JP2017074626A - チャック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、6000rpm程度に高速回転させてもチャック力が弱くならず、安定したチャック力を発揮することができるチャック装置を提供する。【解決手段】回転駆動機構の駆動にて回転体が回転した際に、クランプ爪部材は、その枢支軸よりも長手方向他方側がワークの反チャック面側へ揺動する。このため、長手方向他方側がワークの反チャック面側へ揺動した際には、枢支軸よりも長手方向一方側がワークにチャック面側へ揺動して、長手方向一方側のクランプ部がワークのチャック面に圧接する。【選択図】図1

Description

本発明は、チャック装置に関し、特に、ワークを回転させつつワークにレーザ加工等の加工を行う際にワークをチャックするチャック装置に関する。
旋盤加工のように部品を回転させてその内外形または端部を加工する場合、部品保持としてはスクロールチャック等によるクランプ、真空吸着(大気圧との差圧を利用して吸着を行うチャック方法)、さらには磁力等の手段を使用している。このため、レーザ加工のように高速加工が要求され、外力がほとんどかからない場合も従来からの固定方法を採用している。
スクロールチャックは、従来から種々のものが提案されている(特許文献1又は特許文献2) 。スクロールチャックは連動チャックとも呼ばれ、複数(3個)の爪が転動して動くものである。すなわち、スクロールと呼ばれる渦巻状の溝を持つ円板を回転させることによって、3個の爪を同時に径方向に移動させるものである。
特開平9−234611号公報 特許第5003924号公報
スクロールチャックを使用すると、ユニットとして比較的大きくなる。また、レーザ加工にてワークに対して加工を行う場合、ワークを、例えば、約6000rpmの高速回転させるのが好ましい。しかしながら、スクロールチャックに、このように6000rpmの高速回転に対応するものは従来にはなかった。
また、外形基準で、チャック爪をワークに対して内径側へ押圧するものでは、ワークの回転数が増すとチャック爪が外径方向に開くおそれがあった。このため、治具・工具等を使用して、チャック爪が遠心力にて開かいように、強固な締付が必要であった。強固な締付を行えば、ワークが損傷したり破損したりするおそれがあった。
真空吸着では保持力が限られ、磁力を用いるものでは、着脱に難があり、さらにこれら手段を講じると部品点数が増えることでユニット構成が複雑になっていた。また、真空吸着や磁力を用いた場合も、遠心力が作用する場合の保持力が弱くなる。
本発明は、上記課題に鑑みて、例えば、6000rpm程度に高速回転させてもチャック力が弱くならず、安定したチャック力を発揮することができるチャック装置を提供する。
本発明のチャック装置は、ワークを保持する保持体と、円周方向に沿って所定ピッチで配設される複数のクランプ爪部材と、保持体とこの保持体にて保持されている前記ワークと前記クランプ爪部材とで構成される回転体を回転させる回転駆動機構とを備えたチャック装置であって、前記回転駆動機構の駆動にて前記回転体が回転した際に、前記クランプ爪部材は、その枢支軸よりも長手方向他方側がワークの反チャック面側へ揺動するとともにその枢支軸よりも長手方向一方側がワークのチャック面側へ揺動して、長手方向一方側のクランプ部が前記ワークに圧接するものである。
本発明によれば、回転駆動機構の駆動にて回転体を回転させれば、遠心力によって、枢支軸よりも長手方向他方側が反ワーク側へ揺動するとともに、枢支軸よりも長手方向一方側がワークのチャック面側へ揺動することになって、クランプ部が前記ワークのチャック面に圧接することになって、ワークのチャック面へのチャック力が弱くならず逆に強くなる。
前記ワークが、円筒体、円柱体、あるいは重心が回転中心にある多角形体のいずれかであってもよい。
チャック面がワークの外面であり、前記クランプ爪部材は、その重心よりも上方位置に配置される枢支軸を介して保持体に枢支され、前記回転駆動機構の駆動にて前記回転体が回転した際に、前記クランプ爪部材は、その枢支軸よりも下方側が外径側へ揺動するとともにその枢支軸よりも上方側が内径側へ揺動して、上端部のクランプ部が前記ワークの外面に圧接するものであってもよい。
また、前記クランプ爪部材は、その枢支軸よりも下方側を外径側へ弾性的に押圧する弾性部材を備えたものが好ましい。前記ワークが内嵌される外装体を備え、外装体は、ワークが外装体に内嵌された際にワークの外面に近接対峙する円弧部を有するものが好ましい。
