JP2017077150A - 電動機およびこれを備える車載用装置、並びに、検査装置および電力入力部検査方法 - Google Patents

電動機およびこれを備える車載用装置、並びに、検査装置および電力入力部検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電動機本体に制御ユニットを装着する構成とした場合に、電動機側圧接端子の電気的接合状態に問題があるか否かを、制御ユニット側圧接端子との接合前に、センサにて予め測定可能な電動機を提供する。【解決手段】電動機本体30は、出力軸32とは反対側の端面に突設された平板からなる複数の入力端子35u〜35wをもつ電力入力部35を有し、電力入力部35は、各入力端子35u〜35wが、Z方向にあっては、出力軸の軸線と並行に突設されるとともに、X方向およびY方向にあっては、各入力端子35u〜35wの外形形状を透過型の光学センサ183で認識可能なように、X方向およびY方向に相互に離隔して配置されている。【選択図】図17

Description

本発明は、電動機本体と制御ユニットとを一体化した電動機およびこれを備える車載用装置に関する。
車両に搭載する電動パワーステアリング装置や電動ブレーキ装置等の車載用装置に使用される電動機は、その出力軸に減速ギヤボックスを接続し、この減速ギヤボックスで減速した回転力を車載用装置の駆動源として伝達している。
この種の電動機として、制御回路を実装した回路基板を含む制御ユニットによって駆動制御され、この制御ユニットを電動機本体に一体化して小型化を図った機電一体型の電動機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、電動パワーステアリング装置に適用する電動機が記載されている。この電動機は、電動機の電力を制御するスイッチング素子などの発熱部品を搭載するパワー基板と、マイクロコンピュータなど小電流部品を搭載する制御基板とが、回路ケースにより積層状態になるように構成されている。また、パワー基板が、三相ブラシレス電動機の反出力側のブラケットを兼ねるヒートシンクに装着されている。
特許文献1に記載された発明では、制御装置と電動機を一体にすることで、ワイヤーハーネスやコネクタを不要とし、製造コストと重量と放射ノイズの低減を可能にしている。また、電力ロスが低減されて高出力化が可能となる。さらに、制御装置を電動機の背面に積層することで、放熱性が良好な構成となり、大型にならずに、ステアリングモジュールに対する良好な装着性が得られる。
特許第3614380号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、電動機とパワー基板がブラケットを兼ねるヒートシンクを介して一体に組み立てられている。そのため、電動機と制御装置を別々に組み立てることができず、パワー基板および制御基板の仕様や調達先を用途に応じて変更することも困難である。この問題を解決するためには、電動機とパワー基板および制御基板を有する制御ユニットとを別体として、電動機に制御ユニットを装着することが考えられる。
通常、電動機の出力軸とは反対側の端部には、特許文献1に記載されているようなブラケットを兼ねるヒートシンクを備えていない。よって、電動機と制御ユニットを別体にする場合には、電動機の出力軸とは反対側の端部に、ヒートシンクを介して制御ユニットを装着することになる。
この場合には、電動機と制御ユニットが別工程で製造されることから、電動機に制御ユニットを装着する際に、制御ユニットの電力出力端子と電動機の電力入力端子を電気的に接続して電流路を形成する必要がある。また、ヒートシンクにパワー基板を接触させるために、パワー基板の電力出力端子はヒートシンクとは反対側に配置する。そのため、通常は、ワイヤーハーネス等を使用してヒートシンクの外側を迂回させて、電動機とパワー基板を電気的に接続することになる。
しかし、このような通常の接続方法では、電流路が長くなる。そのため、電気抵抗が増加するだけでなく、外部ノイズを拾い易くなるとともに、外部へのノイズの放散量も増加する。また、電動機とパワー基板を別々の工程(工場)で製造してから組み立て場所(工場)まで輸送する場合には、電動機及びパワー基板の少なくとも一方から突出する接続端子が、輸送過程で衝撃等の荷重を受けて、接続端子の曲がり、折れ、欠け等が生じるリスクが大きくなる。このリスクを避けるためには、保護部材を取り付ける等の対策を行って接続端子への衝撃荷重入力を防ぐ必要があり、保護部材コストの発生、輸送時の体積増加に伴う輸送コストの増加が生じる。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、別々に製造された電動機本体と制御ユニットを短い距離で電気的に接続し得る電動機およびこれを備える車載用装置、並びに、検査装置および電力入力部検査方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る電動機は、一端に出力軸を有するとともに前記出力軸とは反対側の端面に前記出力軸の軸線と並行に突設された金属製の平板からなる複数の入力端子をもつ電力入力部を有する電動機本体と、該電動機本体に前記出力軸とは反対側の端面に装着されるとともに前記電力入力部と圧接されることで電気的に接続される電力出力部を有して前記電動機本体を駆動制御する制御ユニットとを備え、前記出力軸の軸線に沿った方向をZ方向とし、Z方向と直交して前記入力端子の平板面に沿った方向をX方向とし、X方向と直交する他の方向をY方向とするとき、
前記電力入力部の複数の入力端子は、前記Z方向にあっては、前記出力軸の軸線と並行に突設され、前記X方向および前記Y方向にあっては、各入力端子の外形形状全体を前記X方向および前記Y方向のいずれの方向からも光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、一端に出力軸を有するとともに出力軸とは反対側の端面に出力軸の軸線と並行に突設された金属製の平板からなる複数の入力端子をもつ電力入力部を有する電動機本体と、この電動機本体にその出力軸とは反対側の端面に装着されるとともに電力入力部と圧接されることで電気的に接続される電力出力部を有して電動機本体を駆動制御する制御ユニットとを備えたので、制御ユニットの電力出力部と電動機本体の電力入力との距離を短距離化して、電流路の電気抵抗を小さくするとともに、ノイズの吸収及び放散を抑制することができる。
また、車載用装置の回転駆動源として上記電動機を使用することにより、制御ユニットと電動機本体との間の電流路の電気抵抗を少なくし、且つ外部ノイズの影響を受けにくくすることができるとともに、外部へのノイズ放散を抑制することができる車載用装置を提供することができる。
ここで、本発明のように、制御ユニットの電力出力部と電動機本体の電力入力との距離を短距離化した技術では、電動機側接続端子に一定量以上の位置ずれが生じた場合、制御ユニット側接続端子との所定位置での接合ができなくなるおそれがある。そこで、電動機本体と制御ユニットとを一体化した電動機において、電動機本体側の電力入力部の電気的接合状態に問題があるか否かを、制御ユニットとの接合前に、センサにて予め測定可能とすることが望ましい。
この問題に対し、本発明の一態様によれば、電動機本体の電力入力部は、出力軸の軸線に沿った方向をZ方向とし、Z方向と直交して前記入力端子の平板面に沿った方向をX方向とし、X方向と直交する他の方向をY方向とするとき、電力入力部の複数の入力端子は、Z方向にあっては、出力軸の軸線と並行に突設され、X方向およびY方向にあっては、各入力端子の外形形状全体をX方向およびY方向のいずれの方向からも光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されているので、各入力端子をX方向およびY方向から光学センサで測定して各入力端子の位置情報を取得し、その取得された位置情報に基づいて、電力入力部に一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定すれば、電動機本体側の電力入力部の電気的接合状態に問題があるか否かを、制御ユニットとの接合前にセンサにて予め測定することができる。
