以下、本発明の実施の形態に係る照明装置1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、照明装置1の1例を示す外観斜視図である。なお、以降説明する図面は、照明装置1の第2光出射面16の中心軸Pに沿う光出射方向を前方(前方側)、その逆方向を後方(後方側または背面側)、中心軸Pに直交する方向を径方向として中心軸Pから遠ざかる方向を外方向(外側)、中心軸Pに近づく方向を内方向(内側)と記載して説明する。
図1に示すように、照明装置1は、全体として前後方向に扁平な円筒状の形状を有している。照明装置1は、前方側に内部に配置された光源部であるLED光源9(図2参照)からの光を出射する光拡散板2を有し、後方側に外装筐体3を有している。外装筐体3の側壁部である外装筐体側璧部4と光拡散板2に設けられる光拡散板側壁部38(図2参照)とは、径方向で重なり合う部分を有し、この重なり部分に、互いに係合する凹部39と凸部40とが設けられている(図2参照)。光拡散板2と外装筐体3とは、凹部39と凸部40とを係合させられることで一体化されている。外装筐体側壁部4の外周にはシール用リング部材5が嵌め込まれている。また、外装筐体側壁部4には、その内外を貫通するようにスイッチ部材6が配置されている。シール用リング部材5は、スイッチ部材6を覆うように外装筐体側壁部4に嵌め込まれる。LED光源9から出射した光は導光板14(図2参照)を透過し光拡散板2に入射する。光拡散板2に入射した光は光拡散板2内で散乱された後、第2光出射面16から出射する。LED光源9から出射された光は、光拡散板2内で拡散されているため、照度が均斉化されている。なお、図1に示す照明装置1は、直径が30mm、厚さ(前後方向の幅)が15mm程度のサイズのものを例示している。なお、光拡散板2、外装筐体3、シール用リング部材5およびスイッチ部材6などの構成は、図2以降の図面を参照して後述する。
図2は、図1のA−A切断線で切断した断面図である。なお、A−A切断線は、中心軸PとLED光源9の配置部を通る切断線である。図2に示すように、照明装置1は、LED光源9と、平板状の導光板14を有している。導光板14は、LED光源9から出射される光が入射される第1光入射面12と、第1光入射面12から入射された光を前方側(光拡散板2側)に出射する第1光出射面13とを有している。第1光入射面12は、導光板14の外周側面14A(図3参照、凹部50A,50B部分を除く外周側面)と交差する方向である径方向から導光板14内に光を入射させることができる。なお、図3に示すように、導光板14は、凹部50A,50Bそれぞれの内側側面にも第1光入射面12を有している。導光板14の第1出射面13側には、導光板14との間に空間2Aを有して光拡散板2が配置されている。光拡散板2は、第1出射面13から出射された光を入射する第2光入射面15と、第2光入射面15から入射された光を出射する第2光出射面16を有する。第2光出射面16は、頂面7、接続面48および外周側面42を有する。
導光板14の後方側(背面側)には、電気回路基板である第1基板17が配置されている。図5に示すように、第1基板17は、全体として円盤形状であるが、外周縁の一部分に切欠き部66が形成されている。第1基板17の導光板14側の面である第1面18には、LED光源9が実装されている。LED光源9は、中心軸Pを挟んで互いに対向するように2個備えられている(図3も参照する)。なお、LED光源9の数や配置位置は、これに限定されず、1個でも3個以上にしてもよい。3つ以上のLED光源9を備える場合にも、中心軸Pに対して対称に(または、中心軸Pの周りに等角度で)配置することが好ましい。第1基板17は、第1面18が導光板14の第1出射面13に対して反対側の背面19に密接するように配置されている。第1基板17には、凹部として、前後方向に貫通する貫通孔20,21が設けられている。一方、導光板14の背面19側には、貫通孔20,21に挿入可能な突起部としての柱状突起部22,23が設けられている。第1基板17と導光板14は、第1基板17側の貫通孔20,21に柱状突起部22,23を挿入し嵌合させることで、径方向および中心軸Pの周方向の位置が規定される。貫通孔20,21、柱状突起部22,23の構成は、各々図3および図5を参照して後述する。また、図2では省略しているが、第1基板17の第1面18に対して反対側(背面側)の第2面27には、複数種類の回路素子が実装されている。これら回路素子の構成については、図5および図6を参照して後述する。
第1基板17の後方側には、第1基板17から所定の間隔を開けて第2基板25が配置されている。該所定の間隔は、後述するように、第1基板17の第2面27と第2基板25の第3面28との間に、回路素子群C1と回路素子群C2とを備えることができる間隔である。第2基板25は第1基板17と同様に全体として円盤形状であるが、図8、図9に示すように、一部に外周縁から内周に向かって凹状に切欠かれる切欠き部65、切欠き部75および切欠き部77が形成されている。第1基板17と第2基板25とは、コネクタ26によって接続されている。図2に示す例では、第1基板17の背面である第2面27にコネクタ26のソケット側が固定されている。また、第2基板25の第1基板17と対面する第3面28側にコネクタ26の端子ピン側が固定されている。コネクタ26の端子ピンがソケット(第1基板17側)に挿入されることによって、第2基板25は、第1基板17に保持されると共に、第1基板17と第2基板25との間の電気的接続が行われる。コネクタ26は、ソケット側を第2基板25に固定し、端子ピン側を第1基板17に固定するようにしてもよい。
第2基板25の第3面28の背面である第4面29には、電源である充電可能なリチウム二次電池30が実装されている。リチウム二次電池30は扁平の円筒形状を呈している。リチウム二次電池30の中心P1は、中心軸Pに対して偏心した位置に実装されている。リチウム二次電池30が偏心して配置されることで、第4面29には、リチウム二次電池30の偏心方向と反対側にスペース29Aが形成される(図8(B)参照)。リチウム二次電池30は、2本の電池端子78,79(図8参照)によって、第2基板25に電気的に接続されると共に第2基板25に固定される(図8参照)。なお、電源としては、リチウム二次電池30に限定されない。リチウム二次電池30よりも小型で高容量のものを適宜選択して使用することが可能である。また、図2では省略しているが、第2基板25の前方側の第3面28には、複数種類の回路素子が実装されている。これら回路素子の構成については、図9を参照して後述する。
