JP2017073569A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017073569A
JP2017073569A JP2017001807A JP2017001807A JP2017073569A JP 2017073569 A JP2017073569 A JP 2017073569A JP 2017001807 A JP2017001807 A JP 2017001807A JP 2017001807 A JP2017001807 A JP 2017001807A JP 2017073569 A JP2017073569 A JP 2017073569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
electrode
plasma processing
cover
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017001807A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6340655B2 (ja
Inventor
尚吾 置田
Shogo Okita
尚吾 置田
篤史 針貝
Atsushi Harigai
篤史 針貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2017001807A priority Critical patent/JP6340655B2/ja
Publication of JP2017073569A publication Critical patent/JP2017073569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6340655B2 publication Critical patent/JP6340655B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】プラズマ処理による搬送キャリアの保持シートが受ける熱ダメージを防止する。
【解決手段】プラズマ処理装置は、環状のフレーム7と保持シート6からなる搬送キャリア5に保持された基板2にプラズマ処理を施す。プラズマ処理装置は、減圧可能な内部空間を有するチャンバ4と、チャンバ4内にプラズマを発生させるプラズマ源と、チャンバ4内に設けられ、搬送キャリア5が載置される第1領域と、第1領域から外方に広がった第2領域とを有する上面を備えたステージ11とを備え、ステージ11は、第1領域から第2領域に及ぶ領域を占める電極部15を備え、前記第1領域から前記第2領域における前記電極部を冷却する冷却手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置に関するものであり、特に環状フレームと保持シートからなる搬送キャリアに保持されたウエハのプラズマ処理に有効な技術に関するものである。
プラズマ処理装置として、特許文献1及び2に開示されたものが知られている。これらプラズマ処理装置は、環状フレームと保持シートからなる搬送キャリアに保持されたウエハを処理対象とするものである。そして、ウエハをプラズマにてダイシングする際、カバーで環状フレームを覆うことにより、環状フレームがプラズマに晒されないようにしている。
特許第4858395号公報 米国出願公開第2012/0238073号公報
しかしながら、前記従来のプラズマ処理装置では、石英やセラミックス等の耐エッチング性に優れた材料からなるカバーリングによって環状フレームが直接プラズマに晒されないようにはしてはいるものの、エッチングを繰り返して行っていくうちにカバーリングに熱が蓄積されて高温となる結果、保持シートが熱ダメージを受けてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、プラズマ処理による搬送キャリアの保持シートが受ける熱ダメージを防止することを課題とする。
本発明の一態様は、環状のフレームと保持シートからなる搬送キャリアに保持された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、減圧可能な内部空間を有するチャンバと、前記チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ源と、前記チャンバ内に設けられ、前記搬送キャリアが載置される第1領域と、当該第1領域から外方に広がった第2領域とを有する上面を備えたステージとを備え、前記ステージは、前記第1領域から前記第2領域に及ぶ領域を占める電極部を備え、前記第1領域から前記第2領域における前記電極部を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする、プラズマ処理装置を提供する。
本実施形態に係るプラズマ処理装置の概略を示す正面断面図である。 図1の部分拡大図である。 図2の平面図である。 (a)から(d)は、図2のカバーに形成するプロテクト部の種々の例を示す部分断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「側」、「端」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