なお、本発明の一態様に係る電動機において、前記電力入力部と前記電力出力部との組を少なくとも2組もつ冗長構造を有し、前記2組の電力入力部の複数の入力端子は、前記Z方向にあっては、前記出力軸の軸線と並行に突設され、前記X方向および前記Y方向にあっては、前記2組の電力入力部の各入力端子の外形形状全体を前記X方向および前記Y方向のいずれの方向からも光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されていることは好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の他の一態様に係る電動機は、一端に出力軸を有するとともに前記出力軸とは反対側の端面に複数の入力端子をもつ電力入力部を有する電動機本体と、該電動機本体にその出力軸とは反対側の端面に装着されるとともに前記電力入力部と圧接されることで電気的に接続される電力出力部を有して前記電動機本体を駆動制御する制御ユニットとを備え、前記電力入力部と前記電力出力部との組を少なくとも2組もつ冗長構造を有し、前記出力軸の軸線に沿った方向をZ方向とし、Z方向と直交して前記入力端子の平板面に沿った方向をX方向とし、X方向と直交する他の方向をY方向とするとき、前記電力入力部の複数の入力端子は、前記Z方向にあっては、前記出力軸の軸線と並行に突設され、前記X方向および前記Y方向にあっては、各入力端子の外形形状全体を前記X方向および前記Y方向の少なくともいずれか一方の方向から光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されていることを特徴とする。
本発明の他の一態様に係る電動機であれば、電力入力部と前記電力出力部との組を少なくとも2組もつ冗長構造を有する場合において、制御ユニットの電力出力部と電動機本体の電力入力との距離を短距離化して、電流路の電気抵抗を小さくするとともに、ノイズの吸収及び放散を抑制することができるとともに、電力入力部と前記電力出力部との組を少なくとも2組もつ冗長構造を有する場合においても、X方向およびY方向にあっては、各入力端子の外形形状全体をX方向およびY方向の少なくともいずれか一方の方向から光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されているので、電動機本体側の電力入力部の電気的接合状態に問題があるか否かを、制御ユニットとの接合前に予め測定することができる。
また、本発明は、電動機本体側の電力入力部の電気的接合状態に問題があるか否かを、制御ユニットとの接合前に、光学センサにて予め位置情報を測定可能とする上で、本発明の一態様に係る電動機に好適な検査装置および電力入力部検査方法を提供する。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る検査装置は、本発明の一態様に係る電動機に用いられて、前記電動機本体の電力入力部を検査する検査装置であって、前記電力入力部の各入力端子を前記X方向およびY方向の少なくとも一方から測定して各入力端子の位置情報を取得する光学センサと、該光学センサで取得された各入力端子の位置情報に基づいて、前記電力入力部に一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定する位置ずれ判定部とを有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る電力入力部の検査方法は、本発明の一態様に係る電動機における、前記電動機本体の電力入力部を検査する方法であって、前記電力入力部の各入力端子を前記X方向およびY方向の少なくとも一方から光学センサで測定して各入力端子先端の位置情報を取得し、その取得された位置情報に基づいて、前記電力入力部に一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定することを特徴とする。
本発明の一態様に係る検査装置および電力入力部検査方法によれば、本発明の一態様に係る電動機における、各入力端子をX方向およびY方向の少なくとも一方からから光学センサで測定して各端子の位置情報を取得し、その取得された位置情報に基づいて、電力入力部に一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定すれば、電動機本体側の電力入力部の電気的接合状態に問題があるか否かを、制御ユニットとの接合前に予め測定することができる。
上述したように、本発明によれば、別々に製造された電動機本体と制御ユニットを短い距離で電気的に接続することができる。
本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置を備える車両示す模式図である。 本発明の一態様に係る電動機の第一実施形態を示す斜視図である。 第一実施形態における電動機本体と制御ユニットとを分離した状態を示す斜視図である。 第一実施形態における電動機の分解斜視図である。 ヒートシンクに中継端子部を装着する前の状態を示す斜視図である。 ヒートシンクに中継端子部を装着した後の状態を示す斜視図である。 図6のVII−VII線上の部分断面図である。 第一実施形態の中継端子部がヒートシンクに取り付けられた状態を示す図であって、端子ホルダーの基準面側から見た図である。 第一実施形態の中継端子部を示す斜視図である。 第一実施形態の中継端子部の接続端子を示す斜視図である。 中継端子部に電力入力部のU型端子部を連結前の状態を示す斜視図である。 中継端子部に電力入力部のU型端子部を連結後の状態を示す斜視図である。 第一実施形態のパワー基板を示す斜視図である。 第一実施形態のパワー基板上にインサートベースを連結した状態を示す斜視図である。 第一実施形態のインサートベース上に制御基板を連結した状態を示す斜視図である。 第一実施形態の制御ユニットの組み立て完了状態を示す斜視図である。 第一実施形態の電動機本体の電力入力部を説明する図であり、同図(a)は電動機本体の正面図、(b)はU型端子部の要部拡大図、(c)は(a)でのA矢視から見た要部の説明図である。 第一実施形態の電動機本体の電力入力部の検査方法を説明する斜視図である。 第一実施形態の電動機本体の電力入力部の他の例および当該他の例での検査方法を説明する斜視図である。 図19の他の例の説明図であり、同図(a)は、当該他の例における電動機本体の正面図、(b)は(a)の平面図、(c)は図19に示すセンサが取得した画像情報のイメージを示す図である。 電動機本体の電力入力部の比較例を説明する図であり、同図は電動機本体の側面図を示している。 第二実施形態における電動機の分解斜視図である。 第二実施形態における電力入力部のU型端子部を示す斜視図である。 第二実施形態における電力入力部を示す斜視図である。 第三実施形態の中継端子部を示す斜視図である。 第三実施形態の中継端子部をヒートシンクに装着する前の状態を示す斜視図である。 第三実施形態の中継端子部をヒートシンクにネジ止めした状態の断面図である。 本発明の一態様を示す電動機の第四実施形態を示す電動機本体に制御ユニットを装着する前の状態を示す斜視図である。 第四実施形態における電動機本体への入力端子接続状態を示す斜視図である。 第四実施形態の中継端子部の絶縁板装着前の状態を示す斜視図である。 第四実施形態におけるヒートシンクの中継端子部を装着する前の状態を示す斜視図である。 第四実施形態におけるヒートシンクへ中継端子部を装着した状態を示す斜視図である。 第四実施形態における中継端子部の変形例を示す分解斜視図である。 第五実施形態における電動機の分解斜視図である。 第五実施形態の制御ユニットの説明図であり、同図(a)は、パワー基板上にインサートベースを連結した状態のものをヒートシンクに取り付ける状態を示す斜視図であり、同図(b)は、パワー基板、インサートベースおよびヒートシンクを連結した状態を示す斜視図である。 第五実施形態の制御ユニットの組み立て完了状態を示す斜視図である。 第六実施形態における電動機の分解斜視図である。 第七実施形態の中継端子部の例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
[第一実施形態]
図1に示すように、この車両1は、左右の転舵輪となる前輪2FRおよび2FLと後輪2RRおよび2RLを備える。前輪2FRおよび2FLは、車載用装置としての電動パワーステアリング装置3によって転舵される。
電動パワーステアリング装置3は、ステアリングホイール11を有し、このステアリングホイール11に運転者から作用される操舵力がステアリングシャフト12に伝達される。ステアリングシャフト12は、入力軸12aと出力軸12bとを有する。入力軸12aの一端はステアリングホイール11に連結され、他端は操舵トルクセンサ13を介して出力軸12bの一端に連結されている。
そして、出力軸12bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント14を介してロアシャフト15に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント16を介してピニオンシャフト17に伝達される。ピニオンシャフト17に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ18を介してタイロッド19に伝達され、転舵輪としての前輪2FRおよび2FLを転舵させる。
ここで、ステアリングギヤ18は、ピニオンシャフト17に連結されたピニオン18aとこのピニオン18aに噛合するラック18bとを有するラックアンドピニオン形式に構成されている。そして、ピニオン18aに伝達された回転運動がラック18bで車幅方向の直進運動に変換する構成とされている。
