JP2017077183A - Dnajb1−prkaca遺伝子の検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】癌の新たな原因遺伝子であるポリヌクレオチドを解明し、これにより、当該ポリヌクレオチド又はそれにコードされるポリペプチドの検出方法、並びにそのためのプライマーセット、及び検出用キットを提供することを課題とする。【解決手段】前記検出方法では、DNAJB1遺伝子の一部とPRKACA遺伝子の一部との融合遺伝子、又はそれにコードされる融合蛋白質を検出する。前記プライマーセットは、DNAJB1をコードする部分から設計されるセンスプライマーと、PRKACAをコードする部分から設計されるアンチセンスプライマーとを含む。【選択図】なし
Description
本発明は、PRKACAキナーゼ領域を含む新規の融合遺伝子又は当該融合遺伝子によってコードされる融合蛋白質の検出方法に関する。
ドナジェーホモログサブファミリーBメンバー1(DnaJ homolog subfamily B member 1;DNAJB1)遺伝子は、染色体19番短腕に存在し、コードする蛋白質は、別名Hsp40として知られるヒートショック蛋白であり、アミノ末端側にJドメインを有する。DNAJB1は、同様にヒートショック蛋白であるHsc70のATP加水分解活性制御を通して、そのシャペロンとしての機能を制御する(Journal of Biological Chemistry、1996年、271巻、p.19617−19624)。癌との関連としては、大腸癌の悪性度とHsp40ファミリーの一つであるDNAJA3の発現量が相関することが知られている(International Journal of Molecular Medicine、2008年、21巻、p.19−31)。
プロテインキナーゼサイクリックエーエムピーディペンデントキャタリティックアルファ(protein kinase、cAMP−dependent、catalytic、alpha;PRKACA)遺伝子は、DNAJB1遺伝子と同じ染色体19番短腕に存在し、コードする蛋白質は、中心部にキナーゼドメインを有するセリンスレオニンキナーゼであり、プロテインキナーゼA(PKA)複合体の活性ドメインとして機能する。具体的には、cAMPがPKA複合体の制御サブユニットに結合することで、当該制御サブユニットから遊離したPRKACAは活性化し、下流の蛋白質をリン酸化し、各種シグナルを伝達する。その一つが転写因子CREBのリン酸化であり、その結果、CREB−binding protein(CBP)との結合を誘導し、標的遺伝子の転写を活性化する(Molecular Biology of the Cell、Fourth Edition、2002年、p.856−858)。癌との関連としては、高い確率で腫瘍が発生する疾患であるカーニー複合体(Carney Complex)では、しばしばPKA複合体の制御サブユニットであるPRKAR1Aの不活性化変異が発見されること(Human Molecular Genetics、2000年、9巻、p.3037−3046)、CREBの機能を欠損させると、メラノーマ細胞株の増殖と転移が抑制されること(Oncogene、1997年、15巻、p.2069−2075)、メラノーマにおいて薬剤耐性にPKAやCREBの活性化が関与すること(Nature、2013年、504巻、p.138−142)が報告されている。また、PRKACAをノックダウンすると低酸素状態における腫瘍細胞の遊走や浸潤が阻害され、一方、PRKACAを欠失した腫瘍細胞において、PRKACAを過剰発現させると細胞の遊走や浸潤がレスキューされること(非特許文献1)が報告されている。
しかし、これまでにDNAJB1の融合遺伝子又はPRKACAの融合遺伝子についてはいかなる報告もなされていない。
癌の原因遺伝子となる新たな融合遺伝子を同定し、その検出を可能とすることは、癌の検出や癌患者を層別化するうえで意義がある。
「セルラー・シグナリング(Cellular Signaling)、((英国)、2012年、24巻、p.2396−2406)」
癌の新たな原因遺伝子であるポリヌクレオチドを解明し、これにより、当該ポリヌクレオチド又はそれにコードされるポリペプチドの検出方法、及びそのためのプライマーセット又は検出用キットを提供することを課題とする。
本発明は肝癌患者から得た検体からキナーゼであるPRKACA遺伝子の一部とDNAJB1遺伝子の一部とが融合した新規の融合遺伝子を単離同定し(実施例1)、当該融合遺伝子が一部の肝癌患者検体に存在すること(実施例2)、また当該融合遺伝子を発現させるためレトロウイルスを作製し(実施例3)、当該レトロウイルス感染細胞が腫瘍形成能を有し、当該融合遺伝子が癌の原因遺伝子であることを見出した(実施例4)。本発明者は、これらの知見から、当該融合遺伝子又はそれにコードされる融合蛋白質の検出方法を構築し、そのためのプライマーセットを提供し、当該融合遺伝子又はそれにコードされる融合蛋白質を検出することにより、DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子陽性の癌患者(特には肝臓癌患者)を選別することを可能とした。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[20]に関する。
[1]被験者から得た試料中の、以下のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの存在を検出する工程を含む、ドナジェーホモログサブファミリーBメンバー1(DNAJB1)遺伝子とプロテインキナーゼサイクリックエーエムピーディペンデントキャタリティックアルファ(PRKACA)遺伝子との融合遺伝子の検出方法:
配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド。
[2]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチドである、[1]に記載の方法。
[3]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドである、[1]に記載の方法。
[4]以下のプライマーセットを用いて、前記被験者から得た試料中の核酸を増幅させる工程を包含する、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法:
DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するためのプライマーセットであって、DNAJB1をコードする部分から設計されるセンスプライマー及びPRKACAをコードする部分から設計されるアンチセンスプライマーを含み、該アンチセンスプライマーは、前記ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、該センスプライマーは、前記ポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、プライマーセット。
[5]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、[4]に記載の方法。
[6]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなる、[4]又は[5]に記載の方法。
[7]目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られたか否かを検出する工程をさらに包含する、[4]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られた場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに包含する、[7]に記載の方法。
[9]増幅された核酸断片の塩基配列を決定する工程をさらに包含する、[4]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[10]前記増幅された核酸断片が前記ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分の塩基配列とPRKACAをコードする部分の塩基配列とを同一断片に含む場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに包含する、[9]に記載の方法。
[11]前記ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含むプローブを、前記被験者から得た試料中の核酸にハイブリダイズさせる工程を包含する、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[12]前記被験者から得た試料、前記ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分から設計されるプローブ、及び前記ポリヌクレオチドのPRKACAをコードする部分から設計されるプローブを用いてインサイチュハイブリダイゼーションを行う工程を包含する、[11]に記載の方法。
[13]前記DNAJB1をコードする部分から設計される複数種のプローブ、及び前記PRKACAをコードする部分から設計される複数種のプローブを用いる、[12]に記載の方法。
[14]配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種用いる、[12]又は[13]に記載の方法。
[15]前記ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅させる工程をさらに包含する、[12]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16]前記DNAJB1をコードする部分から設計されるプローブからのシグナルと前記PRKACAをコードする部分から設計されるプローブからのシグナルとのシグナルの重なりを検出する工程をさらに包含する、[12]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17]前記2つのシグナルが同じ場所にあることが検出された場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに包含する、[16]に記載の方法。
[18]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[1]〜[17]のいずれかに記載の方法。
[19]前記被験者が癌患者である、[1]〜[18]のいずれかに記載の方法。
[20]前記癌が肝臓癌である、[19]に記載の方法。
[1]被験者から得た試料中の、以下のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの存在を検出する工程を含む、ドナジェーホモログサブファミリーBメンバー1(DNAJB1)遺伝子とプロテインキナーゼサイクリックエーエムピーディペンデントキャタリティックアルファ(PRKACA)遺伝子との融合遺伝子の検出方法:
配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド。
