JP2017079198A - 電池外装用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】深絞り等により凹部を形成したとしても、凹部を形成した位置に亀裂が生じるのが的確に抑制または防止された電池外装用フィルムを提供すること。【解決手段】本発明の電池外装用フィルム100は、シーラント層11と、アルミニウム箔12と、外層14とがこの順で積層され、シーラント層11を電池本体側にして、この電池本体を外装して電池を得る際に用いられ、外層14は、未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムで構成され、外層14を、100℃において、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上である。【選択図】図1
Description
本発明は、電池外装用フィルムに関するものである。
近年、太陽光発電のような自然エネルギーにより発電された電気、電気自動車を駆動させる電気を貯蔵するための蓄電池として、二次電池が着目され、特に、エネルギー密度が高く、小型化が実現できることから、リチウムイオン電池が着目されている。
かかるリチウムイオン電池において、電池セル、活物質および電解質を含む電池本体を収納する電池外装材として、従来、金属製の金属缶が提案されてきたが、軽量化およびより放熱性を高めるという観点から、アルミニウム箔と樹脂層とを積層した多層フィルムが新たに提案されている。
この多層フィルムで構成される電池外装材では、アルミニウム箔を備えることにより、電池外装材の外側から電池本体の内部への水分の浸入を防止している。そして、一般的に、このアルミニウム箔の電池本体側の面には接着層を介してシーラント層が積層され、さらに、電池本体と反対側の面には接着層を介して外層が積層されており、シーラント層により、電池本体に電池外装材が接合され、外層により、アルミニウム箔が保護されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、このような多層フィルム(電池外装材)による、リチウムイオン電池の外装への適用は、電池外装材を深絞りすることで形成された凹部を備えるものとし、この凹部内に電池本体を収納した状態で、熱封止することにより行われている。
かかる構成のリチウムイオン電池では、形成される凹部をより深く深絞りすることで、より大きい電池本体、すなわち、より多くの活物質および電解質を収納することが可能となり、より高いエネルギー密度を得ることができる。
しかしながら、深絞りにより深い凹部を形成すると、多層フィルム(電池外装材)が備える樹脂層、特に、より優れた延展性が求められる電池本体よりも遠い位置、すなわち、電池本体の反対側に位置する外層に、亀裂が生じる。これに起因して、電池本体への水分の浸入が許容され、その結果、リチウムイオン電池の寿命が短くなるという問題があった。
なお、このような問題は、リチウムイオン電池に限らず、各種二次電池についても同様に生じている。
本発明の目的は、深絞り等により凹部を形成したとしても、凹部を形成した位置に亀裂が生じるのが的確に抑制または防止された電池外装用フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)に記載の本発明により達成される。
(1) シーラント層と、アルミニウム箔と、外層とがこの順で積層され、前記シーラント層を電池本体側にして、該電池本体を外装して電池を得る際に用いられる電池外装用フィルムであって、
前記外層は、未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムで構成され、前記外層を、100℃において、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上であることを特徴とする電池外装用フィルム。
(1) シーラント層と、アルミニウム箔と、外層とがこの順で積層され、前記シーラント層を電池本体側にして、該電池本体を外装して電池を得る際に用いられる電池外装用フィルムであって、
前記外層は、未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムで構成され、前記外層を、100℃において、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上であることを特徴とする電池外装用フィルム。
(2) 前記延伸力を付与する方向は、MD方向またはTD方向である上記(1)に記載の電池外装用フィルム。
(3) 前記外層は、その平均厚さが10μm以上100μm以下である上記(1)または(2)に記載の電池外装用フィルム。
(4) 前記シーラント層は、ポリオレフィン樹脂または酸変性ポリオレフィン樹脂を主材料として含有するフィルムで構成される上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の電池外装用フィルム。
(5) 前記シーラント層は、その平均厚さが、10μm以上100μm以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の電池外装用フィルム。
(6) 前記アルミニウム箔は、その平均厚さが、20μm以上100μm以下である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の電池外装用フィルム。
(7) さらに、前記アルミニウム箔と前記外層との間に、内層を備える上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の電池外装用フィルム。
(8) 前記内層は、ポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂を主材料として含有するフィルムで構成される上記(7)に記載の電池外装用フィルム。
(9) 前記内層は、その平均厚さが、6μm以上40μm以下である上記(7)または(8)に記載の電池外装用フィルム。
本発明の電池外装用フィルムによれば、深絞り等により凹部を形成したとしても、凹部を形成した位置に亀裂が生じるのを的確に抑制または防止した状態で、電池を外装することができる。
以下、本発明の電池外装用フィルムについて詳細に説明する。
<電池外装用フィルム>