図1は本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の一例であるドライエッチング装置1を示す。本実施形態では、このドライエッチング装置1で、ウエハ(基板)2にプラズマダイシングとそれに続くアッシングを施す。プラズマダイシングとは、複数のIC部(半導体装置)が形成されたウエハ2を、境界線(ストリート)でドライエッチングを用いて切断し、個々のIC部に分割する工法である。図2を参照すると、本実施形態では円形であるウエハ2は、図示しないIC部等が形成された表面2aと、この表面2aとは反対側の裏面2b(IC部等は形成されていない。)とを備える。また、ウエハ2の上面にはプラズマダイシングのためのパターンで、マスク3が形成されている。
ドライエッチング装置1は、減圧可能な内部空間を有するチャンバ4を備える。このチャンバ4では、出入口4aを介して搬送キャリア5を内部空間に収納することができる。搬送キャリア5は、ウエハ2を着脱可能に保持する保持シート6を備える。保持シート6としては、例えば、弾性的に伸展可能であって粘着力によりウエハ2を保持するが、紫外線の照射によって化学的特性が変化して粘着力が大幅に減少するいわゆるUVテープを使用できる。一方の面が粘着性を有する面(粘着面6a)で他方が粘着性を有しない面(非粘着面6b)である。保持シート6は柔軟でそれ自体のみでは容易に撓んで一定形状を維持できない。このため、保持シート6の外周縁付近の粘着面6aには、概ねリング状で厚みの薄いフレーム7(環状フレーム)7が貼着されている。フレーム7は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂からなり、保持シート6と共に形状を保持できる剛性を有する。
搬送キャリア5の保持シート6には、粘着面6aに裏面2bを貼着することでウエハ2が保持されている。図3に示すように、保持シート6の粘着面6aのうちフレーム7で囲まれた円形領域6cの中央にウエハ2が配置されている。具体的には、円形領域6cの中心Csとウエハ2の中心Cw(ウエハ2を表面2a又は裏面2bから見たときの中心)とが概ね一致するように、保持シート6に対するウエハ2の位置が設定されている。ウエハ2を円形領域6cの中央に配置したことにより、保持シート6のウエハ2とフレーム7との間には一定幅で幅広の環状領域6dが形成される。そして、平面視で、この環状領域6dにRF電極21の外周縁が位置するように設定されている。
図1に示すように、ドライエッチング装置1のチャンバ4(真空容器)の頂部を閉鎖する誘電体壁8の上方には、上部電極としてのアンテナ9(プラズマ源)が配置されている。アンテナ9は第1の高周波電源部10に電気的に接続されている。一方、チャンバ4内の底部側には、前述のようにウエハ2を保持した搬送キャリア5が載置されるステージ11が配置されている。チャンバ4のガス導入口8aにはプロセスガス源12とアッシングガス源13とが接続され、排気口4bにはチャンバ4内を真空排気するための真空ポンプを含む減圧機構14が接続されている。
図2に示すように、ステージ11は、静電チャック16A、及び、その下方側に配置される電極部本体16Bからなる電極部15と、電極部本体16Bの下方側に配置される基台部17と、これらの外周を取り囲む外装部18とを備える。また、ステージ11には冷却装置19が設けられている。
電極部15の静電チャック16Aは、薄いセラミックス、溶射セラミックス、又は、誘電材料からなるシート(テープ)で構成されている。静電チャック16Aの上面の中央部分にウエハ2を保持した搬送キャリア5が載置される。また静電チャック16Aの外周側部分には、後述するカバー28が載置される。本実施形態では、静電チャック16Aの中央部分すなわち電極部15の上面のうち、載置された搬送キャリア5で覆われている範囲が第1領域となっており、その第1領域から外方に広がった領域がカバー28を接触させる第2領域となっている。静電チャック16Aには、双極型である静電吸着用電極20が上方側に内蔵され、単極型であるRF(高周波)電極21が下方側に内蔵されている。静電吸着用電極20には直流電源22が電気的に接続されている。静電吸着用電極20は、搬送キャリア5の中心部分からカバー28の外周側下面に至る第1領域及び第2領域の全体に亘って配置されている。これにより、フレーム7及びカバー28を静電吸着することができる。RF電極21には第2の高周波電源部23が電気的に接続されている。RF電極21の外周縁部は、平面視で、搬送キャリア5上に載置したウエハ2よりも外周側で、後述するカバー28の内周縁の内周側に位置している。これにより、発生させたプラズマでウエハ2の全体をエッチングすることができると共に、シース領域がカバー28にかかることがなく、熱によるダメージを軽減することができる。
電極部15の電極部本体16Bは、金属(例えば、アルミニウム合金)で構成されている。冷却部16には、冷媒流路24が形成されている。
冷却装置19は、冷却部16に形成される冷媒流路24と、冷媒循環装置25とで構成されている。冷媒循環装置25は、冷媒流路24に温調した冷媒を循環させ、冷却部16を所望温度に維持する。本実施形態に於ける冷却装置19では、ステージ11の第1領域と第2領域の冷却、つまり搬送キャリア5とカバー28の双方の冷却ができるようになっている。これにより、プラズマ処理装置の小型化と、構造の簡素化が可能となる。
