JP2017079282A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】共通基板上の複数の半導体装置を電気的に十分に分離することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】不純物を窒化物半導体層12にイオン注入することにより、ソース電極31とオーミック接触を成す活性領域21及びドレイン電極32とオーミック接触を成す活性領域22を形成する第1工程と、窒化物半導体層12上に形成された保護膜を介して活性領域21、22に熱処理を施す第3工程と、第2工程の後に、不純物を窒化物半導体層12にイオン注入することにより、活性領域21、22を囲む不活性領域26を形成する第3工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関するものである。
高出力及び高耐圧を有する窒化ガリウム(GaN)系材料を用いた半導体装置(パワー半導体デバイス)として、高電子移動度トランジスタ(HEMT)が知られている。例えば非特許文献1には、HEMTにおける半導体層と電極との間の接触抵抗を低下させるために、半導体層における電極と接する領域に低抵抗の活性領域(n領域)を設けることが記載されている。また、非特許文献2には、III族窒化物からなるウエハに形成された複数のトランジスタを互いに電気的に分離するための高い抵抗率を有する不活性領域を、イオン注入により形成することが記載されている。
Recht et al., "Nonalloyed ohmic contacts in AlGaN/GaN HEMTs by ionimplantation with reduced activation annealing temperature", IEEE ElectronDevice Letters, Volume 27, p.205 (2006) Ohishi et al., "Highly resistive GaN layers formed by ionimplantation of Zn along the c axis", Journal of Applied Physics, Volume 94, pp.1662-1666(2003).
III族窒化物半導体からなる半導体装置において、上述した非特許文献1及び2に記載されているように、オーミック電極と半導体層とをオーミック接触させるための活性領域と、素子分離のための高い抵抗率を有する不活性領域とをそれぞれイオン注入により形成する技術が知られている。活性領域を形成するためにはイオン注入後に活性化のためのアニール処理が必要であるが、III族窒化物半導体では、その際の温度として例えば1000℃以上といった高い温度が望まれる。
しかしながら、そのような高い温度下においては不活性領域の抵抗率が低下するという問題がある。すなわち不活性領域では、イオン注入による原子間の衝突によって、構成元素であるIII族原子およびV族原子を本来の配列から変位させ、これによって電子を捕獲するための欠陥が形成されて高抵抗化される。しかし、上記のような高い温度下では、変位した原子配列が部分的に戻り、電子を捕獲するための欠陥の一部が消滅してしまう。これにより、不活性領域の抵抗率が低下することとなる。従って、共通基板上の複数の半導体装置を電気的に十分に分離することが困難となるおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、共通基板上の複数の半導体装置を電気的に十分に分離することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法は、基板上の窒化物半導体層上に開口を有する第1マスクを形成する第1工程と、該開口を介して窒化物半導体層に第1不純物をイオン注入することにより、ソース電極とオーミック接触を成す第1活性領域、及びドレイン電極とオーミック接触を成す第2活性領域を形成する第2工程と、第1マスクを除去する工程の後、イオン注入された窒化物半導体層上を第2マスクで覆った状態で、第1活性領域及び第2活性領域に1000℃以上1300℃以下の範囲で熱処理を施す第3工程と、第3工程の後であって第2マスクの除去後に、窒化物半導体層上に形成された第3マスクに開口を形成し、該開口を介して窒化物半導体層に第2不純物をイオン注入することにより、第1活性領域及び第2活性領域を囲む不活性領域を形成する第4工程と、第4工程の後であって第3マスクの除去後に、窒化物半導体層上に第4マスクを形成する第5工程とを備える。
本発明による半導体装置の製造方法によれば、ウエハ上の複数のトランジスタを電気的に十分に分離することができる。
