JP2017075652A - 貯蔵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯蔵部本体の内部で昇降可能に設けられるピストンに振動対策を施すこと。【解決手段】筒状の貯蔵部本体1と、貯蔵部本体の内面を密封し、かつ、貯蔵部本体に対して昇降可能であるピストン8と、を備え、ピストンは、貯蔵部本体の内部に配置される屋根部8Aと、貯蔵部本体の筒状の内周面に対面する屋根部の端部を支持するガイドフレーム8Bと、貯蔵部本体に固定された固定部8Ca及びガイドフレームに固定された可動部8Cbを有し、貯蔵部本体に対してガイドフレームを貯蔵部本体の筒状の軸方向に移動可能に支持する直動部8Cと、ガイドフレームと直動部の固定部との間をシールする第1シール機構8Dと、ガイドフレームに対して屋根部を、貯蔵部本体の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、ガイドフレームと屋根部との間に復元力を作用させる復元力機構8Eと、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、気体などを貯蔵する貯蔵装置に関するものである。
従来、例えば、特許文献1に示される構造物の免震構造は、液体貯槽、ガスホルダ、冷却塔などの構造物の免震構造として、地中に打ち込まれた杭上に配設された地中基礎盤と、地中基礎盤上に配設された複数台の免震装置と、免震装置上に配置されたその上に構造物が搭載される基礎版と、により形成されている。
また、従来、例えば、特許文献2に示される浮屋根式貯蔵タンク浮屋根の免震構造は、地震などの振動の作用により浮屋根式貯蔵タンクに発生する液面振動に伴う浮屋根の周方向及び半径方向の曲げモーメントを低減することを目的としている。この浮屋根の免震構造は、上部を開口したタンク本体と、貯蔵されている液体の液面上に浮かべられ、かつ周囲が側板の内周面に対し昇降自在に摺接した浮屋根を有する浮屋根式貯蔵タンクに関し、浮屋根にポンツーンを断続的に構成し、隣り合うポンツーン区画の間にゴムなどの可撓性に富んだ弾性材よりなる免震装置を配置する。
特開平11−13068号公報 特開2005−289483号公報
筒状の貯蔵部本体と、貯蔵部本体の内面を密封し、かつ、貯蔵部本体に対して昇降可能であるピストンと、を備える貯蔵装置としてのガスホルダは、ピストン重量によって、貯蔵部本体の内部のガスを圧縮・密閉しているため、ピストン重量が大きな構造となっている。そのため、地震時のピストン慣性力がタンクに作用することによる、タンクの損傷が特に懸念される。ピストンの高さは、貯蔵部本体の内部のガスの量によって変化するため、補強工事を行う場合、貯蔵部本体の全高さにおいて実施する必要があり、大規模となる。一方、近年では、より大きな地震発生の可能性が指摘されるようになり、設計上検討すべき地震動レベルが大きくなっている。そのため、ガスホルダの構造に求められる耐震性レベルも上がっており、現状の耐震補強対策より更に大規模な補強構造が必要となる。
そこで、耐震補強対策に代わり、例えば、特許文献1や特許文献2に示すように、地震入力エネルギーを遮断する免震構造による地震などの振動への対策がある。しかし、特許文献1に示される免震構造は、対象構造物全体を柔支持することで、振動入力を遮断するため、貯蔵部本体の底部及び基礎構造の構造変更の必要が生じ、大がかりな工事となる。また、特許文献2に示される免震構造は、貯蔵対象が液体であり、免震装置が配置されるポンツーンは液面上に浮かぶための箱船であって軽量なものであるが、貯蔵対象が気体であるガスホルダでは、ピストン重量が大きな構造であるためこのピストンを断続的に構成して免震装置を配置することは困難である。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、貯蔵部本体の内部で昇降可能に設けられるピストンに振動対策を施すことのできる貯蔵装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明の貯蔵装置は、筒状の貯蔵部本体と、前記貯蔵部本体の内面を密封し、かつ、前記貯蔵部本体に対して昇降可能であるピストンと、を備え、前記ピストンは、前記貯蔵部本体の内部に配置される屋根部と、前記貯蔵部本体の筒状の内周面に対面する前記屋根部の端部を支持するガイドフレームと、前記貯蔵部本体に固定された固定部及び前記ガイドフレームに固定された可動部を有し、前記貯蔵部本体に対して前記ガイドフレームを前記貯蔵部本体の筒状の軸方向に移動可能に支持する直動部と、前記ガイドフレームと前記直動部の固定部との間をシールする第1シール機構と、前記ガイドフレームに対して前記屋根部を、前記貯蔵部本体の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、前記ガイドフレームと前記屋根部との間に復元力を作用させる復元力機構と、を有することを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、地震時の横揺れが作用した場合、ピストンの屋根部がガイドフレームに対して貯蔵部本体の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能であることで、横揺れの振動が屋根部に伝達する事態を軽減する。しかも、この貯蔵装置によれば、復元力機構によってガイドフレームと屋根部との間に復元力を作用させることで、屋根部を横揺れ作用する移動前の位置に戻す。この結果、貯蔵部本体の内部で昇降可能に設けられるピストンに振動対策を施すことができる。
また、第2の発明の貯蔵装置は、第1の発明において、前記復元力機構は、前記ガイドフレームと前記屋根部との間に減衰力を作用させる減衰要素を含むことを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、復元力機構の減衰要素によりガイドフレームと屋根部との間に減衰力を作用させることで、屋根部の過大な移動を抑制することができる。
また、第3の発明の貯蔵装置は、第2の発明において、前記復元力機構は、減衰ゴム支承を含むことを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、減衰ゴム支承により復元力機構を実現することができる。
また、第4の発明の貯蔵装置は、第2の発明において、前記復元力機構は、復元バネ及びダンパを含むことを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、復元バネ及びダンパにより復元力機構を実現することができる。
また、第5の発明の貯蔵装置は、第2の発明において、前記復元力機構は、球面振り子支承を含むことを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、球面振り子支承により復元力機構を実現することができる。
また、第6の発明の貯蔵装置は、第2の発明において、前記復元力機構は、液体ダンパを含むことを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、液体ダンパにより復元力機構を実現することができる。
また、第7の発明の貯蔵装置は、第3または第5の発明において、前記復元力機構は、前記ガイドフレームの鉛直方向下側を向いた面と前記屋根部の鉛直方向上側を向いた面との間に設けられていることを特徴とする。
屋根部の下側の空間の気圧が上がることでピストンが上昇する貯蔵装置では、屋根部は、ガイドフレームに対して上昇することになり、この上昇の荷重は復元力機構に常に作用する。従って、復元力機構を常に機能させるうえで、復元力機構は、屋根部におけるピストンフートリングの上面と、ガイドフレームにおける支持部の上支持部と、の間に設けられていることが好ましい。
また、第8の発明の貯蔵装置は、第4の発明において、前記復元力機構は、前記ガイドフレームと前記屋根部との互いに対向する鉛直方向に沿った面に配置されていることを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、屋根部は、ガイドフレームに対して貯蔵部本体の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持されているため、復元バネ及びダンパを含む復元力機構は、ガイドフレームと屋根部との互いに対向する鉛直方向に沿った面に配置されていることで、常に復元力及び減衰力を生じる。
また、第9の発明の貯蔵装置は、第1から第8のいずれか一つの発明において、前記屋根部は、前記ガイドフレーム側の端部に配置されたピストンフートリングを有することを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリングは、屋根部においてガイドフレーム側の端部に配置されており、このピストンフートリングに復元力機構を設けることで、ピストンに振動対策を容易に施すことができる。