外装部18はアースシールド材(導電性および耐エッチング性を有する金属)からなる。外装部18により、電極部15、冷却部16及び基台部17がプラズマから保護される。
搬送キャリア5は、保持シート6のウエハ2を保持している面(粘着面6a)が上向きの姿勢でステージ11の電極部15に載置され、保持シート6の非粘着面6bが電極部15の上面に接触する。搬送キャリア5は、図示しない搬送機構によって電極部15に対して予め定められた位置および姿勢(保持シート6の円形領域6cの中心Cs回りに回転角度位置を含む)で載置される。以下、この予め定められた位置および姿勢を正規位置と記載する。
正規位置に載置された搬送キャリア5は、後述する処理後に、第1駆動ロッド26によって持ち上げられて排出される。第1駆動ロッド26は、図1にのみ概念的に示す第1駆動機構27により昇降駆動される。具体的には、搬送キャリア5は、図1に示す上昇位置と、図2に示す降下位置とに移動させることができるようになっている。
チャンバ4内にはステージ11の上方側で昇降するカバー28を備える。カバー28は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属材料、若しくは、炭化ケイ素、窒化アルミニウム等の熱伝導性に優れたセラミックス材料を、外形輪郭が円形であって、内径側に窓部32を有する一定の薄い厚みのドーナツ状に形成したものである。
カバー28の外径寸法は、搬送キャリア5の外形輪郭よりも十分に大きく形成されている。これは、プラズマ処理中に搬送キャリア5の保持シート6とフレーム7を覆ってプラズマから保護するためである。
カバー28の内径寸法は、ウエハ2の外径寸法に対して±2mmの範囲で設定されている。図4に示す例は、全てカバー28の内径寸法がウエハ2の外径寸法よりも大きくなっているが、カバー28の内径寸法をウエハ2の外径寸法よりも小さくしてウエハの外周部分をカバー28で覆うようにしてもよい。
カバー28は、降下時、その下面を第2領域の上面に面接触させる。この領域は、ステージ11の外周側であり、十分な接触面積を確保することができる。したがって、カバー28の熱を第2領域へと逃がしやすくなり、カバー28を効率的に冷却することが可能となる。またカバー28の下面を、フレーム7に近い第2領域の上面に面接触させることで、搬送キャリア5(シート、フレーム、ウエハ)への熱ダメージを効果的に防止することができる。特に輻射熱で高温になりやすいフレームの加熱を抑制して、これに接するシートの熱ダメージを防止することができる。
なお、カバー28と第2領域との間の密着性を高めるため、カバー28の下面又は第2領域の上面に、弾性を有するシートやOリング等を設けるようにしてもよい。これにより、カバー28の冷却効果をより一層向上させることができる。
図4(a)に示すように、カバー28の上面は、石英、アルミナ、窒化アルミニウム、フッ化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のプラズマとの反応性の低い材料によってプロテクト部28aが形成されている。プロテクト部28aにはカバー28とは異なる材料を使用するが、どの材料を選択するかは使用するプロセスガスとの関係を考慮して決定すればよい。なお、カバー28の下面(後述する電極部15と当接する部分)には、静電吸着力を高めるために(例えば、導電シートを貼着することにより)導電層を形成してもよい。
プロテクト部28aは、必ずしも上面の全領域に形成されていなくてもよい。例えば、図4(b)に示すように、カバー28の中心穴(窓部32)の内周面及びそれに連なる上面の一部にのみ形成するようにしてもよい。また、図4(c)に示すように、カバー28の内周部を段付き形状とし、その部分にプロテクト部28aを形成するようにしてもよいし、図4(d)に示すように、そこからさらに外径側にも形成するようにしてもよい。但し、プロテクト部28aをカバー28の上面全体に形成することによりカバー28の一部が照射されるプラズマにより飛散して内径側に配置されるウエハ2に付着する、いわゆるコンタミ(contamination)の発生を確実に防止することができる点で好ましい。プロテクト部28aは、溶射又は組立によりカバー28に設けることができる。カバー28の材料がアルミニウム又はアルミニウム合金等の金属材料であれば、容射と組立のいずれかの工法でプロテクト部28a(被覆層)を形成する。容射に採用できる材料としては、石英、アルミナ、窒化アルミニウム、フッ化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素がある。組立に採用できる材料としては、石英、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素がある。組立の場合、板状の材料のカバー28への接着、嵌め込み、締結等によって装着することができる。カバー28の材料が、炭化ケイ素、窒化アルミニウム等のセラミックス材料であれば、石英、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素のいずれかの材料からなる(板状、環状、ブロック状の)部材のカバー28の上面への接着、嵌め込み、締結等により装着してプロテクト部28aを形成する。なお、組立によりプロテクト部28aをカバー部28に取り付ける場合、プロテクト部28aとカバー28は面接触よりも点接触とするのが好ましい。具体的に、いずれか若しくは両方に凹凸又は突起を形成したり、粗面加工を施したりすることで、プロテクト部28aとカバー29の接触面積を抑え、プロテクト部28aからカバー28に熱伝達しにくい構造とすることができる。これにより、搬送キャリア5の熱ダメージをより効果的に防止することが可能となる。
