JP6672826B2 - 密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板 - Google Patents

密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板 Download PDF

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Description

本発明は、密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板に関する。
近年、プリント配線板の微細化、多層化及び電子部品の高密度実装化が急速に進み、プリント配線板に対してビルドアップ多層配線構造の検討が行われている。ビルドアップ多層配線構造では、複数の配線層間に絶縁層を形成し、配線層及び絶縁層を積層することで、高集積化された多層配線基板が形成されている。しかしながら、配線層の材料である銅と、絶縁層との密着性が低い。そのため、物理的アンカー効果に起因する密着性を向上する手法が用いられている。すなわち、配線層表面を物理的に粗化して配線層表面に凹凸を形成し、この凹凸に絶縁層が噛み合うことで、密着性が向上する。また、近年、銅と絶縁層中の構成成分との間の化学的密着性を向上させる手法が検討されている。
特開平10−335782号公報 特開2012−015405号公報
近年の配線の微細化に伴い、金属配線の幅及び間隔が縮小している。そのため、配線電流密度が増大し、配線金属イオンの移動現象(エレクトロマイグレーション)が発生する。信頼性の観点から金属配線に対してバリア層を形成し、エレクトロマイグレーションの発生を抑制している。しかし、バリア層と絶縁層との密着性を向上するため、バリア層表面を疎化すると、バリア層の厚さが100nm程度以下であることから、バリア層が消失する恐れがある。
本願は、バリア層と絶縁層との密着性を向上する技術を提供することを目的とする。
本願の一観点によると、金属配線を覆うバリア層と絶縁層とを密着する密着材料であって、水素結合性を有する有機化合物と、シランカップリング剤と、を含む密着材料が提供される。本願の一観点によると、基板に金属配線を形成する工程と、前記金属配線を覆うバリア層を形成する工程と、前記バリア層を覆い、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む密着層を形成する工程と、前記密着層を覆う絶縁層を形成する工程と、を備える回路基板の製造方法が提供される。
本願によれば、バリア層と絶縁層との密着性を向上することができる。
図1は、アルコキシシラン、水素結合性有機化合物、水及び絶縁材料の組み合わせを示す図である。 図2は、アルコキシシラン、水素結合性有機化合物、水及び絶縁材料の組み合わせを示す図である。 図3は、バリア層と絶縁層との密着性の評価を示す図である。 図4Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図4Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図4Cは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図5Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図5Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図5Cは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図6Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図6Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図6Cは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図7Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図7Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図8Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図8Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図9Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図9Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図10Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図10Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 図11Aは、実施形態に係る回路基板の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。 図11Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。 図11Cは、実施形態に係る回路基板の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。 図11Dは、実施形態に係る回路基板の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。 図11Eは、実施形態に係る回路基板の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。 図11Fは、実施形態に係る回路基板の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図である。