また、第10の発明の貯蔵装置は、第8の発明において、前記ピストンフートリングは、バランスコンクリートを含むことを特徴とする。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリングにバランスコンクリートを含むことで、バランスコンクリートによるピストンの重量の調整機能と、ピストンフートリングに復元力機構を設けたピストンの振動対策と、を共に施すことができる。
また、第11の発明の貯蔵装置は、第1から第10のいずれか一つの発明において、前記ガイドフレームと前記屋根部との間をシールする第2シール機構を有することを特徴とする。
一般の貯蔵装置は、屋根部がガイドフレームに固定され第1シール機構によりピストンの上下空間をシールすることができるが、本実施形態の貯蔵装置は、屋根部がガイドフレームに対して移動可能に設けられているため、ガイドフレームと屋根部との間をシールする第2シール機構を有することで、ピストンの上下空間のシール性を確保することができる。
また、第12の発明の貯蔵装置は、第1から第11のいずれか一つの発明において、前記貯蔵部本体は、気体が貯留されることを特徴とする。
貯蔵部本体に気体が貯留される場合は気体の気圧によってピストンが昇降する構成であり、このような構成の貯蔵部本体のピストンに本発明の貯蔵装置を適用することで、ピストンの振動対策を好適に施すことができる。
本発明によれば、貯蔵部本体の内部で昇降可能に設けられるピストンに振動対策を施すことができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る貯蔵装置の側面図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る貯蔵装置を垂直方向と直交する方向で切った断面模式図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る貯蔵装置のピストンの中心で切った縦断面の模式図である。 図4は、本発明の実施形態1に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。 図5は、本発明の実施形態2に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。 図6は、本発明の実施形態3に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。 図7は、本発明の実施形態4に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る貯蔵装置の側面図である。図2は、本実施形態に係る貯蔵装置を垂直方向と直交する方向で切った断面模式図である。図3は、本実施形態に係る貯蔵装置のピストンの中心で切った縦断面の模式図である。図4は、本実施形態に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。
本実施形態の貯蔵設備は、気体を貯蔵するものである。図1〜図3に示すように、貯蔵装置は、外形が円筒状の貯蔵部本体1を有する。貯蔵部本体1は、基礎4(図3参照)上に円筒状の軸方向が上下方向(鉛直方向)に沿って立設されており、その外周壁を構成する側板2と、側板2の頂部に設けられた天屋根3とを有している。そして、側板2は、回廊5と基柱6とにより補強されている。
回廊5は、図1及び図3に示すように、側板2の外壁面に取り付けられている。回廊5は、側板2の円筒状の周方向に沿って円環状に設けられ、かつ側板2の上下方向に複数設けられている。また、基柱6は、図2に示すように、側板2の外周面に取り付けられている。基柱6は、例えば、H鋼により構成されて側板2の外周面にフランジの一方を当接させる形態で、貯蔵部本体1における筒状の軸方向である上下方向(鉛直方向)に沿って立設され、かつ側板2の円周方向に複数配列されている。なお、図には明示しないが、基柱6は、例えば、貯蔵部本体1の中心を基準とした対向位置の少なくとも2箇所で側板2の内側に突出して設けられ、この基柱6を利用してピストンの周方向への回転を防止する回転防止装置が配置される。
貯蔵部本体1は、下部に気体出入口管7が設けられ、気体出入口管7を介して貯蔵装置内に気体(例えば、ガス)Gが供給または排出される。
貯蔵装置は、図3に示すように、内部にピストン8を有する。ピストン8は、貯蔵部本体1の内部を上下に区画するもので、気体出入口管7からの気体Gの流出入に応じて側板2の内面に沿って上下に円滑に移動し、気体Gを貯蔵または排出する。この構造により、貯蔵装置は、ピストン8で区画された下部空間を可変可能な可変容量のタンクとすることができる。
ピストン8は、図3及び図4に示すように、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、直動部8Cと、第1シール機構8Dと、復元力機構8Eと、第2シール機構8Fと、を有する。
屋根部8Aは、屋根8AAと、ピストンフートリング8ABと、を有する。屋根8AAは、円周方向と半径方向の梁(図示せず)で組み合わされた骨組み上に甲板が張られて上側に凸となるドーム型に形成されている。ピストンフートリング8ABは、屋根8AAの外縁に沿って円周方向に設けられてリング状に形成されている。ピストンフートリング8ABは、ピストン8の重量を調整するため、箱状に形成された内部にバランスコンクリートが充填されている。
ガイドフレーム8Bは、屋根部8Aを支持するもので、具体的には、屋根部8Aにおいて貯蔵部本体1における側板2の内周面に対面する端部として構成されるピストンフートリング8ABを支持するものである。ガイドフレーム8Bは、支持部8BAと、ガイド部8BBとを有している。
支持部8BAは、図4に示すように、ピストンフートリング8ABの上面8ABaに対面して配置された上支持部8BAaと、ピストンフートリング8ABの下面8ABbに対面して配置された下支持部8BAbと、ピストンフートリング8ABにおいて側板2の内周面に対面する外周面8ABcに対面して配置された外周支持部8BAcと、を有し、図2に示すように、全体としてピストンフートリング8ABに沿って周方向に設けられてリング状に形成されて貯蔵部本体1の周方向に沿って設けられている。上支持部8BAa及び下支持部8BAbは、ピストンフートリング8ABの上面8ABa及び下面8ABbを覆う板体として形成されていてもよいが、ピストンフートリング8ABの上面8ABa及び下面8ABbに対面する部分を有する枠として形成されていればよい。これら上支持部8BAa及び下支持部8BAbは、ピストンフートリング8ABの上面8ABa及び下面8ABbに連結される。一方、外周支持部8BAcは、ピストンフートリング8ABの外周面8ABcを覆う板体として形成されている。従って、支持部8BAは、外周支持部8BAcがピストンフートリング8ABと側板2との間でこれらを仕切るように設けられている。
ガイド部8BBは、支持部8BAの上支持部8BAaから上方に延在し、かつ支持部8BAの周方向に複数設けられている。また、ガイド部8BBは、支持部8BAの下支持部8BAbから下方に延在し、かつ支持部8BAの周方向に複数設けられて貯蔵部本体1の周方向に沿って設けられている。これら支持部8BAの上方及び下方のガイド部8BBは、上下対称形状であり、支持部8BAを上下で挟むように支持部8BAの周方向において上下方向の同位置に設けられている。このガイド部8BBは、側板2の内周面に対面するように上下方向に沿って延在して設けられた鉛直部材8BBaと、当該鉛直部材8BBaを支持部8BAに対して支える補強部材8BBbと、を有して構成されている。
直動部8Cは、貯蔵部本体1に対してガイドフレーム8Bを貯蔵部本体1の筒状の軸方向に移動可能に支持するものである。直動部8Cは、固定部8Caと、可動部8Cbと、を有する。
固定部8Caは、貯蔵部本体1に固定されている。固定部8Caは、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に沿って延在して設けられており、本実施形態では、貯蔵部本体1の側板2に相当する。また、貯蔵部本体1は、貯蔵部本体1における筒状の軸方向に延在する基柱6で補強されており、固定部8Caは、この基柱6にも相当する。なお、固定部8Caは、側板2や基柱6とは別に貯蔵部本体1の筒状の軸方向に沿って設けられて貯蔵部本体1の内周面に固定されている部材であってよい。
