JP2017079569A - 可動磁石型リニアモータ制御システム - Google Patents

可動磁石型リニアモータ制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のコイルユニットが台車に力を印加する場合でも台車を高精度に制御することの可能な可動磁石型リニアモータ制御システムを提供する。【解決手段】可動磁石型リニアモータ制御システムは、複数のコイルを有する複数のコイルユニットと、複数のコイルユニットに沿って移動する複数の台車の位置を検出する位置検出部と、複数の台車の位置、複数のコイルユニットのそれぞれのインピーダンス及び推力特性に基づき、複数のコイルユニットのそれぞれに供給する電流の比率を決定する制御部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ファクトリーオートメーション(FA)用搬送装置の台車の駆動等に用いられるリニアモータ制御システムに関する。より具体的には可動磁石型リニアモータの制御システムに関する。
一般に工業製品を組み立てるためのファクトリーオートメーション化された生産ラインでは、部品等を搬送する搬送システムが用いられる。このような搬送システムとして、複数個の永久磁石を搭載した可動子、可動子の移動経路に沿って配列したコイル、及びコイルに電流を供給する電流制御器を備えた可動磁石型リニアモータシステムが提案されている。
特許文献1では垂直式リニアモータのドライバ制御装置が提案されている。このドライバ制御装置は、複数の電機子コイルを有し、可動子の位置検出値に応じて各電機子コイルに対する励磁電流を制御し、位置検出値が設定された閾値にある場合のみ電機子コイルに通電することによって電力消費量を低減している。
特許文献2では分散配置リニアモータが提案されている。この分散装置リニアモータは、隣り合う固定子の距離に基づきコイルに供給する電流を制御している。
特許文献3では可動界磁型リニアモータが提案されている。このリニアモータは、固定子側のコイルへの通電制御にリードスイッチを使用することによって、特定のコイルにのみ電流を供給する。詳しくは、可動界磁型リニアモータは、可動子の永久磁石の先端が電機子コイルに到達した時点でリードスイッチをONにすることにより、当該コイルへの電流の供給を行う。
特開平5−30784号公報 特開2011−50220号公報 特開平5−191962号公報
しかしながら、特許文献1では、可動子の位置に応じて通電のON/OFFを制御するだけなので銅損及び銅損に伴う発熱が大きくなる。この発熱が筺体等に伝わると筺体等の変形が大きくなり、可動子を高精度に制御することが困難になる。特許文献2では、1つの固定子は1つの可動子のみを制御するシステムであるため、複数の可動子が1つの固定子に同時に進入しないよう制御されており、可動子間の距離を所定値よりも小さくできず、複数の可動子を高精度に制御することができない。特許文献3では、各電機子コイルに接続されたリードスイッチを切り替えることにより各電機子コイルへの通電制御が行われるため、当該コイルへの通電の切り替えは他の可動子の位置とは関係なく決定される。そのため、複数の可動子が1つの電機子コイルから推力を受ける位置にある場合、可動子を高精度に制御することが困難になる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複数のコイルユニットが台車に推力を与える場合でも台車を高精度に制御することの可能な可動磁石型リニアモータ制御システムを提供することを目的とする。
本発明による可動磁石型リニアモータ制御システムは、複数のコイルを有する複数のコイルユニットと、前記複数のコイルユニットに沿って移動する複数の台車の位置を検出する位置検出部と、前記複数の台車の位置、前記複数のコイルユニットのそれぞれのインピーダンス及び推力特性に基づき、前記複数のコイルユニットのそれぞれに供給する電流の比率を決定する制御部とを備える。
本発明によれば、複数の台車の位置、複数のコイルユニットのそれぞれのインピーダンス及び推力特性に基づき、コイルユニットのそれぞれに供給する電流の比率を決定する。これにより、複数のコイルユニットによって台車を制御する場合でも、比率に基づきコイルユニットのそれぞれについて台車に必要な推力を得るための電流を精度よく算出できる。従って、複数のコイルユニットが台車に推力を加える場合でも、高精度な台車の制御が可能になる。
本発明の第1の実施形態によるワーク加工システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施形態によるワーク加工システムにおける台車の配置図である。 本発明の第1の実施形態によるコイルユニットの概略図である。 本発明の第1の実施形態による搬送システムコントローラのブロック図である。 本発明の第1の実施形態による台車の制御を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態による推力定数プロファイルを示す図である。 本発明の第1の実施形態による等推力プロファイル及び等損失プロファイルについて説明した図である。 本発明の第2及び第5の実施形態による台車の配置図である。 本発明の第2の実施形態による推力定数プロファイルを示す図である。 本発明の第3の実施形態による台車の配置図である。 本発明の第3の実施形態による推力定数プロファイルを示す図である。 本発明の第4の実施形態による台車の配置図である。 本発明の第5の実施形態による推力比の時間変化を示す図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態による可動磁石型リニアモータ制御システムとしてのワーク加工システム100について図面を参照しながら説明する。図1は、ワーク加工システム100の全体構成を示す概略図である。ワーク加工システム100は、搬送路101、搬送システムコントローラ121、工程装置131a〜131c、RFIDリーダ141、工程コントローラ151、及び台車201i〜201lを備え、図示されない水平な架台の上に載置されている。