図1は、本発明の電池外装用フィルムの実施形態を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
<電池外装用フィルム>
図1は、本発明の電池外装用フィルムの実施形態を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
電池外装用フィルム100は、図1に示すように、シーラント層11と、アルミニウム箔12と、内層13と、外層14とを有しており、これらが、電池外装用フィルム100で外装すべき電池本体に対して、シーラント層11側からこの順で積層されている。そして、電池外装用フィルム100は、これら各層の間に、各層同士を接着する、接着層21と、接着層22と、接着層23とを有している。
この電池外装用フィルム100は、電池本体を外装して電池を得る際に用いられるものであり、より具体的には、シーラント層11側を電池本体側(内側)にして深絞り成形して凹部を形成し、そして、この凹部内に電池本体を収納した状態で、周縁部をヒートシールして密封することにより、リチウムイオン電池のような電池を得るために用いられるものである。
かかる構成の電池外装用フィルムは、本発明では、外層14は、未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムで構成され、この外層14を、100℃において、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上であることを特徴する。
このような破断伸びを備えることで、電池本体を外装して電池を得る際に、より高いエネルギー密度を有する電池に適用するために、シーラント層11側を電池本体側(内側)にして深絞り成形して、より深い凹部を形成したとしても、延展性が求められる外層14に亀裂が生じるのを的確に抑制または防止することができる。したがって、電池本体への水分の浸入が許容されるのが、的確に抑制または防止されるため、リチウムイオン電池の長寿命化が図られる。
以下、このような電池外装用フィルム100が有する、各層について、詳述する。
<外層14>
外層14は、この外層14よりも内側(シーラント層11側)に位置する層(特に、アルミニウム箔12)を保護する機能を発揮する。
<外層14>
外層14は、この外層14よりも内側(シーラント層11側)に位置する層(特に、アルミニウム箔12)を保護する機能を発揮する。
外層14は、本発明では、未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムで構成され、この外層14を、100℃において、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上であるものである。
外層14が、このような破断伸びを備えることで、電池本体を外装して電池を得る際に、より高いエネルギー密度を有する電池に適用するために、シーラント層11側を電池本体側(内側)にして深絞り成形して、より深い凹部を形成したとしても、延展性が求められる外層14に亀裂が生じるのを的確に抑制または防止することができる。したがって、電池本体への水分の浸入が許容されるのが、的確に抑制または防止されるため、リチウムイオン電池の長寿命化が図られる。
また、外層14に延伸力を付与する方向は、外層14すなわちポリエステルフィルムのMD方向またはTD方向の何れであってもよく、これらのうちの一方の方向に対する破断伸びが200%以上であればよいが、双方の方向に対する破断伸びが200%以上であることが好ましい。これにより、より深い凹部を形成したとしても、延展性が求められる外層14に亀裂が生じるのをより的確に抑制または防止することができる。
さらに、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の外層14の破断伸びは、200%以上であれば良いが、250%以上であることが好ましく、300%以上350%以下であることがより好ましい。これにより、より深い凹部を形成したとしても、延展性が求められる外層14に亀裂が生じるのをより的確に抑制または防止することができる。また、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の外層14の破断伸びは、例えば、JIS K 7127に準拠して、引張破断伸度として求めることができる。
また、外層14の80℃における動的粘弾性率は、1.0×107Pa以下であることが好ましく、1.0×106Pa以上7.0×106Pa以下であることがより好ましい。これにより、より深い凹部を形成したとしても、外層14に亀裂が生じるのをより的確に抑制または防止することができる。また、外層14の動的粘弾性率は、例えば、JIS K7198に準拠して求めることができる。
未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムは、前記破断伸びが200%以上であるものであれば、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムおよびポリブチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。
また、外層14は、その平均厚さが、10μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上25μm以下であることがより好ましい。これにより、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上であるものと確実にすることができる。
<接着層23>
接着層23は、外層14と内層13とを接着するものである。
接着層23は、外層14と内層13とを接着するものである。
この接着層23に含まれる接着剤としては、特に制限されないが、例えば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、酸変性ポリオレフィン接着剤等が挙げられる。
また、酸変性ポリオレフィンとしては、例えば、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等が挙げられる。
