JP2017071961A - 速乾性と防滑性に優れた床材 - Google Patents
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Abstract
【課題】床面が水に濡れていて人の素足で利用する床材において、速乾性に優れると共に、防滑性に優れた床材を提供する。
【解決手段】床材1は、樹脂層が積層されてなる床材であって、樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、凹凸形状が1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状であり、1個の凸部2の重心と3個の凸部2の重心との距離が9mm〜12mmであり、凸部2の面積S2が10mm2〜95mm2である。
【選択図】図1
【解決手段】床材1は、樹脂層が積層されてなる床材であって、樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、凹凸形状が1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状であり、1個の凸部2の重心と3個の凸部2の重心との距離が9mm〜12mmであり、凸部2の面積S2が10mm2〜95mm2である。
【選択図】図1
Description
本発明は、床面が水に濡れる、例えば、老健施設、プール、一般住宅の浴室、洗面所、台所、トイレの床に敷設される床材に関する。
従来、床面が水に塗れる場所に使用される床材としては、床材表面の滑りにくい性質(防滑性)、表面に残った水を出来るだけ速く乾燥させる性質(速乾性)、床材表面の汚れにくい性質(耐汚れ性)が求められている。
特許文献1には、所定の親水性塗料で基材の表面を塗装すると、当該表面が親水化して速乾性を向上させる技術が開示されている。
特許文献2には、熱可塑性樹脂製シート基材の上に、表面に丸みを帯びた凹凸形状を有し、凹部と凸部の差が50μm以上である防滑性床材を得ることができる技術が開示されている。
特開2000−301054号公報
特開2006−316578号公報
特許文献1では、親水性塗料を塗布することで速乾性を向上させることはできる。しかしながら、水が濡れ広がると床材表面が滑りやすくなり、人が転倒し易くなるおそれがあり、防滑性に問題がある。
特許文献2では、特に屋外の廊下や階段などの水濡れしやすい場所に適した防滑性床材としては有効である。しかしながら、人の素足で利用する浴室、洗面所、台所、トイレなどの床材に使用される場合には、さらに防滑性に優れた床材が求められている。
本発明は、かかる技術的背景を鑑みてなされたものであって、床面が水に濡れていて人の素足で利用する床材において、速乾性に優れると共に、防滑性に優れた床材を提供することが目的である。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1] 樹脂層が積層されてなる床材であって、前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、前記樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、前記凹凸形状が1個の凸部の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部が配置された形状であり、前記1個の凸部の重心と前記3個の凸部の重心との距離が9mm〜12mmであり、前記凸部の面積が10mm2〜95mm2であることを特徴とする床材。
[2] 樹脂層が積層されてなる床材であって、前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、前記樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、前記凹凸形状が1個の凸部の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部が配置された形状であり、前記1個の凸部の重心と前記6個の凸部の重心との距離が9mm〜12mmであり、前記凸部の面積が10mm2〜95mm2であることを特徴とする床材。
[3] 平面視において前記凸部の形状が、正三角形、正方形、正五角形、正六角形、正七角形、正八角形、正九角形、正十角形、円形の中から選択される1種又は複数の形状である前項1又は2に記載の床材。
[4] 前記凸部の突出高さが0.5mm〜2.0mmであり、前記凸部の断面形状は台形であり、前記凸部の上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度が45°〜90°である前項1〜3のいずれか1項に記載の床材。
[1]の発明では、樹脂層が積層されてなる床材であって、樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されているから、速乾性に優れた床材を提供することができる。また、樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、凹凸形状が1個の凸部の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部が配置された形状であり、1個の凸部の重心と3個の凸部の重心との距離が9mm〜12mmであるから、速乾性及び防滑性に優れた床材を提供することができる。さらに、凸部の面積が10mm2〜95mm2であるから、防滑性に優れた床材を提供することができる。
[2]の発明では、樹脂層が積層されてなる床材であって、樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されているから、速乾性に優れた床材を提供することができる。また、樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、凹凸形状が1個の凸部の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部が配置された形状であり、1個の凸部の重心と6個の凸部の重心との距離が9mm〜12mmであるから、速乾性及び防滑性に優れた床材を提供することができる。さらに、凸部の面積が10mm2〜95mm2であるから、防滑性に優れた床材を提供することができる。