外装体は複数個の前記円弧部を有し、一のクランプ爪部材が、一の円弧部に相対面し、円弧部に相対面するクランプ爪部材におけるクランプ部の位置決めを行う位置決め手段を設けたものであってもよい。位置決め手段にて、一のクランプ爪部材におけるクランプ部の位置決めを行い、この状態で、回転体を回転させれば、ワークが回転体の回転中心廻りで回転可能となる。
位置決め手段は、前記クランプ爪部材に螺着されてその螺進退にてクランプ爪部材からのワーク側への突出量によって位置調整を行う調整ネジを備えるのが好ましい。このように調整ネジを有する位置決め手段では、調整ネジの螺進退にて位置調整でき、操作性に優れる。
前記クランプ爪部材のクランプ部を高摩擦材料にて構成するのが好ましい。ここで、高摩擦材料として、ウレタンゴム、硬度50°〜90°等のゴム材料を使用できる。
前記クランプ爪部材のクランプ部のワーク対向面の少なくとも上端部が、下方から上方に向って外径側へ傾斜するテーパ部とされているのが好ましい。このようなテーパ部が設けられていれば、ワークを保持体に装着する際において、ワークの中心が回転体の中心に対して多少ずれていても、テーパ部に案内されて、ワークを保持体に嵌合させることができる。また、ワークを取り外す際においても、ワークがクランプ部に密接することがなく、容易に取り外すことができる。
前記クランプ爪部材の枢支軸よりも下方位置に重り部材の装着が可能なタップ加工部を有するものであってもよい。
本発明では、回転体を回転させれば、ワークのチャック面に対するチャック力が弱くならず逆に強くなる。このため、レーザ加工等に追従するための高速回転に対してもチャック力が弱くならず、安定したチャック力でワークを支持でき、ワークへのレーザ加工を安定して高精度に行うことができる。しかも、従来のような外的な強制クランプ機構等を必要とせず、簡単な機構でもって構成することができ、低コスト化を図ることができる。
また、弾性部材を備えたものとした場合、複数のクランプ爪部材でチャックすることができ、ワークを回転させる前後でワークの位置ずれを抑えることができ、作業性及び加工時のワークの偏心回転を防止でき、高精度の加工が可能となる。
前記ワークが内嵌される外装体を備えることによって、ワークの保持体に対する芯ずれを有効に防止できる。位置決め手段を備えるものでは、ワークが回転体の回転中心廻りに回転可能となり、より安定した加工が可能となる。クランプ爪部材のクランプ部を高摩擦材料にて構成すれば、チャックした状態において、ワークの回転、起動、及び停止のズレを抑えることができる。位置決め手段として、クランプ爪部材に螺着されてその螺進退にてクランプ爪部材からのワーク側への突出量によって位置調整を行う調整ネジを備えたものであれば、調整ネジの螺進退にて位置調整でき、操作性に優れる。
クランプ爪部材のクランプ部にテーパ部が設けられていれば、ワークの装着(供給)作業及び取り外し作業を、工具や治具等を使用することなく、容易に行うことができ、作業性の向上を係ることができる。
重り部材を装着することが可能なタップ加工部を有するものでは、回転体の回転時に遠心力を大きくして、クランプ爪部材のクランプ力を高めることができる。また、偏心回転を抑え易くすることができる。
本発明に係るチャック装置の正面図である。 前記図1に示すチャック装置の要部拡大断面図である。 前記図1に示すチャック装置の要部拡大平面図である。 保持体の要部を構成する円筒部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA方向矢視図であり、(c)は半截断面図である。 外装体を構成するブロック体を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面面図である。 クランプ爪部材を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は平面図である。 ワークを示し、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
本発明に係るチャック装置は、図1〜図3に示すように、ワークWを保持する保持体1と、この保持体1を支持してその軸心廻りに回転させる回転駆動機構2とを備え、前記ワークWは、円周方向に沿って等ピッチ(120°ピッチ)に配設される複数(この場合、3個)のクランプ爪部材4にてチャックされる。