図1は、半導体装置の構成を示す断面図である。 図2は、半導体装置の製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。 図3は、半導体装置の製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。 図4は、半導体装置の製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。 図5は、半導体装置の製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。 図6は、半導体装置の製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法は、基板上の窒化物半導体層上に開口を有する第1マスクを形成する第1工程と、該開口を介して窒化物半導体層に第1不純物をイオン注入することにより、ソース電極とオーミック接触を成す第1活性領域、及びドレイン電極とオーミック接触を成す第2活性領域を形成する第2工程と、第1マスクを除去する工程の後、イオン注入された窒化物半導体層上を第2マスクで覆った状態で、第1活性領域及び第2活性領域に1000℃以上1300℃以下の範囲で熱処理を施す第3工程と、第3工程の後であって第2マスクの除去後に、窒化物半導体層上に形成された第3マスクに開口を形成し、該開口を介して窒化物半導体層に第2不純物をイオン注入することにより、第1活性領域及び第2活性領域を囲む不活性領域を形成する第4工程と、第4工程の後であって第3マスクの除去後に、窒化物半導体層上に第4マスクを形成する第5工程とを備える。
この製造方法では、ソース電極及びドレイン電極と窒化物半導体層とのオーミック接触のための第1活性領域及び第2活性領域に対する熱処理(活性化アニール)の後に、不活性領域を形成している。これにより、活性領域のアニール処理における高温下に不活性領域を曝すことなく、不活性領域の機能を維持できる。従って、不活性領域の抵抗率の低下を回避することができる。
また、この製造方法の第3工程では、1000℃以上1300℃以下の範囲内に含まれる温度にて熱処理を行う。このような高い温度で活性化アニールが行われる場合であっても、上記の製造方法によれば、不活性領域を高温下に曝すことなく、不活性領域の機能を維持できる。
また、この製造方法は、第2工程の前に、窒化物半導体層上に第1マスクを形成する工程を含み、第2工程では、この第1マスクを介してイオン注入を行う。このように、マスクを介してイオン注入を行うことにより、窒化物半導体の表面を保護し、表面の平坦性を保つことができる。
また、上記の半導体装置の製造方法において、第1不純物はシリコンであり、第2工程では第1不純物のドーズ量を1×1014cm-2以上1×1016cm-2以下としてもよい。
また、上記の半導体装置の製造方法において、第2不純物はアルゴンであり、第4工程では第2不純物のドーズ量を1×1012cm-2以上5×1015cm-2以下としてもよい。
また、上記の半導体装置の製造方法において、第1マスク、第2マスクおよび第4マスクは窒化シリコン膜であり、第3マスクはフォトレジストであってもよい。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。図1に示されるように、半導体装置1AはHEMTであり、基板11、窒化物半導体層12、ソース電極31、ドレイン電極32、ゲート電極33、並びに絶縁膜41を備えている。窒化物半導体層12は、バッファ層13、GaN層14、及び電子供給層15、及びキャップ層16がこの順に積層されて成り、活性領域21及び22、並びに不活性領域26を含む。この半導体装置1Aは絶縁性の保護膜42によって覆われており、ソース電極31及びドレイン電極32は、保護膜42に形成された開口を介して金属配線34,35にそれぞれ接続されている。
基板11は、結晶成長用の基板である。基板11の構成材料としては、例えばSi、SiC、サファイア、又はダイヤモンドが挙げられる。一例では、基板11はSiC基板である。バッファ層13は、AlNであり、基板11上にエピタキシャル成長した層である。バッファ層13の厚さは、例えば5nm以上50nm以下である。バッファ層13は、例えばAlN又はAlGaNといった窒化物半導体からなる。GaN層14は、バッファ層13上にエピタキシャル成長した層である。GaN層14の厚さは、例えば0.3μm以上2μm以下である。
電子供給層15は、GaN層14上にエピタキシャル成長した層である。電子供給層15は、GaN層14よりも電子親和力が大きい窒化物半導体からなり、例えばAlGaN、InAlN、又はInAlGaNからなる。一例では、電子供給層15はn型のAlGaNからなる。電子供給層15の厚さは、例えば1nm以上30nm以下である。半導体装置1Aが動作する際には、GaN層14と電子供給層15との界面に2次元電子ガス(2DEG:2 Dimensional Electron Gas)が生じることにより、GaN層14における電子供給層15側の表面近傍に、チャネル領域が形成される。キャップ層16は、電子供給層15上にエピタキシャル成長した層であって、必要に応じて設けられる。キャップ層16は、例えばGaNからなる。キャップ層16の厚さは、例えば0.5nm以上10nm以下である。