搬送路101上には、台車201i〜201lが後述のガイドレール161に沿って移動可能に配置されている。搬送システムコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)、及びRAM、ROM等のメモリ(図示せず)を備え、搬送路101上の全ての台車201i〜201lの運行を制御する。メモリには、推力定数プロファイル及びコイルユニット116のインピーダンス等、コイルユニット116に供給する電流の算出に必要な情報が格納されている。工程装置131a〜131cは、台車201に載置されているワーク206の加工を行う。工程装置131a〜131cは、様々な工程を行い、例えばワーク206に対する接着剤の塗布、部品の取り付け、取り外し、及び光線の照射等を行う。搬送システムコントローラ121にはRFIDリーダ141が接続されている。RFIDリーダ141は、台車201に取り付けられているRFIDタグ207を読み取り、台車IDを含む台車通過情報を搬送システムコントローラ121に送信する。搬送システムコントローラ121は、受信した情報に基づきRFIDリーダ141の検出範囲を通過した台車を特定する。
工程コントローラ151は、工程装置131a〜131c及び搬送システムコントローラ121に接続されている。搬送システムコントローラ121によって移動する台車201i〜201lに対して、工程コントローラ151は、工程装置131a〜131cを動作させることによって、台車201i〜201lに載置されているワーク206に対して順次工程を実行する。台車201i〜201lは、それぞれワークホルダ205、及びRFIDタグ207を備えている。ワークホルダ205は、台車201i〜201l上でワーク206を保持するためのホルダである。RFIDタグ207には、各台車201i〜201lをそれぞれ区別するための固有の識別子である台車IDが登録されている。台車201i〜201lは搬送路101に沿って移動する。なお、図1には4台の台車201i〜201lが図示されているが、台数は4台に限られない。また搬送路101は、楕円状の循環路を形成しているが、この形態に限られない。また、図1において、台車201iの搬送方向をX軸、鉛直方向をZ軸、X軸及びZ軸と直交する軸をY軸と定義する。
図2は、本実施形態によるワーク加工システム100における台車201iの配置図である。図2では、例として台車201iについて説明するが、台車の構成は台車201j〜201lも台車201iと同様である。台車201iは、台車ブラケット202、永久磁石203、スケール204、ワークホルダ205、及びRFIDタグ207を備えている。永久磁石203、スケール204、ワークホルダ205、及びRFIDタグ207は台車ブラケット202に取り付けられている。台車ブラケット202には図示しないガイドブロックが固定され、このガイドブロックがガイドレール161に装着されることにより、台車201はガイドレール161の延在する方向に移動可能に支持される。台車ブラケット202上には3個の永久磁石203が配置され、それぞれの永久磁石203のN極及びS極が交互に配置されている。なお、本実施形態において永久磁石203は3個から構成されているが、個数は3個に限られない。また、スケール204には、台車201iの移動方向に沿って位置情報が記録されている。
搬送路101は、図示しない筺体、ガイドレール161、エンコーダ(位置検出部)113a〜113e、コイルユニット116a〜116c、及び電流制御器112a〜112cを備えている。電流制御器112a〜112c、エンコーダ113a〜113e、コイルユニット116a〜116c、及びガイドレール161は当該筺体に取り付けられている。電流制御器112a〜112cは、搬送システムコントローラ121から送信される台車の位置情報等に基づきコイルユニット116a〜116cに供給する電流を制御する。
エンコーダ113a〜113eは、台車201iが搬送路101上のどの位置にあっても台車201iの位置が検出できるような間隔で、搬送路101に沿って取り付けられている。エンコーダ113a〜113eは、スケール204のパターンを読み取り、スケール204上の位置、すなわちスケール位置情報を、図示しない伝送路を介して搬送システムコントローラ121に送信する。エンコーダ113a〜113e及びスケール204は、台車201iの位置を検出するため、制御システムに要求される位置決め精度に対して十分小さい位置分解能を備えることが望ましい。一例として、±5μmの位置決め精度を得るためには、分解能が0.5μm程度の高精度なエンコーダ113a〜113e及びスケール204が使用される。コイルユニット116a〜116cは、電流が供給され、且つ永久磁石203と所定の位置関係にある場合に電磁力を発生させることができる。発生した電磁力により、台車201iは搬送路101上を移動し、また停止する。搬送システムコントローラ121は、エンコーダ113a〜113eから送信される台車201iの位置情報に応じてコイルユニット116a〜116cの電流を制御する。これにより、搬送システムコントローラ121は、台車201iを移動させ、及び適切な位置で台車201iを停止させることができる。
