体2の外部へ排気する乾留ゾーン排気部28をさらに備えていてもよい。その場合、乾留ゾーンZ2の内部で発生した乾留ガスG1などのガスを、乾留ゾーン排気部28によって、還元ゾーン排気部15から排気される還元ゾーンZ1内部のガスとは別系統で、炉本体2の外部へ排気することが可能である。これにより排気ガスの組成により経済的な排気ガス処理が可能となる。
還元炉1は、乾留ゾーンZ2の内部と外部とを仕切る一対の仕切り部23を備えている。一対の仕切り部23は、乾留ゾーンZ2における炉床部3の回転方向Rにおいて上流側および下流側に配置されている。各仕切り部23は、炉本体2の天板2dから下方に突出するように設けられているので、乾留ゾーンZ2の上流側および下流側の開口面積を小さくし、乾留ゾーンZ2の内部と外部とのガスの移動および熱を抑制する。したがって、これらの仕切り部23によって 乾留ゾーンZ2の内部を当該乾留ゾーンZ2の外部と異なる温度で容易に制御することが可能になる。
仕切り部23は、ガスの流量を調整することが可能な構成を有してもよい。例えば、仕切り部23を上下方向に移動可能に炉本体2に取り付けられ、直線移動部31によって仕切り部23が上下に移動することにより仕切り部23を乾留ゾーンZ2の開口面積を調整することが可能な構成を有してもよい。
なお、乾留ゾーンZ2内部において石炭取出し部7の上流側であって当該石炭取出し部7に近い位置に乾留ガスG1の流れを緩和するじゃま板26を設けてもよい。
上記の還元炉1の構成によれば、炉本体2の内部に形成された乾留ゾーンZ2で石炭の乾留を行いながら同じ炉本体2に形成された還元ゾーンZ1で酸化鉄の還元を行うことが可能である。
上記の還元炉1を用いて石炭の乾留とともに還元鉄の製造を行う場合、以下の還元鉄DRの製造方法の手順に沿って行われる。
すなわち、本実施形態の還元鉄DRの製造方法は、主として、
石炭C0を炉床部3に載置して当該炉床部3を所定の回転方向Rに移動しながら当該石炭C0の乾留をする工程(乾留工程)と、
乾留後の少なくとも一部の石炭C1を炉本体2に取り出す工程(石炭取出し工程)と、
少なくとも一部の石炭C1を取り出した後に原料Pを炉床部3に載置して当該炉床部3を所定の回転方向Rに移動しながら酸化鉄を還元して還元鉄DRを生成する工程(還元工程)と、
を含んでいる。
さらに、本実施形態の還元鉄DRの製造方法は、乾留後の少なくとも一部の石炭C1を炉本体2に取り出す石炭取出し工程の後に、還元工程と並行して行われる工程として、乾留後の石炭C1と酸化鉄とを混合することによって原料Pを準備する工程(原料準備工程)をさらに含む。
具体的には、乾留工程では、乾留ゾーンZ2において、石炭供給部6によって石炭C0が炉床部3の上面に供給される。ついで、供給された石炭は、炉床部3によって所定回転方向Rに移動されながら乾留ゾーンZ2で石炭加熱部21によって加熱されて乾留される。
ついで、石炭取出し工程では、乾留された石炭の一部C1が、石炭取出し部7によって炉本体2から外部に取り出される。このとき、乾留された石炭の残り部分C2は、炉床部3の上面に堆積された状態で還元ゾーンZ1に送られて床敷炭材として利用される。
その後、還元工程では、乾留ゾーンZ2の下流側の還元ゾーンZ1において、原料供給部4から酸化鉄を含む原料P(例えばペレット)が炉床部3の上面に供給される。このとき、原料Pは、炉床部3の上面に堆積された乾留後の石炭C2の層の上に載置される。供給された原料Pは、炉床部3によって所定方向(すなわち回転方向R)に移動されながら還元ゾーンZ1で原料加熱部20によって加熱される。これによって酸化鉄の還元処理がされて還元鉄DRが生成される。その後、生成された還元鉄DRおよびその下に敷かれた石炭C2は、還元鉄取出し部5によって炉本体2から外部に取り出される。取り出された還元鉄DRおよび石炭C2は、高温の状態で還元炉1の後工程の溶鉱炉に投入され、溶鉄の製造などに用いられる。
上記の還元炉1を用いて還元鉄DRを製造した場合、1つの還元炉1によって石炭の乾留と還元鉄DRの生成を行うことができるので、当該還元炉とは別に石炭の乾留処理のための設備が不要になる。
