JP2015100017A - 位相比較回路およびクロックデータリカバリ回路 - Google Patents

位相比較回路およびクロックデータリカバリ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】位相比較回路から出力するアップ信号、ダウン信号のパルス幅を十分に大きくとることができるとともに、入力されるクロック信号の位相を調整する。
【解決手段】周波数が同一、位相が所定角度ずつずれるように設定された調整前クロック信号が入力され、該調整前クロック信号の位相誤差を低減したクロック信号を生成するクロック調整部11と、クロック信号のうちの一つのクロック信号と受信データとの位相差をそれぞれ検出して、位相を同期させるためのアップ用信号とダウン用信号を生成する複数の位相比較器13a〜13dと、を備え、位相比較器13a〜13dはそれぞれ、検出した位相差の時間に、所定の遅延時間を加算したパルス幅のアップ用信号とダウン用信号を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相比較回路およびクロックデータリカバリ回路に関する。さらに詳述すると、受信データとクロック信号との位相差に応じてアップ信号、ダウン信号を出力する位相比較回路、および、この位相比較回路を用いたクロックデータリカバリ回路に関する。
シリアル通信においては、近年、USB3.0やPCI Expressなどのデータレートが数百Mbps(bits per second)〜数Gbps程度の高速シリアル通信が主流となっている。
また、デジタル信号受信における3R機能(波形整形(reshaping)、タイミング再生(retiming)、識別再生(regenerating))の一つとして、クロックデータリカバリ(Clock Data Recovery、CDR)技術が知られている。クロックデータリカバリは、デジタル通信において、データにクロックが重畳されている伝送路上の信号を受信し(エンベデッドクロック方式)、クロックとデータを分離する機能である。
クロックデータリカバリ回路(CDR回路)は、一般に、位相比較回路(PD)、チャージポンプ(CP)、電圧制御発振器(VCO)、ループフィルタ(LPF)等を備えて構成されている。このようなクロックデータリカバリ回路に用いる位相比較回路としては、例えば、ホッジ位相比較回路(Hogge Phase Detecor)が知られている。
クロックデータリカバリ回路にホッジ位相比較回路を用いる場合、データレートと同速のクロックが必要となる。したがって、高速シリアル通信において、例えば、4Gbpsの信号を受信する場合には4GHzのクロックが必要となる。このように、データレートが速くなればなるほど速いクロックが必要となるため、高速化に対しては実装が難しいという問題があった。
特許文献1には、それぞれ、基準クロック信号の立ち下がりと、立ち上がりに同期して、入力信号を取り込む第1、および第2のレジスタ回路と、第1のレジスタ回路の入力端子と出力端子を2つの入力とする第1の排他的論理和回路と、第1、および第2のレジスタ回路の出力端子を2つの入力とする第2の排他的論理和回路と、第1の排他的論理和回路の出力の反転信号と、基準クロック信号の反転信号を2つの入力とする第1の論理積回路と、第2の排他的論理和回路の出力の反転信号と、基準クロック信号を2つの入力とする第2の論理積回路と、第1の排他的論理和回路の出力と基準クロック信号の反転信号を2つの入力信号とする第3の論理積回路と、第2および第3の論理積回路の出力を2つの入力とする論理和回路からなり、第1の論理積回路の出力を、第1の出力端子とし、論理和回路の出力を、第2の出力端子とし、第1と第2のレジスタ回路の入力端子を共通として、入力端子とした位相比較回路が開示されている。
この特許文献1では、高速なシリアル通信回路を実現するために、データ入力信号と、クロック信号の位相差情報を出力する位相検出回路において、データレートに対して半分の周期のクロック信号の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングの両方でデータの取り込みを行うと同時に行うようにしたものである。したがって、例えば、データレートが4Gbpsの場合、クロックは2GHzで取り込むことが可能である(ハーフレートの位相比較回路)。
しかしながら、従来のハーフレートの位相比較回路では、位相比較回路の出力であるアップ信号(up信号)、ダウン信号(dn信号)のパルス幅が1UI(Unit Interval)以下となり、特に、位相同期時には0.5UIとなってしまう。
したがって、例えば、データレートが4Gbpsの場合には、パルス幅は125psとなる。このように、パルス幅が細くなると、製造プロセスやデバイスばらつきによっては、チャージポンプを駆動するまでパルス幅を正確に維持することが困難になり、位相同期精度が悪くなるという問題があった。
また、位相比較回路に入力するクロック信号には、周波数が同一で、位相が所定角度ずつずれるように設定された複数のクロック信号が用いられるが、デバイスばらつきや、レイアウト依存により位相誤差のあるクロックが入力されてしまうという問題があった。
そこで本発明は、位相比較回路から出力するアップ信号、ダウン信号のパルス幅を十分に大きくとることができるとともに、入力されるクロック信号の位相を調整することができる位相比較回路を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る位相比較回路は、周波数が同一、位相が所定角度ずつずれるように設定された調整前クロック信号が入力され、該調整前クロック信号の位相誤差を低減したクロック信号を生成するクロック調整部と、前記クロック信号のうちの一つのクロック信号と受信データとの位相差をそれぞれ検出して、位相を同期させるためのアップ用信号とダウン用信号を生成する複数の位相比較器と、を備え、前記位相比較器はそれぞれ、検出した前記位相差の時間に、所定の遅延時間を加算したパルス幅のアップ用信号とダウン用信号を生成するものである。
本発明によれば、位相比較回路から出力するアップ信号、ダウン信号のパルス幅を十分に大きくとることができるとともに、入力されるクロック信号の位相を調整することができる。