[2]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチドである、[1]に記載の方法。
[3]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドである、[1]に記載の方法。
[4]以下のプライマーセットを用いて、前記被験者から得た試料中の核酸を増幅させる工程を包含する、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法:
DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するためのプライマーセットであって、DNAJB1をコードする部分から設計されるセンスプライマー及びPRKACAをコードする部分から設計されるアンチセンスプライマーを含み、該アンチセンスプライマーは、前記ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、該センスプライマーは、前記ポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、プライマーセット。
[5]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、[4]に記載の方法。
[6]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなる、[4]又は[5]に記載の方法。
[7]目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られたか否かを検出する工程をさらに包含する、[4]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られた場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに包含する、[7]に記載の方法。
[9]増幅された核酸断片の塩基配列を決定する工程をさらに包含する、[4]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[10]前記増幅された核酸断片が前記ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分の塩基配列とPRKACAをコードする部分の塩基配列とを同一断片に含む場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに包含する、[9]に記載の方法。
[11]前記ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含むプローブを、前記被験者から得た試料中の核酸にハイブリダイズさせる工程を包含する、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[12]前記被験者から得た試料、前記ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分から設計されるプローブ、及び前記ポリヌクレオチドのPRKACAをコードする部分から設計されるプローブを用いてインサイチュハイブリダイゼーションを行う工程を包含する、[11]に記載の方法。
[13]前記DNAJB1をコードする部分から設計される複数種のプローブ、及び前記PRKACAをコードする部分から設計される複数種のプローブを用いる、[12]に記載の方法。
[14]配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種用いる、[12]又は[13]に記載の方法。
[15]前記ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅させる工程をさらに包含する、[12]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16]前記DNAJB1をコードする部分から設計されるプローブからのシグナルと前記PRKACAをコードする部分から設計されるプローブからのシグナルとのシグナルの重なりを検出する工程をさらに包含する、[12]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17]前記2つのシグナルが同じ場所にあることが検出された場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに包含する、[16]に記載の方法。
[18]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[1]〜[17]のいずれかに記載の方法。
[19]前記被験者が癌患者である、[1]〜[18]のいずれかに記載の方法。
[20]前記癌が肝臓癌である、[19]に記載の方法。
また、本発明は、以下の[21]〜[23]に関する。
[21]被験者における癌の存在を検出する方法であって、前記[1]〜[17]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[22]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[21]に記載の方法。
[23]前記癌が肝臓癌である、[21]又は[22]に記載の方法。
[21]被験者における癌の存在を検出する方法であって、前記[1]〜[17]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[22]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[21]に記載の方法。
[23]前記癌が肝臓癌である、[21]又は[22]に記載の方法。
また、本発明は、以下の[24]〜[28]に関する。
[24]被験者における癌を診断する方法であって、前記[1]〜[17]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[25]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[24]に記載の方法。
[26]前記融合遺伝子が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[24]又は[25]に記載の方法。
[27]前記癌が肝臓癌である、[24]又は[25]に記載の方法。
[28]前記融合遺伝子が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が肝臓癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[27]に記載の方法。
[24]被験者における癌を診断する方法であって、前記[1]〜[17]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[25]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[24]に記載の方法。
[26]前記融合遺伝子が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[24]又は[25]に記載の方法。
[27]前記癌が肝臓癌である、[24]又は[25]に記載の方法。
[28]前記融合遺伝子が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が肝臓癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[27]に記載の方法。
また、本発明は、以下の[29]〜[32]に関する。
[29]PRKACA阻害剤による治療の適応対象となる被験者を同定する方法であって、該被験者は癌患者であり、前記[1]〜[17]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[30]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[29]に記載の方法。
[31]前記融合遺伝子が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者がPRKACA阻害剤による治療の適応対象であると判定する工程をさらに包含する、[29]又は[30]に記載の方法。
[32]前記癌が肝臓癌である、[29]〜[31]のいずれかに記載の方法。
[29]PRKACA阻害剤による治療の適応対象となる被験者を同定する方法であって、該被験者は癌患者であり、前記[1]〜[17]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[30]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[29]に記載の方法。
[31]前記融合遺伝子が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者がPRKACA阻害剤による治療の適応対象であると判定する工程をさらに包含する、[29]又は[30]に記載の方法。
[32]前記癌が肝臓癌である、[29]〜[31]のいずれかに記載の方法。
また、本発明は、以下の[33]〜[37]に関する。
[33]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するためのプライマーセットであって、DNAJB1をコードする部分から設計されるセンスプライマー及びPRKACAをコードする部分から設計されるアンチセンスプライマーを含み、該アンチセンスプライマーは、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、該センスプライマーは、該ポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、プライマーセット。
[34]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、[33]に記載のプライマーセット。
[35]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなる、[33]又は[34]に記載のプライマーセット。
[36]前記被験者が癌患者である、[33]〜[35]のいずれかに記載のプライマーセット。
[37]前記癌が肝臓癌である、[36]に記載のプライマーセット。
[33]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するためのプライマーセットであって、DNAJB1をコードする部分から設計されるセンスプライマー及びPRKACAをコードする部分から設計されるアンチセンスプライマーを含み、該アンチセンスプライマーは、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、該センスプライマーは、該ポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、プライマーセット。