第2基板25の外周側面からその後方に亘って、電源保持用枠部材33が配置されている。電源保持用枠部材33は、リチウム二次電池30を装着することができる円形の孔部34を有する。したがって、リチウム二次電池30は、外周の大部分を周方向に沿って電源保持用枠部材33に囲まれている。孔部34の中心位置は、リチウム二次電池30の中心P1と同一である。なお、電源保持用枠部材33には、図10に示すように、孔部34の途切れた途切れ部34Aが形成されている。途切れ部34Aは、孔部34の中心に対して中心角90度程度である。そのため、電源保持用枠部材33に途切れ部34Aが形成されていても、電源保持用枠部材33は、孔部34に装着したリチウム二次電池30を径方向において位置決めすることができる。途切れ部34Aは、孔部34の中心に対して中心角180未満であればリチウム二次電池30の径方向の位置決めを行うことができる。また、中心角が160度以下であれば、好適に径方向の位置決めを行うことができる。途切れ部34Aを形成することで、形成しない場合に比べて中心軸Pに対するリチウム二次電池30の偏心量を大きくすることができる。
電源保持用枠部材33には外周部に、前方に向かって延出され第1基板17に当接する突起部35が形成されている。突起部35の先端部35Fは、第1基板17に当接し、第1基板17の電源保持用枠部材33に対して後方への位置決めを行う。突起部35は、図8(A)に示すように、35A,35B,35C,35D,35Eとして5か所に配置されている。突起部35は、第1基板17の前後方向の位置を規定すると共に、第2基板25の径方向の位置を規定することが可能となっている。電源保持用枠部材33は、外装筐体3の内側に取り付けたり、取り外したりできるように嵌め込まれている。
図2に示すように、外装筐体3は、光拡散板2と対向するように配置された底部36と、底部36の外周縁から光拡散板2に向かって延出された外装筐体側壁部4を有している。外装筐体側壁部4は、光拡散板2を固定する機能を有する。また、光拡散板2と外装筐体3とで形成される空間内に導光板14、第1基板17、第2基板25およびリチウム二次電池30などが収容される。光拡散板2には、光拡散板2の外周縁の内側から外装筐体3(第1基板17側後方)に向かって光拡散板側壁部38が設けられている。光拡散板2と光拡散板側壁部38とは同一材料で一体に形成されている。
図2に示すように、外装筐体3に光拡散板2を取り付けた状態で、外装筐体3の外装筐体側壁部4と、光拡散板2の光拡散板側壁部38とが重なる位置には、固定用係合部80が設けられている。固定用係合部80は、外装筐体側壁部4の内周側に設けられた凹部39と、光拡散板側壁部38の外周側に設けられた凸部40とで構成されている。この凹部39と凸部40を係合することによって、光拡散板2と外装筐体3とが光拡散板側壁部38および外装筐体側壁部4を介して一体化される。なお、外装筐体3側に凸部を設け、光拡散板2側に凹部を設けるようにしてもよい。第1基板17は、光拡散板2の光拡散板側壁部38の先端部41と電源保持用枠部材33の突起部35の先端部35F(35A〜35Eの各先端部)とによって押圧された状態で挟み込まれることにより固定される。なお、図2で示す光拡散板2と外装筐体3との取り付け構造では、外装筐体3に光拡散板側壁部38を押し込むことで、凹部39と凸部40とを係合することが可能である。本実施の形態では、外装筐体3は、たとえば、アルミニウム等の金属で形成され、光拡散板2は樹脂で形成されている。そのため、外装筐体3に光拡散板側壁部38を押し込む際に、光拡散板2に対して光拡散板側壁部38が撓むことができ、光拡散板側壁部38を外装筐体側壁部4内に押し込むことができる。また、凹部39および凸部40に替えてバヨネット構造によって、外装筐体3に光拡散板2を取り付けたり、取り外したりすることが可能な構造としてもよい。なお、外装筐体3は、金属製としてもよいが、プラスチックなどの樹脂の成形品としてもよい。この場合には、金属製に比べて撓み性を持たせることができるため、光拡散板2との一体化を容易に行えると共に、光拡散板側壁部38を外装筐体3に容易に押し込むことができる。つまり、凹部39と凸部40とを係合させ易くするこことができる。また、照明装置1の軽量化を図ることができる。
また、光拡散板2の外周側面42の後端部分の直径と外装筐体3の外周側面部43の前端部の直径は、ほぼ同じである。そのため、外装筐体3に光拡散板2を取り付けた状態で、外周側面42と外周側面部43とは同一周面上に配置される。外装筐体3の外周側面部43には、凹部44が設けられていて、この凹部44内にシール用リング部材5が装着されている。シール用リング部材5は、シリコンゴムなどの伸縮可能で弾性を有する材料で成形されている。また、外装筐体3の底部36の外側の凹部36Aには、磁性材料で形成された板部材45が取り付けられている。磁性材料としては、永久磁石または永久磁石に吸着可能な鉄などを用いる。この板部材45は、照明装置1を磁性材料からなる取付け対象物に磁力を利用して取り付けるために設けられている。板部材45が永久磁石であり取付け対象物が鉄など磁性材料である場合、または、板部材45が鉄などの磁性材料であり取付け対象物が永久磁石である場合がある。板部材45に代えて、たとえば、クリップなどのような装着具を取り付けるようにしてもよい。
第2光出射面16は、図1,2,11に示すように、中心軸P側から順に、頂面7と接続面48と外周側面42とを有し、全体として前方に凸面を向ける面であり、中心軸Pから外周側面42に亘って変曲点を有しない(角がない)面である。頂面7は、平面か、前方に凸面を向ける曲面で形成することができる。本実施の形態では曲面で形成されている。頂面7と外周側面42とは、接続面48により接続されている。接続面48は、中心軸Pから離れる側が後方に傾斜する斜面48Aと、第2光出射面16よりも後方に曲率中心を有する曲面48Bとを有し、頂面7と外周側面42とを連続的に接続している。また、光拡散板2の第2光入射面15は頂面7と略同一の曲面で形成されている。光拡散板2の第2光入射面15と導光板14の第1光出射面13との間には空間2Aが設けられている。なお、第2光入射面15は、曲面ではなく平面としてもよい。光拡散板2には、光散乱粒子が多数含有される光散乱導光体が用いられている。光拡散板2に光散乱導光体を用いることで、光拡散板2内に入射した光が光散乱粒子で散乱され、第2光出射面16から出射する光の照度分布の均一化を図ることができる。また、外装筐体3の底部36の外側面の形状は、光拡散板2の第2光射出面16の形状と略同じとしている。
光拡散板2には、光拡散板側壁部38と第2光入射面15との接続部の内側に第2光入射面15よりも後方に向けて突出した段部47が全周に亘って形成されている。この段部47と第1基板17とで、導光板14の前後方向(厚み方向)への移動を規制している。なお、段部47が第2入射面15とつながる端面47Aは、第2光入射面15の一部である。つまり、端面47Aからも導光板14の第1光出射面13から出射した光が光拡散板2内に入射する。