図3は、本実施形態によるコイルユニット116の概略図である。本実施形態においてコイルユニット116は、U相、V相、W相からなる3相駆動を可能とするように、それぞれの相のコイル301を2個ずつ直列接続した6個のコイル301備えている。なお、本実施形態においてコイルユニット116は、6個のコイルから構成されているが、3個のコイルまたは1個のコイルのみで構成されてもよい。
電流検出器302は、電流制御器112に接続され、電流制御器112から各相のコイル301に供給される電流を検出する。詳しくは、電流検出器302は抵抗器302u、302v、及び302wを備え、抵抗器302u、302v、及び302wの各抵抗値並びにそれぞれの両端の電圧に基づき電流を測定する。電流制御器112は、電流制御器112に入力される電流指令値及び電流検出器302が検出する電流の情報に基づいてコイルユニット116に供給される電流を制御する。電流制御器112及び電流検出器302の間には、スイッチ303、即ちスイッチ303u、303v、及び303wが設けられ、電流制御器112はスイッチ303u、303v、及び303wの開閉を制御する。
図4は搬送システムコントローラ121の概略図である。搬送システムコントローラ121は、台車群コントローラ401、台車コントローラ403、電流算出部407、電流群制御部409、台車位置算出部411、及び推力定数プロファイル部416を備えている。台車群コントローラ401及び工程コントローラ151は伝送路432を介して電気的に接続され、工程コントローラ151は台車群コントローラ401に台車ID毎の目標位置を目標位置情報として送信する。台車群コントローラ401は、伝送路433を介して電流算出部407に電気的に接続されている。台車群コントローラ401、台車コントローラ403、及び電流算出部407は、台車位置算出部411と伝送路412を介して電気的に接続されている。台車群コントローラ401は、工程コントローラ151に対して台車ID毎の台車位置を送信することができる。台車群コントローラ401は、工程コントローラ151から送信される目標位置情報および台車位置情報に基づき、特定の時刻における各台車201の目標位置を台車コントローラ403に出力する。
台車コントローラ403は、台車群コントローラ401から入力された目標位置情報及び台車位置情報に基づき台車201の制御に必要な推力を算出する。詳しくは、台車コントローラ403は、台車201の位置及び目標位置の差に基づき推力を算出する。そして、台車コントローラ403は推力情報を電流算出部407に出力する。搬送システムコントローラ121は、制御対象としている台車201と同数の台車コントローラ403を有し、各台車コントローラ403に対して台車201が1台ずつ割り振られている。図4において、台車コントローラ403iは台車201iの制御を行い、台車コントローラ403jは台車201jの制御を行う。電流算出部407は、複数の推力情報、台車位置情報、及び推力定数プロファイル部416に格納されている推力定数プロファイル(推力特性)に基づき、各コイルユニット116に必要な電流指令値群を生成する。そして、電流算出部407は、電流指令値群を電流群制御部409に出力する。なお、推力定数プロファイルは、予め推力定数プロファイル部416に格納されているものとする。
電流群制御部409は、電流指令値群に基づき、各電流制御器112に電流指令値を出力する。電流群制御部409が出力する電流指令値は、各コイルユニット116に供給される電流値である。台車位置算出部411は、エンコーダ113から受信したスケール位置情報及びRFIDリーダ141から受信した台車通過情報から各台車201の位置を算出する。そして、台車位置算出部411は、台車位置情報として台車群コントローラ401、台車コントローラ403、及び電流算出部407に伝送路412を介して送信する。この台車位置情報には、台車ID毎の位置情報が含まれているので、台車群コントローラ401及び台車コントローラ403は台車ID毎の台車の位置を把握することができる。
図5は、本実施形態による台車の制御を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、搬送システムコントローラ121が全ての台車201の制御を開始することにより行われる。ステップS501では、台車群コントローラ401は、各台車201の台車位置情報を取得する。詳しくは、台車群コントローラ401は、台車位置算出部411から各台車201の台車位置情報を受信する。ステップS502では、台車群コントローラ401は、台車201の目標位置を算出する。詳しくは、台車群コントローラ401は、工程コントローラ151から台車201の目標位置情報を受信し、特定の時刻における各台車201の目標位置を演算し、台車コントローラ403に目標位置情報を出力する。ステップS503では、台車コントローラ403は、台車201の目標位置情報及び台車位置情報に基づき、台車201の制御に必要な推力を算出し、電流算出部407に推力情報として出力する。
