JP2002224222A - 創部ドレーンカテーテル - Google Patents

創部ドレーンカテーテル

Info

Publication number
JP2002224222A
JP2002224222A JP2001022384A JP2001022384A JP2002224222A JP 2002224222 A JP2002224222 A JP 2002224222A JP 2001022384 A JP2001022384 A JP 2001022384A JP 2001022384 A JP2001022384 A JP 2001022384A JP 2002224222 A JP2002224222 A JP 2002224222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outflow
transition
longitudinal direction
liquid collecting
drain catheter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001022384A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoo Kaneko
知夫 金子
Tomohiko Asahara
智彦 浅原
Takashi Hirono
隆 広野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Johnson and Johnson KK
Original Assignee
Johnson and Johnson KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Johnson and Johnson KK filed Critical Johnson and Johnson KK
Priority to JP2001022384A priority Critical patent/JP2002224222A/ja
Publication of JP2002224222A publication Critical patent/JP2002224222A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長手方向の全長にわたって均一な外表面を有
し、種々の条件下でも長時間使用できる性能や経済性に
優れた創部ドレーンカテーテルを提供する。 【解決手段】 カテーテル1は、円形または類円形の断
面形状を有しており、患者の体腔内の創部付近に留置さ
れて術後の滲出液、体液を集液し体外の方向へ導くため
の集液部2と、この集液部2に続いて体腔内に配置され
る移行部3と、この移行部3に続いて体腔内に配置され
る流出移行部4と、この流出移行部4に続いて体外に配
置されて体外へ体液を導くための流出部5とから構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、手術等の外科的
処置に伴って発生する体液を体内から体外へ導くための
流路を提供する創部ドレーンカテーテルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】外科手術等においては、創部等から発生
する滲出液を体外に排出するためにドレーンカテーテル
(またはチューブ)が用いられている。ドレーンカテー
テルは、その一端にトロカー等を接続した上で、これを
創部に穿刺して他端側を創部に留置し、トロカー等を外
し、その一端側を体外に配置され通常は弱真空のレザバ
ー等の真空源に接続し、創部付近から発生する滲出液を
吸引、貯留するものである。ところで、手術直後の滲出
液が出血により着色、固化し易く、また凝血塊や体組織
細片の侵入によってドレーンカテーテルが狭窄や閉鎖に
至ることが多い。
【0003】このため、ドレーンカテーテルとしては多
くの提案がなされている。例えば、特開平9−3135
9号公報や特公平2−17185号公報は、体内に留置
される他端側(集液部)で詰まりにくく、また仮に狭窄
しても相補できるように複数の溝または内腔を設けたド
レーンカテーテルを開示している。また、特開平8−2
06219号公報は、チューブ外面に複数の溝を設け、
その溝に開けた側孔から管内腔へ滲出液を誘導する構造
のドレーンカテーテルを開示している。このようなドレ
ーンカテーテルのいずれにおいても、滲出液をスムーズ
な流れで体外に流出させるために、上記集液部以外の管
部(流出部)として単純な類円形の断面形状を有するス
トレートチューブが用いられている。
【0004】このように、従来のドレーンカテーテルで
は、体内に留置される集液部とほぼ体外に配置される流
出部とが、相互に表面形状や断面形状がを異にするた
め、両者を実用上支障なく結合するためには、両者間を
接着剤または融解、被せ等による接着、接続操作が必要
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のドレー
