JP2017077262A - ドレーンチューブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先端から順に吸引管部2、連結管部3及び流出管部4が一体に形成され、それらの内部に先端から後端まで通じる流路が形成され、吸引管部2及び連結管部3内に、先端から連結管部3の後端まで延びる仕切り部が設けられ、吸引管部2及び連結管部3の内部には、前記仕切り部によって仕切られた軸方向に延びる複数の流路が形成され、それら複数の流路は連結管部3と流出管部4の境界部分で1つに合流し、吸引管部2の外壁には、先端から前記仕切り部で仕切られた流路に沿って延びるスリット18が1つ以上形成され、連結管部3の軸方向の長さLが、5〜70mmである、ドレーンチューブ1。
【選択図】図1
Description
しかし、このようなコネクタによってドレンと流出管を接続するものは、接続作業が必要になり製造が煩雑になる。また、体内から引き抜く際に、コネクタからドレンが外れて体内に残ったり、流出管がコネクタから外れてドレンとコネクタが体内に残ったりするおそれがある。
仕切り部を薄くして吸引管部及び連結管部の内部の流路を広くする態様も考えられるが、該態様を採用すると、吸引管部及び連結管部の強度が低下する。そのため、体内に挿入した際に吸引管部及び連結管部が潰れて流路が閉塞したり、体内から引き抜く際に吸引管部や連結管部が千切れて体内に残ったりするおそれが生じる。
[1]先端から順に吸引管部、連結管部及び流出管部が一体に形成され、それらの内部に先端から後端まで通じる流路が形成されたドレーンチューブであって、前記吸引管部及び前記連結管部内に、先端から前記連結管部の後端まで延びる仕切り部が設けられ、前記吸引管部及び前記連結管部の内部には、前記仕切り部によって仕切られた軸方向に延びる複数の流路が形成され、それら複数の流路は前記連結管部と前記流出管部の境界部分で1つに合流し、前記吸引管部の外壁には、先端から前記仕切り部で仕切られた流路に沿って延びるスリットが1つ以上形成され、前記連結管部の軸方向の長さが、5〜70mmである、ドレーンチューブ。
[2]前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた複数の流路が形成されている、[1]に記載のドレーンチューブ。
[3]前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた4つの流路が形成され、前記スリットが、前記外壁における前記4つの流路のうちの3つ又は4つにそれぞれに対応する位置に3つ又は4つ形成されている、[2]に記載のドレーンチューブ。
[4]シリコーンゴム製のドレーンチューブである、[1]〜[3]のいずれかに記載のドレーンチューブ。
流出管部とは、ドレーンチューブの後端側に位置し、外壁の内部に仕切り部を有さず、かつスリットも形成されていない部分を意味する。
連結管部とは、ドレーンチューブにおける吸引管部と流出管部の間に位置し、外壁の内部に仕切り部によって複数の流路が形成され、かつスリットが形成されていない部分を意味する。吸引管部と連結管部との境界は、ドレーンチューブの外壁に先端から延びるように形成されたスリットのうち、最も長いスリットの後端の位置と一致する。連結管部と流出管部との境界は、仕切り部の後端の位置と一致する。
本実施形態のドレーンチューブ1は、図1に示すように、先端1aから順に吸引管部2、連結管部3及び流出管部4が一体に形成されている。吸引管部2、連結管部3及び流出管部4は、円筒状の可撓性を有する外壁10を備えており、外壁10の内部に先端1aから後端1bまで通じる流路が形成されている。
この例の仕切り部12は、吸引管部2及び連結管部3の内部において中心軸に沿って延びる棒状の芯部14と、芯部14から外壁10の内面まで延び、かつ吸引管部2及び連結管部3の軸方向に延びるように形成された4つの帯状の仕切り板16と、を備える。
仕切り板の厚みは、芯部から外壁まで一定であってもよく、変化していてもよい。仕切り板が屈曲して吸引管部及び連結管部が潰れることを抑制しやすい点では、仕切り板の厚みは芯部から外壁まで一定であることが好ましい。
吸引管部2の外壁10にスリット18が形成されていることで、吸引管部2の外周部分からスリット18を通じて流路20内に体液を吸引することができる。これにより、スリットが無い場合に比べて体内のより広い範囲から体液を吸い出すことが可能となる。
例えば、ドレーンチューブ1のように吸引管部の内部に4つの流路が形成されている場合、吸引管部の外壁における3つの流路にそれぞれに対応する位置に、先端から3つの流路が形成されている態様であってもよい。
