JP6523102B2 - チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、チューブに関する。
従来、術後等に患部に溜まった血液等の体液を体外に排出する外科用医療用具として、ドレンと流出管とがコネクタにより連結された傷部ドレンカテーテルが用いられていた(例えば、特許文献1)。該傷部ドレンカテーテルのドレンにおいては、円筒状の外壁内に先端から後端まで延びる断面十字状の仕切り部が設けられて軸方向に延びる4つの流路が形成され、かつ外壁にそれら4つの流路のそれぞれに沿って延びるスリットが形成されている。
前記傷部ドレンカテーテルを使用する際には、例えば、ドレン及びコネクタの部分を体内に挿入してドレンを患部に留置し、流出管における後端側の部分を体外に出して吸引機等に接続する。これにより、患部に溜まった血液等がドレンのスリット部分から流路内に入り、流出管を通じて体外に排出される。
しかし、このようなコネクタによってドレンと流出管を接続するものは、接続作業が必要になり製造が煩雑になる。また、体内から引き抜く際に、コネクタからドレンが外れて体内に残ったり、流出管がコネクタから外れてドレンとコネクタが体内に残ったりするおそれがある。
近年では、血液等の体液を体外に排出する外科用医療用具として、例えば、先端から順に吸引管部、連結管部及び流出管部が一体に形成され、それらの内部に先端から後端まで通じる流路が形成されたドレーンチューブが広く用いられている。該ドレーンチューブにおいては、吸引管部及び連結管部内に、吸引管部の先端から連結管部の後端まで延びる断面十字状の仕切り部が設けられ、吸引管部及び連結管部の内部に、該仕切り部によって仕切られた軸方向に延びる4つの流路が形成されている。それら複数の流路は連結管部と流出管部の境界部分で1つに合流している。また、吸引管部の外壁には、4つの流路のそれぞれに対応するように、吸引管部の先端から後端まで各流路に沿って延びる4つのスリットが形成されている。連結管部は、スリットが形成されていない。
該ドレーンチューブを使用する際には、吸引管部及び連結管部を体内に挿入して吸引管部を患部に留置し、流出管部における後端側の部分を体外に出して吸引機等に接続する。ドレーンチューブは、吸引管部、連結管部及び流出管部が一体に形成されているため、体内から引き抜く際に吸引管部が連結管部から外れるおそれがない。また、ドレーンチューブは押出成形により簡便に製造することができる。
米国特許第4465481号明細書
しかし、このようなスリットが形成された従来のドレーンチューブでは、各々のスリットの長さを処置現場で自由に調節することはできない。処置現場でスリットの長さを自由に調節し、体内において体液を吸引する範囲を自在に制御できることは非常に重要である。
本発明は、外壁に形成するスリットの長さを自由に調節できるチューブを提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]内部に先端から後端まで通じる流路が形成されたチューブであって、筒状の外壁と、該外壁内に設けられ、チューブ先端から軸方向の中間位置まで延びる仕切り部と、を備え、前記外壁内には、前記仕切り部によって仕切られた軸方向に延びる複数の流路が形成され、それら複数の流路は前記仕切り部の後端部分で1つに合流し、前記外壁には、流路方向に、チューブ先端から前記仕切り部の後端寄りの位置まで延びる切裂補助部が形成されている、チューブ。
[2]先端から順に吸引管部、連結管部及び流出管部を有し、それらの内部に先端から後端まで通じる流路が形成されており、前記仕切り部が先端から前記連結管部の後端まで設けられ、前記切裂補助部が先端から前記吸引管部の後端まで形成されている、[1]に記載のチューブ。
[3]前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた複数の流路が形成されている、[2]に記載のチューブ。
[4]前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた4つの流路が形成されている、[3]に記載のチューブ。
[5]前記切裂補助部が溝である、[1]〜[4]のいずれかに記載のチューブ。
本発明のチューブは、外壁に形成するスリットの長さを自由に調節できる。