[34]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる、[33]に記載のプライマーセット。
[35]前記センスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなる、[33]又は[34]に記載のプライマーセット。
[36]前記被験者が癌患者である、[33]〜[35]のいずれかに記載のプライマーセット。
[37]前記癌が肝臓癌である、[36]に記載のプライマーセット。
また、本発明は、以下の[38]〜[43]に関する。
[38]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するためのプローブであって、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含む、プローブ。
[39][38]に記載のプローブを複数含むプローブセットであって、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分から設計されるプローブ、及び前記ポリヌクレオチドのPRKACAをコードする部分から設計されるプローブを含む、プローブセット。
[40]前記DNAJB1をコードする部分から設計される複数種のプローブ、及び前記PRKACAをコードする部分から設計される複数種のプローブを含む、[39]に記載のプローブセット。
[41]配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種含む、[39]又は[40]のプローブセット。
[42]前記被験者が癌患者である、[38]〜[41]のいずれかに記載のプローブ又はプローブセット。
[43]前記癌が肝臓癌である、[42]に記載のプローブ又はプローブセット。
[38]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するためのプローブであって、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含む、プローブ。
[39][38]に記載のプローブを複数含むプローブセットであって、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分から設計されるプローブ、及び前記ポリヌクレオチドのPRKACAをコードする部分から設計されるプローブを含む、プローブセット。
[40]前記DNAJB1をコードする部分から設計される複数種のプローブ、及び前記PRKACAをコードする部分から設計される複数種のプローブを含む、[39]に記載のプローブセット。
[41]配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種含む、[39]又は[40]のプローブセット。
[42]前記被験者が癌患者である、[38]〜[41]のいずれかに記載のプローブ又はプローブセット。
[43]前記癌が肝臓癌である、[42]に記載のプローブ又はプローブセット。
また、本発明は、以下の[44]〜[48]に関する。
[44]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するための検出用キットであって、前記[33]〜[35]のいずれかに記載のプライマーセットを含む、融合遺伝子の検出用キット。
[45]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するための検出用キットであって、[38]〜[41]のいずれかに記載のプローブ又はプローブセットを含む、検出用キット。
[46]ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅する試薬をさらに含む、[45]に記載の検出用キット。
[47]前記被験者が癌患者である、[44]〜[46]のいずれかに記載の検出用キット。
[48]前記癌が肝臓癌である、[47]に記載の検出用キット。
[44]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するための検出用キットであって、前記[33]〜[35]のいずれかに記載のプライマーセットを含む、融合遺伝子の検出用キット。
[45]被験者から得た試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出するための検出用キットであって、[38]〜[41]のいずれかに記載のプローブ又はプローブセットを含む、検出用キット。
[46]ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅する試薬をさらに含む、[45]に記載の検出用キット。
[47]前記被験者が癌患者である、[44]〜[46]のいずれかに記載の検出用キット。
[48]前記癌が肝臓癌である、[47]に記載の検出用キット。
また、本発明は、以下の[49]〜[56]に関する。
[49]被験者から得た試料中の、以下のポリペプチドの存在を検出する工程を含む、DNAJB1とPRKACAとの融合蛋白質の検出方法:
配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド。
[50]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチドである、[49]に記載の方法。
[51]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドである、[49]に記載の方法。
[52]前記ポリペプチドの存在を検出する工程が、被験者から得た試料に該ポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)及び該ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)を接触させる工程を含むことを特徴とする、[49]〜[51]のいずれかに記載の方法。
[53]下記i)〜v)に記載の工程をさらに包含する、[52]に記載の方法:
i)前記一次抗体にそれぞれ結合する、オリゴヌクレオチドが連結された二次抗体を添加する工程、ii)該二次抗体が連結した該オリゴヌクレオチドと部分的に相補的な二種類のオリゴヌクレオチド及びそれらが近接した際に該二種類のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて環状構造を形成することができるライゲースを含有するライゲーション溶液を添加し、ライゲーション反応させる工程、iii)形成された環状構造に沿って核酸を伸長させる工程、iv)伸長した核酸にハイブリダイズすることのできる標識されたオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる工程、及び、v)該標識シグナルを検出する工程。
[54]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[49]〜[53]のいずれかに記載の方法。
[55]前記被験者が癌患者である、[49]〜[54]のいずれかに記載の方法。
[56]前記癌が肝臓癌である、[55]に記載の方法。
[49]被験者から得た試料中の、以下のポリペプチドの存在を検出する工程を含む、DNAJB1とPRKACAとの融合蛋白質の検出方法:
配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド。
[50]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチドである、[49]に記載の方法。
[51]前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドである、[49]に記載の方法。
[52]前記ポリペプチドの存在を検出する工程が、被験者から得た試料に該ポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)及び該ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)を接触させる工程を含むことを特徴とする、[49]〜[51]のいずれかに記載の方法。
[53]下記i)〜v)に記載の工程をさらに包含する、[52]に記載の方法:
i)前記一次抗体にそれぞれ結合する、オリゴヌクレオチドが連結された二次抗体を添加する工程、ii)該二次抗体が連結した該オリゴヌクレオチドと部分的に相補的な二種類のオリゴヌクレオチド及びそれらが近接した際に該二種類のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて環状構造を形成することができるライゲースを含有するライゲーション溶液を添加し、ライゲーション反応させる工程、iii)形成された環状構造に沿って核酸を伸長させる工程、iv)伸長した核酸にハイブリダイズすることのできる標識されたオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる工程、及び、v)該標識シグナルを検出する工程。
[54]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[49]〜[53]のいずれかに記載の方法。
[55]前記被験者が癌患者である、[49]〜[54]のいずれかに記載の方法。
[56]前記癌が肝臓癌である、[55]に記載の方法。
また、本発明は、以下の[57]〜[59]に関する。
[57]被験者における癌の存在を検出する方法であって、前記[49]〜[53]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[58]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[57]に記載の方法。
[59]前記癌が肝臓癌である、[57]又は[58]に記載の方法。
[57]被験者における癌の存在を検出する方法であって、前記[49]〜[53]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[58]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[57]に記載の方法。
[59]前記癌が肝臓癌である、[57]又は[58]に記載の方法。
また、本発明は、以下の[60]〜[64]に関する。
[60]被験者における癌を診断する方法であって、前記[49]〜[53]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[61]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[60]に記載の方法。
[62]前記融合蛋白質が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[60]又は[61]に記載の方法。
[63]前記癌が肝臓癌である、[60]又は[61]に記載の方法。
[64]前記融合蛋白質が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が肝臓癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[63]に記載の方法。