活性領域21は本実施形態における第1活性領域であり、ソース電極31とオーミック接触を成す。また、活性領域22は本実施形態における第2活性領域であり、ドレイン電極32とオーミック接触を成す。活性領域21,22は、GaN層14、電子供給層15、及びキャップ層16にイオン化した不純物(第1不純物)が注入されることによって形成されている。注入される不純物としては、GaN層14、電子供給層15、及びキャップ層16に対してドーパントとして機能するSi(シリコン)等が挙げられる。これにより、活性領域21,22は、高濃度n型領域として機能する。なお、活性領域21,22の厚さ(すなわち窒化物半導体層12の表面からの注入深さ)は、例えば5nm以上300nm以下である。
不活性領域26は、共通の基板11上において半導体装置1Aと、隣接する他のトランジスタとを電気的に分離するための高抵抗領域である。不活性領域26は、窒化物半導体層12の積層方向から見て活性領域21,22を一括して囲むように(言い換えれば、活性領域21及び22、並びに活性領域21と活性領域22とによって挟まれた領域を囲むように)形成されている。不活性領域26は、GaN層14、電子供給層15、及びキャップ層16にイオン化した不純物(第2不純物)が注入されることによって形成されている。注入される不純物としては、Ar、O(酸素)等が挙げられる。不活性領域26へのドーズ量は、例えば1.0×1012cm-2以上5×1015cm-2以下である。不活性領域26の厚さ(すなわち窒化物半導体層12の表面からの注入深さ)は、例えば50nm以上300nm以下である。また、不活性領域26の比抵抗は、例えば1.0×105Ω/m2である。
ソース電極31、ゲート電極33、及びドレイン電極32は、窒化物半導体層12上においてこの順に並んで形成されている。ソース電極31は活性領域21上に設けられて活性領域21と接触しており、ドレイン電極32は活性領域22上に設けられて活性領域22と接触している。ソース電極31及びドレイン電極32は、例えばチタン(Ti)層とアルミニウム(Al)層との積層構造を有する。なお、ソース電極31及びドレイン電極32それぞれは、活性領域21及び22それぞれの一部がエッチングされて形成された凹部上に設けられてもよい。ゲート電極33は、窒化物半導体層12において活性領域21と活性領域22とに挟まれた表面(例えばキャップ層16の表面)に接して設けられている。ゲート電極33は、例えばニッケル(Ni)層とパラジウム(Pd)層と金(Au)層との積層構造を有する。
絶縁膜41は、キャップ層16上、及び活性領域21,22上(ソース電極31及びドレイン電極32が形成された領域上を除く)に設けられている。絶縁膜41には開口部41a〜41cが形成されている。開口部41aは活性領域21上に形成されており、開口部41aを介してソース電極31と活性領域21とが接触している。開口部41bは活性領域22上に形成されており、開口部41bを介してドレイン電極32と活性領域21とが接触している。開口部41cは活性領域21と活性領域22との間の領域上に形成されており、開口部41cを介してゲート電極33と窒化物半導体層12とが接触している。絶縁膜41は、例えばSiN、SiO2、或いはSiONといったシリコン化合物やAlN、Al23などのアルミ化合物からなる。
以上の構成を備える本実施形態の半導体装置1Aを製造する方法について説明する。図2〜図5は、本実施形態に係る半導体装置1Aの製造方法に含まれる各工程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示されるように、例えば有機金属気相成長法(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)によって、基板11上にバッファ層13、GaN層14、電子供給層15、及びキャップ層16を順にエピタキシャル成長することにより、これらの層13〜16を含む窒化物半導体層12を形成する。次に、図2(b)に示されるように、窒化物半導体層12上に第1マスクとしてのスルー注入膜M1を形成する(第1工程の一部)。スルー注入膜M1は、例えばSiN、SiO2、或いはSiONといったシリコン化合物からなり、例えば化学気相成長法(CVD法)によって形成される。スルー注入膜M1の厚さを変更することにより、次のイオン注入工程において注入される不純物の濃度を制御することができる。スルー注入膜M1の厚さは、例えば50nmである。
続いて、図2(c)に示されるように、スルー注入膜M1上にレジストマスクR1を塗布した後、フォトリソグラフィー技術を用いてレジストマスクR1に開口R11,R12を形成する(第1工程の残部)。開口R11,R12は、活性領域21,22にそれぞれ対応する位置に形成される。そして、開口R11,R12を介して、イオン化した不純物A1を窒化物半導体層12に注入する。このとき、イオン化した不純物A1はスルー注入膜M1を通過して窒化物半導体層12に到達する。これにより、活性領域21及び22が形成される(第2工程)。不純物A1がシリコンである場合、不純物A1のドーズ量を例えば1×1014cm-2以上1×1016cm-2以下とするとよい。その後、レジストマスクR1及びスルー注入膜M1を除去する(図3(a))。レジストマスクR1を除去する際には、例えば酸素ガスを用いたアッシング及び剥離処理を行うとよい。また、スルー注入膜M1を除去する際には、例えばフッ酸を用いたドライエッチング若しくはフッ酸を用いたウェットエッチングを行うとよい。