ステアリングシャフト12の出力軸12bには、操舵補助力を出力軸12bに伝達する操舵補助機構20が連結されている。操舵補助機構20は、出力軸12bに連結した、例えばウォームギヤ機構で構成される減速ギヤ21と、減速ギヤ21に連結された操舵補助力を発生する電動機22とを備える。
操舵トルクセンサ13は、ステアリングホイール11に付与されて入力軸12aに伝達された操舵トルクを検出する。操舵トルクセンサ13は、例えば、操舵トルクを入力軸12aおよび出力軸12b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を抵抗変化や磁気変化に変換して検出する構成とされている。
電動機22は、制御ユニット40によって駆動制御される。制御ユニット40には、バッテリ27から直流電源が供給され、操舵トルクセンサ13から操舵トルク検出値が入力されるとともに、車速センサ26から車速検出値が入力される。制御ユニット40は、取得した操舵トルク検出値および車速検出値に基づいて操舵補助指令値を算出し、その算出した操舵補助指令値に基づいて電動機22を必要な操舵補助トルクを発生するように回転駆動する。
本実施形態の電動機22は、図2に示すように、例えば3相ブラシレスモータで構成される電動機本体30と、電動機本体30を駆動制御する制御ユニット40とが一体化されている。電動機本体30は、円筒状のモータハウジング31と、モータハウジング31内に、図示しない、コイルを巻装した円筒状の固定子と、固定子の内側に回転自在に配置された回転子とを有する。回転子には、その表面又は内部の円周方向に永久磁石が配置されている。この回転子に連結された出力軸32が、モータハウジング31の軸方向一端部から外部に突出しており、この出力軸32が上記減速ギヤ21に連結される。
そして、図3に分離状態を示すように、電動機本体30と制御ユニット40とは、別々に製造され、制御ユニット40は、電動機本体30に対して着脱可能に組み立てられる。
詳しくは、電動機本体30は、図4に示すように、出力軸32とは反対側の端面(反出力軸側端面)30aに、貫通孔33u、33vおよび33wが形成されている。反出力軸側端面30aには、これら貫通孔33u〜33wから3本の入力端子35u、35vおよび35wが電力入力部35として個別に突出している。制御ユニット40の電動機本体30側の面(後述するヒートシンク41の第二面)41gに、中継端子部51が設けられている。中継端子部51に入力端子35u,35v,35wが挿入されることで、電動機本体30と制御ユニット40が一体化される。
各入力端子35u〜35wは、その平板面に直角な方向から見た端子上端部の形状が、U字状をなすU型端子部34とされた金属製の接続端子である。各入力端子35u〜35wのU型端子部34は、2つの突出片34a,34bをそれぞれ有する。これら入力端子35u〜35wは、電動機本体30の固定子のコイル接続部(図示せず)と一体に接続されていてもよいが、本実施形態では、電動機本体30と制御ユニット40とを別々に組み立てる場合を考慮して、電動機本体30に着脱可能に形成されている。
すなわち、本実施形態では、3つの入力端子35u〜35wの上下両端がU型端子部34とされ、3つの入力端子35u〜35wの一端を電動機本体30の貫通孔33u〜33w内に挿入することにより、固定子のコイル接続部に嵌合して固定され、他端が反出力軸側端面30aから突出した状態となる。そして、図2、図3に示したように、電動機本体30の反出力軸側端面30aに制御ユニット40が装着される。
制御ユニット40は、図4に示すように、中継端子部51、ヒートシンク41および回路基板42と、これらを覆うユニットカバー43とを備えている。ヒートシンク41は、銅、アルミニウム等の熱伝導率が高い金属材料からなる所定厚みに形成された円板状部材である。回路基板42は、ヒートシンク41の電動機本体30とは反対側に配置され、ユニットカバー43で覆われている。
ヒートシンク41は、図5〜図7に示すように、その外周寄り位置に、中継端子部51を収納するための収納凹部41aが、ヒートシンク41の電動機本体30側の面(第二面)41gに下面側から上面側に向けて形成されている。そして、収納凹部41aの底面(図7での上面)410aに、図4に示すヒートシンク41の第一面(上面)41fまで貫通する3つの貫通孔41u,41vおよび41wが形成されている。
収納凹部41aは、図5、図7に示すように、幅広の中央凹部41bと、この中央凹部41bの長手方向(ヒートシンク41をなす円板の弦方向)の両側面から外方に延長する幅狭の結合用凹部41cとを備えている。そして、結合用凹部41cの第一面41f側に、図7に示すように、中継端子部51をスナップフィット結合させる係合段部41dがそれぞれ形成されている。また、各係合段部41dの第一面41f側に、第一面41fに開口する結合解除孔41eが形成されている。
そして、収納凹部41aに中継端子部51がスナップフィット結合されている。中継端子部51は、図8〜図12に示すように、合成樹脂製の端子ホルダー510と、端子ホルダー510に固定された金属製の接続端子55u,55v,55wとを有する。端子ホルダー510と接続端子55u,55v,55wとは、インサート成形により一体化されている。なお、製造方法はインサート成形に限定されず、インサート成形以外の他の方法によって製造してもよい。
端子ホルダー510は、直方体状のハウジング52と、このハウジング52の長手方向の両端の下端にハウジング52の端面に沿って上方に延長するL字状片53とがそれぞれ一体に形成されている。そして、これらL字状片53の上端に、ハウジング52の長手方向外方に突出したフック部54がそれぞれ形成されている。これらのフック部54が、ヒートシンク41の収納凹部41aの結合用凹部41cに形成した係合段部41dに係合することにより、スナップフィット結合状態となる。
ハウジング52は、ヒートシンク41の電動機本体30側の面(第二面)41g)に沿わせる基準面521を有する。ハウジング52の基準面521に三つの案内凹部51u〜51wが形成されている。三つの案内凹部51u〜51wは、ハウジング52の長手方向に所定間隔を保って形成されている。各案内凹部51u〜51wの配置間隔は、入力端子35u,35v,35wの配置間隔に合わせてある。
ハウジング52には、図9に示すように、接続端子55u及び55wは、ハウジング52をなす直方体の短手方向一端面における長手方向の両端側に配置され、接続端子55vは、短手方向他端面における接続端子55u及び55wの中間位置に配置されている。
これら接続端子55u〜55wのそれぞれは、図10に示すように、ハウジング52の短手方向に延長する接続板部55aと、この接続板部55aの一端から上方に延長する接触板部55bとを含んでL字状に形成されている。各接続端子55u〜55wの接続板部55aには、貫通穴55cおよび55dが形成されている。貫通穴55c、55dには、図12に示すように、複数の入力端子35u〜35wの2つの突出片34aおよび34bが挿入される。2つの突出片34a、34bは、ハウジング52の長手方向に所定間隔を保って配置されており、入力端子35u〜35wのU型端子部を形成している。
そして、接続端子55u〜55wの長さは、前述したように、中継端子部51をヒートシンク41の収納凹部41aおよび凹部41b内に挿入してスナップフィット結合状態としたときに、ヒートシンク41に形成された貫通孔41u,41vおよび41wを通じて上面側に所定長さ突出するように設定されている。
また、ハウジング52には、図8、図11〜図12に示すように、3つの案内凹部51u〜51wが長手方向に所定間隔を保って形成されている。各案内凹部51u〜51wは、基準面521を底面とした四角錐の先端部が切り落とされた形状を有する。つまり、各案内凹部51u〜51wの断面積は、基準面521から基準面521とは反対側の面(反基準面)522に向かうに連れて徐々に小さくなる。
さらに、図7および図11に示すように、ハウジング52の各案内凹部51u〜51wの底面52aに、接続端子55u,55v,55wの接続板部55aが配置されている。これにより、端子ホルダー510を基準面521から見たときに(図7、図12)、各案内凹部51u〜51wの底面52aに、各接続端子55u,55v,55wの貫通穴55c,55dが存在する。また、接続端子55u,55v,55wの接触板部55bは、ハウジング52の反基準面522側に延びている。
図7および図9に示すように、各案内凹部51u〜51wの底面52aより反基準面522側に、入力端子35u,35v,35wの先端部が配置される空間52bが形成されている。そして、空間52bの反基準面522側が開放されている。つまり、端子ホルダー510のハウジング52は、空間52bの反基準面522に開口部52cを有する。
また、図11および図12に示すように、端子ホルダー510のL字状片53は、ハウジング52をなす直方体の長手方向両端に形成されている。L字状片53は、ハウジング52の基準面521と同じ面を基端として、反基準面522側に延びている。各L字状片53の先端にフック部54が形成されている。フック部54は、ハウジング52をなす直方体の長手方向外方に突出している。
