JP2017079405A - 周波数検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を小さくし、消費電力量を低減する。【解決手段】受信回路300は、検出部303と調整部305を備える。検出部は、受信データを位相がわずかに異なる2つのクロックでサンプリングして得られる第1のデータと第2のデータの論理が不一致になる箇所をエッジとして検出する。調整部は、第1のデータの次サイクルでの第3のデータと第2のデータの論理が一致する確率と、第2のデータの次サイクルでの第4のデータと第3のデータの論理が一致する確率とに基づいて、受信データにおける内部クロック周波数をデータ周波数に近づける調整する命令をVCO307に送信をする。【選択図】図3

Description

本発明は、参照(レファレンス)クロックレスCDR(Clock Data Recovery)に関する。
例えば、受信回路には、受信データからクロックを抽出し、受信データを復元するCDR回路が用いられる。CDR回路は、参照クロックを用いる方式と、用いない方式(参照クロックレスCDR回路)に大別される。参照クロックを用いる方式は、PLL(Phase Locked Loop)回路によりデータレートに応じた周波数を生成する。そのため、参照クロックを用いる方式のCDR回路は、周波数調整機能を備えない。参照クロックレス(参照クロックを用いない方式の)CDR回路は、データレートに応じた周波数のクロック信号をCDR回路で生成する。そのため、参照クロックを用いない方式のCDR回路は、周波数調整機能を備える。
内部クロックの周波数とデータの周波数に差がある場合、データエッジ(遷移点)がシフトしていく。このシフト方向を判断するためには、1UI(Unit Interval)に3点以上のサンプリング情報があればよい。
2つの入力データを用いて精度高くデータを補正する受信回路が知られている。受信回路は、2値レベルの入力データの1UIのセンタ位相を挟む2個の入力データを選択後補正し、補正された入力データを基に、入力データのレベルが遷移する位相を1UIのバウンダリ位相として検出する。検出されたバウンダリ位相に基づいて補正された2個の入力データの何れかのデータのレベルを判定し、過去のデータのレベルに応じた補正値を基に補正をする(例えば、特許文献1を参照)。
受信信号を、そのビットレートより周期の速い高速クロック信号でサンプリングして、このサンプリング信号から符号変化点を検出する。この符号変化点に基づいて受信信号のビットレートを認識して、このビットレートに基づいて受信信号を抽出する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2013−135423号公報 特開平11−331135号公報
1UIに4位相のクロックでデータサンプリングする4Xオーバーサンプリングの技術が知られている。オーバーサンプリングを実施する場合、取得する位相の数に応じてコンパレータが多くなり、併せてクロックバッファやDEMUXなどの回路規模も増加する。回路規模が大きくなると、消費電力量も大きくなる。
本発明は1つの側面において、回路規模を小さくし、消費電力量を低減することを目的とする。
受信回路は、検出部と調整部を備える。検出部は、受信データを位相がわずかに異なる2つのクロックでサンプリングして得られる第1のデータと第2のデータの論理が不一致になる箇所をエッジとして検出する。調整部は、第1のデータの次サイクルでの第3のデータと第2のデータの論理が一致する確率と、第2のデータの次サイクルでの第4のデータと第3のデータの論理が一致する確率とに基づいて、受信データにおける内部クロック周波数をデータ周波数に近づける調整をする。
本発明によれば、回路規模を小さくし、消費電力量を低減することができる。
本実施形態に係るFD制御の例を説明する図である。 FD制御における真理値表の例を説明する図である。 本実施形態に係る2XオーバーサンプリングCDR回路の例を説明する図である。 エッジ検出部の回路の構成の例を説明する図である。 データ一致性判定部の回路の構成例を説明する図である。 確率算出回路が使用する真理値表の例を説明する図である。 本実施形態に係るFDの処理の例を説明するフローチャートである。 別の2XオーバーサンプリングCDR回路の例を説明する図である。
本発明は、シフト方向を判断することが可能な2XオーバーサンプリングCDRを実現する。2XオーバーサンプリングCDRでは、4Xオーバーサンプリングに比べ、コンパレータの数を減らすことができ、併せてクロックバッファやDEMUXなどの回路規模を小さくできる。それに伴い、消費電力量も小さくなる。