接着層23は、その平均厚さが1μm以上10μm以下であることが好ましく、3μm以上10μm以下であることがより好ましい。これにより、外層14と内層13とを十分高い接着力で接着させることができる。そのため、電池外装用フィルム100を絞り成形した際に、稜線部や変形部における接着が維持されることから、外層14と内層13とが層間剥離するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、外層14と内層13とにそれぞれ含まれる構成材料の組み合わせによっては、接着層23の形成を省略することができる。
<内層13>
内層13は、電池本体を電池外装用フィルム100でヒートシールする際に、電池外装用フィルム100に耐熱性を付与し、電池外装用フィルム100におけるピンホールの発生を抑制する機能を発揮する。
内層13は、電池本体を電池外装用フィルム100でヒートシールする際に、電池外装用フィルム100に耐熱性を付与し、電池外装用フィルム100におけるピンホールの発生を抑制する機能を発揮する。
この内層13は、ポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂を主材料として含有するフィルム(層)が挙げられる。中でも、未延伸ポリアミドフィルム、未延伸ナイロンフィルムまたは未延伸ポリエステルフィルムであることが好ましく、未延伸ポリエステルフィルムであることがより好ましい。これにより、電池外装用フィルム100の成形性を向上させることができる。
なお、内層13は、単層であってもよく、複数層であってもよい。
なお、内層13は、単層であってもよく、複数層であってもよい。
さらに、内層13は、その平均厚さが、6μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上25μm以下であることがより好ましい。これにより、電池外装用フィルム100のリチウムイオン電池等の電解液に対する耐熱性、耐ピンホール性と、成形性との両立を図ることができる。
<接着層22>
接着層22は、内層13とアルミニウム箔12とを接着するものである。
接着層22は、内層13とアルミニウム箔12とを接着するものである。
この接着層22としては、前述した接着層23と同様の構成のものとすることができる。
なお、内層13を構成する構成材料によっては、接着層22の形成を省略することができる。
<アルミニウム箔12>
アルミニウム箔12は、電池外装用フィルム100に防水性および遮光性を付与するために、シーラント層11と外層14との間に配置されている金属層である。
アルミニウム箔12は、電池外装用フィルム100に防水性および遮光性を付与するために、シーラント層11と外層14との間に配置されている金属層である。
このアルミニウム箔12としては、例えば、軟質アルミニウム箔が用いられ、中でも、アルミニウム−鉄系合金からなる層、すなわち、鉄を含むアルミニウム箔であることが好ましい。これにより、アルミニウム箔12に対して、優れた耐ピンホール性、および成形時の延展性を付与することができる。
アルミニウム箔12中の鉄の含有量は、0.1wt%以上9.0wt%以下であることが好ましく、0.5wt%以上2.0wt%以下であることがより好ましい。鉄の含有量を0.1質量%以上とすることで、アルミニウム箔12の耐ピンホール性、延展性を向上させることができ、さらに、鉄の含有量を9.0質量%以下とすることで、アルミニウム箔12の柔軟性が向上する。
また、アルミニウム箔12は、その平均厚さが20μm以上100μm以下であることが好ましく、30μm以上60μm以下であることがより好ましい。平均厚さが、かかる範囲内であることで、アルミニウム箔12は、優れた防水性および遮光性を発現するとともに、深絞りによる凹部の加工性も優れたものとなる。
<接着層21>
接着層21は、アルミニウム箔12とシーラント層11とを接着するものである。
接着層21は、アルミニウム箔12とシーラント層11とを接着するものである。
この接着層21としては、前述した接着層23と同様の構成のものとすることができる。
なお、内層13を構成する構成材料によっては、接着層21の形成を省略することができる。
<シーラント層11>
シーラント層11は、接着層21を介して、アルミニウム箔12に接着され、電池外装用フィルム100を用いて電池本体をヒートシール(密封)した際に最内層となり、電池本体と接して、電池本体の封止性を付与するためのものである。
シーラント層11は、接着層21を介して、アルミニウム箔12に接着され、電池外装用フィルム100を用いて電池本体をヒートシール(密封)した際に最内層となり、電池本体と接して、電池本体の封止性を付与するためのものである。
このシーラント層11は、例えば、ポリオレフィン樹脂または酸変性ポリオレフィン樹脂を主材料として含有するフィルム(層)が挙げられる。これらで構成されるシーラント層11は、リチウムイオン電池等の電解液に対する耐食性に優れ、かつヒートシール性に優れることからシーラント層11の構成材料として好ましく用いられる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、酸変性ポリオレフィン樹脂としては、ポリオレフィン樹脂に無水マレイン酸等をグラフト変性させたものが挙げられる。
また、シーラント層11には、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の添加剤が添加されていてもよい。
さらに、シーラント層11は、その平均厚さが、10μm以上100μm以下であることが好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。これにより、リチウムイオン電池等の電解液に対する耐食性とヒートシール性との両立を図ることができる。
以上のような電池外装用フィルム100は、シーラント層11側を電池本体側(内側)にして深絞り成形して凹部を形成した際に、この凹部の深さが3mm以上であることが好ましく、5mm以上10mm以下であることがより好ましい。このような電池外装用フィルム100は、深掘り成形し得る電池外装用フィルムと言うことができ、外層14に亀裂が生じるのを的確に抑制または防止して、より高いエネルギー密度を有する電池の外装に適用することができる。
なお、本実施形態では、電池外装用フィルム100は、シーラント層11と、アルミニウム箔12と、内層13と、外層14とを有する場合について説明したが、シーラント層11と、アルミニウム箔12と、外層14との組み合わせによっては、内層13を省略することができる。さらに、必要に応じて、シーラント層11と、アルミニウム箔12との間に他の層を介挿させるようにしてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
