JP2017080778A - 缶蓋用シェル成形装置 - Google Patents

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宗孝 井田
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伊藤 秀樹
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秀樹 伊藤
雄次 長田
Yuji Osada
雄次 長田
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Abstract

【課題】シェルを金型から確実に脱離させて、金型内での詰まり等を生じることなく円滑に成形する。【解決手段】一組の金型の一方12に、パネル部を成形するためのダイセンター23と、その外側でチャック壁部を成形するための圧力スリーブ25,26と、その外側で金属板を打ち抜いてカール形状部を成形するためのブランクドローダイ24とが備えられるとともに、一組の金型の他方13に、ダイセンター23に対向するパネルポンチ33と、圧力スリーブ25,26に対向するダイコアリング36とが備えられており、パネルポンチ33の中心部に成形後のシェルのパネル部裏面に空気を吐出するエア吐出孔65が形成され、ダイセンター23に、シェルのパネル部表面を少なくとも大気圧に開放するための空気孔71が形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、缶胴の開口端部に巻締められる缶蓋となるシェルを成形する装置に関する。
従来、清涼飲料等が充填された有底円筒状の缶胴の開口端部には、缶蓋が巻締められる。この缶蓋は、中央の円盤状のパネル部と、その外周部のカウンターシンク部と、さらにその外周にチャック壁部を介して連設されたカール部とを備えており、パネル部に開口部を形成するためのスコアが形成され、開口操作のためのタブが設けられる。そして、この缶蓋を製造する場合、プレス成形により、パネル部、カウンターシンク部、チャック壁部、及びカール形状部を備える一次成形蓋であるシェルを成形した後に、カール形状部を加工してカール部を成形し、スコアを加工してタブが取り付けられる。
この缶蓋用シェルを成形する装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。この成形装置は、上型と下型との間に金属板を打抜きながら挟み込んで成形するもので、上型には、環状の上部リテーナの内側のダイセンターピストン(ダイの中心ピストン)の先端にダイセンター(ダイの中心ポンチ)が設けられるとともに、このダイセンターを囲むように環状のブランクドローダイが設けられ、これらダイセンターとブランクドローダイとの間に、内側圧力スリーブ、外側圧力スリーブが設けられている。また、内側圧力スリーブ基端のピストン部、外側圧力スリーブ基端のピストン部はそれぞれシリンダ室(空気圧力チャンバ)内に収容されており、これらシリンダ室に外部から圧力空気を供給するための流路が接続されている。この場合、内側圧力スリーブのピストン部が収容されるシリンダ室には、周方向に間隔をあけて3本の流路が接続されており、これら3本の流路が、ダイの中心ピストンの上端部に形成した空気溜めチャンバに接続され、この空気溜めチャンバに外部からの流路が接続されている。
一方、下型には、ブランクドローダイとの間で金属板を打ち抜くカットエッジダイ、ダイセンターに対向する円形のパネルポンチ、ブランクドローダイに対向する下部圧力スリーブが設けられるとともに、内側圧力スリーブ及び外側圧力スリーブに対向するダイコアリングが設けられている。
この成形装置は、カットエッジダイとブランクドローダイとにより金属板を円形に打ち抜き、ダイセンターとパネルポンチとの間で円形のパネル部を成形するとともに、下型のダイコアリングと、上型のブランクドローダイ、内側及び外側の圧力スリーブによって金属板を挟みながら、カウンターシンク部、チャック壁部、カール形状部を成形する。
また、パネルポンチには孔が形成されており、成形後のシェルにエアを吐出して下型から離脱するようになっている。
特表2012‐505082号公報