また、上記の乾留後の石炭C1と酸化鉄とを混合することによって原料Pを準備する原料準備工程は、還元工程と並行して、還元炉1の外部の設備で行われる。これにより、還元炉1によって乾留された石炭C1を還元炭材として酸化鉄と混合することによって還元鉄製造用の原料Pを準備することが可能である。
本実施形態の還元炉1は、回転炉床炉の構成を含んでいる。すなわち、炉本体2の処理空間2aは、環状の連続した形状をしており、炉床部3は、処理空間2aの内部に所定の回転方向Rに回転自在に収容されている。そのため、還元ゾーンZ1で還元処理を行った後に高温の状態になった炉床部3は高温の状態を維持しながら乾留ゾーンZ2に送られる。乾留ゾーンZ2では、高温状態の炉床部3の上面に石炭が供給されるので、石炭の乾留を効率よく行うことが可能である。
(変形例)
(A)
本実施形態の還元炉1は、移動炉床式還元炉の一例として、環状の炉本体2および環状の炉床部3を有する回転炉床炉の形態を有しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の還元炉の変形例として、直線状に延びる炉本体2および炉床部3を有する還元炉でもよい。
(B)
本実施形態の還元炉1では、石炭取出し部7は、乾留後の石炭の一部C1を炉本体2から取り出して残りの石炭C2を床敷炭材として炉床部3の上面に残しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の他の変形例として、石炭取出し部7は、乾留後の石炭をすべて炉本体2から取り出してもよい。または、石炭取出し部7を作動させずに石炭をすべて炉床部3の上面に残しても良い。
(C)
また、本発明のさらに他の変形例として、還元炉1は、図5に示されるように、上記の還元ゾーン排気部15および燃焼部22とともに、二次燃焼室30をさらに備えていてもよい。
二次燃焼室30は、乾留ゾーンZ2と連続して形成された還元ゾーンZ1において、還元ゾーン排気部15と燃焼部30との間に配置されている。二次燃焼室30は、乾留ゾーンZ2から還元ゾーンZ1へ流入してきた乾留ガスG1の燃焼を許容する容積を有する。これにより、乾留ガスG1は還元ゾーン排気部15に到達する前に二次燃焼室30の内部で燃焼を完了することが可能であり、還元ゾーンZ1の昇温をより効率よく行うことが可能である。
1 移動炉床式還元炉(還元炉)
2 炉本体
2a 処理空間
3 炉床部
4 原料供給部
5 還元鉄取出し部
6 石炭供給部
7 石炭取出し部
7a 掻出し部
7a2 らせん状のスクリュー部
7b 上下移動部
15 還元ゾーン排気部
20 原料加熱部
21 石炭加熱部
22 燃焼部
23 仕切り部
28 乾留ゾーン排気部
30 二次燃焼室
C0、C1、C2 石炭
D1 中間ゾーン
DR 還元鉄
G1 乾留ガス
G2 排気ガス
G3 還元ゾーン排出ガス
P 原料
R 回転方向
Z1 還元ゾーン
Z2 乾留ゾーン

Claims (16)

  1. 酸化鉄を含む原料を還元する移動炉床式還元炉であって、
    内部に処理空間を画定する炉本体と、
    前記処理空間内で所定の方向に移動可能な炉床部とを備えており、
    前記炉本体は、前記炉床部の上に置かれた酸化鉄を還元して還元鉄を生成する還元ゾーンと、前記還元ゾーンに対して前記炉床部の移動方向の上流側に位置し、前記炉床部の上に置かれた石炭を乾留する乾留ゾーンとを形成し、
    前記還元ゾーンには、前記原料を前記炉床部の上面に供給する原料供給部と、前記原料を加熱して前記酸化鉄を還元することによって還元鉄を生成する原料加熱部と、前記原料供給部に対して前記炉床部の移動方向において下流側に配置され、前記還元鉄を前記炉本体から取り出す還元鉄取出し部とが設けられ、
    前記乾留ゾーンには、前記石炭を前記炉床部の上面に供給する石炭供給部と、前記石炭を加熱して乾留する石炭加熱部と、前記石炭供給部に対して前記炉床部の移動方向において下流側に配置され、乾留された前記石炭の少なくとも一部を前記炉本体から取り出す石炭取出し部とが設けられている、
    ことを特徴とする移動炉床式還元炉。
  2. 前記石炭取出し部は、乾留された前記石炭のうち前記炉床部の上面から所定の高さ以上に有る部分を前記炉本体の外部へ掻き出す掻出部を有する、