以下、図面を参照して実施形態に係る密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板について説明する。以下に示す密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板の構成は、例示であり、本発明は、実施形態に係る密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板の構成に限
定されない。
〈密着材料〉
密着材料は、金属配線を覆うバリア層と絶縁層とを密着する。バリア層と絶縁層との密着性が低いので、バリア層と絶縁層との間に密着材料が介在することにより、バリア層と絶縁層との密着性が向上する。したがって、密着材料は、密着性向上材料とも呼ばれる。バリア層は、金属等の無機材料である。絶縁層は、有機材料の場合と無機材料の場合とがある。
密着材料は、水素結合性を有する有機化合物とシランカップリング剤とを含む。シランカップリング剤は、分子中に、反応性を有する官能基を2種有する有機ケイ素化合物である。すなわち、シランカップリング剤は、加水分解基(例えば、アルコキシ基)と、種々の官能基と反応可能な極性を有する官能基とを有する。加水分解基は、水で加水分解され、水酸基を生成する。例えば、シランカップリング剤の水酸基と、バリア層の表面の水酸基とが水素結合することで、シランカップリング剤とバリア層とが密着する。密着材料は、水素結合性を有する有機化合物とシランカップリング剤とを有しているので、例えば水素結合性を有する有機化合物を介して、シランカップリング剤とバリア層とが接続される。
水素結合性を有する有機化合物は、分子中にC=O、C−O、O−H及びN−Hのうちのいずれか2種以上をそれぞれ1つ以上有する、又は、分子中にC=O、C−O、O−H及びN−Hのうちのいずれか1種を2つ以上有する。すなわち、水素結合性を有する有機化合物は、少なくとも2つの水素結合基を有する。有機化合物の一方の水素結合基が、シランカップリング剤の水酸基と水素結合し、有機化合物の他方の水素結合基がバリア層の表面の水酸基と水素結合する。したがって、例えば水素結合性を有する有機化合物を介して、シランカップリング剤とバリア層との密着性が向上する。
水素結合性を有する有機化合物は、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である。したがって、密着材料は、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物のうちの1種又は複数種を有してもよい。密着材料は、水を含む溶液であることが好ましい。ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物は、いずれも水溶性の化合物である。
ポリフェノール類は、基本骨格構造中にC=O、C−O及びO−Hを官能基として有する。ポリフェノール類は、基本骨格構造中にO−Hを少なくとも2つ有する。デキストリン類は、基本骨格構造中にC−O及びO−Hを官能基として有する。デキストリン類は、基本骨格構造中にO−Hを少なくとも2つ有する。単糖類は、基本骨格構造中にC=O、C−O及びO−Hを官能基として有する。単糖類は、基本骨格構造中にO−Hを少なくとも2つ有する。尿素化合物は、基本骨格構造中にN−H及びC=Oを官能基として有する。尿素化合物は、基本骨格構造中にN−Hを少なくとも2つ有する。アミノ酸化合物は、基本骨格構造中にC=O、C−O、O−H及びN−Hを官能基として有する。アミノ酸化合物は、基本骨格構造中にO−Hを少なくとも2つ有する。また、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物は、基本骨格ではなく、置換基や誘導体としてC=O、C−O、O−H及びN−Hのいずれか1種以上を官能基として有する化合物であってもよい。したがって、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物は、分子中にC=O、C−O、O−H及びN−Hのうちのいずれか2種以上をそれぞれ1つ以上有する。又は、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物は、分子中にC=O、C−O、O−H及びN−Hのうちのいずれか1種を2つ以上有する。
シランカップリング剤における極性を有する官能基(極性官能基)と絶縁層の極性基とが水素結合することで、シランカップリング剤と絶縁層とが密着すると推定される。密着材料は、水素結合性を有する有機化合物とシランカップリング剤とを有しているので、水素結合性を有する有機化合物を介して、シランカップリング剤の極性官能基と絶縁層の極性基とが接続すると推定される。有機化合物の一方の水素結合基がシランカップリング剤の極性官能基と水素結合し、有機化合物の他方の水素結合基が絶縁層の極性基と水素結合すると推定される。したがって、水素結合性を有する有機化合物を介して、シランカップリング剤と絶縁層との密着性が向上する。