ステップS504では、電流算出部407は、各台車201の推力情報、推力定数プロファイル、及びコイルユニット116のインピーダンスに基づき、各コイルユニット116に供給する電流を算出する。詳しくは、図6、図7に基づき説明する。
図6は、本実施形態による推力定数プロファイルを示す図である。図6(a)において、推力定数プロファイル601は、台車の位置xと、推力定数ηとの関係をプロットしたグラフを表している。なお、推力定数は単位q軸電流[A]当たりに発生する推力の大きさ[N]を表している。なお、q軸電流とはモーターの一般的なベクトル制御で使用される台車の進行方向に寄与する電流成分を示す。d軸電流はq軸電流と直交する電流成分である。
推力定数プロファイルは、添え字aをコイルユニット116のインデックスとして、Ga(x)で表すことができる。
このように、推力定数プロファイルは、コイルユニット116のインデックス毎に、台車201の位置xを変数とする関数として表すことができる。
図6(b)は、横軸に台車201の位置xとし、縦軸に位置xに対する複数のコイルユニット116a〜116cのそれぞれの推力定数をプロットした推力定数プロファイル601a〜601cを示すグラフである。詳しくは、図6(b)において、推力定数プロファイル601aはコイルユニット116aの推力定数プロファイル、推力定数プロファイル601bはコイルユニット116bの推力定数プロファイルを表している。また、推力定数プロファイル601cはコイルユニット116cの推力定数プロファイルを表している。なお、台車201のそれぞれは、+x方向に移動するものとする。台車201に取り付けられた永久磁石203は、コイルユニット116a〜116cの各コイル301に対して鎖交磁束を発生させる。図6(b)に示すように、隣接する推力定数プロファイル601a及び601b、601b及び601cは、それぞれ部分的に重なっている。
図6(b)は当該区間において、1台の台車201iが位置xiにある場合を示している。台車201iは2つのコイルユニット116a、116bから推力を受け、図2における台車201iの位置に相当する。台車群コントローラ401は、台車201iの位置に基づき、電流を供給するコイルユニット116を選択する。例えば、図6(b)において、台車群コントローラ401はコイルユニット116a、116bを選択する。図6(b)において、台車201iが位置xiにある場合、コイルユニット116a、116bの推力定数は、それぞれGa(xi)、Gb(xi)である。この場合、電流制御器112aがコイルユニット116aに供給するq軸電流値をIa、電流制御器112bがコイルユニット116bに供給するq軸電流値をIbとすると、台車201iが受けるq軸方向の推力Fiは、以下の式1で表わすことができる。
Fi= Ia・Ga(xi)+Ib・Gb(xi) ・・・(式1)
電流算出部407は、台車201iに与えられる推力がFiとなるように、q軸電流値Ia、Ibを決定する。
図7は、q軸電流値Ia、Ibを決定する方法を説明した図であり、横軸にq軸電流値Ia、縦軸にq軸電流値Ibをプロットしたグラフである。図7(a)において、推力Fiが一定になるq軸電流値Ia及びIbの組み合わせを模式的にプロットしたものが等推力プロファイル701−1である。また、電流の供給によるエネルギー損失Pが一定になる等損失プロファイルを模式的にプロットしたものが等損失プロファイル702−1である。
電流算出部407は、推力Fiが与えられたとき、エネルギー損失を極小とするようにq軸電流値Ia、Ibの組み合わせを計算する。すなわち、電流算出部407は以下の式2を満たすq軸電流値Ia、Ibを計算する。
Figure 2017079569
式2により、等推力プロファイル701−1及び等損失プロファイル702−1の接点703−1を算出することができる。接点703−1はエネルギー損失を極小にするq軸電流値Ia、Ibであり、エネルギー損失を極小にするq軸電流値Ia、Ibをコイルユニット116a、116bに供給することによって、銅損による発熱等の影響を低減することができる。
(Ia , Ib)=(a1 , b1) ・・・(式3)
式2を満足する場合、等推力プロファイル701−1及び等損失プロファイル702−1は、式4に示すように、接点703−1で接している、すなわち接点703−1の値(a1,b1)を一意に決定することができる。
より簡単に、エネルギー損失として銅損以外の損失を十分無視でき、かつ2つのコイルユニット116a、116bのインピーダンスが略等しい値Rの場合、エネルギー損失Pは、以下の式4で表すことができる。
P = R・Ia^2 + R・I b^2 ・・・(式4)
なお、式4において、“^2”は自乗を表している。図7(b)は、式4で表される略円状の等損失プロファイル702−2及び式2で表される略直線の等推力プロファイル701−2を表している。式4で表される等損失プロファイル702−2は、図7(b)に示すように略円状になる。また、2つのコイルユニット116a及び116bの間の磁束の干渉等の相互作用が十分小さい場合、等推力プロファイル701−2は、図7(b)に示すように略直線状になる。エネルギー損失Pが極小となるq軸電流値Ia、Ibは、等推力プロファイル701−2及び等損失プロファイル702−2の接点703−2の値になる。