[60]被験者における癌を診断する方法であって、前記[49]〜[53]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[61]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[60]に記載の方法。
[62]前記融合蛋白質が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[60]又は[61]に記載の方法。
[63]前記癌が肝臓癌である、[60]又は[61]に記載の方法。
[64]前記融合蛋白質が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が肝臓癌に罹患している可能性が高いと判定する工程をさらに包含する、[63]に記載の方法。
また、本発明は、以下の[65]〜[68]に関する。
[65]PRKACA阻害剤による治療の適応対象となる被験者を同定する方法であって、該被験者は癌患者であり、前記[49]〜[53]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[66]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[65]に記載の方法。
[67]前記融合蛋白質が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者がPRKACA阻害剤による治療の適応対象であると判定する工程をさらに包含する、[65]又は[66]に記載の方法。
[68]前記癌が肝臓癌である、[65]〜[67]のいずれかに記載の方法。
[65]PRKACA阻害剤による治療の適応対象となる被験者を同定する方法であって、該被験者は癌患者であり、前記[49]〜[53]のいずれかに記載の工程を包含する、方法。
[66]前記被験者から試料を得る工程を包含する、[65]に記載の方法。
[67]前記融合蛋白質が前記被験者から得た試料から検出された場合に該被験者がPRKACA阻害剤による治療の適応対象であると判定する工程をさらに包含する、[65]又は[66]に記載の方法。
[68]前記癌が肝臓癌である、[65]〜[67]のいずれかに記載の方法。
また、本発明は、以下の[69]〜[72]に関する。
[69]被験者から得た試料中のDNAJB1とPRKACAとの融合蛋白質を検出するための検出用キットであって、前記[49]〜[51]のいずれかに記載のポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)及び該ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)を含む、融合蛋白質の検出用キット。
[70]前記一次抗体にそれぞれ結合する、オリゴヌクレオチドが連結された二次抗体、該二次抗体に連結された該オリゴヌクレオチドと部分的に相補的な二種類のオリゴヌクレオチド、それらが近接した際に該二種類のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて環状構造を形成することができるライゲース、及び標識されたオリゴヌクレオチドプローブを含む、[69]に記載の検出用キット。
[71]前記被験者が癌患者である、[69]又は[70]に記載の検出用キット。
[72]前記癌が肝臓癌である、[71]に記載の検出用キット。
[69]被験者から得た試料中のDNAJB1とPRKACAとの融合蛋白質を検出するための検出用キットであって、前記[49]〜[51]のいずれかに記載のポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)及び該ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)を含む、融合蛋白質の検出用キット。
[70]前記一次抗体にそれぞれ結合する、オリゴヌクレオチドが連結された二次抗体、該二次抗体に連結された該オリゴヌクレオチドと部分的に相補的な二種類のオリゴヌクレオチド、それらが近接した際に該二種類のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて環状構造を形成することができるライゲース、及び標識されたオリゴヌクレオチドプローブを含む、[69]に記載の検出用キット。
[71]前記被験者が癌患者である、[69]又は[70]に記載の検出用キット。
[72]前記癌が肝臓癌である、[71]に記載の検出用キット。
また、本発明は、以下の[73]に関する。
[73]下記(1)〜(3)に記載のポリペプチド又は該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド:
(1)配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、
(2)配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、あるいは、
(3)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
[73]下記(1)〜(3)に記載のポリペプチド又は該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド:
(1)配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、
(2)配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、あるいは、
(3)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
本発明の検出方法は、DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子陽性の癌(特には肝臓癌)を検出する方法として利用できる。本発明のプライマーセット、プローブ、プローブセット及び検出用キットは、本発明の検出方法に用いることができる。
《本発明の検出方法》
本発明の検出方法には、融合遺伝子の検出方法と、融合遺伝子にコードされる融合蛋白質の検出方法とが含まれる。本発明の融合遺伝子の検出方法又は本発明の融合蛋白質の検出方法は、被験者から得た試料中の、特定のポリヌクレオチド又はポリペプチドの存在を検出する工程を含む。
本発明の検出方法には、融合遺伝子の検出方法と、融合遺伝子にコードされる融合蛋白質の検出方法とが含まれる。本発明の融合遺伝子の検出方法又は本発明の融合蛋白質の検出方法は、被験者から得た試料中の、特定のポリヌクレオチド又はポリペプチドの存在を検出する工程を含む。
被験者から得た試料としては、被験者からの採取物(生体から分離した試料)、具体的には、任意の採取された細胞、組織、体液(血液、口腔粘液、循環腫瘍細胞(Circulating tumor cell)、エキソソーム等)、生検された試料等を用いるが、好ましくは、生検された試料を用いる。採取した試料からゲノムDNAを抽出して用いることができ、又はその転写産物(ゲノムが転写及び翻訳される結果生じる産物;例えば、mRNA、蛋白質)やmRNAから調製したcDNAを用いることができる。特には、mRNA又はcDNAを調製して用いることが好ましい。また、試料をフォルマリン固定してパラフィンに包埋して安定化した標本(FFPE)を用いることができる。FFPEを薄くスライスしたFFPE切片を用いてもよい。FFPE切片を用いれば、そこに存在するポリヌクレオチドやポリペプチドを直接検出することができる。
本発明の融合遺伝子の検出方法は、「DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子」を検出する方法であり、当該融合遺伝子は、DNAJB1遺伝子の一部とPRKACA遺伝子の一部とを含む融合遺伝子である。例示的なDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子としては、配列番号1又は3に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドが挙げられる。配列番号1に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドは、DNAJB1遺伝子(GenBank登録番号:NM_006145.1)の塩基番号41(コーディングシーケンス(以下、CDS)の5’末端に対応)から251とPRKACA遺伝子(GenBank登録番号:NM_002730.3)の塩基番号247から1256(CDSの3’末端に対応)までの塩基配列からなるポリヌクレオチドである。配列番号3に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドは、配列番号1の塩基番号12のシトシンがチミンに置換された塩基配列からなるポリヌクレオチドである。配列番号1又は3に示される塩基配列の内、塩基番号1〜211の配列はDNAJB1遺伝子に由来し、塩基番号212〜1221の配列はPRKACA遺伝子に由来する。配列番号1又は3に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドを「融合ポリヌクレオチド」とも称する。配列番号1又は3の塩基番号1〜1221にコードされるアミノ酸配列を配列番号2に示す。
本発明の融合遺伝子の検出方法における「ポリヌクレオチドの存在を検出する工程」において、その検出対象となるポリヌクレオチド(以下、「検出対象ポリヌクレオチド」と称する)としては、下記(1)〜(4)に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが挙げられる。
(1)配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド;
(2)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド;
(3)配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド;又は
(4)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
(1)配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド;
(2)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド;
(3)配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド;又は
(4)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
前記(1)のポリペプチドにおいて、前記「配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性」は、好ましくは95%以上であり、より好ましくは98%以上である。
前記(2)のポリペプチドにおいて、配列番号2に示されるアミノ酸配列に置換、欠失、及び/又は挿入されたアミノ酸の個数は、好ましくは1〜数個、より好ましくは1〜7個、さらに好ましくは1〜5個である。