ンカテーテルでは、例えば特公平2−17185号公報
に開示されているように、接続部分の外周形状が他の部
分の外周形状と必然的に異なるので、接続部分が段差と
なり、創部への穿刺や挿通に際して接続部分が体組織に
対して引掛かりとなり、患者への負担が大きく、接続部
分における接着や接続力の信頼性確保に多大な懸念など
が生じ、長時間の使用に耐えられないおそれがあるとい
う課題があった。
【0006】また、従来のドレーンカテーテルでは、集
液部と流出部とを接続する工程を必要とするため、この
接続工程が製品コストを押し上げているという課題もあ
った。
【0007】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、長手方向の全長にわたって均一な
外表面を有し、種々の条件下でも長時間使用できる性能
や経済性に優れた創部ドレーンカテーテルを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る創部ドレ
ーンカテーテルは、患者の体腔内の創部付近に配置され
る集液部と、体外に配置される流出部と、前記集液部と
前記流出部とを連絡する移行部および流出移行部とを備
え、前記集液部はその周壁部に形成されかつ長手方向に
延在するスリットと該スリットを通じて創部の体組織に
対向するように長手方向に延在する複数の溝とを有し、
前記移行部、前記流出移行部および前記流出部はいずれ
も断面形状が円形または類円形の周壁部により密閉され
た管腔であり、いずれの周壁部の外周面は体組織表面に
よりシールされるように滑らかに形成されており、前記
移行部は前記集液部における各溝に1対1で対応して連
通する互いに独立した複数の管腔を有し、前記流出移行
部はその周壁部の内周面から管腔中心に向かって突出す
る複数のフィン状突起を有しかつ管腔中心で該複数のフ
ィン状突起が互いに離間して実質的に単管腔構造を有す
ると共に断面形状が長手方向で変化しており、前記流出
部はその周壁部の断面形状が実質的に円形または類円形
の単管腔構造を有することを特徴とするものである。
【0009】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、集液部の断面形状に、長手方向で変化する部分と、
一定な部分とを含めたことを特徴とするものである。
【0010】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、集液部、移行部、流出移行部および流出部の各外周
面をその長手方向において継ぎ目なく連続した表面とし
たことを特徴とするものである。
【0011】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、移行部の長さを70mm以下としたことを特徴とす
るものである。
【0012】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、集液部の断面形状を移行部に近接する一部におい
て、長手方向でそれ以外の部分から変化させたことを特
徴とするものである。
【0013】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、集液部の断面形状を全長において、長手方向で変化
させたことを特徴とするものである。
【0014】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、移行部の断面形状または肉厚を全長またはその一部
において長手方向で変化させたことを特徴とするもので
ある。
【0015】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、流出移行部の断面形状を全長またはその一部におい
て長手方向で変化させたことを特徴とするものである。
【0016】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、流出移行部におけるフィン状突起の断面形状または
高さを全長またはその一部において長手方向で変化させ
たことを特徴とするものである。
【0017】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、集液部を、その長手方向に延在する複数の周壁部
と、該周壁部間に形成される複数のスリットと、前記複
数の周壁部同士を管腔内部から対極的にかつ径中心的に
結合することによって形成される複数の溝とから構成し
たことを特徴とするものである。
【0018】この発明に係る創部ドレーンカテーテル
は、集液部、移行部、流出移行部および流出部の各外壁
部の外径を長手方向で均一にしたことを特徴とするもの
である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明に係る創部ドレーンカ
テーテルの各部を切断してその内部構造を示す横断面図
であり、図2(a)から図2(e)は図1における創部
ドレーンカテーテルの各部を拡大して示す横断面図であ
り、図3は図1に示した創部ドレーンカテーテルの流出
部に手術時に接続されるトロカーを示す斜視図である。