本発明における2XオーバーサンプリングCDRは、位相をわずかに(例えば、位相ローテータの最小解像度など)ずらして受信データをサンプリングし、2点のデータの論理関係性を調べることで、周波数比較を実現可能である。2XオーバーサンプリングCDRは、データ周波数と内部クロック周波数の大小関係を求めることでシフト方向を判別し、内部クロック周波数の調整を行うFD(Frequency Detector)制御を行う。
図1は、本実施形態に係るFD制御の例を説明する図である。2XオーバーサンプリングCDR回路におけるFD(周波数検出器)は、FD制御を行うことで、受信データの周波数と内部クロック周波数の誤差は、およそ1%程度まで調整する。なお、ケース101〜ケース103は、受信回路が、「1」、「0」、「1」の順番でデータを受信する場合の例を示す。
FD(周波数検出器)は、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい場合(ケース101の場合)、内部クロック周波数(Fclk)を増やす調整を行う。より具体的には、FDは、VCO(Voltage Controlled Oscillator)に対して内部クロック周波数の増やす命令を送信する。VCOは、該命令に従い、内部クロック周波数を増やす。
FD(周波数検出器)は、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい場合(ケース102の場合)、FDによる周波数調整(FD制御)を終了する。FDは、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が所定の範囲(例えば1%以内)に収束したと判定する。
FD(周波数検出器)は、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい場合(ケース103の場合)、内部クロック周波数(Fclk)を減らす調整を行う。より具体的には、FDは、VCOに対して内部クロック周波数の減らす命令を送信する。VCOは、該命令に従い、内部クロック周波数を減らす。
このように、内部クロック周波数(Fclk)がデータ周波数(Fdate)に近づくように調整される。そのためには、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の大小関係を判定しなければならない。ケース101〜ケース103の判定方法を以下に説明する。
(1)位相ローテータは、早い位相Aと遅い位相Bの位相差を固定し設定する。
(2)FDは、位相Aと位相Bの値が一致しない箇所をデータエッジ(遷移点)として検出する。ケース101〜ケース103では、データが1から0に遷移しているDA0〜DB0の間がエッジとして検出される。
(3)FDは、DB0とエッジ検出された次サイクルのデータであるDA1の論理一致性を判定する。更に、FDは、エッジ検出された次サイクルのデータであるDA1とDB1の論理一致性を判定する。
(4)FDは、DB0とDA1の論理一致性と、DA1とDB1の論理一致性の結果に基づいて内部クロック周波数を調整する。
データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい状態で「1」「0」「1」の順でデータを受信する場合(ケース101)、DB0のデータは0であり、DA1のデータは1であるため、論理が一致しない。一方、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい状態で「1」「0」「0」の順でデータを受信する場合、DB0のデータは0であり、DA1のデータは0となるため、論理は一致する。受信データはランダムと考えられるので、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい場合、DB0とDA1の論理が一致する確率は50%である。
データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい状態で「1」「0」「1」の順でデータを受信する場合(ケース101)、DA1のデータは1であり、DB1のデータも1であるため、論理は一致する。更に、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい状態で「1」「0」「0」の順でデータを受信する場合、DA1のデータは0であり、DB1のデータも0となるため、論理は一致する。従って、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい場合、DA1とDB1の論理が一致する確率は受信データに依存せず100%である。
データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい状態で「1」「0」「1」の順でデータを受信する場合(ケース102)、DB0のデータは0であり、DA1のデータは0であるため、論理は一致する。更に、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい状態で「1」「0」「0」の順でデータを受信する場合、DB0のデータは0であり、DA1のデータも0であるため、論理は一致する。従って、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい場合、DB0とDA1の論理が一致する確率は100%である。
データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい状態で「1」「0」「1」の順でデータを受信する場合(ケース102)、DA1のデータは0であり、DB1のデータも1であるため、論理は一致しない。一方、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい状態で「1」「0」「0」の順でデータを受信する場合、DA1のデータは0であり、DB1のデータも0となるため、論理は一致する。データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さい場合、受信データはランダムと考えられるので、DA1とDB1の論理が一致する確率は50%である。
データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい状態で「1」「0」「1」の順でデータを受信する場合(ケース103)、DB0のデータは0であり、DA1のデータは0であるため、論理は一致する。更に、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい状態で「1」「0」「0」の順でデータを受信する場合、DB0のデータは0であり、DA1のデータは0であるため、論理は一致する。従って、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい場合、DB0とDA1の論理が一致する確率は100%である。
データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい状態で「1」「0」「1」の順でデータを受信する場合(ケース103)、DA1のデータは0であり、DB1のデータも0であるため、論理は一致する。更に、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい状態で「1」「0」「0」の順でデータを受信する場合、DA1のデータは0であり、DB1のデータも0であるため、論理は一致する。従って、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さい場合、DA1とDB1の論理が一致する確率は100%である。
例えば、(1)〜(3)の処理を複数回行うことで、FDは、DB0とDA1の論理一致性と、DA1とDB1の論理一致性の確率が算出し、受信データがケース101〜ケース103のどの状態かを判定することができる。ケース101とケース103の場合、FDは、内部クロック周波数をデータ周波数に近づけるように調整する命令をVCOに送信することで、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差を小さくすることができる。
FDによる制御が終わると、処理はPD(Phase Detector)に渡され、周波数と位相の細かい調整が行われる。
このように、位相Aと位相Bの2点を測定することで、2XオーバーサンプリングCDRによる内部クロック周波数の調整を行うことが可能となる。2XオーバーサンプリングCDRを実現することで、4Xオーバーサンプリングに比べ、コンパレータの数を減らすことができ、併せてクロックバッファやDEMUXなどの回路規模を小さくできる。それに伴い、消費電力量も小さくすることができる。
図2は、FD制御における真理値表の例を説明する図である。真理値表200は、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の関係性と、DB0とDA1の論理一致確率、DA1とDB1の論理一致確率とを対応づけた表である。
FDは、例えば、100個のデータに対して(1)〜(3)の処理を行い、DB0とDA1の論理一致確率、DA1とDB1の論理一致確率とを算出する。FDは、論理の一致確率が50回プラスマイナス10%に入っていれば、一致確率を50%と設定し、90回以上なら100%と設定する。