位相比較回路の回路構成図である。 位相比較回路に入力される調整前クロック信号のタイミングチャートである。 クロック調整部の回路構成図である。 クロック調整部のクロック遅延部の回路構成図である。 クロック調整部のデータ取得部の回路構成図である。 受信データとクロック信号のタイミングについての説明図である。 クロック調整部で実行される遅延量の決定処理のフローチャートである。 位相比較回路のリセット生成部の回路構成図である。 リセット生成部の入力、出力信号のタイミングチャートである。 図9に示したタイミングチャートに出力遅延を示したタイミングチャートである。 位相比較回路の第1位相比較器の回路構成図である。 第1位相比較器の入力、出力信号のタイミングチャートである。 位相比較回路における第3位相比較器の回路構成図である。 第3位相比較器の入力、出力信号、アップ信号、ダウン信号のタイミングチャートである。 位相比較回路における第2位相比較器の回路構成図である。 位相比較回路における第4位相比較器の回路構成図である。 第2,第4位相比較器の入力、出力信号、アップ信号、ダウン信号のタイミングチャートである。 クロックデータリカバリ回路の回路構成図(1)である。 チャージポンプの回路構成図である。 ループフィルタの回路構成図である。 制御電圧保持部の回路構成図である。 電圧制御発振器の回路構成図である。 データサンプリング部の回路構成図である。 クロックデータリカバリ回路の回路構成図(2)である。 分周器の回路構成図である。 位相周波数比較器の回路構成図である。 アップ・ダウン選択器の回路構成図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図27に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る位相比較回路は、周波数が同一、位相が所定角度ずつずれるように設定された調整前クロック信号(cki0,cki1,cki2,cki3)が入力され、該調整前クロック信号の位相誤差を低減したクロック信号(ck0,ck1,ck2,ck3)を生成するクロック調整部(クロック調整部11)と、クロック信号のうちの一つのクロック信号と受信データ(data)との位相差をそれぞれ検出して、位相を同期させるためのアップ用信号(up)とダウン用信号(dn)を生成する複数の位相比較器(位相比較器13a〜13d)と、を備え、位相比較器はそれぞれ、検出した位相差(Δph)の時間に、所定の遅延時間(td)を加算したパルス幅のアップ用信号(up_a〜up_d)とダウン用信号(dn_a〜dn_d)を生成するものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
<位相比較回路>
[概要]
図1は、高速シリアル通信のクロックデータリカバリ回路に適用できる位相比較回路の一実施形態を示す回路構成図である。
図1に示す位相比較回路10は、調整前クロック信号に基づいてクロック信号を生成するクロック調整部11と、クロック信号に基づいてリセット信号を生成するリセット生成部12と、受信データ、クロック信号、リセット信号に基づいて位相を同期させるためのアップ用信号とダウン用信号を生成する位相比較器13a〜13d(PD_A〜PD_D)と、アップ用信号に基づいてアップ信号を、ダウン用信号に基づいてダウン信号を生成するオア回路14a〜14dと、を備えている。
なお、クロック調整部11において後述する位相調整がなされる前のクロック信号を「調整前クロック信号」と呼び、クロック調整部11において位相調整がなされた後のクロック信号を単に「クロック信号」と呼ぶ。
位相比較回路10には、受信データ(データ信号)dataおよび調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3が入力され、アップ信号up1,up2およびダウン信号dn1,dn2が出力される。
ここで、受信データdataは2値化された受信データである。また、調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3は周波数がシリアル通信のデータレートの半分であり、それぞれ90度ずつ位相がずれるように設定されたクロックである。
図2は、図1に示した位相比較回路10に入力される調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3のタイミングチャートである。このタイミングチャートは、クロックの周期をTとした場合、各調整前クロック信号でそれぞれ理想的にT/4ずつ位相がずれていることを示している。なお、クロックデータリカバリ回路において、クロックの周期Tはデータレートの2倍(すなわち、データの1UIがT/2)となるように制御される。
[クロック調整部]
(概要)
クロック調整部11には、位相がT/4周期ずつずれた4位相の調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3が入力される。クロック調整部11では、クロックの位相調整がなされ、位相調整されたクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3が出力される。
ここで、クロック調整部11に入力される調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3は、理想的には、位相がT/4周期ずつずれた4位相のクロック信号であるが、実際には、デバイスばらつきや、レイアウト依存により位相誤差のあるクロックが入力されることが考えられる。そこで、本実施形態では、このような位相誤差のあるクロックが入力されることを想定して、クロック調整部11において、各クロックの位相を調整し位相誤差を抑制するものである。
図3は、位相比較回路10のクロック調整部11の回路構成図である。クロック調整部11は、クロック遅延部20と、データ取得部21と、データ保持部22と、データ演算部23と、を備えている。
クロック遅延部20には、4位相の調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3と、データ演算部23から出力される遅延設定値ck0_delay,ck1_delay,ck2_delay,ck3_delayが入力され、各遅延設定値に応じて調整された4位相のクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3が出力される。
データ取得部21には、調整された4位相のクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3と、受信データdataと、が入力され、受信データdataを各クロックでサンプリングした位相データd(d0,d1,d2,d3)と、取込クロックcksとが出力される。
データ保持部22には、位相データdと取込クロックcksが入力され、ある一定期間のデータを保持する。
データ演算部23は、データ保持部22に保持されたデータから、各クロック間の位相差に相当するデータを抽出し、理想値との誤差を算出して、遅延設定値ck0_delay,ck1_delay,ck2_delay,ck3_delayを設定し、この遅延設定値をクロック遅延部20に出力する。
(クロック遅延部)
図4は、クロック調整部11のクロック遅延部20の回路構成図である。クロック遅延部20は、調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3のそれぞれに対し、クロック遅延回路20a,20b,20c,20dが設けられている。