導光板14の外周の縁部には、背面19から切欠き状の凹部50A、50Bが設けられている。LED光源9は、凹部50A、50Bのそれぞれの内側に配置される。凹部50A、50Bの内側の側面のうち中心軸Pの周方向および径方向に交差する面が第1光入射面12となっている(図3参照)。LED光源9と導光板14の第1光入射面12との隙間50Cは、LED光源9から出射される光を効率よく第1光入射面12に入射させる目的で、可能な限り小さくすることが好ましい。LED光源9の外側を含め導光板14の外周側面14A(図4も参照する)の外側には光反射部材としての光反射用枠体51が配置されている。光反射用枠体51は、内周面を反射面51A(図4も参照する)とした円筒形を有している。光反射用枠体51の反射面51Aは、たとえば、白色塗装をすること、もしくは、アルミニウムを蒸着することで形成することができる。あるいは、光反射用枠体51自体を鏡面処理された金属にて形成してもよい。光反射用枠体51の前後方向の幅51B(図10参照)は、導光板14の前後方向の幅(導光板14の厚さ)14B(図3,10参照)よりも狭い。本実施の形態では、幅51Bは、凹部50A,50Bの前後方向の幅50D(図3参照)と略同一としている。
光反射用枠体51の内周の前端縁には、内側に突出する片部である光遮蔽部53A,53Bが設けられている。図2に示すように、この光遮蔽部53A,53Bは、LED光源9の前方(導光板14の第1光出射面13側)を通って導光板14の第1光入射面12に向かって延出され、LED光源9から出射した光を凹部50A,50Bの前側の前面54A,54Bに入射しないように遮光する。光反射用枠体51の内周径は、導光板14を内挿できる寸法に設定されている。本実施の形態では、光反射用枠体51の内周径と導光板14の外周径とを同じになるように設定しながら、光反射用枠体51の内周に導光板14を挿入できるように光反射用枠体51の内周径が設定されている。上述したように、光反射用枠体51の前後方向の幅51Bは、導光板14の前後方向の幅14Bよりも狭い。そのため、光反射用枠体51の内周に導光板14を挿入した状態で、光反射用枠体51の前方から導光板14の一部分が突出部14Cとして突出する。突出部14Cの側面である第3光出射面14Dは、導光板14内の光を導光板14の外側に出射させることができる。
導光板14が光反射用枠体51の内側に配置されると、光反射用枠体51の反射面51Aは導光板14の外周側面14Aの外側に配置される。また、導光板14が光反射用枠体51の内側に配置された状態で、光遮蔽部53Aは、LED光源9と、凹部50Aの前面54Aとの間に配置される。また、光遮蔽部53Bについても、LED光源9と、凹部50Bの前面54Bとの間に配置される。
外周側面14Aの外側に光反射用枠体51の反射面51Aが配置されることで、導光板14内に入射された光が外周側面14Aから外部に漏れる光量を減らすことができる。これにより、第1光入射面12から導光板14内に入射した光が第2光出射面16から出射する効率が向上する。なお、光反射用枠体51の内周径と導光板14の外周径との差を0とすることで、光反射用枠体51の反射面51Aと導光板14の外周側面14Aとが全周に亘って接する。そのため、導光板14の外周側面14Aと光反射用枠体51の反射面51Aとの間の距離が導光板14の全周に亘って一定となる。これにより、第2光出射面16から出射する光の輝度分布の均一化を図ることができる。ところで、光拡散板2の第2光出射面16のLED光源9の前方に当たる部分(光源前方部分)は、他の部分に比べてLED光源9との距離が近いため、輝度が高く輝度斑の原因となり易い。そこで、LED光源9と、前面54Aとの間に光遮蔽部53Aを配置し、また、LED光源9と、前面54Bとの間に光遮蔽部53Bを配置することで、前面54A,54Bに入射する光の光量を減らすことができ、輝度斑の発生を抑制できる。なお、光遮蔽部53A,53BのLED光源9側の面を光反射面とすることで、導光板14内に入射する光の光量を増やすことができ、光の利用効率を向上させることができる。
なお、導光板14に、光散乱粒子を多数含有させ、導光板14に光散乱機能を持たせる構成とすることもできる。凹部50A,50Bの内側側面のうち、LED光源9の前方に位置する前面54A,54Bの部分において導光板14の厚さは薄くなる。そのため、凹部50A,50B内に配置されたLED光源9から出射し、前面54A,54Bから導光板14内に入射した光は、凹部50A,50Bの第1光入射面12から導光板14内に入射した光に比べて十分な散乱が行われないまま第1出射面13から出射する虞があり輝度斑の原因となり易い。したがって、LED光源9と、前面54Aとの間に光遮蔽部53Aを配置し、また、LED光源9と、前面54Bとの間にも光遮蔽部53Bを配置することで、前面54A,54Bに入射する光の光量を減らすことができ、輝度斑の発生を抑制できる。
次いで、導光板14の構成を、図3を参照して説明する。図3は、導光板14を示す図であり、(A)は斜め後方側(背面側)から見た斜視図、(B)は背面19側(後方)から見た背面図である。導光板14は、光透過率が高いアクリル系樹脂製の円盤であり、背面19には柱状突起部22,23が設けられている。柱状突起部22,23は、中心軸Pを挟んで配置されている。柱状突起部22,23を、第1基板17に設けられた貫通孔20,21(図2、図5参照)に挿通することで、導光板14と第1基板17との相対的な位置が規定される。
導光板14の外周の縁部には、背面19から切欠き状の凹部50A,50Bが設けられている。切欠き状の凹部50A,50Bは、図3(B)に示すように、中心軸Pを挟む位置に配置されている。凹部50A,50Bそれぞれの内部にLED光源9が配置される(図3(B)において点線で図示している)。LED光源9は、図2および図5(A)に示すように第1基板17の第1面18に実装されている。また、LED光源9の前方側(前面54A,54B側)には、光反射用枠体51の光遮蔽部53A,53Bが配置される(図3(B)において二点鎖線で図示している)。凹部50A,50Bの内側の側面は、第1光入射面12である。つまり、凹部50A、50Bの内側の側面のうち中心軸Pの周方向および径方向に交差する面が第1光入射面12となる。LED光源9から出射した光は、中心軸Pの周方向で交差する2つの第1光入射面12と径方向に交差する1つの第1光入射面12との3つの第1光入射面12から導光板14内に入射する。
続いて、スイッチ部材6およびスイッチ部材周辺の構成について図4を参照して説明する。