可動部8Cbは、ガイドフレーム8Bに固定されている。可動部8Cbは、ガイドフレーム8Bの支持部8BAやガイド部8BBに固定されたガイドローラとして構成されている。具体的に可動部8Cbであるガイドローラは、ガイドフレーム8Bの支持部8BAやガイド部8BBに対して貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直行する軸を中心に回転可能に支持されている。この可動部8Cbであるガイドローラは、上下のガイド部8BBにそれぞれ複数(本実施形態では2つ)設けられている。そして、可動部8Cbであるガイドローラは、ガイドフレーム8Bが貯蔵部本体1の周方向に沿って設けられているため、周方向の各箇所で固定部8Caである図2に示す基柱6の位置の側板2(または別に貯蔵部本体1の筒状の軸方向に沿って設けられ部材)に当接して相互に軸方向に交差する方向、及び軸方向に傾斜する方向にガイドフレーム8Bの移動を規制しつつ、固定部8Caに沿ってガイドフレーム8Bを軸方向に沿って昇降可能に構成する。このため、ガイドフレーム8Bに支持されている屋根部8Aは、ガイドフレーム8Bと共に軸方向に沿って昇降可能に構成される。
第1シール機構8Dは、弾性を有する弾性封止部材である上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2を有している。上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2間に、木製のスペーサ8D3が配置されている。スペーサ8D3は、保持金具8D4に一体に固定されている。上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2、スペーサ8D3の上下方向の寸法は、例えば、50mmに設定される。上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2は、合成ゴム、例えばニトリルゴム(NBR:Nitrile Butadiene Rubber)と繊維層とが積層されたものである。
スペーサ8D3が固定された保持金具8D4は、吊材8D5を介してガイドフレーム8Bにおける外周支持部8BAcの外周部から径外方向に突設された支持フレーム8D6に接続される。吊材8D5は、貯蔵部本体1の周方向に所定の間隔で複数配置されている。また、保持金具8D4は、リンク機構8D10を介してガイドフレーム8Bにおける上支持部8BAaの上面に配置されるカウンタウェイト部8D20に連結されている。
リンク機構8D10は、フレーム8D11、三角フレーム8D12、及びブラケット8D13で構成されている。フレーム8D11は、一端が支軸8D14aを介して保持金具8D14に接続され、他端が三角フレーム8D12に接続されて水平に配置されている。三角フレーム8D12は、側面からみて三角形状に形成され、下側に向く第1角部、相反する水平方向に向く第2角部及び第3角部を有する。この三角フレーム8D12の第1角部に対し、フレーム8D11の他端が支軸8D14bを介して接続されている。また、三角フレーム8D12は、第2角部にブラケット8D13が接続される。ブラケット8D13は、ガイドフレーム8Bにおける外周支持部8BAcの外周部に一端が取り付けられており、他端が三角フレーム8D12の第2角部にある支軸8D14cに接続される。また、三角フレーム8D12は、第3角部にカウンタウェイト部8D20が接続される。
カウンタウェイト部8D20は、ガイドフレーム8Bにおける上支持部8BAaの上面において、ブラケット8D21が取り付けられている。このブラケット8D21に対しアーム8D22が支軸8D23を介して上下方向に揺動可能に接続されている。アーム8D22の先端は、外周支持部8BAcより径外方向に延在している。また、アーム8D22の後端にカウンタウェイト8D24が取り付けられている。アーム8D22は、支軸8D23からカウンタウェイト8D24までの距離が、支軸8D23から先端までの距離よりも長く構成されている。そして、このカウンタウェイト部8D20のアーム8D22の先端と、リンク機構8D10の三角フレーム8D12の第3角部とがワイヤ8D25で互いに接続されている。
そして、カウンタウェイト8D24の自重により、ワイヤ8D25は、上方に引張力を受ける。そして、ワイヤ8D25が上方に引張されることにより、フレーム8D11は、三角フレーム8D12によって保持金具8D14を側板2側に押し付ける押圧力を受ける。保持金具8D4を介して伝達された押圧力により、上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2が側板2に押し付けられ、上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2が側板2に密着する。
カウンタウェイト部8D20は、ピストン8の円周方向に所定の間隔で複数配置される。これにより、ピストン8の円周方向全域に亘って側板2へ均一に押し付ける押圧力を付与できる。その結果、カウンタウェイト8D24による押圧力により、側板2の変形に対する追従性も良好となり、また一時的な側板2の局所変形に対しても十分なシール性を保持できる。
また、第1シール機構8Dは、ガイドフレーム8Bにおける外周支持部8BAcの外周面に、外周支持部8BAcの径外方向に延在し、かつ外周支持部8BAcの外周に沿って配置された遮蔽板8D31が取り付けられている。そして、遮蔽板8D31と保持金具8D4とが、キャンバス8D32で接続されており、遮蔽板8D31及びキャンバス8D32とでこれらの下方と下方とを遮断する。そして、上方で側板2と外周支持部8BAcと遮蔽板8D31とキャンバス8D32とで囲まれる領域に、上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2を配置したシール油Qの貯留溝を形成している。一方、下方で気体Gが貯留される気体貯留領域を形成している。
上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2は、側板2の内面に密着し、ピストン8の上下方向の動きに従って摺動するとともに、ピストン8の下方に貯留された気体Gを密封する。また、上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2の上方にシール油Qの貯留溝を形成してそこにシール油Qを溜め、シール油Qの静圧力によって上部シールゴム8D1及び下部シールゴム8D2を側板2に押し付けるようにしている。
貯留溝に貯留されたシール油Qは、側板2の内面に沿って流下し、図3に示す底部油溝45に溜まり、図1及び図3に示す貯蔵部本体1の外側部に設置されたシール油循環装置46に送られる。シール油循環装置46は、シール油Qに混入している水を分離した後、シール油循環ポンプ(図示せず)などにより、シール油上昇管47を介して上部の予備油タンク48にシール油Qを、押し上げる。シール油Qは、予備油タンク48から図示しないスリットを経て側板2の内面へ流し、再び第1シール機構8Dの貯留溝に入ってシール油Qとして使用される。
復元力機構8Eは、図4に示すように、移動機構部8EAと、復元力機構部8EBと、を有する。
移動機構部8EAは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、移動機構部8EAは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの下面8ABbと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの下支持部8BAbと、の間に設けられている。移動機構部8EAは、これらピストンフートリング8ABの下面8ABbと、支持部8BAの下支持部8BAbと、を貯蔵部本体1の軸方向に交差する方向であって水平方向に相対的に移動可能に接続する。例えば、移動機構部8EAは、ピストンフートリング8ABの下面8ABbに設けられた平面と、支持部8BAの下支持部8BAbに設けられた平面と、を相対的な滑りを伴って接触させたり、一方を平面として当該平面に他方を点または線により相対的な滑りを伴って接触させたりする。これにより、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABを介してガイドフレーム8Bに水平方向に移動可能に設けられ、貯蔵部本体1の径方向への移動が許容される。このように、移動機構部8EAは、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持する。また、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABがガイドフレーム8Bに接続されていることから、ガイドフレーム8Bと共に貯蔵部本体1に対して昇降可能に設けられる。