本発明のチューブの一例であるドレーンチューブを示した斜視図である。 図1のドレーンチューブの先端近傍を拡大した斜視図である。 図1のドレーンチューブの連結管部近傍を拡大した側面図である。 図1のドレーンチューブのA−A断面図である。 図1のドレーンチューブのB−B断面図である。 図1のドレーンチューブのC−C断面図である。 図1のドレーンチューブの吸引管部にスリットを形成した様子を示した断面図である。 本発明のチューブにおける他のドレーンチューブを示した図であり、図8(A)は連結管部の周辺を拡大した側面図であり、図8(B)は吸引管部の断面図であり、図8(C)は連結管部の断面図であり、図8(D)は流出管部の断面図である。 本発明のチューブにおける他の例のドレーンチューブを示した図であり、図9(A)は吸引管部の断面図であり、図9(B)は連結管部の断面図であり、図9(C)は流出管部の断面図である。 本発明のチューブにおける他の例のドレーンチューブの吸引管部を示した断面図である。
本発明において、吸引管部とは、チューブの先端側に位置し、外壁の内部に仕切り部によって複数の流路が形成され、かつチューブ先端からそれら流路の1つ以上に沿って外壁に切裂補助部が形成されている部分を意味する。
流出管部とは、チューブの後端側に位置し、外壁の内部に仕切り部を有さず、かつ切裂補助部も形成されていない部分を意味する。
連結管部とは、チューブにおける吸引管部と流出管部の間に位置し、外壁の内部に仕切り部によって複数の流路が形成され、かつ切裂補助部が形成されていない部分を意味する。吸引管部と連結管部との境界は、チューブの外壁に先端から延びるように形成された切裂補助部のうち、最も長い切裂補助部の後端の位置と一致する。連結管部と流出管部との境界は、仕切り部の後端の位置と一致する。
以下、本発明のチューブの一例として、ドレーンチューブを示して説明する。
本実施形態のドレーンチューブ1は、図1〜6に示すように、チューブ先端1aから順に吸引管部2、連結管部3及び流出管部4が一体に形成されている。吸引管部2、連結管部3及び流出管部4は、円筒状の可撓性を有する外壁10を備えており、外壁10の内部にチューブ先端1aからチューブ後端1bまで通じる流路が形成されている。
外壁の厚みは、ドレーンチューブの柔軟性、体内に挿入した際の潰れにくさ、ミルキング操作の際の切れにくさ等を考慮し、ドレーンチューブの外径、材料等に応じて適宜設定すればよい。外壁の厚みは、例えば、0.4〜2.0mmとすることができる。
吸引管部2及び連結管部3内には、図2〜5に示すように、チューブ先端1aから連結管部3の後端3aまで延びる仕切り部12が設けられている。このように、ドレーンチューブ1における外壁10内には、チューブ先端1aから軸方向の中間位置まで延びる仕切り部12が設けられている。
この例の仕切り部12は、吸引管部2及び連結管部3の内部において中心軸に沿って延びる棒状の芯部14と、芯部14から外壁10の内面まで延び、かつ吸引管部2及び連結管部3の軸方向に延びるように形成された4つの帯状の仕切り板16と、を備える。
4つの仕切り板16は、ドレーンチューブ1の軸方向に垂直な方向に切断した断面において、軸周りに90度間隔で芯部14から放射状に形成されている。これにより、吸引管部2及び連結管部3の内部には、仕切り部12によって中心軸回りに仕切られた4つの流路20が形成されている。図3及び図6に示すように、吸引管部2及び連結管部3の内部に形成された4つの流路20は、連結管部3と流出管部4の境界部分で1つに合流し、流出管部4内において1つの流路22になっている。このように、4つの流路20は、仕切り部12の後端部分で1つに合流している。
仕切り板の厚みは、特に限定されず、該仕切り板によって仕切られる流路の広さ、体内に挿入した際の吸引管部及び連結管部の潰れにくさ等を考量して適宜設定すればよい。仕切り板の厚みは、例えば、0.4〜1.0mmとすることができる。
仕切り板の厚みは、芯部から外壁まで一定であってもよく、変化していてもよい。仕切り板が屈曲して吸引管部及び連結管部が潰れることを抑制しやすい点では、仕切り板の厚みは芯部から外壁まで一定であることが好ましい。
本発明では、吸引管部及び連結管部の内部に形成される流路の数は、4には限定されず、3以下であってもよく、5以上であってもよい。例えば、ドレーンチューブの軸方向に垂直な方向に切断した断面において、吸引管部及び連結管部の内に、軸周りに120度間隔で芯部から放射状に3つの仕切り板が形成された仕切り部を備え、吸引管部及び連結管部の内部に該仕切り部によって中心軸周りに3つの流路が形成された態様であってもよい。
流路の数が増えるほど仕切り部の仕切り板の数が増えるため、流路が狭くなって吸引量が低下する傾向があり、また体内に挿入したときに吸引管部及び連結管部が潰れにくくなる傾向がある。流路の広さと体内に挿入したときの吸引管部及び連結管部の潰れにくさのバランスの点では、吸引管部及び連結管部の内部に形成される流路の数は、2〜4が好ましく、4が特に好ましい。