図4は、図1のB−B切断線で切断した断面図である。なお、B−B切断線は、中心軸Pとスイッチ部材6の配置部を通る切断線である。スイッチ部材6は、B−B切断線に直交する断面が円形で柱状の押し動部58と、鍔部59と、スイッチ素子60を押圧する押圧部61とを有している。スイッチ部材6の全体形状は、図10を参照する。押し動部58は、外装筐体3の外装筐体側壁部4に設けられた孔部62に挿入され、外装筐体側壁部4の内外を貫通し、外装筐体側壁部4の内外方向(径方向)に移動可能となっている。鍔部59は、外装筐体3の外装筐体側壁部4と、電源保持用枠部材33の側壁部33Aの間に挟まれ保持されている。側壁部33Aは、電源保持用枠部材33の外周面に形成された凹部33Bの底部である。つまり、鍔部59は、凹部33B内に嵌め込まれた状態で、外装筐体側壁部4と側壁部33Aとの間に挟み込まれる。スイッチ部材6を外側方向から内側方向に押すことによって、押圧部61がスイッチ素子60のセンサー部63(図5、図8も参照する)を押圧する。スイッチ素子60は、プッシュ型の感圧センサーあって、スイッチ部材6からセンサー部63に加えられた圧力を検出するとスイッチ入力(スイッチON)が可能となるものを使用している。
外装筐体3の外装筐体側壁部4には、シール用リング部材5がスイッチ部材6をシール用リング部材5の内側に配置するように装着されている。シール用リング部材5は、比較的軟らかく、伸縮可能なシリコーンなどの樹脂やゴム系材料などで成形されていて、シール用リング部材5の外側からスイッチ部材6を押すことが可能になっている。シール用リング部材5は、スイッチ部材6と外装筐体側壁部4の孔部62の隙間から、水分や塵などが内部に浸入することを防ぐ機能を有する。スイッチ素子60は、第1基板17の第2面27に実装されている。また、第1基板17の第2面27には、スイッチ素子60から離れた位置(本実施の形態では中心軸Pを挟んだ位置)にスイッチ素子64が実装されている。このスイッチ素子64は、製造工程用のものであって、たとえば、検査などで使用される。スイッチ素子60およびスイッチ素子64は、同じものを使用することが可能である。なお、第2基板25には、スイッチ部材6の移動を妨げないように、切欠き部65が設けられている。第1基板17にも切欠き部65とほぼ同じ位置に切欠き部66が設けられている。つまり、切欠き部65の内側にセンサー部63を配置すると共に、スイッチ部材6の押圧部61についても切欠き部65の内側に配置する構成となっている。このように構成することで、スイッチ部材6がスイッチ素子60に向けて移動されたときに、第2基板25がスイッチ部材6に干渉しない。第1基板17にも切欠き部65とほぼ同じ位置に前後方向で重なる位置に切欠き部66が設けられている。切欠き部66が設けられることで、スイッチ部材6がスイッチ素子60側に移動されたときに、第1基板17がスイッチ部材6に干渉しないようにすることができる。
図4に示すように、第1基板17の第2面27には、複数種類の回路素子群C1が実装されていて、第2基板25の第3面28には、複数種類の回路素子群C2が実装されている。図4には、回路素子群C1,C2の一部が記載されている。スイッチ素子60,64の第1基板17における配置および他の回路素子などの配置構成は、図5(B)および図6を参照して説明する。
図5は、第1基板17の構成を示す図で、(A)は、第1基板17を前方から見た正面図、(B)は、後方から見た背面図、(C)は、側面図である。なお、図5(B)に記載される回路素子は、スイッチ素子60,64、コネクタ26およびコネクタ70のみを記載し、他の回路素子の構成は、図6を参照して後述する。図5(A)に示すように、第1基板17の第1面18には、2つのLED光源9が実装されていて、さらに、2つの貫通孔20,21が設けられている。LED光源9は、中心軸Pを挟んで配置され、貫通孔20,21も中心軸Pを挟んで配置されている。貫通孔20は円形であり、貫通孔21は、貫通孔20と貫通孔21を結ぶ直線方向に長い長孔としている。貫通孔21は、導光板14に設けられた2本の柱状突起部22,23の中心距離のばらつきを吸収するために設けられている。なお、第1基板17には、スイッチ素子60が実装される位置の外周側の部分に切欠き部66が形成されている。切欠き部66が形成されることで、スイッチ部材6が押され移動したときに、第1基板17の縁部がスイッチ部材6と干渉することを防止できる。
図5(B)に示すように、第1基板17の第2面27には、スイッチ素子60,64、と、コネクタ70が実装されている。コネクタ70は、たとえば、外部のUSB端子と接続するUSBソケットなどである。よって、以降、コネクタ70をUSBソケット70と記載する。USBソケット70は、外側に向かう開口部73(図7参照)を有している。図5(B)に示す例では、USBソケット70は、中心軸Pを回転中心として、スイッチ素子60、64の配置位置からそれぞれ90度逆方向に回転した位置に配置されている。スイッチ素子60は、センサー部63が、切欠き部66に向かって突設されている。第1基板17の第2面27に実装されている回路素子群C1の配置構成は図6を参照して説明する。
図6は、第1基板17の第2面27に実装されている回路素子群C1の配置構成を示すレイアウト図である。図6に示すように、第1基板17の第2面27に実装されている回路素子は、スイッチ素子S201,S202、コンデンサC201〜C210、抵抗R201〜R209、ICチップU202〜U204、FET(マイクロコンピュータを含む)Q201,Q202およびコネクタJ201,J202、情報記憶手段などで構成されている。これらの回路素子は、不図示の配線によって接続されている。なお、スイッチ素子S201,S202は、各々前述したスイッチ素子64とスイッチ素子60である。また、コネクタJ201,J202は、各々前述したUSBソケット70とコネクタ26である。なお、第1基板17に実装されるコネクタ26(J202)は、コネクタのソケット側(本体側)である。また、ICチップU202は加速度センサー71であり、ICチップU203はホールセンサー(磁場センサー)72である。加速度センサー71は、たとえば、照明装置1に所定の加速度が与えられたときに点灯したり、消灯したりすることを可能にするものである。また、ホールセンサー72は、所定の磁気を検出した場合に、照明装置1を点灯したり、消灯したりすることを可能にするものである。
続いて、USBソケット70の配置構成について図7を参照しながら説明する。
図7は、図1のC−C切断線で切断した断面図である。C−C切断線は、中心軸PとUSBソケット70の配置部を通る切断線である。USBソケット70は、第1基板17の第2面27に実装されている。第1基板17および第2基板25を組み立てたときに、USBソケット70は、第2基板25に設けられた切欠き部75の内部に配置される。このため、USBソケット70は、第2基板25に当たらない。USBソケット70は、周知の構造のものを使用することが可能で、詳しい説明は省略するが、開口部73は、外装筐体3の外装筐体側壁部4の外側に臨んでいる。したがって、外装筐体3の外側からUSB端子(図示は省略)を差し込んだり、開口部73から抜き出したりできるようになっている。図7は、USBソケット70からUSB端子が抜き出された照明装置1を使用する状態を示していて、USBソケット70の開口部73には、シール用リング部材5に形成された凸部76が挿入されている。USBソケット70の開口73の形状と、シール用リング部材5の凸部76の形状は同じであって、USBソケット70の内部に水分や塵などが浸入しないようにしている。