保持体1は、図4に示すように、円筒状体からなる本体部5と、この本体部5の上方開口部を塞ぐ上壁6と、この本体部5の下方開口部を塞ぐ下壁7とを有するものである。また、保持体1の外面8は、上方側の小径部8aと、上下方向の中間部から下端側に跨る大径部8bとを有する。保持体1の内面9は、下端側の大径部9cと、テーパ9bを介して連設される小径部9aとからなる。また、本体部5の下端部、つまり、下壁7には、扁平円盤形状の凸部5aが設けられている。この凸部5aの外径寸法が大径部8bの外径寸法よりも小さく設定されている。
上壁6の上面中央部には小円盤状のワーク受け10が設けられている。なお、上壁6には、図4(a)に示すように、貫孔11が設けられている。また、下壁7には、図4(b)に示すように、貫通孔12が設けられている。さらには、本体部5には、円周方向に沿って所定ピッチ(120°ピッチ)で複数個(3個)の凹部13及び複数個(3個)のねじ孔14が設けられている。この場合、凹部13とねじ孔14とは、周方向に60°ピッチずれ、かつ、ねじ孔14が凹部13よりも上位に配設されている。なお、本体部5の上端側にも、複数個(6個)の貫通孔15が設けられている。
この保持体1は、図1に示すように、回転駆動機構2の回転軸20に載置固定されている。回転軸20は、頭部20aと、この頭部20aから垂下される上部側軸受支持部20bと、Uナット21が嵌着されるネジ部20cと、このネジ部20cから垂下される小径軸部20dとからなる。
回転軸20の頭部20aは、下端側から上方に向って拡径するテーパ部22と、上部の円盤部23とからなり、この円盤部23の上面に凹窪部23aが形成されている。そして、この凹窪部23aに保持体1の扁平円盤形状の凸部5aが嵌合され、保持体1の貫通孔12に挿通されるボルト部材25を螺着する。これによって、保持体1は、回転駆動機構2の回転軸20に載置固定されることになる。このため、保持体1は回転軸20に対して着脱自在となっている。
保持体1の外周側には、ワークWが内嵌される外装体26が配設される。外装体26は、図5に示すブロック体27の3個にて構成される。ブロック体27は、ワークWが外装体26に内嵌された際にワークWの外面Wa(図7参照)に近接対峙する円弧部28と、この円弧部28の両端部の下端部から突出される鍔部29a,29bとからなる。円弧部28には、上下に貫通孔30、31が設けられている。下方の貫通孔31には、座グリ31aが設けられている。また、鍔部29a,29bには、それぞれ、貫孔32a、32bが設けられている。
円弧部28の内面と、鍔部29a,29bの内面とが連続し、それらの曲率が同一に設定されている。すなわち、ブロック体27の内面の曲率を、保持体1の大径部8bの曲率と同一に設定する。このため、図3に示すように、3個のブロック体27を平面的に見て円形をなすように、円周方向に沿って配設する。この際、ブロック体27の内面が保持体1の大径部8bに接触するように配設され、この状態で、円弧部28の座グリ31aを有する貫通孔31に、外径側からボルト部材33を挿入し、保持体1のねじ孔14に螺着する。これによって、各外装体26が保持体1に固定される。
このように、外装体26が保持体1に固定された状態では、外装体26の内面26aと、保持体1の外面8の小径部8aとの間に隙間S1が設けられる。この隙間S1に、後述するように、ワークWが嵌入される。また、周方向に隣り合う外装体26の間には間隙部Sが設けられる。このため、この間隙部Sは、周方向に沿って所定ピッチ(120°ピッチ)で3個配設されることになる。そして、各間隙部S間にクランプ爪部材4が介在される。
クランプ爪部材4は、図6に示すように、幅広の基端部35と、幅狭の中間部36と、後面がテーパ面37bとされた先端部37とからなる本体40と、この本体40の先端部に付設されるウレタンゴム等の高摩擦材料からなるクランプ部41とからなる。そして、中間部36に、枢支軸49(図2と図3等参照)が挿通される枢支孔38と、この枢支孔38よりも上位にネジ穴39が設けられている。
枢支孔38は、本体40の前面40aから後面40bに貫通する孔であり、図6(b)に示すように、前面40a側に開口する大径部38aと、後面40b側に開口する大径部38bと、大径部38a、38bを連結する本体部38cとからなる。また、ネジ穴39は、枢支孔38と直交する方向に沿って形成される。