このとき、等推力プロファイル701−2及び等損失プロファイル702−2の接点703−2におけるq軸電流値Ia、Ibは、以下の式5で表すことができる。
Ia:Ib = Ga(xi):Gb(xi) ・・・(式5)
式5は略直線で表される等推力プロファイル701−2と略円で表される等損失プロファイル702−2とが接している場合の条件式であり、q軸電流値Ia、Ibの比は、台車201iの位置xiにおける推力定数Ga(xi)、Gb(xi)の比に等しい。このように電流算出部407は、台車201iの位置xi、コイルユニット116a、116bのそれぞれのインピーダンス、及び推力定数プロファイル601a、601bに基づきコイルユニット116a、116bに供給するq軸電流値Ia、Ibを算出する。
ステップS505では、電流算出部407は、ステップS504で算出した電流値に基づいて、各コイルユニット116に送信する電流指令値群を生成し、電流群制御部409に出力する。ステップS506では、電流群制御部409は各電流制御器112に電流値を電流指令信号として出力し、各電流制御器112は、電流指令信号の電流値に基づき、対応するコイルユニット116に電流を供給する。例えば、電流制御器112aはコイルユニット116aに電流Ia、電流制御器112bはコイルユニット116bに電流Ibを供給する。
このように、本実施形態では、台車の位置x、コイルユニット116のそれぞれのインピーダンス、及び推力定数プロファイル601a、601bに基づき、コイルユニット116に供給する電流の比率を決定する。これにより、1台の台車201を複数のコイルユニット116で制御する場合でも、台車201の位置に応じた推力が得られる電流がコイルユニット116に供給されるので、台車201を高精度に制御することができる。また、台車の位置x、複数のコイルユニット116のインピーダンスR、推力定数プロファイル601a、601b、及び電流の比率に基づき、コイルユニット116のエネルギー損失が極小となる電流Ia、Ibをコイルユニット116a、bに供給する。これにより、1台の台車201が複数のコイルユニット116から電磁力を受ける場合においてもコイルユニット116のエネルギー損失を極小化しながら複数のコイルユニット116に電流を供給できる。従って、銅損によるコイルの発熱等の影響を抑制して台車201を高精度に制御することが可能になる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係る可動磁石型リニアモータ制御システムについて説明する。本実施形態では、複数の台車の制御を行う点が第1の実施形態と異なっており、その他の構成については共通している。従って、共通箇所の説明は省略する。
図8は、本実施形態によるワーク加工システム100における台車の配置図である。図8に示すように、コイルユニット116a〜116cの区間に台車201i、201jがある。台車201i(第1の台車)はコイルユニット116a(第2のコイルユニット)、コイルユニット116b(第1のコイルユニット)から推力を受けることが可能な位置にある。台車201j(第2の台車)はコイルユニット116b(第1のコイルユニット)、コイルユニット116c(第3のコイルユニット)から推力を受けることが可能な位置にある。
台車201iおよび台車201j上のワーク206に対して工程装置131がそれぞれ所定の工程動作を実施する場合、台車201i、201jは所定の位置にそれぞれ正確に停止している必要がある。台車201i、201jには周囲の環境から受ける外乱による力、工程作業の際の力が加わる。このため、台車201i、201jが所定の位置を維持するためにはそれぞれの台車201i、201jに対して所定の推力を加える必要がある。しかしながら、台車201i、201jに加えられる推力の大きさは時間的に変化し、台車201i、201jのそれぞれで異なるため、台車201i、201jを高精度に制御することは容易ではない。以下、推力の変化を補う台車の制御について説明する。
図9は本実施形態による推力定数プロファイルを示す図である。詳しくは、台車201i、201jのそれぞれの位置と、コイルユニット116a〜116cのそれぞれの推力定数プロファイル601a〜601cとが示されている。本実施形態では、電流制御器112bは、コイルユニット116bには電流が流れないようにスイッチ303を開き、コイルユニット116bを電気的に開放する。電流制御器112bがスイッチ303を閉じた状態にした場合、1つの台車、例えば台車201iが移動してコイルユニット116bに進入することにより、コイルユニット116bに電流が流れてしまう。これは、台車201iの永久磁石203の磁力によりコイルユニット116bのコイルに電流が発生し、コイルユニット116bが発電機の役割を果たしてしまうためである。スイッチ303が閉じている場合、コイルユニット116bに流れた電流により電磁力が発生し、もう一方の台車201jに推力を与えることになる。これにより、台車201i、201jはコイルユニット116bを介して相互に力を及ぼし合うことになり、これは台車201i、201jの移動制御を不安定化させる要因となる。本実施形態では、コイルユニット116bのスイッチ303、即ちスイッチ303u、303v、303wを開いた状態にすることによって、意図しない推力の発生を防止する。