RF電極21の外径寸法は、ウエハ2の外径寸法と同じかそれよりも大きくなっている。RF電極21の外径寸法は、大きくするほどエッチングレートの均一性で有利となる反面、大きくなりすぎると発生するプラズマのシース領域がカバー28にかかるようになるためカバー28へ衝突するイオンが増加し、カバー28をより激しく加熱してしまう問題がある。従って、RF電極21の外径寸法を適切に設計することが、エッチングレートの均一性とカバー28の過加熱防止(過剰に加熱されて高温になることを防止すること)を図る上で重要となる。本実施の形態では、ウエハ2の外径寸法、RF電極21の外径寸法、カバー28の内径寸法の順で大きくなるように形成することで、エッチングの均一性とカバー28の過加熱防止を両立させている。
カバー28の昇降動作は第2駆動ロッド29によって行われる。カバー28と第2駆動ロッド29とは熱伝導性に優れた材料からなるネジ等によって固定されている。そして、カバー28が加熱された場合には、その熱は第2駆動ロッド29を介して放熱される。第2駆動ロッド29は図1にのみ概念的に示す第2駆動機構30により昇降駆動される。第2駆動ロッド29の昇降によりカバー28が昇降する。具体的には、カバー28は、図1に示す上昇位置と、図2に示す降下位置とに移動可能である。またカバー28は、下降位置に於いてその下面がステージ11の電極部15の上面と接触する。このように、第2駆動機構30は、カバー28をステージ11に対して昇降させる昇降手段として機能すると共に、カバー28をステージ11の載置面11a(電極部15の上面)に接離させる接離手段としても機能する。
図1に示すように、上昇位置のカバー28は、ステージ11の載置面11aの上方に十分な間隔を有して位置している。従って、カバー28が上昇位置にあれば、電極部15の上面に搬送キャリア5(ウエハ2を保持している。)を載せる作業と、その逆に電極部15の上面から搬送キャリア5を降ろす作業とを行うことが可能となっている。
図2に示すように、降下位置のカバー28は、正規位置にある搬送キャリア5の保持シート6(ウエハ2を保持している部分は除く)とフレーム7を覆う。また、カバー28の外周側下面は、前記電極部15の上面に接触し、静電吸着用電極20によって静電吸着される。この状態では、カバー28の熱は電極部15、基台部17、外装部18からチャンバ4を介して外部へと放熱可能である。
カバー28により搬送キャリア5を覆った状態では、カバー28の天井面28bは、フレーム7に対して十分な隙間a(例えば、5mm)を有し、プラズマ処理時の熱影響を防止する。また、カバー28の傾斜面28cは、フレーム7の内径側で露出する保持シート6に対して十分な距離を確保する。図面から明らかなように、降下位置のカバー28は、フレーム7、保持シート6、ウエハ2のいずれにも接触しない。
図1にのみ模式的に示す制御装置31は、第1の高周波電源部10、プロセスガス源12、アッシングガス源13、減圧機構14、直流電源22、第2の高周波電源部23、冷媒循環装置25、第1駆動機構27及び第2駆動機構30を含むドライエッチング装置1を構成する各要素の動作を制御する。
次に、本実施形態のドライエッチング装置1の動作を説明する。
まず、保持シート6の円形領域6cの中央にウエハ2を貼着した搬送キャリア5を図示しない搬送機構によってチャンバ4内に搬入し、ステージ11上の正規位置に配置する。このとき、カバー28は上昇位置(図1)にある。
そして、第2駆動機構30により第2駆動ロッド29を駆動し、カバー28を上昇位置(図1)から降下位置(図2)に降下させる。カバー28が降下位置となると、搬送キャリア5の保持シート6とフレーム7はカバー28で覆われ、その窓部32からウエハ2が露出する。またカバー28は第2領域に於いて電極部15と接触する。
続いて、直流電源22から静電吸着用電極20に直流電圧を印加し、ウエハ2をステージ11の電極部15の上面に静電吸着により保持する。このとき、静電吸着用電極20がカバー28の下面の近傍に配置されているため、十分な静電力を作用させて吸着状態を安定させることができる。
さらに、プロセスガス源12からチャンバ4内にプラズマダイシング用のプロセスガスを導入しつつ、減圧機構14により排気し、チャンバ4内を所定圧力に維持する。その後、アンテナ9に対して第1の高周波電源部10から高周波電力を供給してチャンバ4内にプラズマを発生させてカバー28の窓部32から露出しているウエハ2に照射する。このとき、ステージ11のRF電極21には第2の高周波電源部23からバイアス電圧が印加される。また、冷却装置19によりステージ11が冷却される。ウエハ2のマスク3から露出している部分(ストリート)では、プラズマ中のラジカルとイオンの物理化学的作用よって表面2aから裏面2bまで除去され、ウエハ2は個別のチップに分割される。
