JP2017073530A - 密着性向上材料、配線構造、及びその製造方法、並びに半導体装置、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、銅配線層上に、ニトロ基およびカルボキシ基を介してトリアジンチオール層が存在し、さらにその直上に絶縁樹脂層が存在する回路基板構造により、銅配線層と絶縁樹脂層との密着性が高い回路基板が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
開示の配線構造は、
基板と、
前記基板の上方に配された金属配線と、
前記金属配線の表面に配されたバリア層と、
前記バリア層を覆う絶縁樹脂層と、
前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接する金属酸化物層と、
を有する。
基板の上方に配された金属配線の表面に配されたバリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程と、
前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程と、
を含み、
前記密着性向上材料が、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを含有する。
基板と、
前記基板の上方に配された金属配線と、
前記金属配線の表面に配されたバリア層と、
前記バリア層を覆う絶縁樹脂層と、
前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接する金属酸化物層と、
を有する。
基板の上方に配された金属配線の表面に配されたバリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程と、
前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程と、
を含み、
前記密着性向上材料が、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを含有する。
金属を含有する金属化合物と、有機化合物とを含有し、
前記金属が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかであり、
前記有機化合物が、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有し、
バリア層と絶縁樹脂層との密着性の向上に使用される。
開示の配線構造の製造方法によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、バリア層と、絶縁樹脂層との密着性を向上させることができる配線構造の製造方法を提供できる。
開示の半導体装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、バリア層と、絶縁樹脂層との密着性を向上させることができる半導体装置を提供できる。
開示の半導体装置の製造方法によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、バリア層と、絶縁樹脂層との密着性を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供できる。
開示の密着性向上材料によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、バリア層と、絶縁樹脂層との密着性を向上させることができる密着性向上材料を提供できる。
開示の配線構造は、基板と、金属配線と、バリア層と、絶縁樹脂層と、金属酸化物層とを少なくとも有し、好ましくは化合物層を有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
開示の半導体装置は、基板と、金属配線と、バリア層と、絶縁樹脂層と、金属酸化物層とを少なくとも有し、好ましくは化合物層を有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記基板としては、例えば、シリコン基板、樹脂基板、セラミック基板などが挙げられる。前記樹脂基板の材質としては、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、オレフィン樹脂、フッ素含有樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記金属配線は、前記基板の上方に配されている。
前記金属配線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、スズ、クロム、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、コバルト、金、白金、銀、パラジウムなどが挙げられる。これらの中でも、銅が好ましい。
前記バリア層は、前記金属配線の表面に配されている。
前記金属配線の酸化を防止するとともに、前記金属配線から前記絶縁樹脂層への金属の拡散を防止する作用が、前記バリア層には期待される。
前記バリア層の材質としては、例えば、CoWP、CoWB、CoP、CoB、NiP、NiWP、NiB、NiWBなどが挙げられる。
前記絶縁樹脂層は、前記バリア層を覆う。
前記金属酸化物層は、前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接するように設けられる。
前記化合物層は、前記バリア層と前記金属酸化物層との間に配されている。
前記化合物層は、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有する。
前記半導体装置は、後述する半導体装置の製造方法により好適に製造できる。