また、本体40の側面40cの上端部に凹窪部42が設けられ、この凹窪部42に、前記クランプ部41が嵌合される。この場合、本体40の上端部側にはネジ穴43が設けられ、このネジ穴43にボルト部材を螺着することによって、クランプ部41が本体40に装着される。この装着状態では、クランプ部41の前面41aが本体40の側面40cより外方に突出している。また、枢支孔38よりも僅かに下方位置における本体40の側面40cには円形凹部44が設けられている。
周方向に隣り合う外装体26の間の間隙部S、すなわち、一の外装体26の一方の鍔部29aと他の外装体26の他方の鍔部29bとで構成される間隙部Sにクランプ爪部材4を介在させ、鍔部29aの貫孔32aと鍔部29bの貫孔32bとに挿通支持される枢支軸49がクランプ爪部材4の枢支孔38に挿通する状態とする。
この場合、クランプ爪部材4は、その重心よりも上方位置に配置される枢支軸49にて保持体1に枢支される。このため、クランプ爪部材4は、図2の矢印X1、X2方向に枢支軸49を中心に揺動可能となり、その枢支軸49よりも下方側が外径側へ揺動することによって、枢支軸49よりも上方側が内径側へ揺動する。
また、クランプ爪部材4の下部において、ネジ穴(タップ加工部)45が設けられている。このタップ加工部45には、図示省略の重り部材等が装着(螺着)される。
ところで、ワークWは、この実施形態では、図7に示すように、上壁46aを有する円筒体46である。この場合、ワークWの周壁48の内径寸法(内面Wbの直径寸法)D1は、保持体1の外面8の小径部8aの外径寸法(直径寸法)D3よりも僅かに大きく設定されている。また、ワークWの周壁48の外径寸法(直径寸法)D2と、外装体1の内径寸法(直径寸法)D5とはほぼ同一に設定される。ここで、ほぼ同一とは、ワークWを保持体1に装着した際に、ワークWの外面Waと、外装体26の内面26aとの間に、例えば、40μm〜80μm程度の隙間が形成される程度とする。なお、ワークWの周壁48の外径寸法(直径寸法)D2と、保持体1の外面8の大径部8bの外径寸法(直径寸法)D4とは同一に設定される。
このため、保持体1の外面8の小径部8aと外装体26の円弧部28との間の隙間S1に、上壁46aがワーク受け10に当接するまでワークWを嵌入させることができる。なお、ワークWの周壁48の軸方向長さとしては、この当接状態において、保持体1の外面8の小径部8aと大径部8bとの間の段付き部8dに接触しない程度とする。
クランプ爪部材4は、周方向に沿って所定間隔、つまり120°ピッチに配設されている間隙部Sに介在されるので、このクランプ爪部材4も周方向に沿って120°ピッチに配設される。
ところで、ワークWが保持体1に装着された状態で、後述するように回転駆動機構2の駆動にて、回転軸20がその軸心廻りに回転駆動することになる。このため、保持体1にワークWを装着した際には、保持体1とワークWと3個のクランプ爪部材4等が回転することになる。従って、この保持体1とワークWと3個のクランプ爪部材4等で回転体Rを構成することになる。
この場合、回転駆動機構2の駆動にて回転体Rが回転した際に、クランプ爪部材4は、その枢支軸49よりも下方側が外径側へ揺動するとともにその枢支軸49よりも上方側が内径側へ揺動して、各クランプ爪部材4のクランプ部41がワークWの外周面(周壁の外周面)に接触乃至圧接する。
しかしながら、クランプ爪部材4の枢支軸49よりも下方側が外径側へ揺動する力が作用しなければ、各クランプ爪部材4のクランプ部41がワークWの外面Waに接触乃至圧接することがない。そこで、本チャック装置では、クランプ爪部材4の枢支軸49よりも下方側を外径側へ弾性的に押圧する弾性部材50を備える。
すなわち、クランプ爪部材4の本体40の側面40cの円形凹部44と、保持体1の凹部13とに嵌合するコイルスプリングからなる前記弾性部材50を配設する。これによって、枢支軸49よりも下方側を外径側へ弾性的に押圧力を与え、枢支軸49よりも上方側が内径側へ揺動して、クランプ部41がワークWの外周面(周壁の外周面)に接触するように設置している。なお、この実施形態では、図3に示すように、一のブロック体27の
円弧部28に相対向するクランプ爪部材4に対して弾性部材50が配設されている。
また、クランプ爪部材4のネジ穴39には、調整ネジ51が螺着されている。すなわち、この調整ネジ51の螺進退量を調整することによって、調整ネジ51の先端の保持体1側への突出寸法を制御することができる。これによって、クランプ爪部材4のクランプ部41の内外径方向への揺動量を規制することができる。このように、外装体26の円弧部、調整ネジ51、及び弾性部材50等で、ワークWの位置を決める位置決め手段Mを構成することができる。