ところで、以上のプラズマダイシングでは、カバー28がプラズマに晒されて加熱されることになるが、このカバー28は熱伝導性に優れた材料で構成されている。したがって、プラズマによる熱は効率良くステージ11(冷却部16)へと逃がすことができ、搬送キャリア5が熱によるダメージを受けることがない。
また、カバー28の上面にはプラズマとの反応性の低い材料からなるプロテクト部28aが形成されている。このため、プラズマによりカバー28の表面が保護され、ダメージを受けることがない。したがって、カバー28を構成する材料の一部が飛散して、窓部内に配置される搬送キャリア5上のウエハ2に付着するといった不具合は発生せず、コンタミの問題を生じさせることがない。
プラズマダイシング完了後、アッシングが実行される。アッシングガス源13からチャンバ4内にアッシング用のプロセスガス(例えば、酸素ガス)を導入しつつ、減圧機構14により排気し、チャンバ4内を所定圧力に維持する。その後、アンテナ9に対して第1の高周波電源部10から高周波電力を供給してチャンバ4内にプラズマを発生させてカバー28の窓部32から露出しているウエハ2に照射する。プラズマの照射によりウエハ2の表面2aからマスク3が完全に除去される。
アッシング後、第2駆動機構30により第2駆動ロッド29を駆動してカバー28を降下位置から上昇位置へ移動させる。その後、第1駆動機構27により第1駆動ロッド26を駆動して搬送キャリア5を降下位置から上昇位置へと移動させ、図示しない搬送機構によって搬送キャリア5がチャンバ外に搬出する。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、第2駆動機構30(昇降手段、接離手段)は第2駆動ロッド29を介してカバー28をステージ11に対して昇降させているが、昇降手段、接離手段の構成としては、チャンバ4内に固定されたカバー28に対してステージ11を昇降させるものであってもよい。この場合であっても、カバー28は熱伝導性に優れた材料で構成されているので、プラズマに晒されて加熱されたカバー28の熱は、チャンバ4を介して放熱することができる。したがって、前記実施形態と同様に、カバー28が高温となって搬送キャリア5が間接的に加熱されることによる不具合の発生を防止することが可能となる。
また、静電吸着用電極20は実施形態のような双極型に限定されず、単極型であってもよい。
また、本実施形態では、カバー28を静電吸着するように構成したが、カバー28の静電吸着は必須ではなく、静電吸着用電極20は少なくとも第1領域にあればよい。
また、ドライエッチング装置1で実行される処理はプラズマダイシングとアッシングに限定されず、例えば通常のドライエッチングであってもよい。また、ドライエッチング装置1は実施形態のようなICP型に限定されず平行平板型であってもよい。
1…ドライエッチング装置
2…ウエハ
3…マスク
4…チャンバ
5…搬送キャリア
6…保持シート
7…フレーム
8…誘電体壁
9…アンテナ
10…第1の高周波電源部
11…ステージ
12…プロセスガス源
13…アッシングガス源
14…減圧機構
15…電極部
16A…静電チャック
16B…電極部本体
17…基台部
18…外装部
19…冷却装置(冷却手段)
20…静電吸着用電極
21…RF(高周波)電極
22…直流電源
23…第2の高周波電源部
24…冷媒流路
25…冷媒循環装置
26…第1駆動ロッド
27…第1駆動機構
28…カバー
28a…プロテクト部
28b…天井面
28c…傾斜面
29…第2駆動ロッド
30…第2駆動機構
31…制御装置

Claims (8)

  1. 環状のフレームと保持シートからなる搬送キャリアに保持された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
    減圧可能な内部空間を有するチャンバと、
    前記チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ源と、
    前記チャンバ内に設けられ、前記搬送キャリアが載置される第1領域と、当該第1領域から外方に広がった第2領域とを有する上面を備えたステージと、
    を備え、
    前記ステージは、前記第1領域から前記第2領域に及ぶ領域を占める電極部を備え、
    前記第1領域から前記第2領域における前記電極部を冷却する冷却手段を備えたこと
    を特徴とする、プラズマ処理装置。
  2. 前記電極部は、少なくとも前記第1領域内に静電吸着用電極を内蔵し、前記保持シートに保持された基板を静電吸着することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記電極部は、前記第1領域内と、前記第2領域内の少なくとも一部とに、静電吸着用電極を内蔵することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記電極部は、高周波が印加されるRF電極を内蔵し、前記RF電極の外周縁が、平面視で前記保持シートの前記基板と前記フレームとの間の環状領域に位置することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. 環状のフレームと保持シートからなる搬送キャリアに保持された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理方法であって、