【0020】図において、1は創部ドレーンカテーテル
(以下、カテーテルという)である。このカテーテル1
は、円形または類円形の断面形状を有しており、患者の
体腔内の創部付近に留置されて術後の滲出液、体液を集
液し体外の方向へ導くための集液部2と、この集液部2
に続いて体腔内に配置される移行部3と、この移行部3
に続いて体腔内に配置される流出移行部4と、この流出
移行部4に続いて体外に配置されて真空源(図示せず)
の貯留槽(図示せず)へ体液を導くための流出部5とか
ら概略構成されている。以下、各部を詳述する。
【0021】図2(a)および図2(b)に示すよう
に、集液部2は、その長手方向に延在する複数(この実
施の形態1では四つ)の壁部2aと、これら壁部2a間
に形成される複数(この実施の形態1では四つ)のスリ
ット2bと、複数の壁部2a同士を管腔内部から対極的
にかつ径中心的に結合する断面略十文字状の連結壁部2
cと、この連結壁部2c間に形成された複数(この実施
の形態1では四つ)の溝2dとから構成されている。集
液部2における四つの壁部2aは、他の移行部3、流出
移行部4および流出部5の外壁部の外径と同一の径を有
する想像円の円周上に均等配置されて一つの周壁部を構
成している。四つのスリット2bは、四つの壁部2a間
に等間隔で配置されかつ集液部2の長手方向に延在して
いる。各溝2dもスリット2bと同様に集液部2の長手
方向に延在しており、それぞれ対応するスリット2bを
通じて創部付近の体組織表面に連通している。
【0022】集液部2の断面形状は、図2(a)に示す
ように、ドレーン末梢側(身体側からはproxima
l)において一定であるが、図2(b)に示すように末
梢側(身体側からはproximal)から離れた移行
部3の近傍においては長手方向で変化している。すなわ
ち、集液部2の断面形状を移行部3の断面形状に近づけ
るように、集液部2におけるスリット2bの幅が移行部
3の近傍で徐々に狭くなっている。このような集液部2
では、その先端の各溝2dからは勿論のこと、各スリッ
ト2bからも集液が可能である。例えば、溝2dの一部
に流通の障害となる異物が停滞してもそれを迂回してス
リット2bから体液を吸引することが可能であり、手術
に支障を来すような目詰まり、狭窄等の不具合を発生し
ない点で有効である。また、スリット2bを移行部3に
行くにしたがって徐々に狭めるということは、結果とし
て図2(b)に示した溝部2dの開口スペースを増大さ
せることができるので、図2(a)に示した溝部2dよ
りも体液を排出し易くすることができる。
【0023】移行部3は、集液部2における周壁部に対
応する周壁部3aと、この周壁部3aをその内側から支
持しかつ集液部2における連結壁部2cに対応する断面
略十文字状の連結壁部3bと、この連結壁部3bと上記
周壁部3aとにより区画されかつ集液部2における各溝
2dに1対1で対応して連通すると共に互いに独立した
複数の管腔3cとから概略構成されている。移行部3に
おける複数の管腔3cの長さは、後述する実験例1から
明らかなように、可能な限り短い方が望ましく、例えば
70mm以下、より好ましくは50mm以下である。移
行部3の管腔内部の断面形状または肉厚は全長またはそ
の一部において長手方向で変化している。また、移行部
3では集液部2におけるスリット2bを有していないの
で、通常の連続押出成形では、移行部3における管腔3
cの開口スペースを集液部2における溝部2dよりも増
大させて体液を排出し易くすることができる。
【0024】流出移行部4は、周壁部4aと、この周壁
部4aの内周面から中心に向かって突出する複数(この
実施の形態1では四つ)のフィン状突起4bと、これら
フィン状突起4bが中心で互いに離間することで実質的
に空洞として形成され移行部3における管腔3cの全て
と連通する管腔4cとから概略構成されている。流出移
行部4では、フィン状突起4bの高さが移行部3から流
出部5への長手方向に沿って徐々に低くなっていること
から、管腔4cの断面形状が長手方向で変化してその開
口スペースも大きくなっている。このような流出移行部
4では、移行部3のフィン状突起4bで区画された四つ
の通路で狭窄や閉鎖が生じても、管腔4cにより確実に
体液等の排出を確実に行うことができる。このため、流
出移行部4の長さは移行部3のような実用上の長さ寸法
の制約を受けない。
【0025】流出部5は、実質的に円形または類円形の
断面形状を有する周壁部5aと、この周壁部5aに囲ま
れた単管腔5bとから概略構成されている。この流出部
5の長さは実用上自由に調節できるが、好ましくはカテ
ーテル1の取扱い易さ等を考慮して60〜150cmで
ある。
【0026】このようなカテーテル1における集液部2
の壁部2aの外周面、移行部3の周壁部3aの外周面、
流出移行部4の周壁部4aの外周面、および流出部5の
周壁部5aの外周面は、上述したようにその長手方向に
おいて継ぎ目なく体組織表面によりシールされるように
滑らかに連続した表面となっている。このため、従来の
カテーテルの外表面において発生していた段差がなく、
患者への負担が小さく、当該段差を発生していた接続部