特許文献1記載のような装置でシェルを成形すると、カール形状部が下部圧力スリーブに抱き付くように成形されるため、成形後に上型を下型から離間させる際にシェルが下型、特にダイコアリングに嵌合した状態となって離れなくなる。このため、特許文献1記載の装置では、パネルポンチの孔からエアを吹き付けてシェルを下型から脱離させるようにしているが、逆にシェルが上型に固着して、金型から取り外しできないことがあり、装置内での詰まりの原因となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、シェルを金型から確実に脱離させて、金型内での詰まり等を生じることなく円滑に成形することを目的とする。
本発明の缶蓋用シェル成形装置は、一組の金型の間で金属板をプレス成形することにより、円盤状のパネル部を有する缶蓋用シェルを成形する装置であって、前記一組の金型の一方に、前記パネル部を成形するためのダイセンターが備えられるとともに、前記一組の金型の他方に、前記ダイセンターに対向するパネルポンチが備えられており、前記パネルポンチに成形後のシェルの前記パネル部を前記パネルポンチから離間させるノックアウト機構が設けられ、前記ダイセンターに、前記シェルの前記パネル部表面を少なくとも大気圧に開放するための空気孔が形成されている。
シェルの成形後に金型を離間させる際に、パネルポンチのノックアウト機構によってパネル部裏面を金型から離間することができ、一方、反対側の金型のダイセンターに形成した空気孔により、シェルのパネル部表面が大気圧に開放しているため、シェルがダイセンターに固着することも防止され、したがって、シェルを両金型の間から円滑に離脱することができる。
この場合、前記空気孔は複数設けられているとよく、また、空気孔のうち少なくとも一つがダイセンターの中央部に設けられているとよい。
本発明の缶蓋用シェル成形装置において、前記空気孔にパネル部押圧用エア供給系が接続されているとよい。
また、本発明のシェル成形装置において、前記ノックアウト機構が、前記パネルポンチに形成したエア吐出孔から前記パネル部の裏面に空気を吐出することにより前記パネル部を前記パネルポンチから離間させるものである場合、前記パネル部押圧用エア供給系は、前記エア吐出孔からの吐出空気圧力より小さい圧力で前記空気孔から空気を吐出させるものであるとよい。
空気孔は少なくとも大気開放していればよいが、若干の圧力で空気を吐出させてもよく、シェルのダイセンターへの固着を確実に防止することができる。
本発明の缶蓋用シェル成形装置において、前記金型の一方に、前記ダイセンターの外側で前記チャック壁部を成形するための圧力スリーブが設けられ、前記ダイセンターはダイセンターピストンの先端に取り付けられるとともに、前記圧力スリーブを前記ダイセンターに対して移動させるスリーブ駆動用エア供給系が前記ダイセンターピストン内を経由して設けられており、前記パネル部押圧用エア供給系は、前記ダイセンターピストン内に、前記スリーブ駆動用エア供給系とは独立して、前記空気孔に接続されたエアチャンバを有しているとよい。
スリーブ駆動用エア供給系とは別に空気孔に対してパネル部押圧用エア供給系のエアチャンバを設けることにより、空気の圧力変動を防止し、空気孔からの吐出圧を一定に維持することができ、シェルの離脱を確実にすることができる。
本発明によれば、パネルポンチに開口するエア吐出孔からパネル部の裏面に空気を吐出し、パネル部の表面に接するダイセンターには大気に開放する空気孔を開口しているので、成形後のシェルをパネルポンチ及びダイセンターのいずれからも離脱させることができ、これらの間から排出することが容易になり、詰まり等の発生を防止して円滑に成形することができ、歩留まりを向上させることができる。
本発明の一実施形態の缶蓋用シェル成形装置における上型と下型とが離間した状態を示す縦断面図である。 図1の上型と下型とを閉じた状態を示す縦断面図である。 上型と下型との間で金属板を打ち抜いた状態を示す要部を拡大した断面図である。 図3の状態からさらに上型が下降し、外側圧力スリーブとダイコアリングとの間に金属板を挟持した状態を示す断面図である。 図4の状態からカール形状部を成形した状態を示す断面図である。 図5に示す状態からシェルの成形が完了した状態を示す断面図である。 (a)は本発明の缶蓋用シェル成形装置により成形されるシェルの例を示し、(b)は缶蓋の例を示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態の缶蓋用シェル成形装置における上型を示す縦断面図である。