各クロック遅延回路20a〜20dは、電流DAC(デジタル−アナログ変換回路)D1,D2と、容量C1と、トランジスタT1,T2と、インバータI1を備えている。
電流DACD1,D2は、遅延設定値ck0_delay,ck1_delay,ck2_delay,ck3_delayによって設定された電流を流す。なお、遅延設定値は、例えば、4bitとすることができる。この場合において、例えば、遅延設定値=0000から1111に従って電流値が大きくなるとすると、遅延設定値=0000のときが、クロックの遅延(例えば、cki0からck0への遅延)が最も大きくなり、遅延設定値=1111のときが、クロックの遅延が最も小さくなる。このように、遅延設定値によって各クロックの遅延量を設定して、各クロック間の位相を調整することが可能となる。
(データ取得部)
図5は、クロック調整部11のデータ取得部21の回路構成図である。データ取得部21は、フリップフロップFF1〜FF12とバッファB1とを備えている。
クロック遅延部20において位相調整された4位相のクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3が入力され、それぞれ1段目のFF(FF1〜FF4)で受信データdataが取り込まれる。
その各データを、2段目のFF(FF5〜FF8)ではクロック信号ck0とck2で取込み、3段目のFF(FF9〜FF12)では最終的にクロック信号ck0で取込み、ck0の同期の位相データd0,d1,d2,d3として出力する。
また、取込クロックcksは、位相データd0,d1,d2,d3同期用のクロックであり、クロック信号ck0から生成される。
(データ保持部)
図6は、受信データdataとクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3のタイミングについての説明図である。
図6に示すように理想状態では、ck0−ck1,ck1−ck2,ck2−ck3,ck3−ck0での各位相差はT/4である。受信データdataが、図6に示すタイミングで切り替わった場合、最初のck0では0、ck1は0、ck2は1、ck3は1を取得することになる。この位相データがd0,d1,d2,d3として、0011というデータとしてデータ保持部22に保持されることとなる。
そして、保持されたデータでは、d1=0,d2=1であるため、この受信データdataの立ち上りエッジはck1−ck2の間にあることが判断できる。データ保持部22では、ある一定期間のこのようなデータを保持するため、データ演算部23にて、受信データdataの立ち上りエッジがどのクロック位相間に多くあるかというデータを集計することが可能となる。なお、本実施形態では、データの立ち上りエッジを用いているが、立ち下がりエッジがどのクロック位相間にあるかを収集するようにしても良い。
(データ演算部)
次いで、データ演算部23では、データ保持部22にて保持された所定期間のデータから受信データdataの立ち上りエッジ位置を集計する。
ここでは、前提条件として、受信データdataとクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3は同期しておらず、非同期関係であり、周波数が微妙にずれているものとする。また、受信データdataは1010の連続パターンであり、クロックの周期をTとすると、受信データdataの1UIは、約T/2とする(完全にT/2ではない)。その場合には、受信データdataの立ち上りエッジ位置は、各クロック位相差が理想的にT/4であれば、各位相間に均等に振り分けられると考えられる。すなわち、例えば、受信データを100回取得した場合には、それぞれの位相間ck0−ck1,ck1−ck2,ck2−ck3,ck3−ck0に約25回ずつ受信データdataの立ち上りエッジがくることになる。換言すれば、検出された立ち上がりエッジが各位相間で25回ずつであれば、4位相クロックの位相差は理想的な状態に近いということが推測できる。
データ演算部23では、この原理を使用し、クロックの遅延量を決定するものである。図7は、クロック調整部11で実行される遅延量の決定処理のフローチャートである。なお、遅延設定値ck0_delay,ck1_delay,ck2_delay,ck3_delayを総称して、遅延設定値ck*_delayと記す。
遅延設定値の初期値として、ck*_delay=1000とする(S101)。この状態において、データ取得部21においてデータを取得し、データ保持部22でデータを保持する(S102)。
データ演算部23は、予め設定された一定期間のデータが取得できた段階で、データ保持部22で保持された所定期間の受信データdataについてのエッジ位置を集計する(S103)。
ここで、例えば、全取得データ数(受信データdataのエッジ数)をNdataとした場合、理想的な各位相間のエッジ数は、上述のように、Ndata/4となる。
また、実際の各位相間のエッジ数を、N0(ck0−ck1),N1(ck1−ck2),N2(ck2−ck3),N3(ck3−ck0)とする。そうすると、それぞれの誤差はN0−Ndata/4,N1−Ndata/4,N2−Ndata/4,N3−Ndata/4で表される。割合で表すとN0/Ndata−1/4,N1/Ndata−1/4,N2/Ndata−1/4,N3/Ndata−1/4で表すことができる。
データ演算部23では、この誤差の割合に対して、閾値αを設定しておき誤差判定を行う(S104)。閾値αを、例えば0.05(5%)と設定した場合、すべて0.05以下であれば(S104:Yes)、その時点で遅延設定値ck*_delayの値は設定完了となる(S105)。
しかしながら、実際には、図6に示すようにクロックが製造ばらつきやレイアウト依存により位相誤差を持つためばらついた結果となる。例えば、図6に示すようにクロックがばらついて閾値αを上回った場合には、遅延設定値を変更して、再度データ取得を行うようにする(S104:No)。
遅延設定値の変更方法は、図6ではN0がNdata/4より小さく、N1はNdata/4より大きく、N2はNdata/4より大きく、N3はNdata/4より小さくなるため、Ndata/4より小さい場合には後半クロックを遅らせる方向(図6の例では、ck1を遅らせる(dd1)(ck0は固定))、Ndata/4より大きい場合には後半クロックを進める方向(図6の例ではck2,ck3を進める(dd2,dd3))に、遅延設定値を±1とするようにする。この手順を繰り返すことにより最終的に位相誤差の閾値α以下になった時点で設定完了となる(S105)。
このようにして遅延設定値が決定され、調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3は、遅延設定値に応じて調整された4位相のクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3とすることができる。