シランカップリング剤は、ビニル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、イミダゾール基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種を官能基として有するアルコキシシランであることが好ましい。ビニル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、イミダゾール基及びエポキシ基は、極性を有する。
水溶液中におけるシランカップリング剤のモノマの濃度は、0.1vol%以上20vol%以下が好ましく、0.5vol%以上10vol%以下がより好ましい。水溶液中におけるシランカップリング剤のモノマの濃度が、0.1vol%未満である場合、密着力が低下する。水溶液中におけるシランカップリング剤のモノマの濃度が、20vol%を超える場合、密着材料によって形成される密着層が厚くなり、密着力が低下する。
シランカップリング剤に対する有機化合物の割合は、有機化合物の種類によって異なるが、概ね、0.1wt%以上50%以下が好ましく、1wt%以上20wt%以下がより好ましい。シランカップリング剤に対する有機化合物の割合が、0.1wt%未満である場合、密着力が低下する。シランカップリング剤に対する有機化合物の割合が、20wt%を超えると、析出による異物の付着が発生する。
密着材料の溶媒は、純水であることが好ましいが、濡れ性を向上する目的で、アルコール類を添加してもよい。例えば、純水にメタノール又はエタノールを添加してもよい。純水に対するアルコール類の添加量は、例えば、0.1wt%以上10wt%以下である。これらの溶媒に対して、シランカップリング剤及び有機化合物を溶解し、十分に撹拌した水溶液を密着材料として用いる。なお、シランカップリング剤の種類によっては、安定性のため、シランカップリング剤が最初からアルコールを含む場合がある。また、シランカップリング剤のアルコキシ基が大気中の水分等で加水分解され、意図せずに生成されたアルコールをシランカップリング剤が含む場合がある。安定性のために添加されたアルコールや意図せずに生成されたアルコールは、上記の添加アルコールには含まないものとする。
〈処理方法〉
被処理基板に対する密着材料の処理方法として、浸漬法、スプレー法、スピンコート法及びベーパー法が挙げられる。被処理基板は、被処理基板上に金属配線が形成され、金属配線を覆うバリア層が形成されている。浸漬法は、密着材料に対して被処理基板を一定時間浸ける方法である。浸漬中、被処理基板を静止又は可動させた状態とする。浸漬時間は、被処理基板の状態により適宜選択することができるが、好ましくは5秒以上600秒以下であり、より好ましくは10秒以上300秒以下である。浸漬時間が短時間である場合、十分な効果が得られない可能性が高くなる。浸漬時間が長時間である場合、工程時間の超過によって非効率となる。
スプレー法及びスピンコート法では、被処理基板に対して密着材料を塗布する。各々の
処理装置の処理手法に応じて、被処理基板が均一に処理されるように条件を適正化することが好ましい。いずれの処理方法においても、密着材料の反応の安定性を考慮して、密着材料を20℃以上100℃以下の一定温度に固定することが好ましく、密着材料を30℃以上70℃以下の一定温度に固定することがより好ましい。
浸漬法、スプレー法、スピンコート法又はベーパー法によって、バリア層上に密着材料が形成される。バリア層上に密着材料を形成した後、水、またはアルコールを含む水を用いたリンス処理を行ってもよい。ただし、リンス処理は必須ではない。リンス処理を行う場合、流水や大量の溜め水、循環された水浴に被処理基板を浸漬する浸漬法を用いることができ、効率的に密着材料の表面を洗浄することができる。リンス処理は必須ではないため、リンス処理の処理時間に下限はない。リンス処理の処理時間の上限としては、概ね600秒以下であることが好ましく、300秒以下であることがより好ましい。リンス処理の処理時間が長時間となる場合、工程時間の超過によって非効率となる。
スプレー法及びスピンコート法で用いた装置を使用して、被処理基板に対してスプレーリンス処理及びスピンコートリンス処理を行っても十分にリンスは可能である。スプレーリンス処理及びスピンコートリンス処理の処理時間は、浸漬法と同様、処理時間の下限は無く、処理時間の上限は600秒以下が好ましく、より好ましくは300秒以下である。リンス処理を行う場合は、リンスに用いる液を密着材料と同様に、20℃以上100℃以下の一定温度に固定することが好ましく、密着材料を30℃以上70℃以下の一定温度に固定することがより好ましい。
バリア層に対する密着材料の形成の際又は形成後に、乾燥処理及び加熱処理を適宜行ってもよい。乾燥処理及び加熱処理を行うことにより、バリア層に対する密着材料の反応性の向上及び安定化が期待できる。乾燥処理は、窒素ガス等を密着材料の表面に吹きつけるか、又はスピンオフによって密着材料の表面の液滴を除去する処理である。加熱処理は、ホットプレート又はオーブンで液滴を除去する処理が好ましい。加熱処理の処理温度は、60℃以上150℃以下が好ましい。加熱処理の処理時間は、10秒以上300秒以下が好ましい。
〈バリア層〉
バリア層は、例えば、CoWP、NiP、CoWB、CoP、CoB、NiWP、NiB及びNiWB等である。バリア層の厚さは、例えば、5nm以上200nm以下である。
〈絶縁材料〉
絶縁層を形成する絶縁材料は、有機材料及び無機材料が挙げられる。有機材料及び無機材料は、塗布、貼付又はCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成される材