コイルユニット116a、116cに供給するq軸電流値Ia、Icは、以下のように求められる。台車201i、201jがそれぞれ必要とする推力をFi、Fjとし、台車201iが位置xiにある場合のコイルユニット116aの推力定数をGaiとする。また、台車201jが位置xjにある場合のコイルユニット116cの推力定数をGcjとする。この場合において、電流算出部407は、以下の式6、式7を満たすようにq軸電流値Ia、Icを算出する。
Fi = Gai・Ia ・・・(式6)
Fj = Gcj・Ic ・・・(式7)
コイルユニット116bには電流が供給されず、電流算出部407は推力Fi及び位置xiにおける推力定数Gaiに基づきq軸電流値Iaを算出する。同じように、電流算出部407は位置xjにおける推力定数Gcjに基づきq軸電流値Icを算出する。なお、推力Fi、Fjは、台車コントローラ403から出力される。また、台車コントローラ403は、コイルユニット116bに電流を流さない指示信号を、伝送路433を介して電流算出部407に出力する。
このように、本実施形態では、台車コントローラ403はスイッチ303を開き、コイルユニット116bへの電流を遮断し、台車201i、201jの制御を行う。これにより、コイルユニット116bが複数の台車201i、201jに対して推力を与えることがないので、台車201の移動制御を安定させることができ、各々の台車201i、201jを高精度に制御することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態による可動磁石型リニアモータ制御システムについて説明する。本実施形態では、複数の台車の制御を行う点が第1の実施形態と異なっており、その他の構成については共通している。従って、共通箇所の説明は省略する。
図10は、本実施形態によるワーク加工システム100における台車の配置図である。図10に示すように、台車201i(第1の台車)はコイルユニット116a(第2のコイルユニット)及びコイルユニット116b(第1のコイルユニット)から推力を受けることが可能な位置にある。また、台車201j(第2の台車)はコイルユニット116b(第1のコイルユニット)のみから推力を受けることが可能な位置にある。図10に示す台車201i、201jの間隔は、第2の実施形態で説明した図8の台車201i、201jの間隔よりも狭い。図11を参照して詳細に説明する。図11は、推力定数プロファイルを示す図であり、台車201i、201jのそれぞれの位置、コイルユニット116a〜116cのそれぞれの推力定数プロファイル601a〜601cを示している。本実施形態では、台車群コントローラ401は、台車201i、201jの位置に基づき、電流を供給するコイルユニット116a、116bを選択する。また、電流制御器112cは、コイルユニット116c(第3のコイルユニット)に電流が流れないようにスイッチ303を開き、コイルユニット116cを電気的に開放してもよい。
台車201i、201jがそれぞれ必要とする推力をそれぞれFi、Fjとする。台車201iが位置xiにある場合のコイルユニット116aの推力定数をGai、コイルユニット116bの推力定数をGbi、台車201jが位置xjにある場合のコイルユニット116bの推力定数をGbjとする。この場合、電流算出部407は、以下の式8、9を満たすようにq軸電流値Ia、Ibを算出する。
Fi=Gai・Ia+Gbi・Ib ・・・(式8)
Fj=Gbj・Ib ・・・(式9)
電流算出部407は、推力定数Gbj及び推力Fjに基づきq軸電流値Ibを算出する。また、電流算出部407は、推力Fi、推力定数Gai、Gbi、及びq軸電流値Ibに基づき、コイルユニット116aに供給するq軸電流値Iaを算出する。算出されたq軸電流値Ibは台車201jの動作を制御できる大きさの電流値である。また、算出されたq軸電流値Ia、Ibは台車201iの動作を制御できる大きさの電流値である。台車201iの制御において、位置xiにおけるコイルユニット116a、116bの推力定数の比はGai:Gbiとなり、台車201iは、コイルユニット116a、116bの推力を合成した合成推力によって駆動される。一方、台車201jの制御では、位置xjにおけるコイルユニット116bの推力定数はGbjであり、台車201jはコイルユニット116bの推力のみによって駆動される。電流群制御部409は、算出されたq軸電流値Ia、Ibをコイルユニット116a、116bにそれぞれ供給する。これにより、台車201i、201jを高精度に移動制御できる。
このように、本実施形態では、コイルユニット116bについては、台車201jの位置xj及びコイルユニット116bの推力定数プロファイル601bに基づきq軸電流値Ibを算出する。コイルユニット116aについては、台車201iの位置xi、q軸電流値Ib、及びコイルユニット116a、116bの推力定数プロファイル601a、601bに基づきq軸電流値Iaを算出する。これにより、2台の台車201i、201jが接近している場合であっても、台車201i、201jのそれぞれを独立して高精度に制御することが可能となる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係る可動磁石型リニアモータシステムについて説明する。本実施形態では、複数の台車の制御に3つのコイルユニットを用いる点が第2の実施形態と異なっており、その他の構成については共通している。従って、共通箇所の説明は省略する。