続いて、図3(b)に示されるように、保護膜M2(第2マスク)を窒化物半導体層12上に形成する。保護膜M2は、例えばSiN、SiO2、或いはSiONといったシリコン化合物からなり、例えばCVD法によって形成される。保護膜M2の厚さは例えば10〜300nmであり、一実施例では100nmである。そして、窒化物半導体層12の表層部が保護膜M2に覆われた状態で、保護膜M2を介して活性領域21,22に熱処理(活性化アニール)を施す(第3工程)。この熱処理の温度は、例えば1000℃以上1300℃以下の範囲内に含まれる。このとき、保護膜M2は、窒化物半導体層12(特に、キャップ層16)の表層部から原子が抜けることを抑制し、半導体表面のモフォロジーを維持する。その後、保護膜M2を除去する(図3(c))。保護膜M2を除去する際には、例えばドライエッチングやフッ酸を用いたウェットエッチングを行うとよい。
続いて、図4(a)に示されるように、窒化物半導体層12上にレジストマスクR2(第3マスク)を塗布する。レジストマスクR2を塗布する理由は、次の通りである。すなわち、保護膜M2は、非常に高温な熱処理において窒化物半導体層12の表面を保護するため、緻密性が求められ、その結果、窒化物半導体層12に対するストレス(応力)が強くなる。そのため、窒化物半導体層12へのストレスを低減するために、後述する不純物A2をイオン注入する工程では、ストレスの小さいレジストマスクR2が用いられる。これにより、レジストマスクR2が窒化物半導体層12から剥離することなどを抑制することができる。
その後、フォトリソグラフィー技術を用いてレジストマスクR2に開口R21を形成する。開口R21は、不活性領域26に対応する位置に形成される。そして、開口R21を介して、イオン化した不純物A2を窒化物半導体層12に注入する。これにより、不活性領域26が形成される(第4工程)。不純物A2がアルゴンである場合、不純物A2のドーズ量を例えば1×1012cm-2以上5×1015cm-2以下とするとよい。その後、レジストマスクR2を除去する。
続いて、図4(b)に示されるように、例えばCVD法を用いて窒化物半導体層12上に絶縁膜41(第4マスク)を形成する(第5工程)。そして、図4(c)に示されるように、フォトリソグラフィー技術を用いて絶縁膜41に開口41a及び41bを形成する。また、絶縁膜41は、レジストマスクR2を除去した後、形成されることが好ましい。それは、絶縁膜41は、窒化物半導体層12の表面の保護膜として用いられるため、絶縁膜41が汚染されていない膜であることが好ましいからである。そして、図5(a)に示されるように、絶縁膜41をマスクとして窒化物半導体層12のエッチングを行う。絶縁膜41の開口41a,41bは活性領域21,22上に形成されているので、活性領域21,22の表面に凹部21a,22aがそれぞれ形成される。凹部21a,22aの深さは、例えば電子供給層15に達する深さである。
その後、図5(b)に示されるように、ソース電極31を凹部21a上に、ドレイン電極32を凹部22a上に、それぞれ形成する。ソース電極31及びドレイン電極32の形成には、例えば蒸着リフトオフ法が用いられる。この後、熱処理を行う。このときの温度は、例えば300℃〜1000℃である。続いて、図5(c)に示されるように、ソース電極31とドレイン電極32との間の絶縁膜41の一部を除去し、開口部41cを形成する。そして、窒化物半導体層12と接するゲート電極33を開口部41c上に形成する。ゲート電極33の形成には、例えば蒸着リフトオフ法が用いられる。
続いて、図6(a)に示されるように、ソース電極31、ドレイン電極32、ゲート電極33、及び絶縁膜41を覆う保護膜42を形成する。そして、ソース電極31上の保護膜42、及びドレイン電極32上の保護膜42にそれぞれ開口42a,42bを形成する。開口42aから露出したソース電極31上に金属配線34を形成し、開口42bから露出したドレイン電極32上に金属配線35を形成する。最後に、不活性領域26と重なるスクライブラインに沿ってウエハを切断することにより、チップ状の半導体装置1Aが完成する。
以上に説明した、本実施形態に係る半導体装置1Aの製造方法によって得られる効果について説明する。この製造方法では、ソース電極31及びドレイン電極32と窒化物半導体層12とのオーミック接触のための活性領域21,22に対する熱処理(活性化アニール)の後に、不活性領域26を形成している。これにより、活性領域21,22のアニール処理における高温下に不活性領域26を曝すことなく、不活性領域26の機能を維持できる。従って、不活性領域26の抵抗率の低下を回避することができ、共通基板上の複数の半導体装置1Aを電気的に十分に分離することができる。
また、本実施形態のように、1000℃以上1300℃以下の範囲内に含まれる温度にて活性領域21,22の熱処理を行ってもよい。このような高い温度で活性化アニールが行われる場合であっても、本実施形態の製造方法によれば、不活性領域26を高温下に曝すことなく、不活性領域26の機能を好適に維持できる。