以下、本発明の缶蓋用シェル成形装置の実施形態を図面を参照しながら説明する。
この実施形態の缶蓋用シェル成形装置11は、プレス成形により、図7(a)に示すパネル部1、カウンターシンク部2、チャック壁部3、及びカール部4となるカール形状部5を備える一次成形蓋であるシェル6を成形するための装置であり、成形されたシェル6は、カール形状部5をカーリングして最終形状のカール部4を成形した後、カール部4に密封のためのライニング材8を塗布し、開口のためのスコア成形等を経てタブ7が取り付けられることにより、図7(b)に示す缶蓋10として完成する。
シェル成形装置11は、図1及び図2に示すように、プレス機に上型12と下型13とが取り付けられてなり、これら上型12と下型13との間に金属板9を配置し、これを円形に打ち抜きながらシェル6を成形するものである。
上型12には、プレス機の上ラム(ともに図示略)に固定の型板20に、環状の上部リテーナ21が固定されるとともに、この上部リテーナ21の内側に、ダイセンターピストン22が上下移動可能に支持され、このダイセンターピストン22の先端(下端)に、シェル6のパネル部1の表面を形成するためのダイセンター23が取り付けられている。また、上部リテーナ21の先端には、ダイセンター23を囲むように環状のブランクドローダイ24が設けられ、このブランクドローダイ24とダイセンター23との間に、内側圧力スリーブ25及び外側圧力スリーブ26が設けられている。この場合、内側圧力スリーブ25の先端部25aはダイセンター23側に配置され、外側圧力スリーブ26の先端部26aはブランクドローダイ24側に配置されており、これら内側圧力スリーブ25の先端部25aと外側圧力スリーブ26の先端部26aとは、ダイセンター23の軸心と同心上に二重のスリーブ状に配置される。
一方、下型13には、プレス機ベッド上の型板(ともに図示略)の上に環状の下部リテーナ31が固定されるとともに、この下部リテーナ31の内側に、パネルポンチピストン32が上下移動可能に支持され、このパネルポンチピストン32の先端(上端)に、シェル6のパネル部1の裏面を形成するための円形のパネルポンチ33が取り付けられている。また、下部リテーナ31の先端には、ブランクドローダイ24との間で金属板9を打ち抜く環状のカットエッジダイ34が設けられ、このカットエッジダイ34とパネルポンチ33との間に、上型のブランクドローダイ24に対向する下部圧力スリーブ35と、内側圧力スリーブ25及び外側圧力スリーブ26に対向するダイコアリング36とが設けられている。この場合、下部圧力スリーブ35の先端部35aはカットエッジダイ34側に配置され、ダイコアリング36の先端部36aはパネルポンチ33側に配置されており、これら下部圧力スリーブ35の先端部35aとダイコアリング36の先端部36aとが、パネルポンチ33の軸心(前述したダイセンター23の軸心と同軸)と同心上に二重のリング状に配置される。
これら上型12及び下型13の詳細について更に説明すると、ダイセンターピストン22は、上部リテーナ21のシリンダ孔41内に上下移動可能に保持されており、背面が圧力チャンバ28に臨ませられている。この場合、ダイセンターピストン22において、上部リテーナ21のシリンダ孔41内に配置される基端部22aに対して先端部22bが縮径された状態に形成されている。
そして、ダイセンターピストン22の先端部22bの外周面と上部リテーナ21の先端部内周面との間に第1シリンダ室42が区画形成され、この第1シリンダ室42内に、外側圧力スリーブ26の基端部を形成しているピストン部26bが上下移動可能に収容されている。また、ダイセンターピストン22の先端部22bの中心には、ダイセンター23を取り付けるための取付孔43が形成され、その取付孔43にダイセンター23の軸部23aが、これを貫通するボルト44によって嵌合状態に取り付けられている。この軸部23aは、ダイセンターピストン22の先端面よりも突出しており、この軸部23aの外周面と、ダイセンターピストン22の先端部22bの外側に配置される外側圧力スリーブ26の先端部26a内周面との間に第2シリンダ室45が区画形成され、この第2シリンダ室45内に、内側圧力スリーブ25の基端部を形成しているピストン部25bが上下移動可能に収容されている。