回転駆動機構2は、図1に示すように、前記回転軸20と、この回転軸20を回転駆動させるためのモータ55と、このモータ55の回転駆動力を回転軸20に伝達する回転力伝達機構56とを備える。すなわち、モータ55は基盤57にその本体部55aが取付られ、基盤57から出力軸55bが垂下されている。
また、基盤57にはコの字枠体57が付設されている。このコの字枠体57は、上壁部57aと、下壁部57bと、上壁部57aと下壁部57bとを連結する側壁57cとからなる。そして、上壁部57a及び下壁部57bにはそれぞれに軸受60、61が配設されている。なお、軸受60としては、アンギュラベアリングを用い、軸受61には深溝玉軸受を用いたが、これらに限らず、種々のタイプの軸受を用いることができる。
この場合、軸受60にて、回転軸20の上部側軸受支持部20bが回転自在に枢支され、軸受61にて、回転軸20の小径軸部20dの下部が回転自在に枢支されている。このため、回転軸20は2点で支持されることになって、安定した回転が可能となっている。
また、回転力伝達機構56は、モータ55の出力軸55bに装着されるプーリ62と、回転軸20の小径軸部20dの上部に装着されるプーリ63と、これらのプーリ62,63に掛け回されるベルト部材(タイミングベルト)64とを備える。
このため、モータ55が駆動すれば、その出力軸55bの回転力がこの回転力伝達機構56を介して回転軸20に伝達され、回転軸20が一対の軸受60,61に支持された状態で回転することになる。このように、回転軸20が回転すれば、保持体1とこの保持体1にて保持されているワークWとクランプ爪部材4とで構成される回転体Rがその軸心廻りに回転する。
次に前記のように構成されたチャック装置によるチャック方法を説明する。まず、ワークWを保持体1に装着する。すなわち、保持体1の外面8の小径部8aと、外装体26の内面26aとの間の隙間S1にワークWを嵌入する。例えば、保持体1の外面の小径部8aの外径寸法(直径寸法)D3を28mmとし、ワークWの内径寸法(直径寸法)D1を28.5mmとしている。また、ワークWの外径寸法(直径寸法)D2を30mmとし、外装体26の内径寸法(直径寸法)D5を30mmとしている。
外装体26とワークWとは、例えば、40μm〜80μm程度に隙間が形成されるように設定されている。そこで、一のブロック体27の円弧部28に相対向するクランプ爪部材4に付設されている調整ネジ51を調整することによって、クランプ爪部材4を、一のブロック体27の円弧部28とワークWとの間の隙間がなくなる位置(閉止位置)とする。
この状態で、回転駆動機構2を駆動することによって、回転体Rをその軸心廻りに回転させる。このように、回転体Rが回転すれば、クランプ爪部材4は、その重心よりも上方位置に配置される枢支軸49にて保持体1に枢支されているので、クランプ爪部材4は、その枢支軸49よりも下方側が外径側へ揺動し、このため、その枢支軸49よりも上方側が内径側へ揺動することになる。このため、3つのクランプ爪部材4にて、ワークWをチャックすることができ、しかも、回転体Rの回転によって、チャック力が弱くならず逆に強くなる。
このように、本願発明のチャック装置では、回転駆動機構2の駆動にて回転体Rを回転させれば、遠心力によって、前記クランプ爪部材4は、その枢支軸49よりも長手方向他方側がワークWの反チャック面側へ揺動するとともにその枢支軸49よりも長手方向一方側がワークWのチャック面側へ揺動して、長手方向一方側のクランプ部41が前記ワークWのチャック面に圧接することになる。すなわち、チャック面がワークWの外面Waであり、前記クランプ爪部材4は、その重心よりも上方位置に配置される枢支軸49にて保持体1に枢支され、前記回転駆動機構2の駆動にて回転体Rが回転した際に、前記クランプ爪部材4は、その枢支軸49よりも下方側が外径側へ揺動するとともにその枢支軸49よりも上方側が内径側へ揺動して、上端部のクランプ部41がワークWの外面Waに圧接する。
このため、クランプ部41がワークWの外面Waに圧接することになって、ワークWのチャック面である外面Waへのチャック力が弱くならず逆に強くなる。したがって、レーザ加工等に追従するための高速回転に対してもチャック力が弱くならず、安定したチャック力でワークWを支持でき、ワークWへのレーザ加工を安定して高精度に行うことができる。しかも、従来のような外的な強制クランプ機構等を必要とせず、簡単な機構でもって構成することができ、低コスト化を図ることができる。