復元力機構部8EBは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、復元力機構部8EBは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの上支持部8BAaと、の間に設けられている。復元力機構部8EBは、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への移動を元の静止していた位置に戻す。復元力機構部8EBは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含む。減衰要素としては、本実施形態では、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への揺れ(移動)のエネルギーをゴム材により吸収して減衰させる減衰ゴム支承を含む。減衰ゴム支承は、図4に示すように、減衰ゴム8EBaの上下端に設けられた接続フランジ8EBbを、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの上支持部8BAaと、にそれぞれ固定して設けられる。
このように、復元力機構8Eは、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に配置され、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に復元力を作用させる。
第2シール機構8Fは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールするものである。第2シール機構8Fは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの外周面8ABc、及びガイドフレーム8Bにおける外周支持部8BAcに沿って連続してリング状に形成された防水性のシート8Faと、シート8Faの両縁をそれぞれピストンフートリング8ABの外周面8ABcと、ガイドフレーム8Bの外周支持部8BAcとに沿って連続して固定する固定部8Fbと、で構成されている。また、第2シール機構8Fは、屋根部8Aの水平方向への移動に対してガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間のシールを維持できるように構成され、本実施形態では、屋根部8Aの移動範囲よりも余裕をもってシート8Faを撓ませて配置している。
このように構成されたピストン8は、ガイドフレーム8Bが屋根部8Aを伴って貯蔵部本体1に対して軸方向に沿って昇降可能に設けられ、このガイドフレーム8Bの昇降に際して第1シール機構8Dがガイドフレーム8Bと貯蔵部本体1(直動部8Cの固定部8Ca)との間をシールする。さらに、ピストン8は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して水平方向に移動可能に設けられ、この屋根部8Aの移動に際して第2シール機構8Fがガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする。すなわち、ピストン8は、屋根部8Aを境とした貯蔵部本体1の上下空間が第1シール機構8D及び第2シール機構8Fによりシールされた状態で貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられる。このため、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間に気体Gを流入させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が上がることでピストン8が上昇し、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間から気体Gを流出させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が下がることでピストン8が下降する。
そして、本実施形態の貯蔵装置では、ピストン8は、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、移動機構部8EAにより貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向(水平方向)に移動可能に支持し、かつ、復元力機構部8EBによりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させる復元力機構8Eを有する。
この貯蔵装置によれば、地震時の横揺れが作用した場合、復元力機構8Eの移動機構部8EAによってピストン8の屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能であることで、横揺れの振動が屋根部8Aに伝達する事態を軽減する。しかも、この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの復元力機構部8EBによってガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させることで、屋根部8Aを横揺れ作用する移動前の位置に戻す。この結果、貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられるピストン8に振動対策を施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの減衰要素によりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させることで、屋根部8Aの過大な移動を抑制することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、減衰ゴム支承を含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、減衰ゴム支承により復元力機構8Eを実現することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8B(支持部8BAの上支持部8BAa)の鉛直方向下側を向いた面と、屋根部8Aの鉛直方向上側を向いた面(ピストンフートリング8ABの上面8ABa)との間に設けられていることが好ましい。
本実施形態の貯蔵装置は、屋根部8Aの下側の空間の気圧が上がることでピストン8が上昇するため、屋根部8Aは、ガイドフレーム8Bに対して上昇することになり、この上昇の荷重は復元力機構8Eに作用する。従って、復元力機構8Eを常に機能させるうえで、復元力機構8Eの復元力機構部8EBは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの上支持部8BAaと、の間に設けられていることが好ましい。また、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの下面8ABbと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの下支持部8BAbと、の間は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して上昇することで相互に離れるため、復元力機構8Eの移動機構部8EAは、この作用を許容する構成とするか、または設けなくてもよい。
また、本実施形態の貯蔵装置では、屋根部8Aは、ガイドフレーム8B側の端部に配置されたピストンフートリング8ABを有することが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABは、屋根部8Aにおいてガイドフレーム8B側の端部に配置されており、このピストンフートリング8ABとガイドフレーム8Bとの間に復元力機構8Eを設けることで、ピストン8に振動対策を容易に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ピストンフートリング8ABは、バランスコンクリートを含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABにバランスコンクリートを含むことで、バランスコンクリートによるピストン8の重量の調整機能と、ピストンフートリング8ABとガイドフレーム8Bとの間に復元力機構8Eを設けたピストン8の振動対策と、を共に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することが好ましい。