なお、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
なお、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
1.外層の破断伸びの測定
厚さ30μmの未延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱化学社製、「ノバペックスGM700Z」)、厚さ20μmの未延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、「ノバデュラン5020」)および厚さ30μmの未延伸共重合ポリエチレンテレフタレート(PETG)フィルム(イーストマンケミカル社製、「Eastar GN071」)を、それぞれ、外層として用意し、これら外層の100℃におけるMD方向およびTD方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びを、JIS K 7127に準拠して、恒温槽付オートグラフ装置(島津製作所社製、「AGS−X」)を用いて測定した。
厚さ30μmの未延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱化学社製、「ノバペックスGM700Z」)、厚さ20μmの未延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、「ノバデュラン5020」)および厚さ30μmの未延伸共重合ポリエチレンテレフタレート(PETG)フィルム(イーストマンケミカル社製、「Eastar GN071」)を、それぞれ、外層として用意し、これら外層の100℃におけるMD方向およびTD方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びを、JIS K 7127に準拠して、恒温槽付オートグラフ装置(島津製作所社製、「AGS−X」)を用いて測定した。
その結果、未延伸PETフィルム、未延伸PBTフィルムおよび未延伸PETGフィルムのMD方向における破断伸びは、それぞれ、580%、600%および600%であり、さらに、TD方向における破断伸びは、それぞれ、540%、610%および590%であり、いずれのフィルムもMD方向およびTD方向の双方の破断伸びが200%以上を満足するものであった。
2.外層の成形評価
前記1で用意した未延伸PETフィルムと、二軸延伸PETフィルム(厚さ25μm)とを、それぞれ、縦35mm×横65mm×高さ40mmの成形型(四角型)、及びφ32mm(R=16mm)、高さ60mmのプラグ型を用いて、フィルムに凹部を形成する成形を実施した。
前記1で用意した未延伸PETフィルムと、二軸延伸PETフィルム(厚さ25μm)とを、それぞれ、縦35mm×横65mm×高さ40mmの成形型(四角型)、及びφ32mm(R=16mm)、高さ60mmのプラグ型を用いて、フィルムに凹部を形成する成形を実施した。
なお、二軸延伸PETフィルムの上記MD方向およびTD方向における破断伸びは、それぞれ、180%および105%であった。
そして、凹部における破れの有無を目視にて確認して、以下の評価基準に基づいて評価した。
<凹部に生じた破れの評価基準>
〇:凹部に破れが認められない。
×:凹部に破れが認められる。
評価結果を表1に示す。
〇:凹部に破れが認められない。
×:凹部に破れが認められる。
評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、フィルムの破断伸びが200%以上となっている未延伸PETフィルムでは、フィルムに凹部を形成したとしても、かかる凹部に破れが生じるのを的確に防止することができた。
これに対して、フィルムの破断伸びが200%未満になっている二軸延伸PETフィルムでは、フィルムに凹部を形成することにより、かかる凹部を形成した領域に破れが生じる結果を示した。
11 シーラント層
12 アルミニウム箔
13 内層
14 外層
21 接着層
22 接着層
23 接着層
100 電池外装用フィルム
12 アルミニウム箔
13 内層
14 外層
21 接着層
22 接着層
23 接着層
100 電池外装用フィルム
Claims (9)
- シーラント層と、アルミニウム箔と、外層とがこの順で積層され、前記シーラント層を電池本体側にして、該電池本体を外装して電池を得る際に用いられる電池外装用フィルムであって、
前記外層は、未延伸または弱延伸のポリエステルフィルムで構成され、前記外層を、100℃において、一軸方向に伸ばす延伸力を付与した際の破断伸びが200%以上であることを特徴とする電池外装用フィルム。 - 前記延伸力を付与する方向は、MD方向またはTD方向である請求項1に記載の電池外装用フィルム。
- 前記外層は、その平均厚さが10μm以上100μm以下である請求項1または2に記載の電池外装用フィルム。
- 前記シーラント層は、ポリオレフィン樹脂または酸変性ポリオレフィン樹脂を主材料として含有するフィルムで構成される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電池外装用フィルム。
- 前記シーラント層は、その平均厚さが、10μm以上100μm以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電池外装用フィルム。
- 前記アルミニウム箔は、その平均厚さが、20μm以上100μm以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電池外装用フィルム。
- さらに、前記アルミニウム箔と前記外層との間に、内層を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電池外装用フィルム。
- 前記内層は、ポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂を主材料として含有するフィルムで構成される請求項7に記載の電池外装用フィルム。
- 前記内層は、その平均厚さが、6μm以上40μm以下である請求項7または8に記載の電池外装用フィルム。
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