図5および図6に示すように、中継端子部51をヒートシンク41の収納凹部41aに挿入し、端子ホルダー510のフック部54を係合段部41dに係合することにより、中継端子部51は収納凹部41a内に取り付けられる。接続端子55u〜55wの長さは、この状態としたときに、図4に示したヒートシンク41の貫通孔41u,41v及び41wを通じて上面側に所定長さだけ突出する長さに設定されている。
回路基板42は、図4に示すように、パワー基板44とインサートベース45と制御基板46とを有する。パワー基板44は、ヒートシンク41の電動機本体30とは反対側の面(第一面)41fに接触配置される。インサートベース45は、パワー基板44に対して所定距離を保って配置される。制御基板46は、インサートベース45に対して所定距離を保って配置される。
パワー基板44は、例えばインバータを構成する6つのMOSFETなどの発熱量が多い半導体スイッチング素子やリレー等が上面に配置される金属基板で構成されている。パワー基板44には、図4および図13に示すように、ヒートシンク41に形成された貫通孔41u、41vおよび41wに対向する位置に、貫通孔47u、47vおよび47wが形成されている。また、パワー基板44には、各貫通孔47u、47vおよび47wに沿ってバスバー48u、48vおよび48wが例えば半田付けによって固定されている。
これらバスバー48u、48vおよび48wのそれぞれは、図13に示すように、コ字状部48aと、このコ字状部48aの開放端側の上板部に連接されて上方に延長する接触板部48bとで構成されている。バスバー48uおよび48wは、コ字状部48aの開放側が貫通孔47uおよび47wの外側の側縁に近接して配置され、バスバー48vは、コ字状部48aの開放側が貫通孔47vの内側の側縁に近接して配置されている。また、各バスバー48u〜48wのコ字状部48aの下板部がパワー基板44に形成された図示しない配線パターンに接続するように半田付けにより固定されている。
各バスバー48u〜48wの接触板部48bは、図14に示すように、貫通孔47u〜47wを通じて突出する中継端子部51の接続端子55u〜55wと面接触し、バスバー48u〜48wの接触板部48bと接続端子55u〜55wとが最終的に溶接、ロー付け、半田付け等の接合手段によって一体化される。
インサートベース45は、金属板(図示せず)がモールド又は圧入により保持され、外部接続用のコネクタ(図示せず)が一体に形成された樹脂性部材であり、このインサートベース45に保持された金属板によって、パワー基板44上の大電流ライン以外の電流ラインが全て構成されている。
また、インサートベース45には、図13に示すように、上記中継端子部51の接続端子55u、55vおよび55wとバスバー48u、48vおよび48wの接触板部48bとの接触部が挿入される貫通孔49u、49vおよび49wが形成されている。
さらに、インサートベース45には、電解コンデンサ、抵抗、コイルの他、ノイズ対策用のセラミックコンデンサ等が実装されている。このインサートベース45が、図14に示すように、下面に固定された絶縁性のスペーサ50aを介してパワー基板44にねじ止めされている。なお、このインサートベース45のパワー基板44への装着は、ねじ止めに限定されるものではなく、任意の固定方法を適用することができる。
制御基板46は、インバータを構成するスイッチング素子を駆動するマイクロプロセッサ等のICチップを含む制御関連部品が実装されている。この制御基板46も、図15に示すように、インサートベース45と同様に絶縁性のスペーサ50bを介してインサートベース45にねじ止めされている。この制御基板46のインサートベース45への装着はねじ止めに限定されるものではなく、任意の固定方法を適用することができる。
そして、制御基板46の装着後に、インサートベース45に搭載された部品と制御基板46との信号線接続を行う。その接続方法は、例えばDIP半田接続としても良いし、プレスフィット端子接続しても良いし、コネクタ接続としてもよい。
図4に示すユニットカバー43は、一端を開放した有底円筒状に合成樹脂材で形成されている。ユニットカバー43は、図14に示すように、ヒートシンク41上にパワー基板44を直接固定し、パワー基板44上にスペーサ50aを介してインサートベース45を固定し、インサートベース45上にスペーサ50bを介して制御基板46を固定した状態で、図15に示すように、パワー基板44、インサートベース45および制御基板46を覆うように開放端面をヒートシンク41の上端側外周面に嵌合される。
上述した第一実施形態によると、電動機本体30と制御ユニット40とを別工程で組み立てることが可能となる。この場合、電動機本体30の組み立て工程と、制御ユニット40の組み立て構成とは同一工場で行ってもよく、別工場で行ってもよい。
電動機本体30については、最終的な組み立て工程前にあっては、電力入力部35となる入力端子35u〜35wを電動機本体30に装着した状態で反入力端子側から突出させておいてもよいし、また、電動機本体30に装着しないようにしてもよい。
つまり、電動機本体30を輸送する場合には、入力端子35u〜35wを装着しない状態で搬送することにより、搬送過程での入力端子35u〜35wの曲がりや損傷を防止することができる。この場合、制御ユニット40との最終的な組み立て工程の前までに入力端子35u〜35wを電動機本体30の貫通孔33u〜33wに挿通して固定子のコイル接続部に接続すればよい。
なお、上述した入力端子35u〜35wは、電動機本体30の固定子のコイル接続部と一体に接続されていてもよい。但し、入力端子35u〜35wを着脱可能とすれば、電動機本体30を輸送する場合に、入力端子35u〜35wを装着しない状態で搬送することにより、搬送過程での入力端子35u〜35wの曲がりや損傷を防止することができる。
さらに、本実施形態では、入力端子35u〜35wは、二つの突出片34a,34b同士の間のU字状の溝の形状を、上部から下部に向かうにつれて拡幅するように形成している。本実施形態では、図17(b)に示すように、左右の突出片34a,34b同士の間に、上から順に、第一並行部34uと、並行部34uに続く拡幅部34nと、拡幅部34nに続く第二並行部34dとを設けている。
ここで、3つの入力端子35u、35vおよび35wは、仮に、二つの突出片34a,34b同士の間のU字状の溝が、一対の並行部のみからなるストレート面で形成されている場合、入力端子35u〜wの差し込み方向での位置が浅いときは圧入荷重が小さくなり、深いときは圧入荷重が大きくなる。この圧入荷重差は、U型端子部34が挟み込む相手方の端子(例えばI端子)との接圧と相関がある。特に、圧入荷重が低く接圧が小さくなってしまうと、接合信頼性が確保されない可能性がある。
これに対し、本実施形態のU型端子部34は、各入力端子35u〜wの二つの突出片34a,34b同士の間のU字状の溝が、先端側に向かうにつれて、圧接部の幅が狭くなるように拡幅部34nを設けたので、圧入荷重および接圧変動の変化を抑えて、接合信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態の例では、各突出片34a,34bは、中央のU字形状の溝に対して僅かに外寄りに偏倚しており、U型端子部34の左右の各突出片34a,34b形状を非対称(U字形状の中心に対して線対称)としているが、これに限らず、各突出片34a,34bの左右を対称としてもよい。また、図17(b)に示した例では、拡幅部34nの上下に第一並行部34uと第二並行部34dとを設けた例を示したが、これに限らず、いずれか一方または両方の並行部を省略してもよい。
ここで、本実施形態では、上記3つの入力端子35u〜35wを電動機本体30に取り付けた後に、3つの入力端子35u〜35wの位置を検査可能に構成している。
詳しくは、電動機本体30の3つの入力端子35u〜35wの位置は、図17(a)に示すように、電動機本体30の軸線CLと直交する方向であって且つ各入力端子35u〜35wの平板面との対向方向(つまり、同図の紙面の方向)から見た場合に、カメラや透過型のセンサ等のように対象の外形情報を取得可能な光学センサにより3つの入力端子35u〜35wの位置を計測する。この場合、同図において端子の左右方向(以下、X方向ともいう)の位置、および上下方向(以下、Z方向ともいう)の位置を計測することができる。しかし、図17(a)に示す視線の方向(紙面の方向)からは、各入力端子35u〜35wの奥行き方向(以下、Y方向ともいう)の位置は計測できない。
いま、3つの入力端子35u〜35wのY方向の位置を計測するために、図21に比較例を示すように、各入力端子35u〜35wの平板面に沿った方向(X方向)から計測することが考えられる。しかし、この場合に、図21の比較例のように、複数の各入力端子35u〜35wの平板面が同一平面上に並んで配置されていると、同図の奥行方向で入力端子35u〜35w相互が重なってしまうため、X方向からも3つの入力端子35u〜35wの奥行き方向(Y方向)の位置を計測することができない。