一般の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに固定され第1シール機構8Dによりピストン8の上下空間をシールすることができるが、本実施形態の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して移動可能に設けられているため、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することで、ピストン8の上下空間のシール性を確保することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、貯蔵部本体1は、気体Gが貯留されることが好ましい。
貯蔵部本体1に気体Gが貯留される場合は気体Gの気圧によってピストン8が昇降する構成であり、このような構成の貯蔵部本体1のピストン8に本実施形態の貯蔵装置を適用することで、ピストン8の振動対策を好適に施すことができる。
[実施形態2]
図5は、本実施形態に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。
本実施形態は、上述した実施形態1に対して復元力機構8Eが異なる。従って、本実施形態においては、上述した実施形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
復元力機構8Eは、図5に示すように、移動機構部8EAと、復元力機構部8EBと、を有する。
移動機構部8EAは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、移動機構部8EAは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの下面8ABbと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの下支持部8BAbと、の間に設けられている。移動機構部8EAは、これらピストンフートリング8ABの下面8ABbと、支持部8BAの下支持部8BAbと、を貯蔵部本体1の軸方向に交差する方向であって水平方向に相対的に移動可能に接続する。例えば、移動機構部8EAは、ピストンフートリング8ABの下面8ABbに設けられた平面と、支持部8BAの下支持部8BAbに設けられた平面と、を相対的な滑りを伴って接触させたり、一方を平面として当該平面に他方を点または線により相対的な滑りを伴って接触させたりする。これにより、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABを介してガイドフレーム8Bに水平方向に移動可能に設けられ、貯蔵部本体1の径方向への移動が許容される。このように、移動機構部8EAは、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持する。また、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABがガイドフレーム8Bに接続されていることから、ガイドフレーム8Bと共に貯蔵部本体1に対して昇降可能に設けられる。
復元力機構部8EBは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、復元力機構部8EBは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの上支持部8BAaと、の間に設けられている。復元力機構部8EBは、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への移動を元の静止していた位置に戻す。復元力機構部8EBは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含む。減衰要素としては、本実施形態では、復元バネ8EBc及びダンパ8EBdを含む。復元バネ8EBcは、図5に示すように、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaから上方に突出して設けられた固定片8ABaaの鉛直方向に沿った面と、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの外周支持部8BAcの鉛直方向に沿った面と、に各端が取り付けられて水平方向に延在して設けられる。復元バネ8EBcは、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への移動を元の静止していた位置に戻す。ダンパ8EBdは、例えば、オイルダンパであって、復元バネ8EBcと同様に、屋根部8Aにおける固定片8ABaaの鉛直方向に沿った面と、ガイドフレーム8Bにおける外周支持部8BAcの鉛直方向に沿った面と、に各端が鉛直方向に延在する軸を介して揺動可能に取り付けられ水平方向に延在して設けられる。ダンパ8EBdは、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への揺れ(移動)のエネルギーを吸収して減衰させる。
このように、復元力機構8Eは、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に配置され、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に復元力を作用させる。
このように構成されたピストン8は、ガイドフレーム8Bが屋根部8Aを伴って貯蔵部本体1に対して軸方向に沿って昇降可能に設けられ、このガイドフレーム8Bの昇降に際して第1シール機構8Dがガイドフレーム8Bと貯蔵部本体1(直動部8Cの固定部8Ca)との間をシールする。さらに、ピストン8は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して水平方向に移動可能に設けられ、この屋根部8Aの移動に際して第2シール機構8Fがガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする。すなわち、ピストン8は、屋根部8Aを境とした貯蔵部本体1の上下空間が第1シール機構8D及び第2シール機構8Fによりシールされた状態で貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられる。このため、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間に気体Gを流入させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が上がることでピストン8が上昇し、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間から気体Gを流出させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が下がることでピストン8が下降する。
そして、本実施形態の貯蔵装置では、ピストン8は、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、移動機構部8EAにより貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向(水平方向)に移動可能に支持し、かつ、復元力機構部8EBによりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させる復元力機構8Eを有する。
この貯蔵装置によれば、地震時の横揺れが作用した場合、復元力機構8Eの移動機構部8EAによってピストン8の屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能であることで、横揺れの振動が屋根部8Aに伝達する事態を軽減する。しかも、この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの復元力機構部8EBによってガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させることで、屋根部8Aを横揺れ作用する移動前の位置に戻す。この結果、貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられるピストン8に振動対策を施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの減衰要素によりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させることで、屋根部8Aの過大な移動を抑制することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、復元バネ8EBc及びダンパ8EBdを含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、復元バネ8EBc及びダンパ8EBdにより復元力機構8Eを実現することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの互いに対向する鉛直方向に沿った面に配置されていることが好ましい。