[リセット生成部]
リセット生成部12には、クロック調整部11にて位相調整された4位相のクロック信号(ck0,ck1,ck2,ck3)が入力される(図1)。リセット生成部12は、入力されたクロック信号(ck0,ck1,ck2,ck3)に基づいて、2倍の周期の8つのリセット信号(rst_a0,rst_a1,rst_b0,rst_b1,rst_c0,rst_c1,rst_d0,rst_d1)を生成して出力する。なお、それぞれリセット信号(a0,a1,b0,b1,c0,c1,d0,d1)とも記す。
図8は、位相比較回路10のリセット生成部12の回路構成図である。また、図9は、リセット生成部12の入力信号、出力信号のタイミングチャートである。リセット生成部12は、図8に示すように、8つのフリップフロップFF1〜FF8と、2つのインバータI1,I2と、を備えている。リセット生成部12では、クロック信号ck1とck3をそれぞれ2分周し、ck0とck2で取り直している。
ここで、クロック信号(ck0,ck1,ck2,ck3)は、それぞれ90度(T/4)ずつ位相がずれたクロックであるので、リセット信号rst_a0とリセット信号rst_a1はT/4周期の位相がずれている。同様に、リセット信号rst_b0とリセット信号rst_b1、リセット信号rst_c0とリセット信号rst_c1、リセット信号rst_d0とリセット信号rst_d1、は、それぞれT/4周期の位相がずれている。また、リセット信号rst_a0とリセット信号rst_b0、リセット信号rst_c0とリセット信号rst_d0、はそれぞれT/2周期の位相がずれている。
ところで実際に回路を実装した場合には、フリップフロップFF1〜FF8の出力遅延(ck to Q)はゼロとはならないため、デバイスに応じた出力遅延tdが現れる。
図10は、図9に示したタイミングチャートにおいてフリップフロップの出力遅延tdが生じる場合を示したタイミングチャートである。各リセット信号(rst_a0,rst_a1,rst_b0,rst_b1,rst_c0,rst_c1,rst_d0,rst_d1)がクロック信号(ck0,ck1,ck2,ck3)からtd分遅れていることを示している。
[位相比較器]
(第1位相比較器)
4つの位相比較器PD_A(第1位相比較器13a),PD_B(第2位相比較器13b),PD_C(第3位相比較器13c),PD_D(第4位相比較器13d)の構成は共通し、それぞれ入力される信号が異なる。位相比較器PD_A,PD_B,PD_C,PD_Dには、それぞれ受信データdataと、クロック信号ck0,ck2と、対応するリセット信号が入力され、それぞれアップ信号とダウン信号を出力する。
図11は、位相比較回路10における位相比較器PD_Aの回路構成図である。この位相比較器PD_Aには、受信データdataと、クロック信号ck0,ck2と、リセット信号rst_a0,rst_a1が入力され、アップ用信号up_aとダウン用信号dn_aを出力する。
この位相比較器PD_Aは、5つのフリップフロップFF1〜FF5と、NAND(否定論理積)回路Nと、XOR(排他的論理和)回路Xと、を備えている。
5つのフリップフロップのうちフリップフロップFF5は立下りエッジで動作するフリップフロップであり、また、他の4つのフリップフロップFF1〜FF4はリセット付フリップフロップである。リセット付フリップフロップFF1〜FF4は、リセット時ハイレベルの出力となる。
図12は、位相比較器PD_Aの入力信号、出力信号のタイミングチャートである。ここでは、受信データdataの一例として、データパターンが入力されている。受信データdataはクロック信号ck0,ck2のそれぞれの立ち上がりエッジで取り込むことになり、受信データdataのエッジとクロック信号ck0,ck2のそれぞれの立ち上がりエッジとの位相差はΔph(位相差の時間)となっている。
また、リセット信号rst_a0とリセット信号rst_a1に関し、リセット生成部12におけるフリップフロップFF3,FF1の出力遅延tdが発生していることを示している。
なお、出力されるアップ用信号upb_a1,upb_a2やダウン用信号dnb_a1,dnb_a2についても、フリップフロップFF1〜FF4の出力遅延が発生するが、ここでは図示は省略する。
次に、アップ用信号up_aの生成方法について説明する。図12に示すように、リセット信号rst_a0がハイの状態で、かつ、クロック信号ck2がローの状態の時に、受信データdataが立ち上がるか、もしくは立ち下がると、アップ用信号up_aが生成される。受信データdataが立ち上がった場合は、アップ用の出力信号upb_a1が立ち下がり、リセット信号rst_a0がローになる(リセットがかかる)ことで、アップ用信号upb_a1は立ち上がる。なお、受信データdataの立ち上がりエッジおよび立下りエッジを、受信データdataの遷移エッジという。
すなわち、受信データdataの立ち上がりからリセット信号rst_a0の立ち下がりまでの期間(位相差の時間+所定の遅延時間)(Δph+td)をアップ用信号upb_a1のパルス幅として取り出すものである。
また、リセット信号rst_a0がハイの状態で、かつ、クロック信号ck2がローの状態の時に、受信データdataが立ち下がった場合は、アップ用の出力信号upb_a2が立ち下がり、リセット信号rst_a0がローになる(リセットがかかる)ことで、アップ用信号upb_a2は立ち上がる。
すなわち、受信データdataの立ち下がりからリセット信号rst_a0の立ち下がりまでの期間(位相差の時間+所定の遅延時間)(Δph+td)をアップ用信号upb_a2のパルス幅として取り出すものである。
このようにして生成したアップ用信号upb_a1とアップ用信号upb_a2の否定論理積をとることでアップ用信号up_aを生成する。
アップ用信号up_aは、リセット信号rst_a0がハイの状態で、かつクロック信号ck2がローの状態の時に、受信データdataが立ち上がるかもしくは立ち下がった場合に、その受信データdataの遷移エッジからリセット信号rst_a0の立ち下がりまでの期間(Δph+td)がパルス幅として検出される。
次に、ダウン用信号dn_aの生成方法について説明する。先ず、受信データdataをクロック信号ck0で取り込むことでクロック信号ck0o_aを生成する。また、リセット信号rst_a1がハイの状態で、クロック信号ck2が立ち上がったときにck0o_aを取り込むことで、ダウン用信号dnb_a1を生成し、受信データdataを取り込むことでダウン用信号dnb_a2を生成する。また、リセット信号rst_a1が立ち下がることでダウン用信号dnb_a1,dnb_a2はそれぞれハイとなる。そして、ダウン用信号dnb_a1とダウン用信号dnb_a2の排他的論理和をとることで、ダウン用信号dn_aを生成する。