図12は、本実施形態による台車の配置図を示している。図12に示す台車201i、201jの配置は第2の実施形態で説明した図8と同じである。台車201iはコイルユニット116a、116bから推力を受けることが可能な位置にあり、台車201jはコイルユニット116b、116cから推力を受けることが可能な位置にある。
コイルユニット116a〜116cに供給するq軸電流値Ia〜Icは以下のように算出される。台車201i、201jがそれぞれ必要とする推力をそれぞれ推力Fi、Fjとし、台車201iが位置xiにある場合のコイルユニット116aの推力定数をGai、コイルユニット116bの推力定数をGbiとする。また、台車201jが位置xjにある場合のコイルユニット116bの推力定数をGbjとし、コイルユニット116cの推力定数をGcjとする。この場合において、電流算出部407は、以下の式10、11を満たすようにq軸電流値Ia〜Icを算出する。
Fi = Gai・Ia + Gbi・Ib ・・・(式10)
Fj = Gbj・Ib + Gcj・Ic ・・・(式11)
式10及び式11から推力Fi、Fjがそれぞれ等推力となる等推力プロファイルが求められる。この場合においてもエネルギー損失Pが極小化されるようにすることによってq軸電流値Ia〜Icを一意に決定できるので、電流算出部407は以下の式12を満たすq軸電流値Ia〜Icの組み合わせを算出する。
Figure 2017079569
第1の実施形態と同様に、エネルギー損失として銅損以外のエネルギー損失を十分に無視でき、3つのコイルユニット116a〜116cのインピーダンスRが十分同じ値の場合、等損失プロファイルとなるエネルギー損失Pは以下の式13から算出される。
P = R・Ia^2 + R・Ib^2 + R・Ic^2 ・・・(式13)
上記式13において、”^2”は自乗を表している。台車201iが位置xiにある場合の推力定数をGa(xi)、Gb(xi)、台車201jが位置xjにある場合の推力定数をGb(xj)、Gc(xj)とする。この場合、等推力プロファイル及び等損失プロファイルにおけるq軸電流値Ia〜Icは、以下の式14、15で表すことができる。
Ia:Ib = Ga(xi):Gb(xi) ・・・(式14)
Ib:Ic = Gb(xj):Gc(xj) ・・・(式15)
式14、15は、式10、11の略直線で表される2つの等推力プロファイルが交わる交点と、式13の球体で表される等損失プロファイルとが接している場合の条件式である。q軸電流値Ia、Ibの比は、台車201iの位置xiにおける推力定数Ga(xi)、Gb(xi)の比に等しく、q軸電流値Ib、Icの比は、台車201jの位置xjにおける推力定数Gb(xj)、Gc(xj)の比に等しい。
このように、本実施形態では、台車201の位置xi、xj、コイルユニット116a〜116cのインピーダンスR、推力定数プロファイル601a〜601c、及び電流の比率に基づきq軸電流値Ia〜Icをコイルユニット116a〜116cに供給する。コイルユニット116a〜116cに供給されるq軸電流値Ia〜Icはコイルユニット116a〜116cのエネルギー損失を極小にする電流値である。これにより、台車201iがコイルユニット116a、116bから、台車201jがコイルユニット116b、116cから電流の供給を受ける場合でも銅損等によるエネルギー損失を低減でき、コイルからの発熱を抑制しながら高精度な制御が可能となる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態による可動磁石型リニアモータ制御システムについて説明する。本実施形態では、台車201の位置に応じて各コイルユニット116に供給する電流の比率を時間で変化させる点が第2の実施形態と異なっており、その他の構成については共通している。従って、共通箇所の説明は省略する。
本実施形態では、図8、図9に示すように、コイルユニット116a〜116cの区間に2台の台車201i、201jがあり、台車201jが位置xjで停止している場合に台車201iが+x方向に走行して位置xiで停止する場合について説明する。図13は、推力比率の時間変化を示す図である。図13において、図8に示す台車201jがコイルユニット116cから受ける推力の大きさの比率を推力比1301、台車201jがコイルユニット116bから受ける推力の大きさの比率を推力比1302とする。図13において、図8に示す台車201iがコイルユニット116aから受ける推力の大きさの比率を推力比1303とする。
台車201jが位置xjに停止した時間を時間t0、台車201iが+x方向に走行してコイルユニット116aが推力を発生し始めた時間を時間t1とする。