    チャンバ内に搬送キャリアを搬入し、第1領域と、当該第1領域から外方に広がった第2領域とを有する上面を有し、前記第1領域から前記第2領域に及ぶ領域を占める電極部を備えたステージの第1領域に、前記搬送キャリアを載置する工程と、
    前記第1領域から前記第2領域における前記電極部を冷却手段により冷却する工程と、
    を有することを特徴とするプラズマ処理方法。
  6. 前記電極部は、少なくとも前記第1領域内に静電吸着用電極を内蔵し、
    前記搬送キャリアを載置する工程で、さらに保持シートに保持された基板を静電吸着することを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記電極部は、前記第1領域内と、前記第2領域内の少なくとも一部とに、静電吸着用電極を内蔵し、
    前記搬送キャリアを載置する工程で、さらに第1領域で前記搬送キャリアを静電吸着することを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理方法。
  8. 前記電極部は、外周縁が平面視で前記保持シートの前記基板と前記フレームとの間の環状領域に位置するRF電極を内蔵し、このRF電極に高周波電力が印加されることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載のプラズマ処理方法。
JP2017001807A 2017-01-10 2017-01-10 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Active JP6340655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001807A JP6340655B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001807A JP6340655B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013181253A Division JP6083529B2 (ja) 2013-09-02 2013-09-02 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017073569A true JP2017073569A (ja) 2017-04-13
JP6340655B2 JP6340655B2 (ja) 2018-06-13

Family

ID=58537886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017001807A Active JP6340655B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6340655B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019046865A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 プラズマ処理装置及び方法
CN112585729A (zh) * 2018-09-06 2021-03-30 东京毅力科创株式会社 等离子体处理装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009094436A (ja) * 2007-10-12 2009-04-30 Panasonic Corp プラズマ処理装置
JP2009123988A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Panasonic Corp プラズマダイシング装置
JP2010165963A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウェハの処理方法
JP2011009351A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
US20120238073A1 (en) * 2011-03-14 2012-09-20 Chris Johnson Method and Apparatus for Plasma Dicing a Semi-conductor Wafer
JP2012248741A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Panasonic Corp プラズマ処理装置、搬送キャリア、及びプラズマ処理方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009094436A (ja) * 2007-10-12 2009-04-30 Panasonic Corp プラズマ処理装置
JP2009123988A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Panasonic Corp プラズマダイシング装置