この場合、内側圧力スリーブ25のピストン部25bは、内側圧力スリーブ25の先端部25aに対して半径方向内方に張り出すリング状に形成され、一方、外側圧力スリーブ26のピストン部26bは、外側圧力スリーブ26の先端部26aに対して半径方向外方に張り出すリング状に形成されている。
また、ダイセンター23は、軸部23aに対して先端部23bが拡径しており、その拡径した先端部23bの外周面は内側圧力スリーブ25の内周面とほぼ同じ直径に形成され、内側圧力スリーブ25の内周面を支持している。また、ダイセンター23の先端部23bの背面は第2シリンダ室45に臨ませられており、その先端部23bの背面には、リング板状のスペーサ46が設けられ、このスペーサ46の厚みを変えることにより、第2シリンダ室45の上下方向の距離(言い換えると、内側圧力スリーブ25の初期位置及びストローク)を調整することができるようになっている。なお、ダイセンター23の軸部23a先端とダイセンターピストン22との間にもスペーサ47が設けられており、その厚みを変えることにより、ダイセンター23の先端面の位置を調整することができる。
つまり、外側圧力スリーブ26のピストン部26bを収容する第1シリンダ室42は、ダイセンターピストン22の基端部22aの先端面と、ブランクドローダイ24の後端に設けられているスペーサ48の背面とにより、前後端が区画される。一方、内側圧力スリーブ25のピストン部25bを収容する第2シリンダ室45は、ダイセンターピストン22の先端面と、ダイセンター23の先端部23bの背面に設けられているスペーサ46の背面とにより、前後端が区画され、そのスペーサ46の背面の位置は、ダイセンター23の軸部23aの先端に設けられているスペーサ47によって調整される。
また、ブランクドローダイ24の後端にもリング板状のスペーサ48が設けられており、ブランクドローダイ24の先端の位置を調整することができるようになっている。
そして、第1シリンダ室42には上部リテーナ21内の1本の流路51が接続され、この流路51を介して圧力空気供給源(図示略)が接続され、圧力空気が第1シリンダ室42に供給されるようになっている。また、ダイセンターピストン22の先端部22bには、第2シリンダ室45に連通状態の繰り抜きチャンバ50が設けられている。この繰り抜きチャンバ50は、第2シリンダ室45の半径方向に沿う幅寸法より小さい幅寸法で第2シリンダ室45に沿うリング溝状に形成されており、したがって、第2シリンダ室45の全周にわたって連通した状態とされている。そして、この繰り抜きチャンバ50に、ダイセンターピストン22内を上下方向に沿って形成された1本の流路52が接続され、この流路52の上端部に、ダイセンターピストン22内を径方向に沿って形成された流路53が接続され、この流路53が、ダイセンターピストン22の基端部22aの外周部に形成されたリング状流路54に接続され、このリング状流路54に、上部リテーナ21内の1本の流路55を介して圧力空気供給源(図示略)が接続されており、圧力空気がこれら流路55,54,53,52を介して繰り抜きチャンバ50に供給され、繰り抜きチャンバ50の全周から第2シリンダ室45に供給されるようになっている。この場合、ダイセンターピストン22内を水平に形成されている流路53は、リング状流路54の周方向に間隔をおいて複数本(例えば3本)設けられており、上部リテーナ21内の流路55から供給された圧力空気は、このリング状流路54を経由してダイセンターピストン22の周方向に流通し、各流路53を介して流路52の上端部に集められた後、第2シリンダ室45に供給される。
リング状流路54を設けたのは、ダイセンターピストン22が上部リテーナ21内を摺動可能に配置されて、固定されていないので、上部リテーナ21内の流路55との接続を確実にするためであり、また、このリング状流路54からの流路53を複数本としたのは、1本だけであると上部リテーナ21内の流路55から流路52への距離が遠くなる場合があるため、及び第2シリンダ室45への流量を確保するためである。