そこで、本実施形態では、3つの入力端子35u〜35wの位置を安定して測定できるように、各入力端子35u〜35wの外形形状全体を、X方向およびY方向のいずれの方向からも視認可能なように相互に離隔して配置している。
つまり、各入力端子35u〜35wは、図17に示したように、電動機本体30の軸線と直交方向であって、各入力端子35u〜35wの平板面と対向する側から見た正面視においては、左右方向(つまり、X方向)に離隔して全体を視認可能になっている。そして、図17(c)に要部を拡大図示するように、各入力端子35u〜35wの平板面に沿ったX方向から見た側面視においては、各入力端子35u〜35wが前後方向(つまり、Y方向)に離隔しており各入力端子35u〜35wを個別に視認可能になっている。
これにより、本実施形態によれば、図17(a)に示す正面視では勿論、図17(c)に示す側面視においても、図17(a)に示す検査装置180が備える透過型の光学センサ183を用いて、各入力端子35u〜35wの外形形状を、軸線CLに直交するX方向およびY方向から安定して検査可能になっている。なお、この光学センサ183としては、画像情報から対象の輪郭を認識する画像処理が可能なカメラまたは透過型センサを用いることができる。
詳しくは、本実施形態の検査装置180は、図17(a)に示すように、ターンテーブルになっている検査用載置台181を有し、検査用載置台181には、電動機本体30の出力軸32の軸心を基準とするセンタ位置決め穴182が、ターンテーブル上面の周方向に離隔して複数個所に設けられている。これにより、センタ位置決め穴182に電動機本体30の出力軸32を挿入した載置姿勢とすることにより、検査用載置台181を間欠的に回転駆動して、電動機本体30の検査姿勢を維持しつつ、複数の電動機本体30を順次に検査部に搬送可能になっている。
なお、本実施形態では、検査用載置台181がターンテーブルになっている例を説明したが、これに限らず、測定対象を搬送可能であれば、搬送テーブルや、ベルト式のコンベア、あるいは搬送用ロボットを用いて検査部に搬送する構成としてもよい。
そして、この検査用載置台181の検査部の左右には、各入力端子35u〜35wの端子先端に対向する位置に、透過型の光学センサ183の投光器183bと受光器183aが離隔して配置されている。
本実施形態の光学センサ183は、図18に斜視図を示すように、受光器183aと、この受光器183aに対向して設けられた投光器183bとを有する。投光器183bは、受光器183aにて対象の輪郭を認識する上で適した光量を投光可能である。投光器183bから受光器183aに向けて投光された光は、U型端子部34で遮断されるため、U型端子部34の形状の表面境界とその周囲の部分とを十分に画像解析可能なように明度差を与えることができる。
光学センサ183は、検査部に搬送された電動機本体30に対して、各入力端子35u〜35wの端子先端の形状の輪郭情報を位置データとして一の視野内にて同時に撮像する。光学センサ183が取得した各入力端子35u〜35wの端子先端の位置データは、検査装置180の判定部であるコンピュータ184に出力される。コンピュータ184は、光学センサ183から取得した輪郭情報に基づいて、各入力端子35u〜35wのエッジ点の位置情報を演算し、エッジ点の位置情報をもとに、閾値として所定の合格範囲が設定されたモデルデータと比較して複数の端子の変形状態を測定し、合否を判定可能になっている。
上述した検査装置180によって電動機本体30の各端子の検査を行う一方、制御ユニット40の組み立てについては、まず、ヒートシンク41に中継端子部51を装着する。この装着は、図5に示すように、ヒートシンク41の収納凹部41aの中央凹部41bおよび結合用凹部41cに対して中継端子部51のハウジング52およびL字状片53を下側から対向させる。
この状態で、中継端子部51のハウジング52およびL字状片53を中央凹部41bおよび結合用凹部41c内に挿入する。このとき、L字状片53のフック部54が結合用凹部41cの奥側壁面に係合し、L字状片53がハウジング52側に撓んだ状態で、結合用凹部41c内に挿入される。
そして、フック部54が結合用凹部41cに形成された係合段部41dに到達することにより、図6に示すように、L字状片53の外側側面が結合用凹部41cの奥壁に接触してスナップフィット結合状態となる。このスナップフィット結合状態となると、フック部54が結合用凹部41cの係合段部41dに係合することから、中継端子部51の収納凹部41aから下方への抜け出しが防止されて中継端子部51がヒートシンク41に保持される。
この状態で、中継端子部51の基準面(端子ホルダー510のハウジング52の基準面)521とヒートシンク41の第二面41gとが面一になるとともに、ヒートシンク41の第一面41fから接続端子55u〜55wが上方に突出する。
なお、中継端子部51の基準面521とヒートシンク41の第二面41gは面一状態でなくてもよい。中継端子部51の基準面521をヒートシンク41の第二面41gより凹ませたり、突出させたりしてもよい。
中継端子部51の基準面521をヒートシンク41の第二面41gから突出させる場合には、電動機本体30の反出力軸側端面30aに、突出した中継端子部51の基準面521を受ける凹部を形成することが好ましい。この場合には、突出した基準面521と反出力軸側端面30aの凹部とで、電動機本体30とヒートシンク41との位置決めを行うことができる。
次いで、ヒートシンク41の第一面41f上に、パワー基板44の下面を直接接触させて装着する。このとき、パワー基板44に形成された貫通孔47u〜47w(図4)内に中継端子部51の接続端子55u〜55wを挿通し、パワー基板44から上方に接続端子55u〜55wを突出させる。そして、接続端子55u〜55wのパワー基板44から上方に突出している部分と、パワー基板44の上面に形成されているバスバー48u〜48wの接触板部48bとを相互に接触させる。
次いで、図14に示すように、インサートベース45をパワー基板44上にスペーサ50aを介してねじ止めすることにより装着する。この場合も、中継端子部51の接続端子55u〜55wとバスバー48u〜48wの接触板部48bをインサートベース45に形成された貫通孔49u〜49wを通じてインサートベース45の上方に突出させる。
この状態で、接続端子55u〜55wとバスバー48u〜48wの接触板部48bとを溶接、ロー付け、半田付け等の接合手段で接合し、接続端子55u〜55wとバスバー48u〜48wとの間を電気的且つ機械的に接続してパワー基板44と中継端子部51との間の電流路を確保する。
次いで、インサートベース45上にスペーサ50bを介して制御基板46をねじ止めによって装着する。その後、インサートベース45に搭載された部品と制御基板46との信号線接続を行う。その接続方法は、例えばDIP半田接続としても良いし、プレスフィット端子接続しても良いし、コネクタ接続としてもよい。これにより、回路基板42が形成される。図15はこの状態を示す。
次いで、ユニットカバー43で回路基板42を覆い、ユニットカバー43の開口端の内周面をヒートシンク41の上端側(第一面41f側)の外周面に嵌合させることにより、制御ユニット40の組み立てを完了する。図16はこの状態を示す。
電動機22は、以下の方法で組み立てられる。
電動機本体30と制御ユニット40とを組み立てるには、図3に示すように、まず、電動機本体30の反出力軸側端面30aの貫通孔33u〜33w内に、入力端子35u〜35wを挿通して固定子のコイル接続部に入力端子35u〜35wを電気的且つ機械的に接続し、入力端子35u〜35wの上端を電動機本体30の反出力軸側端面30aから上方に突出させておく。
この組み立て工程に際し、本実施形態では、電力入力部35は、各入力端子35u〜35wが、上記Z方向にあっては、出力軸の軸線と並行に突設されるとともに、上記X方向およびY方向にあっては、各入力端子35u〜35wの外形形状を透過型の光学センサ183で認識可能なように相互に離隔して配置されているので、各入力端子35u〜35wの端子先端の位置を検出して、端子位置のずれ量を安定して計測することができる。
本実施形態では、電動機本体30と制御ユニット40との組み立て前の工程において、図17(a)に示すように、検査装置180の検査用載置台181に電動機本体30をセットする。センタ位置決め穴182に電動機本体30の出力軸32を挿入した載置姿勢とすることにより、電動機本体30の検査姿勢を維持しつつ、順次に検査用載置台181により検査部に搬送する。
検査用載置台181の検査部の左右には、各入力端子35u〜35wの端子先端に対向する位置に、透過型の光学センサ183の投光器183bと受光器183aが離隔して配置されており、各入力端子35u〜35wの端子先端の位置データが光学センサ183によって取得される。取得された各入力端子35u〜35wの端子先端の位置データは、判定部であるコンピュータ184に出力される。