不図示のUSB端子は、外部の制御部(たとえば、PCなど)と接続し、USBソケット70を介して、照明装置1の点灯に関する情報を回路素子群C1に備えられる情報記録手段(たとえば、EEPROM)に入力したり、リチウム二次電池30に充電用電力を印加できるようになっている。点灯に関する情報としては、たとえば、連続点灯、所定の周期での点滅、照度の切り換えや蝋燭(ロウソク)のような揺らぎ点灯などに関するものがある。
また、LED光源9を構成するLED素子の一つ一つは、白色LED素子であって、マイクロコンピュータからの情報に基づき発光が制御される。なお、LED素子として、赤色LED素子、緑色LED素子および青色LED素子を個別に使用することも可能であり、赤色LED素子、緑色LED素子および青色LED素子がひとつにパッケージされたタイプのLEDランプを用いることも可能である。外部から入力された各色のLED素子の点灯に関する情報を回路部の情報記憶手段にメモリしておけば、照明装置1は、各色のLED素子の発光を制御でき、また、各色のLED素子から発行される光を混ぜ、混色された色の光の発光を行うことができる。
続いて、図8および図9を参照しながら第2基板25の構成について説明する。
図8は、第2基板25の構成を示す図で、(A)は、第2基板25を前面から見た正面図、(B)は、後方から見た背面図、(C)は、側面図である。なお、図8(A)は、回路素子群C2の図示を省略している。第2基板25の第3面28に実装されている回路素子の配置構成は図9を参照して説明する。図8(A)に示すように、第2基板25の外周部には、切欠き部65,75,77が設けられている。図5に示したように、第1基板17の第2面27側にはスイッチ素子60,64およびUSBソケット70が実装されている。コネクタ26により第1基板17に第2基板25が保持された状態で、切欠き部75の内側には、USBソケット70が配置され、切欠き部65の内側には、スイッチ素子60が配置されている。なお、スイッチ素子60のセンサー部63は、切欠き部65の側面65Aよりも外側に突出している。
図2に示したように、電源保持用枠部材33には、第1基板17を前方側に支持する突起部35が設けられている。突起部35の先端部35Fは、第1基板17の第2面27に当接し、光拡散板2の光拡散板側壁部38の先端部41との間に第1基板17を挟持する。この突起部35の配置について図8(A)を参照して説明する。図8(A)に示す例では、突起部35は、5つの突起部35A,35B,35C,35D,35Eを有し、第1基板17の第2面27に5か所で当接する。5つの突起部35A〜35Eは、第1基板17が光拡散板2の光拡散板側壁部38の先端部41によって後方に押圧されたときに、第1基板17が前後方向に傾斜しないようにバランス良く支持できるように配置されている。具体的には、スイッチ素子60の両側に突起部35A,35Bが配置され、また、USBソケット70の両側に突起部35C,35Dが配置され、そして、中心軸Pに対して突起部35A〜35Dの反対側に突起部35Eが配置されている。第2基板25には、切欠き部65,75,77が形成されている。切欠き部65は、突起部35A,35Bを切欠き部内に配置するように形成され、また、切欠き部75は、突起部35C,35Dを切欠き部内に配置するように形成されている。さらに、切欠き部77は、突起部35Eを切欠き部内に配置するように形成されている。切欠き部65,75,77の内側の縁部と突起部35A〜35Eとは、第2基板25の径方向の移動を規制するように互いに当接している。また、第2基板25は、コネクタ26(図2参照)の接続によっても第1基板17に対して径方向の位置が規定されている。
図8(B)に示すように、第2基板25の第4面29側には、リチウム二次電池30が実装されている。リチウム二次電池30は、上述したように、リチウム二次電池30の中心P1が中心軸Pに対して偏心された位置に実装されている。リチウム二次電池30が偏心して配置されることで、第4面29には、リチウム二次電池30の偏心方向と反対側にスペース29Aが形成される(図8(B)参照)。このスペース29Aに切欠き部75を形成し、USBソケット70を配置することができる。したがって、リチウム二次電池をリチウム二次電池30の中心を中心軸Pに一致させて配置した場合に比べて、外装筐体3内の収納空間を効率的に使うことができる。リチウム二次電池30は、2本の電池端子78,79を有していて、電池端子78,79が、第2基板25の背面(第4面29)に設けられている不図示の電源配線に接続固定される。第2基板25の第3面28に実装されている回路素子の配置構成は図9を参照して説明する。
図9は、第2基板25の第3面28に実装される回路素子群C2の配置構成を示すレイアウト図である。図9に示すように、第2基板25に実装される回路素子群C2は、コンデンサC101〜105C、抵抗R101〜R108、抵抗R111〜R114、ICチップU101、ダイオードD101〜D103、コネクタJ101、FET(トランジスタ)Q101および温度センサーTH101などから構成されている。なお、コネクタJ101は、コネクタ26の端子ピン側であって、第1基板17側に実装されている本体側(コネクタJ202)に挿し込むことで、第1基板17と第2基板25が電気的に接続されるようになっている。温度センサーTH101は、照明装置1内の温度を検出し、所定温度以上であれば点灯を中止(消灯)し、所定温度範囲内であれば点灯を可能にする機能を有する。
次に、照明装置1の組立構成について図10を参照しながら説明する。
図10は、照明装置1の組立分解斜視図である。照明装置1の組み立て順に説明する。図1〜図9も参照する。まず、外装筐体3の凹部36A内に磁性材料などから形成された板部材45を取り付けておく。なお、板部材45は、組立最終工程で取り付けてもよく、また、板部材45を備えない構成としてもよい。次いで、外装筐体3の内側に電源保持用枠部材33を装着する。次に、スイッチ部材6を凹部33Bの前方の開口部から凹部33Bと外装筐体側壁部4との間に装着する。この際、スイッチ部材6の押し動部58を外装筐体3の孔部62に挿入する。次いで、第2基板25および第1基板17を外装筐体3の内側に装着する。第2基板25および第1基板17は、外装筐体3の内側への装着に先だって、コネクタ26(図2参照)により互いに接続し一体としておく。第1基板17と第2基板25とは、切欠き部75の内側にUSBソケット70を配置させ、また、切欠き部65の内側にスイッチ素子60を配置させるように互いに位置合わせされた状態で、コネクタ26により接続し一体とされる。