前述の流路51及びその圧力空気供給源により外側圧力スリーブ26を駆動する外側スリーブ駆動用エア供給系が構成され、流路52〜55及びその圧力空気供給源により、内側圧力スリーブ25を駆動する内側スリーブ駆動用エア供給系が構成される。
また、ダイセンターピストン22、及びダイセンター23をダイセンターピストン22に固定しているボルト44の中心には、ボルト44を軸方向に貫通する貫通孔56が形成され、その貫通孔56の下端は、ダイセンター23の下面の座ぐり穴56aに開口している。また、貫通孔56の上端には、ダイセンターピストン22の上下方向の途中まで延びる流路60が連通し、この上下方向に沿う流路60の上端部に、ダイセンターピストン22内を水平方向(半径方向)に沿って形成された流路57が接続され、この流路57がダイセンターピストン22の基端部22aの外周部に形成されたリング状流路58に接続され、このリング状流路58に、上部リテーナ21内の1本の流路59が接続され、大気に開放されている。つまり、ダイセンター23の座ぐり穴56a、ボルト44の貫通孔56、ダイセンターピストン22内の流路60、57,58及び上部リテーナ21内の流路59等により、ダイセンター23の下端を大気に開放する空気孔71が形成され、座ぐり穴56aによってダイセンター23の下端に開口している(以降、この座ぐり穴56aを空気孔71の開口と称す)。この場合、大気に開放するだけなので、ダイセンターピストン22内を半径方向に沿って形成された流路57は、少なくとも1本あればよい。
下型のカットエッジダイ34は、下部リテーナ31の上端部にスペーサ61を介して固定された環状のカットエッジリテーナ62により保持固定されており、このスペーサ61によりカットエッジダイ34の上下方向の位置を調整できるようになっている。また、パネルポンチ33とパネルポンチピストン32の先端との間にも位置調整用のスペーサ63が設けられている。パネルポンチピストン32は、下部リテーナ31の内側でダイコアリング36の内周面36aに沿って上下移動可能に支持されており、パネルポンチピストン32の長さ方向の途中位置に、ダイコアリング36の基端部内周面との間で環状の圧力チャンバ64が区画形成されている。この圧力チャンバ64は、パネルポンチピストン32の軸心上及び軸心と平行な上下方向に沿って形成された複数個のエア吐出孔65に連通し、これらの開口65aがパネルポンチ33の先端の中心に設けられている。また、圧力チャンバ64には、ダイコアリング36内の流路66を経由して下部リテーナ31の流路67が接続され、図示略の圧力空気供給源に接続されている。そして、この圧力空気供給源、流路67、圧力チャンバ64により、エア吐出孔65に圧力空気を供給する吐出エア供給系が構成される。
ダイコアリング36の外周面と下部リテーナ31の内周面との間には第3シリンダ室68が区画形成され、この第3シリンダ室68内に、下部圧力スリーブ35の基端部を形成しているピストン部35bが上下移動可能に収容されている。この第3シリンダ室68には、下部リテーナ31内の流路69から圧力空気が供給されるようになっている。
次に、以上のように構成された缶蓋用シェル成形装置11によりシェル6を成形する方法について説明する。
アルミニウム合金等からなる金属板9を缶蓋用シェル成形装置11の上型12と下型13との間に配置して、両型12,13を閉じるように上型12を下降させると、まず、図3に示すように、金属板9を上型12のブランクドローダイ24と下型の下部圧力スリーブ35との間に挟持するとともに、ブランクドローダイ24とカットエッジダイ34との間で金属板9を円形に打ち抜く。
さらに上型12を下降させると、図4に示すように、ブランクドローダイ24と下部圧力スリーブ35との間で挟持されている外周縁部よりも内側で、外側圧力スリーブ26とダイコアリング36との間に金属板9を環状に挟持し、その挟持状態でさらに上型12を下降すると、図5に示すように、金属板9の外周縁部をブランクドローダイ24と下部圧力スリーブ35との間で挟持しながら絞り加工し、ダイコアリング36の先端外周部で屈曲するようにカール形状部5を成形する。一方、外側圧力スリーブ26の内側では、内側圧力スリーブ25が下降してダイコアリング36との間でチャック壁部3を成形しつつ、ダイセンター23とパネルポンチ33との間で金属板9の中央部を挟持する。