検査装置180のコンピュータ184は、所定の検査プログラムを実行し、光学センサ183で取得された位置情報に基づいて、電力入力部35の各入力端子35u〜35wに、一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定する。
コンピュータ184の判定は、例えば、予め合格範囲と不合格範囲とを閾値として規定した画像領域と比較し、取得された各入力端子35u〜35wの端子先端の位置情報が合格範囲内であれば、一定量以上の位置ずれが生じていない(合格)と判定し、取得された各入力端子35u〜35wの端子先端の位置情報が合格範囲を超えた不合格範囲に掛かっていれば、一定量以上の位置ずれが生じている(不合格)と判定する。
電力入力部35の各入力端子35u〜35wの位置検査は、製造ライン内で全製品に対して行う。そのため、光学センサ183による位置検出精度が向上することにより、電動機22の製造コストが大幅に低減される効果が期待できる。
これにより、組立作業者は、制御ユニット40と電動機本体30相互の接続端子を電気的に接続するに際し、電動機本体30の各入力端子35u〜35wに一定量以上の位置ずれが生じているか否かを組み立て前に知ることができる。よって、組立作業者は、電動機本体30側の電力入力部35の電気的接合状態に問題があるか否かを制御ユニット40との接合前に知ることができる。
そして、組立作業者は、電動機本体30側の電力入力部35の電気的接合状態に問題がなければ、その状態で、制御ユニット40のヒートシンク41に装着した中継端子部51の案内凹部51u〜51wと電動機本体30の反出力軸側端面から突出する入力端子35u〜35wとを対向させる。次いで、組立作業者は、電動機本体30を上昇させるか、制御ユニット40を下降させるか、あるいは、両者を相対的に接近させる。
その際に、図12に示すように、入力端子35u〜35wを中継端子部51の案内凹部51u〜51w内に挿入し、入力端子35u〜35wが有するU型端子部34の突出片34a,34bを、各接続端子55u〜55wの接続板部55aが有する貫通穴55c,55dに挿入する。入力端子35u〜35wのU型端子部34は、端子ホルダー510の空間52b内に配置される。
これにより、入力端子35u〜35wのU型端子部34を形成する突出片34aおよび34bが、接続端子55u〜55wの接続板部55aに形成された貫通穴55cおよび55dに挿入状態となり、入力端子35u〜35wと接続端子55u〜55wとが電気的および機械的に接続される。
そして、接続端子55u〜55wは、パワー基板44のバスバー(回路基板42の電力出力部)48u〜48wに接続されているため、入力端子35u〜35wと接続端子55u〜55wとが接続されることにより、電動機本体30の電力入力部35と制御ユニット40の電力出力部とが電気的に接続された状態になる。
このように、第一実施形態の電動機22によれば、ヒートシンク41に中継端子部51を保持することで、電動機本体30の入力端子35u〜35wと、制御ユニット40のパワー基板44およびインサートベース45との間の電流路を容易に形成することができる。
しかも、入力端子35u〜35wと中継端子部51の接続端子55u〜55wとは略直線上に接続されるので、電動機本体30と制御ユニット40との間の電流路を最短とすることができ、電気抵抗を最小化することができるとともに、電流路が外部に露出してないので、外部からのノイズの影響を受けにくいとともに、電流路から外部に放出されるノイズも減少させることができる。
また、中継端子部51は、角錐面を有する案内凹部51u〜51wを有するので、入力端子35u〜35wと中継端子部51の接続端子55u〜55wの接続板部55aにおける貫通穴55cおよび55dとが位置ずれを生じている場合でも、案内凹部51u〜51wによって入力端子35u〜35wを案内して入力端子35u〜35wと接続端子55u〜55wとの接続を確実に行うことができる。
さらに、本実施形態の構成であれば、電動機本体30と制御ユニット40とを別工程で組み立てることができる。この場合、電動機本体30の組み立て工程と、制御ユニット40の組み立て構成とは同一工場で行ってもよく、別工場で行ってもよい。
また、端子ホルダー510のハウジング52は、空間52bの反基準面522側の面が開放されている(開口部52cを有する)ため、中継端子部51をインサート成形で製造する際に使用する金型の作製が容易になる。但し、製造方法はインサート成形に限定されず、インサート成形以外の他の方法によって製造してもよい。
なお、本発明に係る電動機およびこれを備える車載用装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。以下、本発明の他の実施形態並びに変形例について説明する。
例えば、図19に変形例を示すように、制御ユニット40と電動機本体30との電気的接続部を複数備える冗長構造とすることができる(同図において制御ユニット40側は不図示)。
同図に示す変形例では、電動機本体30の電力入力部と制御ユニット40の電力出力部との組を2組もつ冗長構造を有し、電動機本体30には、2組の電力入力部の各入力端子35u〜35wの全ての外形形状全体を、少なくともY方向の側面から視認可能なように相互にX方向に離隔配置されている。
つまり、図19、および図20(a)に示すように、この変形例の電動機本体30は、反出力軸側端面30a上に、同一仕様をもって構成された、第一の電力入力部の各入力端子35u1、35v1、35w1と、第二の電力入力部の各入力端子35u2、35v2、35w2とを有する。不図示の制御ユニット40側には、当然に、第一の電力入力部と第二の電力入力部とにそれぞれ電気的に接続される第一の電力出力部と第二の電力出力部とが設けられている。
そして、図20(b)に示すように、第一の電力入力部の各入力端子35u1〜w1、および第二の電力入力部の各入力端子35u2〜w2は、それぞれX方向(同図の軸線Lxに沿った方向)において、Y方向(同図の軸線Lyに沿った方向)から見たときに、対向する他の電力入力部の各入力端子と重ならないように、左右の離隔寸法が設定されている。なお、本実施形態の例では、図20(b)の平面視において、出力軸32を中心とする点対称な位置に、第一の電力入力部の各入力端子35u1〜w1、および第二の電力入力部の各入力端子35u2〜w2の端子位置が配置されている。
図19および図20に示す冗長構造によれば、図20(a)に示すように、2組の電力入力部の複数の入力端子35u1〜w1および35u2〜w2は、2組の電力入力部の各入力端子35u1〜w1、および35u2〜w2の外形形状全体を、X方向から視認可能なように相互に離隔して配置されているので、同図(c)にセンサの視野Lを示すように、Y方向から光学センサ183で測定したときに、2組の電力入力部の各入力端子35u1〜w1、および35u2〜w2の全ての端子の外形形状全体を同時に検査することができる。
ここで、閾値として設定される所定の合格範囲は、例えば、図20(c)に示すように、各組における各入力端子35u1〜w1、および35u2〜w2の並びの高さ方向でのずれ量α、第一の電力入力部の各入力端子35u1〜w1での隣接する入力端子の間隔のずれ量β、および第二の電力入力部の各入力端子35u2〜w2での隣接する入力端子の間隔のずれ量γ等が所定の合格範囲内か否かによって判定することが好ましい。
なお、図19および図20に示した変形例では、2組の電力入力部の各入力端子35u1〜w1、および35u2〜w2のY方向での並びについては、特に言及しなかったが、冗長構造においては、少なくとも各入力端子の外形形状全体をX方向およびY方向のいずれか一の方向から視認可能なように相互に離隔して配置されていれば、端子の外形形状全体を検査する上で、本発明の技術的思想上の効果を奏することができる。
勿論、上記第一実施形態の例と同様に、この冗長構造においても、更に、上記第一実施形態の図17(c)に示したように、各入力端子35u1〜w1、および35u2〜w2の平板面に沿った側から見た側面視において、前後(つまり、Y方向)に離隔して全体を視認可能に構成することがより好ましい。
[第二実施形態]
第二実施形態では、図22に示すように、電動機本体30の反出力軸側端面30aから、入力端子35u,35v,35wのU型端子部34が突出している。モータハウジング31は、ハウジング本体31aと蓋部31bとを有する。蓋部31bは、入力端子35u,35v,35wを通す貫通孔33を有する。
図23に示すように、各入力端子35u,35v,35wは、L字板状で、U字状のU型端子部34と、屈曲部36と、基端部37とを有する。U字状のU型端子部34は、2つの突出片34a,34bを有する。屈曲部36は、板幅方向でU字の凹部34cの位置に、板面を貫通する穴(スリット)38を有する。
図24は、図22に示すハウジング本体31aから蓋部31bを外した状態を示す。図24に示すように、入力端子35u〜35wは、合成樹脂のインサート成形により取付部品31cと一体に形成されている。また、取付部品31cがハウジング本体31aの蓋部31b側の面31dに固定され、基端部37がモータハウジング31内のモータ内部回路(固定子のコイル接続部)に接続されている。