なお、本明細書における前記「同一性」とは、NEEDLE program(J Mol Biol 1970;48:443−453)検索によりデフォルトで用意されているパラメータを用いて得られた値Identityを意味する。前記のパラメータは以下のとおりである。
Gap penalty = 10
Extend penalty = 0.5
Matrix = EBLOSUM62
Gap penalty = 10
Extend penalty = 0.5
Matrix = EBLOSUM62
あるポリペプチドが「腫瘍形成能を有する」ことは、後記実施例4に記載の方法で確認することができる。具体的な方法としては、当該ポリペプチドをコードする遺伝子を184A1細胞(ATCC;CRL−8798)に導入し、超低接着平底プレートを用いて足場非依存的な細胞増殖作用を確認する方法が挙げられる。また、当該ポリペプチドをコードする遺伝子を導入した細胞をヌードマウスの皮下に接種した後、一定期間観察し、腫瘍形成を確認することによって評価する方法を用いることもできる。
検出対象ポリヌクレオチドとしては、「配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド」をコードするポリヌクレオチドが好ましく、「配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド」をコードするポリヌクレオチドがより好ましい。「配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド」をコードするポリヌクレオチドとしては、例えば、「配列番号1又は3に示される塩基配列からなるポリヌクレオチド」が挙げられる。
本発明の融合遺伝子の検出方法は、検出対象ポリヌクレオチドを検出するために、被験者から得た試料中の核酸を増幅させる工程、又は、被験者から得た試料中の核酸にプローブをハイブリダイズさせる工程を包含し得る。
使用する核酸は、ゲノムDNA、mRNA、又はmRNAから調製したcDNAであってもよい。ゲノムDNAの抽出、mRNAの抽出、mRNAからcDNAの調製の方法は当該分野で公知であり、市販のDNA抽出キット、RNA抽出キット、cDNA合成キットを用いて簡便に行うことができる。
被験者から得た試料中の核酸を増幅させる工程は、公知の核酸増幅方法を用いて実施することができる。このような方法としては、例えば、PCR(Polymelase chain reaction、例えば、RT−PCR)、LCR(Ligase chain reaction)、SDA(Strand displacement amplification)、NASBA(Nucleic acid sequence−based amplification)、ICAN(Isothermal and chimeric primer−initiated amplification of nucleic acids)、LAMP(Loop−mediated isothermal amplification)、TMA(Gen−Probe’s TMA system)等が挙げられ、好ましい方法としては、PCRが挙げられる。
具体的には、被験者から得た試料中の核酸(例えば、mRNA等)を、検出対象ポリヌクレオチドを特異的に増幅できるように設計されるプライマーセットを用いて核酸増幅反応に供して増幅させる。使用されるプライマーセットは、検出対象ポリヌクレオチドを特異的に増幅できるものであれば、特には限定されず、例えば、プライマー設計ソフトウェア(例えば、Primer Express;PE Biosystems)等を利用して、検出対象ポリヌクレオチドの塩基配列に基づいて当業者に容易に設計され得る。より具体的には、プライマーセットは、検出対象ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分(例えば、前記融合ポリヌクレオチド(特にはcDNA)のDNAJB1遺伝子領域内の任意の部分)から設計されるセンスプライマー(5’−プライマー)と、検出対象ポリヌクレオチドのPRKACAをコードする部分(例えば、前記融合ポリヌクレオチド(特にはcDNA)のPRKACA遺伝子領域内の任意の部分)から設計されるアンチセンスプライマー(3’−プライマー)を含み、該アンチセンスプライマーは検出対象ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、該センスプライマーは検出対象ポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる。あるいは、センスプライマー又はアンチセンスプライマーの一方を、検出対象ポリヌクレオチドにおける融合点を含む領域に対応するように設計してもよい。
本明細書において、検出対象ポリヌクレオチドにおける「融合点」とは、検出対象ポリヌクレオチドにおけるDNAJB1遺伝子由来の部分とPRKACA遺伝子由来の部分とが融合した点を意味し、検出対象ポリヌクレオチドにおける「融合点を含む領域」とは、例えば、検出対象ポリヌクレオチドが配列番号1又は3に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドである場合、塩基番号211及び212の塩基を含む領域を意味する。
1つの実施形態において、前記センスプライマーは、配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーが、配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる。
具体的な実施形態において、前記センスプライマーは、配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなり、前記アンチセンスプライマーは、配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなる。
核酸を増幅させる工程において、増幅させる核酸断片のサイズが大きくなると増幅効率が悪くなるため、センスプライマーとアンチセンスプライマーは、増幅させる核酸断片の大きさが1kb以下になるように設定するのが好ましい。また、使用される各プライマーは、通常、15〜40塩基、好ましくは16〜24塩基、より好ましくは18〜24塩基、さらに好ましくは20〜24塩基の鎖長を有する。
プライマーは、特に限定されるものではないが、例えば、化学合成法によって製造することができる。
好ましい実施形態において、本発明の融合遺伝子の検出方法は、被験者から得た試料中の核酸を増幅させる工程に加え、目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られたか否かを検出する工程をさらに包含する。目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られたか否かを検出する工程は、例えば、電気泳動法を用いて実施することができる。電気泳動法では、例えば、核酸断片をアガロースゲル電気泳動によって分析し、エチジウムブロマイド染色等によって目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られたか否かを確認できる。
また、遺伝子の増幅過程においてPCR増幅モニター(リアルタイムPCR)法(Genome Res.、6(10),986,1996)を実施することにより、増幅された核酸断片について、より定量的な解析を行うことが可能である。PCR増幅モニター法としては、例えば、ABI PRISM7900(ライフテクノロジーズ社)を用いることができる。
目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られた場合は、被験者から得た試料において、検出対象ポリヌクレオチドが存在していたことになる。本発明の融合遺伝子の検出方法は、目的とするサイズの増幅された核酸断片が得られた場合に当該融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに含んでもよい。
別の好ましい実施形態において、本発明の融合遺伝子の検出方法は、被験者から得た試料中の核酸を増幅させる工程に加え、増幅された核酸断片の塩基配列を決定する工程をさらに包含する。核酸断片の塩基配列を決定する工程は、例えば、サンガーシーケンス法(例えば、ABI PRISM3100(ライフテクノロジーズ社)を用いることができる)、一塩基合成反応法(sequence by synthesis法)を含む次世代シーケンス法(Nature Biotechnology、2008年、26巻、p.1135−1145)(例えば、HiSeq2000(Illumina社)を用いることができる)等の当該分野で公知の配列決定法を用いることができる。
前記核酸断片の塩基配列を決定する工程には、核酸断片の全長の配列を決定する工程だけでなく、核酸断片の両端の部分配列を決定する工程も含まれる。
配列決定した核酸断片が検出対象ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分の塩基配列とPRKACAをコードする部分の塩基配列とを同一断片に含む場合は、被験者から得た試料において、検出対象ポリヌクレオチドが存在していたことになる。
本発明の融合遺伝子の検出方法は、増幅された核酸断片が検出対象ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分の塩基配列とPRKACAをコードする部分の塩基配列とを同一断片に含む場合に当該融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに含んでもよい。
被験者から得た試料中の核酸にプローブをハイブリダイズさせる工程は、検出対象ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含むプローブを用いて、公知のハイブリダイゼーション方法を用いて実施することができる。このような方法としては、例えば、ノーザンハイブリダイゼーション、ドットブロット法、DNAマイクロアレイ法、RNAプロテクション法、インサイチュハイブリダイゼーション等が挙げられ、好ましい方法としては、インサイチュハイブリダイゼーションが挙げられる。インサイチュハイブリダイゼーション技術を利用した検出は、例えば、公知の蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)法、クロモジェニックインサイチュハイブリダイゼーション(CISH)法、又は、シルバーインサイチュハイブリダイゼーション(SISH)法で実施することができる。ハイブリダイゼーションに用いるプローブの鎖長は、使用するハイブリダイゼーション方法に応じて当業者に適宜選択され得るが、プローブは、好ましくは少なくとも16塩基の鎖長を有する。
1つの実施形態において、ハイブリダイゼーションに用いるプローブは、検出対象ポリヌクレオチド又はそれらの相補鎖にストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドであって、検出対象ポリヌクレオチドにおける融合点を中心にその上流及び下流のそれぞれ少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチド(具体的な例として、配列番号1又は3の塩基番号196〜227の配列)又はそれに相補的なオリゴヌクレオチドを含む。