開示の配線構造の製造方法は、密着性向上材料塗布工程と、絶縁樹脂層形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
開示の半導体装置の製造方法は、密着性向上材料塗布工程と、絶縁樹脂層形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記密着性向上材料塗布工程は、バリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程である。
前記バリア層は、金属配線の表面に配されている。
前記金属配線は、基板の上方に配されている。
前記金属配線としては、例えば、前記配線構造及び前記半導体装置の説明において例示した前記金属配線が挙げられる。前記金属配線の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セミアディティブ法などが挙げられる。
前記バリア層としては、例えば、前記配線構造及び前記半導体装置の説明において例示した前記バリア層が挙げられる。前記バリア層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無電解めっきなどが挙げられる。
前記密着性向上材料は、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、水などのその他の成分を含有する。
前記金属化合物における前記金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかであることが好ましい。これらの金属は水中でイオン化して存在し、前記バリア層と前記絶縁樹脂層との密着性をより向上させることができる。
前記金属化合物は、水中でイオン化して存在し、例えば、加熱により金属酸化物に変化する。即ち、前記金属化合物は、金属酸化物の前駆体といえる。
前記有機化合物としては、前記金属と反応するかぎり、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有することが好ましい。前記反応とは、結合の生成を意味し、前記結合としては、例えば、イオン結合、共有結合、配位結合、水素結合などが挙げられる。
そのような有機化合物としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物などが挙げられる。
前記アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物がアルカリ金属塩の場合、前記アルカリ金属塩としては、例えば、モノアルカリ金属塩、ジアルカリ金属塩、トリアルカリ金属塩などが挙げられる。
前記トリアジンチオールとしては、例えば、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン1ナトリウム塩などが挙げられる。
・ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)
・1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン
・1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
・トリメチロールプロパン トリス(3−メルカプトブチレート)
・トリメチロールエタン トリス(3−メルカプトブチレート)
・イミダゾール−4−カルボン酸
・2−メルカプトイミダゾール
前記水としては、純水が好ましい。
前記密着性向上材料は、前記水に、前記金属化合物、及び前記有機化合物を溶解させた溶液であることが好ましい。
前記その他の成分としては、例えば、アルコールなどが挙げられる。
前記バリア層への濡れ性を向上させる目的で、前記密着性向上材料は前記アルコールを含有することができる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノールなどが挙げられる。
加熱処理温度としては、60℃〜150℃が好ましい。
加熱処理時間としては、30秒間〜300秒間が好ましい。
前記絶縁樹脂層形成工程としては、前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱処理における温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、70℃〜300℃で段階的に加熱処理することが好ましく、具体的には70℃〜130℃で加熱処理を行った後、130℃〜300℃の温度範囲で1段または複数段階で加熱処理を行うことが好ましい。
前記加熱処理における時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、最初の加熱処理は30秒間〜10分間、その後の段階的な加熱処理は10分間〜5時間が好ましく、トータルの処理時間としては温度調整の時間も含め、30分間〜5時間程度が好ましい。
前記加熱処理における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、130℃以上の加熱処理時には、絶縁樹脂層の酸化を防ぐため、不活性ガス雰囲気が好ましい。前記不活性ガスとしては、例えば、窒素ガスなどが挙げられる。
図1A〜図1Iは、配線構造の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。この方法では、金属配線として銅配線を用いている。
次に、例えばH2SO4(硫酸)水溶液等を使用して、銅配線26の表面(上面及び側面)を酸洗浄する。この酸洗浄により、銅配線26の表面が活性化される。その後、基板21をPd(パラジウム)を含有するアクティベーション処理液(例えば、塩化パラジウムを主成分とする酸性液)に浸漬する。これにより、銅配線26の表面が活性化される。