この貯蔵装置によれば、屋根部8Aはガイドフレーム8Bに対して貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持されているため、復元バネ8EBc及びダンパ8EBdを含む復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの互いに対向する鉛直方向に沿った面に配置されていることで、常に復元力及び減衰力を生じる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、屋根部8Aは、ガイドフレーム8B側の端部に配置されたピストンフートリング8ABを有することが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABは、屋根部8Aにおいてガイドフレーム8B側の端部に配置されており、このピストンフートリング8ABとガイドフレーム8Bとの間に復元力機構8Eを設けることで、ピストン8に振動対策を容易に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ピストンフートリング8ABは、バランスコンクリートを含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABにバランスコンクリートを含むことで、バランスコンクリートによるピストン8の重量の調整機能と、ピストンフートリング8ABとガイドフレーム8Bとの間に復元力機構8Eを設けたピストン8の振動対策と、を共に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することが好ましい。
一般の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに固定され第1シール機構8Dによりピストン8の上下空間をシールすることができるが、本実施形態の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して移動可能に設けられているため、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することで、ピストン8の上下空間のシール性を確保することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、貯蔵部本体1は、気体Gが貯留されることが好ましい。
貯蔵部本体1に気体Gが貯留される場合は気体Gの気圧によってピストン8が昇降する構成であり、このような構成の貯蔵部本体1のピストン8に本実施形態の貯蔵装置を適用することで、ピストン8の振動対策を好適に施すことができる。
[実施形態3]
図6は、本実施形態に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。
本実施形態は、上述した実施形態1に対して復元力機構8Eが異なる。従って、本実施形態においては、上述した実施形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
復元力機構8Eは、図6に示すように、移動機構部8EAと、復元力機構部8EBと、を有する。
移動機構部8EAは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、移動機構部8EAは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの下面8ABbと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの下支持部8BAbと、の間に設けられている。移動機構部8EAは、これらピストンフートリング8ABの下面8ABbと、支持部8BAの下支持部8BAbと、を貯蔵部本体1の軸方向に交差する方向であって水平方向に相対的に移動可能に接続する。例えば、移動機構部8EAは、ピストンフートリング8ABの下面8ABbに設けられた平面と、支持部8BAの下支持部8BAbに設けられた平面と、を相対的な滑りを伴って接触させたり、一方を平面として当該平面に他方を点または線により相対的な滑りを伴って接触させたりする。これにより、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABを介してガイドフレーム8Bに水平方向に移動可能に設けられ、貯蔵部本体1の径方向への移動が許容される。このように、移動機構部8EAは、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持する。また、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABがガイドフレーム8Bに接続されていることから、ガイドフレーム8Bと共に貯蔵部本体1に対して昇降可能に設けられる。
復元力機構部8EBは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、復元力機構部8EBは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの上支持部8BAaと、の間に設けられている。復元力機構部8EBは、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への移動を元の静止していた位置に戻す。復元力機構部8EBは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含む。減衰要素としては、本実施形態では、球面振り子支承を含む。球面振り子支承は、図6に示すように、ガイドフレーム8Bにおいて支持部8BAの上支持部8BAaの鉛直方向下側を向いた面に、凹半球形状の凹面部8EBeが設けられている。また、屋根部8Aにおいて鉛直方向上側を向いた面であるピストンフートリング8ABの上面8ABaに、凸半球形状の凸部8EBfが設けられている。そして、凹面部8EBeと凸部8EBfとが互いに接触して配置されている。この球面振り子支承は、凹面部8EBeと凸部8EBfと接触により、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への移動を元の静止していた位置に戻し、かつ、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への揺れ(移動)のエネルギーを吸収して減衰させる。
このように、復元力機構8Eは、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に配置され、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に復元力を作用させる。
このように構成されたピストン8は、ガイドフレーム8Bが屋根部8Aを伴って貯蔵部本体1に対して軸方向に沿って昇降可能に設けられ、このガイドフレーム8Bの昇降に際して第1シール機構8Dがガイドフレーム8Bと貯蔵部本体1(直動部8Cの固定部8Ca)との間をシールする。さらに、ピストン8は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して水平方向に移動可能に設けられ、この屋根部8Aの移動に際して第2シール機構8Fがガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする。すなわち、ピストン8は、屋根部8Aを境とした貯蔵部本体1の上下空間が第1シール機構8D及び第2シール機構8Fによりシールされた状態で貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられる。このため、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間に気体Gを流入させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が上がることでピストン8が上昇し、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間から気体Gを流出させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が下がることでピストン8が下降する。
そして、本実施形態の貯蔵装置では、ピストン8は、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、移動機構部8EAにより貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向(水平方向)に移動可能に支持し、かつ、復元力機構部8EBによりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させる復元力機構8Eを有する。