料であれば特に限定されない。塗布型又は貼付型の材料として、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド樹脂及びポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリルエーテル樹脂などの絶縁樹脂材料が挙げられる。また、塗布型の材料として、Si−O骨格を有する無機SOG(Spin On Glass)、これに有機基を有する有機SOGなどが挙げ
られ、さらにこれに空孔を有するLow−k材料が挙げられる。また、CVD型の材料として、SiO、SiOF、SiN、SiON、SiC、SiOC、Al、AlN等の金属の酸化物、窒化物及びフッ化物が挙げられ、これらも特に限定されない。また、有機絶縁材料と無機絶縁材料とを別々の層として同時に用いることも可能である。
また、金属配線と絶縁層との間に密着材料を介在させてもよい。金属配線と絶縁層との間に密着材料が介在することにより、金属配線と絶縁層との密着性が向上する。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
〈密着材料の調製1〉
酢酸を用いてpH3.2に調整した純水970mLに対し、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403、信越化学工業株式会社製)30gと、尿素(和光純薬工業株式会社製)4.5gとを溶解した。例えば、40℃の水浴中で1時間撹拌して、密着材料の溶液を製造した。Cu(銅)めっきにより形成されたCu配線と、無電解めっきによってCu配線上に形成されたNiPバリア層とを有する基板を用意し、密着材料の溶液に基板を180秒間浸漬した。次に、密着材料の溶液から基板を引き上げ、水を循環させた水浴を用いて、リンス処理を行った。更に、NiPバリア層の表面に窒素ガスを吹き付けて、NiPバリア層の表面を乾燥し、NiPバリア層上に密着層を形成した。次に、フェノール樹脂を主材とする絶縁材料をスピンコート法により塗布した。次いで、例えば、窒素雰囲気のオーブン内にて、230℃で1時間、絶縁材料の熱硬化処理を行った。これにより、金属配線を覆うNiPバリア層に密着層を介して、例えば、膜厚5μmの絶縁層を形成した。
〈密着材料の調製2〉
下記に示す(1)アルコキシシラン、(2)水素結合性を有する有機化合物(水素結合性有機化合物)、(3)水、(4)絶縁材料を用意した。
(1)アルコキシシラン
化合物I:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
化合物II:3−アミノプロピルトリメトキシシラン
化合物III:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
化合物IV:3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン
(2)水素結合性有機化合物
化合物A:尿素
化合物B:ジヒドロキフェニル−L−アラニン
(3)水
水(pH調整あり):酢酸を用いてpH3.2に調整した純水
水(pH調整なし):pH調整していない純水
(4)絶縁材料(主材)
エポキシ系:エポキシ系樹脂を主材とする絶縁材料
フェノール系:エポキシ系樹脂を主材とする絶縁材料
ウレタン系:ウレタン系樹脂を主材とする絶縁材料
アクリル系:アクリル系樹脂を主材とする絶縁材料
上記(1)アルコキシシラン、(2)水素結合性有機化合物及び(3)水を用いて、密着材料の調製1と同様の調製により、密着材料の溶液を製造した。また、上記(4)絶縁材料(主材)を用いて、密着材料の調製1に示した方法により、金属配線を覆うNiPバリア層に対して密着層を介して絶縁層を形成した。図1及び図2に、上記(1)アルコキシシラン、(2)水素結合性有機化合物、(3)水及び絶縁材料(主材)の組み合わせと、上記(1)アルコキシシラン、(2)水素結合性有機化合物及び(3)水の質量(g)を示す。
図1及び図2に示すように、実施例1〜25では、アルコキシシランの種類、水素結合性有機化合物の種類、アルコキシシランの質量、水素結合性有機化合物の質量及び水の質量を変更して、密着材料の調製を行っている。図1及び図2に示す実施例1〜25では、
絶縁材料(主材)の種類を変更して、絶縁層を形成している。図2に示す比較例1では、密着層を介さずに、NiPバリア層に絶縁層を形成している。図2に示す比較例2では、水素結合性有機化合物を用いずに密着材料の調製を行い、密着層を介して、NiPバリア層に絶縁層を形成している。図2に示す比較例3、4では、アルコキシシランを用いずに密着材料の調製を行い、密着層を介して、NiPバリア層に絶縁層を形成している。
図1及び図2に示す実施例1〜25及び比較例1〜4について、NiPバリア層と絶縁層との密着性を評価した。ピール強度測定を行うことにより、NiPバリア層と絶縁層との密着性を評価した。ピール強度測定の結果を図3に示す。図3に示すように、密着層を形成しなかった場合のピール強度の値(比較例1参照)と比べて、アルコキシシラン及び水素結合性有機化合物を用いて密着材料の調製を行った場合のピール強度の値(実施例1〜25参照)が大きい。図3に示すように、アルコキシシラン及び水素結合性有機化合物を用いて密着材料の調製を行った場合のピール強度の値(実施例1〜25参照)は、0.36kgf/cm以上である。このように、アルコキシシラン及び水素結合性有機化合物を用いて密着材料の調製を行うことにより、NiPバリア層と絶縁層との密着性が向上することが、ピール強度測定の結果からも確認できる。