台車群コントローラ401は、ワーク加工システム100におけるすべての台車201の運行状況を管理しているので、コイルユニット116a、116bの間で相互作用が発生する領域に台車201iが到達する時刻を算出することができる。図11においてコイルユニット116a、116bの間で相互作用が発生する領域は、推力定数プロファイル601a、601bの一部が重なる領域である。台車群コントローラ401は、コイルユニット116bから推力を受けることの可能な位置xk(推定位置)に台車201iが到達する時刻、すなわちコイルユニット116a、116bの間で相互作用が発生する領域に到達する時刻を算出する。例えば、台車群コントローラ401は、走行中の台車201iが位置xkに到達する時刻t4を算出したとする。この場合、台車群コントローラ401は時刻t4より前の時刻t3においてコイルユニット116bに供給される電流を0とする。台車群コントローラ401は、時間変化に伴い電流を変化させる推力を算出し、伝送路433を介して電流算出部407に推力を出力する。電流制御器112bは電流算出部407から出力された電流値に基づき、コイルユニット116bに電流を供給する。時刻t2においてコイルユニット116bが台車201jに与える推力は徐々に小さくなり、時刻t3でコイルユニット116bが台車201iに与える推力は0になる。
このように時間経過に伴う推力変化を小さくする理由を以下に説明する。台車201iが位置xkに到達した場合に、コイルユニット116bへの電流の供給を急に停止したとする。この場合、台車201jに与えられる推力も急に変化するため、台車201jは外乱を受け、台車201jの停止位置が大きく変動してしまう。本実施形態では、時間経過に伴いコイルユニット116bに供給する電流を徐々に変化させることにより、コイルユニット116bから台車201jに与えられる推力も徐々に低下するので、台車201jに作用する外乱を抑制できる。
このように、本実施形態では、台車201iがコイルユニット116bから推力を受ける位置に到達する時刻より前に、コイルユニット116bに供給する電流を時間経過に伴い連続して変化させる。これにより、台車201jに加わる推力の比率は時間経過に伴い連続して変化するため、台車201jは停止位置xjを安定して維持することが可能になる。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、台車201に推力を与えないコイルユニット116に対応する電流制御器112は、スイッチ303を開き、台車201に推力を与えないコイルユニット116を電気的に開放してもよい。
また、第2の実施形態では、コイルユニット116bを電気的に開放することについて説明したが、コイルユニット116aを電気的に開放し、台車201i、201jをコイルユニット116b、116cで制御するようにしてもよい。この場合、台車201iはコイルユニット116bのみによって駆動され、台車201jはコイルユニット116b、116cの推力を合成した合成推力によって駆動される。
100 ワーク加工システム(可動磁石型リニアモータ制御システム)
112 電流制御器
116 コイルユニット
201 台車
407 電流算出器
601a〜601c 推力定数プロファイル

Claims (7)

  1. 複数のコイルを有する複数のコイルユニットと、
    前記複数のコイルユニットに沿って移動する複数の台車の位置を検出する位置検出部と、
    前記複数の台車の位置、前記複数のコイルユニットのそれぞれのインピーダンス及び推力特性に基づき、前記複数のコイルユニットのそれぞれに供給する電流の比率を決定する制御部と
    を備えることを特徴とする可動磁石型リニアモータ制御システム。
  2. 前記複数のコイルユニットは、第1のコイルユニット、及び前記第1のコイルユニットに隣接する第2、第3のコイルユニットを含み、前記複数の台車は第1、第2の台車を含み、
    前記第1、第2の台車が前記第1のコイルユニットから推力を受け得る位置にある場合、前記制御部は、前記第1、第2、第3のコイルユニットのそれぞれに供給する電流の比率を、前記第1、第2の台車の位置及び前記推力特性に基づき決定することを特徴とする請求項1に記載の可動磁石型リニアモータ制御システム。
  3. 前記第1の台車が前記第1、第2のコイルユニットから推力を受け得る位置にあり、かつ、前記第2の台車が前記第1、第3のコイルユニットから推力を受け得る位置にある場合、前記制御部は、前記第1のコイルユニットに供給する電流を遮断することを特徴とする請求項2に記載の可動磁石型リニアモータ制御システム。
  4. 前記第1の台車が前記第1、第2のコイルユニットから推力を受け得る位置にあり、かつ、前記第2の台車が前記第1のコイルユニットのみから推力を受け得る位置にある場合、前記制御部は、前記第3のコイルユニットに供給する電流を遮断することを特徴とする請求項2に記載の可動磁石型リニアモータ制御システム。
  5. 前記制御部は、所定の時刻における前記台車の推定位置、及び前記推力特性に基づき、前記比率を時間経過に伴い変化させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の可動磁石型リニアモータ制御システム。
  6. 前記制御部は、前記位置、前記推力特性、前記インピーダンス、及び前記比率に基づき、前記コイルユニットの損失が極小になる電流を前記コイルユニットに供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の可動磁石型リニアモータ制御システム。
  7. 前記制御部は、前記コイルユニットを電気的に開放させるスイッチを備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の可動磁石型リニアモータ制御システム。
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