分自体がないため、患者フレンドリーであると共に、十
分に長時間の使用に耐えられるものとなる。また、カテ
ーテル1における集液部2の溝部2d、移行部3の管腔
3c、流出移行部4の管腔4cまたは流出部5の単管腔
5bは順に開口スペースが拡大しているので、詰まり難
い。流出移行部4の管腔4cと流出部5の単管腔5bと
は、その開口スペースは等しいが、管腔内にフィン状突
起4b等を持たない分、体液の流れをスムーズにできる
ため、流出部5の単管腔5bの方が詰まり難い。
【0027】このような構成のカテーテル1を形成する
材料としては、生体適合性のある比較的柔軟な材料であ
ればいずれの材料も使用可能であるが、好適な材料とし
ては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニール、シリコーン、
変性ポリエステル、ポリアミド等を挙げることができ、
この中で特に好ましい材料としては特に柔軟性の制御が
容易であり、使用上も患者にとって好ましいポリウレタ
ン、シリコーンを挙げることができる。それらの硬度
(ショアーA)は30度から75度が適当である。
【0028】このカテーテル1の長手方向の全長または
その一部には、穿刺後にカテーテルが体内留置された位
置を事後に確認できるようにするため、図3に示すよう
に例えば硫酸バリウム混合のX線不透過ライン11が設
けられている。このX線不透過ライン11をカテーテル
1の表面またはその他、断面の適当な箇所に入れること
が好ましい。あるいは、移行部3および流出移行部4ま
たは場合によっては流出部5のいずれかの表面に不連続
または点状でカテーテル1の基本形成材料とは異色の可
視マーカーまたはX線マーカーを加えることが好まし
い。
【0029】次にカテーテル1の使用方法を説明する。
まず、図3に示すトロカー7を用意する。このトロカー
7の基端部には小径の接続部8が形成され、この接続部
8の表面には複数の隆起部9が形成されており、トロカ
ー7の先端部は刃部10となっている。このようなトロ
カー7の接続部8を、カテーテル1の流出部5の単管腔
5b内に挿入してトロカー7にカテーテル1を離脱可能
に結合する。次に、トロカー7の刃部10で患者の創部
付近を穿通することによって、創部付近にカテーテル1
を流出部5から挿入し、集液部2を体腔内に留置し、移
行部3および流出移行部4を体表付近に配置し、流出部
5を体外に配置した上、その流出部5からトロカー7を
切離する。次に、カテーテル1の流出部5を一般的な弱
真空のレザバー(図示せず)や貯留ビン(図示せず)等
の容器にエアタイトに接続して吸引することで創部から
の滲出液や体液のドレーンが可能となる。
【0030】実験例1.上述したカテーテル1における
移行部3は、集液部2と異なりスリット2bが全くなく
各管腔3cが互いに独立しているため、各管腔3c内の
液の流速が小さくなる等によって往々にして組織細片や
凝血塊によって各管腔3c内が狭窄したり、閉鎖を来す
可能性が考えられる。ここで、カテーテル1の移行部3
のモデルに対応する単管腔チューブを用いて詰まり発生
に関する実験を試みた。シリコン製の内径0.5mmの
単管腔チューブを、その長さ75mm、55mm、30
mm、23mmの4種類用意し、ウサギ血漿を用いた管
内(in−vitro)凝集試験に準じたモデルテスト
を行った。単管腔チューブの材質の濡れ性によって絶対
値は異なるものの、75mmのシリコンチューブを用い
て詰まりを生じるまでの時間を1.00とした場合、以
下のような結果を得た。
【0031】 チューブの長さ(mm) 詰まりを生じるまでの時間(比) 75 1.00 55 1.4 30 4.3 23 6.7 このような実験結果から、移行部3の断面空間面積を可
能な限り広く確保すると同時に、その移行部3の長さを
極力短くし、具体的には50mm以下、好ましくは30
mm以下とすることが有効であることがわかった。
【0032】実施例1.シリコーンを用いた連続押出成
形法により、長手方向に継ぎ目のないスムーズな表面を
有するカテーテル1を製作した。このカテーテル1の集
液部2の長さを30cmとし、その末端側27cm部分
のスリット2bの幅、溝部2dの径を均一にし、移行部
3に近接する3cm部分のスリット2bの幅を移行部3
に近づくほど次第に狭くした。移行部3の長さを2.6
cmとし、流出移行部4の長さを1.8cmとし、流出
部5の長さを140cmとし、合計長さ174.4c
m、太さを10フレンチ、また全長にわたって表面に硫
酸バリウム混合のX線不透過ライン11を設けた。この
カテーテル1の流出部5の先端に金属製の穿刺用トロカ
ー7を装着し、ガス透過性の2重滅菌袋内に入れ、これ
を封じてEO(エチレンオキサイドガス)滅菌を行って
所望の製品を得た。
【0033】実施例2.実施例1と同様に、シリコーン
を用いた連続押出成形法により、長手方向に継ぎ目のな
いスムーズな表面を有するカテーテル1を製作した。こ
のカテーテル1の全長のうち、その中央部分に長さ25
cmの集液部2を設け、その両側にそれぞれ長さ3.2
cmの移行部3を設け、さらにその両側にそれぞれ長さ