一方、図3に示すように、アルコキシシランを用いずに密着材料の調製を行った場合のピール強度の値(比較例3、4参照)は、密着層を形成しなかった場合のピール強度の値(比較例1参照)とほとんど変わりがなく、NiPバリア層と絶縁層との密着性は向上していない。また、図3に示すように、アルコキシシラン及び水素結合性有機化合物を用いて密着材料の調製を行った場合のピール強度の値(実施例1〜25参照)と比べて、水素結合性有機化合物を用いずに密着材料の調製を行った場合のピール強度の値(比較例2参照)の上昇度合いが小さい。
ピール強度測定では、90°剥離試験機(日新科学社製)にフォースゲージ(イマダ社製、製品名:DPX−5TR)を設置した装置を測定装置として用いて、測定試料を速度約50mm/minで垂直に引き剥がした際の引き剥がし強度を測定した。測定試料は、ピーラブルCu箔上にCuめっきを形成したCCL基板Aに対して、上記の〈密着材料の調製1〉の手順に従ってNiPバリア層、密着層及び絶縁層を形成し、更に、熱硬化性ドライフィルム及びCCL基板Bを形成した後、CCL基板Aを剥離した試料である。CCL基板AをピーラブルCu箔の界面で剥離することにより、ピーラブルCu箔が露出する。露出したピーラブルCu箔を引っ張ることにより、引き剥がし強度の測定が可能である。CCL基板は、ガラス布などの基材にエポキシ樹脂等の絶縁樹脂を含浸させ、銅箔を貼り合わせて積層したプリント基板用の積層基板である。
〈回路基板の製造方法〉
実施形態に係る回路基板(配線構造)の製造方法の一例について説明する。図4A〜図10Bは、実施形態に係る回路基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。以下では、セミアディティブ法を用いた回路基板の製造方法を示す。
まず、図4Aに示すように、基板21上に下地絶縁膜22を形成する。本実施形態では基板21としてシリコン基板等の半導体基板を用いるが、樹脂又はセラミック等の基板を使用してもよい。下地絶縁膜22は、シリコン基板の表面を熱酸化させて形成した熱酸化膜であってもよいし、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により成膜した絶縁膜
であってもよい。
次に、図4Bに示すように、下地絶縁膜22の上に金属密着層23を、例えば、5nm以上20nm以下の厚さに形成する。金属密着層23は、例えば、Ti(チタン)等の金属又は化合物である。金属密着層23は、後述するCu配線26と下地絶縁膜22とを強
固に密着させる機能と、Cu配線26から下地絶縁膜22への金属原子(Cu)の拡散を抑止するバリア膜としての機能とを有する。金属密着層23の形成後、例えば、スパッタ法により、金属密着層23の上にめっきシード層24を10nm以上200nm以下の厚さに形成する。めっきシード層24は、例えば、Cuである。
次いで、図4Cに示すように、めっきシード層24の上にフォトレジスト膜25を形成し、フォトレジスト膜25を露光及び現像処理して、めっきシード層24が露出する開口部25Aを所定のパターン(配線パターン)で形成する。開口部25Aの幅は、2μm程度である。次に、図5Aに示すように、電解めっき法又は無電解めっき法により、開口部25Aの内側のめっきシード層24上に、例えば、2μmの厚さのCuをめっきして、Cu配線26を形成する。すなわち、基板21にCu配線26を形成する。Cu配線26は、金属配線の一例である。
次いで、図5Bに示すように、例えば、レジスト剥離液又はアッシングにより、フォトレジスト膜25を除去する。さらに、図5Cに示すように、Cu配線26によって覆われていない部分のめっきシード層24及び金属密着層23をエッチングにより除去する。めっきシード層24は、例えば、硫化カリウムを用いてエッチングする。金属密着層23は、例えば、フッ化アンモニウムを用いてエッチングする。
次に、例えば、HSO(硫酸)水溶液等を使用して、Cu配線26の表面(上面及び側面)を酸洗浄する。この酸洗浄により、Cu配線26の表面が活性化される。その後、基板21をPd(パラジウム)を含有するアクティベーション処理液(例えば、塩化パラジウムを主成分とする酸性液)に浸漬する。これにより、Cu配線26の表面が活性化される。
次いで、無電解めっき法により、Cu配線26の表面(側面及び上面)に、例えば、CoWP又はNiP等の金属を被着させて、図6Aに示すように、Cu配線26の表面(側面及び上面)にバリア層27を形成する。すなわち、Cu配線26を覆うバリア層27を形成する。バリア層27の厚さは、例えば、10nm以上200nm以下である。バリア層27は、Cu配線26に対する密着性が高く、且つ水分や酸素の侵入、及びCuの拡散を抑止できる金属により形成する。バリア層27として好適な金属には、前述のCoWP及びNiP以外にも、CoWB、CoP、CoB、NiWP、NiB及びNiWB等がある。
次に、基板21を密着材料に浸漬した後、密着材料から基板21を引き上げて乾燥処理等を行うことにより、図6Bに示すように、バリア層27を覆う密着層28を形成する。浸漬法に限らず、スプレー法、スピンコート法又はベーパー法により、密着層28を形成してもよい。密着層28は、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む。
次いで、図6Cに示すように、例えば、CVD法により、基板21上に絶縁層(絶縁膜)29を、例えば、5μmの厚さで形成する。すなわち、密着層28を覆う絶縁層29を形成する。このようにして、本実施形態に係る配線構造が形成され、基板21に、Cu配線26、バリア層27、密着層28及び絶縁層29等を有する第1配線層が形成される。