そして、第2基板25の切欠き部65の内側に電源保持用枠部材33の突起部35A,35Bを配置し、また、切欠き部75の内側に突起部35C,35Dを配置し、さらに切欠き部77の内側に突起部35Eを配置するように(図8(A)参照)、第1基板17および第2基板25を外装筐体3に装着させる。第2基板25および第1基板17は、突起部35A〜35Eに第1基板17の第2面27が当接するまで外装筐体3の内側に挿入される。なお、突起部35A,35Bは、スイッチ素子60と干渉しない位置に配置されている。また、突起部35C,35Dも、USBコネクタ70と干渉しない位置に配置されている。なお、第2基板25には、前述した回路素子群C2およびリチウム二次電池30が予め実装されている(図8、図9参照)。また、第1基板17には、前述した回路素子群C1およびLED光源9が予め実装されている(図5、図6参照)。
次いで、光反射用枠体51の内側に導光板14を挿嵌する。この際、光遮光部53A,53Bを導光板14の凹部50A,50B内に配置させる。そして、導光板14を光反射用枠体51に嵌挿させた状態で第1基板17に装着する。第1基板17の貫通孔20,21に導光板14の柱状突起部22,23を挿入し、導光板14を第1基板17に装着する。柱状突起部22,23を貫通孔20,21にすることで、導光板14の第1基板17に対する径方向および中心軸Pの周方向への位置決めが行われる。続いて、光拡散板2の光拡散板側壁部38を外装筐体3の外装筐体側壁部4の内周に押し込み凹部39と凸部40(図2参照)とを係合させ、光拡散板2を外装筐体3に取り付ける。なお、第1基板17と第2基板25とはコネクタ26により接続できる。また、光反射用枠体51に嵌挿された導光板14は、柱状突起部22,23を第1基板17の貫通孔20,21に挿入することで、導光板14および光反射用枠体51を第1基板17に装着できる。したがって、第2基板25、第1基板17、導光板14および光反射用枠体51をユニット化した状態で、電源保持用枠部材33に装着することができる。
さらに、外装筐体3の外装筐体側壁部4の凹部44にシーリング用リング部材5を装着する。その際、USBソケット70の開口部73に、シーリング用リング部材5の凸部76を挿入する。なお、USBソケット70にUSB端子を装着するときには、シーリング用リング部材5を取り外せばよい。
続いて、LED光源9から出射した光が、光拡散板2の第2出射面16から出射するまでの光の経路について図11を参照して説明する。
図11は、LED光源9から出射した光が、光拡散板2の第2光出射面16から出射するまでの光の経路の1例を示す説明図である。図示左側のLED光源9から出射した光の一部は、第1光入射面12から導光板14内に進入する。そして、たとえば、点線L1で示すように、導光板14の第1光出射面13および背面19で全反射しながら右側に向かって進み、全反射を破ったところで、第1光出射面13から出射される。LED光源9から出射された光には、第1光出射面13および背面19で全反射されることなく、第1光出射面13から出射されるものもある。
右側のLED光源9から出射された光は、前述した左側の経路と同様に、第1光入射面12から導光板14内に進入する。そして、たとえば、点線L2で示すように、導光板14内に入射された光は、導光板14の第1光出射面13および背面19で全反射されながら左側に進み、全反射を破ったところで第1光出射面13から出射される。右側のLED光源9から出射された光についても第1光出射面13および背面19で全反射されることなく、第1光出射面13から出射されるものもある。なお、導光板14の背面19にアルミニウムの蒸着などを施し反射面を形成したり、あるいは、第1基板17の第1面18を反射面とすることで、導光板14内から第1光出射面13に出射する光の出射効率を向上させることができる。
導光板14の第1光出射面13から出射された光は、光拡散板2の第2光入射面15から入射され、光拡散板2内を進行して第2光出射面16から出射される。光拡散板2には、光散乱粒子が含有されている。そのため、光拡散板2内に入射された光が、光拡散板2内で散乱されることで、第2光出射面16から出射する照度分布の均斉化を図ることができる。
また、図10,11に示すように、光反射用枠体51の反射面51Aは、導光板14の外周側面14Aの外側を全周に亘って覆っている。したがって、導光板14の外周側面14Aから導光板14の外側に出射した光は、反射面51Aによって導光板14内に向けて反射され導光板14内に戻される。これにより、光反射用枠体51を備えない場合に比べて、導光板14の第1光出射面13から出射する光の光量を増加させることができる。導光板14のうち光反射用枠体51から前方に突出した部分である突出部14Cの第3光出射面14Dの部分については光反射用枠体51により覆われていない。そのため、第3光出射面14Dから出た光は、導光板14の外側に出射する。この光は、光拡散板側壁部38を介して主として光拡散板2の外周側面42から出射する。つまり、第3光出射面14Dから導光板14の外側に光を出射させることで、光拡散板2の周縁の光量を増加させることができる。LED光源9の前方には光遮蔽部53A,53Bが配置されている。すなわち、LED光源9と第1光出射面13との間に光遮蔽部53A,53Bが配置されている。光遮蔽部53A,53Bは、LED光源9から前方に向かう光を遮蔽する。そのため、光拡散板14の前方側から見たときに、LED光源9が、点光源のように見えてしまうことを防止できる。図3に示すように、凹部50A,50Bは、全体として直方体状を呈し、内側の側面のうち、LED光源9に対して径方向の内側の側面と、中心軸Pの周方向の両側の3方向の側面とが第1光入射面12となっている。これに対し、たとえば、凹部50A,50Bを半円の円柱状とし、円弧面を第1光入射面とする構成とすることもできる。
以上説明した照明装置1は、外周側面14Aと交差する方向から光を入射させることができる第1光入射面12と、第1光入射面12から入射された光を正面の側に出射させる第1光出射面13とを有する導光板14と、第1光入射面12に光を入射させるLED光源9と、第1光出射面13の側に配置され、第1光出射面13から出射された光が入射される第2光入射面15と、第2光入射面15から入射した光が出射される第2光出射面16とを有する光拡散板2とを有する。また、照明装置1は、導光板14の外周側面14Aの外側に配置される光反射板部材である光反射用枠体51と、LED光源9と導光板14の第1光出射面13との間に配置される光遮蔽部53A,53Bと、導光板14に対し光拡散板2が配置される側とは反対側に電気回路基板である第1基板17および第2基板25と、第1基板17および第2基板25を挟んで導光板14の反対側に配置される電源であるリチウム二次電池30と、光拡散板2に対して導光板14、第1基板17、第2基板25およびリチウム二次電池30を挟む側に配置される外装筐体3を有する。さらに、照明装置1は、光拡散板2の外周縁から外装筐体3側に向かって設けられる光拡散板側壁部38と、外装筐体3の外装筐体側壁部4とに、それぞれ設けられる固定用係合部80と、