すなわち、リセット信号rst_a1がハイの期間で、クロック信号ck0の立ち上がりからクロック信号ck2の立ち上がりまでの間に受信データdataが変化した場合にはダウン用信号dn_aが検出される。
図12に示すように、その期間は0.5UI+tdとなる。なお、図9においてはリセット信号rst_a0とリセット信号rst_a1との位相差はT/4として表しているが、クロックデータリカバリ回路において、受信データとクロック信号の周波数が同期している状態では、1UI=T/2となるので、ここでは0.5UIと記している。
(第3位相比較器)
図13は、位相比較回路10における位相比較器PD_Cの回路構成図である。位相比較器PD_Cは、リセット信号としてリセット信号rst_c0とrst_c1が入力されることを除き、図11に示した位相比較器PD_Aと同じ構成である。
位相比較器PD_Cは、アップ用信号upb_c1とアップ用信号upb_c2の否定論理積をとることでアップ用信号up_cを生成する。また、ダウン用信号dnb_c1とダウン用の出力信号dnb_c2の排他的論理和をとることで、ダウン用信号dn_cを生成する。
図14は、位相比較器PD_Cの入力信号、出力信号と、位相比較器PD_Aの出力信号と、位相比較回路10からの出力であるアップ信号up1とダウン信号dn1のタイミングチャートである。
受信データdataとクロック信号ck0,ck2の関係は図12に示したタイミングチャートに示したものと同様であり、受信データdataのエッジとクロック信号ck0,ck2の立ち上がりエッジは、常にΔphずれた状態となっている。
クロック信号ck2がローの期間において、受信データdataのエッジがある場合に、アップ用信号up_aとダウン用信号dn_aとして検出されていないところで、アップ用信号up_c,とダウン用信号dn_cとして検出されている。すなわち、クロック信号ck2がローの期間において、位相比較器PD_Aでエッジを検出する期間と位相比較器PD_Cでエッジを検出する期間は交互に入れ変わっている。
そして、第1オア回路14aにてアップ用信号up_aとアップ用信号up_cの論理和(OR)をとることでアップ信号up1を生成し、第3オア回路14cにてダウン用信号dn_aとダウン用信号dn_cの論理和(OR)をとることでダウン信号dn1を生成する。ここで、アップ信号up1のパルス幅はΔph+tdであり、ダウン信号dn1のパルス幅は0.5UI+tdである。
クロックデータリカバリ回路においては、受信データとクロック信号の位相同期の過程において、アップ信号up1とダウン信号dn1のパルス幅が等しくなるように制御される。また、位相同期した状態ではΔph+td=0.5UI+tdとなり、Δph=0.5UIとなるため、クロック信号ck0とクロック信号ck2の立ち上がりエッジの中間に、受信データdataのエッジがくるように制御されることになる。
したがって、クロックデータリカバリ回路においては、受信データをクロック信号で検出する際に、受信データのエッジからクロック信号のエッジへのマージンが最大となるため、データ復元エラーを最も起きにくくすることができ、通信の信頼性を高めることが可能となる。
(第2位相比較器)
図15は、位相比較回路10における位相比較器PD_Bの回路構成図である。位相比較器PD_Bは、リセット信号としてリセット信号rst_b0とrst_b1が入力されること、および、クロック信号ck0とクロック信号ck2の入力が逆となること、を除き、図11に示した位相比較器PD_Aと同じ構成である。
位相比較器PD_Bは、アップ用信号upb_b1とアップ用信号upb_b2の否定論理積をとることでアップ用信号up_bを生成する。また、ダウン用信号dnb_b1とダウン用の出力信号dnb_b2の排他的論理和をとることで、ダウン用信号dn_bを生成する。
(第4位相比較器)
図16は、位相比較回路10における位相比較器PD_Dの回路構成図である。位相比較器PD_Dは、リセット信号としてリセット信号rst_d0とrst_d1が入力されることを除き、図15に示した位相比較器PD_Bと同じ構成である。
位相比較器PD_Dは、アップ用信号upb_d1とアップ用信号upb_d2の否定論理積をとることでアップ用信号up_dを生成する。また、ダウン用信号dnb_d1とダウン用の出力信号dnb_d2の排他的論理和をとることで、ダウン用信号dn_dを生成する。
図17は、位相比較器PD_Bと位相比較器PD_Dの入力信号、出力信号と、位相比較回路10からの出力であるアップ信号up2とダウン信号dn2とのタイミングチャートである。
受信データdataとクロック信号ck0,ck2との関係は、図14に示したタイミングミンチャートと同様である。アップ用信号up_b,up_dとダウン用信号dn_b,dn_dの生成方法も同等であるが、位相比較器PD_A,PD_Dとはクロック信号ck0とクロック信号ck2の接続が逆のため、クロック信号ck0がローの期間に受信データdataのエッジがある場合に検出している。
また、第2オア回路14bにてアップ用信号up_bとアップ用信号up_dの論理和(OR)をとることで、アップ信号up2を生成し、第4オア回路14dにてダウン用信号dn_bとダウン用信号dn_dの論理和(OR)をとることでダウン信号dn2を生成している。そのパルス幅はアップ信号up2がΔph+tdであり、ダウン信号dn2が0.5UI+tdである。
クロックデータリカバリ回路においては、受信データとクロック信号の位相同期の過程において、アップ信号up2とダウン信号dn2のパルス幅が等しくなるように制御される。また、位相同期した状態ではΔph+td=0.5UI+tdとなり、Δph=0.5UIとなるため、クロック信号ck2とクロック信号ck0の立ち上がりエッジの中間に受信データdataのエッジが来るように制御されることになる。
したがって、クロックデータリカバリ回路においては、受信データをクロック信号で検出する際に、受信データのエッジからクロック信号のエッジへのマージンが最大となるため、データ復元エラーを最も起きにくくすることができ、通信の信頼性を高めることが可能となる。
このように、本実施形態に係る位相比較回路では、位相比較器PD_A〜PD_Dにおけるアップ信号、ダウン信号を生成する方法として、受信データとクロック信号の位相差を直接検出するのではなく、クロック信号から生成されるリセット信号と、受信データ、クロック信号のそれぞれの位相差をパルス幅として検出している。
このため、アップ信号upとダウン信号dnのパルス幅を細くしすぎることなく適切に確保することが可能となり、また、デバイスばらつきや温度、電源電圧に応じたパルス幅を確保することが可能となる。また、アップ信号upとダウン信号dnのパルス幅を維持することができるため、高い位相同期精度を実現することができる。
なお、デバイスがslowであって、温度が高く、電源電圧が低い場合は出力遅延tdが長くなるため、パルス幅が広くなる。逆に、デバイスがfastで、温度が低く、電源電圧が高い場合は出力遅延tdが短くなりパルス幅は狭くなるが、その場合は、後段のデバイス動作も速くなるため問題とならない。