この貯蔵装置によれば、地震時の横揺れが作用した場合、復元力機構8Eの移動機構部8EAによってピストン8の屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能であることで、横揺れの振動が屋根部8Aに伝達する事態を軽減する。しかも、この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの復元力機構部8EBによってガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させることで、屋根部8Aを横揺れ作用する移動前の位置に戻す。この結果、貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられるピストン8に振動対策を施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの減衰要素によりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させることで、屋根部8Aの過大な移動を抑制することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、球面振り子支承を含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、球面振り子支承により復元力機構8Eを実現することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8B(支持部8BAの上支持部8BAa)の鉛直方向下側を向いた面と、屋根部8Aの鉛直方向上側を向いた面(ピストンフートリング8ABの上面8ABa)との間に設けられていることが好ましい。
本実施形態の貯蔵装置は、屋根部8Aの下側の空間の気圧が上がることでピストン8が上昇するため、屋根部8Aは、ガイドフレーム8Bに対して上昇することになり、この上昇の荷重は復元力機構8Eに作用する。従って、復元力機構8Eを常に機能させるうえで、復元力機構8Eの復元力機構部8EBは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの上面8ABaと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの上支持部8BAaと、の間に設けられていることが好ましい。また、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの下面8ABbと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの下支持部8BAbと、の間は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して上昇することで相互に離れるため、復元力機構8Eの移動機構部8EAは、この作用を許容する構成とするか、または設けなくてもよい。
また、本実施形態の貯蔵装置では、屋根部8Aは、ガイドフレーム8B側の端部に配置されたピストンフートリング8ABを有することが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABは、屋根部8Aにおいてガイドフレーム8B側の端部に配置されており、このピストンフートリング8ABとガイドフレーム8Bとの間に復元力機構8Eを設けることで、ピストン8に振動対策を容易に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ピストンフートリング8ABは、バランスコンクリートを含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABにバランスコンクリートを含むことで、バランスコンクリートによるピストン8の重量の調整機能と、ピストンフートリング8ABとガイドフレーム8Bとの間に復元力機構8Eを設けたピストン8の振動対策と、を共に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することが好ましい。
一般の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに固定され第1シール機構8Dによりピストン8の上下空間をシールすることができるが、本実施形態の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して移動可能に設けられているため、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することで、ピストン8の上下空間のシール性を確保することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、貯蔵部本体1は、気体Gが貯留されることが好ましい。
貯蔵部本体1に気体Gが貯留される場合は気体Gの気圧によってピストン8が昇降する構成であり、このような構成の貯蔵部本体1のピストン8に本実施形態の貯蔵装置を適用することで、ピストン8の振動対策を好適に施すことができる。
[実施形態4]
図7は、本実施形態に係る貯蔵装置の縦断面拡大図である。
本実施形態は、上述した実施形態1に対して復元力機構8Eが異なる。従って、本実施形態においては、上述した実施形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
復元力機構8Eは、図7に示すように、移動機構部8EAと、復元力機構部8EBと、を有する。
移動機構部8EAは、屋根部8Aと、ガイドフレーム8Bと、の間に設けられている。具体的に、移動機構部8EAは、屋根部8Aにおけるピストンフートリング8ABの下面8ABbと、ガイドフレーム8Bにおける支持部8BAの下支持部8BAbと、の間に設けられている。移動機構部8EAは、これらピストンフートリング8ABの下面8ABbと、支持部8BAの下支持部8BAbと、を貯蔵部本体1の軸方向に交差する方向であって水平方向に相対的に移動可能に接続する。例えば、移動機構部8EAは、ピストンフートリング8ABの下面8ABbに設けられた平面と、支持部8BAの下支持部8BAbに設けられた平面と、を相対的な滑りを伴って接触させたり、一方を平面として当該平面に他方を点または線により相対的な滑りを伴って接触させたりする。これにより、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABを介してガイドフレーム8Bに水平方向に移動可能に設けられ、貯蔵部本体1の径方向への移動が許容される。このように、移動機構部8EAは、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持する。また、屋根部8Aは、ピストンフートリング8ABがガイドフレーム8Bに接続されていることから、ガイドフレーム8Bと共に貯蔵部本体1に対して昇降可能に設けられる。
復元力機構部8EBは、ピストンフートリング8ABに設けられている。具体的に、復元力機構部8EBは、図7に示すように、ピストンフートリング8ABの密閉された箱体8EBgの内部に液体8EBhが収容された液体ダンパとして構成されている。この液体ダンパは、箱体8EBgの内部に収容された液体8EBhにより、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への移動を元の静止していた位置に戻し、かつ、移動機構部8EAによる屋根部8Aの水平方向への揺れ(移動)のエネルギーを吸収して減衰させる。
このように、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、屋根部8Aとガイドフレーム8Bとの間に復元力を作用させる。
このように構成されたピストン8は、ガイドフレーム8Bが屋根部8Aを伴って貯蔵部本体1に対して軸方向に沿って昇降可能に設けられ、このガイドフレーム8Bの昇降に際して第1シール機構8Dがガイドフレーム8Bと貯蔵部本体1(直動部8Cの固定部8Ca)との間をシールする。さらに、ピストン8は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して水平方向に移動可能に設けられ、この屋根部8Aの移動に際して第2シール機構8Fがガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする。すなわち、ピストン8は、屋根部8Aを境とした貯蔵部本体1の上下空間が第1シール機構8D及び第2シール機構8Fによりシールされた状態で貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられる。このため、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間に気体Gを流入させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が上がることでピストン8が上昇し、貯蔵部本体1内の屋根部8Aの下側の空間から気体Gを流出させ、屋根部8Aの下側の空間の気圧が下がることでピストン8が下降する。