この場合のワークWの外面Wa及びクランプ爪部材4にてクランプされていない部位が加工面となる。このため、ワークWを高速回転(例えば、6000rpm程度)させることによって、ワークWのこのような加工面に対して高速加工が可能となる。
枢支軸49よりも下方側を外径側へ弾性的に押圧する弾性部材50を備えているので、ワークWを複数のクランプ爪部材4でチャックすることができ、ワークWを回転させる前後でワークの位置ずれを抑えることができ、作業性及び加工時のワークWの偏心回転を防止でき、高精度の加工が可能となる。
ワークWが内嵌される外装体26を備えているので、ワークWの保持体1に対する芯ずれを有効に防止できる。また、位置決め手段Mを備えるので、ワークWが回転体Rの回転中心廻りに回転可能となり、より安定した加工が可能となる。
位置決め手段Mは、前記クランプ爪部材2に螺着されてその螺進退にてクランプ爪部材4からのワーク側への突出量によって位置調整を行う調整ネジ51を備えるので、調整ネジ51の螺進退にて位置調整でき、操作性に優れる。
前記クランプ爪部材4のクランプ部41を高摩擦材料にて構成している。このようにクランプ部41を高摩擦材料とすれば、クランプ部41とワークWとの間にすべりが生じにくく、安定したチャックが可能となる。すなわち、チャックした状態において、ワークWの回転、起動、及び停止のズレを抑えることができる。なお、高摩擦材料として、前記実施形態では、ウレタンゴム用いたが、他のゴム材や樹脂材であってもよく、硬度50°〜90°等のゴム材料を使用できる。
クランプ爪部材4の枢支軸49よりも下方位置に重り部材の装着が可能なタップ加工部45を有するので、このタップ加工部45に重り部材を装着することによって、回転体Rの回転時に遠心力を大きくして、クランプ爪部材4のクランプ力を高めることができる。また、偏心回転を抑え易くすることができる。
前記実施形態では、クランプ爪部材4のクランプ部41は、本体40に設けられた凹窪部42に嵌合させ、この状態で、本体40のネジ穴43にボルト部材を螺着するものである。このため、このボルト部材を螺退させれば、クランプ部41を本体40から取り外すことができ、クランプ部41の交換を行うことができる。従って、クランプ部41が摩耗、変形、又は損傷等が生じれば、簡単に交換することができ、また、ワークWの形状等に応じて交換することができる。
前記実施形態では、クランプ爪部材4のクランプ部41を構成する高摩擦材料が、直方体形状にて形成されて、そのワーク接触面の全長がワークWに対してほぼ同時に接触する形状とされていた。これに対して、クランプ爪部材4のクランプ部41のワーク対向面の少なくとも上端部が、図6(a)に示すように、下方から上方に向って外径側へ傾斜するテーパ部41cとなるように構成してもよい。このようなテーパ部41cが設けられていれば、ワークWを保持体1に装着する際において、ワークWの中心が回転体Rの中心に体して多少ずれていても、テーパ部に案内されて、ワークWを保持体1に嵌合させることができる。また、ワークWを取り外す際においても、ワークWがクランプ部41に密接することがなく、容易に取り外すことができる。
また、前記実施形態では、保持体1は回転軸20に対して着脱自在であるので、保持体1を含む回転体Rの着脱が可能となる。このため、保持体1とクランプ爪部材4と外装体26等で構成するワークチャック機構を、既存(市販)のチャック機構(例えば、スクロールチャック)等に交換することができ、本装置として汎用性に優れる。
また、ワークWを上壁46aを有する円筒体46としたが、円柱形状体であっても、さらには、外周面が円筒面ではないもの、つまり、多角筒体や多角柱等であってもよい。このように、多角筒体や多角柱等であれば、重心が回転中心にある必要がある。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、クランプ爪部材4の数としては、前記実施形態のようなワークWであれば、周方向に沿って120°ピッチで3個配設するのが好ましいが、4個以上であってもよい。また、弾性部材50や位置決め手段Mを有さないものであってもよい。本チャック装置にてチャックされているワークWへの加工としては、レーザ加工に限るものではなく、各種の旋盤加工等に用いることができる。