吸引管部2の外壁10には、図1〜4に示すように、仕切り部12で仕切られた4つの流路20のそれぞれに沿って流路方向に延びる4つ切裂補助部18が、チューブ先端1aから吸引管部2の後端2aまで形成されている。すなわち、吸引管部2の外壁10には、4つの流路20のそれぞれに対応する位置に、チューブ先端1aから仕切り部12の後端寄りの位置まで延びる切裂補助部18が形成されている。
ドレーンチューブ1においては、吸引管部2の外壁10に切裂補助部18が形成されているため、吸引管部2の外壁10を切裂補助部18に沿って引き裂くことで、外壁10にスリットを形成することができる。外壁10に切裂補助部18に沿って軸方向にスリットを形成した状態においては、吸引管部2の外周部分からスリットを通じて流路20内に体液を吸引することができる。これにより、スリットが無い場合に比べて体内のより広い範囲から体液を吸い出すことが可能となる。
吸引管部2の外壁10に形成するスリットの軸方向の長さは、外壁10を切裂補助部18に沿って引き裂く長さを調節することで適宜調節することができる。このように、ドレーンチューブ1においては、処置現場でスリットの長さを自由に調節し、体内において体液を吸引する範囲を自在に制御することができる。
本発明においては、吸引管部に形成される切裂補助部は、ドレーンチューブの軸方向に沿って延び、またその先端がチューブ先端に達している。そのため、吸引管部の外壁を引き裂いてスリットを形成する際には、チューブ先端から切裂補助部に沿って外壁を引き裂いてスリットを形成することができる。このようにして外壁に形成したスリットは、その先端がチューブ先端に達している。これにより、吸引管部を体内に留置している際に体内組織がスリット部分に入り込むように成長しても、吸引管部を体外に引き抜くときに該体内組織がスリットに沿って吸引管部のチューブ先端まで移動して抜ける。そのため、吸引管部を体外に引き抜くときにスリット部分に入り込んだ体内組織が引き裂かれることを抑制することができる。
この例の切裂補助部18は、外壁10の外周面から内側に向かって凹むように形成された溝からなる。このように、切裂補助部18の厚みが外壁10における厚みよりも薄いことで、切裂補助部18に沿って外壁10を引き裂くことができるようになっている。
外壁の厚みに対する溝からなる切裂補助部の厚みの比は、外壁の材質等に応じて、切裂補助部に沿って外壁を引き裂くことができるように適宜設定すればよく、例えば、0.25〜1.5mmとすることができる。
溝からなる切裂補助部の幅は、吸引管部の外径、体液の吸引量等を考量して、ドレーンチューブの外径等に応じて適宜決定すればよい。切裂補助部の幅は、例えば、0.4〜1.2mmとすることができる。
なお、切裂補助部の態様は、吸引管部の外壁を該切裂補助部に沿って引き裂くことができる態様であればよく、溝からなる態様には限定されない。例えば、ミシン目からなる切裂き補助部であってもよい。
本発明においては、切裂補助部の数は、4には限定されず、3以下であってもよく、5以上であってもよい。また、外壁に形成される切裂補助部の数は、外壁の内部に形成される流路の数と同じであってもよく、又は外壁内部に形成される流路の数より少なくてもよい。
例えば、ドレーンチューブ1のように吸引管部の内部に4つの流路が形成されている場合、吸引管部の外壁における3つの流路にそれぞれに対応する位置に、先端から3つの流路が形成されている態様であってもよい。
外壁に形成される各々の切裂補助部の長さは、同じであってもよく、異なっていてもよい。処置現場において外壁に形成するスリットの長さの自由度が高くなる点では、全ての切裂補助部の長さが同じになっていることが好ましい。
吸引管部及び切裂補助部の軸方向の長さは、特に限定されず、ドレーンチューブを体内に留置する位置を考慮して適宜決定すればよい。
本発明においては、連結管部の軸方向の長さは、30〜150mmが好ましく、50〜100mmがより好ましい。連結管部の軸方向の長さが下限値以上であれば、ドレーンチューブの製造がより容易になる。連結管部の軸方向の長さが上限値以下であれば、連結管部における流動抵抗がより小さくなり、吸引機による吸引が強くなくても吸引量を充分に高くすることが容易になる。そのため、体内に溜まった体液を短期間に排出することが容易になり、また流路が詰まりにくくなる。
流出管部4は、使用時において少なくとも後端側の一部が体外に露出した状態とされる部分である。ドレーンチューブ1の使用時においては、流出管部4の後端は吸引機等に接続される。