を有し、光拡散板2と前記外装筐体3とにより形成される空間内に、導光板14、LED光源9、光反射用枠体51、第1基板17、第2基板25およびリチウム二次電池30が収納される。
照明装置1は、導光板14と、光拡散板2と、光遮蔽部材53A,53Bを有する光反射用枠体51を有しているので、LED光源9から出射された光を光拡散板2から輝度の均斉化を図って出射させることができる。
また、照明装置1は、光拡散板2と外装筐体3とにより形成される空間内に、導光板14、LED光源9、光反射用枠体51およびリチウム二次電池30が収納され、光拡散板2と外装筐体3とが固定用係合部80により互いに固定されている。そのため、照明装置1の小型化を図ることができる。
また、導光板14は、第1光射出面13と反対側の面である背面19の縁部に切欠き状の凹部50A,50Bを有し、凹部50A,50Bの内側の側面が第1光入射面12であり、凹部50A,50B内にLED光源9を配置している。
このような構成にすれば、LED光源9は、導光板14の内側に配置されるので、照明装置1の小型化を図れる。また、凹部50A,50Bの側面である第1光入射面12を、LED光源9を囲む3方に設けることができるので、第1光入射面12の光入射の有効面積が広くなり、効率よく導光板14に光を入射することが可能となる。
また、照明装置1は、電気回路基板として、導光板14の背面19に第1面18を重ねるように配置されると共に、第1面18にLED光源9が実装される第1基板17を有し、導光板14は、第1基板17に向かって突設された少なくとも2つの突起部としての柱状突起部22,23を備え、第1基板17は、柱状突起部22,23と対向する位置に凹部である貫通孔20,21を備え、柱状突起部22,23が貫通孔20,21に嵌合している。
このように、導光板14側の柱状突起部22,23と第1基板17側の貫通孔20,21とを嵌合させることで、厚みや平面サイズを大きくすることなく導光板14と第1基板17との位置を規定することが可能となる。なお、柱状突起部22,23を貫通孔20,21に貫通させない構成としてもよく、貫通孔20,21を凹部とし、凹部と柱状突起部22,23をこの凹部に嵌合させる構成としてもよい。
また、照明装置1は、電源であるリチウム二次電池30を側壁部33Aの内側に配置する電源保持用枠部材33を有し、電源保持用枠部材33は、外装筐体3の内側に配設され、電気回路基板である第1基板17側に突設された突起部35A〜35Eを有している。第1基板17は、光拡散板側壁部38の先端部41と、電源保持用枠部材33の突起部35A〜35Eの先端部35Fとの間に挟み込まれている。このことによって、第1基板17は、拡散板2と枠部材33に間で移動しないように固定することができる。
また、光拡散板2は、光拡散板側壁部38と第2光入射面15との接続部の内側に、第2光入射面15より導光板14の側に突出した段部47を有し、導光板14は、段部47と電気回路基板である第1基板17の間に挟み込まれている。前述したように、第1基板17は、光拡散板2と電源保持用枠部材33で固定されている。したがって、導光板14は、光拡散板2と第1基板17とで固定することが可能となる。
また、光反射部材である光反射用枠体51は、内側に導光板14が配設される光反射用枠体51であり、光反射用枠体51の内周面は反射面51Aであり、反射面51Aは導光板14の外周側面14Aに対向し、光反射用枠体51の前端縁には光遮蔽部53A,53Bが一体として形成されており、光遮蔽部53A,53Bは導光板14側に突出された片部として設けられる。光遮蔽部53A,53Bは、導光板14の凹50A,50B部内に配置されている。
導光板14の外周側面14Aの外側に光反射用枠体51の反射面51Aが配置されることで、導光板14内に入射された光が外周側面14Aから外部に漏れる光量を減らすことができる。これにより、第1光入射面12から導光板14内に入射した光が第2光出射面16から出射する効率が向上する。また、LED光源9と、前面54Aとの間に光遮蔽部53Aを配置し、LED光源9と、前面54Bとの間に光遮蔽部53Bを配置することで、前面54A,54Bに入射する光の光量を減らすことができ、輝度斑の発生を抑制できる。なお、光遮蔽部53A,53BのLED光源9側の面を光反射面とすることで、導光板14内に入射する光の光量を増やすことができ、光の利用効率を向上させることができる。また、光反射用枠体51と、光遮蔽部53A,53Bとを一体で形成することで、部品点数の削減することができ、よって、照明装置1を組み立てる際の手順を簡略にすることや製造コストを削減することができる。
また、電気回路基板は、第1基板17に対して導光板14と反対側に所定の隙間を有して配置される第2基板25を有し、第1基板17と第2基板25とはコネクタ26により互いに固定されるとともに電気的に接続され、電源であるリチウム二次電池30は、第2基板25の第1基板17が配置される側と反対側の面である背面である第4面29に実装されている。コネクタ26によって、第1基板17と第2基板25の電気的接続が得られると共に、第1基板17に対する第2基板25の平面方向の位置を規定することができる。なお、第2基板25は、後方側の移動がリチウム二次電池30によって規制されるため、電気的接続は損なわれない。
たとえば、光拡散板2の第2光出射面16を単純な平面とすると、平面部と外周側面の接合部となる稜線が見えてしまう。そこで、第2光出射面16は、中心(中心軸P1)から順に頂面7、接続面48および外周側面42を有し、頂面7は導光板14の第1光出射面に対向する面であり、外周側面42は円筒面であり、接続面48は頂面7と外周側面42とを接続する面であり、外装筐体3の底部36の外側の面は、導光板14を挟んで光拡散板2の第2光出射面16と略対称の形状である。第2光出射面16を、このような形状にすることで、照明装置1を光の出射方向(前方、斜め前方および側方を含む)から見たときに、どの方向に出射される光の明るさも均斉化することができる。
また、照明装置1は、外装筐体3の底部36の外側の面を、拡散板2の第2光出射面16と略同じ形状としているので、デザイン的に柔らかな雰囲気の照明装置を提供することが可能となる。このような形状の照明装置1は、手に持ったり、ポケットに入れたり、洋服などに取り付けたり、あるいは、自転車や自動車など違和感なく取り付けることが可能となる。また、机やテーブルの上においても、壁などにも違和感なく取付けることが可能となる。