ここで、真理値表200のデータ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも著しく大きい場合であり、DA1とDB1がエッジ検出した2つ後のサイクルにかかる場合、DA1とDB1の論理一致確率が50%になることがある。そのため、真理値表200において、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きい場合のDA1とDB1の論理一致確率は、「〜100%」と一致確率がなっている。
FDは、DB0とDA1の論理一致確率が50%であり、DA1とDB1の論理一致確率が100%である場合、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも大きいと判定する。
FDは、DB0とDA1の論理一致確率が100%であり、DA1とDB1の論理一致確率が50%である場合、データ周波数(Fdate)と内部クロック周波数(Fclk)の誤差が小さいと判定する。
FDは、DB0とDA1の論理一致確率が100%であり、DA1とDB1の論理一致確率が100%である場合、データ周波数(Fdate)が内部クロック周波数(Fclk)よりも小さいと判定する。
FDは、これらの判定に従って内部クロック周波数を増減させる命令をVCOに送信する。
図3は、本実施形態に係る2XオーバーサンプリングCDR回路の例を説明する図である。受信回路300は、2XオーバーサンプリングCDR回路の例である。受信回路300は、LE(Linear Equalizer)301、サンプラー302、FD303、フィルタ306、VCO307、PD308、デジタルフィルタ309、位相ローテータ310を備える。
LE301は、低周波成分の利得を下げ、等価的に高周波成分を強調して、伝送路で失われた入力データ信号の高周波成分を復元する回路である。
サンプラー302はLEで高周波成分が復元された入力データ信号を、クロックCK、CKのタイミングで論理判定し、デジタル値(0/1)に変換する。
FD303は、DA0とDB0とから、エッジ検出をし、エッジ検出をした次のサイクルのDA1とDB1とを用いてデータ周波数と内部クロック周波数の大小関係を求めることでシフト方向を判別し、内部クロック周波数の調整を行う。FD303は、データ周波数と内部クロック周波数の誤差を例えば、1%程度まで近づける。PD308は、データ周波数と内部クロック周波数の誤差をなくし、位相も一致させる調整を行う。
フィルタ306は、帰還ループのフィルタとしてローパスフィルタを使用する。フィードバックを含む回路では、短周期の信号変動が増幅されることで無用な発振が起きることがあり、フィルタ306は、短周期の変動を除外する。VCO307は、入力された電圧によって出力周波数を制御する回路である。VCO307は、FD303から受信した命令に従って内部クロック周波数を調整する調整部として動作する。デジタルフィルタ309も、ローパスフィルタである。
本実施形態に係るFD303は、エッジ検出部304とデータ一致性判定部305を備える。エッジ検出部304は、サンプラー302から送信されてくる位相A及び位相Bにおけるデータの論理が不一致の箇所(DA0〜DB0の間)をエッジとして検出する。エッジ検出部304は、エッジを検出すると、エッジ検出をしたことをデータ一致性判定部305に通知する。
データ一致性判定部305は、エッジ検出をしたことをエッジ検出部304から通知されると、DB0とエッジ検出された次サイクルのデータであるDA1の論理一致性を判定する。更に、データ一致性判定部305は、エッジ検出された次サイクルのデータであるDA1とDB1の論理一致性を判定する。データ一致性判定部305は、DB0とDA1の論理一致性と、DA1とDB1の論理一致性の結果に基づいて内部クロック周波数を調整する命令を送信する。VCO307は、データ一致性判定部305の命令に従い、内部クロック周波数を制御する。
このように、位相Aと位相Bの2点を測定することで、2XオーバーサンプリングCDRによる内部クロック周波数の調整を行うことが可能となる。2XオーバーサンプリングCDRを実現することで、4Xオーバーサンプリングに比べ、コンパレータの数を減らすことができ、併せてクロックバッファなどの回路規模を小さくできる。それに伴い、消費電力量も小さくすることができる。
図4は、エッジ検出部の回路の構成の例を説明する図である。エッジ検出部304は、サンプラー302aで取得された位相AのデータDと、サンプラー302bで取得された位相BのデータDとの排他的論理和をとるXOR323を備える。XOR323で排他的論理和を取ることで、位相AのデータDと位相BのデータDとの一致性を判定することができる。
XOR323は、例えば、16ビットの入力データDとDをビット単位で比較する。XOR323は、D[N]とD[N](N=0〜15)の各ビットで論理が不一致となるビットを判定する。XOR323は、不一致と判定した場合、該ビットがエッジであることを示す信号であるEDGE=1を、見つからなければEDGE=0を出力する。