流出管部4においては、外壁10内に仕切り部12が設けられておらず、内部が1つの流路22となっている。
流出管部4の長さは、特に限定されず、適宜設定することができる。
ドレーンチューブの外径は、特に限定されず、用途に応じて適宜設定すればよい。ドレーンチューブの外径は、例えば、2〜10mmとすることができる。
吸引管部、連結管部及び流出管部の外径は、体内への挿入及び体内からの引き抜きが容易な点から、同じであることが好ましい。なお、本発明の効果、体内への挿入性及び対外への引き抜き性を損なわない範囲であれば、吸引管部、連結管部及び流出管部の外径は異なっていてもよい。
本発明のドレーンチューブを形成する材料としては、シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムは、軟質ポリウレタン等に比べて柔軟である。そのため、ドレーンチューブをシリコーンゴムで形成することで、吸引管部を体内の目的の位置に留置させることが容易になる。
ドレーンチューブには、造影剤を配合して、X線を用いた造影を可能とすることが好ましい。特にドレーンチューブにおいて体内に挿入される部分である吸引管部及び連結管部に造影剤を配合することが好ましい。これにより、吸引管部が体内の目的の位置に留置されたかどうかの確認が可能となる。また、チューブを引き抜く際に吸引管部や連結管部が万が一切れたとしても、体内に存在する切断部分を確認できるため、予期せずチューブが体内に取り残されることを防ぐことができる。
造影剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム等が挙げられる。
造影剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ドレーンチューブへの造影剤の配合量が多いほど、ドレーンチューブの強度が低下して切れやすくなったり、体内へ挿入した際に潰れやすくなったりする傾向がある。そのため、ドレーンチューブに造影剤を配合する場合は、ドレーンチューブにおける特定の部位に部分的に造影剤を配合することが好ましい。
具体的には、例えば、ドレーンチューブ1の場合、仕切り部12における4つの仕切り板16のうちの1つにその先端から後端まで造影剤を配合することができる。また、吸引管部2、連結管部3及び流出管部4の肉厚の一部に造影剤を配合することもできる。
造影剤を配合したドレーンチューブとしては、例えば、図8に例示したドレーンチューブ1Aが挙げられる。図8における図3〜6と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。ドレーンチューブ1Aは、造影剤が配合された造影ライン40が形成されている以外は、ドレーンチューブ1と同じである。
造影ライン40は、図8(A)〜(D)に示すように、ドレーンチューブ1Aの先端から後端まで形成されている。また、図8(B)及び図8(C)に示すように、吸引管部2及び連結管部3の長さ方向に垂直な断面においては、造影ライン40は、仕切り部12の4つの仕切り板16のうちの1つにおける径方向の中間部から外壁10にかけて形成されている。
ドレーンチューブ1を使用する際には、図7に示すように、吸引管部2の外壁10をチューブ先端1aから切裂補助部18に沿って引き裂き、任意の長さのスリット19を形成する。このとき、切裂補助部18に沿って形成するスリット19の長さは、体液を吸引する範囲に応じて適宜決定することができる。
ドレーンチューブにおいては、吸引管部に形成されたスリットからの体液の吸引圧は、該スリットにおける流出管部に近い後端側で最も高くなる。そのため、外壁を引き裂いて形成する各々のスリットの長さを調節し、チューブの軸方向における各スリットの後端の位置をより大きくずらすことで、体内のより広い範囲から体液を効率的に排出できる。また、チューブの軸方向における各スリットの後端位置のずれを小さくすれば、体内の狭い範囲から体液を効率的に排出することができる。
なお、ドレーンチューブ1の使用時には、4つの切裂補助部18を必ずしも全て利用する必要はない。例えば、3つの切裂補助部18を利用して、吸引管部2の外壁10における3つの流路20に対応する位置に3つのスリット19を形成し、残りの1つの流路20に対応する位置にはスリット19が形成されないようにしてもよい。