次いで、図6に示すように、ダイセンター23及びパネルポンチ33を若干上昇させるように、内側圧力スリーブ25及びダイコアリング36に対して相対的に移動しながらパネル部1及びカウンターシンク部2を成形する。
このようにして成形が終了したら、ダイセンター23をパネル部1から離間して上昇させるとともに、内側圧力スリーブ25、外側圧力スリーブ26及びブランクドローダイ24を上昇させることにより、シェル6からこれらを離間する。その際に、パネルポンチ33の先端面の複数の開口65aから圧縮空気を吐出してシェル6を下型13から離脱し、別途設けたノズル(図示略)によって側方からシェル6に空気を吐出して上型12と下型13との間から側方に排出する。
ところで、成形終了後に、図6に鎖線で示すようにダイセンター23がパネル部1から離間すると、ダイセンター23の先端面とパネル部1の表面との間の空間がダイセンター23の移動に伴い大きくなることにより、減圧傾向となる。このため、その空間が密閉空間であるとシェル6はダイセンター23とともに引き上げられようとし、下型13のパネルポンチ33の開口65aから圧縮空気により上方に押圧されていることもあって、上型12に吸着するおそれがある。
この成形装置11においては、上型12のダイセンター23の先端に開口している空気孔56が大気圧に開放状態とされているので、ダイセンター23が上昇してパネル部1から離間しても、その間の空間が負圧にならずにほぼ大気圧に維持され、したがって、シェル6が上型12に吸着されることが防止される。
このため、下型13のパネルポンチ33の開口65aから吐出される空気によって下型13から離脱したシェル6は、上型12と下型13との間で、側方から吹き付けられる空気を受け、両型12,13の間から側方に確実に排出される。
このようにして成形されたシェル6は、その後、カール部4が成形された後、そのカール部4の裏面にライニング材8が塗布され、スコア等が加工され、タブ7が取り付けられて最終製品の缶蓋10となる。
このシェル成形装置11は、成形後のシェル6を下型13のパネルポンチ33から吐出する空気によって下型13から離脱するとともに、上型12のダイセンター23の先端に大気開放状態の開口56aを形成したことにより、ダイセンター23とシェル6との間が負圧になることを防止してシェル6の上型12への吸着を防止し、上型12、下型13のいずれからも離間させてシェル6を両型12,13の間から確実に排出することができるものである。
特に、近年ではコスト低減のためシェル6が薄肉化され、自重が軽くなり、下に落ちる力も小さくなることから、シェル6が上型12に吸着され易くなってきており、このような薄肉化されたシェル6の成形に際しても、金型から確実に排出して、金型内での詰まりの発生等を防止し、歩留まり良く成形することができる。
図8は、本発明の他の実施形態のシェル成形装置における上型81を示している。この実施形態の上型81では、空気孔71における流路60の上端に圧力チャンバ82が設けられ、この圧力チャンバ82に上部リテーナ21内の流路57が接続されており、この流路57にリング状流路58を介して接続された上部リテーナ21の流路59に、図示略の圧力空気供給源が接続され、これら圧力チャンバ82、流路57等及び圧力空気供給源により、空気孔71に対するパネル部押圧用エア供給系が構成される。また、ダイセンターピストン22の上端には、圧力チャンバ82の上端を閉塞する栓83が設けられる。
そして、圧力チャンバ82により調整された圧力空気がダイセンター23の開口56aから吐出するようになっている。図1の実施形態では、ダイセンター23の開口56aは大気圧に開放されているだけであったが、この図8の実施形態においては、圧力チャンバ82で制御した圧力空気をダイセンター23の開口56aから吐出する。これにより、シェル6をより確実に上型81から離間させることができる。この場合の吐出圧は、下型13のパネルポンチ33の開口65a(図8では省略、図1等参照)から吐出される圧力空気の圧力より小さく設定される。