[3]の発明では、凸部の形状が正三角形、正方形、正五角形、正六角形、正七角形、正八角形、正九角形、正十角形、円形の中から選択される1種又は複数の形状であるから、防滑性をより向上させることができる。
[4]の発明では、凸部の断面形状は台形の形状であり、上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度が45°〜90°であるから、防滑性をさらに向上させることができる。さらに、凸部の突出高さが0.5mm〜2.0mmであるから、人の素足で凸部を踏んでも痛く感じにくく、歩行快適性を向上させることができる。
本発明に係る床材の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の床材1は、樹脂層が積層されてなる床材であって、前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、前記樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、前記凹凸形状が1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状であり、前記1個の凸部2の重心と前記3個の凸部2の重心との距離L1が9mm〜12mmであり、前記凸部2の面積S2が10mm2〜95mm2であることを特徴とする。
前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されていることが好ましい。10°以下であることで、速乾性、耐汚れ性及び清掃性(床材表面を清掃しやすい性質)に優れた床材となる。この場合、水による洗浄等で汚れが落ちやすくなり、また水分が速く乾燥しやすくなる。
前記樹脂層の表面側に上に親水化処理することで親水性や耐摩耗性を付与させることが好ましい。親水性を有することで、さらに優れた清掃性、速乾性及び耐汚れ性を同時に発揮することができる。あらかじめ親水化処理された樹脂シートを使用しても良い。
前記樹脂層の表面側を親水化させる親水化剤としては、紫外線硬化剤、熱硬化剤、グラフト重合等が挙げられ、中でも紫外線硬化剤を使用することがより好ましい。
前記樹脂層を親水化させる親水化剤の厚みとしては、1μm〜5μmが好ましい。中でも2μm〜3μmがより好ましい。
前記樹脂層の表面側全体に前記凹凸形状が繰り返し配置されていることが好ましい。前記凹凸形状が同じ凹凸形状を繰り返し配置させることで均一な表面を得ることができる。
前記凹凸形状は、平面視において、1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状であることが必要である。角度Pは120°であることが必要である。
前記1個の凸部2の重心と前記3個の凸部2の重心との距離L1が9mm〜12mmであることが好ましい。9mm未満では速乾性、耐汚れ性及び清掃性が得られず、12mmを超えても防滑性が得られないので好ましくない。中でも10mm〜11mmであることがより好ましい。
隣り合う前記凸部2の間の隙間の幅L2は1mm〜7mmであることが好ましい。1mm以上とすることで速乾性、耐汚れ性及び清掃性が得られ、7mm以下とすることで防滑性を得ることができる。中でも3mm〜5mmがより好ましい。
前記凸部2の面積S2が10mm2〜95mm2であることが好ましい。10mm2未満では防滑性が得られず、95mm2を超えても速乾性、耐汚れ性及び清掃性が得られないので好ましくない。中でも33mm2〜43mm2であることがより好ましい。
前記1個の凸部2の面積S2と前記3個の凸部2の面積S2は同じであることが好ましい。
前記凹凸形状が1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状である場合、前記凸部2の個数は20個/100cm2〜30個/100cm2であることが好ましい。中でも24個/100cm2〜26個/100cm2がより好ましい。
本発明に係る床材1の他の実施形態を図2に示す。他の実施形態の床材1は、樹脂層が積層されてなる床材であって、樹脂層が積層されてなる床材1であって、前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、前記樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、前記凹凸形状が1個の凸部2の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部2が配置された形状であり、前記1個の凸部2の重心と前記6個の凸部2の重心との距離が9mm〜12mmであり、前記凸部2の面積S2が10mm2〜95mm2であることを特徴とする。
前記凹凸形状は、平面視において、1個の凸部2の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部が配置された形状であることが必要である。角度Qは60°であることが必要である。
前記1個の凸部2の重心と前記6個の凸部2の重心との距離L1が9mm〜12mmであることが好ましい。9mm未満では速乾性、耐汚れ性及び清掃性が得られず、12mmを超えても防滑性が得られないので好ましくない。中でも10mm〜11mmであることがより好ましい。前記1個の凸部2の重心と前記6個の凸部2の重心との距離L1と、前記1個の凸部2の重心と前記3個の凸部2の重心との距離L1とは、同じ距離であることが好ましい。