そして、本実施形態の貯蔵装置では、ピストン8は、ガイドフレーム8Bに対して屋根部8Aを、移動機構部8EAにより貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向(水平方向)に移動可能に支持し、かつ、復元力機構部8EBによりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させる復元力機構8Eを有する。
この貯蔵装置によれば、地震時の横揺れが作用した場合、復元力機構8Eの移動機構部8EAによってピストン8の屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して貯蔵部本体1の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能であることで、横揺れの振動が屋根部8Aに伝達する事態を軽減する。しかも、この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの復元力機構部8EBによってガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に復元力を作用させることで、屋根部8Aを横揺れ作用する移動前の位置に戻す。この結果、貯蔵部本体1の内部で昇降可能に設けられるピストン8に振動対策を施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させる減衰要素を含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、復元力機構8Eの減衰要素によりガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間に減衰力を作用させることで、屋根部8Aの過大な移動を抑制することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、復元力機構8Eは、液体ダンパを含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、液体ダンパにより復元力機構8Eを実現することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、屋根部8Aは、ガイドフレーム8B側の端部に配置されたピストンフートリング8ABを有することが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABは、屋根部8Aにおいてガイドフレーム8B側の端部に配置されており、このピストンフートリング8ABに復元力機構8Eとしての液体ダンパを内蔵することで、ピストン8に振動対策を容易に施すことができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ピストンフートリング8ABは、バランスコンクリートを含むことが好ましい。
この貯蔵装置によれば、ピストンフートリング8ABにバランスコンクリートを含むことで、バランスコンクリートによるピストン8の重量の調整機能と、ピストンフートリング8ABに復元力機構8Eを設けたピストン8の振動対策と、を共に施すことができる。本実施形態の場合、図7に示すように、ピストンフートリング8ABに復元力機構8Eとしての液体ダンパを内蔵するため、図には明示しないが、バランスコンクリートは、液体ダンパを除くピストンフートリング8ABの一部に設けられる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することが好ましい。
一般の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに固定され第1シール機構8Dによりピストン8の上下空間をシールすることができるが、本実施形態の貯蔵装置は、屋根部8Aがガイドフレーム8Bに対して移動可能に設けられているため、ガイドフレーム8Bと屋根部8Aとの間をシールする第2シール機構8Fを有することで、ピストン8の上下空間のシール性を確保することができる。
また、本実施形態の貯蔵装置では、貯蔵部本体1は、気体Gが貯留されることが好ましい。
貯蔵部本体1に気体Gが貯留される場合は気体Gの気圧によってピストン8が昇降する構成であり、このような構成の貯蔵部本体1のピストン8に本実施形態の貯蔵装置を適用することで、ピストン8の振動対策を好適に施すことができる。
1 貯蔵部本体
2 側板
8 ピストン
8A 屋根部
8AA 屋根
8AB ピストンフートリング
8ABa 上面
8ABaa 固定片
8ABb 下面
8ABc 外周面
8B ガイドフレーム
8BB ガイド部
8BBa 鉛直部材
8BBb 補強部材
8BA 支持部
8BAa 上支持部
8BAb 下支持部
8BAc 外周支持部
8C 直動部
8Ca 固定部
8Cb 可動部
8D 第1シール機構
8E 復元力機構
8EA 移動機構部
8EB 復元力機構部
8EBa 減衰ゴム
8EBb 接続フランジ
8EBc 復元バネ
8EBd ダンパ
8EBe 凹面部
8EBf 凸部
8EBg 箱体
8EBh 液体
8F 第2シール機構
G 気体

Claims (12)

  1. 筒状の貯蔵部本体と、
    前記貯蔵部本体の内面を密封し、かつ、前記貯蔵部本体に対して昇降可能であるピストンと、を備え、
    前記ピストンは、
    前記貯蔵部本体の内部に配置される屋根部と、
    前記貯蔵部本体の筒状の内周面に対面する前記屋根部の端部を支持するガイドフレームと、
    前記貯蔵部本体に固定された固定部及び前記ガイドフレームに固定された可動部を有し、前記貯蔵部本体に対して前記ガイドフレームを前記貯蔵部本体の筒状の軸方向に移動可能に支持する直動部と、
    前記ガイドフレームと前記直動部の固定部との間をシールする第1シール機構と、
    前記ガイドフレームに対して前記屋根部を、前記貯蔵部本体の筒状の軸方向に直交する方向に移動可能に支持し、かつ、前記ガイドフレームと前記屋根部との間に復元力を作用させる復元力機構と、
    を有することを特徴とする貯蔵装置。
  2. 前記復元力機構は、前記ガイドフレームと前記屋根部との間に減衰力を作用させる減衰要素を含むことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵装置。
  3. 前記復元力機構は、減衰ゴム支承を含むことを特徴とする請求項2に記載の貯蔵装置。
  4. 前記復元力機構は、復元バネ及びダンパを含むことを特徴とする請求項2に記載の貯蔵装置。
  5. 前記復元力機構は、球面振り子支承を含むことを特徴とする請求項2に記載の貯蔵装置。
  6. 前記復元力機構は、液体ダンパを含むことを特徴とする請求項2に記載の貯蔵装置。
  7. 前記復元力機構は、前記ガイドフレームの鉛直方向下側を向いた面と前記屋根部の鉛直方向上側を向いた面との間に設けられていることを特徴とする請求項3または5に記載の貯蔵装置。
  8. 前記復元力機構は、前記ガイドフレームと前記屋根部との互いに対向する鉛直方向に沿った面に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の貯蔵装置。
  9. 前記屋根部は、前記ガイドフレーム側の端部に配置されたピストンフートリングを有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の貯蔵装置。
  10. 前記ピストンフートリングは、バランスコンクリートを含むことを特徴とする請求項8に記載の貯蔵装置。
  11. 前記ガイドフレームと前記屋根部との間をシールする第2シール機構を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の貯蔵装置。
  12. 前記貯蔵部本体は、気体が貯留されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の貯蔵装置。
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