図5は、データ一致性判定部の回路の構成例を説明する図である。データ一致性判定部305は、XNOR331、XNOR332、組み合わせ回路333、確率算出回路334を含む。
XNOR331は、DB0とDA1の一致性を判定する。具体的にXNOR331は、DB(0+N)とDA(1+N)の否定排他的論理和をとる。XNOR331は、DB(0+N)とDA(1+N)の値が一致した場合、論理が一致したことを示す「1」を出力する。XNOR332は、DA1とDB1の一致性を判定する。具体的にXNOR332は、DA(1+N)とDB(1+N)の否定排他的論理和をとる。XNOR332は、DA(1+N)とDB(1+N)の値が一致した場合、論理が一致したことを示す「1」を出力する。
組み合わせ回路333は、XNOR331の処理結果、XNOR332の処理結果、エッジ検出部304からのEDGEの値を受信する。組み合わせ回路333は、EDGE=1を受信すると(エッジ検出部でエッジが検出されると)、XOR331とXOR332から受信した処理結果を有効と扱う。組み合わせ回路333は、エッジ検出部でエッジが検出されたビットにおける、DB0とDA1の論理の一致性の結果と、DA1とDB1の論理の一致性の結果を取得できる。
確率算出回路334は、組み合わせ回路304からエッジ検出部でエッジが検出されたビットにおける、DB0とDA1の論理の一致性の結果と、DA1とDB1の論理の一致性の結果を受信する。確率算出回路334は、メモリを備え、組み合わせ回路333からエッジを検出した場合のDB0とDA1の論理の一致性の結果と、DA1とDB1の論理の一致性の結果をメモリに記憶させる。確率算出回路332は、蓄積されたDB0とDA1の論理の一致性の結果と、DA1とDB1の論理の一致性の結果から、「DB0とDA1の論理が一致する確率」と「DA1とDB1の論理が一致する確率」を算出する。
確率算出回路334は、算出した「DB0とDA1の論理が一致する確率」と「DA1とDB1の論理が一致する確率」に基づいて、内部クロック周波数を上げる又は下げる命令を出力する。確率算出回路334は、内部クロック周波数を上げる、又は下げるか否かを図6で後述する真理値表400に基づいて判定する。
図6は、確率算出回路が使用する真理値表の例を説明する図である。確率算出回路334は、算出した「DB0とDA1の論理が一致する確率」と「DA1とDB1の論理が一致する確率」と、真理値表400に基づいて、内部クロック周波数を上げる又は下げる命令を出力する。
確率算出回路334は、真理値表400に基づいて、「DB0とDA1の論理が一致する確率」が90%以上で「DA1とDB1の論理が一致する確率」が90%以上の場合、内部クロック周波数を下げる命令を出力する。そのため、VCO307は、「DB0とDA1の論理が一致する確率」が90%以上で「DA1とDB1の論理が一致する確率」が90%以上の場合、内部クロック周波数を下げる。
確率算出回路334は、真理値表400に基づいて、「DB0とDA1の論理が一致する確率」が90%以上で「DA1とDB1の論理が一致する確率」が90%よりも小さい場合、内部クロック周波数の調整は行わない。
確率算出回路334は、真理値表400に基づいて、「DB0とDA1の論理が一致する確率」が90%よりも小さい場合、内部クロック周波数を上げる命令を出力する。そのため、VCO307は、「DB0とDA1の論理が一致する確率」が90%よりも小さい場合、内部クロック周波数を上げる。
図7は、本実施形態に係るFD制御の処理の例を説明するフローチャートである。受信回路300は、データを受信するとFD制御処理を開始する。位相ローテータ310は、位相A、位相Bの位相差を固定し設定する(ステップS101)。エッジ検出部304は、位相Aと位相Bのデータ値が一致しない箇所をデータエッジ(遷移点)として検出する(ステップS102)。データ一致性判定部305は、DB0とDA1の論理一致性と、DA1とDB1の論理一致性を判定する(ステップS103)。
データ一致性判定部305は、DB0とDA1の論理一致性と、DA1とDB1の論理一致性の結果が、確率を算出するのに十分な数(例えば100個)メモリに記憶されているかを判定する(ステップS104)。十分な数の結果がメモリに記憶されていない場合(ステップS104でNO)、FDは、処理をステップS102から繰り返す。十分な数の結果がメモリに記憶されている場合(ステップS104でYES)、データ一致性判定部305は、DB0とDA1の論理が一致する確率と、DA1とDB1の論理が一致する確率を算出する(ステップS105)。データ一致性判定部305は、DB0とDA1の論理が一致する確率と、DA1とDB1の論理が一致する確率と真理値表400とに基づいて、内部クロック周波数を上げるか又は下げる命令を出力する(ステップS106)。データ一致性判定部305は、内部クロック周波数とデータ周波数の誤差が十分に小さくなったか否か(収束したか)を判定する(ステップS107)。