前記凸部2の面積S2は、10mm2〜95mm2であることが好ましい。10mm2未満では防滑性が得られず、95mm2を超えても速乾性、耐汚れ性及び清掃性が得られないので好ましくない。中でも33mm2〜43mm2であることがより好ましい。前記凸部2の面積S2は、1個の凸部2の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部が配置された形状の場合でも、1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状の場合でも、同じ面積であることが好ましい。
前記1個の凸部2の面積S2と前記6個の凸部2の面積S2は同じであることが好ましい。
隣り合う前記凸部2の間の隙間の幅L2は1mm〜7mmであることが好ましい。1mm以上とすることで速乾性、耐汚れ性及び清掃性を確保できると共に、7mm以下とすることで防滑性を確保できる。中でも3mm〜5mmがより好ましい。隣り合う前記凸部2の間の隙間の幅L2は1個の凸部2の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部が配置された形状の場合でも、1個の凸部2の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部2が配置された形状の場合でも、同じ幅であることが好ましい。
前記凹凸形状が1個の凸部2の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部2が配置された形状である場合、前記凸部2の個数は38個/100cm2〜62個/100cm2であることが好ましい。中でも42個/100cm2〜48個/100cm2がより好ましい。
前記凸部2の形状は、平面視において正三角形、正方形、正五角形、正六角形、正七角形、正八角形、正九角形、正十角形、円形の中から選択される1種又は複数の形状であることが好ましい。この場合、防滑性を向上させることができる。
図1におけるA−A線の断面図を図3に示す。前記凸部2の突出高さWが0.5mm〜2.0mmであることが好ましい。0.5mm以上とすることで防滑性を確保できると共に、2.0mm以下とすることで歩行快適性を確保できる。中でも0.8mm〜1.2mmがより好ましい。
前記凸部2の断面形状は台形であることが好ましい。
前記凸部2の断面形状において、台形の上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度Bが45°〜90°であることが好ましい。45°以上とすることで防滑性を確保できると共に、90°以下とすることで清掃性及び速乾性を確保できる。中でも50°〜70°がより好ましい。
前記凸部2の断面形状において、凸部2の上底と下底を結ぶ直線と上底とのなす両角Rが丸みを帯びていることが好ましい。中でも、半径0.5mm程度の丸みを帯びていることがより好ましい。この場合、丸みを帯びた凹凸形状になるので、人の素足で踏んでも痛く感じない。
図3で示すように本発明の床材1は、特に限定されるものではないが、例えば、前記樹脂層7は3層構造で、表面樹脂層4の下面側に中間樹脂層5と、該中間樹脂層5の下面側に裏面樹脂層6を備えることが好ましい。
前記表面樹脂層4を構成するための樹脂成分として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン等が挙げられる。
前記中間樹脂層5を構成するための樹脂成分として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、オレフィン系樹脂、オレフィン系エラストマー、ポリエチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリスチレン、アクリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリウレタン等が挙げられる。
前記裏面樹脂層6を構成するための樹脂成分としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン等が挙げられる。
前記表面樹脂層4の下面に印刷層を積層してもよい。この場合、前記印刷層の下面にプライマー塗布層が形成されているのが好ましい。このようなプライマー塗布層を形成することによって、前記表面樹脂層4と前記中間樹脂層5との接着強度を向上させることができる。前記プライマー塗布層は、変性ポリオレフィン樹脂を含有してなるプライマー塗布層であるのが好ましい。前記印刷層は、例えば、インクジェット法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、転写印刷法等により形成することができる。
前記表面樹脂層4、前記中間樹脂層5及び前記裏面樹脂層6には、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、熱安定剤、難燃剤、耐候剤、着色剤、帯電防止剤などの各種添加剤を適宜含有せしめてもよい。
前記裏面樹脂層6の下面にプライマー塗布層が形成されているのが好ましい。これにより、施工時の敷設対象面に塗布される接着剤との接着性を向上させることができる。
床材1は、エンボス型を用いエンボス加工を施すことで凹凸形状が付与される。エンボス型としては特に限定されないが、フラットエンボス型、ロールエンボス型を挙げることができる。エンボス加工を施すには、エンボス型を加熱昇温し、温度を120℃〜200℃の範囲にするのが好ましい。温度が200℃を上回ると表面樹脂層が溶融してしまうおそれがあるので好ましくなく、一方温度が120℃を下回ると前記表面樹脂層4を通して前記中間樹脂層5まで十分熱が伝わらず凹凸形状が付与できないおそれがあるので好ましくない。中でも、140℃〜160℃の範囲にするのがより好ましい。
本発明の床材1の厚さは、特に限定されないものの、1.0mm〜5.0mmに設定されるのが好ましい。中でも1.5mm〜2.0mmがより好ましい。
本発明に係る床材1の製造方法としては、特に限定されず、例えばカレンダー加工機、押出加工機等の公知の装置やホットラミネート加工機等の公知の積層技術を用いて積層することにより製造することができる。また、その積層順序も特に限定されない。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