図2A〜図2Iは、配線構造の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。この方法では、金属配線として銅配線を用いている。
次に、銅配線34の表面を酸洗浄して活性化した後、次に、基板21をアクティベーション処理液に浸漬して、銅配線34の表面を活性化する。
その後、必要であれば、第2配線層と同様にして第3配線層、第4配線層、・・・を形成する。このようにして、本実施形態に係る配線構造(多層配線構造)が完成する。
図3A〜図3Fは、半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す断面図であり、LSIに適用した例を示している。この方法では、金属配線として銅配線を用いている。
まず、公知の方法により、半導体基板51に素子分離膜52及びトランジスタ53を形成する。その後、素子分離膜52及びトランジスタ53を被覆する層間絶縁膜54と、その上の保護層55とを形成する。ここでは、層間絶縁膜54は酸化シリコンからなり、厚みは300nmとする。また、保護層55はSiOCからなり、厚みは50nmとする。
次に、公知のフォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用して、保護層55の上面からトランジスタ53に到達するビアホールを形成する。そして、例えばスパッタ法により、半導体基板51の上側全面にTiNからなるバリア層56を25nmの厚みに形成して、ビアホールの内側をバリア層56で覆う。その後、CVD法等により半導体基板51の上側全面にW(タングステン)膜を形成するとともに、ビアホール内にWを埋め込んでWプラグ57を形成する。次いで、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、保護層55が露出するまで保護層55上のW膜及びバリア層56を除去する。
このようにして、図3Aに示す構造が得られる。
上述の工程でWプラグ57を形成した後、保護層55及びWプラグ57の上に、酸化シリコン等により層間絶縁膜58を例えば300nmの厚みに形成する。そして、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて、層間絶縁膜58に配線溝を所望のパターンで形成する。その後、半導体基板51の上側全面に例えばTaによりバリア層59を例えば5nm〜20nmの厚みに形成し、更にその上にCuからなるめっきシード層(図示せず)を50nm〜200nmの厚みに形成する。そして、電解めっき法により、めっきシード層の上に銅膜を形成するとともに、配線溝内に銅を埋め込んで、銅配線60を形成する。次いで、CMP法により、層間絶縁膜58が露出するまで層間絶縁膜58上の銅膜、めっきシード層及びバリア層59を除去する。
このようにして、図3Bに示す構造が得られる。
上述の工程で密着層62を形成した後、半導体基板51の上側全面に絶縁樹脂層63、ストッパ膜64、層間絶縁膜65及びストッパ膜66を順次形成する。ここでは、層間絶縁膜65は酸化シリコンからなり、ストッパ膜64,66は窒化シリコンからなるものとする。
その後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用し、ストッパ膜66の上面からストッパ膜64まで到達する深さの配線溝65aと、ストッパ膜64の上面から銅配線60(バリア層61)に到達するビアホール63aとを形成する。
このようにして、図3Eに示す構造が得られる。
上述の工程で配線溝65a及びビアホール63aを形成した後、半導体基板51の上側全面に例えばNiP又はCoWPからなるバリア層67と、銅からなるめっきシード層(図示せず)とを順次形成する。その後、電解めっき法によりめっきシード層の上に銅膜を形成するとともに、ビアホール63a及び配線溝65a内に銅を埋め込む。これにより、銅配線69(第2の銅配線)と、銅配線60(第1の銅配線)及び銅配線69を電気的に接続するビアコンタクト68とが形成される。
次いで、CMP法により、ストッパ層65が露出するまでストッパ層65上の銅膜、めっきシード層及びバリア層67を除去する。
次に、銅配線60と同様に、銅配線69の上にNiP又はCoWPを無電解めっきして、バリア層70(メタルキャップ層)を形成する。このようにして、本実施形態に係る半導体装置の多層配線構造が完成する。
<処理液(密着性向上材料)の調製>
硫酸銅(関東化学社製)、及び2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン1ナトリウム塩(サンチオールN−1、三協化成株式会社製)を純水に溶解し、1Lの処理液(密着性向上材料)を調製した。
処理液における銅濃度は、10質量ppmとした。
処理液における2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン1ナトリウム塩の濃度は、0.4質量%とした。
めっき銅(銅配線を想定)を形成した基板上にバリア層としてNiPを形成した基板を用いた。
樹脂製容器に前記処理液を入れた。そして、前記基板を80℃の前記処理液に浸漬し、静置した。次いで、純水を循環させた溜め水中で前記基板をリンス処理して、前記基板の表面の未反応物を除去した。次いで、窒素ブローにて表面を乾燥して、バリア層上面にCuを含む有機層を形成した。
次に、表面処理を行った表面に、フェノール樹脂を主材とする樹脂絶縁材料を、スピンコート法により塗布し、110℃のホットプレートで2分間ベークを行い、平均厚み5μmの絶縁樹脂層を形成した。更に、230℃の窒素雰囲気オーブンで1時間熱硬化処理を行い、金属配線バリア層上に密着層を介して絶縁樹脂層を形成し、積層体を得た。