これにより、第二実施形態では、入力端子35u〜35wがハウジング本体31aに固定されている。入力端子35u〜35wを貫通孔33に入れて、ハウジング本体31aに蓋部31bを取り付けることにより、図22に示す状態となる。
第二実施形態のような構成であれば、U字状のU型端子部34を有する板状の各入力端子35u〜35wがL字状で屈曲部36を有するため、屈曲部36がない場合に比べて板厚方向に各入力端子35u〜35wが変形し易い。
さらに、各入力端子35u〜35wの屈曲部36にスリット38を有するため、スリット38がない場合に比べて板幅方向に各入力端子35u〜35wが変形し易い。よって、第二実施形態のような構成であれば、接続板部55aの貫通穴55c,55dと、各入力端子35u〜35wのU型端子部34の突出片43a,43bとの間に、様々な方向への位置ずれが生じている場合であっても、その位置ずれを入力端子35u〜35wの屈曲部36の変形により吸収することができる。
[第三実施形態]
また、例えば上記第一実施形態においては、ヒートシンク41と中継端子部51とをスナップフィット結合する場合について説明したが、本発明は、これに限定されない。
例えば、図25〜図27に示すように、中継端子部51のハウジング52のL字状片53を省略し、これに代えて取付板部61を形成し、この取付板部61をヒートシンク41の電動機本体30とは反対側に形成した挿入凹部62内に挿入して取付ねじ63によって固定するようにしてもよい。
この場合、図26、図27に示すように、挿入凹部62の中継端子部51の案内凹部51u〜51wに対応する位置に、ヒートシンク41の電動機本体30側に貫通する貫通孔64を形成する。この場合でも、ヒートシンク41に対して中継端子部51を着脱可能に装着することができ、第一実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について図28〜図32を伴って説明する。
この第四実施形態では、ヒートシンク41の外周面に切欠部を形成し、この切欠部を通じて接続端子をヒートシンク41の電動機本体30とは反対側に突出させるようにしたものである。
すなわち、第四実施形態では、図28に示すように、第一実施形態におけるヒートシンク41に形成した中継端子部51の接続端子55u〜55wを挿通する貫通孔41u〜41wを省略し、これに代えてヒートシンク41の外周面に接続端子55u〜55wを挿通する切欠部71が形成されている。図28に示すように、この例では、接続端子55u〜55wの一部を切欠部71から視認可能に構成されているものの、外部から接続端子55u〜55wの接続状態自体を確認することはできない。
一方、中継端子部51は、図30に示すように、樹脂製のハウジング52の外周側側面の底面側に、外方に延長する端子保持部82が突出形成されている。そして、接続端子55u〜55wの接続板部55aが、端子保持部82の上面に沿ってハウジング52の外周側の側面から外方に突出延長され、この接続板部55aの先端が上方に折り曲げられて接触板部55bが形成されている。また、接続端子55u〜55wの接続板部55aの露出部分および接触板部55bの内面が、側面から見てL字状に形成された絶縁板83で覆われるとともに、接触板部55bの外面が絶縁板84で覆われている。
ここで、絶縁板83は、下板部82aの外側に下方に突出形成された係合片82bが、端子保持部82のL字状片53側に形成された係合凹部82cに係合して保持されている。絶縁板84は、L字状片53側に形成されたL字状のフック部84aを絶縁板83の内側面に係合させることにより、接触板部55bに保持されている。
そして、中継端子部51は、図31に示すように、第一実施形態における収納凹部41aにハウジング52が下方から対向されるとともに、第一実施形態における凹部41bにL字状片53が下方から対向され、さらに、切欠部71に接触板部55bが下方から対向された状態とし、この状態で中継端子部51を上方に移動させてL字状片53のフック部54を結合用凹部41cに形成した係合段部41dに係合させることにより、ヒートシンク41にスナップフィット結合される。
この結合状態で、図32に示すように、中継端子部51の接続端子55u〜55wの接触板部55bが切欠部71を通じてヒートシンク41の電動機本体30とは反対側に突出する。この接続端子55u〜55wの接触板部55bがパワー基板44に形成したバスバー48u〜48wに個別に接続される。
そして、第四実施形態では、ヒートシンク41を電動機本体30の反出力軸側端面に対向させてから押し下げることにより、入力端子35u〜35wを、中継端子部51の案内凹部51u〜51wを通じて接続端子55u〜55wの接続板部55aに形成した貫通穴55cおよび55dに接触保持させることができる。なお、各入力端子35u〜35wは、上記第一実施形態同様に、Y方向においても、前後に離隔して全体を視認可能になっている。
これにより、第四実施形態では、第一実施形態と同様に、予め各入力端子35u〜35wの位置を光学センサ183で検査して、電動機本体30の入力端子35u〜35wを中継端子部51の接続端子55u〜55wを介してパワー基板44のバスバー48u〜48wおよびインサートベース45に電気的に確実に接続することができる。したがって、前述した第一実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記第四実施形態では、ヒートシンク41への中継端子部51の取付位置を、第一実施形態と同様の位置とした場合について説明したが、これに限定されず、中継端子部51の接触板部55bの下側に近傍に、案内凹部51u〜51w、接続端子55u〜55wの接続板部55aの貫通穴55cおよび55d、嵌合穴51cおよび51dを形成する場合には、図33に示すように、電動機本体30の入力端子35u〜35wをクランク状に折り曲げて、入力端子35u〜35wの案内凹部51u〜51wの挿通部を外側に変更するようにすればよい。この場合においても、各入力端子35u〜35wは、上記第一実施形態同様に、各入力端子35u〜35wは、Y方向においても、前後に離隔して全体を視認可能に配置するとよい。
[第五実施形態]
第五実施形態では、入力端子35u〜35w、接続端子55u〜55w、およびバスバー48u〜48wが、いずれも、各端子の平板面による接圧部分の配置を同一平面上に並列するように設けている。
すなわち、第五実施形態では、図34に示すように、電動機本体30の反出力軸側端面30aの更に周縁部に近い位置から、電力入力部35の入力端子35u,35v,35wが突出している。なお、電力入力部35の入力端子35u〜35wは、第二実施形態における電力入力部(図23、図24参照)と同じ構成を有する。
そして、第五実施形態の中継端子部51は、第四実施形態における絶縁板83、84を用いておらず、ストレート形状の接続端子55u〜55wが同一平面上に並列して配置されており、上記入力端子35u〜35wに対向する位置に設けられている。
さらに、パワー基板44の上面に形成されているバスバー48u〜48wについても、各接触板部48bが同一平面上に並列しており、ストレート形状の接続端子55u〜55wと接圧可能なように、各接続端子55u〜55wと対向する位置に設けられている。
このような構成とすれば、別々に製造された電動機本体と制御ユニットを短い距離で電気的に接続する上で好適である。但し、3つの入力端子35u〜35wの位置を透過型の光学センサ183で検査する上では、上述した第一実施形態同様に、各入力端子35u〜35wの外形形状を透過型の光学センサ183で認識可能なように、X方向およびY方向にて相互に離隔配置することができることは勿論である。
第五実施形態では、図35の(a)、(b)に示すように、切欠部71の位置に、第四実施形態と同様にして中継端子部51を装着し、次いで、第一実施形態と同様にして、各バスバー48u〜48wの接触板部48bを中継端子部51の接続端子55u〜55wと面接触させ、最終的に、インサートベース45とともに、溶接、ロー付け、半田付け等の接合手段によって一体化する。そして、図36に示すように、上記一体化されたパワー基板44、インサートベース45および制御基板46を覆うように、ユニットカバー43の開放端面をヒートシンク41の上端側外周面に嵌合させて制御ユニット40が組み立てられる。
[第六実施形態]
さらに、上記第一実施形態では、ヒートシンク41に中継端子部51を装着する場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、図37に第六実施形態を示すように、中継端子部51を省略してヒートシンク41の電動機本体30の貫通孔33u〜33wに対向する位置に貫通孔70u〜70wを形成し、これら貫通孔70u〜70w内に電動機本体30の反出力軸側端面に形成した入力端子71u〜71wを絶縁して挿通するようにしてもよい。