また、照明装置1は、外装筐体3の底部36の外側の面に、磁性材料で形成された板部材45を取り付けている。磁性材料としては、鉄や永久磁石などを含み、取付け対象部が磁性材料であるとき、照明装置1を取付け対象物に磁力を利用して取り付けることを可能にしている。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。たとえば、前述した実施の形態では、光源部としてLED光源9を用いた場合を例示しているが、たとえば、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp:冷陰極蛍光管)、電球(たとえば白熱電球)や蛍光灯などを用いることが可能であって、光源の種類は限定されない。
また、前述した実施の形態では、電源としてリチウム二次電池30を用いているが、電源としては、他の種類の二次電池でもよく、また、一次電池を用いることもでき、ボタン型またはコイン型の一次電池でもよい。一次電池を使用する場合には、外装筐体3の底部36に、電池着脱機構を設けておけば、容易に電池交換が行える。
また、前述した実施の形態では、導光板14の裏面19に直接第1基板17を配置しているが、導光板14と第1基板17の間に反射シートを配置するようにしてもよい。その場合、反射シートの第1基板17側の面は絶縁物であることとする。
また、前述した実施の形態では、光反射部材として光反射用枠体51を用いているが、光反射用枠体51に替えて、たとえば、導光板14の外周側面14Aに反射テープを貼着したり、アルミニウム等を蒸着する構成としてもよい。また、光遮蔽部53A,53Bは、本実施の形態で示したように光反射用枠体51と一体の構成とすることに換えて、別体で形成してもよく、凹部50Aおよび50Bの前面54A,54Bに遮光テープを貼着したり、遮光塗料を塗布してもよい。遮光テープは反射テープであってもよい。
また、前述した実施の形態では、第1基板17と第2基板25の電気的接続は、コネクタ26で行っているが、コネクタとしては、可撓型のピン接点を有するコネクタとしてもよい。この場合、第2基板25の後方側(第4面29側)を、たとえば、電源保持用枠部材33で支持するようにする。
また、前述の実施の形態では、電源保持用枠部材33は、外装筺体3の内側の底部35に直接配置されているが、電源保持用枠部材33と外装筺体3の底部36との間に他の部材を配置しても構わない。例えば板部材45を外装筺体3の底部36の外側に配置するのでは無く、電源保持用枠部材33と外装筺体3の底部36との間に配置するようにしてもよい。外装筺体3の底部36の外側に板部材45を配置しなくて良くなるため底部36の外側の面が滑らかな単一面として構成可能となり、意匠性が向上する。また、電源保持用枠部材33と外装筺体3の底部36との間にクッション性を有する緩衝部材を設置するようにしてもよい。緩衝部材を設置することにより、照明装置1を製造する際に生じる上下方向の誤差に起因する内部部材(導光板14、光反射用枠体51、第1基板17、第2基板25、リチウム二次電池30)のガタ付きを抑制することが可能となる。
また、前述の実施の形態では、電源保持用枠部材33は、リチウム二次電池30を装着することができる円形の孔部34を有しているが、孔部34を有底の穴部としてもよい。有底とすることで電源保持用枠部材33の耐久性を向上させ、電源保持用枠部材33の変形や破損を抑制することが可能となる。
また、前述の実施の形態では、外装筐体3の外装筐体側壁部4にシール用リング部材5を装着しているが、シール用リング部材5の替りに、クリップや吊り下げバンドなどの装着具を取り付けるようにしてもよい。ただし、UEBソケット70の開口部73のシーリングを可能にしておくことが好ましい。また、シール用リング部材5を、光拡散板2と外装筐体3の連結部まで延長させることで、さらに耐水性(防水性)を向上させることが可能となる。また、前述した実施の形態では、外装筐体3の底部36に板部材45を取り付けているが、板部材45に代えて、クリップなどの装着具を取り付けるようにしてもよい。
また、前述の実施の形態では、外装筺体側壁部4の凹部39と、光拡散板側壁部38の凸部40とで形成される固定係合部80によって光拡散板2と外装筺体3とを固定しているが、固定時に外装筺体側壁部4の内周面と、光拡散板側壁部38の外周面との間へ全周に渡って封止部材を配置してもよい。封止部材はシリコンゴムなどの伸縮可能で弾性を有し、かつ、水を浸透させない材料で形成されているため、封止部材を配置することにより、光拡散板2と、外装筺体3との隙間から照明装置1の内部へ水の浸入を防止することが可能となる。
また、照明装置1を複数個配列し、広い発光面積としたり、一つひとつの発光色を変えるようにしてもよい。この場合、照明装置1ごとに照明の制御をすることも、複数個まとめて制御することも可能である。
また、前述の実施の形態では、光拡散板2と導光板14とを1個ずつ配置する構成としているが、電源部を挟んで反対側にさらに光拡散板2と導光板14とを配置する構成としてもよい。この場合、固定方法として2つの光拡散板2にそれぞれ固定係合部を設けるのが好ましいが、他の固定方法を採用してもよい。
照明装置1の外観の形状は、例示として、前後方向に扁平な円筒状の形状であり、大きさを直径30mm、厚さを15mm程度としている。前後方向に扁平の形状とすることで、第2光出射面16を前方に向けて机上等に置いたときに倒れ難くなり設置性を高くすることができる。また、直径30mmおよび厚さ15mm程度の大きさは、手の平で容易に把持でき携帯に適した大きさである。扁平率(直径に対する厚さの比)および大きさは上記に限定されるものではない。たとえば、直径10mm以上100mm以下、厚さ5mm以上50mm以下の大きさであれば携帯性は大きく損なわれない。大きさを直径20mm以上50mm以下、厚さを10mm以上30mm以下とすることで、携帯性がより好ましいものとなる。また、扁平率(直径に対する厚さの比)は、25%以上70%以下であれば安定した設置性を得ることができる。25%未満となると、直径に対して薄くなりすぎ把持し難くなる。扁平率を35%以上60以下とすることで、把持を行い易くなると共に安定した設置性を得ることができる。
照明装置1は、例示として、全体として円柱状の形状としている。しかしながら、照明装置1は、円柱状に限らず、四角柱、五角形等の多角形の柱状、あるいは楕円形の柱状であってもよい。照明装置1の形状が全体として多角形の柱状または楕円の柱状であるときは、光拡散板2、外装筐体3、導光板14、光反射用枠体51等の形状は、照明装置1の外観の形状に合わせて、適宜の形状とする。