また、本実施形態のように、窒化物半導体層12上にマスクとしてのスルー注入膜M1を形成し、このスルー注入膜M1を介して活性領域21及び22のためのイオン注入を行ってもよい。このように、マスクを介してイオン注入を行うことにより、窒化物半導体層12の表面を保護し、表面の平坦性を保つことができる。
また、本実施形態のように、活性領域21,22を形成するための不純物がシリコンである場合、シリコンのドーズ量は1×1014cm-2以上1×1016cm-2以下であってもよい。これにより、熱処理後、低抵抗な活性領域21,22が形成される。また、不活性領域26を形成するための不純物がアルゴンである場合、アルゴンのドーズ量は1×1012cm-2以上5×1015cm-2以下であってもよい。これにより、隣接する他の半導体装置との電気的な分離を十分に行うことができる。
また、本実施形態のように、半導体装置1Aが完成した後における不活性領域26の比抵抗は、1.0×105Ω/m2以上であってもよい。上記の製造方法によれば、不活性領域26の抵抗値をこのような高い値のまま維持することができ、隣接する他のトランジスタとの電気的な分離を十分に行うことができる。なお、不活性領域26の比抵抗の測定方法は2端子による電流・電圧測定であり、測定条件は100V印加時の抵抗値を測定することである。
なお、本実施形態では熱処理の際に窒化物半導体層12を保護する保護膜M2とは別のスルー注入膜M1を熱処理工程の前に形成しているが、スルー注入膜M1及び保護膜M2を同一の膜としてもよい。すなわち、スルー注入膜及び保護膜としての第2マスクを窒化物半導体層12上に形成し、この第2マスクを介して活性領域21及び22のためのイオン注入を行い、その第2マスクを除去せずに活性領域21及び22の熱処理を行ってもよい。このような場合であっても、本実施形態による上記効果を好適に得ることができる。
また、本実施形態では、ソース電極31及びドレイン電極32が形成される窒化物半導体層12の領域にそれぞれ凹部21a,22aを形成しているが、このような凹部を形成せずに(言い換えれば、平坦な窒化物半導体層12の表面上に)ソース電極31及びドレイン電極32を形成してもよい。
本発明による半導体装置の製造方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態ではHEMTに対して本発明を適用したが、HEMTに限らず、オーミック接触のための活性領域を備える他の様々な半導体装置構造に対して本発明を適用できる。
1A…半導体装置、11…基板、12…窒化物半導体層、13…バッファ層、14…GaN層、15…電子供給層、16…キャップ層、21,22…活性領域、21a,22a…凹部、26…不活性領域、31…ソース電極、32…ドレイン電極、33…ゲート電極、34,35…金属配線、41…絶縁膜、42…保護膜、A1,A2…不純物、M1…スルー注入膜、M2…保護膜、R1,R2…レジストマスク。

Claims (4)

  1. 基板上の窒化物半導体層上に開口を有する第1マスクを形成する第1工程と、
    該開口を介して前記窒化物半導体層に第1不純物をイオン注入することにより、ソース電極とオーミック接触を成す第1活性領域、及びドレイン電極とオーミック接触を成す第2活性領域を形成する第2工程と、
    前記第1マスクを除去する工程の後、前記イオン注入された窒化物半導体層上を第2マスクで覆った状態で、前記第1活性領域及び前記第2活性領域に1000℃以上1300℃以下の範囲で熱処理を施す第3工程と、
    前記第3工程の後であって前記第2マスクの除去後に、前記窒化物半導体層上に形成された第3マスクに開口を形成し、該開口を介して前記窒化物半導体層に第2不純物をイオン注入することにより、前記第1活性領域及び前記第2活性領域を囲む不活性領域を形成する第4工程と、
    前記第4工程の後であって前記第3マスクの除去後に、前記窒化物半導体層上に第4マスクを形成する第5工程と、
    を備える、半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1不純物はシリコンであり、前記第2工程では前記第1不純物のドーズ量を1×1014cm-2以上1×1016cm-2以下とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2不純物はアルゴンであり、前記第4工程では前記第2不純物のドーズ量を1×1012cm-2以上5×1015cm-2以下とする、請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1マスク、前記第2マスクおよび前記第4マスクは窒化シリコン膜であり、前記第3マスクはフォトレジストである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108598149A (zh) * 2018-04-20 2018-09-28 苏州闻颂智能科技有限公司 一种GaN基HEMT器件

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