次に、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを行うことにより、絶縁層29の表面から所定のCu配線26に達する孔を形成する。次いで、図7Aに示すように、絶縁層29に形成された孔内に金属密着層31及びめっきシード層32を順次形成する。金属密着層31は、例えば、Ti等の金属又は化合物である。めっきシード層32は、例えば、Cuである。次いで、図7Bに示すように、めっきシード層32上にフォトレジスト膜33
を形成し、フォトレジスト膜33を露光及び現像処理して、めっきシード層32が露出する開口部33Aを所定のパターンで形成する。
次に、図8Aに示すように、開口部33Aの内側のめっきシード層32上にCuを、例えば、2μmの厚さにめっきして、Cu配線34を形成する。すなわち、基板21にCu配線34を形成する。Cu配線34は、金属配線の一例である。その後、図8Bに示すように、例えば、レジスト剥離液又はアッシングにより、フォトレジスト膜33を除去する。次いで、図9Aに示すように、Cu配線34によって覆われていない部分のめっきシード層32及び金属密着層31をエッチングにより除去する。めっきシード層32は、例えば、硫化カリウムを用いてエッチングする。金属密着層31は、例えば、フッ化アンモニウムを用いてエッチングする。
次に、Cu配線34の表面(側面及び上面)を酸洗浄して活性化した後、基板21をアクティベーション処理液に浸漬して、Cu配線34の表面を活性化する。次いで、無電解めっき法等により、図9Bに示すように、Cu配線34の表面にバリア層35を形成する。すなわち、Cu配線34を覆うバリア層35を形成する。バリア層35の厚さは、例えば、10nm以上200nm以下である。バリア層35は、Cu配線34に対する密着性が高く、且つ水分や酸素の侵入、及びCuの拡散を抑止できる金属により形成する。バリア層35として好適な金属には、前述のCoWP及びNiP以外にも、CoWB、CoP、CoB、NiWP、NiB及びNiWB等がある。
次に、基板21を密着材料に浸漬した後、密着材料から基板21を引き上げて乾燥処理等を行うことにより、図10Aに示すように、バリア層35を覆う密着層36を形成する。浸漬法に限らず、スプレー法、スピンコート法又はベーパー法により、密着層36を形成してもよい。密着層36は、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む。
次いで、図10Bに示すように、例えば、CVD法により、基板21上に絶縁層(絶縁膜)37を、例えば、5μmの厚さで形成する。すなわち、密着層36を覆う絶縁層37を形成する。このようにして、本実施形態に係る配線構造が形成され、基板21に、Cu配線34、バリア層35、密着層36及び絶縁層37等を有する第2配線層が形成される。また、第2配線層と同様の形成方法により、第3配線層、第4配線層、・・・を形成してもよい。このようにして、本実施形態に係る半導体装置の多層配線構造が完成し、本実施形態に係る回路基板(多層配線基板)が製造される。
実施形態に係る密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板によれば、金属配線を覆うバリア層と絶縁層との密着性を向上することができる。例えば、Cu配線26を覆うバリア層27と絶縁層29との間に密着層28を形成することにより、バリア層27と絶縁層29との密着性を向上することができる。また、例えば、Cu配線34を覆うバリア層35と絶縁層37との間に密着層36を形成することにより、バリア層35と絶縁層37との密着性を向上することができる。これにより、信頼性が高い回路基板(積層体)を製造することができ、更に、高歩留まりで回路基板を製造することができる。
次に、実施形態に係る回路基板(配線構造)の製造方法の他の一例について説明する。図11A〜図11Fは、回路基板(配線構造)の製造方法の他の一例を工程順に示す断面図であり、LSIの配線構造に適用した例を示している。この方法では、金属配線としてCu配線を用いている。
最初に、図11Aに示す配線構造を得るまでの工程について説明する。まず、公知の方法により、基板51に素子分離膜52及びトランジスタ53を形成する。本実施形態では
基板51としてシリコン基板等の半導体基板を用いるが、樹脂又はセラミック等の基板を使用してもよい。その後、基板51上に、素子分離膜52及びトランジスタ53を被覆する絶縁層(絶縁膜)54と、その上の保護層55とを形成する。ここでは、絶縁層54は例えば酸化シリコンであり、絶縁層54の厚みは例えば300nmとする。また、保護層55は例えばSiOCであり、保護層55の厚みは例えば50nmとする。
次に、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて、保護層55の上面からトランジスタ53に到達するビアホールを絶縁層54に形成する。次いで、例えばスパッタ法により、基板51の上側全面にバリア層56を25nmの厚みに形成して、ビアホールの内側をバリア層56で覆う。バリア層56は、例えば、TiNである。その後、CVD法等により基板51の上側全面にW(タングステン)膜を形成するとともに、ビアホール内にWを埋め込んでWプラグ57を形成する。次いで、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、保護層55が露出するまで保護層55上のW膜及びバリア層56
を除去する。このようにして、図11Aに示す配線構造が得られる。