内部クロック周波数とデータ周波数の誤差が小さくない場合(ステップS107でNO)、FDは、処理をステップS102から繰り返す。内部クロック周波数とデータ周波数の誤差が十分に小さい場合(ステップS107でYES)、位相ローテータ310に設定された位相差の固定を解除する(ステップS108)。ステップS108の処理が終了すると、FDによる制御が終了する。
FDによる制御が終わると、処理はPD(Phase Detector)に渡され、位相などの細かい調整が行われる。
このように、位相Aと位相Bの2点を測定することで、2XオーバーサンプリングCDRによる内部クロック周波数の調整を行うことが可能となる。2XオーバーサンプリングCDRを実現することで、4Xオーバーサンプリングに比べ、コンパレータの数を減らすことができ、併せてクロックバッファやDEMUXなどの回路規模を小さくできる。それに伴い、消費電力量も小さくすることができる。
図8は、別の2XオーバーサンプリングCDR回路の例を説明する図である。図8の受信回路500は、図3の受信回路300と同じ構成のものには同じ番号を付す。受信回路500は、受信回路300のサンプラー302とFD303の間にDEMUX501を備える。
DEMUX501は、入力信号の成分を抽出し、成分を個別の信号として出力する。位相Aと位相Bの2点を測定することで、2XオーバーサンプリングCDRによる内部クロック周波数の調整を行うことが可能となる。2XオーバーサンプリングCDRを実現することで、4Xオーバーサンプリングに比べ、コンパレータの数を減らすことができ、併せてクロックバッファなどの回路規模を小さくできる。それに伴い、消費電力量も小さくすることができる。
200 真理値表
300 受信回路
301 LE
302 サンプラー
303 FD
304 エッジ検出部
305 データ一致性判定部
306 フィルタ
307 VCO
308 PD
309 デジタルフィルタ
310 位相ローテータ
323 XOR
331、332 XNOR
333 組合せ回路
334 確率算出回路
400 真理値表

Claims (5)

  1. 受信データを位相が異なる2つのクロックでサンプリングして得られる第1のデータと第2のデータの論理が不一致になる箇所をエッジとして検出する検出部と、
    前記第1のデータの次サイクルでの第3のデータと前記第2のデータの論理が一致する確率と、前記第2のデータの次サイクルでの第4のデータと前記第3のデータの論理が一致する確率とに基づいて、受信データにおける内部クロック周波数をデータ周波数に近づける調整をする調整部と、
    を備えることを特徴とする受信回路。
  2. 前記調整部は、前記第2のデータと前記第3のデータの論理が一致する確率が所定の値よりも大きく、更に前記第3のデータと前記第4のデータの論理が一致する確率が前記所定の値よりも大きい場合、内部クロック周波数がデータ周波数よりも大きいと判定し、内部クロック周波数を下げる調整をする
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信回路。
  3. 前記調整部は、前記第2のデータと前記第3のデータの論理が一致する確率が所定の値よりも小さい場合、
    内部クロック周波数がデータ周波数よりも小さいと判定し、内部クロック周波数を上げる調整をする
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信回路。
  4. 前記受信データ毎に、前記第2のデータと前記第3のデータの論理が一致する確率と、前記第3のデータと前記第4のデータの論理が一致する確率とを更新する算出部、
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の受信回路。
  5. 受信データを位相が異なる2つのクロックでサンプリングして得られる第1のデータと第2のデータの論理が不一致になる箇所をエッジとして検出し、
    前記第1のデータの次サイクルでの第3のデータと前記第2のデータの論理が一致する確率と、前記第2のデータの次サイクルでの第4のデータと前記第3のデータの論理が一致する確率とに基づいて、受信データにおける内部クロック周波数をデータ周波数に近づける調整をする、
    ことを特徴とする周波数制御方法。
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