1.6cmの流出移行部4を設け、さらに両外側にそれ
ぞれ長さ120cmの流出部5を設け、合計長さ27
4.6cm、太さを15フレンチとした。このカテーテ
ル1を滅菌袋に入れて電子線滅菌(25Kgy)を行っ
て所望の製品を得た。
【0034】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、集液部2の溝2dやスリット2bを通じて創部の体
液等を効率吸引できるので、集液性に優れると共に、集
液部2に連通する移行部3から流出移行部4、流出部5
へかけて管腔内の開口スペースを変化させたので、集液
部2で集液された体液等を確実に排出することができる
という効果がある。また、集液部2の溝2dの一部に流
通の障害となる異物が停滞してもそれを迂回してスリッ
ト2bから体液を吸引することができるので、詰まり難
く、種々の条件下でも長時間使用できるという効果があ
る。さらに、各部を連続的に製造することにより、従来
のドレーンカテーテルにおける接続部分を不要とするこ
とができるので、患者の負担を低減し、いわゆる患者フ
レンドリーにすることができると共に、製品コストを下
げることができ、更に操作性に優れているという効果が
ある。
【0035】この実施の形態1では、集液部2のスリッ
ト2bおよび溝2dとこれに対応する移行部3の管腔3
cをそれぞれ四つに設定したが、この発明はこれに限定
されるものではなく、例えば三つに設定しても同様に有
効である。
【0036】この実施の形態1では、集液部2の断面形
状を移行部3に近接する一部において、長手方向でそれ
以外の部分と異ならしめたが、集液部2の断面形状を全
長において、長手方向で変化させてもよい。
【0037】この実施の形態1では、流出移行部4にお
けるフィン状突起4bの断面形状または高さを全長にお
いて長手方向で変化させたが、その一部において長手方
向で変化させてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、集液部の溝やスリットを通じて創部の体液等を効率
吸引できるので、集液性に優れると共に、集液部に連通
する移行部から流出移行部、流出部へかけて管腔内の開
口スペースを変化させたので、集液部で集液された体液
等を確実に排出することができるという効果がある。ま
た、この発明によれば、集液部の溝の一部に流通の障害
となる異物が停滞してもそれを迂回してスリットから体
液を吸引することができるので、詰まり難く、種々の条
件下でも長時間使用できるという効果がある。さらに、
この発明によれば、さらに、各部を連続的に製造するこ
とにより、従来のドレーンカテーテルにおける接続部分
を不要とすることができるので、患者の負担を低減し、
いわゆる患者フレンドリーにすることができると共に、
製品コストを下げることができ、更に操作性に優れてい
るという効果がある。
【0039】この発明によれば、集液部の断面形状に、
長手方向で変化する部分と、一定な部分とを含めたこと
により、集液部内の開口スペースを変えることができる
ので、創部からの体液等の排出を容易にすることができ
るという効果がある。
【0040】この発明によれば、集液部、移行部、流出
移行部および流出部の各外周面をその長手方向において
継ぎ目なく連続した表面としたことにより、穿刺、留置
から吸引に至る全操作をスムーズに行うことができるの
で、患者への負担も小さいという効果がある。
【0041】この発明によれば、移行部における複数の
管腔の長さを30mm以下としたことにより、詰まり等
のトラブルの発生を極力抑制することができるという効
果がある。
【0042】この発明によれば、集液部の断面形状を移
行部に近接する一部において、長手方向でそれ以外の部
分から変化させたことにより、集液部内の開口スペース
を変えることができるので、創部からの体液等の排出を
容易にすることができるという効果がある。
【0043】この発明によれば、集液部の断面形状を全
長において、長手方向で変化させたことにより、集液部
内の開口スペースを変えることができるので、創部から
の体液等の排出を容易にすることができるという効果が
ある。
【0044】この発明によれば、移行部の管腔内部の断
面形状または肉厚を全長またはその一部において長手方
向で変化させたことにより、移行部内の開口スペースを
変えることができるので、創部からの体液等の排出を容
易にすることができるという効果がある。
【0045】この発明によれば、流出移行部の断面形状
を全長またはその一部において長手方向で変化させたこ
とにより、流出移行部内の開口スペースを変えることが
できるので、創部からの体液等の排出を容易にすること
ができるという効果がある。
【0046】この発明によれば、流出移行部におけるフ
ィン状突起の断面形状または高さを全長またはその一部
において長手方向で変化させたことにより、仮に凝血塊
等による詰まりが発生しても、排出側(身体側からはd
istal)にある流出部内の流れをスムーズにするこ
とができるので、創部からの体液等の排出を容易にする
ことができるという効果がある。
【0047】この発明によれば、集液部を、その長手方