次に、図11Bに示す配線構造を得るまでの工程について説明する。上述の工程でWプラグ57を形成した後、保護層55及びWプラグ57の上に、酸化シリコン等を成膜することにより絶縁層(絶縁膜)58を例えば300nmの厚みに形成する。次いで、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて、絶縁層58に配線溝を所望のパターン(配線パターン)で形成する。その後、基板51の上側全面にバリア層59を例えば5nm以上20nm以下の厚みに形成し、更にバリア層59上にめっきシード層(図示せず)を50nm以上200nm以下の厚みに形成する。バリア層59は、例えば、Ta(タンタル)である。バリア層59上のめっきシード層は、例えば、Cuである。次いで、電解めっき法により、めっきシード層の上にCu膜を形成するとともに、配線溝内にCuを埋め込むことによりCu配線60を形成する。次に、CMP法により、絶縁層58が露出するまで絶縁層58上のCu膜、めっきシード層及びバリア層59を除去する。このようにして、図11Bに示す配線構造が得られる。Cu配線60は、金属配線の一例である。
次に、図11Cに示すように、Cu配線60上にNiP又はCoWPを無電解めっきして、Cu配線60上にバリア層(メタルキャップ層)61を形成する。
次に、図11Cに示す積層体を、前記密着材料に浸漬して、図11Dに示すように、バリア層61の表面に、密着層62を形成する。密着層62は、バリア層61側から、化合物層と、金属酸化物層とを有している。
次に、図11Eに示す配線構造を得るまでの工程について説明する。上述の工程で密着層62を形成した後、基板51の上側全面に絶縁層(絶縁膜)63、ストッパ膜64、絶縁層(絶縁膜)65及びストッパ膜66を順次形成する。ここでは、絶縁層63,65は酸化シリコンであり、ストッパ膜64,66は窒化シリコンである。その後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて、ストッパ膜66の上面からストッパ膜64まで到達する深さの配線溝65Aを絶縁層65に形成し、ストッパ膜64の上面からCu配線60及びバリア層61に到達するビアホール63Aを絶縁層63に形成する。このようにして、図11Eに示す配線構造が得られる。
次に、図11Fに示す構造を形成するまでの工程について説明する。上述の工程で配線溝65A及びビアホール63Aを形成した後、基板51の上側全面にバリア層67とめっきシード層(図示せず)とを順次形成する。バリア層67は、例えばNiP又はCoWPである。バリア層67上のめっきシード層は、例えば、Cuである。その後、電解めっき法によりめっきシード層の上にCu膜を形成するとともに、ビアホール63A及び配線溝65A内にCuを埋め込む。これにより、Cu配線69(第2のCu配線)と、Cu配線
60(第1のCu配線)及びCu配線69を電気的に接続するビアコンタクト68とが形成される。次いで、CMP法により、ストッパ層66が露出するまでストッパ層66上のCu膜、めっきシード層及びバリア層67を除去する。次に、Cu配線60と同様に、Cu配線69上にNiP又はCoWPを無電解めっきして、バリア層(メタルキャップ層)70を形成する。このようにして、本実施形態に係る半導体装置の多層配線構造が完成し、本実施形態に係る回路基板(多層配線基板)が製造される。
実施形態に係る密着材料、回路基板の製造方法及び回路基板によれば、金属配線を覆うバリア層と絶縁層との密着性を向上することができる。例えば、Cu配線60を覆うバリア層61と絶縁層63との間に密着層62を形成することにより、バリア層61と絶縁層63との密着性を向上することができる。これにより、信頼性が高い回路基板(積層体)を製造することができ、更に、高歩留まりで回路基板を製造することができる。
以上、本実施形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を示す。
(付記1)
金属配線を覆うバリア層と絶縁層とを密着する密着材料であって、
水素結合性を有する有機化合物と、
シランカップリング剤と、
を含むことを特徴とする密着材料。
(付記2)
前記水素結合性を有する前記有機化合物が、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか2種以上をそれぞれ1つ以上有する、又は、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか1種を2つ以上有する、
ことを特徴とする付記1に記載の密着材料。
(付記3)
前記水素結合性を有する前記有機化合物が、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の密着材料。
(付記4)
前記シランカップリング剤が、ビニル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、イミダゾール基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種を官能基として有するアルコキシシランである、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の密着材料。
(付記5)
基板に金属配線を形成する工程と、
前記金属配線を覆うバリア層を形成する工程と、
前記バリア層を覆い、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む密着層を形成する工程と、
前記密着層を覆う絶縁層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする回路基板の製造方法。
(付記6)
前記水素結合性を有する前記有機化合物が、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか2種以上をそれぞれ1つ以上有する、又は、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか1種を2つ以上有する、