吸引管部の軸方向の長さは、特に限定されず、ドレーンチューブを体内に留置する位置を考慮して適宜決定すればよい。
本発明においては、連結管部の軸方向の長さは、5〜70mmであり、5〜50mmが好ましく、5〜25mmがより好ましい。
流出管部4においては、外壁10内に仕切り部12が設けられておらず、内部が1つの流路22となっている。
流出管部4の長さは、特に限定されず、適宜設定することができる。
吸引管部、連結管部及び流出管部の外径は、体内への挿入及び体内からの引き抜きが容易な点から、同じであることが好ましい。なお、本発明の効果、体内への挿入性及び対外への引き抜き性を損なわない範囲であれば、吸引管部、連結管部及び流出管部の外径は異なっていてもよい。
造影剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
具体的には、例えば、ドレーンチューブ1の場合、仕切り部12における4つの仕切り板16のうちの1つにその先端から後端まで造影剤を配合することができる。
例えば、本発明のドレーンチューブは、図7に例示したドレーンチューブ5であってもよい。図7における図4と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
ドレーンチューブ5は、吸引管部2の外壁10において、4つの流路20のうちの3つに対応する位置に3つのスリット18が形成されている以外は、ドレーンチューブ1と同じである。すなわち、ドレーンチューブ5は、吸引管部2にスリット18を4つ形成する代わりにスリット18を3つ形成する以外は、ドレーンチューブ1と同じである。
また、ドレーンチューブ5においては、4つの流路20のうちの3つが外壁10側においてスリット18の部分で開放され、残りの1つの流路20が外壁10側において閉じた状態になっている。スリット18が形成された3つの流路20においては、連結管部3と近い側で体液の吸引量が多くなる一方、スリット18が形成されていない流路20では先端部分から体液が吸引される。これにより、体内においてより広範囲で体液を吸引することが容易になる。
ドレーンチューブ6は、円筒状の外壁10の代わりに楕円筒状の外壁10Aを備え、吸引管部2及び連結管部3に仕切り部12の代わりに仕切り部12Aを備える以外は、ドレーンチューブ1と同じである。
また、ドレーンチューブ6は、楕円筒状の外壁10Aを備えるために円筒状の外壁10を備えるドレーンチューブ1に比べて扁平状であり、厚みを薄くすることができるため、体内において臓器の裏側等の狭い部分に吸引管部2を留置することが容易である。このように、ドレーンチューブ6は、臓器の裏側等の狭い場所の体液を排出する際に好適に使用される。
[吸引量の計測]
図10に示すように、ハイベッセル110内に0.75質量%アルギン酸ナトリウム水溶液(約2kg)を入れ、そのハイベッセル110を天秤112上に設置した。天秤112はパーソナルコンピュータ114と接続し、天秤112の指示値がリアルタイムでパーソナルコンピュータ114に入力されるようにした。ドレーンチューブ5の流出管部の後端を、接続コネクタ116及び接続チューブ118を介して貯水容器120と接続した。貯水容器120には、レギュレータ122を介して吸引機124を接続し、さらにマノメータ126を接続して吸引圧を確認できるようにした。
次いで、ドレーンチューブ5の吸引管部及び連結管部を、吸引管部と連結管部の境界部分及び吸引管部の先端がハイベッセル110の側壁に接触しないようにアルギン酸ナトリウム水溶液中に浸漬した。次いで、吸引機を起動し、ドレーンチューブ5を通じてアルギン酸ナトリウム水溶液を吸引した。アルギン酸ナトリウム水溶液が貯水容器120に到達した後、レギュレータ122によってマノメータ126の値が200±2mmH2Oになるように調節した。ドレーンチューブ5内及び接続チューブ118内に気泡がないことを確認し、気泡があった場合は気泡を抜いて、マノメータ126の数値が安定(1分間変化無し)になってから、1分間の吸引量を天秤112で計測した。計測はn=3で実施し、それらの結果から吸引量の平均値と偏差を算出した。
ドレーンチューブ6の場合も同様に計測を行った。測定条件を以下に示す。
(ドレーンチューブ5の測定条件)
水溶液温度:19.2℃、
気温:21.6℃、
湿度:28%、
水溶液粘度:98.8mPa・s。
(ドレーンチューブ6の測定条件)
水溶液温度:19.3℃、
気温:21.6℃、
湿度:29%、
水溶液粘度:99.7mPa・s。
シリコーン生ゴム(商品名「KE−78VBS」、信越化学工業社製)100質量部に対して、疎水性フュームドシリカ(商品名「アエロジルR974」、日本アエロジル社製)43質量部を配合し、ニーダーミキサーを用いて均一に混合し、150℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを調製した。