向に延在する複数の周壁部と、該周壁部間に形成される
複数のスリットと、前記複数の周壁部同士を管腔内部か
ら対極的にかつ径中心的に結合することによって形成さ
れる複数の溝とから構成したことにより、集液部の溝や
スリットを通じて創部付近の体液等を体腔内から効率吸
引できるので、集液性に優れると共に、集液部に連通す
る移行部から流出移行部、流出部へかけて、集液部で集
液された体液等を確実に排出することができるという効
果がある。
【0048】この発明によれば、集液部、移行部、流出
移行部および流出部の各外壁部の外径を長手方向で均一
にしたことにより、穿刺、留置から吸引に至る全操作を
スムーズに行うことができるので、患者への負担も小さ
いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る創部ドレーンカテーテルの各部
を切断してその内部構造を示す横断面図である。
【図2】(a)から(e)は図1における創部ドレーン
カテーテルの各部を拡大して示す横断面図である。
【図3】図1に示した創部ドレーンカテーテルの流出部
に手術時に接続されるトロカーを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 創部ドレーンカテーテル 2 集液部 3 移行部 4 流出移行部 5 流出部 6 共通接線 7 トロカー 8 接続部 9 隆起部 10 刃部 11 X線不透過ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C060 MM24 4C077 AA20 AA26 CC02 DD21 EE04 KK06 KK17 KK25 PP09 PP12 PP13 PP14 PP16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の体腔内から体液等を排出するため
    の創部ドレーンカテーテルであって、体腔内の創部付近
    に配置される集液部と、体外に配置される流出部と、前
    記集液部と前記流出部とを連絡する移行部および流出移
    行部とを備え、前記集液部はその周壁部に形成されかつ
    長手方向に延在するスリットと該スリットを通じて創部
    の体組織に対向するように長手方向に延在する複数の溝
    とを有し、前記移行部、前記流出移行部および前記流出
    部はいずれも断面形状が円形または類円形の周壁部によ
    り密閉された管腔であり、いずれの周壁部の外周面は体
    組織表面によりシールされるように滑らかに形成されて
    おり、前記移行部は前記集液部における各溝に1対1で
    対応して連通する互いに独立した複数の管腔を有し、前
    記流出移行部はその周壁部の内周面から管腔中心に向か
    って突出する複数のフィン状突起を有しかつ管腔中心で
    該複数のフィン状突起が互いに離間して実質的に単管腔
    構造を有すると共に断面形状が長手方向で変化してお
    り、前記流出部はその周壁部の断面形状が実質的に円形
    または類円形の単管腔構造を有することを特徴とする創
    部ドレーンカテーテル。
  2. 【請求項2】 集液部はその断面形状が長手方向で変化
    する部分と、一定な部分とを有することを特徴とする請
    求項1記載の創部ドレーンカテーテル。
  3. 【請求項3】 集液部、移行部、流出移行部および流出
    部の各外周面がその長手方向において継ぎ目なく連続し
    た表面であることを特徴とする請求項1記載の創部ドレ
    ーンカテーテル。
  4. 【請求項4】 移行部の長さが70mm以下であること
    を特徴とする請求項1記載の創部ドレーンカテーテル。
  5. 【請求項5】 集液部の断面形状が移行部に近接する一
    部において、長手方向でそれ以外の部分から変化したこ
    とを特徴とする請求項1記載の創部ドレーンカテーテ
    ル。
  6. 【請求項6】 集液部の断面形状が全長において、長手
    方向で変化することを特徴とする請求項1記載の創部ド
    レーンカテーテル。
  7. 【請求項7】 移行部の断面形状または肉厚が全長また
    はその一部において長手方向で変化することを特徴とす
    る請求項1記載の創部ドレーンカテーテル。
  8. 【請求項8】 流出移行部の断面形状が全長またはその
    一部において長手方向で変化することを特徴とする請求
    項1記載の創部ドレーンカテーテル。
  9. 【請求項9】 流出移行部におけるフィン状突起の断面
    形状または高さが全長またはその一部において長手方向
    で変化することを特徴とする請求項1記載の創部ドレー
    ンカテーテル。
  10. 【請求項10】 集液部はその長手方向に延在する複数
    の周壁部と、該周壁部間に形成される複数のスリット
    と、前記複数の周壁部同士を管腔内部から対極的にかつ
    径中心的に結合することによって形成される複数の溝と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の創部ドレーンカ