    請求項1に記載の移動炉床式還元炉。
  3. 前記掻出部を上方および下方に移動させる上下移動部を有する、
    請求項2に記載の移動炉床式還元炉。
  4. 前記掻出部は、前記炉床部の上面から上方に離間した位置において前記炉床部の上面における幅全体にわたって当該上面と平行に延び、水平軸回りに回転可能ならせん状のスクリュー部を有する、
    請求項2または3に記載の移動炉床式還元炉。
  5. 前記石炭供給部は、前記石炭を前記炉床部の幅全体に供給することが可能な構成を有する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動炉床式還元炉。
  6. 前記乾留ゾーンおよび前記還元ゾーンは、連続して形成されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動炉床式還元炉。
  7. 前記還元ゾーンの内部のガスを前記炉本体の外部へ排気する還元ゾーン排気部をさらに備えている、
    請求項6に記載の移動炉床式還元炉。
  8. 前記還元ゾーン排気部とは別に、前記乾留ゾーンの内部のガスを前記炉本体の外部へ排気する乾留ゾーン排気部をさらに備えている、
    請求項7に記載の移動炉床式還元炉。
  9. 前記還元ゾーンに配置され、前記乾留ゾーンにおいて前記石炭が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスを前記還元ゾーンで燃焼させる燃焼部をさらに備えている、
    請求項6または7に記載の移動炉床式還元炉。
  10. 前記還元ゾーンの内部のガスを前記炉本体の外部へ排気する還元ゾーン排気部と、
    前記還元ゾーンに配置され、前記乾留ゾーンにおいて前記石炭が乾留されるときに発生する可燃性の成分を含む乾留ガスを、前記還元ゾーンで燃焼させる燃焼部と、
    前記還元ゾーン排気部と前記燃焼部との間に配置され、前記乾留ガスの燃焼を許容する容積を有する二次燃焼室と
    をさらに備えている、
    請求項6に記載の移動炉床式還元炉。
  11. 前記乾留ゾーンにおける前記炉床部の移動方向において上流側および下流側に配置され、前記乾留ゾーンの内部と外部とのガスの移動を抑制する仕切り部をさらに備える、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の移動炉床式還元炉。
  12. 前記仕切り部は、前記ガスの流量を調整することが可能な構成を有する、
    請求項11に記載の移動炉床式還元炉。
  13. 前記石炭加熱部は、前記石炭の加熱温度を調整することが可能な構成を有する、
    請求項1〜12にいずれか1項に記載の移動炉床式還元炉。
  14. 前記炉本体の前記処理空間は、環状の連続した形状をしており、
    前記炉床部は、前記処理空間の内部に所定の回転方向に回転自在に収容されている、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の移動炉床式還元炉。
  15. 処理空間を有する炉本体と当該処理空間の内部に所定の方向に移動自在に収容された炉床部とを備えた移動炉床式還元炉を用いて、酸化鉄を含む原料を還元する還元鉄の製造方法であって、
    石炭を前記炉床部に載置して当該炉床部を前記所定の方向に移動しながら当該石炭の乾留をする工程と、
    乾留後の少なくとも一部の前記石炭を前記炉本体に取り出す工程と、
    少なくとも一部の前記石炭を取り出した後に前記原料を前記炉床部に載置して当該炉床部を前記所定の方向に移動しながら前記酸化鉄を還元して還元鉄を生成する工程と、
    を含むことを特徴とする
    還元鉄の製造方法。
  16. 乾留後の少なくとも一部の前記石炭を前記炉本体に取り出す工程の後に、乾留後の前記石炭と前記酸化鉄とを混合することによって前記原料を準備する工程をさらに含む、
    請求項15記載の還元鉄の製造方法。
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