このように、高速シリアル通信のクロックデータリカバリ回路に用いる位相比較回路において、位相比較回路の出力であるアップ信号upとダウン信号dnのパルス幅をデバイスの速度性能以上に細くしないことで位相同期精度を改善することが可能となる。
また、位相比較回路で使用する多相クロックの位相が、デバイスばらつきやレイアウト依存によってその位相間隔が理想値からずれると位相同期精度が悪化してしまうが、初期化時などにその多相クロックの位相を調整して理想値に近づける調整をすることにより位相同期精度を改善することができる。また、位相比較回路のクロックの位相誤差を低減することで、データ復元エラーが起きにくく通信の信頼性を高めることが可能となる。
<クロックデータリカバリ回路(1)>
[概要]
図18は、位相比較回路10を備えたクロックデータリカバリ回路30の回路構成図である。クロックデータリカバリ回路30は、位相比較回路10と、チャージポンプ31と、ループフィルタ32と、制御電圧保持部33と、電圧制御発振器(VCO)34と、データサンプリング部35と、を備えている。
位相比較回路10と、チャージポンプ31と、ループフィルタ32と、制御電圧保持部33と、電圧制御発振器34と、により負帰還回路が構成され、受信データdataとクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3の位相が同期するように、位相比較回路10とデータサンプリング部35とが制御される。
データサンプリング部35では、受信データdataを位相同期したクロック信号ck0,ck2でサンプリングし、クロック信号(復元クロック信号)ck0に同期させて復元データ(クロックデータリカバリデータ)である2bitのデータcdrdata[1:0]を出力する。
[チャージポンプ]
図19は、チャージポンプ31の回路構成図である。上述のように、位相比較回路10ではアップ信号upとダウン信号dnがそれぞれ2つ(up1,up2,dn1,dn2)生成されるため、通常のチャージポンプ31が2つ組み合わされた構成となっている。チャージポンプ31から出力電圧(出力信号)cpoutが出力される。
なお、図19に示すチャージポンプ31は、インバータを備えているが、チャージポンプ31の構成はこれに限るものではない。従来の位相比較回路からのアップ信号upおよびダウン信号dnでは、信号が細くなった場合に、インバータを通過した際にパルス幅を正確に維持することが困難となり、最悪の場合パルスが消滅してしまうこともありえるが、本実施形態では、適切なパルス幅を確保できるため、パルスが消滅することがない。
[ループフィルタ]
図20は、ループフィルタ32の回路構成図である。ループフィルタ32は、一般的によく使用されるフィルタの構成であり、抵抗RとキャパシタCz,Cpから構成される。抵抗RとキャパシタCz,Cpの定数により、クロックデータリカバリ回路30のループ帯域を設定している。ループフィルタ32は、チャージポンプ31から出力される出力電圧(出力信号)cpoutを平滑して出力電圧(制御信号)lfoutを出力する。
[制御電圧保持部]
図21は、制御電圧保持部33の回路構成図である。制御電圧保持部33はオペアンプOP1と、スイッチS1,S2,S3と、電圧を保持する容量C1と、インバータI1と、を備え、ループフィルタ32の出力である制御信号lfoutと、クロック位相調整選択信号phcalが入力される。
制御電圧保持部33では、通常動作時(phcal=L)のときは、スイッチS1,S2がオン、出力電圧lfoutと制御電圧保持部33から出力される出力電圧vcontが導通するとともに、出力電圧lfoutの電位と同電位が容量C1に蓄えられる。容量C1はある一定期間電位を保てる程度の比較的大きな容量が必要である。
一方、位相比較回路10にてクロック位相調整を行う間は位相調整時(phcal=H)とする。この位相調整時では、スイッチS1とS2はオフ、S3がオン状態となる。
この場合、容量C1に蓄えられた出力電圧lfoutの電位を、出力電圧vcontに与えることになる。出力電圧vcontが一定電位で動作することになるので、クロックデータリカバリ回路30はオープンループとなり受信データdataに追従しなくなる。このため、クロック信号と受信データdataは、周波数は略同じで、非同期となる。
このクロック位相調整を行う期間(phcal=H)としては、例えば、通信のリンクアップ時(初期化時)に行うことが好ましい。通常、最初に送信機Txと受信機Rxの周波数同期を行うため、その期間に送信機Txが1010の連続データを出力している間に、一度、クロックデータリカバリ回路30として周波数同期してから位相調整を行う期間(phcal=H)に入る処理とすることができる。このように、位相調整終了後に通常の通信に入ることで、より信頼性の高い通信を可能とすることができる。
[電圧制御発振器]
図22は、電圧制御発振器(VCO)34の回路構成図である。位相比較回路10では、90度ずつ位相のずれた4相のクロック信号が必要となるためリング型VCOとなっている。この電圧制御発振器34は、制御電圧保持部33から出力される出力電圧vcontであるアナログ制御電圧を入力することで、その出力電圧vcontに応じた周波数で発振してクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3を出力する。なお、制御電圧保持部33を備えない構成の場合、ループフィルタ32から出力される出力電圧(制御信号)lfoutを電圧制御発振器34の入力(vcont)とすればよい。
[データサンプリング部]
図23は、データサンプリング部35の回路構成図である。データサンプリング部35は、4つのフリップフロップFF1〜FF4を備え、位相比較回路10で受信データdataに位相同期されたクロック信号ck0,ck2で、受信データdataをサンプリングする。サンプリングされた受信データdataは、クロック信号ck0に同期し直しされてクロックデータリカバリデータcdrdata0,cdrdata1として出力される。
このように、本実施形態に係るクロックデータリカバリ回路30では、受信データdataとクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3が位相同期されることにより、アップ信号upとダウン信号dnのパルス幅が等しくなるように制御される。したがって、位相同期した状態ではΔph+td=0.5UI+tdとなり、Δph=0.5UIとなるため、クロック信号ck0とクロック信号ck2の立ち上がりエッジの中間に受信データdataのエッジがくるように制御されることになる。