中間樹脂シート(中間樹脂層5)として、厚さ1.8mmのオレフィン系樹脂シートを準備した。
中間樹脂シート(中間樹脂層5)として、厚さ1.8mmのオレフィン系樹脂シートを準備した。
また、表面樹脂シート(表面樹脂層4)として、親水化剤(三井化学株式会社製、ノストラ(登録商標))を2g/m2(乾燥後)処理した厚さ0.08mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備した。さらに、裏面樹脂シート(裏面樹脂層6)として、厚さ0.08mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備した。
下側から、裏面樹脂シート、中間樹脂シート、表面樹脂シートをこの順に重ねて、熱ラミを用いてエンボス加工を行うことによって、図1に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。1個の凸部の重心を中心とした円周上に凸部が配置された個数が3個、1個の凸部の重心を中心とした円周上に凸部が配置された角度が120°、1個の凸部の重心と3個の凸部の重心との距離が11mm、凸部の面積が38mm2、凸部の形状が正六角形、隣り合う凸部の間の隙間の幅が4mm、凸部の突出高さは1mm、凸部の上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度が60°であった。凸部の突出高さや1個の凸部の重心と3個の凸部の重心との距離などは、マイクロスコープを用いて測定した。
<実施例2>
凸部の面積を20mm2に設定した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
凸部の面積を20mm2に設定した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
<実施例3>
凸部の形状を円形に設定した以外は、実施例1と同様にして、図4に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
凸部の形状を円形に設定した以外は、実施例1と同様にして、図4に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
<実施例4>
隣り合う凸部の間の隙間の幅を2mmに設定した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
隣り合う凸部の間の隙間の幅を2mmに設定した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
<実施例5>
1個の凸部の重心を中心とした円周上に凸部が配置された個数が6個、1個の凸部の重心を中心とした円周上に凸部が配置された角度が60°に設定した以外は、実施例1と同様にして、図2に示す2.0mmの床材1を得た。1個の凸部の重心と6個の凸部の重心との距離が11mmであった。
1個の凸部の重心を中心とした円周上に凸部が配置された個数が6個、1個の凸部の重心を中心とした円周上に凸部が配置された角度が60°に設定した以外は、実施例1と同様にして、図2に示す2.0mmの床材1を得た。1個の凸部の重心と6個の凸部の重心との距離が11mmであった。
<実施例6>
凸部の面積を80mm2に設定した以外は、実施例5と同様にして、図2に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
凸部の面積を80mm2に設定した以外は、実施例5と同様にして、図2に示す厚さ2.0mmの床材1を得た。
<比較例1>
親水処理剤を処理していない厚さ0.08mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに設定した以外は、実施例1と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
親水処理剤を処理していない厚さ0.08mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに設定した以外は、実施例1と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
<比較例2>
1個の凸部の重心と円周上に配置された凸部の重心との距離を7mmに設定した以外は、実施例1と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
1個の凸部の重心と円周上に配置された凸部の重心との距離を7mmに設定した以外は、実施例1と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
<比較例3>
凸部の面積を8mm2に設定した以外は、実施例1と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
凸部の面積を8mm2に設定した以外は、実施例1と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
<比較例4>
親水処理剤を処理していない厚さ0.08mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに設定した以外は、実施例5と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
親水処理剤を処理していない厚さ0.08mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに設定した以外は、実施例5と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
<比較例5>