また、この図8の実施形態では、圧力空気をダイセンター23の開口56aから吐出するので、空気孔71においてリング状流路58から水平に延びて上下方向の流路60に接続される流路57は、第2シリンダ室45に接続される流路53と同様、複数本設けるとよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、上型に外側圧力スリーブ及び内側圧力スリーブを設けたが、これらを一体化した圧力スリーブとすることも可能である。その場合、この圧力スリーブの駆動のためのエア供給系が一系統設けられる。上記実施形態の外側スリーブ駆動用エア供給系及び内側スリーブ駆動用エア供給系とともに、これら圧力スリーブ駆動のためのエア供給系をスリーブ駆動用エア供給系と称す。
また、上記実施形態では、成形後のシェル6を下型13から離脱させるために、エア吐出孔65からシェル6の裏面に向けて圧力空気を吐出させたが、シェル6をピン等によって機械的に押し出す構成としてもよく、本発明においては、これら圧力空気によるもの、ピン等によるものを総称してノックアウト機構とする。
さらに、ダイセンター23の先端に開口する空気孔も複数設けてもよい。
1…パネル部
2…カウンターシンク部
3…チャック壁部
4…カール部
5…カール形状部
6…シェル
9…金属板
10…缶蓋
11…シェル成形装置
12…上型
13…下型
21…上部リテーナ
22…ダイセンターピストン
23…ダイセンター
23a…軸部
23b…先端部
24…ブランクドローダイ
25…内側圧力スリーブ(圧力スリーブ)
25b…ピストン部
26…外側圧力スリーブ
26b…ピストン部
28…圧力チャンバ
32…パネルポンチピストン
33…パネルポンチ
34…カットエッジダイ
35…下部圧力スリーブ
35b…ピストン部
36…ダイコアリング
41…シリンダ孔
42…シリンダ室
43…取付孔
44…ボルト
45…シリンダ室
46,47,48…スペーサ
50…繰り抜きチャンバ
51〜53…流路
54…リング状流路
56…貫通孔
56a…座ぐり穴(開口)
57…流路
58…リング状流路
60…流路
61,63…スペーサ
62…カットエッジリテーナ
64…圧力チャンバ
65…エア吐出孔(ノックアウト機構)
65a…開口
71…空気孔
81…上型
82…圧力チャンバ

Claims (6)

  1. 一組の金型の間で金属板をプレス成形することにより、円盤状のパネル部を有する缶蓋用シェルを成形する装置であって、
    前記一組の金型の一方に、前記パネル部を成形するためのダイセンターが備えられるとともに、
    前記一組の金型の他方に、前記ダイセンターに対向するパネルポンチが備えられており、
    前記パネルポンチに成形後のシェルの前記パネル部を前記パネルポンチから離間させるノックアウト機構が設けられ、前記ダイセンターに、前記シェルの前記パネル部表面を少なくとも大気圧に開放するための空気孔が形成されていることを特徴とする缶蓋用シェル成形装置。
  2. 前記空気孔は複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の缶蓋用シェル成形装置。
  3. 前記空気孔のうち少なくとも一つがダイセンターの中央部に設けられている請求項2に記載の缶蓋用シェル成形装置
  4. 前記空気孔にパネル部押圧用エア供給系が接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の缶蓋用シェル成形装置。
  5. 前記ノックアウト機構は、前記パネルポンチに形成したエア吐出孔から前記パネル部の裏面に空気を吐出することにより前記パネル部を前記パネルポンチから離間させるものであり、前記パネル部押圧用エア供給系は、前記エア吐出孔からの吐出空気圧力より小さい圧力で前記空気孔から空気を吐出させるものであることを特徴とする請求項4記載の缶蓋用シェル成形装置。
  6. 前記金型の一方に、前記ダイセンターの外側で前記チャック壁部を成形するための圧力スリーブが設けられており、前記ダイセンターはダイセンターピストンの先端に取り付けられるとともに、前記圧力スリーブを前記ダイセンターに対して移動させるスリーブ駆動用エア供給系が前記ダイセンターピストン内を経由して設けられており、前記パネル部エア供給系は、前記ダイセンターピストン内に、前記スリーブ駆動用エア供給系とは独立して、前記空気孔に接続されたエアチャンバを有していることを特徴とする請求項4又は5記載の缶蓋用シェル成形装置。

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