    テーテル。
  11. 【請求項11】 集液部、移行部、流出移行部および流
    出部の各外壁部の外径が長手方向で均一であることを特
    徴とする請求項1から請求項10のうちいずれか1項記
    載の創部ドレーンカテーテル。
JP2001022384A 2001-01-30 2001-01-30 創部ドレーンカテーテル Pending JP2002224222A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022384A JP2002224222A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 創部ドレーンカテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022384A JP2002224222A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 創部ドレーンカテーテル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002224222A true JP2002224222A (ja) 2002-08-13

Family

ID=18887807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001022384A Pending JP2002224222A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 創部ドレーンカテーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002224222A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020841A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Sumitomo Bakelite Co Ltd 医療用ドレーンチューブ
JP2009247766A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd ガイドワイヤ挿入補助具およびそれを備えた医療用チューブセット
JP2012071135A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Codman & Shurtleff Inc 多ルーメン脳室排出カテーテル
JP2014018366A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Unitika Ltd トロッカーカテーテル、これに用いられる外套カテーテル、及び内針
JP2016087177A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 住友ベークライト株式会社 ドレーンチューブ
JP2017042230A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 信越ポリマー株式会社 チューブ
JP2017077262A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 信越ポリマー株式会社 ドレーンチューブ
EP3978105A4 (en) * 2019-05-31 2023-07-05 Young Ho Yoo FLOW PATH ELEMENT FOR GENERATION OF NANO BUBBLES AND INTEGRATED FLOW PATH UNIT AND NANO BUBBLE GENERATOR THERETO
CN116407696A (zh) * 2023-04-14 2023-07-11 保定泰鑫德医疗器械制造有限公司 一种无损伤吸痰管

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020841A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Sumitomo Bakelite Co Ltd 医療用ドレーンチューブ
JP2009247766A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd ガイドワイヤ挿入補助具およびそれを備えた医療用チューブセット
JP2012071135A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Codman & Shurtleff Inc 多ルーメン脳室排出カテーテル
US10232151B2 (en) 2010-09-29 2019-03-19 Integra Lifesciences Switzerland Sàrl Multi-lumen ventricular drainage catheter