ことを特徴とする付記5に記載の回路基板の製造方法。
(付記7)
前記水素結合性を有する前記有機化合物が、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である、
ことを特徴とする付記5又は6に記載の回路基板の製造方法。
(付記8)
前記シランカップリング剤が、ビニル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、イミダゾール基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種を官能基として有するアルコキシシランである、
ことを特徴とする付記5から7の何れか一つに記載の回路基板の製造方法。
(付記9)
基板と、
前記基板上に形成された金属配線と、
前記金属配線を覆うバリア層と、
前記バリア層を覆い、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む密着層と、
前記密着層を覆う絶縁層と、
を備えることを特徴とする回路基板。
(付記10)
前記水素結合性を有する前記有機化合物が、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか2種以上をそれぞれ1つ以上有する、又は、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか1種を2つ以上有する、
ことを特徴とする付記9に記載の回路基板。
(付記11)
前記水素結合性を有する前記有機化合物が、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である、
ことを特徴とする付記9又は10に記載の回路基板。
(付記12)
前記シランカップリング剤が、ビニル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、イミダゾール基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種を官能基として有するアルコキシシランである、
ことを特徴とする付記9から11の何れか一つに記載の回路基板。
21、51 基板
22 下地絶縁膜
23、31 金属密着層
24、32 めっきシード層
25、33 フォトレジスト膜
25A、33A 開口部
26、34、60、69 Cu配線
27、35、56、59、61、67、70 バリア層
28、36、62 密着層
29、37、54、58、63、65 絶縁層
52 素子分離膜
53 トランジスタ
55 保護層
57 Wプラグ
64、66 ストッパ膜
68 ビアコンタクト

Claims (7)

  1. 金属配線を覆うバリア層と絶縁層とを密着する密着材料であって、
    水素結合性を有する有機化合物と、
    シランカップリング剤と、
    含み、
    前記バリア層の水酸基と前記シランカップリング剤の水酸基が、前記有機化合物の少なくとも2つの水素結合基によって水素結合可能であることを特徴とする密着材料。
  2. 前記水素結合性を有する前記有機化合物が、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか2種以上をそれぞれ1つ以上有する、又は、分子中にC=O、C−O、O−H、N−Hのうちのいずれか1種を2つ以上有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の密着材料。
  3. 前記水素結合性を有する前記有機化合物が、ポリフェノール類、デキストリン類、単糖類、尿素化合物及びアミノ酸化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の密着材料。
  4. 前記シランカップリング剤が、ビニル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、イミダゾール基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種を官能基として有するアルコキシシランである、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の密着材料。
  5. 前記シランカップリング剤の溶媒がアルコール類を含有する、
    請求項1から4の何れか一項に記載に密着材料。
  6. 基板に金属配線を形成する工程と、
    前記金属配線を覆うバリア層を形成する工程と、
    前記バリア層を覆い、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む密着層を形成する工程と、
    前記密着層を覆う絶縁層を形成する工程と、
    を備え
    前記バリア層の水酸基と前記シランカップリング剤の水酸基が、前記有機化合物の少なくとも2つの水素結合基によって水素結合することを特徴とする回路基板の製造方法。
  7. 基板と、
    前記基板上に形成された金属配線と、
    前記金属配線を覆うバリア層と、
    前記バリア層を覆い、水素結合性を有する有機化合物及びシランカップリング剤を含む密着層と、
    前記密着層を覆う絶縁層と、
    を備え
    前記バリア層の水酸基と前記シランカップリング剤の水酸基が、前記有機化合物の少なくとも2つの水素結合基によって水素結合していることを特徴とする回路基板。
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