JP2017075610A - 燃料加熱システム、および、これを用いた燃料レール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱室形成部30は、内側に加熱室300を形成している。入口開口部33は、燃料タンクからの燃料を加熱室300内に導く。出口開口部34、加熱室300内の燃料を燃料噴射弁10に導く。加熱装置60は、発熱可能な発熱部62を有し、当該発熱部62が加熱室300内に位置するよう加熱室形成部30に設けられ、加熱室300内の燃料を発熱部62により加熱可能である。案内部材70は、加熱室300内に設けられ、入口開口部33から加熱室300に流入した燃料を発熱部62側へ案内可能である。第1案内部70は、板状の本体71を有している。本体71は、入口開口部33の軸に対し傾斜して交差するよう、かつ、本体71を含む仮想平面が発熱部62の一部を通るよう設けられている。
【選択図】図5
Description
加熱室形成部は、内側に加熱室を形成している。入口開口部は、燃料供給源からの燃料を加熱室内に導く。出口開口部は、加熱室内の燃料を燃料噴射弁に導く。
第1案内部は、加熱室内に設けられ、入口開口部から加熱室に流入した燃料を発熱部側へ案内可能である。そのため、入口開口部から加熱室に流入した低温の燃料を、発熱部に積極的に接触させることができる。したがって、発熱部による燃料の加熱効率を向上することができる。
また、本発明では、第1案内部は、板状の本体を有している。本体は、入口開口部の軸に対し傾斜して交差するよう、かつ、本体を含む仮想平面が発熱部の一部を通るよう設けられている。
本発明の第1実施形態による燃料加熱システム、これを用いた燃料レール、および、その一部を図1〜7に示す。
本実施形態では、燃料レール1は、燃料噴射弁10とともに、エンジン2近傍のインテークマニホールド6に取り付けられ、燃料供給源としての燃料タンク7からの燃料を燃料噴射弁10に分配する。
図1、2に示すように、レール部20は、上部材21および下部材22からなる。
上部材21および下部材22は、例えば、所定の板厚の金属板をプレス加工等の塑性変形加工をすることにより形成されている。上部材21および下部材22は、長尺状に形成されている。ここで、上部材21と下部材22との長手方向の長さ、および、短手方向の長さは、概ね同じである。
下部材22は、上部材21に対し長手方向および短手方向が対応するよう、かつ、凹部が上部材21の凹部に対向するよう上部材21に接合している。これにより、上部材21の凹部と下部材22の凹部との間に燃料流路200が形成されている(図1、2参照)。
上部材40および下部材50は、例えば、所定の板厚の金属板をプレス加工や深絞り加工等の塑性変形加工をすることにより形成されている。
上部材40は、一方の面側から他方の面側へ凹む上凹部41を有している。下部材50は、一方の面側から他方の面側へ凹む下凹部51を有している。
第1壁面301、第2壁面302および第3壁面303は、上部材40の上凹部41に形成されている。第4壁面304は、第1壁面301に対向するよう、下部材50の下凹部51に形成されている。
第3壁面303は、第1壁面301と第2壁面302とを接続するよう角部310に形成されている。
第1筒部31は、上部材40と同じ材料により筒状に形成されている。第1筒部31は、加熱室300外に位置し、一端が上部材40に接続するよう上部材40と一体に形成されている。
入口開口部33は、上部材40の上凹部41の第1筒部31の一端に対応する位置に形成されている。入口開口部33は、第1壁面301上に位置している(図3、5参照)。
出口開口部34は、第2筒部32の底部に形成されている(図3〜7参照)。第2筒部32は、底部とは反対側の端部が、下部材50の下凹部51とは反対側の面に開口している(図6、7参照)。
なお、入口開口部33および出口開口部34は、互いに所定距離以上離れるよう形成されている。
本体61は、略円筒状に形成されている。発熱部62は、例えば金属により棒状、より具体的には長い円柱状に形成されている。発熱部62は、本体61と同軸となるよう本体61に設けられている。発熱部62は、電力を供給されることにより発熱する。これにより、発熱部62は、周囲の媒体(気体または液体等)を加熱することができる。
図3、4に示すように、案内部材70は、本体71、遮蔽部72および固定部73を有している。
取付部材90は、本体91および取付部92を有している。
本体91は、例えば金属により長尺の板状に形成されている。取付部92は、本体91の長手方向の2箇所に形成されている(図2参照)。
燃料レール1は、取付部92の穴部に例えばボルト等の締結部材を通し、取付部92をインテークマニホールド6に固定することにより、インテークマニホールド6に取り付けられる。
加熱装置60は、発熱可能な発熱部62を有し、当該発熱部62が加熱室300内に位置するよう加熱室形成部30に設けられ、加熱室300内の燃料を発熱部62により加熱可能である。
レール部20は、長尺状に形成され、入口開口部33に接続し燃料タンク7からの燃料が流れる燃料流路200を有している。燃料加熱システム100は、レール部20の長手方向に沿って略等間隔で4つ設けられている。燃料噴射弁10は、4つの燃料加熱システム100のそれぞれに対応するよう4つ取り付けられる。
また、上部材40および下部材50は、所定の板厚の材料により形成されているため、質量を低減でき、耐振動性に優れる。
本発明の第2実施形態による燃料加熱システムを図8〜10に示す。第2実施形態は、案内部材70の構成が第1実施形態と異なる。