JP2010165963A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウェハの処理方法
JP2011009351A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
US20120238073A1 (en) * 2011-03-14 2012-09-20 Chris Johnson Method and Apparatus for Plasma Dicing a Semi-conductor Wafer
JP2012248741A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Panasonic Corp プラズマ処理装置、搬送キャリア、及びプラズマ処理方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019046865A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 プラズマ処理装置及び方法
US11101112B2 (en) 2017-08-30 2021-08-24 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Plasma processing device and plasma processing method
JP7045635B2 (ja) 2017-08-30 2022-04-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 プラズマ処理装置及び方法
CN112585729A (zh) * 2018-09-06 2021-03-30 东京毅力科创株式会社 等离子体处理装置
CN112585729B (zh) * 2018-09-06 2024-04-05 东京毅力科创株式会社 等离子体处理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6340655B2 (ja) 2018-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6094813B2 (ja) プラズマ処理装置
US20220262603A1 (en) Plasma processing apparatus and method therefor
JP5528394B2 (ja) プラズマ処理装置、搬送キャリア、及びプラズマ処理方法
US10217617B2 (en) Plasma processing apparatus and method therefor
JP6296299B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP5962921B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6319687B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP2016051876A (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP6340655B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6399435B2 (ja) プラズマ処理方法及び装置
JP6083529B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6807558B2 (ja) プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
JP5934939B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6485702B2 (ja) プラズマ処理方法および電子部品の製造方法
JP6524566B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP7045635B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP6226117B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5962922B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP6226118B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6551814B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP2019083339A (ja) プラズマ処理方法、電子部品の製造方法およびプラズマ処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180424

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6340655

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151