1つの実施形態において、被験者から得た試料中の核酸にプローブをハイブリダイズさせる工程は、公知のRNA FISH法(J.Mol.Diagn.2012年、14巻、1号、p.22−29)に従って実施することができる。より具体的には、被験者から得た試料(例えば、FFPE切片)、検出対象ポリヌクレオチドのDNAJB1をコードする部分(例えば、前記融合ポリヌクレオチド(mRNA)のDNAJB1遺伝子領域内の任意の部分)から設計されるプローブ、及び検出対象ポリヌクレオチドのPRKACAをコードする部分(例えば、前記融合ポリヌクレオチド(mRNA)のPRKACA遺伝子領域内の任意の部分)から設計されるプローブを用いてインサイチュハイブリダイゼーションを行う。各プローブは、検出対象ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含む。
1つの実施形態において、前記インサイチュハイブリダイゼーションにおいて、前記DNAJB1をコードする部分から設計される複数種の検出プローブ、及び前記PRKACAをコードする部分から設計される複数種の検出プローブを用いる。
1つの実施形態において、前記インサイチュハイブリダイゼーションにおいて、以下のプローブを用いる:
配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)。
配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)。
本明細書において「隣接したプローブペア」とは、検出対象ポリヌクレオチドに隣り合ってハイブリダイズする2種のプローブからなる。各プローブは、検出対象ポリヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドの長さは、少なくとも16塩基、好ましくは16〜30塩基、より好ましくは18〜25塩基である。
好ましい実施形態において、本発明の融合遺伝子の検出方法は、前記インサイチュハイブリダイゼーションを行う工程に加え、ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅させる工程をさらに包含する。ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅させる工程は、例えば、試料中の核酸にハイブリダイズしたプローブに、ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅させる試薬をハイブリダイズさせることにより行うことができる。
前記インサイチュハイブリダイゼーションにおいて使用されるハイブリダイゼーションのシグナルを増幅させる試薬としては、PreAmplifier Mix QT、Amplifier Mix QT、Label Probe Mix、及びLabel Probe Diluent QTがあり、これらはAffymetrix社より入手できる。
より好ましい実施形態において、本発明の融合遺伝子の検出方法は、前記DNAJB1をコードする部分から設計されるプローブからのシグナルと前記PRKACAをコードする部分から設計されるプローブからのシグナルとのシグナルの重なりを検出する工程をさらに包含する。DNAJB1をコードする部分から設計されるプローブとPRKACAをコードする部分から設計されるプローブを検出する蛍光試薬又は発色試薬を別にすることにより、当該異なる2つのプローブからのシグナルが同じ場所(同一分子内)にあるか否かを観察することができる。当該2つのシグナルが同じ場所(同一分子内)にあることが検出された場合は、被験者から得た試料において、検出対象ポリヌクレオチドが存在していたことになる。
本発明の融合遺伝子の検出方法は、前記2つのシグナルが同じ場所(同一分子内)にあることが検出された場合にDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子が存在すると判定する工程をさらに含んでもよい。
各プローブは、特に限定されるものではないが、例えば、化学合成法によって製造することができる。
本明細書中において「ストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーションのための条件として、「5×SSPE、5×Denhardt’s液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、200μg/mL鮭精子DNA、42℃で一晩」、洗浄のための条件として、「0.5×SSC、0.1%SDS、42℃」の条件である。「よりストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーションのための条件として、「5×SSPE、5×Denhardt’s液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、200μg/mL鮭精子DNA、42℃で一晩」、洗浄のための条件として、「0.2×SSC、0.1%SDS、65℃」の条件である。
本発明の融合蛋白質の検出方法は、「DNAJB1とPRKACAとの融合蛋白質」を検出する方法であり、当該融合蛋白質は、DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子にコードされる融合蛋白質である。
本発明の融合蛋白質の検出方法における「ポリペプチドの存在を検出する工程」において、その検出対象となるポリペプチド(以下、「検出対象ポリペプチド」と称する)としては、検出対象ポリヌクレオチドにコードされるポリペプチドが挙げられる。
例えば、ポリペプチドの存在を検出する工程は、被験者から得た試料(例えば、被験者から得た癌組織や細胞)由来の可溶化液を調製し、その中に含まれる検出対象ポリペプチドを、融合蛋白質を構成する各蛋白質に対する抗体を組み合わせることによる免疫学的測定法又は酵素活性測定法あるいはこれらを組み合わせた検出方法により実施することができる。また、本工程は、適宜前処理(例えば、パラフィンの除去)してある被験者から得た試料(例えば、FFPE切片)に含まれる検出対象ポリペプチドを、融合蛋白質を構成する各蛋白質に対する抗体を組み合わせることによる免疫組織染色技術による検出方法により実施してもよい。又は、本工程は、前記の各検出方法において、融合蛋白質を構成する各蛋白質に対する抗体に代えて、融合蛋白質の融合部を認識する抗体を用いて実施してもよい。これらの手法としては、検出対象ポリペプチドに特異的なモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体を用いた、酵素免疫測定法、2抗体サンドイッチELISA法、蛍光免疫測定法、放射免疫測定法、ウェスタンブロッティング法、免疫組織染色等の手法が挙げられる。
本明細書において、融合蛋白質の「融合部」とは、検出対象ポリペプチドにおけるDNAJB1遺伝子由来の部分とPRKACA遺伝子由来の部分とが融合した部分を意味する。
免疫組織染色技術を利用した検出は、例えば、Proximity Ligation Assay(Nat.Methods.2006年、3巻、12号、p.995−1000)に従って実施することができる。より具体的には、前記検出対象ポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体と、前記検出対象ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体を用いて、当該二つの抗体が同一分子を認識していることを上記技術によって検出することにより、検出対象ポリペプチドの存在を検出することができる。さらに具体的には、検出は、i)被験者から得た試料に前記検出対象ポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)及び前記検出対象ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)を接触させる工程、ii)該一次抗体にそれぞれ結合する、オリゴヌクレオチドが連結された二次抗体を添加する工程、iii)該二次抗体が連結した該オリゴヌクレオチドと部分的に相補的な二種類のオリゴヌクレオチド及びそれらが近接した際に該二種類のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて環状構造を形成することができるライゲースを含有するライゲーション溶液を添加し、ライゲーション反応させる工程、iv)形成された環状構造に沿って核酸を伸長させる工程、v)伸長した核酸にハイブリダイズすることのできる標識されたオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる工程、vi)該標識シグナルを検出する工程により、実施することができる。ある態様としては、PLAプローブやDuolink II試薬キットならびにDuolink II Bright field試薬キット(Olink社)に含まれる試薬を用いることができる。
1つの実施形態において、本発明の検出方法は、被験者から試料を得る工程を包含する。
1つの実施形態において、本発明の検出方法における被験者は癌患者であり、より具体的な実施形態において、当該癌が肝臓癌である。
本発明の検出方法において、検出対象ポリヌクレオチド又は検出対象ポリペプチドが被験者から得た試料から検出された場合に、該被験者が癌(特には肝臓癌)に罹患している可能性が高いと判定できる。
また、本発明の検出方法における検出工程は、被験者における癌(特には肝臓癌)の存在の検出方法、又は被験者における癌(特には肝臓癌)の診断方法に使用することができる。本発明の診断方法は、本発明の検出工程に加えて、検出対象ポリヌクレオチド又は検出対象ポリペプチドが被験者から得た試料から検出された場合に該被験者が癌(特には肝臓癌)に罹患している可能性が高いと判定する工程を含んでもよい。また、当該検出工程は、PRKACA阻害剤による治療の適応対象となる被験者(肝臓癌などの癌患者)を同定する方法にも使用することができる。本発明の同定方法は、当該検出工程に加えて、当該ポリヌクレオチド又はポリペプチドが被験者から得た試料から検出された場合に被験者がPRKACA阻害剤による治療の適応対象であると判定する工程を含んでもよい。
《本発明のプライマーセット、プローブ、プローブセット及び検出用キット》
本発明は、本発明の検出方法で使用されるプライマーセット、プローブ及びプローブセットを包含する。
本発明は、本発明の検出方法で使用されるプライマーセット、プローブ及びプローブセットを包含する。
本発明のプライマーセットは、DNAJB1をコードする部分から設計されるセンスプライマー及びPRKACAをコードする部分から設計されるアンチセンスプライマーを含み、該アンチセンスプライマーは検出対象ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなり、該センスプライマーは検出対象ポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる。