すなわち、データサンプリング部35において、受信データdataをクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3で検出する際に、受信データdataのエッジからクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3のエッジへのマージンを大きくする(最大とする)ことができるため、データ復元エラーを最も起きにくくすることができ、通信の信頼性を高めることが可能となる。
<クロックデータリカバリ回路(2)>
図24は、位相比較回路10を備えたクロックデータリカバリ回路40の他の例を示す回路構成図である。
このクロックデータリカバリ回路40は、位相比較回路10と、チャージポンプ31と、ループフィルタ32と、制御電圧保持部33と、電圧制御発振器(VCO)34と、データサンプリング部35と、分周器41と、位相周波数比較器42と、アップ・ダウン選択器(UP・DN選択器)43と、を備えるものである。なお、位相比較回路10、チャージポンプ31、ループフィルタ32、制御電圧保持部33、電圧制御発振器(VCO)34、データサンプリング部35、については、図18に示したクロックデータリカバリ回路30と同様であるため、説明は省略する。
図18に示したクロックデータリカバリ回路30のように、位相比較回路を用いたクロックデータリカバリ回路では、一般に周波数引き込み能力が弱い。そこで、図24に示すクロックデータリカバリ回路40では、位相周波数比較器42のループを追加することにより、周波数引き込み時は位相周波数比較器42を使用し、周波数引き込み後の位相同期時に位相比較回路10を使用することで、周波数引き込み能力の向上を図ったものである。
受信データとクロック信号の周波数が同期したことを示す信号をflockとしている。ここで、周波数同期期間は、データとして1UIごとに反転する信号(1010・・・)を送信するように通信のシーケンスを規定する必要がある。
[分周器]
図25は、分周器41の回路構成図である。分周器41では、フリップフロップFF1とインバータI1とによって、クロック信号ck0を2分周して分周クロック信号ck_divを生成する。また、フリップフロップFF2とインバータI2とで受信データdataを2分周して分周受信データdata_divを生成する。
[位相周波数比較器]
図26は、位相周波数比較器42の回路構成図である。位相周波数比較器42は、フリップフロップFF1,FF2と、NAND(否定論理積)回路Nと、から構成されている。
位相周波数比較器42は、分周器41から出力される分周クロック信号ck_divと、分周データdata_divと、が入力され、分周クロック信号ck_divと分周データdata_divの立ち上がりエッジの差をアップ差信号up_pfdとして生成し、その立下りエッジの差をダウン差信号dn_pfdとして生成して、それぞれ出力する。
ここで、データレートが速い場合を想定し、クロックとデータを分周した分周クロック信号ck_divと分周データdata_divを入力としているが、動作速度として問題がなければクロックとデータをそのままの周波数で入力しても良い。なお、フリップフロップFF1,FF2はリセットが入力された時(rb=ローの時)の出力はローとなる。
[アップ・ダウン選択器]
図27は、アップ・ダウン選択器43の回路構成図である。アップ・ダウン選択器43は、4つのマルチプレクサM1〜M4を備えている。
アップ・ダウン選択器43は、受信データdataとクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3の周波数が同期したことを示す周波数ロック信号flockに応じて、位相比較回路10の出力か、位相周波数比較器42の出力のいずれかを選択している。なお、位相周波数比較器42の出力はアップ差信号up_pfdとダウン差信号dn_pfdしかないため、アップ信号up2およびダウン信号dn2用のマルチプレクサM2,M4にはgnd(ローレベル)を入力している。
以上説明したクロックデータリカバリ回路40では、さらに、位相周波数比較器42のループを追加することにより、周波数引き込み時は位相周波数比較器42を使用し、周波数引き込み後の位相同期時に位相比較回路10を使用することを可能として、周波数引き込み範囲を広くすることができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
上記実施形態では、位相比較回路10として4つの位相比較器PD_A〜PD_Dを備え、4つのクロック信号の位相差を90度にしているが、必ずしも4つである必要はない。クロック信号の位相差は、(360度/位相比較器数)となれば良い。例えば、6つの位相比較器を用いる場合、クロック信号は6つとなり、そのクロック信号の位相差は60度となる。
10 位相比較回路
11 クロック調整部
12 リセット生成部
13a 位相比較器PD_A(第1位相比較器)
13b 位相比較器PD_B(第2位相比較器)
13c 位相比較器PD_C(第3位相比較器)
13d 位相比較器PD_D(第4位相比較器)
14a 第1オア回路(第1論理和回路)
14b 第2オア回路(第2論理和回路)
14c 第3オア回路(第3論理和回路)
14d 第4オア回路(第4論理和回路)
20 クロック遅延部
20a〜20d クロック遅延回路
21 データ取得部
22 データ保持部
23 データ演算部
30,40 クロックデータリカバリ回路
31 チャージポンプ
32 ループフィルタ
33 制御電圧保持部
34 電圧制御発振器
35 データサンプリング部
41 分周器
42 位相周波数比較器
43 アップ・ダウン選択器
特許第3196725号公報

Claims (9)

  1. 周波数が同一、位相が所定角度ずつずれるように設定された調整前クロック信号が入力され、該調整前クロック信号の位相誤差を低減したクロック信号を生成するクロック調整部と、
    前記クロック信号のうちの一つのクロック信号と受信データとの位相差をそれぞれ検出して、位相を同期させるためのアップ用信号とダウン用信号を生成する複数の位相比較器と、を備え、
    前記位相比較器はそれぞれ、検出した前記位相差の時間に、所定の遅延時間を加算したパルス幅のアップ用信号とダウン用信号を生成することを特徴とする位相比較回路。
  2. 周波数が同一、位相が所定角度ずつずれるように設定された調整前クロック信号が入力され、該調整前クロック信号の位相誤差を低減したクロック信号を生成するクロック調整部と、
    前記クロック信号が入力され、各クロック信号に基づいて、位相が所定角度ずつずれた複数のリセット信号を生成するリセット生成部と、
    受信データ、所定のクロック信号、所定のリセット信号を入力して、位相を同期させるためのアップ用信号とダウン用信号を生成する複数の位相比較器と、
    所定の位相比較器から出力されるアップ用信号と他の所定の位相比較器から出力されるアップ用信号との論理和をそれぞれアップ信号として、または、所定の位相比較器から出力されるダウン用信号と他の所定の位相比較器から出力されるダウン用信号との論理和をそれぞれダウン信号として生成する複数の論理和回路と、を備え、