図8〜10に示すように、穴部74は、第1筒部31の軸Ax1の近傍に形成されている。ここで、第1筒部31の軸Ax1は、本体71の穴部74以外の部位を通る。また、図9に示すように、入口開口部33を第1筒部31の軸Ax1方向、本体71に投影すると、穴部74の一部に重なる。
上記構成により、第1筒部31を経由して入口開口部33から加熱室300に流入した燃料の多くは、本体71に衝突し本体71に沿って発熱部62側へ流れる。そのため、発熱部62による燃料の加熱効率を向上することができる。また、第1筒部31を経由して入口開口部33から加熱室300に流入した燃料の一部は、穴部74を経由して本体71の遮蔽部72とは反対側へ流れる。そのため、本体71の遮蔽部72とは反対側、すなわち、角部310に滞留した高温の燃料を、入口開口部33から流入する燃料により撹拌することができ、加熱室300内の燃料の加熱効率を向上することができる。また、入口開口部33から流入する低温の燃料を、穴部74を経由して角部310側へ導き高温の燃料と混合することにより、角部310における燃料の沸騰および気泡の発生を抑制するとともに、入口開口部33から流入する燃料の早期加熱を図ることができる。
本発明の他の実施形態では、第1案内部(案内部材70)は、入口開口部から加熱室に流入した燃料を発熱部側へ案内可能であれば、どのような形状に形成されてもよく、加熱室内のどの位置に設けられていてもよい。また、第1案内部は、加熱室形成部と一体に形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第2案内部(第5壁面305)は、第1案内部により案内された燃料を発熱部の長手方向に沿って流れるよう案内可能であれば、どのような形状に形成されていてもよい。また、第2案内部は、加熱室形成部とは別体に形成されていてもよい。また、本発明の他の実施形態では、第2案内部を備えないこととしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、入口開口部は、加熱室を形成する壁面のうち、どの壁面に形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第1筒部31および筒部(第2筒部32)を備えないこととしてもよい。
また、上述の実施形態では、各部材同士をろう付けにより接合する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、各部材同士を、例えば溶接等、ろう付け以外の方法により接合することとしてもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
30 ・・・・加熱室形成部
33 ・・・・入口開口部
34 ・・・・出口開口部
300 ・・・加熱室
60 ・・・・加熱装置
62 ・・・・発熱部
70 ・・・・案内部材(第1案内部)
Claims (7)
- 内燃機関(2)に燃料を供給する燃料噴射弁(10)とともに前記内燃機関または前記内燃機関近傍に取り付けられ、燃料供給源(7)からの燃料を加熱して前記燃料噴射弁に導く燃料加熱システム(100)であって、
内側に加熱室(300)を形成する加熱室形成部(30)と、
前記燃料供給源からの燃料を前記加熱室内に導く入口開口部(33)と、
前記加熱室内の燃料を前記燃料噴射弁に導く出口開口部(34)と、
発熱可能な発熱部(62)を有し、当該発熱部が前記加熱室内に位置するよう前記加熱室形成部に設けられ、前記加熱室内の燃料を前記発熱部により加熱可能な加熱装置(60)と、
前記加熱室内に設けられ、前記入口開口部から前記加熱室に流入した燃料を前記発熱部側へ案内可能な第1案内部(70)と、を備え、
前記第1案内部は、板状の本体(71)を有し、
前記本体は、前記入口開口部の軸に対し傾斜して交差するよう、かつ、前記本体を含む仮想平面が前記発熱部の一部を通るよう設けられている燃料加熱システム。 - 前記第1案内部は、少なくとも一部(72)が前記入口開口部と前記出口開口部との間に位置するよう設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料加熱システム。
- 前記発熱部は、棒状に形成され、
前記第1案内部により案内された燃料を前記発熱部の長手方向に沿って流れるよう案内可能な第2案内部(305)をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料加熱システム。 - 前記第2案内部は、前記加熱室を形成する壁面のうち、前記第1案内部により案内される燃料が衝突する曲面状の壁面(305)であることを特徴とする請求項3に記載の燃料加熱システム。
- 前記第1案内部は、板状の本体(71)、および、当該本体を板厚方向に貫く穴部(74)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料加熱システム。
- 前記入口開口部は、前記燃料加熱システムが前記内燃機関または前記内燃機関近傍に取り付けられた状態において、前記加熱室を形成する壁面のうち、鉛直方向上側の壁面(301)に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料加熱システム。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料加熱システムと、
前記入口開口部に接続し前記燃料供給源からの燃料が流れる燃料流路(200)を有する長尺状のレール部(20)と、を備え、
前記燃料加熱システムは、前記レール部の長手方向に沿って複数設けられ、
前記燃料噴射弁は、複数の前記燃料加熱システムのそれぞれに対応するよう複数取り付けられることを特徴とする燃料レール(1)。
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