本発明のプライマーセットにおいて、センスプライマー又はアンチセンスプライマーの一方を、検出対象ポリヌクレオチドの融合点を含む領域に対応するように設計してもよい。
本発明のプライマーセットの具体的な態様としては、以下のプライマーセットが挙げられる:
配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなるセンスプライマー及び配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなるアンチセンスプライマーのプライマーセット。
配列番号1又は3の塩基番号1から211からなるポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなるセンスプライマー及び配列番号1又は3の塩基番号212から1221からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなるアンチセンスプライマーのプライマーセット。
本発明のプライマーセットのより具体的な態様としては、以下のプライマーセットが挙げられる:
配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなるセンスプライマー及び配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなるアンチセンスプライマーのプライマーセット。
配列番号1又は3の塩基番号1から211間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドからなるセンスプライマー及び配列番号1又は3の塩基番号212から1221間の任意の連続する少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチドに対して相補的であるオリゴヌクレオチドからなるアンチセンスプライマーのプライマーセット。
前記プライマーセットにおいては、センスプライマーとアンチセンスセンスプライマーの選択位置の間隔が1kb以下であるか、あるいは、センスプライマーとアンチセンスセンスプライマーにより増幅される核酸断片の大きさが1kb以下であることが好ましい。また、本発明のプライマーは、通常、15〜40塩基、好ましくは16〜24塩基、より好ましくは18〜24塩基、さらに好ましくは20〜24塩基の鎖長を有する。
本発明のプライマーセットに含まれる各プライマーは、特に限定されるものではないが、例えば、化学合成法によって製造することができる。
本発明のプローブ及び本発明のプローブセットに含まれる各プローブは、検出対象ポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下(好ましくは、よりストリンジェントな条件下)でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含む。本発明のプローブ及び本発明のプローブセットに含まれる各プローブの鎖長は、使用するハイブリダイゼーション方法に応じて当業者に適宜選択され得るが、プローブは、好ましくは少なくとも16塩基の鎖長を有する。
1つの実施形態において、本発明のプローブは、検出対象ポリヌクレオチドにおける融合点を中心にその上流及び下流のそれぞれ少なくとも16塩基のオリゴヌクレオチド(具体的な例として、配列番号1又は3の塩基番号196〜227の配列)又はそれに相補的なオリゴヌクレオチドを含む。
1つの実施形態において、本発明のプローブセットは、DNAJB1をコードする部分(例えば、前記融合ポリヌクレオチド(mRNA)のDNAJB1遺伝子領域内の任意の部分)から設計されるプローブ、及びPRKACAをコードする部分(例えば、前記融合ポリヌクレオチド(mRNA)のPRKACA遺伝子領域内の任意の部分)から設計されるプローブを含む、プローブセットである。
1つの実施形態において、本発明のプローブセットは、DNAJB1をコードする部分から設計される複数種のプローブ、及びPRKACAをコードする部分から設計される複数種のプローブを含む。
1つの実施形態において、本発明のプローブセットは、以下を含む:
配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基(好ましくは16〜30塩基、より好ましくは18〜25塩基)のオリゴヌクレオチドに対して相補的なオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基(好ましくは16〜30塩基、より好ましくは18〜25塩基)のオリゴヌクレオチドに対して相補的なオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)。
配列番号1又は3の塩基番号1〜211の任意の連続する少なくとも16塩基(好ましくは16〜30塩基、より好ましくは18〜25塩基)のオリゴヌクレオチドに対して相補的なオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)、及び配列番号1又は3の塩基番号212〜1221の任意の連続する少なくとも16塩基(好ましくは16〜30塩基、より好ましくは18〜25塩基)のオリゴヌクレオチドに対して相補的なオリゴヌクレオチドを含む隣接したプローブペアを複数種(好ましくは15〜25種、より好ましくは18〜22種、さらに好ましくは20種のプローブペア)。
本発明のプローブ及び本発明のプローブセットに含まれる各プローブは、特に限定されるものではないが、例えば、化学合成法によって製造することができる。
本発明は、本発明のプライマーセット、本発明のプローブ又は本発明のプローブセットを含む、検出用キットを包含する。本発明の検出用キットには、本発明のプライマーセット、本発明のプローブ又は本発明のプローブセットに加え、ハイブリダイゼーションのシグナルを増幅する試薬等、検出対象ポリヌクレオチドを検出するために該プライマーセット、プローブ又はプローブセットと共に用いる構成要素を含んでもよい。
本発明はまた、検出対象ポリペプチドを検出するための検出用キットを包含する。好ましくは、当該検出用キットは、検出対象ポリペプチドのDNAJB1遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)及び検出対象ポリペプチドのPRKACA遺伝子由来部分を認識する抗体(一次抗体)を含む。より好ましくは、該一次抗体にそれぞれ結合する、オリゴヌクレオチドが連結された二次抗体、該二次抗体に連結された該オリゴヌクレオチドと部分的に相補的な二種類のオリゴヌクレオチド、それらが近接した際に該二種類のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて環状構造を形成することができるライゲース、及び標識されたオリゴヌクレオチドプローブを含んでもよい。
本発明のプライマーセット、プローブ、プローブセット、及び検出用キットは、本発明の検出方法、診断方法、及び患者の同定方法に使用することができる。1つの実施形態において、本発明のプライマーセット、プローブ、プローブセット、及び検出用キットに関して、被験者は癌患者であり、より具体的な実施形態において、当該癌が肝臓癌である。
特に断りがない場合は、公知の方法に従って実施可能である。また、市販の試薬やキット等を用いる場合には市販品の指示書に従って実施可能である。
[実施例1]DNAJB1−PRKACA−D1P3の単離
肝細胞癌患者肝癌組織由来RNA(米国アステランド社)LV03及びLV15に対して、逆転写酵素(SuperScriptIII;ライフテクノロジーズ社)及びオリゴ(dT)プライマー(オリゴ(dT)20プライマー;ライフテクノロジーズ社)を用いて、キットのプロトコールに従って逆転写反応を行い、cDNAを合成した。
肝細胞癌患者肝癌組織由来RNA(米国アステランド社)LV03及びLV15に対して、逆転写酵素(SuperScriptIII;ライフテクノロジーズ社)及びオリゴ(dT)プライマー(オリゴ(dT)20プライマー;ライフテクノロジーズ社)を用いて、キットのプロトコールに従って逆転写反応を行い、cDNAを合成した。
次に、配列番号4に示されるDNAJ−PRKA_full fwd01及び配列番号5に示されるDNAJ−PRKA_full rev01のプライマーを用いて、上記で得たcDNAを鋳型として、DNAポリメラーゼ(PrimeSTAR GXL;タカラバイオ株式会社)を用いてPCR(98℃10秒、55℃15秒、68℃2分を30サイクル、続いて68℃5分)を行った。その後、10倍希釈した前述PCR産物を鋳型として、配列番号6に示されるDNAJ−PRKA_full fwd02及び配列番号7に示されるDNAJ−PRKA_full rev02のプライマーを用い、同じDNAポリメラーゼを用いてPCR(98℃10秒、55℃15秒、68℃2分を30サイクル、続いて68℃5分)を行った。PCR反応後、電気泳動したところ、約1.3kbpのPCR産物を得たことがわかった。rTaq(タカラバイオ株式会社)を用いてPCR産物の3'末端にAを付加後、クローニングベクター(TOPO XL PCR Cloning Kit;ライフテクノロジーズ社)にクローニングした。インサートをダイデオキシシーケンス法(BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit;ライフテクノロジーズ社)により配列を決定した。この結果、LV03由来の約1.3kbpのPCR産物には、NCBIに登録されているDNAJB1(NM_006145.1)の塩基番号41(CDSの5’末端に対応)から251とPRKACA遺伝子(GenBank登録番号:NM_002730.3)の塩基番号247から1256(CDSの3’末端に対応)までとが融合している転写産物(配列番号1)が存在していることが明らかになった。また、LV15由来の約1.3kbpのPCR産物には、配列番号1の塩基番号12のシトシンがチミンに置換された転写産物(配列番号3)が存在していることが明らかになった。配列番号1又は3に示される塩基配列によりコードされるポリペプチドは同一であり、当該ポリペプチドのアミノ酸配列を配列番号2に示す。この配列番号1又は3に示される塩基配列からなるDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を、DNAJB1−PRKACA−D1P3とも称する。
配列番号8に示されるDNAJB1−PRKACA_cloning_BamHI_F及び配列番号9に示されるDNAJB1−PRKACA_cloning_NotI_Rのプライマーを用いて、上記のLV03由来のPCR産物を鋳型として、DNAポリメラーゼ(KOD−plus−Ver.2;東洋紡績株式会社)を用いてグラジエントPCR(98℃2分、続いて98℃15秒、55℃〜60℃15秒、68℃2分を25サイクル、続いて68℃7分)を行った。PCR反応後、電気泳動したところ、上記グラジエントPCRにおいてアニーリングを55℃〜60℃の範囲で行った全ての条件で、約1.2kbpのPCR産物を得たことがわかった。Ex Taq(タカラバイオ株式会社)を用いてPCR産物の3'末端にAを付加後、クローニングベクター(TOPO XL PCR Cloning Kit;ライフテクノロジーズ社)にクローニングした。インサートをダイデオキシシーケンス法(BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit;ライフテクノロジーズ社)により配列を決定し、配列番号1に示される転写産物が存在していることを確認した。