吸引管部2の外壁10にスリット19を形成した後は、吸引管部2及び連結管部3を体内に挿入して吸引管部2を患部に留置し、流出管部4における後端側の部分を体外に出して吸引機等に接続する。この状態で吸引機等によって吸引することで、患部に溜まった血液等がドレーンチューブ1のスリット19又はチューブ先端1aから流路20内に入り、連結管部3及び流出管部4を通じて体外に排出される。
ドレーンチューブの製造方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。ドレーンチューブの製造方法としては、例えば、外壁部分に溝を形成できる押出成形用金型を用いた押出成形により、溝からなる切裂補助部が形成された吸引管部、連結管部及び流出管部を一体に成形する方法が挙げられる。また、押出成形によって、切裂補助部が形成されていない吸引管部、連結管部及び流出管部を一体に成形した後に、該吸引管部の外壁にレーザー加工等によってミシン目等からなる切裂補助部を形成する方法を採用してもよい。
以上説明したドレーンチューブにおいては、吸引管部の外壁に、複数の流路のそれぞれに対応する軸方向に延びる切裂補助部が形成されているため、該切裂補助部を利用して吸引管部の外壁に容易にスリットを形成することができる。また、処置現場において、処置者の判断に応じて各スリットの後端位置をずらしたり一致させたり自由にスリット長さを調節することができる。そのため、本発明で示したドレーンチューブを用いれば、予めスリットが形成されたドレーンチューブに比べて、状況に応じて体液を吸引する範囲を自在に制御し、より高効率に体液を排出することができる。
なお、本発明のチューブは、前記したドレーンチューブ1には限定されない。例えば、本発明のチューブは、吸引管部内に形成される流路の数と、該吸引管部の外壁に形成される切裂補助部の数が一致していないドレーンチューブであってもよい。
具体的には、吸引管部2の外壁10において、4つの流路20のうちの2つに対応する位置に2つの切裂補助部18が流路方向に形成されている以外は、ドレーンチューブ1と同じドレーンチューブであってもよい。すなわち、吸引管部2に切裂補助部18を4つ形成する代わりに切裂補助部を2つ形成する以外は、ドレーンチューブ1と同じドレーンチューブであってもよい。
切断補助部が2つのドレーンチューブにおいても、ドレーンチューブ1と同様に、吸引管部の外壁に形成された2つの切裂補助部を利用してスリット長さを容易に調節できるため、状況に応じて体液を吸引する範囲を自在に制御し、より高効率に体液を排出することができる。
また、切断補助部が2つのドレーンチューブにおいては、吸引管部の外壁における切裂補助部が形成されていない2つの流路に対応する部分には、スリットが形成されない。そのため、スリットが形成された2つの流路においては、連結管部と近い側で体液の吸引量が多くなる一方、スリットが形成されていない流路では先端部分から体液が吸引される。これにより、体内のより広範囲から容易に体液を排出することができる。
本発明のチューブは、図9に例示したドレーンチューブ1Bであってもよい。図9において図4〜6と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
ドレーンチューブ1Bは、円筒状の外壁10の代わりに楕円筒状の外壁10Aを備え、吸引管部2及び連結管部3に仕切り部12の代わりに仕切り部12Aを備える以外は、ドレーンチューブ1と同じである。
仕切り部12Aは、図9(A)及び図9(B)に示すように、ドレーンチューブ1Bのチューブ先端から連結管部3の後端まで延びる、3つの帯状の第1仕切り板24、第2仕切り板26及び第3仕切り板28を備える。第1仕切り板24及び第2仕切り板26は、外壁10Aにおける長軸方向の両方の先端寄りにおいて、短軸方向に延びて外壁10A内を仕切るように設けられている。第3仕切り板28は、第1仕切り板24及び第2仕切り板26の長さ方向の中間部同士を繋ぐように延び、外壁10A内における第1仕切り板24及び第2仕切り板26の間を仕切るように設けられている。
吸引管部2及び連結管部3の内部には、仕切り部12Aによって中心軸回りに仕切られた4つの流路20Aが形成されている。吸引管部2及び連結管部3の内部に形成された4つの流路20Aは、連結管部3と流出管部4の境界部分で合流し、図9(C)に示すように、流出管部4内において1つの流路22Aになっている。
吸引管部2の外壁10Aには、仕切り部12Aで仕切られた4つの流路20Aのそれぞれに沿って延びる4つ切裂補助部18が、先端から吸引管部2の後端まで形成されている。すなわち、吸引管部2の外壁10Aには、4つの流路20Aのそれぞれに対応する位置に、先端から吸引管部2の後端まで延びる切裂補助部18が形成されている。