1個の凸部の重心と円周上に配置された凸部の重心との距離を15mmに設定した以外は、実施例5と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
1個の凸部の重心と円周上に配置された凸部の重心との距離を15mmに設定した以外は、実施例5と同様にして、厚さ2.0mmの床材を得た。
<比較例6>
凸部の面積を100mm2に設定した以外は、実施例5と同様にして厚さ2.0mmの床材を得た。
凸部の面積を100mm2に設定した以外は、実施例5と同様にして厚さ2.0mmの床材を得た。
上記のようにして得られた各床材に対して、下記評価方法に基づいて評価を行った。これらの評価結果を表1に示す。
<速乾性評価法>
室温23℃、湿度50%の室内に6時間設置した試験片(床材)の表面に、水を1ミリリットル滴下して6時間放置した。しかる後、床材の表面を目視により観察した。水滴が認められないものを「◎」、水滴が僅かに認められたものを「〇」、水滴が認められたものを「×」とし、「〇」以上を合格とした。
室温23℃、湿度50%の室内に6時間設置した試験片(床材)の表面に、水を1ミリリットル滴下して6時間放置した。しかる後、床材の表面を目視により観察した。水滴が認められないものを「◎」、水滴が僅かに認められたものを「〇」、水滴が認められたものを「×」とし、「〇」以上を合格とした。
<耐汚れ性評価法>
JIS A 1454−2010の耐汚染性試験に準じて、試験片(床材)の表面をアルコールで洗浄した後、水酸化ナトリウムの2%水溶液と、5%の塩酸をそれぞれ試験片(床材)の表面に2ミリリットル滴下して時計皿で蓋をして、24時間放置する。しかる後、試験片(床材)の表面を中性洗剤で洗浄し、さらにアルコールで洗浄した後に、目視により観察した。滴下部分に色及び光沢の変化が認められないものを「◎」、滴下部分の色及び光沢の変化が僅かに認められたものを「○」、滴下部分の色及び光沢の変化が認められたものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
JIS A 1454−2010の耐汚染性試験に準じて、試験片(床材)の表面をアルコールで洗浄した後、水酸化ナトリウムの2%水溶液と、5%の塩酸をそれぞれ試験片(床材)の表面に2ミリリットル滴下して時計皿で蓋をして、24時間放置する。しかる後、試験片(床材)の表面を中性洗剤で洗浄し、さらにアルコールで洗浄した後に、目視により観察した。滴下部分に色及び光沢の変化が認められないものを「◎」、滴下部分の色及び光沢の変化が僅かに認められたものを「○」、滴下部分の色及び光沢の変化が認められたものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
<清掃性評価法>
JIS Z 9096−2012の耐汚染性試験に準じて、試験片(床材)の表面にスポイトを用いて、墨汁が直径約30〜40mmに広がるまで滴下し、時計皿で液面を覆い、24時間静置する。しかる後、時計皿を取り除き、直ちに試験面に水を十分に流して、更にエタノールで洗い、乾燥した清浄なガーゼで軽く拭き、目視により観察した。滴下部分に汚れが認められないものを「◎」、滴下部分に僅かに汚れが認められたものの実用上問題がないと判断できるものを「○」、滴下部分に汚れが認められたものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
JIS Z 9096−2012の耐汚染性試験に準じて、試験片(床材)の表面にスポイトを用いて、墨汁が直径約30〜40mmに広がるまで滴下し、時計皿で液面を覆い、24時間静置する。しかる後、時計皿を取り除き、直ちに試験面に水を十分に流して、更にエタノールで洗い、乾燥した清浄なガーゼで軽く拭き、目視により観察した。滴下部分に汚れが認められないものを「◎」、滴下部分に僅かに汚れが認められたものの実用上問題がないと判断できるものを「○」、滴下部分に汚れが認められたものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
<防滑性評価法>
「液状介在物が存在する床の素足の場合の滑り試験(建築部位部材性能研究会)」に準じて、滑り試験機(O−Y・PSM関西テクノサービス株式会社製)を用いて測定した。水300gにベビーパウダー1gを溶かした液体を、試験片(床材)の表面に400g/m2塗布してから滑り抵抗値(C.S.R・B)を測定し、0.65以上を「◎」、0.55以上0.65未満を「○」、0.55未満を「×」とし、「○」以上を合格とした。
「液状介在物が存在する床の素足の場合の滑り試験(建築部位部材性能研究会)」に準じて、滑り試験機(O−Y・PSM関西テクノサービス株式会社製)を用いて測定した。水300gにベビーパウダー1gを溶かした液体を、試験片(床材)の表面に400g/m2塗布してから滑り抵抗値(C.S.R・B)を測定し、0.65以上を「◎」、0.55以上0.65未満を「○」、0.55未満を「×」とし、「○」以上を合格とした。
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜6の床材は、速乾性、耐汚れ性、清掃性及び防滑性に優れていた。
これに対して、比較例1の床材は、速乾性、耐汚れ性、清掃性が劣っていた。比較例2は、速乾性、耐汚れ性、清掃性が劣っていた。比較例3の床材は、防滑性が劣っていた。比較例4の床材は、速乾性、耐汚れ性、清掃性が劣っていた。比較例5は、防滑性が劣っていた。比較例6は、速乾性、耐汚れ性、清掃性が劣っていた。
本発明に係る床材は、床面が水に濡れる、例えば、老健施設、プール、一般住宅の浴室、洗面所、台所、トイレの床に敷設される床材として好適である。
1・・・床材
2・・・凸部
3・・・凹部
4・・・表面樹脂層
5・・・中間樹脂層
6・・・裏面樹脂層
7・・・樹脂層
S2・・・凸部の面積
L1・・・1個の凸部の重心と前記3個の凸部の重心との距離(1個の凸部の重心と前記6個の凸部の重心との距離)
L2・・・隣り合う凸部の間の隙間の幅
P・・・1個の凸部の重心を中心とした円周上に3個の凸部が配置された角度
Q・・・1個の凸部の重心を中心とした円周上に6個の凸部が配置された角度