DNAJB1−PRKACA−D1P3のオープンリーディングフレーム(ORF)全長を蛋白質として発現するため、上記クローニングベクターより制限酵素NotIで37℃、2時間の酵素反応を行い制限酵素処理したDNA断片を精製し、さらにBamHIで37℃、2時間の酵素反応を行い制限酵素処理したDNA断片を精製した。このORFを含むDNA断片を発現ベクター(pMXs−puro;コスモバイオ社)のマルチクローニングサイトに存在するBamHI及びNotIサイトにクローニングし発現プラスミド(DNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puro)を構築した。
[実施例2]DNAJB1−PRKACA−D1P3の検出
肝癌臨床検体(米国アステランド社)18検体に対して、逆転写酵素(SuperScriptIII;ライフテクノロジーズ社)及びランダムプライマー(ランダムプライマーズ;ライフテクノロジーズ社)を用いて、キットのプロトコールに従って逆転写反応を行い、cDNAを合成した。
肝癌臨床検体(米国アステランド社)18検体に対して、逆転写酵素(SuperScriptIII;ライフテクノロジーズ社)及びランダムプライマー(ランダムプライマーズ;ライフテクノロジーズ社)を用いて、キットのプロトコールに従って逆転写反応を行い、cDNAを合成した。
次に、配列番号10に示されるDNAJ−PRKA_part fwd01及び配列番号11に示されるDNAJ−PRKA_part rev01のプライマーを用いて、上記で得たcDNAを鋳型として、DNAポリメラーゼ(PrimeSTAR GXL;タカラバイオ株式会社)を用いてPCR(98℃10秒、55℃15秒、68℃1分を30サイクル、続いて68℃5分)を行った。その後、10倍希釈した前述PCR産物を鋳型として、配列番号12に示されるDNAJ−PRKA_part fwd02及び配列番号13に示されるDNAJ−PRKA_part rev02のプライマーを用い、同じDNAポリメラーゼを用いてPCR(98℃10秒、55℃15秒、68℃1分を30サイクル、続いて68℃5分)を行った。PCR反応後、電気泳動したところ、上述のサンプルLV03及びLV15を含む複数検体で、約300bpのPCR産物を得たことがわかった。
その後、PCR産物をダイデオキシシーケンス法(BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit;ライフテクノロジーズ社)により配列決定した。この結果、約300bpのPCR産物は、実施例1で同定されたDNAJB1−PRKACA−D1P3のDNAJB1をコードする部分の塩基配列とPRKACAをコードする部分の塩基配列とを同一断片に含む配列であることが明らかになった。以上のことより、本発明の検出方法により、肝癌臨床検体由来の試料中のDNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子の存在を検出することができ、当該融合遺伝子陽性の患者を選択できることが示された。
[実施例3]DNAJB1−PRKACA−D1P3のレトロウイルス液の作製
10%牛胎児血清(Sigma社)を含むD−MEM培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium−high glucose培地;Sigma社)で5%CO2、37℃の条件で培養したGP2−293細胞(クロンテック社;631458)にDNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puro(実施例1)4μg、p10A1エンベロープベクター(クロンテック社)1μgを、Lipofectamine(登録商標)2000(ライフテクノロジーズ社)を用いてトランスフェクションした。トランスフェクションした24時間後に10%牛胎児血清を含むD−MEM培地を添加し、5%CO2、37℃でさらに24時間培養した後の培養上清を採取しレトロウイルス溶液を作製した。同様に、DNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puroの代わりに空ベクターであるpMXs−puroを用いてレトロウイルス溶液を作製した。
10%牛胎児血清(Sigma社)を含むD−MEM培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium−high glucose培地;Sigma社)で5%CO2、37℃の条件で培養したGP2−293細胞(クロンテック社;631458)にDNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puro(実施例1)4μg、p10A1エンベロープベクター(クロンテック社)1μgを、Lipofectamine(登録商標)2000(ライフテクノロジーズ社)を用いてトランスフェクションした。トランスフェクションした24時間後に10%牛胎児血清を含むD−MEM培地を添加し、5%CO2、37℃でさらに24時間培養した後の培養上清を採取しレトロウイルス溶液を作製した。同様に、DNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puroの代わりに空ベクターであるpMXs−puroを用いてレトロウイルス溶液を作製した。
[実施例4]DNAJB1−PRKACA−D1P3の足場非依存的増殖亢進作用の検討
実施例3においてDNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puroを用いて作製したレトロウイルス溶液にポリブレン(Polybrene;Sigma社)を最終濃度16μg/mLになるよう添加したのち、ヒト不死化乳腺上皮細胞株である184A1細胞(ATCC;CRL−8798)に添加し感染させた。5%CO2、37℃で8時間感染させた後に最終濃度5μg/mLのトランスフェリン(Sigma社)を含む乳腺上皮細胞専用培地(MEGM(登録商標)BulletKit(登録商標);ロンザ社)に交換し、さらに16時間後に最終濃度5μg/mLのトランスフェリン(Sigma社)及び最終濃度0.5μg/mLのピューロマイシン(Sigma社)を含む乳腺上皮細胞専用培地(ロンザ社)に交換し、5%CO2、37℃で2週間培養を続け、DNAJB1−PRKACA−D1P3を安定発現する184A1細胞(DNAJB1−PRKACA−D1P3発現/184A1細胞と命名した。)を取得した。同様に、pMXs−puroを用いて作製したレトロウイルス(実施例3)を感染させた184A1細胞(Mock/184A1細胞と命名した。)を取得した。
実施例3においてDNAJB1−PRKACA−D1P3/pMXs−puroを用いて作製したレトロウイルス溶液にポリブレン(Polybrene;Sigma社)を最終濃度16μg/mLになるよう添加したのち、ヒト不死化乳腺上皮細胞株である184A1細胞(ATCC;CRL−8798)に添加し感染させた。5%CO2、37℃で8時間感染させた後に最終濃度5μg/mLのトランスフェリン(Sigma社)を含む乳腺上皮細胞専用培地(MEGM(登録商標)BulletKit(登録商標);ロンザ社)に交換し、さらに16時間後に最終濃度5μg/mLのトランスフェリン(Sigma社)及び最終濃度0.5μg/mLのピューロマイシン(Sigma社)を含む乳腺上皮細胞専用培地(ロンザ社)に交換し、5%CO2、37℃で2週間培養を続け、DNAJB1−PRKACA−D1P3を安定発現する184A1細胞(DNAJB1−PRKACA−D1P3発現/184A1細胞と命名した。)を取得した。同様に、pMXs−puroを用いて作製したレトロウイルス(実施例3)を感染させた184A1細胞(Mock/184A1細胞と命名した。)を取得した。
DNAJB1−PRKACA−D1P3発現/184A1細胞の足場非依存的増殖亢進能を検討するため、96ウェル超低接着平底プレート(コーニング社)にDNAJB1−PRKACA−D1P3発現/184A1細胞及びMock/184A1細胞を、それぞれ1ウェル当り2×103個となるように最終濃度5μg/mLのトランスフェリン(Sigma社)及び最終濃度0.5μg/mLのピューロマイシン(Sigma社)を含む乳腺上皮細胞専用培地(ロンザ社)で播種し、5%CO2、37℃で培養した。播種当日(Day1)、4日目(Day4)、7日目(Day7)、11日目(Day11)及び14日目(Day14)の細胞数を細胞数測定試薬(CELLTITER−GloTM Luminescent Cell Viability Assay;Promega社)を用いてマニュアルの方法に従って測定した。検出には発光測定装置(ARVO;パーキンエルマー社)を用いた。Mock/184A1細胞はDay1からDay14まで細胞数のカウントは増加しなかったのに対して、DNAJB1−PRKACA−D1P3発現/184A1細胞はDay1からDay14までで約2.0倍の細胞数のカウントの増加が確認された。以上のことから、DNAJB1−PRKACA−D1P3発現/184A1細胞は足場非依存的細胞増殖を示すことが明らかとなり、DNAJB1−PRKACA−D1P3にコードされるポリペプチドは腫瘍形成能を有することが明らかとなった。
本発明の検出方法は、DNAJB1遺伝子とPRKACA遺伝子との融合遺伝子を検出する方法であり、被験者における癌を検出及び診断する方法として有用である。また、本発明のプライマーセット及び検出用キットは、本発明の方法に用いることができる。
以下の配列表の数字見出し<223>には、「Artificial Sequence」の説明を記載する。具体的には配列表の配列番号8及び9で表される塩基配列は、人工的に合成したプライマー配列である。
Claims (3)
- 被験者から得た試料中の、以下のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの存在を検出する工程を含む、ドナジェーホモログサブファミリーBメンバー1(DNAJB1)遺伝子とプロテインキナーゼサイクリックエーエムピーディペンデントキャタリティックアルファ(PRKACA)遺伝子との融合遺伝子の検出方法:
配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド。 - 前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチド、又は、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換、及び/若しくは挿入されたアミノ酸配列を含み、しかも腫瘍形成能を有するポリペプチドである、請求項1に記載の方法。
- 前記ポリペプチドが、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドである、請求項1に記載の方法。
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