次いで、このシリコーンゴムコンパウンド100質量部にオルガノハイドロジェンポリシロキサン(商品名「C−25B」、信越化学工業社製)2.0質量部、白金系触媒(商品名「C−25A」、信越化学工業社製)0.5質量部を配合し、ミキシングロールで混練して熱硬化性シリコーンゴム組成物(付加反応型シリコーンゴム組成物)を得た。
シリコーン生ゴム(商品名「KE−78VBS」、信越化学工業社製)の代わりに、シリコーン生ゴム(商品名「KE−77VBS」、信越化学工業社製)を使用した以外は、製造例1と同様にして熱硬化性シリコーンゴム組成物(付加反応型シリコーンゴム組成物)を得た。
押出成形により、製造例1で得た熱硬化性シリコーンゴム組成物を用いて、図7に例示した、吸引管部2の外壁10にスリット18が3つ形成されたドレーンチューブ5(ラウンドタイプ)を製造した。ドレーンチューブ5においては、外径を6.5mm、全長を1200mm、吸引管部の長さを270mm、連結管部の長さを50mm、流出管部の長さを800mmとした。
なお、製品長は直尺、外径は工具顕微鏡(オリンパス製 STM−6)により測定した。
吸引管部の長さ、連結管部の長さ及び流出管部の長さを表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてドレーンチューブを得た。
押出成形により、製造例2で得た熱硬化性シリコーンゴム組成物を用いて、図8及び図9に例示した楕円筒状のドレーンチューブ6(フラットタイプ)を製造した。ドレーンチューブ6においては、外径(長径)を10mm、全長を1070mm、吸引管部の長さを170mm、連結管部の長さを40mm、流出管部の長さを780mmとした。
吸引管部の長さ、連結管部の長さ及び流出管部の長さを表1に示すとおりに変更した以外は、実施例4と同様にしてドレーンチューブを得た。
吸引管部の長さ、連結管部の長さ及び流出管部の長さを表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてドレーンチューブを得た。
吸引管部の長さ、連結管部の長さ及び流出管部の長さを表1に示すとおりに変更した以外は、実施例2と同様にしてドレーンチューブを得た。
楕円筒状のドレーンチューブの場合も同様に、連結管部の長さが5〜70mmの範囲内である実施例4〜6のドレーンチューブは、連結管部の長さが70mm超の比較例3、4のドレーンチューブに比べて吸引量が多かった。
2 吸引管部
3 連結管部
4 流出管部
10、10A 外壁
12 仕切り部
14 芯部
16 仕切り板
18 スリット
20、20A、22 流路
24 第1仕切り板
26 第2仕切り板
28 第3仕切り板
Claims (4)
- 先端から順に吸引管部、連結管部及び流出管部が一体に形成され、それらの内部に先端から後端まで通じる流路が形成されたドレーンチューブであって、
前記吸引管部及び前記連結管部内に、先端から前記連結管部の後端まで延びる仕切り部が設けられ、
前記吸引管部及び前記連結管部の内部には、前記仕切り部によって仕切られた軸方向に延びる複数の流路が形成され、
それら複数の流路は前記連結管部と前記流出管部の境界部分で1つに合流し、
前記吸引管部の外壁には、先端から前記仕切り部で仕切られた流路に沿って延びるスリットが1つ以上形成され、
前記連結管部の軸方向の長さが、5〜70mmである、ドレーンチューブ。 - 前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた複数の流路が形成されている、請求項1に記載のドレーンチューブ。
- 前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた4つの流路が形成され、
前記スリットが、前記外壁における前記4つの流路のうちの3つ又は4つにそれぞれに対応する位置に3つ又は4つ形成されている、請求項2に記載のドレーンチューブ。 - シリコーンゴム製のドレーンチューブである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のドレーンチューブ。
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2015
- 2015-10-19 JP JP2015205443A patent/JP2017077262A/ja active Pending
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