実施例1において、以下の項目を、以下の表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層体の作製を行った。
・バリア層の種類
・処理液における金属化合物の種類
・処理液における金属の濃度
・処理液における有機化合物の濃度
・浸漬処理温度
・絶縁樹脂材料の種類
なお、比較例1においては、表面処理を行わず、バリア層上に直接絶縁樹脂層を形成した。
比較例2においては、処理液として硫酸銅水溶液を用い、前記処理液に有機化合物を含有させなかった。
比較例3〜5においては、処理液として有機化合物水溶液を用い、前記処理液に金属化合物を含有させなかった。
以下の評価を行った。結果を表1に示した。
ピール強度測定は、90°剥離試験機(日新科学社製)にフォースゲージ(DPX−5TR、IMADA製)を設置したものを測定装置として用い、速度約50mm/minで垂直に引き剥がした際の引き剥がし強度を測定することで行った。
評価試料は以下の方法で作製した。
評価試料を垂直方向に引っ張った際の引張り強度を測定した。
測定はセバスチャン試験装置(セバスチャンV型、quad group製)を用い、引張速度2.12kgf/sec、測定試料数は14個とした。
評価試料は以下の方法で作製した。
・A−1:硫酸銅(関東化学社製)
・A−2:硫酸マンガン(関東化学社製)
・A−3:硫酸チタン(関東化学社製)
有機化合物
・B−1:2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン1ナトリウム塩
(サンチオールN−1、三協化成株式会社製)
なお、比較例2においては、金属化合物を含有する処理液を用いているが、前記処理液が有機化合物を含有していないため、層状の金属酸化物(即ち、金属酸化物層)が形成されなかった。
<<実施例3>>
実施例3で得られた積層体について、断面観察を行った。
HAADF−STEM(high−angle annular dark−field scanning transmission electron microscopy)像を、図4Aに示す。
EDX(Energy Dispersive X−ray spectrometry)結果を、図4Bに示す。
その結果、積層体は、銅配線の外側にNiPから成る層(Layer1)を有し、さらにその外側にS、O、Cuを含む層(Layer2)を有し、さらにその外側にO、Cuを含む層(Layer3)を有し、さらにこの層に接してフェノール樹脂を主材とする絶縁樹脂層(Layer5)を有していることが確認できた。
それぞれのLayerにおける元素存在比(at%)から、以下のことが確認できた。
・Layer1は、Ni2PにわずかにCuとOを不純物として含む組成である。
・Layer2は、Cu2OとS含有機化合物とを含む組成である。
・Layer3は、Cu2Oから成る組成である。
そして、Layer1は、45nmの膜厚であり、Layer2は、10nmの膜厚であり、Layer3は、15nmの膜厚である。
比較例3で得られた積層体について、断面観察を行った。
HAADF−STEM像を、図5Aに示す。
EDX結果を、図5Bに示す。
その結果、積層体は、NiP層(Layer1)と、フェノール樹脂を主材とする絶縁樹脂層(Layer5)との間に、層の存在は確認できなかった。
Layer5について、Layer1との近接部分(Layer4)を分析すると、スペクトル強度が他Layerに比べて極めて小さく、着目している元素全体の存在量(絶対値)が少ないことがわかる。ただし、その中でも、SとOの存在比率が高いことから、Sを有する有機化合物を含んでいる。
(付記1)
基板と、
前記基板の上方に配された金属配線と、
前記金属配線の表面に配されたバリア層と、
前記バリア層を覆う絶縁樹脂層と、
前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接する金属酸化物層と、
を有することを特徴とする配線構造。
(付記2)
前記バリア層と前記金属酸化物層との間に、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有する化合物層を更に有する付記1に記載の配線構造。
(付記3)
前記金属酸化物層が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかを含有する付記1から2のいずれか記載の配線構造。
(付記4)
前記金属酸化物層が、更に金属水酸化物を含有する付記1から3のいずれかに記載の配線構造。
(付記5)
前記バリア層が、Ni、Co、W、及びBの少なくともいずれかを含有する付記1から4のいずれかに記載の配線構造。
(付記6)
前記金属配線が、銅配線である付記1から5のいずれかに記載の配線構造。
(付記7)
基板の上方に配された金属配線の表面に配されたバリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程と、
前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程と、
を含み、
前記密着性向上材料が、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを含有する、
ことを特徴とする配線構造の製造方法。
(付記8)
前記金属が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかである付記7に記載の配線構造の製造方法。
(付記9)
前記金属化合物が、金属塩である付記7から8のいずれかに記載の配線構造の製造方法。
(付記10)
前記有機化合物が、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有する付記7から9のいずれかに記載の配線構造の製造方法。
(付記11)