JP2014018366A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Unitika Ltd トロッカーカテーテル、これに用いられる外套カテーテル、及び内針
JP2016087177A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 住友ベークライト株式会社 ドレーンチューブ
JP2017042230A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 信越ポリマー株式会社 チューブ
JP2017077262A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 信越ポリマー株式会社 ドレーンチューブ
EP3978105A4 (en) * 2019-05-31 2023-07-05 Young Ho Yoo FLOW PATH ELEMENT FOR GENERATION OF NANO BUBBLES AND INTEGRATED FLOW PATH UNIT AND NANO BUBBLE GENERATOR THERETO
CN116407696A (zh) * 2023-04-14 2023-07-11 保定泰鑫德医疗器械制造有限公司 一种无损伤吸痰管
CN116407696B (zh) * 2023-04-14 2024-01-26 保定泰鑫德医疗器械制造有限公司 一种无损伤吸痰管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6319244B2 (en) Catheter with flexible and rigid reinforcements
CA2609966C (en) Aspiration catheter
US8834453B2 (en) Steerable wound drain device
US5558652A (en) Introducer with radiopaque marked tip and method of manufacture therefor
US6533763B1 (en) Harmonic flow catheter
US7449010B1 (en) Material removal catheter and method
CA2272334C (en) Collapsible aspiration catheter
US20170333060A1 (en) Catheter assembly for blood clots removal
US8105259B2 (en) Catheter
EP1850902A2 (en) Infusion catheter
US20090216174A1 (en) Double lumen dialysis catheter with closeable arterial distal port
JP2002224222A (ja) 創部ドレーンカテーテル
US11602362B2 (en) Reentry catheters and methods for traversing chronic total occlusions
CN215084026U (zh) 导管
EP2566561B1 (en) Improved catheter design for use in treating pleural diseases
JP2563798Y2 (ja) 医療用ドレーンチューブ
JP7395843B2 (ja) ドレーンカテーテル
JP2023170220A (ja) ドレーンカテーテル
US20230190314A1 (en) Aspiration system including thrombus-disrupting inner member
US9707325B2 (en) Drainage system with occlusion member
JP3206877B2 (ja) 医療用ドレーンチューブ
JP3645235B2 (ja) 医療用ドレーンチューブとその製造方法
JPH10234848A (ja) 医療用ドレーンチューブ
WO2023115032A1 (en) Aspiration system including thrombus-disrupting inner member
JP2002315836A (ja) ガイドワイヤ導入補助具およびそれを備えたカテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060627

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060926

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20061101

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070119

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071218