    前記位相比較器はそれぞれ、受信データの遷移エッジと前記リセット信号の立ち下がりエッジの時間差を前記アップ信号のパルス幅として生成し、前記アップ信号のパルス幅が生成される場合に前記クロック信号の立ち上がりエッジと他の前記リセット信号の立ち下がりエッジの時間差を前記ダウン信号のパルス幅として生成することを特徴とする位相比較回路。
  3. 前記クロック調整部は、
    遅延設定値に従って前記調整前クロック信号を遅延させて、前記クロック信号を生成するクロック遅延部と、
    前記受信データおよび前記クロック信号が入力され、位相データと取込クロックを生成するデータ取得部と、
    前記位相データおよび前記取込クロックが入力され、所定期間保持するデータ保持部と、
    前記データ保持部に保持された前記位相データおよび前記取込クロックに基づいて、前記遅延設定値を演算して出力するデータ演算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の位相比較回路。
  4. 周波数が同一、位相が90度ずれるように設定された調整前クロック信号cki0,cki1,cki2,cki3が入力され、該調整前クロック信号の位相誤差を低減したクロック信号ck0,ck1,ck2,ck3を生成するクロック調整部と、
    前記クロック信号が入力され、該クロック信号に基づいて、リセット信号a0,a1,b0,b1,c0,c1,d0,d1を生成するリセット生成部と、
    受信データと前記クロック信号ck0,ck2と、前記リセット信号a0,a1と、が入力され、位相を同期させるためのアップ用信号up_aとダウン用信号dn_aを生成する第1位相比較器と、
    前記受信データと前記クロック信号ck0,ck2と、前記リセット信号b0,b1と、が入力され、アップ用信号up_bとダウン用信号dn_bを生成する第2位相比較器と、
    前記受信データと前記クロック信号ck0,ck2と、前記リセット信号c0,c1が入力され、アップ用信号up_cとダウン用信号dn_cを生成する第3位相比較器と、
    前記受信データと前記クロック信号ck0,ck2と、前記リセット信号d0,d1が入力され、アップ用信号up_dとダウン用信号dn_dを生成する第4位相比較器と、
    前記アップ用信号up_a,up_cが入力され、論理和をアップ信号up1として生成する第1論理和回路と、
    前記アップ用信号up_b,up_dが入力され、論理和をアップ信号up2として生成する第2論理和回路と、
    前記ダウン用信号dn_a,dn_cが入力され、論理和をダウン信号dn1として生成する第3論理和回路と、
    前記ダウン用信号dn_b,dn_dが入力され、論理和をダウン信号dn2として生成する第4論理和回路と、を備えることを特徴とする位相比較回路。
  5. 前記第1位相比較器は、前記受信データの遷移エッジと前記リセット信号a0の立ち下がりエッジの時間差を前記アップ用信号up_aのパルス幅として生成するとともに、前記アップ用信号up_aのパルス幅が生成される場合に、前記クロック信号ck2の立ち上がりエッジと前記リセット信号a1の立ち下がりエッジの時間差を前記ダウン用信号dn_aのパルス幅として生成し、
    前記第2位相比較器は、前記受信データの遷移エッジと前記リセット信号b0の立ち下がりエッジの時間差を前記アップ用信号up_bのパルス幅として生成するとともに、前記アップ用信号up_bのパルス幅が生成される場合に、前記クロック信号ck0の立ち上がりエッジと前記リセット信号b1の立ち下がりエッジの時間差を前記ダウン用信号dn_bのパルス幅として生成し、
    前記第3位相比較器は、前記受信データの遷移エッジと前記リセット信号c0の立ち下がりエッジの時間差を前記アップ用信号up_cのパルス幅として生成するとともに、前記アップ用信号up_cのパルス幅が生成される場合に、前記クロック信号ck2の立ち上がりエッジと前記リセット信号c1の立ち下がりエッジの時間差を前記ダウン用信号dn_cのパルス幅として生成し、
    前記第4位相比較器は、前記受信データの遷移エッジと前記リセット信号d0の立ち下がりエッジの時間差を前記アップ用信号up_dのパルス幅として生成するとともに、前記アップ用信号up_dのパルス幅が生成される場合に、前記クロック信号ck0の立ち上がりエッジと前記リセット信号d1の立ち下がりエッジの時間差を前記ダウン用信号dn_dのパルス幅として生成することを特徴とする請求項4に記載の位相比較回路。
  6. 受信データにクロック信号が重畳されている伝送路上の信号を受信し、クロック信号と受信データを分離するクロックデータリカバリ回路において、
    請求項1から5までのいずれかに記載の位相比較回路を備えることを特徴とするクロックデータリカバリ回路。
  7. 請求項1から3までのいずれかに記載の位相比較回路と、
    該位相比較回路から出力される前記アップ信号および前記ダウン信号が入力され、入力された信号のパルス幅に応じた出力信号を生成するチャージポンプと、
    前記出力信号が入力され、該出力信号の電圧に応じた制御信号を生成するループフィルタと、
    前記制御信号が入力され、該制御信号に応じた周波数のクロック信号を生成する電圧制御発振器と、
    前記クロック信号および受信データが入力され、復元データと復元クロック信号を生成するデータサンプリング部と、を備えることを特徴とするクロックデータリカバリ回路。
  8. 前記ループフィルタが出力する制御信号およびクロック位相調整選択信号が入力されて、前記位相比較回路の動作状況に応じて、前記電圧制御発振器に入力する前記制御信号を生成する制御電圧保持部を備えることを特徴とする請求項7に記載のクロックデータリカバリ回路。
  9. 前記受信データおよび前記クロック信号が入力され、該クロック信号を分周した分周クロック信号と、前記受信データを分周した分周データと、を生成する分周器と、
    前記分周クロック信号および前記分周データが入力され、前記分周クロック信号および前記分周データの立ち上りエッジの差をアップ差信号として、立下りエッジの差をダウン差信号として生成する位相周波数比較器と、
    前記アップ差信号と前記ダウン差信号と、前記位相比較回路から出力される前記アップ信号と前記ダウン信号と、前記受信データと前記クロック信号の周波数とが同期したことを示す周波数ロック信号と、が入力され、前記アップ差信号と前記ダウン差信号、または、前記アップ信号と前記ダウン信号、を選択して出力するアップ・ダウン選択器と、を備え、
    前記アップ・ダウン選択器からの出力が前記チャージポンプへ入力されることを特徴とする請求項7または8のいずれかに記載のクロックデータリカバリ回路。
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