前記有機化合物が、下記一般式(1)で表される付記7から10のいずれかに記載の配線構造の製造方法。
(付記12)
前記バリア層が、Ni、Co、W、及びBの少なくともいずれかを含有する付記7から11のいずれかに記載の配線構造の製造方法。
(付記13)
前記金属配線が、銅配線である付記7から12のいずれかに記載の配線構造の製造方法。
(付記14)
基板と、
前記基板の上方に配された金属配線と、
前記金属配線の表面に配されたバリア層と、
前記バリア層を覆う絶縁樹脂層と、
前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接する金属酸化物層と、
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記15)
基板の上方に配された金属配線の表面に配されたバリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程と、
前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程と、
を含み、
前記密着性向上材料が、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを含有する、
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記16)
金属を含有する金属化合物と、有機化合物とを含有し、
前記金属が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかであり、
前記有機化合物が、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有し、
バリア層と絶縁樹脂層との密着性の向上に使用されることを特徴とする密着性向上材料。
(付記17)
前記有機化合物が、下記一般式(1)で表される付記16に記載の密着性向上材料。
22 下地絶縁層
23 密着バリア層
24 めっきシード層
25 フォトレジスト膜
25a 開口部
26 銅配線
27 バリア層
28 密着層
29 絶縁樹脂層
31 密着バリア層
32 めっきシード層
33 フォトレジスト膜
33a 開口部
34 銅配線
35 バリア層
36 密着層
37 絶縁樹脂層
51 半導体基板
52 素子分離膜
53 トランジスタ
54 層間絶縁膜
55 保護層
56 バリア層
57 Wプラグ
58 層間絶縁膜
59 バリア層
60 銅配線
61 バリア層
62 密着層
63 絶縁樹脂層
63a ビアホール
64 ストッパ膜
65 層間絶縁膜
65a 配線溝
66 ストッパ膜
67 バリア層
68 ビアコンタクト
69 銅配線
70 バリア層
Claims (10)
- 基板と、
前記基板の上方に配された金属配線と、
前記金属配線の表面に配されたバリア層と、
前記バリア層を覆う絶縁樹脂層と、
前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接する金属酸化物層と、
を有することを特徴とする配線構造。 - 前記バリア層と前記金属酸化物層との間に、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有する化合物層を更に有する請求項1に記載の配線構造。
- 前記金属酸化物層が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかを含有する請求項1から2のいずれか記載の配線構造。
- 前記バリア層が、Ni、Co、W、及びBの少なくともいずれかを含有する請求項1から3のいずれかに記載の配線構造。
- 基板の上方に配された金属配線の表面に配されたバリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程と、
前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程と、
を含み、
前記密着性向上材料が、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを含有する、
ことを特徴とする配線構造の製造方法。 - 前記金属が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかである請求項5に記載の配線構造の製造方法。
- 前記有機化合物が、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有する請求項5から6のいずれかに記載の配線構造の製造方法。
- 基板と、
前記基板の上方に配された金属配線と、
前記金属配線の表面に配されたバリア層と、
前記バリア層を覆う絶縁樹脂層と、
前記バリア層と前記絶縁樹脂層との間に、前記絶縁樹脂層に接する金属酸化物層と、
を有することを特徴とする半導体装置。 - 基板の上方に配された金属配線の表面に配されたバリア層の表面に、密着性向上材料を塗布する工程と、
前記基板の上方に、前記金属配線及び前記バリア層を覆う絶縁樹脂層を形成する工程と、
を含み、
前記密着性向上材料が、金属を含有する金属化合物と、前記金属と反応する有機化合物とを含有する、
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 金属を含有する金属化合物と、有機化合物とを含有し、
前記金属が、Cu、Zn、Cd、Mn、La、Ni、Mg、Co、Fe、及びTiの少なくともいずれかであり、
前記有機化合物が、窒素、及び硫黄の少なくともいずれかを含有し、
バリア層と絶縁樹脂層との密着性の向上に使用されることを特徴とする密着性向上材料。
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