B・・・凸部の上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度
W・・・凸部の突出高さ
R・・・凸部の上底と下底を結ぶ直線と上底とのなす両角
2・・・凸部
3・・・凹部
4・・・表面樹脂層
5・・・中間樹脂層
6・・・裏面樹脂層
7・・・樹脂層
S2・・・凸部の面積
L1・・・1個の凸部の重心と前記3個の凸部の重心との距離(1個の凸部の重心と前記6個の凸部の重心との距離)
L2・・・隣り合う凸部の間の隙間の幅
P・・・1個の凸部の重心を中心とした円周上に3個の凸部が配置された角度
Q・・・1個の凸部の重心を中心とした円周上に6個の凸部が配置された角度
B・・・凸部の上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度
W・・・凸部の突出高さ
R・・・凸部の上底と下底を結ぶ直線と上底とのなす両角
Claims (4)
- 樹脂層が積層されてなる床材であって、前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、前記樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、前記凹凸形状が1個の凸部の重心を中心とした円周上に120°毎に3個の凸部が配置された形状であり、前記1個の凸部の重心と前記3個の凸部の重心との距離が9mm〜12mmであり、前記凸部の面積が10mm2〜95mm2であることを特徴とする床材。
- 樹脂層が積層されてなる床材であって、前記樹脂層の表面側に水に対する接触角が10°以下となる親水化処理が施されており、前記樹脂層の表面側全体に凹凸形状が繰り返し配置されており、平面視において、前記凹凸形状が1個の凸部の重心を中心とした円周上に60°毎に6個の凸部が配置された形状であり、前記1個の凸部の重心と前記6個の凸部の重心との距離が9mm〜12mmであり、前記凸部の面積が10mm2〜95mm2であることを特徴とする床材。
- 平面視において前記凸部の形状が、正三角形、正方形、正五角形、正六角形、正七角形、正八角形、正九角形、正十角形、円形の中から選択される1種又は複数の形状である請求項1又は2に記載の床材。
- 前記凸部の突出高さが0.5mm〜2.0mmであり、前記凸部の断面形状は台形であり、前記凸部の上底と下底を結ぶ直線と下底とのなす角度が45°〜90°である請求項1〜3のいずれか1項に記載の床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015199501A JP2017071961A (ja) | 2015-10-07 | 2015-10-07 | 速乾性と防滑性に優れた床材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015199501A JP2017071961A (ja) | 2015-10-07 | 2015-10-07 | 速乾性と防滑性に優れた床材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017071961A true JP2017071961A (ja) | 2017-04-13 |
Family
ID=58539246
Family Applications (1)
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JP2015199501A Pending JP2017071961A (ja) | 2015-10-07 | 2015-10-07 | 速乾性と防滑性に優れた床材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017071961A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018180306A1 (ja) | 2017-03-31 | 2018-10-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 接合用成形体及びその製造方法 |
JP2020180495A (ja) * | 2019-04-25 | 2020-11-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 水廻り部材及び浴室部材 |
JP2020183627A (ja) * | 2019-04-27 | 2020-11-12 | 東リ株式会社 | 防汚性床材 |
-
2015
- 2015-10-07 JP JP2015199501A patent/JP2017071961A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018180306A1 (ja) | 2017-03-31 | 2018-10-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 接合用成形体及びその製造方法 |
JP2020180495A (ja) * | 2019-04-25 | 2020-11-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 水廻り部材及び浴室部材 |
JP7246004B2 (ja) | 2019-04-25 | 2023-03-27 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 水廻り部材及び浴室部材 |
JP2020183627A (ja) * | 2019-04-27 | 2020-11-12 | 東リ株式会社 | 防汚性床材 |
JP7244345B2 (ja) | 2019-04-27 | 2023-03-22 | 東リ株式会社 | 防汚性床材 |
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