ドレーンチューブ1Bにおいても、ドレーンチューブ1と同様に、吸引管部2の外壁に形成された4つの切裂補助部18を利用してスリット長さを容易に調節できるため、状況に応じて体液を吸引する範囲を自在に制御し、より高効率に体液を排出することができる。
また、ドレーンチューブ1Bは、楕円筒状の外壁10Aを備えるために円筒状の外壁10を備えるドレーンチューブ1に比べて扁平状であり、厚みを薄くすることができるため、体内において臓器の裏側等の狭い部分に吸引管部2を留置することが容易である。このように、ドレーンチューブ1Bは、臓器の裏側等の狭い場所の体液を排出する際に好適に使用される。
また、ドレーンチューブ1Bは、臓器の裏側等に留置するため、X線によっても位置を確認することが困難になる可能性がある。そのため、ドレーンチューブ1Bのような扁平形状のドレーンチューブに造影剤を配合する場合は、吸引管部及び連結管部の全体に造影剤を配合することが好ましい。
本発明のチューブは、図10に例示したドレーンチューブ1Cであってもよい。図10において図4と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
ドレーンチューブ1Cは、吸引管部2の外壁10に、切裂補助部18の代わりに切裂補助部18Aが形成されている以外はドレーンチューブ1と同じである。切裂補助部18Aは、外壁10の内周面から外側に向かって凹むように形成された溝からなる以外は、切裂補助部18と同じである。
ドレーンチューブ1Cにおいても、ドレーンチューブ1と同様に、吸引管部2の外壁に形成された4つの切裂補助部18Aを利用してスリット長さを容易に調節できるため、状況に応じて体液を吸引する範囲を自在に制御し、より高効率に体液を排出することができる。
また、本発明のチューブは、吸引管部及び連結管部内において、仕切り部によって中心軸回りに仕切られた複数の流路が形成されたドレーンチューブには限定されない。例えば、本発明のチューブは、吸引管部及び連結管部内が軸方向に並行して延びる仕切り板によって仕切られ、軸方向に延びる複数の流路が幅方向に並ぶように形成されたドレーンチューブであってもよい。
本発明のチューブは、前述したように、ドレーンチューブにおいて特に有効である。しかし、本発明のチューブは、ドレーンチューブには限定されない。軸方向に延びる複数の流路のそれぞれに対応するように、チューブ先端から仕切り部の後端寄りの位置まで延びる切裂補助部が外壁に形成され、スリット長さを自由に調節できるものであれば、ドレーンチューブ以外のチューブであってもよい。ドレーンチューブ以外のチューブとしては、体内の広範囲に薬液等を投与する等の用途に用いられるチューブ等が挙げられる。
1,1A,1B ドレーンチューブ
2 吸引管部
3 連結管部
4 流出管部
10,10A 外壁
12,12A 仕切り部
14 芯部
16 仕切り板
18、18A 切裂補助部
19 スリット
20,20A,22,22A 流路
24 第1仕切り板
26 第2仕切り板
28 第3仕切り板

Claims (5)

  1. 内部に先端から後端まで通じる流路が形成されたチューブであって、
    筒状の外壁と、該外壁内に設けられ、チューブ先端から軸方向の中間位置まで延びる仕切り部と、を備え、
    前記外壁内には、前記仕切り部によって仕切られた軸方向に延びる複数の流路が形成され、
    それら複数の流路は前記仕切り部の後端部分で1つに合流し、
    前記外壁における前記流路に対応する位置には、流路方向に、チューブ先端から前記仕切り部の後端寄りの位置まで延びる切裂補助部が形成されている、チューブ。
  2. 先端から順に吸引管部、連結管部及び流出管部を有し、それらの内部に先端から後端まで通じる流路が形成されており、
    前記仕切り部が先端から前記連結管部の後端まで設けられ、
    前記切裂補助部が先端から前記吸引管部の後端まで形成されている、請求項1に記載のチューブ。
  3. 前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた複数の流路が形成されている、請求項2に記載のチューブ。
  4. 前記吸引管部及び前記連結管部の内部に、前記仕切り部によって中心軸回りに仕切られた4つの流路が形成されている、請求項3に記載のチューブ。
  5. 前記切裂補助部が溝である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチューブ。
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