ところで、前記実施形態では、ワークWの外面Waをチャックするもの、つまり、チャック面をワークWの外面Waとしていたが、ワークWの内面Wbをチャックするもの、つまり、チャック面をワークWの内面Wb(内面チャック)とするものであってもよい。このように内面チャックする場合、チャック爪部材4の重心位置を変更して、回転駆動機構2の駆動にて回転体Rが回転した際に、クランプ爪部材4が、その枢支軸49よりも長手方向他方側がワークWの反チャック面(内径)側へ揺動するとともにその枢支軸よりも長手方向一方側がワークWのチャック面(外径)側へ揺動して、長手方向一方側のクランプ部41が前記ワークWのチャック面である内面Wbに圧接するように設定すればよい。
1 保持体
2 回転駆動機構
4 クランプ爪部材
26 外装体
28 円弧部
41 クランプ部
45 タップ加工部
49 枢支軸
50 弾性部材
51 調整ネジ
56 回転力伝達機構
R 回転体
W ワーク
Wa 外面
Wb 内面

Claims (10)

  1. ワークを保持する保持体と、円周方向に沿って所定ピッチで配設される複数のクランプ爪部材と、保持体とこの保持体にて保持されている前記ワークと前記クランプ爪部材とで構成される回転体を回転させる回転駆動機構とを備えたチャック装置であって、
    前記回転駆動機構の駆動にて前記回転体が回転した際に、前記クランプ爪部材は、その枢支軸よりも長手方向他方側がワークの反チャック面側へ揺動するとともにその枢支軸よりも長手方向一方側がワークにチャック面側へ揺動して、長手方向一方側のクランプ部が前記ワークのチャック面に圧接することを特徴とするチャック装置。
  2. 前記ワークが、円筒体、円柱体、あるいは重心が回転中心にある多角形体のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のチャック装置。
  3. チャック面がワークの外面であり、前記クランプ爪部材は、その重心よりも上方位置に配置される枢支軸を介して保持体に枢支され、前記回転駆動機構の駆動にて前記回転体が回転した際に、前記クランプ爪部材は、その枢支軸よりも下方側が外径側へ揺動するとともにその枢支軸よりも上方側が内径側へ揺動して、上端部のクランプ部が前記ワークの外面に圧接することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のチャック装置。
  4. 前記クランプ爪部材の枢支軸よりも下方側を外径側へ弾性的に押圧する弾性部材を備えたことを特徴とする請求項3に記載のチャック装置。
  5. 前記ワークが内嵌される外装体を前記保持体に備え、外装体は、ワークが外装体に内嵌された際にワークの外面に近接対峙する円弧部を有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のチャック装置。
  6. 前記外装体は複数個の前記円弧部を有し、一のクランプ爪部材が、一の円弧部に相対面し、その一の円弧部に相対面するクランプ爪部材におけるクランプ部をワークの外面に押圧してワークの位置決めを行う位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載のチャック装置。
  7. 位置決め手段は、前記クランプ爪部材に螺着されてその螺進退にてクランプ爪部材からのワーク側への突出量によって位置調整を行う調整ネジを備えることを特徴とする請求項6に記載のチャック装置。
  8. 前記クランプ爪部材のクランプ部のワーク対向面の少なくとも上端部が、下方から上方に向って外径側へ傾斜するテーパ部とされていることを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載のチャック装置。
  9. 前記クランプ爪部材の枢支軸よりも下方位置に重り部材の装着が可能なタップ加工部を有することを特徴とする請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載のチャック装置。
  10. 前記クランプ爪部材のクランプ部を高摩擦材料にて構成したことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のチャック装置。
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