ここで、第六実施形態において、入力端子71u〜71wの長さは、制御ユニット40を装着した状態のときに、インサートベース45の上面に突出する長さに設定する。この場合には、電動機本体30の入力端子71u〜71wが、中継端子部を介することなくパワー基板44やインサートベース45の電力出力部に直接接続することができる。そのため、制御ユニット40と電動機本体30との間の電流経路を最短とすることができる。
[第七実施形態]
また、上記実施形態において、ヒートシンク41に中継端子部51を配置する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、中継端子部51を、図38に示す第七実施形態のように、樹脂製のハウジング52のみの構成として、この中継端子部51をパワー基板44上に配置する。ヒートシンク41には、図37に示した第六実施形態と同様に、貫通孔70u〜70wのみを形成する。
そして、ヒートシンク41の貫通孔70u〜70wを通過した入力端子35u〜35wを、中継端子部51の案内凹部51u〜51w内に案内して接続端子55u〜55wの接続板部55aに接続し、ハウジング52の短手方向の両側から接続端子55u〜55wを突出延長させて、パワー基板44の配線パターンに接続してもよい。ここで、ハウジング52は、長手方向の両端に形成した取付ブラケット90をパワー基板44とともにヒートシンク41にねじ止めする。
また、上記各実施形態ないし変形例では、本発明に係る電動機22を電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、本発明に係る電動機22の用途は電動パワーステアリング装置に限定されず、例えば、電動ブレーキ等の他の任意の車載用装置の電動機として使用することができる。
1…車両
2FR,2FL…前輪
2RR,2RL…後輪
3…電動パワーステアリング装置
11…ステアリングホイール
12…ステアリングシャフト
13…操舵トルクセンサ
13a…トーションバー
13b…入力側回転角センサ
13c…出力側回転角センサ
18…ステアリングギヤ
20…操舵補助機構
22…電動機
30…電動機本体
31a…モータハウジング
32…出力軸
33u〜33w…貫通孔
34…U型端子部
34a,34b…突出片
35u〜35w…入力端子
40…制御ユニット
41…ヒートシンク
41a…収納凹部
41b…中央凹部
41c…結合用凹部
41d…係合段部
41u〜41w…貫通孔
42…回路基板
43…ユニットカバー
44…パワー基板
45…インサートベース
46…制御基板
48u〜48w…バスバー
51…中継端子部
52…ハウジング
53…L字状片
54…フック部
55u〜55w…接続端子
55a…接続板部
55b…接触板部
56…端子受け部
71…切欠部
180…検査装置
181…検査用載置台
182…センタ位置決め穴
183…光学センサ
184…コンピュータ(判定部)

Claims (12)

  1. 一端に出力軸を有するとともに前記出力軸とは反対側の端面に前記出力軸の軸線と並行に突設された金属製の平板からなる複数の入力端子をもつ電力入力部を有する電動機本体と、該電動機本体に前記出力軸とは反対側の端面に装着されるとともに前記電力入力部と圧接されることで電気的に接続される電力出力部を有して前記電動機本体を駆動制御する制御ユニットとを備え、
    前記出力軸の軸線に沿った方向をZ方向とし、Z方向と直交して前記入力端子の平板面に沿った方向をX方向とし、X方向と直交する他の方向をY方向とするとき、
    前記電力入力部の複数の入力端子は、前記Z方向にあっては、前記出力軸の軸線と並行に突設され、前記X方向および前記Y方向にあっては、各入力端子の外形形状全体を前記X方向および前記Y方向のいずれの方向からも光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されていることを特徴とする電動機。
  2. 前記電力入力部と前記電力出力部との組を少なくとも2組もつ冗長構造を有し、
    前記2組の電力入力部の複数の入力端子は、前記Z方向にあっては、前記出力軸の軸線と並行に突設され、前記X方向および前記Y方向にあっては、前記2組の電力入力部の各入力端子の外形形状全体を前記X方向および前記Y方向のいずれの方向からも光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されている請求項1に記載の電動機。
  3. 一端に出力軸を有するとともに前記出力軸とは反対側の端面に複数の入力端子をもつ電力入力部を有する電動機本体と、該電動機本体にその出力軸とは反対側の端面に装着されるとともに前記電力入力部と圧接されることで電気的に接続される電力出力部を有して前記電動機本体を駆動制御する制御ユニットとを備え、前記電力入力部と前記電力出力部との組を少なくとも2組もつ冗長構造を有し、
    前記出力軸の軸線に沿った方向をZ方向とし、Z方向と直交して前記入力端子の平板面に沿った方向をX方向とし、X方向と直交する他の方向をY方向とするとき、
    前記電力入力部の複数の入力端子は、前記Z方向にあっては、前記出力軸の軸線と並行に突設され、前記X方向および前記Y方向にあっては、各入力端子の外形形状全体を前記X方向および前記Y方向の少なくともいずれか一方の方向から光学センサで測定可能なように相互に離隔して配置されていることを特徴とする電動機。
  4. 前記電力入力部が有するL字板状の前記入力端子であって、前記出力軸とは反対側の端面から突出する前記入力端子の先端部と、前記電動機本体の内部回路に接続された基端部と、前記入力端子の先端部と前記基端部との間の部分である屈曲部とを有し、前記屈曲部は、板幅方向で前記屈曲部の凹部の位置に、板面を貫通する穴を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動機。
  5. 前記制御ユニットは、前記電動機本体とは反対側の端面に配置されたヒートシンクと、該ヒートシンクの前記電動機本体とは反対側に配置された回路基板と、該回路基板の電力出力部と前記電動機本体の前記電力入力部とを電気的に接続する中継端子部とを有し、
    前記中継端子部は、前記ヒートシンクに形成された収納部内に保持され、当該中継端子部を通じて前記回路基板の電力出力部と前記電動機本体の前記電力入力部とを電気的に接続することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動機。
  6. 前記中継端子部は、前記電動機本体の電力入力部に接続されて当該電動機本体から前記ヒートシンク内に突出して配置された前記入力端子が挿通されて接続される端子受け部と、該端子受け部で前記入力端子と接続されるとともに、前記回路基板に接続される接続端子とを備えていることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
  7. 前記接続端子は、前記回路基板側に突出する接触板部と、該接触板部の基部側で当該接触板部と交差する方向に延長する接続板部とを有し、前記接続板部に前記入力端子を挿通する挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電動機。
  8. 前記中継端子部は、前記ヒートシンクの収納部に、スナップフィット結合によって装着されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の電動機。
  9. 前記中継端子部は、前記ヒートシンクの収納部に、ねじ止めによって装着されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の電動機。
  10. 回転駆動源として請求項1〜9のいずれか一項に記載の電動機を備えることを特徴とする車載用装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の電動機に用いられて、前記電動機本体の電力入力部を検査する検査装置であって、
    前記電力入力部の各入力端子を前記X方向およびY方向の少なくとも一方から測定して各入力端子の位置情報を取得する光学センサと、
    該光学センサで取得された各入力端子の位置情報に基づいて、前記電力入力部に一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定する位置ずれ判定部とを有することを特徴とする検査装置。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の電動機における、前記電動機本体の電力入力部を検査する方法であって、
    前記電力入力部の各入力端子を前記X方向およびY方向の少なくとも一方から光学センサで測定して各入力端子先端の位置情報を取得し、その取得された位置情報に基づいて、前記電力入力部に一定量以上の位置ずれが生じているか否かを判定することを特徴とする電力入力部の検査方法。
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